JPH10123676A - ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

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JPH10123676A
JPH10123676A JP24478997A JP24478997A JPH10123676A JP H10123676 A JPH10123676 A JP H10123676A JP 24478997 A JP24478997 A JP 24478997A JP 24478997 A JP24478997 A JP 24478997A JP H10123676 A JPH10123676 A JP H10123676A
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JP
Japan
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group
processing
silver halide
halide photographic
developing
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JP24478997A
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Mitsuko Yamatani
晃子 山谷
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の課題は、残色が改良され、CP(被覆
率)の向上したハロゲン化銀写真感光材料の処理方法を
提供することにある。 【解決手段】支持体上に少なくとも1層以上のハロゲン
化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料を現像装
置を用いて処理するハロゲン化銀写真感光材料の処理方
法において、現像液には特定のレダクトン化合物を含有
し、さらに現像処理時の現像液の平均流速が20cm/
sec以上であることを特徴とするハロゲン化銀写真感
光材料の処理方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハロゲン化銀写真感
光材料の処理方法に関し、詳しくは残色が減少し、光沢
性が改良され、CP(被覆率)の向上したハロゲン化銀
写真感光材料の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、医療用X線写真感光材料の分野で
は、ますます迅速化と写真処理液の補充量及び廃液量の
削減が望まれ、感光材料、処理剤、自動現像機の各分野
で様々な技術検討が成されている。
【0003】しかし、迅速低補充化においては、残色の
劣化やCPの低下が見られた。一方、迅速低補充に伴う
処理液の活性低下に対し、自動現像機において処理液を
循環、攪拌し、活性を上げる方法が知られている。この
点に関連した技術としては、特開平4−191737
号、同5−66541号等があり、乳剤面に処理液を直
接噴射し、感光材料表面の液置換をよくし、処理液が乳
剤膜中に浸透し易くする方法が提案され開示されている
が、これらの技術においても残色の改良及びCPの向上
という点では未だ満足するレベルにはないという問題点
を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の課題
は、残色が改良され、CPの向上したハロゲン化銀写真
感光材料の処理方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、 1.支持体上に少なくとも1層以上のハロゲン化銀乳剤
層を有するハロゲン化銀写真感光材料を現像装置を用い
て処理するハロゲン化銀写真感光材料の処理方法におい
て、現像液が下記一般式(1)で示される化合物を含有
し、さらに現像処理時の現像液の平均流速が20cm/
sec以上であることを特徴とするハロゲン化銀写真感
光材料の処理方法、
【0006】
【化4】 式中、R、Rはそれぞれ独立にヒドロキシル基、ア
ミノ基、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ
基、アリールスルホニルアミノ基、アルコキシカルボニ
ルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基を表し、X
は5〜6員環を形成するに必要な原子群を表す。
【0007】2.支持体上に少なくとも1層以上のハロ
ゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料を現
像装置を用いて処理するハロゲン化銀写真感光材料の処
理方法において、上記一般式(1)で示される化合物の
存在下現像処理し、定着処理時の定着液の平均流速が2
0cm/sec以上であることを特徴とするハロゲン化
銀写真感光材料の処理方法、
【0008】3.支持体上に少なくとも1層以上のハロ
ゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料を現
像装置を用いて処理するハロゲン化銀写真感光材料の処
理方法において、現像液が上記一般式(1)で示される
化合物を含有し、さらに現像処理時の現像液及び定着処
理時の定着液の平均流速がそれぞれ20cm/sec以
上であることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の
処理方法、
【0009】4.補充量が350ml/m以下である
ことを特徴とする前記1〜3のいずれかに記載のハロゲ
ン化銀写真感光材料の処理方法、
【0010】5.処理時間がDry to Dryで3
0秒以下であることを特徴とする前記1〜4のいずれか
に記載のハロゲン化銀写真感光材料の処理方法、
【0011】6.現像液及び定着液が、固形処理剤を水
に溶解し調製されたものであることを特徴とする前記1
〜5のいずれかに記載のハロゲン化銀写真感光材料の処
理方法、の各々により達成される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細について説明
する。本発明に用いられる下記の一般式(1)の化合物
について説明する。
【0013】
【化5】
【0014】一般式(1)において、R、Rはそれ
ぞれヒドロキシル基、アミノ基、アシルアミノ基、アル
キルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ
基、アルコキシカルボニルアミノ基、メルカプト基、ア
ルキルチオ基を表し、X5〜6員環を構成するに必要な
原子群を表わす。更に具体的には、R、Rはそれぞ
れ独立にヒドロキシル基、アミノ基(置換基としては炭
素数1〜10のアルキル基、例えばメチル基、エチル
基、n−ブチル基、ヒドロキシエチル基などを置換基と
して有するものを含む。)、アシルアミノ基(アセチル
アミノ基、ベンゾイルアミノ基など)、アルキルスルホ
ニルアミノ基(メタンスルホニルアミノ基など)、アリ
ールスルホニルアミノ基(ベンゼンスルホニルアミノ
基、p−トルエンスルホニルアミノ基など)、アルコキ
シカルボニルアミノ基(メトキシカルボニルアミノ基な
ど)、メルカプト基、アルキルチオ基(メチルチオ基、
エチルチオ基など)を表す。R、Rとして好ましい
例として、ヒドロキシル基、アミノ基、アルキルスルホ
ニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基を挙げるこ
とができる。Xは好ましくは炭素原子或いは酸素原子或
いは窒素原子から構成される。Xの具体例として、−O
−、−C(R)(R)−、−C(R)=、−C
(=O)−、−N(R)−、−N=、を組み合わせて
構成される。ただしR、R、R、Rは各々独立
に水素原子、炭素数1〜10の置換してもよいアルキル
基(置換基としてはヒドロキシル基、カルボキシル基、
スルホ基を挙げることができる)、炭素数6〜15の置
換してもよいアリール基(置換基としてはアルキル基、
ハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スル
ホ基を挙げることができる)、ヒドロキシル基、カルボ
キシル基を表わす。更にこの5〜6員環には飽和あるい
は不飽和の縮合環を形成してもよい。この5〜6員環の
例として、ジヒドロフラノン環、ジヒドロピロン環、ピ
ラノン環、シクロペンテノン環、シクロヘキセノン環、
ピロリノン環、ピラゾリノン環、ピリドン環、アザシク
ロヘキセノン環、ウラシル環などが挙げられ、好ましい
5〜6員環の例として、ジヒドロフラノン環、シクロペ
ンテノン環、シクロヘキセノン環、ピラゾリノン環、ア
ザシクロヘキセノン環、ウラシル環を挙げることができ
る。以下に本発明に一般式(1)で示される化合物の具
体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0015】
【化6】
【0016】
【化7】
【0017】
【化8】
【0018】
【化9】
【0019】
【化10】
【0020】本発明で用いられる一般式(1)の化合物
(レダクトンともいう)は、リチウム塩、ナトリウム
塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩の形でも使用でき
る。本発明で最も好ましいレダクトン類としては、上記
A−1で示されるアスコルビン酸、エリソルビン酸が挙
げられる。これらレダクトン類は、好ましくは現像液1
リットル当たり0.005〜1.0モルである。更に好
ましくは0.05〜0.5モルである。本発明の現像液
は、pHが好ましくは9.0〜11.0であるが、更に
好ましくは9.5〜10.5である。
【0021】本発明に用いられる現像剤には、上記レダ
クトン類の他に3−ピラゾリドン類(例えば、1−フェ
ニル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−
3−ピラゾリドン、1−フェニル−5−メチル−3−ピ
ラゾリドン、1−フェニル−4−エチル−3−ピラゾリ
ドン、1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾリ
ドン、1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチ
ル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4,4−ジヒド
ロキシメチル−3−ピラゾリドン、1,5−ジフェニル
−3−ピラゾリドン、1−p−トリル−3−ピラゾリド
ン、1−フェニル−2−アセチル−4,4−ジメチル−
3−ピラゾリドン、1−p−ヒドロキシフェニル−4,
4−ジメチル−3−ピラゾリドン、1−(2−ベンゾチ
アゾリル)−3−ピラゾリドン、3−アセトキシ−1−
フェニル−3−ピラゾリドン等)、3−アミノピラゾリ
ン類(例えば、1−(p−ヒドロキシフェニル)−3−
アミノピラゾリン、1−(p−メチルアミノフェニル)
−3−アミノピラゾリン、1−(p−アミノ−m−メチ
ルフェニル)−3−アミノピラゾリン等)及びフェニレ
ンジアミン類(例えば、4−アミノ−N,N−ジエチル
アニリン、3−メチル−4−アミノ−N,N−ジエチル
アニリン、4−アミノ−N−エチル−N−β−ヒドロキ
シエチルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチ
ル−N−β−ヒドロキシエチルアニリン、3−メチル−
4−アミノ−N−エチル−N−β−メタンスルホンアミ
ドエチルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチ
ル−N−β−メトキシエチルアニリン等)、或いはハイ
ドロキノン系等を添加することができる。
【0022】また更に、補助現像主薬としてアミノフェ
ノール類を用いてもよい。アミノフェノール類現像主薬
としては4−アミノフェノール、4−アミノ−3−メチ
ルフェノール、4−(N−メチル)アミノフェノール、
2,4−ジアミノフェノール、N−(4−ヒドロキシフ
ェニル)グリシン、N−(2′−ヒドロキシエチル)−
2−アミノフェノール、2−ヒドロキシメチル−4−ア
ミノフェノール、2−ヒドロキシメチル−4−(N−メ
チル)アミノフェノールやこれらの化合物の塩酸塩や硫
酸塩等を挙げることができる。
【0023】現像液にはアミン化合物を添加することも
でき、米国特許4,269.929号記載の化合物が特
に好ましい。さらに緩衝剤を用いることが必要で、緩衝
剤としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナ
トリウム、重炭酸カリウム、リン酸三ナトリウム、リン
酸カリウム、リン酸二カリウム、ホウ酸ナトリウム、ホ
ウ酸カリウム、四ホウ酸ナトリウム(ホウ酸)、四ホウ
酸カリウム、o−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(サリ
チル酸ナトリウム)、o−ヒドロキシ安息香酸カリウ
ム、5−スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム
(5−スルホサリチル酸ナトリウム)、5−スルホ−2
−ヒドロキシ安息香酸カリウム(5−スルホサリチル酸
カリウム)等を挙げることができる。本発明に用いられ
るレダクトン類を使用する現像液に対しては、炭酸塩を
用いることが好ましい。緩衝剤の濃度としては、0.3
モル/l以上であり、好ましくは0.5モル/l〜1.
5モル/lである。
【0024】また、現像促進剤として、例えば、チオエ
ーテル系化合物、p−フェニレンジアミン系化合物、4
級アンモニウム塩類、アミン系化合物、ポリアルキレン
オキサイド、その他ヒドラジン類、イオン型化合物、イ
ミダゾール類等を必要に応じて添加することができる。
【0025】カブリ防止剤としては、KBrや有機カブ
リ防止剤が使用できる。有機カブリ防止剤としては、例
えば、ベンゾトリアゾール、6−ニトロベンズイミダゾ
ール、5−ニトロイソインダゾール、5−メチルベンゾ
トリアゾール、5−ニトロベンゾトリアゾール、5−ク
ロロ−ベンゾトリアゾール、2−チアゾリル−ベンズイ
ミダゾール、2−チアゾリルメチル−ベンズイミダゾー
ル、インダゾール、ヒドロキシアザインドリジン、アデ
ニンの如き含窒素ヘテロ環化合物が挙げられ、代表的な
有機カブリ防止剤としては、メルカプト基含有化合物も
ある。
【0026】特開平7−114153号記載の一般式
(I)、(II)、(III)、(IV)化合物も用い
ることができるが、本発明に用いられるレダクトン類を
含む現像液では、特開平7−114153号記載の一般
式[I−d]を用いることが好ましい。
【0027】さらに必要に応じて、メチルセロソルブ、
メタノール、アセトン、ジメチルホルムアミド、シクロ
デキストリン化合物、その他特公昭47−33378
号、同44−9509号記載の化合物を現像主薬の溶解
度を上げるための有機溶剤として使用することができ
る。さらに、ステイン防止剤、スラッジ防止剤、重層効
果促進剤等、各種添加剤を用いることができる。
【0028】本発明の現像液は、ヨウ化物イオンを含有
することが好ましく、2×10−4〜10−3mol/
l含有することが特に好ましい。
【0029】ヨウ化物イオンを含有することにより、C
P向上の効果が高く発揮される。特にレダクトン類を含
有する本発明の現像液においてはこの効果は大きい。
【0030】本発明の現像液は固形剤キットから水に溶
解して調整された液であることが好ましい。固形剤キッ
トにする事により、キット形態でのスペースが縮小され
る面で有効である。
【0031】処理に先立ち、スターターを添加すること
も好ましく、スターターを固形化して添加することも好
ましい。スターターとしては、ポリカルボン酸化合物の
如き有機酸の他にKBrの如きアルカリ金属のハロゲン
化物や有機抑制剤、現像促進剤が用いられる。
【0032】現像補充量については、350ml/m
以下である事が好ましく、300ml/m〜50ml
/mが好ましい。特に好ましくは200ml/m
80ml/mである。この好ましい範囲に限定するほ
ど、顕著に本発明の効果が発揮される。
【0033】現像液の処理温度は、好ましくは25〜5
0℃で、より好ましくは30〜40℃である。現像時間
は好ましくは5〜25秒であり、より好ましくは5〜1
5秒である。
【0034】次に本発明に用いられる定着液について述
べる。定着剤としては、チオ硫酸塩を含有することが好
ましい。チオ硫酸塩は、具体的には、リチウム、カリウ
ム、ナトリウム、アンモニウムの塩として用いられる
が、好ましくは、チオ硫酸アンモニウム及びチオ硫酸ナ
トリウム塩として用いられることにより、定着速度の速
い定着液が得られる。
【0035】その他、定着主薬として沃化物塩やチオシ
アン酸塩等も用いることができる。本発明に用いられる
定着液は、亜硫酸塩を含有する。亜硫酸塩としては、固
体リチウム、カリウム、ナトリウム、アンモニウム塩等
が用いられる。
【0036】本発明に用いられる定着液は、水溶性クロ
ム塩又は水溶性アルミニウム塩等を含有しても良い。水
溶性クロム塩としてはクロム明ばんなどが挙げられ、水
溶性アルミニウム塩としては硫酸アルミニウム、塩化ア
ルミニウムカリウム、塩化アルミニウムなどを挙げるこ
とができる。
【0037】本発明に用いられる定着液は酢酸イオンを
含有する。酢酸イオンの種類は任意で、定着液中での酢
酸イオンを解離する任意の化合物に対して本発明は適用
できるが、酢酸や酢酸のリチウム、カリウム、ナトリウ
ム、アンモニウム塩などが好ましく用いられ、特にナト
リウム塩、アンモニウム塩が好ましい。
【0038】固形状(粉末状)水溶性アルミニオウム塩
は一般に結晶水を複数有しており例えば、18水塩、1
4水塩等があげられるが固形状処理剤の成分として使用
するときにはこの結晶水の移動によって固まったり、着
色(酸とハイポの反応により硫黄着色等)等の悪影響を
与えるため、あらかじめアルミニウム塩を低温((60
度):実用保存条件を想定した時のMAX温度)処理
し、結晶水の量が平衡状態となるまで一部の結晶水を除
去したアルミニウム塩を使用することが好ましい。例え
ば、18〜14水塩のアルミニウムは上記処理により6
〜4水塩にしたものを用いることが好ましい。また、脱
水化しすぎたり、完全に脱結晶化すると溶解性が落ちた
り、逆に水を吸収するなど悪影響があるため好ましくな
い。
【0039】また、バッファー剤としてクエン酸、ベー
タアラニンを用いることが出来る。さらに、クエン酸、
酒石酸、リンゴ酸、フェニル酢酸およびこれらの光学異
性体などが含まれていても良い。
【0040】これらの塩としては(例えばクエン酸カリ
ウム、クエン酸リチウム、クエン酸ナトリウム、クエン
酸アンモニウム、酒石酸水素リチウム、酒石酸水素カリ
ウム、酒石酸カリウム、酒石酸水素ナトリウム、酒石酸
ナトリウム、酒石酸水素アンモニウム、酒石酸アンモニ
ウムカリウム、酒石酸ナトリウムカリウム、りんご酸ナ
トリウム、りんご酸アンモニウム、琥珀酸ナトリウム、
琥珀酸アンモニウムなどに代表されるリチウム、カリウ
ム、ナトリウム、アンモニウム塩などが好ましいものと
して挙げられる。
【0041】前記化合物の中でより好ましいものとして
は、クエン酸、イソクエン酸、りんご酸、フェニル酢酸
及びこれらの塩である。その他の酸としては、例えば硫
酸、塩酸、硝酸、硼酸のような無機酸の塩や、儀酸、プ
ロピオン酸、シュウ酸などの有機酸類などが挙げられる
が、好ましくは硼酸、アミノポリカルボン酸類などの酸
及び塩である。
【0042】キレート剤としては、例えばニトリロ三酢
酸、エチレンジアミン四酢酸などのアミノポリカルボン
酸類及びこれらの塩などが挙げられる。界面活性剤とし
ては、例えば硫酸エステル化物、スルホン化物などのア
ニオン活性剤、ポリエチレングリコール系、エステル系
等のノニオン界面活性剤、両性活性剤などが挙げられ
る。
【0043】潤滑剤としては、例えばアルカノールアミ
ン、アルキレングリコールなどが挙げられる。定着促進
剤としては、チオ尿素誘導体、分子内に三重結合を有す
るアルコール、チオエーテルなどが挙げられる。定着液
はpH3.8以上、好ましくは4.2〜5.5を有す
る。定着時間は好ましくは5〜25秒であり、より好ま
しくは5〜15秒である。
【0044】定着補充量については、350ml/m
以下であることが好ましく、300ml/m〜50m
l/mが好ましい。特に好ましくは200ml/m
〜80ml/mである。
【0045】本発明において「現像液(又は定着液)の
平均流速」とは、自動現像機の中央部分において下記3
箇所の流速の平均値とする。 処理浴に液をオーバーフローまで入れたときの現像液
面(または定着液面)から3cm下の部分でかつ現像ロ
ーラ(又は定着ローラ)から少なくとも1cm離れた任
意の箇所 現像浴(または定着浴)の底から3cm上の部分でか
つ現像ローラ(又は定着ローラ)から少なくとも1cm
離れた任意の箇所 処理浴の深さ方向に対して上記ととの中間部分で
かつ現像ローラ(又は定着ローラ)から少なくとも1c
m離れた任意の箇所
【0046】流速の測定は、全パス間に感光材料を入れ
た状態で搬送を止め、少なくとも1分間以上経過した後
に、上記3点で中央工測社製の3次元流速計にて測定す
る。流速値は次の式で求めた値とする。 V=(Vx+Vy+Vz0.5 V :流速値 Vx:X方向の流速値 Vy:Y方向の流速値 Vz:Z方向の流速値
【0047】本発明において、現像液又は定着液の平均
流速は20cm/sec以上であるが、25cm/se
c以上が好ましく、25cm/sec以上80cm/s
ec以下がさらに好ましい。現像液の平均流速が20c
m/sec未満では、現像の活性がおちてしまい、特に
CPの低下が大きい。80cm/sec以上では、現像
液がはねて定着液中に入ってしまうことがある。また定
着液の平均流速が20cm/sec未満では、定着性が
劣化し、残色がわるくなってしまう。80cm/sec
以上では、定着液がはねて現像液中にコンタミしてしま
うことがある。
【0048】現像液の流速を本発明の値にするための手
段は任意であり、特に限定はない。例えば、現像液循環
のための液噴き出し口の数・面積・位置、液噴き出し量
・速度、現像ラックの形状・整流板など任意の組み合わ
せによって、液流速をコントロールできる。
【0049】本発明における全処理時間はDry to
Dryで30秒以下であることが好ましく、より好ま
しくは25秒以下、特に好ましくは15〜25秒であ
る。ここで言う全処理時間とは感光材料を現像、定着、
水洗及び乾燥工程を含む全処理時間を指す。
【0050】本発明に用いられる現像液、定着液等の写
真処理剤は、固体処理剤を調製し、水に溶解して調液す
ることが好ましい。
【0051】次に写真処理剤の固体化(固形化)につい
て説明する。写真処理剤を固体化するには、濃厚液また
は微粉ないし粒状写真処理剤と水溶性結着剤を混練し成
型化するか、仮成型した写真処理剤の表面に水溶性結着
剤を噴霧したりすることで被覆層を形成する等、任意の
手段が採用できる(特開平4−29136号、同4−8
5535号、同4−85536号、同4−85533
号、同4−85534号、同4−172341号参
照)。
【0052】好ましい錠剤の製造法としては粉末状の固
体処理剤を造粒した後、打錠工程を行い形成する方法で
ある。単に固体処理剤成分を混合し打錠工程により形成
された固形処理剤より溶解性や保存性が改良され結果と
して写真性能も安定になるという利点がある。
【0053】錠剤形成のための造粒方法は転動造粒、押
し出し造粒、圧縮造粒、解砕造粒、攪拌造粒、流動層造
粒、噴霧乾燥造粒等公知の方法を用いることができる。
錠剤形成のためには、得られた造粒物の平均粒径は造粒
物を混合し、加圧圧縮する際、成分の不均一化、いわゆ
る偏析が起こりにくいという点で、100〜800μm
のものを用いることが好ましく、より好ましくは200
〜750μmである。さらに粒度分布は造粒物粒子の6
0%以上が±100〜150μmの偏差内にあるものが
好ましい。次に得られた造粒物を加圧圧縮する際には公
知の圧縮機、例えば油圧プレス機、単発式打錠機、ロー
タリー式打錠機、プリケッテングマシンを用いることが
できる。加圧圧縮されて得られる固体処理剤は任意の形
状を取ることが可能であるが、生産性、取扱い性の観点
から又はユーザーサイドで使用する場合の粉塵の問題か
らは円筒型、いわゆる錠剤が好ましい。
【0054】さらに好ましくは造粒時、各成分毎例えば
アルカリ剤、還元剤、保恒剤等を分別造粒することによ
って更に上記効果が顕著になる。
【0055】錠剤処理剤の製造方法は、例えば、特開昭
51−61837号、同54−155038号、同52
−88025号、英国特許1,213,808号等の明
細書に記載される方法で製造でき、更に顆粒処理剤は、
例えば、特開平2−109042号、同2−10904
3号、同3−39735号及び同3−39739号等の
明細書に記載される方法で製造できる。更にまた粉末処
理剤は、例えば、特開昭54−133332号、英国特
許725,892号、同729,862号及びドイツ特
許3,733,861号等の明細書に記載されるが如き
方法で製造できる。
【0056】上記の固体処理剤の嵩密度は、その溶解性
の観点と、本発明の目的の効果の点から錠剤である場合
1.0g/cm〜2.5g/cmが好ましく1.0
g/cmより大きいと得られる固形物の強度の点で、
2.5g/cmより小さいと得られる固形物の溶解性
の点でより好ましい。固体処理剤が顆粒又は粉末である
場合、嵩密度は0.40〜0.95g/cmのものが
好ましい。
【0057】本発明に用いられる固体処理剤はある処理
剤の1部の成分のみ固形化することも本発明の範囲に入
るが、好ましくは該処理剤の全成分が固形化されている
ことである。各成分は別々の固体処理剤として成型さ
れ、同一個装されていることが望ましい。又別々の成分
が定期的に包装でくり返し投入される順番に包装されて
いることも望ましい。
【0058】処理量情報に応じて各処理槽に補充する処
理剤全てを固体処理剤として投入することが好ましい。
補充水が必要な場合には、処理量情報又は別の補充水制
御情報に基づき補充水が補充される。この場合処理槽に
補充する液体は補充水のみとすることができる。つま
り、補充が必要な処理槽が2種類以上の複数であった場
合に、補充水を共有することによって補充用液体を貯留
するタンクは1つで済み、自動現像機のコンパクト化が
図れる。補充水タンクは外部に外置きでも、自動現像機
に内蔵してもよく、内蔵するのは省スペース等の点から
も好ましい。
【0059】現像剤を固形化する場合、アルカリ剤、還
元剤等、全てを固体処理剤化し、かつ錠剤の場合には少
なくとも3剤以内、即ち1剤にすることができ、又2剤
以上に分けて固体処理剤化した場合は、これら複数の錠
剤や顆粒が同一包装されていることが好ましい。
【0060】本発明に用いられる固体処理剤の包装体と
しては下記のような素材を用いて実施できる。合成樹脂
材質としては、ポリエチレン(高圧法、低圧法どちらで
もよい)、ポリプロピレン(無延伸、延伸どちらでもよ
い)、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ナイロン(延
伸、無延伸)、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポ
リカーボネート、ビニロン、エバール、ポリエチレンテ
レフタレート(PET)、その他のポリエステル、アク
リロニトリルブタジエン共重合体、エポキシ−リン酸系
樹脂(特開昭63−63037号に記載のポリマー、特
開昭57−32952号に記載のポリマー)の何れであ
ってもよい。又はパルプでもよい。
【0061】これらは単一素材のものが好ましいが、フ
ィルムとして用いる際には、そのフィルムを積層接着す
るが、塗布層としてもよく、また単一層のものでもよ
い。
【0062】さらには、例えば上記の合成樹脂フィルム
の間にアルミニウム箔又はアルミニウム蒸着合成樹脂を
使用するなど、各種ガスバリアー膜を用いると、より好
ましい。
【0063】また、固体処理剤の保存性やステイン発生
防止のためにこれらの包装材料の酸素透過率は50ml
/m24hr・atm以下(20℃、65%RH
で)、より好ましくは30ml/m24hr・atm
以下であることが好ましい。
【0064】これらの積層膜又は単一層の膜厚の合計
は、1〜3000μm、より好ましくは10〜2000
μm、さらに好ましくは50〜1000μmであること
が好ましい。
【0065】以上の合成樹脂フィルムは1層の(高分
子)樹脂膜であってもよいし、2以上の積層(高分子)
樹脂膜であってもよい。
【0066】本発明の条件に適う1層の高分子樹脂膜と
しては、例えば、(1)厚さ0.1mm以上のポリエチ
レンテレフタレート(PET)、(2)厚さ0.3mm
以上のアクリロニトリルブタジエン共重合体、(3)厚
さ0.1mm以上の塩酸ゴム等が挙げられ、中でもポリ
エチレンテレフタレートは耐アルカリ性、耐酸性の点で
も優れているため、本発明に好適に用い得る。
【0067】次に、本発明の条件に適う積層の高分子樹
脂膜としては、例えば、(4)PET/ポリビニルアル
コール・エチレン共重合体(エバール)/ポリエステル
(PE)、(5)延伸ポリプロピレン(OPP)/エバ
ール/PE、(6)未延伸ポリプロピレン(CPP)/
エバール/PE、(7)ナイロン(N)/アルミニウム
箔(Al)/PE、(8)PET/Al/PE、(9)
セロファン/PE/Al/PE、(10)Al/紙/P
E、(11)PET/PE/Al/PE、(12)N/
PE/Al/PE、(13)紙/PE/Al/PE、
(14)PET/Al/PET/ポリプロピレン(P
P)、(15)PET/Al/PET/高密度ポリエチ
レン(HDPE)、(16)PET/Al/PE/低密
度ポリエチレン(LDPE)、(17)エバール/P
P、(18)PET/Al/PP、(19)紙/Al/
PE、(20)PE/PVDCコートナイロン/PE/
エチルビニルアセテート・ポリエチレン縮合物(EV
A)、(21)PE/PVDCコートN/PE、(2
2)EVA/PE/アルミ蒸着ナイロン/PE/EV
A、(23)アルミ蒸着ナイロン/N/PE/EVA、
(24)OPP/PVDCコートN/PE、(25)P
E/PVDCコートN/PE、(26)OPP/エバー
ル/LDPE、(27)OPP/エバール/CPP、
(28)PET/エバール/LDPE、(29)ON
(延伸ナイロン)/エバール/LDPE、(30)CN
(未延伸ナイロン)/エバール/LDPE等があり、中
でも上記(20〜(30)が好ましく用いられる。
【0068】さらに具体的な包装材料の構成としては処
理剤に接する側を内面とすれば、内面から順に、PE/
主体となる板紙/PE/Al/エポキシ−リン酸系樹脂
層/ポリエステル系樹脂層/PE PE/K−ナイロン/PEまたは接着剤/Al/PE/
板紙/PE、PE/ビンロン/PEまたは接着剤/Al
/PE/板紙/PE、PE/塩化ビニリデン/PEまた
は接着剤/Al/PE/板紙/PE、PE/ポリエステ
ル/PEまたは接着剤/Al/PE/板紙/PE、ポリ
プロピレン/K−ナイロン/ポリプロピレン/Al/ポ
リプロピレン/板紙/ポリプロピレンなどがある。
【0069】錠剤や顆粒を防湿包装する方法としては、
4方シール、3方シール、スティック(ピロー包装、ガ
ゼット包装)、PTP、カートリッジがある。
【0070】4方シール、3方シール、スティック(ピ
ロー、ガゼット)包装は形態の違いであり前記材料が用
いられる。ただしピールオープン方式に利用するときは
シーラント剤をラミネートしピールオープン適性を持た
せる。
【0071】このピールオープンの方式には、通常、凝
集破壊方式、界面剥離方式、層間剥離方式がある。
【0072】凝集破壊方式はホットメルトと言われる接
着剤で、ヒートシールラッカーでシール剤として用いる
方式であり、開封時にシーラント層の内部凝集破壊によ
り剥離するものである。
【0073】界面活性剥離方式はフィルム間の界面で剥
離する方式であり、シール用フィルム(シーラント)と
被着体が完全に融着しておらず適度の強度で剥がせるも
のである。シーラントとしては粘着性の樹脂を混合した
フィルムであり、被着体の材質によるポリエチレン、ポ
リプロピレン又はその共重合体、ポリエステル系等を選
択することができる。
【0074】さらにシーラントをラミネートフィルムの
ような多層共押出しフィルムを使い、ラミネートフィル
ムの層間で剥離するのが層間剥離方式である。
【0075】本発明のフィルムを用いたピールオープン
方式では層間剥離方式又は界面剥離方式が好ましい。
【0076】また、このようなシーラントは薄いため、
通常他のフィルムたとえばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエステル
(ポリエチレンテレフタレート)、ポリ塩化ビニル、ナ
イロン、エバール、アルミニウム等をラミネートして使
用するが、防湿性、環境対応及び内容物とのマッチング
を考えるポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステ
ル、エバール等が好ましい。また印刷性を考慮すると最
外面は無延伸ポリプロピレン、ポリエステル、紙などが
好ましい。
【0077】シーラントフィルムとしては、たとえばト
ーセロ製CMPSフィルム、大日本インキ製ディフラン
PP−100、PS−300又は凸版印刷製のLTSフ
ィルム、サンエー化学製サンシールFR、サンシールM
S等があり、すでにポリエステルとラミネートされてい
るタイプとしてはディクランC−1600T、C−16
02Tなどがある。
【0078】PTPはブリスター包装の一種で成形され
たPVC、CPP等のシートに固体処理剤を入れアルミ
シール材でヒートシールした包装形態である。
【0079】形成材として環境上PVCは使用しない方
向にあり、最近はA−PETや高防湿PP(例えばTA
S−1130、TAS−2230、TAS−3230:
大成化工(株))が好ましく用いられる。
【0080】処理剤を水溶性フィルムないし結着剤で包
装または結着ないし被覆する場合、水溶性フィルムない
し結着剤は、ポリビニルアルコール系、メチルセルロー
ス系、ポリエチレンオキサイド系、デンプン系、ポリビ
ニルピロリドン系、ヒドロキシプロピルセルロース系、
プルラン系、デキストラン系及びアラビアガム系、ポリ
酢酸ビニル系、ヒドロキシエチルセルロース系、カルボ
キシエチルセルロース系、カルボキシメチルヒドロキシ
エチルセルロースナトリウム塩系、ポリ(アルキル)オ
キサゾリン系、ポリエチレングリコール系の基材からな
るフィルムないし結着剤が好ましく用いられ、これらの
中でも、特にポリビニルアルコール系及びプルラン系の
ものが被覆ないしは結着の効果の点からより好ましく用
いられる。
【0081】好ましいポリビニルアルコールは極めて良
好なフィルム形成材料であり、ほとんどの条件下で良好
な強度及び柔軟性を有する。フィルムとして注型する市
販のポリビニルアルコール組成物は分子量及び加水分解
の程度が様々であるが、分子量が約10000ないし約
100000であることが好ましい。加水分解の程度と
は、ポリビニルアルコールの酢酸エステル基が水酸基に
置換される割合である。フィルムに適用するには、加水
分解の範囲は通常約70%〜100%までである。この
ように、ポリビニルアルコールという言葉は通常ポリ酢
酸ビニル化合物を含む。
【0082】これら水溶性フィルムの製造法は、例え
ば、特開平2−124945号、特開昭61−9734
8号、同60−158245号、特開平2−86638
号、特開昭57−117867号、特開平2−7565
0号、特開昭59−226018号、同63−2187
41号及び同54−13565号等に記載されるが如き
方法で製造される。
【0083】更にこれら水溶性フィルムはソルブロン
(アイセロ化学社製)、ハイセロン(日合フィルム社
製)、あるいはプルラン(林原社製)の名称で市販され
ているものを用いることができる。また、クリス・クラ
フト・インダストリーズ(Chris Craft I
ndustries)Inc.のMONO−SOL部門
から入手できる7−000シリーズのポリビニルアルコ
ールフィルムは、約34度Fないし約200度Fの水温
において溶解し、無害で、高度の化学的抵抗性を示すも
のであり、特に好ましく用いられる。
【0084】上記水溶性フィルムの膜厚は固体処理剤の
保存安定性、水溶性フィルムの溶解時間及び自動現像機
内での結晶析出の点で10〜120μmのものが好まし
く用いられ、特に15〜80μmのものが好ましく、と
りわけ特に20〜60μmのものが好ましく用いられ
る。
【0085】また、水溶性フィルムは熱可塑性であるこ
とが好ましい。これは、ヒートシール加工や超音波溶着
加工が容易となるだけでなく、被覆効果もより良好に奏
するためである。
【0086】更に、水溶性フィルムの引張り強度は0.
5×10〜50×10kg/mが好ましく、特に
1×10〜25×10kg/mが好ましく、とり
わけ特に1.5×10〜10×10kg/mが好
ましい。これら引張り強度はJIS Z−1521に記
載される方法で計測される。
【0087】また、水溶性フィルムないし結着剤で包装
又は結着ないし被覆した写真処理剤は、貯蔵、輸送、及
び取扱中において、高湿度、雨、及び霧のような大気中
の湿気、及び水はね又は濡れた手による水との突発的な
接触の損害から防ぐため防湿包装材で包装されているこ
とが好ましく、該防湿包装材としては、膜厚が10〜1
50μmのフィルムが好ましく、防湿包装材がポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレンの
ようなポリオレフィンフィルム、ポリエチレンで耐湿効
果を持ち得るクラフト紙、ロウ紙、耐湿性セロファン、
グラシン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミド、ポリカーボネー
ト、アクリロニトリル系及びアルミニウムの如き金属
箔、金属化ポリマーフィルムから選ばれる少なくとも一
つであることが好ましく、また、これらを用いた複合材
料であってもよい。
【0088】また、本発明の実施においては、防湿包装
材が、分解性プラスチック、特に生分解又は光分解性プ
ラスチックのものを用いることが好ましい。
【0089】前記生分解性プラスチックは、天然高分
子からなるもの、微生物産出ポリマー、生分解性の
よい合成ポリマー、プラスチックへの生分解性天然高
分子の配合等が挙げられ、光分解性プラスチックは、
紫外線で励起され、切断に結びつく基が主鎖に存在する
もの等が挙げられる。更に上記に掲げた高分子以外にも
光分解性と生分解性との二つの機能を同時に有したもの
も良好に使用できる。
【0090】これらの具体的代表例をそれぞれ挙げる
と、以下のようになる。
【0091】生分解性プラスチックとしては、天然高分
子 多糖類、セルロース、ポリ乳酸、キチン、キトサン、ポ
リアミノ酸、あるいはその修飾体等 微生物産出ポリマー PHB−PHV(3−ヒドロキシブチレートと3−ヒド
ロキシバレレートとの共重合物)を成分とする「Bio
pol」、微生物産出セルロース等 生分解性のよい合成ポリマー ポリビニルアルコール、ポリカプロラクトン等、あるい
はそれらの共重合物ないし混合物 プラスチックへの生分解性天然高分子の配合 生分解性のよい天然高分子としては、デンプンやセルロ
ースがあり、プラスチックに加え形状崩壊性を付与した
ものである。
【0092】また、この光分解性の例としては、光崩壊
性のためのカルボニル基の導入等があり、更に崩壊促進
のために紫外線吸収剤が添加されることもある。
【0093】このような分解性プラスチックについて
は、「科学と工業」第64巻第10号第478〜484
頁(1990年)、「機能材料」1990年7月号第2
3〜34頁等に一般的に記載されるものが使用できる。
また、Biopol(バイオポール)(ICI社製)、
Eco(エコ)(Union Carbide社製)、
Ecolite(エコライト)(Eco Plasti
c社製)、Ecostar(エコスター)(St.La
wrence Starch社製)、ナックルP(日本
ユニカー社製)等の市販されている分解性プラスチック
を使用することができる。
【0094】上記防湿包装材は、好ましくは水分透過係
数が10g・mm/m24hr以下のものであり、よ
り好ましくは5g・mm/m24hr以下のものであ
る。
【0095】本発明において固体処理剤を処理槽に供給
する供給手段としては、例えば、固体処理剤が錠剤であ
る場合、実開昭63−137783号、同63−975
22号、実開平1−85732号等公知の方法がある
が、要は錠剤を処理槽に供給せしめる機能が最低限付与
されていればいかなる方法でも良い。また固体処理剤が
顆粒又は粉末である場合には実開昭62−81964
号、同63−84151号、特開平1−292375号
等記載の重力落下方式や実開昭63−105159号、
同63−195345号等記載のスクリュー又はネジに
よる方式が公知の方法としてあるが、これらに限定され
るものではない。しかしながら好ましい方法は、固体処
理剤を処理槽に供給する供給手段としては、例えば予め
秤量し分割包装された所定量の固体処理剤を感光材料の
処理量に応じて包装体を開封、取出す方法が考えられ
る。具体的には、固体処理剤が所定量ずつ好ましくは一
回分の補充量ずつ、少なくとも二つの包装材料から構成
される包装体に挟持収納されており、包装体を2方向に
分離もしくは包装体の一部を開封することにより取出し
可能状態にする。取出し可能状態の固体処理剤は自然落
下により容易に濾過手段を有する処理槽に供給すること
ができる。所定量の固体処理剤は外気及び隣の固体処理
剤との通気性が遮断されるよう各々が分割密封された包
装体に収納されているため開封しなければ防湿が保証さ
れている。
【0096】実施態様として、固体処理剤を挟むように
少なくとも二つの包装材料からなる包装体が固体処理剤
の周囲を分離可能なようにお互いの接面で密着もしくは
接着されている構成が考えられる。固体処理剤を挟んだ
各々の包装材料を異なった方向に引っ張ることにより密
着もしくは接着された接面が分離し、固体処理剤が取出
し可能状態となる。
【0097】別の実施態様として、固体処理剤を挟むよ
うに少なくとも二つの包装材料からなる包装体の少なく
とも一方が外力により開封可能となる構成が考えられ
る。ここでいう開封とは包装材料の一部を残した切り込
みもしくは破断である。開封方法としては、開封しない
側の包装体から固体処理剤を介して開封可能な包装体の
方向へ圧縮力を加えることにより強制的に固体処理剤を
押し出す、または開封可能な側の包装体に鋭利な部材で
切り込みを入れることにより固体処理剤を取り出し可能
状態にすることが考えられる。
【0098】供給開始信号は処理量の情報を検出するこ
とにより得る。また供給停止信号は所定量の供給が完了
した情報を検出することにより得る。また、処理剤が分
包されていて開封が必要な場合には得た供給開始信号に
基づき分離又は開封するための駆動手段が動作し、供給
停止信号に基づき分離又は開封するための駆動手段が停
止するよう制御できる。
【0099】上記固体処理剤の供給手段は感光材料の処
理量情報に応じて一定量の固体処理剤を投入する制御手
段を有することが好ましい。すなわち、本発明の現像装
置、好ましくは自動現像機においては各処理槽の成分濃
度を一定に保ち、写真性能を安定化させるために必要で
ある。ハロゲン化銀写真感光材料の処理量情報とは、処
理液で処理されるハロゲン化銀写真感光材料の処理量、
あるいは処理されたハロゲン化銀写真感光材料の処理量
あるいは処理中のハロゲン化銀写真感光材料の処理量に
比例した値であり、処理液中の処理剤の減少量を間接的
あるいは直接的に示す。感光材料が処理液中に搬入され
る前、後、あるいは処理液に浸漬中、いずれのタイミン
グで検出されても良い。さらに、処理液中の組成の濃度
あるいは濃度変化やpHや比重等の物理的パラメーター
であっても良い。また処理液の乾燥後、外部に出た量で
も良い。
【0100】本発明の固体処理剤を投入する場所は処理
槽中であればよいが、好ましいのは、感光材料を処理す
る処理部と連通し、該処理部との間を処理液が流通して
いる場所であり、更に処理部との間に一定の処理液循環
量があり溶解した成分が処理部に移動する構造が好まし
い。固体処理剤は温調されている処理液中に投入される
ことが好ましい。
【0101】一般に自動現像機は温調のため、電気ヒー
ターにより処理液を温調している。一般的方法としては
処理槽と連結した補助タンクに熱交換部を設け、ヒータ
ーを設置しこの補充タンクには処理タンクから液を一定
循環量で送り込み、温度を一定ならしめるようポンプが
配置されている。そして通常は処理液中に混入したり、
結晶化で生じる結晶異物を取り除く目的でフィルターが
配置され、異物を除去する役割を担っている。
【0102】この補助タンクの如き、処理部と連通した
場所であって、温調が施された場所に固体処理剤が投入
されるのが最も好ましい方法である。何故なら投入され
た処理剤のうちの不溶成分はフィルター部によって処理
部とは遮断され、固形分が処理部に流れ込み感光材料な
どに付着することは防止でき、固体処理剤の溶解性も非
常に良好となる。
【0103】また、処理タンク内に処理部と共に処理剤
投入部を設ける場合には、不溶成部分がフィルム等に直
接接触しないよう遮閉物等の工夫をすることが好まし
い。フィルターや濾過装置などの材質は一般的な自動現
像機に使用されるものは全て本発明では使用でき、特殊
な構造や材料が本発明の効果を左右するものではない。
本発明に用いられる固体処理剤は、補充水とは別に各々
処理槽に添加されるが、該補充水は補水タンクにより供
給される。
【0104】一方、本発明に用いられる固体処理剤は、
少なくとも1種の糖類及び/又は下記一般式(B)及び
(C)で表される化合物を含有する。固体処理剤中の糖
類の含有量としては総重量の0.5%以上30%未満が
好ましく、特に3%以上20%未満が好ましい。
【0105】本発明でいう糖類とは、単糖類とこれが複
数個互いにグリコシド結合した多糖類及びこれらの分解
物とをいう。
【0106】単糖類とは、単一のポリヒドロキシアルデ
ヒド、ポリヒドロキシケトン及びこれらの還元誘導体、
酸化誘導体、デオキシ誘導体、アミノ誘導体、チオ誘導
体など広い範囲の誘導体の総称である。多くの糖は、一
般式CnHnOnで表されるが、この一般式で表され
る糖骨格から誘導される化合物も含めて、本発明では単
糖類と定義する。これらの単糖類のうちで好ましいもの
は、糖のアルデヒド基及びケトン基を還元して各々第
1、第2アルコール基とした糖アルコールである。
【0107】多糖類には、セルロース類、デンプン類、
グリコーゲン類等が含まれ、セルロース類には、水酸基
の一部又は全部がエーテル化されたセルロースエーテル
等の誘導体を含み、デンプン類には加水分解して麦芽糖
に至るまでの種々の分解生成物であるデキストリン糖類
を含む。セルロース類は溶解性の観点からアルカリ金属
塩の形でもかまわない。これら多糖類で好ましく用いら
れるものは、セルロース類とデキストリン類であり、よ
り好ましくはデキストリン類である。
【0108】単糖類で好ましい化合物としては、 ・エリトリット(商品名、三菱化成食品エリスリトー
ル) ・D−ソルビット ・L−ソルビット ・D−マンニット ・L−マンニット ・D−イジット ・L−イジット ・D−タリット ・L−タリット ・ズルシット ・アロズルシット である。
【0109】多糖類及び糖分解物の具体例として好まし
い化合物を以下に示す。 ・α−シクロデキストリン ・β−シクロデキストリン ・γ−シクロデキストリン ・ヒドロキシプロピル−α−シクロデキストリン ・ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン ・ヒドロキシプロピル−γ−シクロデキストリン ・マルトデキストリン である。
【0110】また、本発明に用いられるデキストリンの
重量平均分子量は何であっても良いが、好ましくは18
0〜10000、さらに好ましくは700〜5000で
ある。
【0111】糖類は、広く天然に存在しており、市販品
を簡単に入手できる。又、種々の誘導体についても還
元、酸化あるいは脱水反応などを行うことによって容易
に合成できる。
【0112】市販品として、デンプンの分解物としては
松谷化学工業(株)社製のパインフロー、パインデック
スシリーズ、フードテックス、マックス100、グリス
ターP、TK−16、MPD、H−PDX、スタコデッ
クス、日本油脂(株)社製オイルQシリーズが挙げられ
る。
【0113】次に本発明における一般式(B)で示され
る化合物について具体的に説明をする。
【0114】一般式(B) HO−(A−O)l−(A−O)l−(A
O)l−H 式中、A、A、Aはそれぞれ置換、無置換の直鎖
又は分岐のアルキレン基を表し、これらは同一であって
も異なっていてもよい。
【0115】また、置換基としては、ヒドロキシ基、カ
ルボキシ基、スルホニル基、アルコキシ基、カルバモイ
ル基、スルファモイル基が挙げられる。好ましく用いら
れるものは、A、A、Aがそれぞれ無置換である
ものである。また最も好ましいものとしては、A、A
、Aが−CHCH−、−CH(CH)−CH
−である。
【0116】l、l、lは、それぞれ0または0
〜500の整数を表す。ただし、l+l+l≧5
である。
【0117】これらのうちで、好ましく用いられるのは
、l、lのうち少なくとも1つが15以上のも
のであり、さらに好ましく用いられるのは20以上のも
のである。
【0118】また、本発明における一般式(B)で示さ
れる化合物が例えば2種類のモノマーA、Bを混ぜて共
重合させた共重合体となる場合は、以下に示される配列
のものも包含される。
【0119】−A−B−A−B−A−B−A−B−A−
B −A−A−B−A−B−B−A−A−A−B−A−A−
B−B−A− −A−A−A−A−A−A−B−B−B−B−B−B−
A−A−A−A−A− これらの共重合体となるもののうち、特に好ましい化合
物としては、下記一般式(B−1)で示される。エチレ
ングリコールとプロピレングリコールのブロックポリマ
ー(プルロニック型非イオン)である。
【0120】一般式(B−1) HO−(CHCH−O)l〔CH(CH)CH
−O〕l−(CHCH−O)l−H 式中、l、l、lは前記一般式(B)中のl
、lと同義である。
【0121】本発明における一般式(B−1)で示され
る化合物において、総分子量中のエチレンオキシドの含
有率(重量%)は70重量%以上であることが好まし
く、特に好ましくは80重量%以上のものである。
【0122】以下に更に一般式(B)及び一般式(B−
1)で表される具体的化合物を以下に示す。
【0123】 HO−(CH−CH−O)n′−H 平均分子量 B−1 300 B−2 600 B−3 1000 B−4 1500 B−5 2000 B−6 3000 B−7 4000 B−8 6000 B−9 10000 B−10 15000 B−11 20000 B−12 30000 HO−(CHCH−O)a′−〔CH(CH)−CH−O〕b′ −(CHCH−O)c′−H 総分子中のエチレンオキサイド 平均分子量 の含有率(重量%)
【0124】 B−1−1 80 8350 B−1−2 80 10800 B−1−3 50 4600 B−1−4 70 6500 B−1−5 80 5000 B−1−6 50 3500 B−1−7 70 7850 B−1−8 50 4150 上記式中、n′は5以上の整数を表し、a′、b′、
c′はl、l、lと同義である。
【0125】本発明における一般式(B)及び一般式
(B−1)で示される化合物において、最も好ましいも
のはポリエチレングリコール(PEGと称することもあ
る)である。また、ポリエチレングリコールの場合は、
平均分子量が2000〜20000の範囲にあるものが
好ましく、特に好ましくは3000〜15000の範囲
のものである。ここで本発明における平均分子量とは水
酸基価により算出した分子量である。一般式(B)で表
される化合物は、1種で用いても、2種以上を併用して
も良い。
【0126】一般式(C) R−SxOyM [式中、Rは脂肪族基、芳香族基又はヘテロ環基、xは
1又は2、yは2〜8の整数、Mはカチオンを示す。]
次に一般式(C)で表される有機硫黄酸化物について説
明する。
【0127】本発明に係る固体処理剤は前記一般式
(C)で表される有機酸化物を総重量の0.01%以上
3.0%以下含有する。好ましくは0.1%以上、2.
5%以下、更に好ましくは0.5%以上2.0%以下で
ある。
【0128】一般式(C)において、Rで表される脂肪
族基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル
基などがあり、アルキル基としては、例えばメチル、エ
チル、i−プロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、
シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、オクチ
ル、ドデシル等の各基が挙げられる。これらのアルキル
基は、更にハロゲン原子(例えば塩素、臭素、フッ素
等)、アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、1,
1−ジメチルエトキシ、ヘキシルオキシ、ドデシルオキ
シ等)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ、ナフチ
ルオキシ)、アリール基(例えばフェニル、ナフチル
等)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボ
ニル、エトキシカルボニル、ブトキシカルボニル、2−
エチルヘキシルカルボニル等)、アリールオキシカルボ
ニル基(例えばフェノキシカルボニル、ナフチルオキシ
カルボニル等)、アルケニル基(例えばビニル、アリル
等)、複素環基(例えば2−ピリジル、3−ピリジル、
4−ピリジル、モルホリル、ピペリディル、ピペラジニ
ル、ピリミジニル、ピラゾリニル、フリル等)、アルキ
ニル基(例えばプロパルギル)、アミノ基(例えばアミ
ノ、N,N−ジメチルアミノ、アニリノ)、シアノ基、
スルホアミド基(例えばメチルスルホニルアミノ、エチ
ルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミノ、オクチ
ルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ等)に
よって置換されてもよい。
【0129】アルケニル基としては、例えばビニル、ア
リル等が挙げられ、アルキニル基としては例えばプロパ
ルギルが挙げられる。
【0130】Rで表される芳香族基としては、例えばフ
ェニル、ナフチル等が挙げられる。Rで表される複素環
基としては、例えばピリジル基(2−ピリジル、3−ピ
リジル、4−ピリジル等)、チアゾリル基、オキサゾリ
ル基、イミダゾリル基、フリル基、チェニル基、ピロリ
ル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル
基、セレナゾリル基、スルホラニル基、ピペジリニル
基、ピラゾリル基、テトラゾリル基等が挙げられる。
【0131】上記、アルケニル基、アルキニル基、芳香
族基、複素環基は、いずれもRで表されるアルキル基及
びアルキル基の置換基として示した基と同様な基によっ
て置換することができる。
【0132】Mで表される基は、好ましくは金属イオン
又は有機カチオンである。金属イオンとしては、例えば
リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン等
が挙げられ、有機カチオンとしては、例えばアンモニウ
ムイオン(アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、
テトラブチルアンモニウム等)、ホスホニウムイオン
(テトラフェニルホスホニウム)、グアニジル等が挙げ
られる。
【0133】一般式(C)で表される化合物は、本発明
の糖類及び/又は一般式(B)で表される化合物を含有
する固体処理剤を圧縮成形により、錠剤状にする際に含
有させることで滑沢性及び錠剤の硬度、摩損度を飛躍的
に改良することがわかった。
【0134】以下に一般式(C)で表される化合物の具
体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0135】 C−1 CSONa C−2 CH(CHSONa C−3 CH(CHSONa C−4 CH(CHOSONa C−5 CH(CHOSONa C−6 CH(CHOSONa C−7 CHO(CHSONa
【0136】
【化11】
【0137】本発明の感光材料に使用される乳剤は、公
知の方法で製造できる。好ましくは用いられるハロゲン
化銀乳剤としては、例えば、特開平2−85846号等
に開示されている内部高沃度型単分散粒子が挙げられ
る。結晶の晶癖は立方体、14面体、8面体及びその中
間の(111)面と(100)面が任意に混在していて
もよい。ハロゲン化銀の結晶構造は、内部と外部が異な
ったハロゲン化銀組成からなっていてもよい。
【0138】更に本発明に好ましく用いられるハロゲン
化銀乳剤としては、平均アスペクト比が1より大きい平
板状粒子である。かかる平板状粒子の利点は、分光増感
効率の向上、画像の粒状性及び鮮鋭性の改良などが得ら
れるとして、例えば、英国特許2,112,157号、
米国特許4,439,520号、同4,433,048
号、同4,414,310号、同4,434,226
号、特開昭58−113927号、同58−12792
1号、同63−138342号、同63−284272
号、同63−305343号等で開示されており、乳剤
はこれらの公報に記載の方法により調製することができ
る。特に特開平6−138568号(第1〜3頁)、特
開昭59−177535号(第2〜5頁)、特開昭62
−42146号(第14〜15頁)に記載のものが好ま
しく用いられる。
【0139】本発明に用いられる更に好ましいハロゲン
化銀乳剤は、沃化銀3モル%未満の沃臭化銀、沃塩臭化
銀、臭化銀、塩臭化銀、塩化銀であり、特に好ましくは
塩化銀の含有率が50モル%以上の塩臭化銀又は塩化銀
である。上述した乳剤は、粒子表面に潜像を形成する表
面潜像型或いは粒子内部に潜像を形成する内部潜像型、
表面と内部に潜像を形成する型のいずれの乳剤であって
もよい。これらの乳剤は、物理熟成或いは粒子調製の段
階でカドミウム塩、鉛塩、亜鉛塩、タリウム塩、イリジ
ウム塩又はその錯塩、ロジウム塩又はその錯塩、鉄塩又
はその錯塩などを用いてもよい。乳剤は可溶性塩類を除
去するためにヌードル水洗法、フロキュレーション沈降
法等の水洗方法がなされてよい。好ましい水洗法として
は、例えば、特公昭35−16086号記載のスルホ基
を含む芳香族炭化水素系アルデヒド樹脂を用いる方法、
又は特開昭63−158644号記載の凝集高分子剤例
示G3、G8などを用いる方法が特に好ましい脱塩法と
して挙げられる。本発明の感光材料に用いられる乳剤の
化学熟成の方法は金増感、還元増感、硫黄増感をはじめ
とするセレン増感等のカルコゲン化合物による増感やそ
れらの組み合わせが好ましく用いられる。
【0140】本発明のハロゲン化銀乳剤は分光増感する
ことができる。用いられる分光増感色素としては、シア
ニン、メロシアニン、複合シアニン、複合メロシアニ
ン、ホロポーラーシアニン、ヘミシアニン、スチリル色
素及びヘミオキソノール色素等が包含される。
【0141】例えば、特開平5−113619号に記載
されているようなオキサカルボシアニン、ベンゾイミダ
ゾロカルボシアニン、ベンゾイミダゾロオキサカルボシ
アニン等が挙げられる。また特開平6−332102号
に記載されている青色光域に増感効果を有する色素も好
ましく用いられる。これらの分光増感色素は、それぞれ
単一もしくは組み合わせて用いることができる。
【0142】分光増感色素の添加は、メタノールのよう
な有機溶媒に溶解した溶液として添加することが好まし
い。分光増感色素の添加量は、色素の種類や乳剤条件に
よって一様ではないが、ハロゲン化銀1モル当たり10
〜900mgが好ましく、60〜400mgが特に好ま
しい。分光増感色素は、化学熟成工程の終了前に添加す
るのが好ましく、化学熟成の終了前に数回に分けて添加
してもよい。さらに好ましくはハロゲン化銀粒子の成長
工程終了後から化学熟成工程の終了前であり、特に化学
熟成開始前が好ましい。
【0143】本発明において、化学増感(化学熟成)を
停止させるには乳剤の安定性を考慮すると化学熟成停止
剤を用いることが好ましい。この化学熟成停止剤として
はハロゲン化物(例えば、臭化カリウム、塩化ナトリウ
ム等)、カブリ防止剤又は安定剤として知られている有
機化合物(例えば、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,
3,3a,7−テトラザインデン)等が挙げられる。こ
れらは単独もしくは複数の化合物を併用して用いてもよ
い。
【0144】本発明に用いられる感光材料の乳剤は、物
理熟成又は化学熟成前後の工程において、各種の写真用
添加剤を用いることができる。その一例としてヒドラジ
ン化合物、テトラゾリウム塩を挙げることができる。
【0145】本発明に用いられる支持体としては、例え
ば、RD−17643の28頁及びRD−308119
号の1009頁に記載されているものが挙げられる。適
当な支持体としては、プラスチックフィルム等で、これ
ら支持体の表面は塗布層の接着をよくするために、下引
層を設けたり、コロナ放電、紫外線照射等を施してもよ
い。また、クロスオーバーカット層や帯電防止層を設け
てもよい。支持体の両側に乳剤層が存在してもよく、一
方の側のみでもよい。両側の場合、両面とも同じ性能を
有してもよく、性能を異にしてもよい。
【0146】
【実施例】以下、本発明を実施例にて説明するが、本発
明はこれらによって限定されるものではない。 実施例1 先ず、以下のようにして評価用の感光材料を調製した。 ≪感光材料の調製≫ <種乳剤−1の調製> 下記のようにして種乳剤−1を調製した。 A1 オセインゼラチン 24.2g 水 9657ml ポリプロピレンオキシ−ポリエチレンオキシ−ジサクシネートナトリウム塩( 10%エタノール水溶液) 6.78ml 臭化カリウム 10.8g 10%硝酸 114ml B1 2.5N 硝酸銀水溶液 2825ml C1 臭化カリウム 841g 水で 2825ml D1 1.75N 臭化カリウム水溶液 下記銀電位制御量
【0147】42℃で特公昭58−58288号、同5
8−58289号に示される混合攪拌機を用いて溶液A
1に溶液B1及び溶液C1の各々464.3mlを同時
混合法により1.5分を要して添加し、核形成を行っ
た。
【0148】溶液B1及び溶液C1の添加を停止した
後、60分の時間を要して溶液A1の温度を60℃に上
昇させ、3%KOHでpHを5.0に合わせた後、再び
溶液B1と溶液C1を同時混合法により、各々55.4
ml/minの流量で42分間添加した。この42℃か
ら60℃への昇温及び溶液B1、C1による再同時混合
の間の銀電位(飽和銀−塩化銀電極を比較電極として銀
イオン選択電極で測定)を溶液D1を用いてそれぞれ+
8mv及び+16mvになるように制御した。
【0149】添加終了後3%KOHによってpHを6に
合わせ直ちに脱塩、水洗を行った。この種乳剤はハロゲ
ン化銀粒子の全投影面積の90%以上が最大隣接辺比が
1.0〜2.0の六角平板粒子よりなり、六角平板粒子
の平均厚さは0.064μm、平均直径(円直径換算)
は0.595μmであることを電子顕微鏡にて確認し
た。又、厚さの変動係数は40%、双晶面間距離の変動
係数は42%であった。
【0150】〈Em−1の調製〉 種乳剤−1と以下に示す4種の溶液を用い、平板状ハロ
ゲン化銀乳剤Em−1を調製した。 A2 オセインゼラチン 34.03g ポリプロピレンオキシ−ポリエチレンオキシ−ジサクシネートナトリウム塩( 10%エタノール水溶液) 2.25ml 種乳剤−1 1.218モル相当 水で 3150mlに仕上げる。 B2 臭化カリウム 1734g 水で 3644mlに仕上げる。 C2 硝酸銀 2478g 水で 4165mlに仕上げる。 D2 3重量%のゼラチンと、沃化銀粒子(平均粒径0.05μm)から成る微粒子 乳剤(*) 0.080モル相当 *0.06モルの沃化カリウムを含む5.0重量%のゼ
ラチン水溶液6.64リットルに、7.06モルの硝酸
銀と、7.06モルの沃化カリウムを含む水溶液それぞ
れ2リットルを、10分間かけて添加した。微粒子形成
中のpHは硝酸を用いて2.0に、温度は40℃の制御
した。粒子形成後に、炭酸ナトリウム水溶液を用いてp
Hを6.0に調製した。
【0151】反応容器内で溶液A2を60℃に保ちなが
ら激しく攪拌し、そこに溶液B2の一部と溶液C2の一
部及び溶液D2の半量を5分かけて同時混合法にて添加
し、その後引き続き溶液B2と溶液C2の残量の半分量
を37分かけて添加し、また引き続き溶液B2の一部と
溶液C2の一部及び溶液D2の残りの全量を15分かけ
て添加し、最後に溶液B2と溶液C2の残り全量を33
分かけて添加した。この間、pHは5.8に、pAgは
8.8に終始保った。ここで、溶液B2と溶液C2の添
加速度は臨界成長速度に見合った時間に対して関数様に
変化させた。
【0152】更に、上記溶液D2を全銀量に対して0.
15モル%相当添加してハロゲン置換を行った。
【0153】添加終了後、この乳剤を40℃に冷却し、
凝集高分子としてフェニルカルバモイル基で変性された
(置換率90%)変性ゼラチン13.8%(重量)水溶
液1800mlを添加し、3分間撹拌した。その後、酢
酸56%(重量)水溶液を添加して、乳剤のpHを4.
6に調整し、3分間撹拌した後、20分間静置させ、デ
カンテーションにより上澄み液を排水した。その後、4
0℃の蒸留水9.0リットルを加え、撹拌静置後上澄み
液を排水し、更に蒸留水11.25リットルを加え、撹
拌静置後、上澄み液を排水した。続いて、ゼラチン水溶
液と炭酸ナトリウム10%(重量)水溶液を加え、pH
が5.80に成るように調整し、50℃で30分間撹拌
し、再分散した。再分散後40℃にてpHを5.8、p
Agを8.06に調整した。
【0154】得られたハロゲン化銀乳剤を電子顕微鏡観
察したところ、平均粒径1.11μm、平均厚さ0.2
5μm、平均アスペクト比約4.5、粒径分布の広さが
18.1%の平板状ハロゲン化銀粒子であった。又、双
晶面間距離の平均は0.020μmであり、双晶面間距
離と厚さの比が5以上の粒子が全平板状ハロゲン化銀粒
子の97%(個数)、10以上の粒子が49%、15以
上の粒子が17%を占めていた。
【0155】次に上記の乳剤Em−1を60℃にした後
に、分光増感色素の所定量を、固体微粒子状の分散物と
して添加した10分後に、アデニン、チオシアン酸アン
モニウム、塩化金酸及びチオ硫酸ナトリウムの混合水溶
液及びトリフェニルフォスフィンセレナイドの分散物液
を加え、更に60分後に沃化銀微粒子乳剤を加え、総計
2時間の熟成を施した。熟成終了時に安定剤として4−
ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザ
インデン(TAI)の所定量を添加した。
【0156】尚、上記の添加剤とその添加量(AgX1
モル当り)を下記に示す。 5,5´−ジクロロ−9−エチル−3,3´−ジ−(スルホプロピル)−オキ サカルボシアニンナトリウム塩無水物 2.0mg 5,5´−ジ−(ブトキシカルボニル)−3,3´−ジ(4−スルホブチル) ベンゾイミダゾロカルボシアニン−ナトリウム塩無水和物 120mg アデニン 15mg チオシアン酸カリウム 95mg 塩化金酸 2.5mg チオ硫酸ナトリウム 2.0mg トリフェニルフォスフィンセレナイド 0.2mg 沃化銀微粒子 280mg 4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン(TAI ) 500mg
【0157】分光増感色素の固体微粒子状分散物は特願
平4−99437号記載の方法に準じた方法によって調
製した。即ち、分光増感色素の所定量を予め27℃に調
温した水に加え、高速攪拌(ディゾルバー)で3,50
0rpmにて30〜120分間にわたって攪拌すること
によって得た。
【0158】上記セレン増感剤の分散液は次のように調
製した。即ち、トリフェニルフォスフィンセレナイド1
20gを50℃の酢酸エチル30kg中に添加し、撹拌
し完全に溶解した。他方で写真用ゼラチン3.8kgを
純水に溶解し、これにドデシルベンゼンスルフォン酸ナ
トリウム25wt%水溶液93gを添加した。次いでこ
れらの2液を混合して直径10cmのディゾルバーを有
する高速攪拌型分散機により50℃下において分散翼周
速40m/秒で30分間分散を行った。その後速やかに
減圧下で、酢酸エチルの残留濃度が0.3wt%以下に
なるまで撹拌を行いつつ、酢酸エチルを除去した。その
後、この分散液を純水で希釈して80kgに仕上げた。
このようにして得られた分散液の一部を分取して上記実
験に使用した。次にこのようにして増感を施した乳剤に
後記する添加剤を加え、乳剤層塗布液とした。また、同
時に保護層塗布液も調製した。次に、濃度0.15に青
色着色したX線用のポリエチレンテレフタレートフィル
ムベース(厚みが175μm)の両面に下記の横断光遮
光層が予め塗設された支持体の両面に、下から上記の乳
剤層塗布液と保護層塗布液を下記の所定の塗布量になる
ように同時重層塗布し、乾燥した。
【0159】 第1層(横断光遮光層) 固体微粒子分散体染料(AH) 180mg/m ゼラチン 0.2g/m ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 5mg/m 化合物(I) 5mg/m 2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−1,3,5−トリアジンナトリウム塩 5mg/m コロイダルシリカ(平均粒径0.014μm) 10mg/m
【0160】 第2層(乳剤層) 上記で得た各々の乳剤に下記の各種添加剤を加えた(G)0.5mg/m 2,6−ビス(ヒドロキシアミノ)−4−ジエチルアミノ−1,3,5−トリ アジン 5mg/m t−ブチル−カテコール 130mg/m ポリビニルピロリドン(分子量10,000) 35mg/m スチレン−無水マレイン酸共重合体 80mg/m ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 80mg/m トリメチロールプロパン 350mg/m ジエチレングリコール 50mg/m ニトロフェニル−トリフェニル−ホスホニウムクロリド 20mg/m 1,3−ジヒドロキシベンゼン−4−スルホン酸アンモニウム 500mg/m 2−メルカプトベンツイミダゾール−5−スルホン酸ナトリウム 5mg/m 化合物(H) 0.5mg/m n−COCHCH(OH)CHN(CHCOOH) 350mg/m 化合物(M) 5mg/m 化合物(N) 5mg/m コロイダルシリカ 0.5g/m ラテックス(L) 0.2g/m デキストリン(平均分子量1000) 0.2g/m 但し、ゼラチンとしては1.0g/mになるように調
整した。
【0161】 第3層(保護層) ゼラチン 0.8g/m ポリメチルメタクリレートからなりマット剤(面積平均粒径7.0μm) 50mg/m ホルムアルデヒド 20mg/m 2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−1,3,5−トリアジンナトリウム塩 10mg/m ビス−ビニルスルホニルメチルエーテル 36mg/m ラテックス(L) 0.2g/m ポリアクリルアミド(平均分子量10000) 0.1g/m ポリアクリル酸ナトリウム 30mg/m ポリシロキサン(SI) 20mg/m 化合物(I) 12mg/m 化合物(J) 2mg/m 化合物(S−1) 7mg/m 化合物(K) 15mg/m 化合物(O) 50mg/m 化合物(S−2) 5mg/m19−O−(CHCHO)11−H 3mg/m17SON(C)[(CHCHO)15H] 2mg/m17SON(C)[(CHCHO)−(CHSO Na] 1mg/m なお、素材の付量は片面分であり、塗布銀量は片面分と
して1.6g/mになるように調整した。
【0162】
【化12】
【0163】
【化13】
【0164】
【化14】
【0165】処理剤の調製 (1)ハイドロキノン現像主薬の現像剤の調整 [造粒物(A1)の調製]現像主薬のハイドロキノン3
000g、1−フェニル−3−ピラゾリドン400g、
N−アセチル−D,L−ペニシラミン10g、ホウ酸1
000g、グルタルアルデヒド重亜硫酸ナトリウム50
0gをそれぞれ市販のバンダムミル中で、平均10μm
になるまで粉砕する。この微粉に亜硫酸ナトリウム70
0g、5−ニトロベンゾトリアゾール10g、結合剤ソ
ルビトールを造粒物(A1)の全量が6000gになる
ように加え、ミル中で30分混合して市販の攪拌造粒機
中で室温にて約5分間、30mlの水を添加することに
より造粒した後、造粒物を流動層乾燥機で40℃にて2
時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0166】[造粒物(B1)の調製]炭酸カリウム1
1000g、重炭酸ナトリウム2000gをそれぞれ市
販のバンダムミル中で平均10μmになるまで粉砕す
る。各々の微粉にLIOH・HOを250g、DTP
A・5Hを250g、1−フェニル−5−メルカプトテ
トラゾール5g、亜硫酸ナトリウム4000g、結合剤
マンニトールを造粒物(B1)の全量が19000gに
なるように加え、ミル中で30分混合して市販の攪拌造
粒機中で室温にて約15分間、30mlの水を添加する
ことにより造粒した後、造粒物を流動層乾燥機で40℃
にて2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去す
る。
【0167】[錠剤(A1)の作成]上記のようにして
得られた造粒物(A1)と1−ヘキサンスルホン酸ナト
リウム150gを25℃、40%RH以下に調湿された
部屋で混合機を用いて10分間均一に混合した後、得ら
れた混合物を菊水製作所社製タフプレストコレクト15
27HUを改造した打錠機により1錠当たり充填量を1
0gにして圧縮打錠を行い、直径30mmの錠剤A1を
作成した。
【0168】[錠剤(B1)の作成]上記のようにして
得られた造粒物(B1)と1−ヘキサンスルホン酸ナト
リウム300gを25℃、40%RH以下に調湿された
部屋で混合機を用いて10分間均一に混合した後、得ら
れた混合物を菊水製作所社製タフプレストコレクト15
27HUを改造した打錠機により1錠当たり充填量を1
0gにして圧縮打錠を行い、直径30mmの錠剤B1を
作成した。
【0169】(2)本発明のレダクトン類を含む現像主
薬の現像剤の調整 [造粒物(A2)の調製]1−フェニル−3−ピラゾリ
ドン300g、N−アセチル−D,L−ペニシラミン1
0g、グルタルアルデヒド重亜硫酸ナトリウム500g
をそれぞれ市販のバンダムミル中で、平均10μmにな
るまで粉砕する。この微粉にメタ重亜硫酸ナトリウム1
500g、エリソルビン酸ナトリウム(本発明のレダク
トン類化合物)5000g、メタ重亜硫酸ナトリウム1
500g、結合剤ソルビトールを造粒物(A2)の全量
が9000gになるように加え、ミル中で30分間混合
して市販の攪拌造粒機中で室温にて約10分間、30m
lの水を添加することにより造粒した後、造粒物を流動
層乾燥機で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほ
ぼ完全に除去する。
【0170】[造粒物(B2)の調製]炭酸カリウム9
000g、重炭酸ナトリウム100gをそれぞれ市販の
バンダムミル中で、平均10μmになるまで粉砕する。
この微粉にDTPA・5Naを250g、下記一般式
(I)の化合物40g、下記一般式(II)の化合物1
0g、KIを7g、ソルビトール700g、メチル−β
−シクロデキストリン200g、結合剤マンニトールを
造粒物(B2)の合計が14000gになるように、ミ
ル中で30分混合して市販の攪拌造粒機中で室温にて約
15分間、30mlの水を添加することにより造粒した
後、造粒物を流動層乾燥機で40℃にて2時間乾燥して
造粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0171】
【化15】
【0172】[錠剤(A2)の作成]上記のようにして
得られた造粒物(A2)に1−ヘキサンスルホン酸ナト
リウム150gを加え、25℃、40%RH以下に調湿
された部屋で混合機を用いて10分間均一に混合した
後、得られた混合物を菊水製作所社製タフプレストコレ
クト1527HUを改造した打錠機により1錠当たり充
填量を10gにして圧縮打錠を行い、直径30mmの錠
剤A2を作成した。
【0173】[錠剤(B2)の作成]上記のようにして
得られた造粒物(B2)に1−ヘキサンスルホン酸ナト
リウム300gを加え、25℃、40%RH以下に調湿
された部屋で混合機を用いて10分間均一に混合した
後、得られた混合物を菊水製作所社製タフプレストコレ
クト1527HUを改造した打錠機により1錠当たり充
填量を10gにして圧縮打錠を行い、直径30mmの錠
剤B2を作成した。
【0174】(3)現像剤α、β及びスタート液α、β
の調整 スタート時の現像タンク内の現像液はハイドロキノンを
用いた現像剤αは錠剤(A1)を6個と錠剤(B1)を
19個、水で溶解して1リットル仕上げとしたものをこ
の比率で13.5リットル作成した。なお、pHはKO
Hと酢酸で10.55に調整した。レダクトン類を用い
た現像剤βは、錠剤(A2)を9個と錠剤(B2)を1
4個、水で溶解して1リットル仕上げとしたものをこの
比率で13.5リットル作成した。なお、pHはKOH
と酢酸で10.25に調整した。このように調整した現
像液13.5リットルを自動現像機SRX−701(コ
ニカ社製)に入れて下記処方のスターターを現像液1リ
ットルにつき50ml添加し、スタート液α、βとし
た。スターター添加後のpHは10.00に調製した。
【0175】 スターター処方(現像液1リットルに対して) KBr 5.5g HO(CHS(CHS(CHOH 0.05g N−アセチル−D,L−ペニシラミン 0.10g メタ重亜硫酸ナトリウム 上記開始pHになる量 ジエチレングリコール 50g 水仕上げ 74ml
【0176】 (4)現像液γ1、γ2、スタート液γ1、γ2の調整 [濃縮液現像キットの組成] 現像液1リットル仕上げ量 (Aパート) ハイドロキノン 30g 亜硫酸カリウム50% 170g ホウ酸 20g 重炭酸ナトリウム 20g 炭酸カリウム 100g 3−(5−メルカプトテトラゾール−1−イル)ベンゼンスルホン酸ナトリウ ム 0.4g ジエチレングリコール 70g 50%水酸化カリウム pH調整用 純水で550mlに仕上げた。
【0177】 (Bパート) 酢酸(90%) 22g トリエチレングリコール 10g N−アセチル−D,L−ペニシラミン 0.2g 1−フェニル−3−ピラゾリドン 3.0g 4−ヒドロキシル−4−メチル−1−フェニル−3−ピラゾリドン 4g 5−ニトロインダゾール 0.03g
【0178】 (Cパート) 50%グルタルアルデヒド液 4.0g
【0179】A、B、Cパートを水で希釈し1リットル
に仕上げたものをγ1とした。前記Aパートのハイドロ
キノンの代わりにエリソルビン酸ナトリウム40g/リ
ットルを添加したものをA′とし、A′、B、Cを水で
希釈し、1リットルに仕上げたものをγ2とした。
【0180】現像液γ1、γ2においても固形剤と同
様、上記スターターを添加し、現像槽を満たして処理液
とした。スターターは前記スターターを50ml/リッ
トル添加した。スターター添加後のpHはγ1は10.
40、γ2は9.90に調整した。
【0181】現像液γ1の補充液pHは10.55、γ
2のpHは10.10になるようにKOH、酢酸で調整
した。
【0182】(5)定着剤の調整 以下の操作で固形定着剤を作成した。 [造粒物(C)]チオ硫酸アンモニウム/チオ硫酸ナト
リウム(90/10重量比)15000gを市販のバン
ダムミル中で、平均10μmになるまで粉砕する。この
微粉に亜硫酸ナトリウム500g、Naを7
50g、結合剤パインフロー1300gを加え水添加量
を50mlにして撹拌造粒を行い、造粒物を流動層乾燥
機で40℃で乾燥して水分をほぼ完全に除去する。
【0183】[造粒物(D)]ホウ酸400g、硫酸ア
ルミ・8水塩1500g、琥珀酸1200g、酒石酸3
50g、1,8−ジヒドロキシ−3,6−ジチアオクタ
ン40gを市販のバンダムミル中で、平均10μmにな
るまで粉砕する。この微粉に結合剤マンニトール300
g、ソルビトール150g、PEG#4000を200
g加え,水添加30mlにして撹拌造粒を行い、造粒物
を流動層乾燥機で40℃で乾燥して水分をほぼ完全に除
去する。
【0184】[錠剤(C)の作成]上記のようにして得
られた造粒物(C)にβアラニン1400g、酢酸ナト
リウム4000g、更に1−ヘキサンスルホン酸ナトリ
ウム220gを添加しそれぞれ25℃、40%RH以下
に調湿された部屋で混合機を用いて10分間均一に混合
した後、得られた混合物を菊水製作所社製タフプレスト
コレクト1527HUを改造した打錠機により1錠当た
り充填量を10gにして圧縮打錠を行い、直径30mm
の円筒形の錠剤(C)を作成した。
【0185】[錠剤(D)の作成]上記のようにして得
られた造粒物(D)にメタ重亜硫酸ナトリウム750g
と1−ヘキサンスルホン酸ナトリウム220gを添加し
25℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用
いて10分間均一に混合した後、得られた混合物を菊水
製作所社製タフプレストコレクト1527HUを改造し
た打錠機により1錠当たり充填量を10gにして圧縮打
錠を行い、直径30mmの円筒形の錠剤(D)を作成し
た。
【0186】定着剤は固形錠剤(C)を23個と固形錠
剤(D)を5個を水で仕上げて1リットル仕上げとした
ものをこの比率で13.5リットル調整した。調整した
定着液13.5リットルを自動現像機SRX−701に
入れ、定着槽を満たして処理液とした。なお、定着液の
スタート時のpHは4.70に調整した。
【0187】(6)処理方法 なお、SRX−701には、現像、定着ともに固形処理
剤用に内蔵ケミカルミキサーを改造した。内蔵ケミカル
ミキサーに、固形処理剤を投入できるように投入部を改
造した。現像、定着ともに各々の固形剤の投入口に5リ
ットル分の錠剤を落とすと同時に温水(25〜30℃)
を注入し撹拌溶解しながら5.0リットルに調液する。
これを現像、定着補充液として用いた。この調液された
補充液を現像槽、定着槽に供給した。
【0188】上記固形剤でなく、下記現像液γ1とγ2
(3パート構成の濃縮液キット)においては、SRX−
701の内蔵ケミカルミキサーを3パート構成に調液で
きるように改造し、現像補充液を作成した。自動現像機
はSRX−701を改造し、現像温度35℃、定着温度
35℃、乾燥温度55℃で表1記載の処理条件(補充量
ml/m、処理時間 秒)で処理した。
【0189】前記ハロゲン化銀写真感光材料(片面塗布
銀量1.6g/m)を4つあたりD1.0になるよう
に露光した後3000枚処理したあとで、評価試料フィ
ルムをとおした。評価方法は以下のとおりである。
【0190】[残色性の評価]作成した試料を未露光の
まま処理し、得られた現像済試料についてシャーカステ
ン上で観察し、透過光による色調を目視により評価し
た。 1:オリジナルのベースにほぼ同じ色 2:やや赤味を帯びているが問題ないレベルである 3:かなり赤味を帯びており、問題有り 4:フィルム全体が赤く、問題有り
【0191】[被覆率(CP)の評価]作成した試料を
30秒間自然光下に晒し、処理した時の最高濃度(D
m)から支持体の濃度をひいた値を塗布銀量(g/
)で割り、100をかけた時の値で表した。値が高
い程高被覆率であることを表している。
【0192】[光沢性の評価]作成した試料の4つサイ
ズフィルムを30秒間自然光下に晒し、処理した時に最
高濃度(Dm)を得られるように露光し、現像処理し
た。得られたフィルムを自然光の下で、反射により観察
した時の状態を目視により評価した。 1:自然な黒色で問題ないレベルである 2:ややテカテカしているが問題ないレベルである 3:テカテカしており光沢が気になり、問題有り 4:テカテカした光沢により目が疲れ、問題有り
【0193】
【表1】
【0194】
【発明の効果】本発明によれば、残色が改良され、CP
の向上したハロゲン化銀写真感光材料の処理方法を提供
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03C 5/38 G03C 5/38 G03D 3/02 G03D 3/02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に少なくとも1層以上のハロゲン
    化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料を現像装
    置を用いて処理するハロゲン化銀写真感光材料の処理方
    法において、現像液が下記一般式(1)で示される化合
    物を含有し、さらに現像処理時の現像液の平均流速が2
    0cm/sec以上であることを特徴とするハロゲン化
    銀写真感光材料の処理方法。 【化1】 式中、R、Rはそれぞれ独立にヒドロキシル基、ア
    ミノ基、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ
    基、アリールスルホニルアミノ基、アルコキシカルボニ
    ルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基を表し、X
    は5〜6員環を形成するに必要な原子群を表す。
  2. 【請求項2】支持体上に少なくとも1層以上のハロゲン
    化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料を現像装
    置を用いて処理するハロゲン化銀写真感光材料の処理方
    法において、下記一般式(1)で示される化合物の存在
    下現像処理し、定着処理時の定着液の平均流速が20c
    m/sec以上であることを特徴とするハロゲン化銀写
    真感光材料の処理方法。 【化2】 式中、R、Rはそれぞれ独立にヒドロキシル基、ア
    ミノ基、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ
    基、アリールスルホニルアミノ基、アルコキシカルボニ
    ルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基を表し、X
    は5〜6員環を形成するに必要な原子群を表す。
  3. 【請求項3】支持体上に少なくとも1層以上のハロゲン
    化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料を現像装
    置を用いて処理するハロゲン化銀写真感光材料の処理方
    法において、現像液が下記一般式(1)で示される化合
    物を含有し、さらに現像処理時の現像液及び定着処理時
    の定着液の平均流速がそれぞれ20cm/sec以上で
    あることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処理
    方法。 【化3】 式中、R、Rはそれぞれ独立にヒドロキシル基、ア
    ミノ基、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ
    基、アリールスルホニルアミノ基、アルコキシカルボニ
    ルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基を表し、X
    は5〜6員環を形成するに必要な原子群を表す。
  4. 【請求項4】補充量が350ml/m以下であること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のハロゲン
    化銀写真感光材料の処理方法。
  5. 【請求項5】処理時間がDry to Dryで30秒
    以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
    記載のハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
  6. 【請求項6】現像液及び定着液が、固形処理剤を水に溶
    解し調製されたものであることを特徴とする請求項1〜
    5のいずれかに記載のハロゲン化銀写真感光材料の処理
    方法。
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