JPH10121931A - 多シリンダ型内燃機関用のシリンダの潤滑装置 - Google Patents
多シリンダ型内燃機関用のシリンダの潤滑装置Info
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- JPH10121931A JPH10121931A JP9278927A JP27892797A JPH10121931A JP H10121931 A JPH10121931 A JP H10121931A JP 9278927 A JP9278927 A JP 9278927A JP 27892797 A JP27892797 A JP 27892797A JP H10121931 A JPH10121931 A JP H10121931A
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Abstract
ると共に、エンジンのクランク軸と機械的に独立してい
る方法にて駆動される、極めて信頼性の高いシリンダの
潤滑装置を提供すること。 【解決手段】 多シリンダ型内燃機関は、各シリンダ1
内にて往復運動するピストンを備え、該ピストンのピス
トンリングはシリンダライナーの内面上を摺動する。シ
リンダの潤滑装置3が幾つかの供給ピストン53により
ライナー内面上の幾つかの潤滑箇所2に、計測された量
の潤滑油を供給する。該供給ピストンは、関係付けられ
た供給シリンダ42内で長手方向に変位可能であり、ま
た、アクチュエータピストン44;44a、44b上に
取り付けられる。該アクチュエータピストンは、液圧チ
ャンバ45を有する液圧シリンダ内に挿入される。該液
圧チャンバは、制御弁37により圧力源又は液圧流体の
排出口と接続され、アクチュエータピストン及びその関
係付けられた供給ピストンを長手方向に変位させ、その
後、該ピストンは吐出し行程を行って、潤滑箇所に潤滑
油を供給する。
Description
そのピストンリングがシリンダライナーの内面上を摺動
する往復運動ピストンを有する多シリンダ型内燃機関用
のシリンダの潤滑装置であって、関係付けられた供給シ
リンダ内にて長手方向に変位可能である多数の供給ピス
トンによって、計量された量の潤滑油をライナーの内面
上の幾つかの潤滑箇所に供給する、シリンダの潤滑装置
に関する。
列に配置され、該容器が各ピストンにて回転アームを支
持する軸を有し、該アームの下端が関係付けられたピス
トンと反対側にある、かかるシリンダの潤滑装置が独国
第2827626号から公知である。回転アームの各々
の上端の反対側には、その回転アームの回転を制限する
止めねじがある。止めねじを調節することにより、関係
付けられたピストンの始動位置、従って、ピストンの行
程距離が決まる。これらのピストンは、潤滑油の容器内
に軸支された回転するカム軸によって往復運動するよう
に駆動され、このため、カムは、供給ピストンから離れ
る方向を向いた回転アームの下端の側部に作用する。カ
ム軸は、エンジンのクランク軸と同期化状態にて回転
し、エンジンの各サイクル毎の供給行程、即ち、エンジ
ンのクランク軸が回転する毎に1つの供給行程を行う。
エンジンの作動モードにて、供給ピストンの各行程時に
供給される潤滑油の量が最大である必要がなくなるなら
ば、回転可能なストッパを回転アームの上端に当接させ
ることができ、これにより、供給ピストンは、その始動
位置に戻らず、その後に、カム軸上のカムを作動させた
ときに、潤滑油が供給されるのを妨げることができる。
は、多数の機械部品にて形成される。その供給ピストン
は、カム軸(その回転はエンジンのクランク軸と同期化
している)上のカムが1回通る毎に1回しか作動されな
いため、その作動速度は遅い。更に、潤滑装置内にてク
ランク軸とカム軸との間に、機械的な駆動接続部が必要
とされる点も不利益なことである。更に不利益な点は、
供給シリンダには、逆止弁を介して潤滑油が充填される
ことであり、そのことは、潤滑油の粘度が供給シリンダ
の充填程度に影響を及ぼすことを意味する。従来、可能
な限り、所望の供給量が潤滑油の入口温度、及びその品
質の影響を受けないようにするため、潤滑装置内の潤滑
油を加熱することが必要であると通常、考えられてい
る。
のシリンダの潤滑装置が公知であり、この装置におい
て、2位置及び4ポートを有する切換え弁を介して、関
係付けられたシリンダ内にて断面積の異なる2つのピス
トンを有する供給装置と圧力源とが接続されている。約
70バールの高圧の液圧が一方、又はもう一方のピスト
ンの一端に加えられて、その一方、又はもう一方のピス
トンを作動させる。通常の作動時、小面積のピストンが
作動され、より多量の潤滑油を供給することが望まれる
とき、第一のピストンではなくて、もう一方のピストン
が作動される。作動ピストンの両端は、圧力源又は排出
口に交互に接続されて、吐出し行程を行う。この吐出し
圧力は、供給圧力に対応し、吐出し量を変更しようとす
るときは、一方のピストンからもう一方のピストンに切
り換えられる。潤滑箇所毎に2つの供給ピストンが使用
され、また、潤滑装置への供給圧力が吐出し圧力に等し
くなければならないことは不利益な点である、この供給
ピストンの動作距離は、潤滑装置の吐出量を変化させ得
るように変更可能であるが、その変更は、エンジンが不
作動のときにしか行い得ない。
に且つ正確に供給すると共に、エンジンのクランク軸と
機械的に独立している方法にて駆動される、極めて信頼
性の高いシリンダの潤滑装置を提供することである。
リンダの潤滑装置は、幾つかの供給ピストンがアクチュ
エータピストン上に取り付けられ、このアクチュエータ
ピストンが液圧チャンバを有する液圧シリンダ内に挿入
されて、この液圧チャンバは、制御弁によって圧力源又
は液圧流体の排出口と接続し、アクチュエータピストン
及びその供給ピストンを長手方向に変位させ、それらの
ピストンが潤滑箇所に潤滑油を供給する吐出し行程を行
うことを特徴とする。
けられた軸の駆動体と共に、回転可能な軸を使用するこ
とを不要にする。そのことは、その潤滑装置を著しく簡
略化する一方、供給ピストンの駆動は、エンジンのクラ
ンク軸から完全に独立しているようにする。供給ピスト
ンがアクチュエータピストン上に取り付けられ、また、
該アクチュエータピストンにより往復運動させ得ること
は極めて有利な点である。従来から使用されてきたシリ
ンダの潤滑装置に関して、各供給ピストンに対して回転
可能なカムが使用されず、その代わりに、部品を手で回
転させずに、その潤滑油装置内の全ての供給ピストンを
駆動する単一のアクチュエータピストンが使用される点
にてその信頼性が向上する。このようにして、その駆動
体は、各供給ピストンに対して1つの部材を有するので
はなくて、1つの共通の部材しか無い。本発明による潤
滑装置は、上記のフォーゲル型式の潤滑装置に比して、
極めて簡略化されており、潤滑箇所毎に1つの供給ピス
トンしか使用されず、共通のアクチュエータピストンが
潤滑装置の全ての供給ピストンを駆動する。
の断面積は、関係付けられた供給シリンダ内の供給ピス
トンの断面積の合計値よりも十分に大きいことが好まし
い。駆動側のアクチュエータピストンの面積が比較的大
きいことは、潤滑油をシリンダ内に供給開始する時点に
て、駆動する液圧流体の有利な程度に低い圧力によっ
て、潤滑箇所におけるシリンダ圧力よりも高圧力のシリ
ンダ圧力を発生させることを可能にする。特に、好適な
実施の形態において、アクチュエータピストンの断面積
は、供給ピストンの面積の合計値よりも少なくとも4
倍、好ましくは、6乃至15倍、大きいことが好まし
い。こうした面積比によって、例えば、10バール以下
の液圧流体の駆動圧力のとき、例えば、80バール以上
の吐出し圧力とすることが可能となる。この低圧の駆動
圧力は、エネルギ消費量が有利な程度に少ない全く通常
の供給ポンプによって提供することができる。また、こ
の低圧の圧力は、吐出し側の導管系を高圧系としての寸
法とし且つ組み立てなくてもよいことを可能にする。
装置から受け取った制御信号によって電子的に作動可能
である。電子的に作動可能な弁は、ソレノイド弁のよう
な迅速作動型の標準的な構成要素であり、この標準的な
構成要素は、同様に、その他のシリンダ部材も制御可能
である電子制御装置により、直接に制御可能である。ア
クチュエータピストンがばねの作用を受けたとき、該ア
クチュエータピストン上のばねのばね力は、ピストンの
始動位置に向けられる。弁は、3ポート及び2位置を有
するものであることが好ましい。これとは反対に、始動
位置から反対方向を向いたピストンの表面上に作用する
液圧力によってアクチュエータピストンが始動位置に戻
る場合、その弁は、4つのポート及び2位置を有するこ
とができる。
定の作動状態下にてより多量の潤滑油を吐出すように切
換え可能であることが望ましい。簡単な方法にて異なる
吐出し量の間にて切り換えることを可能にする目的に
て、特に、更に開発された一つの実施の形態は、アクチ
ュエータピストンが第一のピストン及び第二のピストン
に分割され、その第一のピストン及び第二のピストンが
その間にて、第二の液圧チャンバを画成し、供給ピスト
ンが第二のピストンに取り付けられ、その第二のピスト
ンが第一のピストンと共に、始動位置から中間位置(そ
の第一のピストンの更なる変位がストッパ部材により妨
害される位置)まで変位可能であり、第二のピストン
が、第二の液圧チャンバ内の圧力が所定の作動圧力を超
えたとき、中間位置から前方に変位可能であることを特
徴とする。シリンダの潤滑装置が比較的小量の吐出し量
を提供すべき場合、その液圧は、第二のピストンに対す
る作動圧力よりも低圧に保たれる。この作動モードのと
き、アクチュエータピストンは、作動する毎に、始動位
置から中間位置までの距離に対応する距離だけ、供給ピ
ストンを変位させる。エンジンの作動状態の結果、シリ
ンダライナーにより多量の潤滑油を供給することが必要
になるとき(エンジンの負荷が変化したときのような場
合)、その液圧は上記の作動圧力よりも高圧となるよう
に上昇する。潤滑装置が作動されて、第一のピストンの
動きがストッパ部材によって停止されると、潤滑装置の
液圧流体の入口における圧力、従って、第二の液圧チャ
ンバ内の液圧は、第二のピストンに対する作動圧力より
も高圧となり、このため、ピストンは、供給ピストンの
前方への駆動を続け、その結果、潤滑装置の各作動時に
供給される潤滑油の量を増大させる。
する内部チャンバを有することができ、供給シリンダの
各々は、入口通路を有することができる。この入口通路
は、ピストンの前端面の前方に配置されており、アクチ
ュエータピストンがその始動位置にあるとき、供給シリ
ンダを内部チャンバに接続し、また、供給ピストンが該
入口通路を通り、その通路を遮断するときに、供給シリ
ンダからの潤滑油の吐出しが開始される。この潤滑装置
の設計により、供給ピストンが該入口通路の開閉を制御
し、このため、その入口通路は、逆止弁が存在しない簡
単な開口穴として形成することが可能となる。該入口通
路が供給ピストンによって完全に遮断されたとき、その
供給ピストンの前方の潤滑油の量は、完全に一定であり
且つ粘度条件の影響を受けないため、このことは、供給
シリンダからの吐出し量が潤滑油の粘度による影響を受
けないいう利点が得られる。各吐出し行程の前、供給ピ
ストンは、入口通路が少なくとも一部分、露出される始
動位置に位置しなければならない。吐出し行程が完了し
た後、供給ピストンはその始動位置に引き込み、戻り動
作中、その供給ピストンの前方にて供給シリンダ内に負
圧が発生する。入口通路が露出されると、供給シリンダ
には、入口通路を介して内部チャンバから供給シリンダ
内に流動する潤滑油で急速に充填され、これと同時に、
その負圧が平衡する。この負圧は、シリンダの充填を促
進し、また、このことは、この実施の形態の一つの有利
な点である。
は潤滑油であり、該内部チャンバは液圧流体の排出ポー
トに接続され、その排出ポートにおける潤滑油の圧力
は、その潤滑装置の外部の大気圧よりも高圧である。液
圧流体として潤滑油を使用するとき、そのシリンダの潤
滑装置は、一つの導管系にだけ接続すればよい。この内
部チャンバは、排出ポートに行き渡った比較的低圧の潤
滑油で充填された状態を保ち、この圧力(潤滑装置への
潤滑油の吐出し圧力よりも著しく低い圧力)に対してア
クチュエータピストンを遮蔽する必要はない。また、ア
クチュエータピストンの駆動に使用される潤滑油の分
は、内部チャンバ内に流れて且つ供給シリンダ内にて使
用され、このため、潤滑装置から戻る潤滑油の量が可能
な限り少なくなることも有利な点である。
潤滑油の量は、その潤滑油の消費量が正確に調節され、
従って、最小になるように個々に調節可能である。この
目的を達成するためには、取り付けピストンの長さが個
々に調節可能であるように供給シリンダを潤滑装置内に
取り付け、且つ/又は供給ピストンの前端とアクチュエ
ータピストンとの間の距離が個々に調節可能であるよう
に、供給ピストンをアクチュエータピストン上に取り付
けることができる。
の潤滑油の吐出し量を制御する方法にも関する。この方
法は、アクチュエータピストン上に取り付けられた幾つ
かの供給ピストンを同時に長手方向に変位させるために
液圧駆動のアクチュエータピストンが使用されること、
該潤滑装置が、関係付けられたシリンダのエンジンサイ
クル中、少なくとも1つの所定の時点にて作動され、ア
クチュエータピストンが供給ピストンの長手方向に向け
て少なくとも所定の距離を駆動されて、これにより、潤
滑油の基本的な供給量が各供給ピストンからシリンダに
おけるその関係付けられた潤滑箇所まで吐出されるよう
にすること、及びエンジンが作動している間に、潤滑装
置を選択随意的に制御して、基本的な供給量以上の量の
潤滑油が各潤滑箇所に吐出されることを特徴とする。
アクチュエータピストンを使用することで、迅速に作動
し、簡単で且つ極めて信頼性の高い潤滑装置の形態によ
る上記の利点が得られる。エンジンサイクル中の所定の
時点にて潤滑装置を作動させることで、シリンダ内のピ
ストンが潤滑箇所に対向した適当な位置、例えば、ピス
トンのピストンリング部分が潤滑油が供給される潤滑箇
所に対向する位置にあるとき、潤滑油の供給することが
可能となる。アクチュエータピストンが前方に動くとき
に各潤滑箇所に所定の基本的な供給量の潤滑油を供給す
ること、またより多量の潤滑油を供給するように潤滑装
置を選択随意的に制御することが可能であることから、
内燃機関内にて各シリンダを潤滑するときの潤滑の必要
性が満足される。即ち、一定のエンジン負荷による通常
の作動のとき、シリンダの潤滑は、典型的にそのエンジ
ン負荷に比例した比較的少量の十分に規定された量にて
行う必要がある一方、負荷が変化したとき、又はシリン
ダの状態が異常であることが観察されたとき、より多量
の潤滑油を供給することができる。
の必要潤滑量が少ない作動モードにおけるエンジンの1
つのサイクル中、潤滑箇所に供給される供給量に対応す
る一方、供給ピストンが所定の距離よりも長い距離を動
くことにより、エンジンの必要潤滑量がより多量となる
作動モードのとき、より多量の潤滑油が潤滑装置から供
給されるようなものであることが好ましい。その供給量
の増加は、アクチュエータピストンの液圧チャンバと接
続された圧力源内の液圧圧力が所定の作動圧力を上廻る
ように上昇する結果であることが好ましい。少量及びよ
り多量の潤滑油を供給すべき双方の時点にて、この方法
により潤滑装置を作動させるとき、アクチュエータピス
トンを1回作動させることで、所望の量の潤滑油が吐出
される。このことは、潤滑装置を有利な程に簡単に制御
することを可能にする。更に、潤滑装置の排出側には、
現在のアクチュエータピストンの作動時に潤滑油を供給
すべき潤滑箇所に潤滑装置を接続する、多数の切換え弁
が設けられているから、この方法は、幾つかのシリンダ
を潤滑するため、又は潤滑装置の供給ピストン以外のよ
り多数の潤滑箇所にて同一のシリンダを潤滑するために
単一の潤滑装置を使用することを可能とする。エンジン
サイクルの一部分の間に、その迅速作動型の潤滑装置
は、第一の組みの接続した潤滑箇所に潤滑油を吐出すこ
とができ、その結果、該切換え弁は、その潤滑装置を別
の組みの潤滑箇所に結合し、その後、アクチュエータピ
ストンを作動させること等を可能にする。
本的な供給量を1回のエンジンサイクル中の潤滑箇所へ
の供給量よりも少なくする。アクチュエータピストンは
1回のエンジンサイクル中、数回の往復行程を行うよう
に作動させ、1回のエンジンサイクル中、より多数回、
作動されるアクチュエータピストンによりより多量の潤
滑油が供給される。この迅速作動型の潤滑装置は、1回
のエンジンサイクル中、多数回の作動が可能である。そ
の結果、作動毎の基本的な潤滑油の供給量をエンジンシ
リンダの1回の往復運動ピストン行程中に供給される最
小量よりも少量に選択することが可能となる。次に、合
計吐出し量が必要な潤滑量に等しくなるような回数だ
け、アクチュエータピストンを作動させることが可能と
なる。エンジンの作動状態が変化するため必要な潤滑油
の量が一時的に変化するとき、シリンダの潤滑は、上記
の基本的な供給量に対応した小さいステップに分けてそ
の現在の必要量に等しくせることができる。このこと
は、全ての作動状態にて極めて正確に潤滑し、また、そ
の必要量に適した回数だけ潤滑装置を作動させる電子制
御装置により、容易に制御可能である。
となる往復運動行程は、60ms以内、好ましくは40
ms以内にて行われることが好ましい。大型の2行程ク
ロスヘッドエンジンの全エンジンサイクルは、典型的
に、0.25乃至1秒間続くため、シリンダの潤滑装置
は、1回のエンジンサイクル中、3乃至16回、好まし
くは6乃至25回、作動可能である。かかる迅速作動型
の潤滑装置の場合、シリンダ内のピストンの位置に関し
て極めて正確な量及び極めて正確なタイミングにて潤滑
を行うことが可能である。また、同一の潤滑装置を使用
して、1つのシリンダの幾つかの位置を潤滑し、且つ/
又は幾つかのシリンダを潤滑することる可能である。ま
た、この潤滑装置は、例えば、0.6乃至0.1秒間に
て1回のエンジンサイクルを完了することのできる、4
行程エンジンのシリンダを正確に潤滑するのに十分迅速
に作動する。
明の実施の形態に関してより詳細に説明する。
き型の発電エンジンとすることのできる2行程クロスヘ
ッドエンジンのシリンダの潤滑装置が図示されている。
このエンジンは多シリンダエンジンであり、明確化のた
め、図面には、このエンジンの2つのシリンダ1のみが
図示されている。ライナーの内面上を摺動する圧力密封
ピストンリングを3乃至5つ設けることができる、この
シリンダライナーの内径は、典型的に、25乃至100
cmの範囲にあり、またライナー内の往復運動ピストン
は、典型的に、90乃至300cmの範囲内の行程距離
にて駆動可能である。このシリンダの潤滑は、シリンダ
ライナーの内面に潤滑油の膜を保ち、ピストンリングと
ライナーの内面との間の摩擦が適宜に低く保たれるよう
にすることを目的とするものである。
箇所2を有しており、この潤滑箇所にて、1つ以上のシ
リンダ潤滑装置3により潤滑油がライナーの内面に供給
される。各潤滑箇所への供給導管4は、ライナーの開口
部付近に逆止弁5を有しており、潤滑油が全く供給され
ないとき、シリンダ圧力がこの導管内にて逆方向に作用
するのを防止する。潤滑油がライナーの周方向に分配さ
れることを考慮して、幾つかの潤滑箇所、例えば、2乃
至5つ又はそれ以上の潤滑箇所がライナーの周方向に向
けて一列に均等に配分されている。このライナーは、該
ライナーの長手方向に向けて異なる高さに配置された数
列の潤滑箇所を持つことができる。この潤滑装置3は、
その関係付けられたライナーの全ての潤滑箇所に潤滑油
を供給し、各シリンダがそれぞれの潤滑箇所の列に供給
する2つ以上の潤滑装置を備えるようにすることがで
き、又は、関係付けられたシリンダの各々の潤滑箇所に
潤滑装置を交互に接続する1つ以上の切換え弁がその潤
滑装置の潤滑側に設けられるならば、1つの潤滑装置に
て幾つかのシリンダの潤滑箇所に供給するようにするこ
とができる。
に消費される潤滑油の量は、0.4乃至0.9g/kW
hの範囲内であり、典型的に、約0.6g/kWhであ
る。シリンダの最大出力は、例えば、400kW乃至5
800kWの範囲とすることができ、このためには、典
型的には、シリンダ当たり240乃至3480g/hの
潤滑油の量が必要とされる。
駆動又はモータ駆動の圧力ポンプ8からの吐出し導管7
と接続された圧力導管6の形態による液圧流体の圧力供
給源と接続されている。上記モータ駆動の圧力ポンプの
一方は、作動ポンプとし、もう一方は予備ポンプとし、
戻り導管9の形態による液圧流体の排出口が余剰な油を
タンク10に戻すようにする。このタンク10は、通気
口11と、充填導管12とを有する。入口側にて、2つ
のポンプ8がタンク10からの供給導管13と平行に接
続されており、各ポンプ前の供給導管内にて、遮断弁1
4と、典型的にメッシュサイズ100乃至200μmの
粗いフィルタ15とが設けられている。吐出し側にて、
圧力ポンプ8は、それぞれの逆止弁16を介して圧力導
管6と平行に接続され、また、典型的なメッシュサイズ
が10乃至50μmの精密フィルタ17が潤滑油を適正
な純度を保つことを確実にする。これらのポンプ8及び
関係付けられた弁14は、電子制御装置18により制御
される。この電子制御装置は、導管内に挿入された、図
示しない多数の流量インジケータを介して、又は以下に
説明するように、導管6内の圧力によってポンプの作動
状態を監視することができる。作動ポンプが故障したと
き、制御装置が2つの弁14を切り換えて、予備ポンプ
を始動させる。アキュムレータ19が潤滑装置3の作動
時、導管6内で発生される全ての圧力パルスを平衡にす
る。
まれる最高圧力を超える圧力にて一定流量の潤滑油を吐
出する。この圧力導管6内の圧力は、圧力制御装置20
により現在の所望のレベルまで低下するように調節され
る。この圧力制御装置は、その所望の圧力と独立的に、
より多く又はより少ない潤滑油を戻り導管9に排出す
る。
示されており、2つのポート21、22にて圧力導管6
及び戻り導管9にそれぞれ接続されている。圧力変換器
23は、導管6内の圧力を連続的に測定し、これによる
信号は、信号線24を介して制御装置18に供給され
る。ソレノイド型の電磁弁のような3ポート及び2位置
を有する制御弁25は、そのポート21を圧力制御弁2
6(可調節の所定の最高圧力にて開く)、又は圧力制御
弁27(可調節の所定の最低圧力にて開く)の何れか一
方と接続することができる。これらの圧力は、圧力導管
6内の最高及び最低の所定の作動圧力に対応するように
設定される。適用可能な圧力の一例は、弁26が20バ
ールの圧力にて開き、弁27が5バールの圧力にて開く
程度とすることができる。弁26、27の双方の排出側
は、ポート22と接続されている。この制御弁25は、
線28を介して制御装置18から制御信号を受け取る。
の位置の間にて適当な切換え速度にて切り換えることに
より、その最高圧力と最低圧力との間の任意の所望のレ
ベルとなるように制御可能である。弁26が圧力導管6
と接続される毎に、その圧力は、最高圧力に近い値とな
り、弁27が圧力導管6と接続される毎に、その圧力は
最低圧力に近い値となる。このため、このことは、制御
弁25を使用して制御装置18で制御される、周波数制
御による圧力調節である。内燃機関の安全上の理由のた
め、線28内を励磁電流が流れないとき、ポート21が
弁26と接続される位置に制御弁25が位置している。
電子式圧力制御装置内の1つの部材が故障したとき、そ
の結果、導管6内の圧力は最高圧力に設定される。
備える圧力制御装置を使用することの一つの代替例とし
て、ポンプが吐出し量によって導管6内の圧力を制御す
るようにしてもよい。これと代替的に、この圧力制御装
置は、制御装置から受け取った電圧レベルに依存して、
圧力を設定する比例弁としてもよい。
源と接続され、また、多数の線30乃至32を介して、
該制御装置は、エンジンの現在の作動状態に関する情報
を受け取る。かかる情報は、次のものを含むことができ
る。即ち、例えば、エンジンの負荷に関する信号、例え
ば、エンジンガバナーに関する信号を供給する線30、
クランク軸の回転動作に関する信号、例えば、いわゆる
インクラメンタル型エンコーダから得られて、クランク
軸の現在の角度位置に関する情報を含む信号を供給する
線31、及び、潤滑のため、1つ以上のエンジンシリン
ダに対する潤滑油を増大させることを必要とする任意の
特殊な作動状態に関する信号を供給する線32からの情
報を含めることができる。
力に関して圧力変換器24から情報を受け取ることがで
きる。線33、34及び弁14への線(図示せず)を介
して、制御装置18は、圧力ポンプ8に対する駆動モー
タ及びこの圧力ポンプの接続部を制御することができ
る。上述したように、制御弁25は、制御装置18によ
り線28を介して制御される。線35、36を介して、
該制御装置は、各潤滑装置3内の制御弁37と接続され
ている。該制御装置が異常な作動状態を検出すると、線
38を介し警報を発生させることができる。安全上の理
由のため、圧力変換器25、及び潤滑装置内のその他の
構成要素は、同一型式の1つ以上の予備の構成要素(1
つの構成要素が故障したとき、それに代わって作動可能
である構成要素)により二重に形成することができる。
監視には、作動信号を制御弁37に供給した直後の圧力
導管6内の圧力の変動を圧力変換器25が検出するか否
かの確認を含むことができる。この圧力変動が生じるこ
とは、関係付けられた潤滑装置が導管6から潤滑油を供
給する供給行程を行っていることを示す。予想される圧
力変動が存在しないならば、該制御装置は、特定のシリ
ンダ潤滑装置に不良が生じている可能性があることを知
らせる警報を発生することができる。
図示されている。該制御弁37は、ケーシング39内に
取り付けられており、該ケーシング39は、圧力導管6
との接続部40と、戻り導管9との接続部41とを有す
る第一の部分39aと、供給シリンダ42との接続部を
有する別の部分39bと、潤滑箇所(供給シリンダから
同時に油が供給される)への供給導管4の各々との接続
部43を有するカバー又は端部分39cとを備えてい
る。これらのケーシングの部分は、図示しないボルトを
カバー側から挿入し且つ第一の部分39aのねじ付きの
底部穴内にねじ込むことで共にボルト止めされる。
分39aの穴内に挿入されて、液圧シリンダとして機能
する。このため、ピストンの端面及び該穴が液圧チャン
バ45を画成する。この液圧チャンバは、通路46を介
して制御弁の出口ポート47と連通している。該ピスト
ンの対称軸線は供給シリンダの長手方向軸線に対して平
行に伸長している。更に、該制御弁37は、圧力導管6
と常時、連通する入口ポート48と、戻り導管9と常
時、連通する排出ポート49とを有する。弁スライド5
0は2つの位置、即ち、図面に図示した位置(出口ポー
ト47が排出ポート49と連通する位置)及び1つの位
置(出口ポートが入口ポート48と連通する位置)に位
置することができる。弁スライドは、第一の位置となる
ように、圧縮ばね51による予負荷が加えられる。コイ
ル52′が磁化されると、弁スライドは変位されてポー
ト49を遮断する。
ン44は、ヨーク52(その上に供給ピストン53が取
り付けられている)として機能する、半径方向に突出す
るカラーを備えている。供給ピストンは、その端部に
て、2つの突出カラーを有している。これらの突出カラ
ーは、組み立てる際に供給ピストンをピストンカラー5
2の外方に開いた凹所54内に押し込んだとき、ピスト
ンカラー52の両側部を把持する。図6において、一方
のピストン53は関係付けられた凹所54を示すべく切
り欠いてある。この組み立て方法は、供給ピストンをア
クチュエータピストン上で長手方向に変位し得ないよう
に固定するが、供給ピストンを半径方向及び周方向に常
に正確に調節し、そのピストンが供給シリンダ42と完
全な同軸状態を保ち得るようにする。
有している。該内部チャンバは、アクチュエータピスト
ンの開口部56及び通路57を介して戻り導管の接続部
41と常時、流れ接続されており、このため、例えば、
1乃至3バールの範囲とすることができるその内部圧力
は、その内部チャンバに潤滑油が充填された状態を保
つ。該内部チャンバ55は、供給シリンダと交差する環
状溝58を有しており、これにより、簡単な方法にて、
各シリンダに対し、供給通路を提供する。この供給通路
は、供給ピストンが図面に図示した始動位置にあると
き、供給シリンダを内部チャンバ55と接続する。これ
と代替的に、上記通路を形成する1つの穴を各供給シリ
ンダに設けてもよい。
ばね負荷式ボール59の形態による逆止弁を備えてい
る。このことは、潤滑油がシリンダからだけ排出される
ことを確実にする。
面に当たるピストンの前端により、各作動時におけるア
クチュエータピストンの行程距離を決める。圧縮ばね6
1がその始動位置に向けた方向にアクチュエータピスト
ンに予負荷を加えると、ストッパ部材を止めねじ62
(端部分39cのねじ内にねじ込まれている)に当接す
る状態に保ち、その止めねじを更にねじ込むと、アクチ
ュエータピストンの行程距離、従って、作動毎に供給ピ
ストンによって吐出される潤滑油の量が制限される。こ
の止めねじには、該止めねじの設定位置と潤滑油の供給
量との相互関係を示す目盛りを設けることができる。
発生させると、コイル52′が磁化されて、弁スライド
50は液圧チャンバを圧力導管6に接続し、このため、
加圧された潤滑油はチャンバ45内に流れて、アクチュ
エータピストン及び該アクチュエータピストンに取り付
けられた供給ピストンを図面の左方向に向けて変位させ
る。動作初期時、供給ピストンの前端面は入口通路を通
り且つその通路を遮断し、そのため、潤滑箇所への潤滑
油の供給が開始される。アクチュエータピストンがスト
ッパ部材60に当接すると、その供給は停止する。次
に、弁スライド50は切り換えられて、戻し導管41を
圧力チャンバ45に接続し、このため、その内部の油が
押し出されて、アクチュエータピストンは、ばね61に
よりその始動位置に戻る。供給ピストンが戻り動作する
とき、ピストン端部が入口通路を露出させるまで供給シ
リンダ42内に負圧が発生し、潤滑油が内部チャンバか
らシリンダ内に流れ出す。
て、同一機能を有する部材には上述したものと同一の参
照番号を使用して、第一の実施の形態との相違点のみを
説明する。
のピストン44a及び第二のピストン44bに分割され
た一つの実施の形態が図示されている。この第一のピス
トンは、第二のピストンの穴内に挿入され、これらのピ
ストンは、その間に、環状の第二の液圧チャンバ63を
画成する。この第二の液圧チャンバは、第一のピストン
の長手方向通路64を介して液圧チャンバ45と常時、
連通している。該第一のピストン44aは、第二のピス
トンの端部壁を貫通する中央部材65を有している。ア
クチュエータピストンの環状カラー52は、第二のピス
トン44b上に配置されており、これにより、供給ピス
トンはその動作に従動する。
滑油が液圧チャンバ45、63の双方に流入し、その2
つのピストンは、図面の左方向に向けて略同一の動作に
て長手方向に変位される。中央部材65の端面がストッ
パ部材60に当接すると、第一のピストン44aの前方
への動作が妨害される。この時点にて、第二のピストン
は中間位置となる。この中間位置にて、該第二のピスト
ンはばね61の圧縮力、及び反対方向への力(圧力導管
6内の潤滑油の圧力と液圧チャンバ63の端部壁を構成
する環状領域における戻り導管9内の圧力との差圧によ
り生じる力)の作用を受ける。
域に作用する力を第二のピストンがその中間位置にある
ときのばねの力と平衡させる力)よりも低圧である場
合、第二のピストンは中間位置よりも更に前方に動くこ
とはない。
圧であるならば、その端面に作用する圧力がばね力を上
廻り、第一のピストンが妨害された後、第二のピストン
の前方への動きが続行する。ばね61からの圧縮力はば
ねの圧縮に伴って増大する。このため、第二のピストン
を第二の部分39bの肩部66に当接するように変位さ
せるためには、端部圧力と称するチャンバ63内の圧力
が作動圧力よりも高圧でなければならない。上記作動圧
力と端部圧力との中間の値となるように導管6内の圧力
を制御することにより、中間位置に変位することで供給
される基本的な供給量と第二のピストンが肩部66に当
接する迄、変位することにより達成される最大供給量と
の間にて、スライド目盛りにより、潤滑油の供給量を調
節することができる。
アクチュエータピストン44は、また、ばね力に抗して
変位されるため、この実施の形態の場合、導管6内の圧
力を制御することで当然にその供給量を調節することも
可能となる。しかしながら、図4に図示した実施の形態
は、第二のピストンにおける環状面積がアクチュエータ
ピストンの全面積(供給量を変更するためには圧力の変
化を大きくし、より正確に制御することが必要となる)
よりも著しく小さいという利点が得られる。
グ部分39b、39cの間にて、ケーシング部分39d
が挿入される。このケーシング部分は、各供給シリンダ
の排出開口部と反対側に流量検出器を内蔵している。こ
の流量検出器は、潤滑油がシリンダ外に流れるとき、図
示した始動位置から変位されるばね負荷式ボール67を
備えている。このボールの変位により、信号発生器が作
動されて、制御装置18に作動信号を送る。この流量検
出器は、個々の潤滑箇所に潤滑油が供給されることを確
認する。
のと相違しており、供給シリンダへの潤滑油の供給は、
ケーシング部分39bを取り囲むチャンバ69から入口
通路68を介して行われる。該入口通路には、逆止弁7
0が設けられている。より薄い液圧油のような、潤滑油
以外の別の流体を液圧流体として使用する場合に、この
実施の形態は、特に適用可能である。
新たな実施の形態を形成することも可能である。このた
め、図示した基本的な3つの設計にて選択随意的に流量
検出器を使用することもできる。また、本発明の範囲内
において、図面に図示した部材の改変例も具体化が可能
である。例えば、機械的なばね61に代えて、空気ばね
又は液圧戻し手段を使用することも可能である。更に、
制御弁は、図示した電子式の設計ではなくて、機械的に
又は空圧で駆動するものとすることも可能である。液圧
流体が潤滑油でない場合、油が充填された内部チャンバ
を使用することも可能であるが、この場合、このチャン
バは潤滑液の独立的な供給源と接続しなければならな
い。また、液圧系の通路57も不要である。
図である。
の形態を示す縦断面図である。
の形態を示す縦断面図である。
の形態を示す縦断面図である。
ヨークの平面図である。
6、38 線 37 制御弁 39 ケーシング 39a、39b、39c、39c ケーシングの部分 40、41、43 接続部 42 供給シリンダ 44 アクチュエータピストン 44a 第一のピス
トン 44b 第二のピストン 45 第一の液圧チ
ャンバ 46 通路 47 出口ポート 48 入口ポート 49 排出ポート 50 弁スライド 51 圧縮ばね 52 ピストンカラー 52′ コイル 53 供給ピストン 54 凹所 55 内部チャンバ 56 アクチュエータピストンの開口部 57 アクチュエータピストンの通路 58 環状溝 59 ばね負荷式ボ
ール 60 ストッパ部材 61 圧縮ばね 62 止めねじ 63 第二の液圧チ
ャンバ 64 第一のピストンの長手方向通路 65 中央部材 66 39bの肩部 67 ばね負荷式ボール 68 入口通路 69 チャンバ 70 逆止弁
Claims (12)
- 【請求項1】 各シリンダ内(1)にて往復運動するピ
ストンを有する多シリンダ型内燃機関用のシリンダの潤
滑装置(3)であって、関係付けられた供給シリンダ
(42)内を長手方向に変位可能である多数の供給ピス
トンにより、ライナーの内面上の幾つかの潤滑箇所
(2)に計量された量の潤滑油を供給する、シリンダの
潤滑装置にして、 幾つかの供給ピストン(53)が前記アクチュエータピ
ストン(44;44a、44b)上に取り付けられ、 前記ピストンが、液圧チャンバ(45)を有する液圧シ
リンダ内に挿入され、 前記液圧チャンバが制御弁(37)によって圧力源又は
液圧流体の排出口に接続されて、前記アクチュエータピ
ストン及びその供給ピストンを長手方向に変位させ、前
記ピストンが前記潤滑箇所に潤滑油を供給する吐出し行
程を行うことを特徴とする、シリンダの潤滑装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載のシリンダの潤滑装置に
して、 前記液圧シリンダ内の前記アクチュエータピストン(4
4、44a)の断面積が、関係付けられたシリンダ(4
2)内の供給ピストン(53)の断面積の合計値よりも
十分に大きいこと特徴とする、シリンダの潤滑装置。 - 【請求項3】 請求項2に記載のシリンダの潤滑装置に
して、 前記アクチュエータピストンの前記断面積が、前記供給
ピストンの前記面積の前記合計値よりも少なくとも4
倍、好ましくは、6乃至15倍、大きいことを特徴とす
る、シリンダの潤滑装置。 - 【請求項4】 請求項1乃至3の何れかの請求項に記載
のシリンダの潤滑装置にして、 3ポート及び2位置を有する弁であることが好ましい前
記制御弁(37)が、エンジン、又はシリンダの制御装
置(18)から受け取った制御信号によって電子的に作
動可能であることを特徴とする、シリンダの潤滑装置。 - 【請求項5】 請求項1乃至4の何れかの請求項に記載
のシリンダの潤滑装置にして、 前記アクチュエータピストンが第一のピストン(44
a)及び第二のピストン(44a)に分割され、 該第一のピストン及び該第二のピストンが、その間に、
第二の液圧チャンバ(63)を画成し、 前記供給ピストンが前記第二のピストン上に取り付けら
れ、該第二のピストンが、前記第一のピストンと共に、
始動位置から中間位置まで変位可能であり、該中間位置
において、前記第一のピストンの更なる前方への変位が
ストッパ部材(60)によって妨害され、 前記第二の液圧チャンバ内の前記圧力が所定の作動圧力
を上廻ったとき、前記第二のピストンが、前記中間位置
から前方に変位可能であることを特徴とする、シリンダ
の潤滑装置。 - 【請求項6】 請求項1乃至5の何れかの請求項に記載
のシリンダの潤滑装置にして、 潤滑油源と連通する内部チャンバ(55)を有し、 前記供給シリンダの各々は、前記ピストン(53)の前
端面の前方に配置された入口通路(58)を有し、 該入口通路が、前記アクチュエータピストンがその始動
位置にあるとき、前記供給シリンダを前記内部チャンバ
に接続し、 前記供給ピストンが前記入口通路を通り且つ該入口通路
を遮断したとき、前記供給シリンダからの潤滑油の吐出
しが開始されることを特徴とする、シリンダの潤滑装
置。 - 【請求項7】 請求項6に記載のシリンダの潤滑装置に
して、 前記液圧流体が潤滑油であり、前記内部チャンバ(5
5)が液圧流体の排出ポート(49)と接続され、 該排出ポートにおける潤滑油の圧力が該潤滑装置(3)
の外部の大気圧よりも高圧であることを特徴とする、シ
リンダの潤滑装置。 - 【請求項8】 請求項1乃至7の何れかの請求項に記載
のシリンダの潤滑装置にして、 前記供給シリンダが、取り付け位置の長さを個々に調節
可能であるように該潤滑装置内に取り付けられ且つ/又
は前記供給ピストンが、前記供給ピストンの前端と前記
アクチュエータピストンとの間の距離を個々に調節可能
であるように、該アクチュエータピストン(44;44
a、44b)上に取り付けられることを特徴とする、シ
リンダの潤滑装置。 - 【請求項9】 シリンダの潤滑装置(3)からの潤滑油
の吐出し量を制御する方法にして、 前記アクチュエータピストンに取り付けられた幾つかの
供給ピストン(53)を同時に長手方向に変位させるた
めに液圧駆動のアクチュエータピストン(44;44
a、44b)が使用され、 関係付けられたシリンダ(1)のエンジンサイクル中の
少なくとも一つの所定の時点にて該潤滑装置が作動さ
れ、 前記アクチュエータピストンが、前記供給ピストンの前
記長手方向に向けて少なくとも所定の距離だけ駆動さ
れ、これにより、前記シリンダにおけるその関係した潤
滑箇所(2)に対して各供給ピストン(53)から基本
的な供給量の潤滑油が吐出され、 前記エンジンが作動している間に、該潤滑装置を選択随
意的に制御して、前記基本的な供給量以上の量の潤滑油
が各潤滑箇所に吐出されるようにしたことを特徴とす
る、方法。 - 【請求項10】 請求項9に記載の方法にして、 前記基本的な潤滑油の供給量が、エンジンへの潤滑油の
必要量が少ない作動モードにおける一つのエンジンサイ
クル中の潤滑箇所に対する吐出し量に相当し、前記エン
ジンがより多量の潤滑油を必要とする作動モードにおい
て、好ましくは、前記アクチュエータピストンの前記液
圧チャンバ(45;45、63)と接続された圧力源内
の液圧圧力が所定の作動圧力を上廻るように上昇した結
果として、前記供給ピストン(53)が前記所定の距離
よりも長い距離駆動されることによって、より多量の潤
滑油が該潤滑装置から供給されることを特徴とする、方
法。 - 【請求項11】 請求項9に記載の方法にして、 前記基本的な潤滑油の供給量が、一つのエンジンサイク
ル中に前記潤滑箇所に吐出される量よりも少なく、 前記アクチュエータピストン(44;44a、44b)
が、一つのエンジンサイクル中、数回の往復運動行程を
行うように作動され、 一つのエンジンサイクル中により多くの回数作動される
前記アクチュエータピストンによって、より多量の潤滑
油が供給されるようにしたことを特徴とする、方法。 - 【請求項12】 請求項9乃至11の何れかの項に記載
の方法にして、 前記アクチュエータピストン(44;44a、44b)
の最大の行程長さを有する往復運動行程が、60ms以
内、好ましくは40ms以内にて行われることを特徴と
する、方法。
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