JPH10123184A - 電流検出回路 - Google Patents

電流検出回路

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JPH10123184A
JPH10123184A JP8274539A JP27453996A JPH10123184A JP H10123184 A JPH10123184 A JP H10123184A JP 8274539 A JP8274539 A JP 8274539A JP 27453996 A JP27453996 A JP 27453996A JP H10123184 A JPH10123184 A JP H10123184A
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gate
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Masateru Igarashi
征輝 五十嵐
Naoki Kumagai
直樹 熊谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検出電流急変時の振動に基づく過渡応答や不
平衡負荷による誤差の影響を受けずに、高精度な補償動
作を可能にした直列形補償装置の制御回路を提供する。 【解決手段】 ブリッジインバータの相電流が流れるシ
ャント抵抗Rs両端の正負の電圧をオペアンプOP1に
より直流バイアスを有する電圧に変換し、この電圧を、
固定電位を基準とする検出抵抗R7の両端電圧に変換し
て前記相電流を検出する電流検出回路に関する。オペア
ンプOP1の出力信号が入力されるオペアンプOP2
と、その帰還回路にソース及びゲートが直列接続され、
かつドレインが検出抵抗R7に接続されるMOSFET
T4と、各オペアンプOP1,OP2の正電源の正極
とMOSFET T4のソースとの間に接続される抵抗
R6とを備え、オペアンプOP2によりMOSFET
T4のゲート電圧を調整して抵抗R6の両端電圧を一定
にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブリッジインバー
タの交流出力端子のように電位が高圧から低圧まで変動
する部分の電圧を主回路直流電源の低圧側等の固定電位
点に伝送し、この電圧を検出してブリッジインバータの
相電流等を検出する電流検出回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は従来のこの種の電流検出回路を示
すもので、ブリッジインバータの1相分を表わしてい
る。図5において、インバータの主回路スイッチング素
子であるIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジス
タ)T1,T2が直列に接続され、各IGBT T1,
T2のゲート、エミッタ間には、MOSFET T5,
T6、否定回路4から構成されるゲート駆動回路GDU
1,GDU2が各々接続されている。なお、図ではGD
U1の内部構成のみを示してあるが、GDU2も同一の
構成である。
【0003】IGBT T1のエミッタ(グラウンドG
NDと同電位)と交流出力端子Uとの間にはシャント抵
抗Rsが接続され、IGBT T1のエミッタとゲート
駆動回路GDU1との間には駆動電源として正電源V+
が接続されている。そして、正電源V+に対し並列に負
電源V-が接続されている。シャント抵抗Rsの交流出
力端子U側の一端は、抵抗R1を介してオペアンプOP
1の反転入力端子に接続され、オペアンプOP1の帰還
回路には抵抗R5が接続されている。ここで、オペアン
プOP1は反転増幅器を構成している。
【0004】負電源V-の両端には抵抗R3,R4の直
列回路が接続され、これらの抵抗R3,R4の接続点と
オペアンプOP1の反転入力端子との間には抵抗R2が
接続されている。オペアンプOP1の出力端子にはMO
SFET T4のゲートが接続され、正電源V+の正極と
インバータの主回路直流電源の負極N(IGBT T2
のエミッタ)との間にはMOSFET T4と検出抵抗
R7との直列回路が接続されている。なお、Pは主回路
直流電源の正極、Vioutは抵抗R7による検出電圧の出
力端子である。
【0005】この回路において、シャント抵抗Rsに電
流が流れると電圧V1が発生し、この電圧V1がオペア
ンプOP1に入力される。また、オペアンプOP1には
同時に抵抗R3の電圧V2も印加される。オペアンプO
P1の出力電圧V3(正電源V+の正極基準)は入力電
圧を反転増幅したものであり、以下の数式1によって表
される。
【0006】
【数1】 V3=(V+)−R5/R2・V2+R5/R1・V1
【0007】このとき、V2の振幅をV1より大きくす
ることにより、V1の正負に関わらずV3を正の脈流電
圧とすることができる。つまり、オペアンプOP1はシ
ャント抵抗Rsの正負の電圧を直流バイアスを有する正
電圧に変換する。この電圧V3が、MOSFET T4
のゲートに入力されることにより、MOSFET T4
がオンし、検出抵抗R7に電流i1を流す。この電流i
1は、MOSFET T4のゲート電圧にほぼ比例した
値となるため、抵抗R7には、結果としてシャント抵抗
Rsにほぼ比例した電圧V4が発生する。
【0008】従って、ブリッジインバータの交流出力端
子Uの電位検出値をブリッジインバータの主回路直流電
源の固定電位側(低圧側)にMOSFET T4を介し
て伝送することが可能になり、検出抵抗R7の両端電圧
V4からU相電流を検出することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図6はMOSFET
T4の出力特性を示しており、iDはドレイン電流、V
DSはドレイン−ソース間電圧である。一般的に、MOS
FETの出力特性は、ゲート電圧が一定でもドレイン・
ソース間に高電圧を印加したときは大きな電流iAが流
れ、低電圧を印加したときは小さな電流iBが流れる。
図5において、検出電圧は抵抗R7の両端電圧V4であ
り、MOSFET T4のドレイン・ソース間電圧によ
ってドレイン電流iDがiA,iBというように変動する結
果、電圧V4も変動することとなる。また、図6に実線
及び破線で示すように、ゲート・ソース間電圧VGSがば
らついてもドレイン電流iDが変動し、これに伴って検
出抵抗R7の両端電圧V4が変動する。
【0010】従って従来の回路では、主回路のIGBT
のオンオフにより、MOSFETT4のドレイン・ソー
ス間電圧が変動すると(オンのときは小さく、オフのと
きにはブリッジインバータの入力電圧分高電圧にな
る)、結果的に抵抗R7の両端電圧V4が大きく変動
し、相電流検出値が変動するといった問題があった。ま
た、MOSFETのゲート電圧は素子によりばらつきが
あるため、相電流検出値もMOSFETの個体によりば
らついてしまう不都合があった。
【0011】更に、検出するべき相電流は交流電圧であ
ることから、シャント抵抗Rsに発生する電圧は正負両
極性の電圧となる。このため、オペアンプOP1の駆動
電源として負電源が必要になり、装置の製造コストが高
くなるといった問題も発生する。加えて、高電圧を印加
したままMOSFET T4に電流を常時流すと、消費
電力が増大して伝送回路も大型化し、製造コストが増大
するといった問題があった。
【0012】そこで本発明は、相電流の高精度な検出が
可能であり、しかも、製造コストの低減が可能な電圧伝
送回路を提供しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】相電流検出値がFETの
ゲート特性やドレイン・ソース電圧によって変動するの
を解決するため、請求項1記載の発明は、ブリッジイン
バータの相電流が流れるシャント抵抗両端の正負の電圧
を第1のオペアンプにより直流バイアスを有する電圧に
変換し、この電圧を、FETを介して固定電位を基準と
する検出抵抗両端電圧に変換して前記相電流を検出する
電流検出回路において、第1のオペアンプの出力信号が
入力される第2のオペアンプと、第2のオペアンプの帰
還回路にソース及びゲートが直列接続され、かつドレイ
ンが前記検出抵抗に接続される第1のFETと、第1及
び第2のオペアンプの正電源の正極と第1のFETのソ
ースとの間に接続される第1の抵抗とを備え、第2のオ
ペアンプにより第1のFETのゲート電圧を調整して第
1の抵抗の両端電圧を一定にするものである。これによ
り、第1の抵抗を流れる電流が検出抵抗に流れ、この電
流が一定になるように調整されるため、第1の抵抗及び
検出抵抗の精度で相電流の検出電圧が決定され、相電流
検出精度が第1のFETのゲート特性やドレイン・ソー
ス間電圧に影響されなくなる。
【0014】電流検出回路の消費電力を減少させるた
め、請求項2記載の発明は、ブリッジインバータの相電
流が流れるシャント抵抗両端の正負の電圧を第1のオペ
アンプにより直流バイアスを有する電圧に変換し、この
電圧を、固定電位を基準とする検出抵抗両端電圧に変換
して前記相電流を検出する電流検出回路において、第1
のオペアンプの出力信号が入力される第2のオペアンプ
と、 第2のオペアンプの帰還回路にソース及びゲート
が順次接続される第1及び第2のFETと、第1及び第
2のオペアンプの正電源の正極と第2のFETのソース
との間に接続される第1の抵抗と、第1のFETのドレ
インと前記検出抵抗との接続点に接続されるサンプルホ
ールド回路と、第2のFETと前記サンプルホールド回
路とを同期させて動作させる手段とを備えたものであ
る。これにより、高耐圧の第1のFETを電流が流れる
期間を短縮できるため、電流検出回路の消費電力を低減
することができる。
【0015】ここで、請求項3記載の発明のように、第
2のFETと前記サンプルホールド回路とを同期させて
動作させる手段が、前記ブリッジインバータの主回路ス
イッチング素子の駆動信号(ゲート信号)に基づいて第
2のFET及び前記サンプルホールド回路を動作させる
オンパルス発生手段を有する場合には、主回路スイッチ
ング素子の駆動信号をオンパルス発生手段の駆動信号と
しても利用することができる。
【0016】オペアンプの負電源を不要にするため、請
求項4記載の発明は、ブリッジインバータの相電流が流
れるシャント抵抗両端の正負の電圧を第1のオペアンプ
により直流バイアスを有する電圧に変換し、この電圧
を、固定電位を基準とする検出抵抗両端電圧に変換して
前記相電流を検出する電流検出回路において、第1のオ
ペアンプの出力端子が一方の入力端子に接続される第2
のオペアンプと、第2のオペアンプの出力端子がゲート
に接続され、ドレインが前記検出抵抗に接続される第1
のFETと、第1及び第2のオペアンプの正電源の正極
と第1のFETのソースとの間に接続され、かつゲート
とドレインが短絡された第2のFETと、ゲートが第2
のFETのゲートに接続され、ソースが前記正電源の正
極に接続されると共に、ドレインが第2のオペアンプの
他方の入力端子に接続される第3のFETと、第2のオ
ペアンプの他方の入力端子と第1及び第2のオペアンプ
の基準電位点との間に接続される第2の抵抗とを備え、
前記シャント抵抗の両端電圧が正の時は第1のオペアン
プを非反転増幅器として動作させると共に、前記シャン
ト抵抗の両端電圧が負の時は第1のオペアンプを反転増
幅器として動作させ、かつ、第2のオペアンプにより第
1のFETのゲート電圧を調整して前記検出抵抗を流れ
る電流を第2の抵抗を流れる電流に等しくするものであ
る。
【0017】同様にオペアンプの負電源を不要にするた
め、請求項5記載の発明は、ブリッジインバータの相電
流が流れるシャント抵抗両端の正負の電圧を第1のオペ
アンプにより直流バイアスを有する電圧に変換し、この
電圧を、固定電位を基準とする検出抵抗両端電圧に変換
して前記相電流を検出する電流検出回路において、第1
のオペアンプの出力信号が入力される第2のオペアンプ
と、第2のオペアンプの帰還回路にソース及びゲートが
直列接続され、かつドレインが前記検出抵抗に接続され
る第1のFETと、第1及び第2のオペアンプの正電源
の正極と第1のFETのソースとの間に接続される第1
の抵抗と、第1及び第2のオペアンプの正電源に、前記
ブリッジインバータの上アームの駆動回路内のスイッチ
ング素子を介して直列に接続される第1のコンデンサ及
び第1のダイオードと、第1のダイオードの両端に直列
接続される第2のコンデンサ及び第2のダイオードとを
備え、第2のコンデンサと第2のダイオードとの接続点
を第1及び第2のオペアンプの負電源端子に接続し、第
2のオペアンプにより第1のFETのゲート電圧を調整
して第1の抵抗の両端電圧を一定にするものである。こ
れにより、ブリッジインバータの上アームの主回路スイ
ッチング素子のオンオフに伴って第2のコンデンサに電
荷が充電され、第2のコンデンサは各オペアンプの正電
源に対し負電圧となる。このため、第2のコンデンサを
各オペアンプの負電源として利用することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図に沿って本発明の実施形
態を説明する。図1は請求項1の発明に相当する第1実
施形態を示しており、図5と同一の構成要素には同一符
号を記してその説明を省略する。なお、以下の各実施形
態はブリッジインバータの1相分をそれぞれ表してあ
る。
【0019】図1の実施形態では、第1のオペアンプO
P1の出力端子が第2のオペアンプOP2の非反転入力
端子に接続されていると共に、オペアンプOP2の帰還
回路には第1のFETとしての高耐圧のMOSFET
T4のゲート・ソースが直列に接続されている。また、
オペアンプOP1,OP2の駆動電源である正電源V+
の正極とMOSFET T4のソースとの間には、第1
の抵抗R6が接続されている。なお、MOSFET T
4のドレインとインバータの主回路直流電源の負極Nと
の間には、前記同様に検出抵抗R7が接続されている。
【0020】この回路において、シャント抵抗Rsの電
圧はオペアンプOP1により増幅され、電圧V5がオペ
アンプOP2に入力される。オペアンプOP2はボルテ
ージホロワであるため、抵抗R6に印加される電圧V6
が次の数式2で示される一定値になるようにMOSFE
T T4のゲート電圧を調整する。
【0021】
【数2】V6=R6×i2=V+−R5
【0022】このとき、抵抗R7はMOSFET T4
を介して抵抗R6と直列に接続されているため、抵抗R
7にも抵抗R6と同じ電流i2が流れる。従って、この
回路ではオペアンプOP2によって抵抗R7に流れる電
流i2が一定になるように調整することとなり、相電流
の検出電圧V4はMOSFETT4のゲート特性やドレ
イン・ソース間電圧に影響されなくなる。
【0023】次に、図2は請求項2,3の発明に対応す
る第2実施形態を示している。なお、図1と同一の構成
要素には同一符号を付してある。この実施形態では、オ
ペアンプOP2の帰還回路に、第2のFETとしての低
耐圧のMOSFET T3と、第1のFETとしての高
耐圧のMOSFET T4のソース及びゲートが順次、
直列に接続される。また、MOSFET T3のゲート
にはパルス発生回路P1の出力端子が接続され、このパ
ルス発生回路P1の入力側は、一端が正電源V+の正極
に接続された抵抗R8の他端を介してゲート駆動回路G
DU1の入力側に接続されている。更に、前記抵抗R8
の他端と主回路直流電源の負極Nとの間にはMOSFE
TT9が接続され、そのゲート及びゲート駆動回路GD
U2の入力端子には駆動信号(IGBT T2のゲート
信号)が加えられている。
【0024】検出抵抗R7の両端には、サンプルホール
ド回路SU1及びコンデンサC1が接続され、サンプル
ホールド回路SU1の入力側はパルス発生回路P2の出
力端子に接続されている。このパルス発生回路P2の入
力端子には、ゲート駆動回路GDU2の駆動信号が入力
されている。上記パルス発生回路P1,P2は、タイマ
1,2と、タイマ2の入力側の否定回路と、タイマ1,
2の出力が加えられるアンド回路とから構成されてお
り、オン信号が入力されると一定の期間をおいて短時間
のオンパルスを発生する。
【0025】上記構成において、ゲート駆動回路GDU
2の駆動信号によりIGBT T2にゲート信号が入力
されると、パルス発生回路P1,P2を介して、MOS
FET T3のゲートとサンプルホールド回路SU1の
入力端子に前記オンパルスが同期して入力される。この
とき、パルス発生回路P1のタイマの設定によってMO
SFET T3がオンする期間を主回路のIGBTにゲ
ート信号が入力された特定期間に等しくすることによ
り、高耐圧のMOSFET T4に電流が流れる期間を
短くすることができる。同時に、パルス発生回路P2の
出力信号によりサンプルホールド回路SU1を動作させ
ることで、抵抗R7の両端電圧V4をコンデンサC1に
よって保持し、検出することができる。
【0026】この結果、高耐圧のMOSFET T4を
電流が流れる期間を短縮し、本発明の電流検出回路の消
費電力を低減することができる。更に、主回路のIGB
Tのスイッチング時に発生するノイズで誤検出しないよ
うに、パルス発生回路P2のタイマの設定により一定時
間をおいて検出値をサンプルホールドすることにより、
精度のよい相電流検出を行うことができる。
【0027】図3は請求項4の発明に相当する第3実施
形態を示している。この実施形態は、相電流の正負(シ
ャント抵抗Rsの両端電圧の正負)に応じてオペアンプ
OP1を非反転増幅器または反転増幅器として使い分け
るものであり、駆動電源は正電源V+のみとなってい
る。
【0028】まず、図3(A)は相電流が正の場合の回
路構成であり、以下では図1との相違点を中心に説明す
る。図3(A)において、相電流が正、すなわちシャン
ト抵抗Rsの電圧が正の場合には、オペアンプOP1の
反転入力端子に抵抗R9を介してシャント抵抗Rsが接
続される。オペアンプOP1は、非反転増幅器を構成す
るように抵抗R10が帰還回路に接続されている。
【0029】正電源V+の両端には第3のFETとして
のMOSFET T7と第2の抵抗としての抵抗R11
との直列回路が接続されていると共に、オペアンプOP
2の反転入力端子にはオペアンプOP1の出力端子が接
続され、オペアンプOP2の非反転入力端子にはMOS
FET T7と抵抗R11との接続点が接続されてい
る。また、第1のFETであるMOSFET T4のソ
ースと正電源V+の正極との間には第2のFETである
MOSFET T8が接続され、MOSFET T8のゲ
ートはドレインと短絡されてMOSFET T7のゲー
トに接続されている。
【0030】この実施形態において、シャント抵抗Rs
の電圧V1は、非反転増幅器としてのオペアンプOP1
に差動入力され、増幅されてオペアンプOP2に入力さ
れる。オペアンプOP2は、その出力電圧がオペアンプ
OP1の出力電圧と一致するように、抵抗R11に一定
電流i3を流す。このときMOSFET T7のゲート
電圧は、オペアンプOP2により、MOSFET T4
のゲートとMOSFET T8のゲートを介して電流i
3を流すように調整される。MOSFET T8,T7
のゲートは短絡されているため、結果としてMOSFE
T T8にも同じ電流i3が流れる。このMOSFET
T8にはMOSFET T4を介して検出抵抗R7が直
列に接続されているので、抵抗R7にも電流i3が流れ
る。
【0031】つまり、この回路の場合、オペアンプOP
2によって抵抗R7に流れる電流i3が一定になるよう
に調整しているため、検出電圧V4はMOSFET T
4のゲート特性やドレイン・ソース間電圧に影響されな
くなる。また、オペアンプOP1,OP2はその基準電
位がすべて正電源V+のグラウンド端子GNDで統一さ
れて動作しているため、検出精度として正電源V+の電
圧精度が影響せず、より高精度の検出が可能になる。更
に、各オペアンプOP1,OP2にとって負の駆動電源
が不要になるので、回路装置の小型化、製造コストの低
減が可能である。
【0032】図3(B)は相電流が負の場合(シャント
抵抗Rsの電圧が負電圧の場合)であり、この場合には
シャント抵抗Rsの一端が抵抗R12を介してオペアン
プOP1の反転入力端子に接続され、その帰還回路に抵
抗R13が接続されて反転増幅器が構成される。その動
作はオペアンプOP1の入力電圧の極性が変わるだけで
図3(A)と実質上同一であるため、説明を省略する。
【0033】次いで、図4は本発明の第4実施形態を示
すものであり、図1と同一の構成要素には同一符号を付
してある。この実施形態の図1との相違点を主に説明す
ると、正電源V+の両端にゲート駆動回路GDU1のM
OSFET T5と第1のコンデンサC3と第1のダイ
オードD2とが直列に接続され、ダイオードD2の両端
に第2のコンデンサC2と第2のダイオードD1との直
列回路が接続されている。そして、コンデンサC2とダ
イオードD1との接続点は各オペアンプOP1,OP2
の負電源端子及び抵抗R4の一端に接続されている。な
お、この実施形態でも図1、図2における負電源V-
省略されている。
【0034】この実施形態において、ゲート駆動回路G
DU1のMOSFET T5がオンしたときには、正電
源V+→MOSFET T5→コンデンサC3→ダイオー
ドD2の経路で第1のコンデンサC3に電荷が充電され
る。次に、MOSFET T6がオンすると、コンデン
サC3→MOSFET T6→コンデンサC2→ダイオ
ードD1の経路で第2のコンデンサC2に電荷が充電さ
れる。このときコンデンサC2の電位は、正電源V+
対し負電圧となる。このため、コンデンサC2を各オペ
アンプOP1,OP2の負電源として利用することがで
きる。
【0035】なお、上記各実施形態において、主回路ス
イッチング素子はIGBTに限定されるものではない。
また、MOSFET T4,T7,T8等に代えて接合
形FETを用いることもできる。更に、上記各実施形態
では、本発明をブリッジインバータの相電流検出に適用
した場合を説明したが、これ以外でも、駆動電源のGN
D端子を基準に変動する電圧情報を、同様な回路で主回
路電源の低圧側端子などに伝送し、検出する用途にも適
用可能である。
【0036】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、FETの
ドレイン・ソース電圧によって検出電圧が変動しないた
め、高精度に相電流を検出することができる。また、F
ETのゲート特性に影響されることなく直列抵抗と駆動
電源電圧値の精度のみに依存して検出電圧精度が決定さ
れるため、個体間のばらつきが小さく、量産時の歩留ま
りが向上して製品コストが低下する。
【0037】請求項2または3記載の発明によれば、高
耐圧のFETに電流が流れる時間を短縮できるので、検
出回路の消費電力が減少し、回路が小形かつ安価にな
る。特に請求項3の発明では、主回路素子のスイッチン
グノイズの影響を低減できるため、より高精度の検出が
可能になる。
【0038】請求項4または5記載の発明によれば、オ
ペアンプを単一電源で動作させるため、負電源を構成す
るためのスイッチング電源が不要となり、装置が小形か
つ安価になる。特に請求項4の発明では、オペアンプの
基準電位はすべて正電源のGND端子により共通してい
て検出精度に正電源の電圧精度が影響しないため、より
高精度に電流を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す回路図である。
【図2】本発明の第2実施形態を示す回路図である。
【図3】本発明の第3実施形態を示す回路図である。
【図4】本発明の第4実施形態を示す回路図である。
【図5】従来技術を示す回路図である。
【図6】MOSFETの動作説明図である。
【符号の説明】
T1,T2 IGBT T3〜T9 MOSFET R1〜R13 抵抗 Rs 検出抵抗 OP1,OP2 オペアンプ GDU1,GDU2 ゲート駆動回路 P1,P2 パルス発生回路 SU1 サンプルホールド回路 C1〜C3 コンデンサ D1,D2 ダイオード V+,V- 電源

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブリッジインバータの相電流が流れるシ
    ャント抵抗両端の正負の電圧を第1のオペアンプにより
    直流バイアスを有する電圧に変換し、この電圧を、固定
    電位を基準とする検出抵抗両端電圧に変換して前記相電
    流を検出する電流検出回路において、 第1のオペアンプの出力信号が入力される第2のオペア
    ンプと、 第2のオペアンプの帰還回路にソース及びゲートが直列
    接続され、かつドレインが前記検出抵抗に接続される第
    1のFETと、 第1及び第2のオペアンプの正電源の正極と第1のFE
    Tのソースとの間に接続される第1の抵抗とを備え、 第2のオペアンプにより第1のFETのゲート電圧を調
    整して第1の抵抗の両端電圧を一定にすることを特徴と
    する電流検出回路。
  2. 【請求項2】 ブリッジインバータの相電流が流れるシ
    ャント抵抗両端の正負の電圧を第1のオペアンプにより
    直流バイアスを有する電圧に変換し、この電圧を、固定
    電位を基準とする検出抵抗両端電圧に変換して前記相電
    流を検出する電流検出回路において、 第1のオペアンプの出力信号が入力される第2のオペア
    ンプと、 第2のオペアンプの帰還回路にソース及びゲートが順次
    接続される第1及び第2のFETと、 第1及び第2のオペアンプの正電源の正極と第2のFE
    Tのソースとの間に接続される第1の抵抗と、 第1のFETのドレインと前記検出抵抗との接続点に接
    続されるサンプルホールド回路と、 第2のFETと前記サンプルホールド回路とを同期させ
    て動作させる手段と、を備えたことを特徴とする電流検
    出回路。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の電流検出回路において、 第2のFETと前記サンプルホールド回路とを同期させ
    て動作させる手段が、前記ブリッジインバータの主回路
    スイッチング素子の駆動信号に基づいて第2のFET及
    び前記サンプルホールド回路を動作させるオンパルス発
    生手段を有することを特徴とする電流検出回路。
  4. 【請求項4】 ブリッジインバータの相電流が流れるシ
    ャント抵抗両端の正負の電圧を第1のオペアンプにより
    直流バイアスを有する電圧に変換し、この電圧を、固定
    電位を基準とする検出抵抗両端電圧に変換して前記相電
    流を検出する電流検出回路において、 第1のオペアンプの出力端子が一方の入力端子に接続さ
    れる第2のオペアンプと、 第2のオペアンプの出力端子がゲートに接続され、ドレ
    インが前記検出抵抗に接続される第1のFETと、 第1及び第2のオペアンプの正電源の正極と第1のFE
    Tのソースとの間に接続され、かつゲートとドレインが
    短絡された第2のFETと、 ゲートが第2のFETのゲートに接続され、ソースが前
    記正電源の正極に接続されると共に、ドレインが第2の
    オペアンプの他方の入力端子に接続される第3のFET
    と、 第2のオペアンプの他方の入力端子と第1及び第2のオ
    ペアンプの基準電位点との間に接続される第2の抵抗と
    を備え、 前記シャント抵抗の両端電圧が正の時は第1のオペアン
    プを非反転増幅器として動作させると共に、前記シャン
    ト抵抗の両端電圧が負の時は第1のオペアンプを反転増
    幅器として動作させ、かつ、第2のオペアンプにより第
    1のFETのゲート電圧を調整して前記検出抵抗を流れ
    る電流を第2の抵抗を流れる電流に等しくすることを特
    徴とする電流検出回路。
  5. 【請求項5】 ブリッジインバータの相電流が流れるシ
    ャント抵抗両端の正負の電圧を第1のオペアンプにより
    直流バイアスを有する電圧に変換し、この電圧を、固定
    電位を基準とする検出抵抗両端電圧に変換して前記相電
    流を検出する電流検出回路において、 第1のオペアンプの出力信号が入力される第2のオペア
    ンプと、 第2のオペアンプの帰還回路にソース及びゲートが直列
    接続され、かつドレインが前記検出抵抗に接続される第
    1のFETと、 第1及び第2のオペアンプの正電源の正極と第1のFE
    Tのソースとの間に接続される第1の抵抗と、 第1及び第2のオペアンプの正電源に、前記ブリッジイ
    ンバータの上アームの駆動回路内のスイッチング素子を
    介して直列に接続される第1のコンデンサ及び第1のダ
    イオードと、 第1のダイオードの両端に直列接続される第2のコンデ
    ンサ及び第2のダイオードとを備え、 第2のコンデンサと第2のダイオードとの接続点を第1
    及び第2のオペアンプの負電源端子に接続し、 第2のオペアンプにより第1のFETのゲート電圧を調
    整して第1の抵抗の両端電圧を一定にすることを特徴と
    する電流検出回路。
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