JP2021507170A - 大型低速2ストロークエンジン、その潤滑方法、並びにそのようなエンジン及び方法のための制御装置 - Google Patents

大型低速2ストロークエンジン、その潤滑方法、並びにそのようなエンジン及び方法のための制御装置 Download PDF

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大型低速2ストロークエンジンは、内部に往復式ピストンを有するシリンダ(1)を備え、複数の噴射器(4)が、シリンダ(1)の周囲の様々な位置に潤滑油を噴射するためにシリンダ(1)の周囲に沿って分散配置される。制御装置(11)は、噴射器(4)を介した潤滑油噴射の量及びタイミングを制御するために設けられる。噴射器(4)は、該噴射器(4)内部の潤滑油をノズル開口部(5’)からの放出に至るまで加圧する油圧駆動式プランジャ部材(29)を有する潤滑油送給システム(27、28、29)を備える。プランジャは、段階的に作動するか又は順次作動される複数のプランジャ要素を備える。【選択図】図2a

Description

本発明は、大型低速2ストロークエンジン、その潤滑方法、並びにそのようなエンジン及び方法のための制御装置に関する。
環境保護への重点的な取り組みにより、船舶用エンジンからの排出物削減に関する努力が行われている。これには、このようなエンジンの潤滑システムを確実に最適化することも必要である。また、これには競争の激化が加わるとともに、船舶の運航コストのかなりの部分であるという理由でオイル消費の減少という経済的な側面も加わる。オイル消費の減少によってディーゼルエンジンの寿命が損なわれるべきではないので、潤滑油の減少にも関わらず適切な潤滑を行うことがさらなる懸念となっている。従って、潤滑に関連する着実な改善が必要とされている。
大型低速2ストローク船舶用ディーゼルエンジンの潤滑には、シリンダライナ上への潤滑油の噴射又はピストンリングへのオイルクイルの噴射を含む、いくつかの異なるシステムが存在する。従って、潤滑システム及び構成要素の例が、国際公開第2011/150943号、国際公開第2011/116768号、国際公開第2007/057027号、欧州特許第2196639号、国際公開第2011/110181号、国際公開第2016/015732号、及び欧州特許第2722500号に開示されている。
従来の潤滑と比較して、代替的な比較的新しい潤滑方法は、商業的スワールインジェクション型(SIP)と呼ばれる。これは、潤滑油の霧状の液滴の噴霧をシリンダ内部の掃気スワール渦に噴射することに基づく。潤滑油は、螺旋状に上方に向かうスワール渦によりシリンダの上死点(TDC)に向かって引き寄せられ、薄い均一な層としてシリンダ壁に外向きに押し付けられる。これについては、国際公開第2010/149162号及び国際公開第2016/173601号に詳細に説明されている。噴射器は、典型的には弁ニードルである往復動式弁部材が内部に設けられた噴射器ハウジングを備える。弁部材は、例えばニードル先端部を用いて、ノズル開口部への潤滑油の通路を正確なタイミングに従って開閉する。現在のSIPシステムでは、霧状の液滴の噴霧が通常35〜40barの圧力で行われ、この圧力は、シリンダ内に導入される小さなオイル噴流と協働するシステムに使用される10bar未満の油圧よりもかなり高い。一部のタイプのSIP弁では、高圧の潤滑油を用いてばね式の弁部材をばね力に抗してノズル開口部から離して動かすことにより、高圧のオイルが霧状の液滴としてそこから放出されるようになる。オイルの排出は、弁部材上の油圧低下につながり、潤滑油噴射器に再び高圧の潤滑油が供給される次の潤滑油サイクルまで弁部材は元の位置に戻るようになる。
このような大型船舶用エンジンでは、複数の噴射器がシリンダの周りに円形に配置され、各噴射器は、各噴射器からシリンダ内に潤滑油の噴流又は噴霧を供給するため、先端に1又は2以上のノズル開口部を備える。船舶用エンジンにおけるSIP潤滑油噴射器システムの例は、国際公開第2002/35068号、国際公開第2004/038189号、国際公開第2005/124112号、国際公開第2010/149162号、国際公開第2012/126480号、国際公開第2012/126473号、国際公開第2014/048438号、及び国際公開第2016/173601号に開示される。
国際公開第2011/110181号には、船舶用エンジンの潤滑システムにおける正確な潤滑油注入の重要性が説明されている。注入の正確な時間調整のために、潤滑油噴射器の開閉時間を別々に制御する二重弁システムが開示されており、このシステムを短い注入時間に適応させることができる。しかしながら、分注量は分注時間の長さによって規定されるだけでなく、潤滑油の圧力並びに粘度にも依存し、ひいては温度に依存するので、注入時間の正確な調整だけでは正確な注入量を得るには不十分である。付加的な制御手段として、国際公開第2011/110181号には流量計を開示されており、この流量計は、潤滑油供給部と噴射器ノズルとの間の供給導管に設けられ、ノズルを介した潤滑油の分注の間に供給導管を通って流動する潤滑油の体積を測定する。
しかしながら、概してSIP潤滑システム及び噴射器のための最新の注入システムの明らかな利点にもかかわらず、改善に対する変わらない動機付けが存在する。特に、オイル消費量の削減に対する要求がますます厳しくなっているため、国際公開第2011/110181号のシステムで既に達成された以上に噴射量の正確な測定に関する改良が切望される。
国際公開第2011/150943号 国際公開第2011/116768号 国際公開第2007/057027号 欧州特許第2196639号 国際公開第2011/110181号 国際公開第2016/015732号 欧州特許第2722500号 国際公開第2002/35068号 国際公開第2004/038189号 国際公開第2005/124112号 国際公開第2010/149162号 国際公開第2012/126480号 国際公開第2012/126473号 国際公開第2014/048438号 国際公開第2016/173601号 デンマーク特許第176424号 独国公開第19959300号 国際公開第2014/04838号
Rathesan Ravendran、外4名、「2ストローク船舶エンジンで使用される潤滑オイルのレオロジー挙動」、産業用潤滑及びトライボロジ、2017年、第69巻、第5号、p.750−753
従って、本発明の目的は、当技術分野における改善をもたらすことである。特定の目的は、噴射器による潤滑油噴射のより良い流量制御を提供することである。特に、大型低速2ストロークエンジンにおいてSIP噴射器で潤滑を改善することを目的とする。これらの目的は、以下で説明する大型低速2ストロークエンジン内のシステム及び方法、並びにエンジン用の制御装置及び方法によって達成される。
大型低速2ストロークエンジンは、内部に往復式ピストンを有するシリンダを備え、複数の噴射器が、噴射フェーズの間にシリンダの周囲の様々な位置に潤滑油を噴射するためにシリンダの周囲に沿って分散配置される。例えば、大型低速2ストロークエンジンは、船舶用エンジン又は発電プラントの大型エンジンである。一般的に、エンジンはディーゼル燃料又はガス燃料を燃焼させる。
エンジンはさらに制御装置を備える。制御装置は、噴射フェーズの間に噴射器による潤滑油噴射の量及びタイミングを制御するように構成される。随意的に、制御装置によって噴射頻度も制御される。高精度噴射に関して、制御装置がコンピュータに電子的に接続される又はコンピュータを備えるとすると好都合であり、コンピュータは、エンジンの実際の状態及び動作に関するパラメータを監視する。このようなパラメータは、最適化された噴射の制御に役立つ。随意的に、制御装置は、既存のエンジンをアップグレードするためのアドオンシステムとして設けられる。さらなる有利なオプションは、制御装置を、監視用ディスプレイと、噴射プロファイル及び随意的にエンジンの状態に関するパラメータの調整及び/又はプログラミング用の入力パネルとを備えるヒューマンマシンインタフェース(HMI)へ接続することである。電子的接続は、随意的に有線又は無線、もしくはそれらの組み合わせである。
用語「噴射器」は、潤滑油入口と、潤滑油出口としてノズル開口部を備えた単一の噴射ノズルとを備えたハウジングと、ノズル開口部への潤滑油の通路を開閉するハウジング内部の可動部材とを備える噴射弁システムに使用される。噴射器は、シリンダ壁を貫通してシリンダ内に延びる単一のノズルを有するが、噴射器が適切に取り付けられる場合、ノズル自体は、随意的に複数の開口部を有する。例えば、複数の開口部を備えたノズルは、国際公開2012/126480号に開示される。
用語「噴射フェーズ」は、潤滑油が噴射器によってシリンダ内に噴射されている時間に関して使用される。用語「アイドルフェーズ」は、各噴射フェーズの間の時間に関して使用される。用語「噴射サイクル」は、噴射シーケンスを開始して次の噴射シーケンスが始まるまでに掛かる時間に関して使用される。例えば、噴射シーケンスは単一の噴射を含み、その場合、噴射サイクルは、噴射フェーズの開始から次の噴射フェーズの開始までで計測される。噴射の「タイミング」という用語は、噴射器による噴射フェーズの開始をシリンダ内部のピストンの特定位置に対して相対的に調整することに関して使用される。噴射の「頻度」という用語は、エンジンの1回転当たりの噴射器による繰り返される噴射の回数に関して使用される。頻度が1の場合、1回転当たり1回の噴射がある。頻度が1/2の場合、2回転当たり1回の噴射がある。この用語法は、上述の従来技術に合致している。
実際の実施形態では、ハウジングは、潤滑油入口ポートを備えた基部を備え、さらに基部をノズルと剛結合する流動室、通常は剛性円筒形流動室を備える。流動室は中空であり、従って、潤滑油が流動室内で基部からノズルに流動することを可能にする。噴射器の取り付け時、流動室がエンジンのシリンダ壁を貫通して延びるので、ノズルは流動室によってシリンダ内部に堅固に保持される。基部は、流動室の反対側の端部に設けられるので、通常はシリンダ壁の外側に位置する。例えば、噴射器は、外筒壁の上に取り付けるために基部にフランジを備える。
用語「流量計」は、流量計を通る流れの質量及び/又は体積を測定する計器に使用される。用語「流量測定」は、体積及び/又は質量の測定を包含する。
本発明を完全に理解するために、国際公開第2011/110181号のシステムをSIP噴射器に使用した場合にこれまで認識されていなかった問題が見出されたことが指摘される。綿密な実験分析により、数ミリ秒程度の非常に短時間しか開放されないSIP噴射器は、噴射器の閉鎖の間に流量計を介して潤滑油供給部に向かって潤滑油を押し戻すので、流量計は、潤滑油供給部と噴射器ノズルとの間の供給導管に直列に配置される以上、噴射サイクルで噴射された体積及び/又は質量を正確に測定しないことが明らかになった。従って、本発明は、この問題を解決することを目的とする。
国際公開2011/110181号の開示とは対照的に、本明細書で説明する本発明のシステム及び方法は、噴射器のノズルを通して放出された潤滑油の体積及び/又は質量の測定に関する異なる方法を使用し、すなわち、噴射器による潤滑油の分注の間ではなく、その代わりに、分注の後で、各噴射フェーズの間に体積及び/又は質量を測定する。
実際には、本発明は、注入ユニット及び流量計を組み合わせたものを備え、注入ユニットは、所定量の潤滑油を噴射器に分注するために使用され、流量計は、先行する噴射フェーズでの噴射量が正しかったことをその後で確認するために使用される。
より詳細には、注入ユニットは、潤滑油で満たされる注入室内に明確に規定された所定の潤滑油容積を備え、周期的な潤滑油サイクルの間に、一部分がその注入室から室出口を介して1又は複数の噴射器に送給され、シリンダの中に分注される。潤滑油の一部分を分注した後、次の噴射サイクルのために潤滑油容積が潤滑油で補充され、補充に関する潤滑油の量が測定される。注入ユニットの潤滑油容積からの潤滑油だけが噴射器による分注に使用されるので、この補充に関する潤滑油の量は、先行する分注サイクルで噴射器により分注された部分と同一である。次に、この部分は、噴射の後、連続する各分注フェーズの間に流量計によって測定される。典型的に、補充された量は、注入ユニットの補充の間に流量計によって測定される。
分注部分の体積及び/又は質量は潤滑油の噴射後に測定されるので、測定が始まると、噴射器からの潤滑油の逆流は既に終了しており、この理由で、このような逆流が流量測定を妨げることはない。こうして、流量測定はより正確であり圧力及び粘度に依存せず、そのため、このようなシステムは、国際公開第2011/110181号のシステムに対する改善である。特に、SIP噴射に使用した場合の改善となる。
実際の実施形態では、注入ユニットは、各噴射サイクルで往復運動するシリンジの原理によるプランジャを備える。プランジャの移動長さは、注入ユニットの注入室から放出される潤滑油の量を決定する。プランジャの移動長さは、プランジャが移動する速度と時間によって決定されるが、プランジャの最大ストロークによって範囲が定められる。プランジャ移動の速度及び時間は、プランジャが受ける圧力並びにプランジャが移動する時間によって決定される。例えば、プランジャは、プランジャに一定時間作用する高圧オイルで移動する。従って、システムを以下で詳細に説明する。
本システムは、原理上、潤滑油を単一の噴射器に供給するために使用できるが、一般には、一群の噴射器、例えばエンジン内の単一シリンダの全噴射器に使用することになる。後者は、「コモンレール式」油圧システムと呼ばれることが多い。コモンレール式システムの例は、デンマーク特許第176424号、又は同等に独国特許出願公開第19959300(A1)号に開示される。
具体的な実施形態では、制御装置は、シリンダの中に噴射するための潤滑油を供給するために噴射器の少なくとも1つに給送導管で接続される。一般に、制御装置は、複数の噴射器、例えば単一シリンダの噴射器の全てに、又は噴射器のサブグループ、例えば単一シリンダの噴射器の半分に接続される。例えば、エンジンは、潤滑油供給部から制御装置に潤滑油を供給するために制御装置に接続された供給導管と、制御装置に接続され、再循環のために潤滑油を制御装置から戻す戻り導管とを備えた潤滑油回路を備える。
注入ユニットは、注入室と、注入室を給送導管と接続する室出口とを備え、さらに注入ユニットは、噴射フェーズとその後の蓄積フェーズとの間で循環動作するように構成される。噴射フェーズは、注入ユニットの注入室から室出口を介して給送導管の中へ及び少なくとも1つの噴射器へ潤滑油を分注することを含む。その後の蓄積フェーズは、注入室の中へ潤滑油を補充することを含む。
制御装置はさらに、注入室に接続され、各噴射フェーズの間の蓄積フェーズで潤滑油を補充するために注入室に流入する潤滑油の流れを測定するように構成された流量計を備える。流量計は、先行する噴射フェーズでの潤滑油の噴射された体積及び/又は質量の測定値としての対応する電子流量表示信号を提供する。
電子流量表示信号は通常、制御装置が電子的に接続されているか、又は制御装置の一部であるコンピュータに入力され、コンピュータは、この流量(質量及び/又は体積)を直前の潤滑油噴射量に対する測定値として記憶するように構成される。例えば、コンピュータはヒューマンマシンインタフェース(HMI)に接続され、随意的に所定の時間範囲の中でサンプリングした後に、噴射された体積及び/又は質量に関する信号を表示する。このようなHMIはまた、パラメータ及び制御の調整に有用とすることができる。
作動上の実施形態では、本方法は、噴射フェーズとその後の蓄積フェーズとの間の循環動作で注入ユニットを作動させるステップを備える。噴射フェーズでは、注入室からの潤滑油は、室出口及び給送導管を通って少なくとも1つの噴射器に分注され、潤滑油は噴射器からシリンダの中に分注される。後続の蓄積フェーズでは、潤滑油は注入室に補充され、注入室に流入する潤滑油の質量及び/又は体積が測定される。蓄積フェーズでは、補充に対応する電子流量表示信号が流量計によって提供される。
一部の実際の実施形態では、注入室は潤滑油補充導管に接続され、蓄積フェーズにおいて潤滑油補充導管からの潤滑油で注入室を補充する。流量計は、補充導管と注入室との間に配置され、蓄積フェーズにおいて戻り導管から流量計を介して注入室に流入する潤滑油の質量及び/又は体積を測定する。例えば、流量計は、蓄積フェーズにおいて戻り導管から流量計を通り給送導管を通って注入室の中への潤滑油の流れのために、補充導管と注入室との間に配置される。好都合には、給送導管から流量計の中への潤滑油の逆流を防止するために、逆止弁が流量計と給送導管との間に配置される。随意的に、室出口は、噴射フェーズにおいて注入室から室出口を通り給送導管の中への及び給送導管を通って噴射器への第1の潤滑油流れと、蓄積フェーズにおいて潤滑油補充導管から流量計を介して給送導管の一部及び室出口を通って注入室内への第2の潤滑油流れとを含む、2方向流れを有する。
潤滑油をエンジンの潤滑油サイクルに戻すために戻り導管を備える制御装置の場合、補充導管は、戻り導管に接続されるのが好都合である。
一部の実施形態では、注入ユニットは、注入入口と、注入入口と室出口の間で注入室を注入入口から分離するプランジャと備える。プランジャは、注入入口に流入する潤滑油からの圧力に応じて室出口に向かって変位するように配置され、この変位により、注入室内の容積が減少する。作動時、噴射フェーズの間、プランジャは、注入入口に流入する潤滑油から圧力を与えることで室出口に向かって変位し、プランジャの変位と、それに応じて噴射器に潤滑油を供給するために注入室から室出口を介して給送導管内に潤滑油を排出することとにより、注入室の容積を減少させる。噴射フェーズの後、プランジャは蓄積フェーズで反対方向に戻され、これにより、潤滑油が注入室に引き戻され、例えば室出口を介して又は別の補充入口を介して逆に補充される。
実際の実施形態では、制御装置は、潤滑油供給導管に接続された入口ポートと、注入入口に接続された出口ポートとを含む第1弁を備える。第1弁は、噴射フェーズの第1状態であって、第1弁が第1状態にある時に高圧潤滑油を供給導管から入口ポートを通り出口ポートを通って注入入口に供給するために入口ポート及び出口ポートが接続される第1状態と、蓄積フェーズの第2状態であって、第1弁が第2状態にある時に供給導管からの潤滑油が注入入口に到達するのを防ぐために入口ポート及び出口ポートが切り離される第2状態との間を切り替わるように構成される。
蓄積フェーズでは、プランジャの注入入口側の潤滑油が排出され、プランジャはその開始位置に戻ることができる。これは、別の弁を使用することで、又はこれに対応して第1弁を構成することで行うことができる。例えば、第1弁はまた、戻り導管に接続された戻りポートを備え、蓄積フェーズでプランジャが注入入口に向かって変位する時に注入入口から戻り導管内に潤滑油を排出するために、第2状態で出口ポート及び戻りポートと接続するように構成される。
一部の実施形態では、噴射器は、給送導管と連通する入口ポートと、圧力制御導管と連通する圧力制御ポートとを備える。その場合、潤滑油入口ポートと圧力制御ポートの差圧を用いて、特に、噴射器が潤滑油入口ポートと圧力制御ポートの間の圧力変化によってノズル開口部の開閉を切り替える往復式弁体を備える事例において、潤滑油噴射を制御することができる。例えば、往復式弁体、随意的に先端がノズル開口部に向いた弁ニードルは、弁体がアイドル状態にある時にノズル開口部を閉じるため、ばねによってノズル開口部に向かって予応力が付与される。噴射フェーズでの入口ポートの高圧は、弁体をばねの力に逆らってノズル開口部から離れるように変位さるために利用され、これによってノズル開口部が開いてシリンダの中に潤滑油が噴射されることになる。
例えば、噴射器は、給送導管から潤滑油を受け取るために潤滑油入口ポートと連通する給送体積部を備える。噴射器のノズル開口部は、シリンダ内部に配置されたノズル開口部が噴射フェーズの間に給送体積部からシリンダ内に潤滑油を噴射するために給送体積部と連通する。往復式弁体は、給送体積部と連通する第1の側面と、圧力制御ポートと連通する反対側の側面とを備え、潤滑油入口ポートと圧力制御ポートの差圧に応じて弁体の位置を制御する。この場合、差圧は、ばねからの力よりも相応に高くする必要がある。
例えば、噴射フェーズを終了させるために、次に、圧力制御ポートでの対応する油圧又はより高い油圧を用いて、ばねからの力を利用してノズル開口部を再び閉じる。もしくは、圧力制御ポートの圧力が低下するまでは、入口ポート及び圧力制御ポートの両方に作用する同じように高い圧力がノズル開口部を閉じた状態に保持し、次に、圧力制御ポートの圧力が低下すると、入口ポートの圧力が最も高くなり、これが結果として、弁体を変位させて噴射のためにノズル開口部を開放する。以下に、いくつかの具体的な実施形態を説明する。
随意的に、圧力制御ポートの油圧は、エンジンの潤滑油供給源からの加圧潤滑油によって提供される。もしくは、エンジンの潤滑油供給源とは異なるサーボオイル供給源からの加圧サーボオイルが、噴射器内の圧力制御に使用される。
一部の実施形態では、制御装置は、供給導管に接続された入口ポートと、圧力制御導管に接続された出口ポートと、戻り導管に接続された戻りポートとを備えた第2弁を備える。第2弁は、第1状態と第2状態との間で切り替わるように構成される。第1状態でのみ、潤滑油を供給導管から圧力制御ポートに供給するために入口ポート及び出口ポートが相互接続される。第2状態では、潤滑油を圧力制御ポートから戻り導管に排出するために出口ポート及び戻りポートが相互接続される。供給導管内の圧力は戻り導管内の圧力よりも高いので、第1状態と第2状態との間の切り替えは、制御圧力導管内及び圧力制御ポートでの圧力を循環的に増減させる。
第1の動作モードでは、第1弁及び第2弁が共に第2状態にある間に、蓄積フェーズで注入室が満たされる。従って、噴射器入口と噴射器の制御圧力入口の両方に低圧が存在する。次に、後続の噴射フェーズでは、第2弁が第2状態にある間に第1弁が第2状態から第1状態に切り換えられ、結果として、第1弁が供給導管を注入入口と接続し、供給導管から注入入口を通って注入ユニットの中に流れる潤滑油は、注入ユニット内のプランジャを室出口に向かって変位させ、注入室から室出口、給送導管、及び噴射器の入口ポートを通り、例えば噴射器の給送体積部の中への、及びノズル開口部を介してシリンダの中への対応する潤滑油の流れをもたらす。続いて、噴射フェーズを終了させるために、第2弁が第2状態から第1状態へ切り換えられ、供給導管から噴射器の圧力制御ポートへの潤滑油の流れを引き起こし、結果として、シリンダの中への潤滑油の噴射が停止する。
ノズル開口部を閉じるためにばねで予応力が付与される弁体を備えた噴射器の場合、最初に第1弁を第1状態に切り換えると入口ポートに高圧潤滑油が供給されるが、圧力制御ポートは依然として低圧であり、その差圧は、シリンダの中へ潤滑油を噴射するためにばね力に逆らって弁体を変位させて開放させる。その後、第2弁を第1状態に切り換えると、入口ポートと圧力制御ポートの間で圧力が等しくなるので、ばねにより、弁体は再びノズル開口部を閉じることができる。「圧力制御ポート」という用語は、このポートでの圧力がノズル開口部の開閉を決定するので適切であることが分かる。
従って、この実施形態では、制御噴射器入口ポート及び噴射器制御ポートは、噴射器入口ポートが低圧から高圧に切り換わることによって噴射フェーズが開始されるまで低圧に保持され、噴射フェーズの停止は、制御ポートの圧力を上昇させることによってもたらされる。ばねがノズル開口部を閉じるのを助けるために、随意的に噴射器の入口ポートに比べて圧力制御ポートの圧力を増大させるための増圧器が圧力制御導管に挿入される。
代わりとして、噴射器の圧力制御ポートに高圧を生じさせる第2弁の第2状態から第1状態への切換えは、入口ポートに即座に低圧を生成する第1弁20Aの第1状態から第2状態への切換えと同時に行われる。入口ポートの圧力に比べて高い制御ポートの圧力は、弁体を閉鎖状態に変位させることでノズル5を閉鎖する。弁体がばねによって予応力が付与される実施形態の場合、ばね力は、制御ポートからの高圧によって補助される。弁体に予応力が付与されない実施形態の場合でも、入口ポートでの高圧から低圧への圧力切換えと同時に制御ポートで低圧から高圧へ圧力移行することにより、弁部材の変位が生じてノズル開口部を閉鎖する。
別の動作モードでは、第2弁は、噴射フェーズの前に第1状態に切り換えられ、噴射器の圧力制御ポートに高圧を生じさせ、ノズル開口部を閉じた状態に保つのを助ける。次に、第1弁が第1状態に切り換えられるが、噴射器入口ポートと圧力制御ポートの圧力が等しいために、依然として噴射を生じない。続いて噴射フェーズのために、第1弁が依然として第1状態にある間に、第2弁が第1状態から第2状態に切り換えられる。その結果、噴射器入口ポートの圧力と比較して、圧力制御ポートの圧力が低下する。戻り導管及び制御圧力ポートの低圧と比較して、この段階における潤滑油給送導管及び噴射器入口ポートの高い圧力により、注入ユニット内で室出口に向かうプランジャの変位と、注入室から室出口、給送導管、及び噴射器の入り口ポートを通ってノズルでの給送体積部の中への、及びノズル開口部を介してシリンダの中への潤滑油の流れとが生じる。
ノズル開口部5を閉じるためにばねで予応力が付与される弁体を備えた噴射器の場合、圧力制御ポートでの圧力低下と入口ポートを介した潤滑油の供給により、弁体がばね力に逆らって変位するので、ノズル開口部が開放される。続いて、噴射フェーズを終了させるために、第1弁が第1状態から第2状態へ切り換えられて、噴射器入口ポートに圧力低下をもたらし、噴射器入口ポートへの潤滑油の流れを停止させ、結果として、シリンダの中への潤滑油噴射が停止する。この実施形態では、噴射器入口ポート及び噴射器制御ポートは、制御ポートが高圧から低圧に切り換わることによって開始される噴射フェーズまで高圧状態に保持され、噴射フェーズの停止は、入口ポートの圧力を低下させることによってもたらされる。
代わりとして、噴射器の入口ポートへの潤滑油の流れを止める第1弁の第1状態から第2状態への切換えは、入口ポートよりも高い圧力を制御ポートに即座に生成する第2弁の第2状態から第1状態への切換えと同時に行われて、弁体の閉鎖状態への変位によってノズルを閉じる。弁体がばねによって予応力が付与される実施形態の場合、ばね力は、制御ポートからの高圧によって補助される。弁体に予応力が付与されない実施形態では、入口ポートでの高圧から低圧への圧力切換えと同時に制御ポートで低圧から高圧へ圧力移行することにより、弁部材の変位が生じてノズル開口部を閉鎖する。
入口ポートと圧力制御ポートの差圧を調節するために2つの弁を使用することは、例えば電磁弁など、開閉の全サイクルに関して遥かに長い応答時間を有する単一の弁と比較して、噴射の開始と停止との間の時間調整をミリ秒又はサブミリ秒の範囲で非常に高精度に制御できるという点で好都合である。
時間調整の精度、特に噴射に対する時間の長さを最適化するために、給送導管と圧力制御導管は長さが等しいか、少なくとも長さの差異が10%未満である。
制御装置は、上記エンジンのアドオンユニットとして設けることができる。その場合、制御装置は、制御装置を潤滑油ポンプ及び戻り導管に、並びに給送導管を1又は複数の噴射器に接続するために、それぞれの導管コネクタを備える。圧力制御ポートを備えた噴射器の場合、制御装置はまた、圧力制御導管に接続するように構成される。上記の説明に従って、制御装置は、注入室及び室出口を備えた循環動作式注入ユニットと共に、注入室に接続された流量計を備え、流量計は、蓄積フェーズで注入室に流入する潤滑油の流れ(質量及び/又は体積)を測定する。流量計は、先行する噴射フェーズに関する潤滑油の噴射された体積及び/又は質量の測定値としての、対応する電子流量表示信号を提供するように構成される。
アドオンユニットとしての又はエンジンに組み込んだ場合の制御装置は、上記の制御装置に関連するオプションのうちのそれぞれ、或いはオプションのうちに選択対象又は全ての組み合わせを備える能力を有する。これらのオプションは、エンジン及び関連する方法の特許請求の範囲にも記載される。
例えば、噴射器は、0.1〜1mm、例えば0.2〜0.5mmのノズル開口部を有するノズルを備え、オイルミストとも呼ばれる霧状の液滴の噴霧を放出するように構成される。
霧状の液滴の噴霧はSIP潤滑において重要であり、その場合、ピストンがTDCに向かう移動の際に噴射器を通過するより前に、潤滑油の噴霧がシリンダ内部の掃気空気中に繰り返し噴射される。霧状の液滴は、TDCに向かう掃気空気のスワール渦運動のためにTDCに向かう方向に運ばれるので、掃気空気中に拡散されてシリンダ壁上に分配される。噴霧の霧化は、ノズルにおける潤滑油噴射器内の高圧潤滑油による。この高圧噴射に関して、圧力は10barより高く、通常25〜100barである。一例として、30〜80bar、随意的に35〜60barの幅がある。噴射時間は短く、通常は5〜30ミリ秒(msec)程度である。しかしながら、噴射時間は、1msec又は1msec未満にさえ、例えば0.1msecにまで調整することができる。従って、僅か数msecの不正確さが、噴射プロファイルを有害に変えてしまう可能性があり、そういう理由で、上述したように、例えば0.1msecの精度などの高い精度が必要とされる。
また、粘度は霧化に影響を与える。船舶用エンジンで使用される潤滑油は、通常、40℃で約220cSt、100℃で20cStという典型的な動粘度を持ち、これは202〜37mPa・sの粘度に換算される。有用な潤滑油の例は、高性能、船舶用ディーゼルエンジン・シリンダオイルのExxonMobil(登録商標)Mobilgard(商標)560VSである。船舶用エンジンに有用な他の潤滑油は、他のMobilgard(商標)オイル並びにCastrol(登録商標)Cyltechオイルである。船舶用エンジンに一般的に使用される潤滑油は、40〜100℃の範囲でほぼ同一の粘度プロファイルを有し、例えば0.1〜0.8mmのノズル開口部径を有し、潤滑油がノズル開口部で30〜80barの圧力を有し、温度が30〜100℃又は40〜100℃の範囲にある場合に、霧化に関して全てが有用である。また、Rathesan Ravendran、Peter Jensen、Jesper de Claville Christiansen、Benny Endelt、Erick Appel Jensenによるこの主題に関する発表論文、「2ストローク船舶エンジンで使用される潤滑オイルのレオロジー挙動」、産業用潤滑及びトライボロジ、2017年、第69巻、第5号、p.750−753、https://doi.org/10.1108/ILT−03−2016−0075を参照されたい。
図面を参照して、本発明をより詳細に説明する。
エンジン内のシリンダの一部の概略図である。 制御装置及び噴射器の実施形態を示す。 噴射器の実施例の原理図である。
図1は、例えば船舶用ディーゼルエンジンなどの大型低速2サイクルエンジンのシリンダ1の半分を示す。シリンダ1は、シリンダ壁3の内側にシリンダライナ2を備える。シリンダ壁3の内部には、シリンダ1内に潤滑油を噴射するための複数の噴射器4が設けられている。図示のように、噴射器4は、円周に沿って隣接する噴射器4の間で同じ角距離でもって分散配置されるが、これは必須ではない。また、軸方向に変位した噴射器の配置、例えば噴射器が1つおきに隣接する噴射器に対して相対的に変位した配置も可能なので、円周に沿う配置は必須ではない。
各噴射器4は、ノズル開口部5’を備えたノズル5を有し、ノズル開口部5’から微小液滴7と共に微細な霧状の噴霧8が高圧下でシリンダ1内に放出される。
例えば、ノズル開口部5’は、0.2〜0.5mmなどの0.1〜0.8mmの直径を有し、10〜100barの圧力で、例えば25〜100bar、随意的に30〜80bar又はさらには50〜80barの圧力で、潤滑油を微細な噴霧8に霧状化するが、これは、潤滑油の小さな噴流とは対照的である。シリンダ1内の掃気スワール渦14は、シリンダライナ2上への潤滑油の均一な分配が得られるように、噴霧8を運んでシリンダライナ2に押し付ける。この潤滑システムは、本分野ではスワールインジェクション原理、SIPとして知られている。
しかしながら、改善された潤滑システムに関連して、例えば噴流をシリンダライナに向ける噴射器などの他の原理も想定される。
随意的に、シリンダライナ2は、噴射器4からの噴霧8又は噴流に適切な空間を提供するためのカットアウト6を備える。
噴射器4は、制御装置11から共通給送導管9を介して潤滑油を受け取る。もしくは、噴射器4はグループで配置され、各グループは、制御装置11から各グループのための共通給送導管9を介して潤滑油を受け取る。例えば、噴射器の2つのグループが存在し、随意的に、隣接する噴射器が異なるグループに属するようになっている。別の代替案として、制御装置は、単一の噴射器4の各々に設けられる。
給送導管9に加えて、噴射器4は、油圧制御導管10によって制御装置11に接続される。給送導管9は、噴射器4内のノズル開口部5’を開放するために使用され、これがシリンダ1内への潤滑油噴射を引き起こし、油圧制御導管10は、噴射器4内部でノズル開口部の開閉を調節するために油圧を供給する。油圧制御導管10内の油圧は、例えばエンジン内の潤滑油回路などの潤滑油供給部32からの加圧潤滑油によってもたらされる。もしくは、油圧制御導管10内の油圧は、潤滑油回路とは異なる加圧オイル供給源から得られた加圧サーボオイルによってもたらされる。典型的には、弁ニードルなどの往復式弁体は、ノズル開口部5’を開閉するために噴射器4の内部に設けられる。
制御装置11は、オイルポンプを含む潤滑油供給部32から潤滑油を受け取るために供給導管12に接続され、さらに、例えばオイル再循環のためにオイルリザーバを備えたエンジン潤滑回路などの潤滑油供給部32へ潤滑油を戻すために戻り導管13に接続される。供給導管12内の潤滑油圧力は、戻り導管13内の圧力よりも高く、例えば少なくとも2倍の高さである。例えば、供給導管12内の圧力は、25〜100bar、随意的に30〜80bar、場合によっては50〜80barの範囲にあり、戻り導管内の圧力は、5〜15bar、随意的に8〜12barの範囲にある。
制御装置11は、エンジンのシリンダ1内のピストン運動と同期して正確に時間調整されたパルスで噴射器4に潤滑オイルを供給する。一般に、同期のために、制御装置システム11は、潤滑供給のために制御装置11内の構成要素を制御するコンピュータ19を備えるか又はこれに電子的に接続される、随意的に、コンピュータは、例えばクランク軸の速度、負荷、及び位置などのエンジンの実際の状態及び動作に関するパラメータを監視し、クランク軸の位置は、シリンダ内のピストンの位置を明らかにする。
図2a及び2bは、このような噴射器4の簡略化された原理図を示す。噴射器4は、ばね16で付勢された往復式弁体15を含む弁を備え、弁体15の先端部15Aが、ノズル5において弁座に押し付けられ、それによってノズル5を閉鎖するようになっている。給送導管9は、噴射器入口ポート4Aを介して先端部15Aの給送体積部17に接続されるので、給送体積部17内の加圧オイルは、ばね14からの圧力に抗して弁体15をノズル5から離れる方向に押す。図2bに示すように、弁体15がノズル5から離れるように押されると同時に、給送導管9からの加圧された潤滑油は、例えば図2bに示すように霧状の噴霧として、ノズル開口部5’を通って放出されるが、潤滑油の圧力及び粘度、並びにノズル構成に応じて、小さな噴流もまた可能である。給送体積部17と圧力制御体積部18との間の差圧が、ばね14から弁体15に作用する力よりも小さい場合、ノズル開口部5’は、ばねがノズル開口部5’において弁座に対して先端部15Aでもって弁体15を押し付けることによって閉鎖される。
ノズル開口部5’に対抗する先端部15Aを備えた弁体15は、一例に過ぎないことが指摘される。もしくは、ノズル開口部5’を閉鎖するための別の機構、例えば、国際公開第2014/04838号に開示されたような管状流路のノズル開口部を閉鎖する円柱体が使用される。
原理的に、ノズル開口部5’の開閉は、最初にばね16からの圧力を超えて圧力を増加させ、その後、噴射フェーズの終わりに、ばね16からの圧力が給送体積部17の圧力よりも大きくなるように給送導管9内の圧力を再び減少させることによって引き起こすことができる。
しかしながら、弁体15の裏側の圧力制御体積部18内の圧力を上昇させることで、より一層正確な給送時間が得られ、これは、入口ポート4Aと圧力制御ポート4Bとの間で循環的に圧力を切り替えることにより達成される。一例は、国際公開第2011/110181号に開示されている。
噴射フェーズの長さが、噴射される潤滑油の質量及び体積を決定する。しかしながら、流量制御のために改善された原理を図3に示す。
図3は、制御装置11の実施形態を示す。制御装置は、第1弁20A及び第2弁20Bを含む二重弁システムを備え、各弁は、前述のように高圧の潤滑油を受け取るために供給導管12に接続された吸入ポート12A、12Bと、潤滑油の圧力が供給導管12内の圧力よりも低く、例えば少なくとも2倍低い戻り導管13に接続された戻りポート13A、13Bと、を備える。
第1弁20Aは、注入ユニット25に接続された出口ポート24Aを有し、第2弁20Bは、圧力制御導管10接続された出口ポート24Bを有するが、これらは以下でより詳細に説明する。
第1及び第2の弁20A、20Bの各々は、第1閉鎖部材22A、22B及び第2閉鎖部材23A、23Bを備えた弁部材21A、21Bを含み、閉鎖部材の間に弁室25A及び25Bが設けられる。
弁部材21A、21Bは、弁室25A、25Bがそれぞれの吸入ポート12A、12B及び出口ポート24A、24Bと連通する第1状態での第1位置と、弁室25A、25Bが出口ポート24A、24B及び戻りポート13A、13Bと連通する第2状態での第2位置との間を往復運動し、両方の弁20A、20Bに関して後者の位置を図3に示す。例えば、第1位置と第2位置との間の弁部材21A、21Bの移動は、電磁石によってもたらされる磁力で引き起こされる。
第1弁20Aの出口ポート24Aは、作動時に所定の質量及び/又は体積の潤滑油を給送導管9に供給する注入ユニット26に接続される。本実施形態では、注入ユニット26は、螺旋ばね28によって注入入口26Aに対抗する力が加えられたプランジャ27によって相互に分離された注入入口26A及び室出口29Aを備える。プランジャ27と室出口29Aの間には室29が設けられ、プランジャ27が室出口29Aに向かって移動すると室29の容積が減少する。プランジャの移動長さは、プランジャ27が移動する速度と、吸入ポート12Aが出口ポートに接続される時間とに依存する。プランジャ27に起因して、注入ユニット25は、供給導管12からの潤滑油と給送導管9内の潤滑油とを分離する圧力分離器である。
コンピュータ19は、弁システム20A、20Bに対して機能的に、制御装置11内の流量計31に対しては電子的に接続される。随意的に、コンピュータは、上述したようにエンジンの実際の状態及び動作に関するパラメータを監視するためにエンジン内のセンサにも電子的に接続される。エンジンに対して複数の制御装置11が使用される場合又は各シリンダに対して複数の制御装置11が使用される場合でも、各制御装置11は一般にコンピュータ19を共有することになる。
潤滑サイクルを以下に説明する。
第2弁20Bの弁部材21Bが第2弁20Bの第2状態の第2位置にあり、図3に示すように第2弁20Bの吸入ポート12Bを閉鎖していり間に、第1弁20Aの弁部材21Aは、図3に示すような第2位置から、第1弁20Aの弁室25Aがそれぞれの吸入ポート12A及び出口ポート24Aと連通する第1位置に移動する。潤滑油供給導管12からの加圧潤滑油は、吸入ポート12A、弁室25A、及び第1弁20Aの出口ポート24Aを通り、出口ポート24Aから注入入口26Aに流れ、それによってプランジャ27をばね28の荷重に抗して室出口29Aに向かって動かす。室29の容積は減少し、室29内の潤滑油は室出口29Aを通って給送導管9に、さらに入口ポート4Aを通って噴射器4に排出され、ノズル開口部5’を介してエンジンのシリンダ1に放出される。
噴射フェーズを終了させるための第1の選択肢は、第2弁20Bが第2状態のままである間に第1弁20Aを第2状態に戻すことである。入口ポート4Aでの圧力低下により、ばねがノズル開口部5’を閉鎖する。
噴射フェーズを終了させるための第2の選択肢は、続いて、第1弁20Aが依然として第1状態にあり噴射器の入口ポートを加圧している間に、第2弁20Bを第2状態から第1状態に切り換えることによってもたらされ、その場合、第2弁20Bの弁部材21Bは、図3に示す第2位置から、第2弁20Bの弁室29Bがそれぞれの吸入ポート12Bを出口ポート24Bに接続する第1の位置へ移行し、それによって圧力制御導管10を供給導管12からの高圧潤滑油に接続する。この接続により、噴射器4の両ポート4A、4Bの圧力平衡が生じ、噴射器4内部の弁体15に対するばね力により、ノズル開口部5’が閉じ、噴射器4からの潤滑油噴射が停止する。従って、この上記の動作モードでは、制御噴射器入口ポート4A及び噴射器制御ポート4Bは、噴射器入口ポート4Aが低圧から高圧に切り換わることによって噴射フェーズが開始されるまで低圧に保たれ、噴射フェーズの終了は、制御ポート4Bの圧力を上昇させることによってもたらされる。
随意的に、ばね16を助けてこの閉鎖手順を促進するために、圧力制御導管10内の圧力を給送導管9内の圧力を超える圧力レベルまで増加させる。これは実際には、圧力制御導管10に油圧増大装置、例えば油圧増圧器を挿入することによって達成することができる。
代わりとして、噴射器4の圧力制御ポート4Bに高圧を生じさせる第2弁20Bの第2状態から第1状態への切換えは、入口ポート4に即座に低圧を生成する第1弁20Aの第1状態から第2状態への切換えと同時に行われる。制御部4Bの入口ポート4Aと比較して高い圧力は、弁体15を閉鎖状態に変位させることでノズル5を閉鎖する。
噴射フェーズの終了後、第2弁20Bは、蓄積フェーズのために第2位置に戻る。
上述のように、噴射フェーズを終了させるためのこれらの動作方法の利点は、噴射器4が、蓄積フェーズのアイドル期間ではなく噴射フェーズの間にだけ潤滑油供給導管12からの高圧レベルに加圧され、漏れによる潤滑油の損失リスクを最小限に抑える点である。
別の代替モードでは、第2弁20Bは、噴射フェーズの前に第1状態に切り換えられ、噴射器4の圧力制御ポート4Bに高圧を生じさせ、ノズル開口部5’を閉じた状態に保持するのを助ける。次に、第1弁20Aは第1状態に切り換えられるが、噴射器入口ポート4Aと圧力制御ポート4Bの圧力が等しいために、依然として噴射が生じない。続いて、噴射フェーズを得るために、第1弁20Aが依然として第1状態にある間に、第2弁20Bが第1状態から第2状態に切り換えられる。その結果、圧力制御ポート4Bの圧力が、噴射器入口ポート4Aの圧力に比較して低下する。戻り導管13及び制御圧力ポート4Bの低圧と比較して、この段階における潤滑油給送導管9及び噴射器入口ポート4Aの高い圧力が、注入ユニット26内で室出口29Aに向かうプランジャ27の変位を引き起こし、注入室29から室出口29A、給送導管9、及び噴射器4の入り口ポート4Aを通り、さらにノズル開口部を通るシリンダ1内への潤滑油の流動を引き起こす。
ノズル開口部5’を閉じるためにばね16で予応力が付与される弁体15を備えた噴射器の場合、圧力制御ポート4aでの圧力低下と入口ポート4Aを介した潤滑油供給により、弁体15がばね力に逆らって変位するので、ノズル開口部5’が開放される。続いて、噴射フェーズを終了させるために、第1弁20Aが第1状態から第2状態へ切り換えられ、噴射器入口ポート4Aの圧力低下が生じ、噴射器入口ポート4Aへの潤滑油の流れが停止し、結果として、シリンダ1内への潤滑油噴射が停止する。この実施形態では、噴射器入口ポート4A及び噴射器制御ポート4Bは、制御ポート4Bが高圧から低圧に切り換わることによって開始される噴射フェーズまで高圧状態に保たれ、噴射フェーズの停止は、入口ポート4Aの圧力を低下させることによって引き起こされる。
代わりとして、噴射器4の入口ポート4Aへの潤滑油の流れを停止する第1弁20Aの第1状態から第2状態への切換えは、入口ポート4Aよりも高い圧力を制御ポート4Bに即座に生成する第2弁20Bの第2状態から第1状態への切換えと同時に行われ、弁体15の閉鎖状態への変位によってノズル5を閉じる。弁体15がばね16によって予応力が付与される実施形態の場合、ばね力16は、制御ポート4Bからの高圧によって助けられる。弁体15に予応力が付与されない実施形態では、入口ポート4Aでの高圧から低圧への圧力切換えと同時に制御ポート4Bの圧力を低圧から高圧へ移行することにより、弁部材15の変位が生じてノズル開口部5を閉鎖する。
上記の様々な実施形態から明らかなように、開示された第1弁20A及び第2の弁20Bを備える二重弁システムは、様々な動作モードに関して高い柔軟性を与える。これは、ばねの有無を問わず、様々な変位機構を備えた種々のタイプの噴射器4に対して本制御装置を使用する場合に有用である。
ノズル開口部5’を介した潤滑油の噴射による噴射フェーズが終了すると、蓄積フェ―ズが始まり、このフェーズでは第1弁20Aの弁部材21Aが図3に示すように第2位置に戻されるので、弁室25Aは、出口ポート24Aを第1弁20Aの戻りポート13Aと接続する。
注入室29から排出される質量及び体積は、第1弁20Aが第2位置での低圧から第1位置での高圧に切り換わる場合と、第2弁20Bが低圧から高圧に切り換わる場合との間の時間経過に依存する。これらは、圧力、ノズル開口部、及び潤滑油の粘度などの一般的なパラメータだけでなく、噴射器4内のばね16が弁部材15を閉位置に押し戻すことができる速度にも依存する。
注入入口26Aでの圧力低下により、ばね28がプランジャ27をその元の位置に押し戻す(図3に示す状態)。しかしながら、プランジャ27の戻りは、室29内の潤滑油が補給された場合にだけ可能である。この補給は、一方向逆止弁30及び流量計31を介して行われ、これらは、戻り導管13に接続して示されている補充導管13’に直列に接続されるが、この補充は別の潤滑油供給源から行うこともできる。流量計31は、蓄積フェーズで室29に補給される潤滑油の流れ(質量及び/又は体積)を測定し、先行する噴射フェーズで噴射された潤滑油の質量及び/又は体積の測定値である電子流量表示信号を与える。この質量及び/又は体積は、給送導管9に接続された噴射器4又は噴射器グループを介して先行する噴射フェーズで排出された質量及び/又は体積に対応する。
流量(質量及び/又は体積)は、噴射器4による潤滑油の放出後に流量計31で測定されるので、噴射器からの逆流による流量測定の不確定性が排除される。測定された流量は、一般に30〜100barの範囲の噴射圧力から、その後の低い補充圧力への圧力変化で生じる導管内のオイルの体積変化に起因する僅かな違いは別として、先行する噴射フェーズで放出された潤滑油の質量及び/又は体積に正確に対応する。
典型的には、弁20A、20Bは、電磁力で弁部材21A、21Bを動かすことによって開閉が達成される電磁弁である。しかしながら、このような磁石は、例えば10〜20ミリ秒の範囲の比較的長い応答時間を有するという理由で、二重弁システムが好ましい。同一の第1及び第2の弁20A、20Bの場合、応答時間は同じであり、噴射時間は、第1弁20Aと第2弁20Bの作動の間の時間差によって与えられ、応答時間が除外される。
一部の実施形態では、注入ユニット26を含む給送導管9は、弁20A、20Bから噴射器4まで、圧力制御導管10と同じ長さを有する。これにより、噴射器のそれぞれ2つのポート4A、4Bでの高圧の構築のためのタイムラグが最小限になり、さらに、エンジンのシリンダに潤滑油を噴射するための正確な開放期間に関する不確定性が最小限になる。これに関して、噴射フェーズは10ミリ秒程度又はそれ以下であり、潜在的には1ミリ秒未満の噴射フェーズにまで至ることが指摘され、そのため、1ミリ秒又は数ミリ秒程度の不確定性が潤滑の成功にかなりの影響を与える可能性がある。このような理由で、僅かな不確定性であっても排除すること又は少なくとも最小限にすることが重要である。
1 シリンダ
2 シリンダライナ
3 シリンダ壁
4 オイル噴射器
4A オイル噴射器4の入口ポート
4B オイル噴射器4の圧力制御ポート
5 ノズル
5’ ノズル開口部
6 ライナのカットアウト
7 単一噴射器4からの霧状の噴霧
8 スワール噴霧
9 潤滑油給送導管
10 圧力制御導管
11 制御装置
12 潤滑油供給導管
12A 第1弁20Aの吸入ポート
12B 第2弁20Bの吸入ポート
13 戻り導管
13A 第1弁20Aの戻りポート
13B 第2弁20Bの戻りポート
13’ 潤滑油補充導管
14 シリンダ内のスワール渦
15 弁体
15A 弁体15の先端部
16 噴射器内部で弁体15に作用するばね
17 弁体15の先端部15Aにある給送体積部
18 弁体15の背後にある圧力制御体積
19 制御装置11に電子的に接続されたコンピュータ
20A 第1弁
20B 第2弁
21A 第1弁20Aの弁部材
21B 第2弁20Bの弁部材
22A 第1弁20Aの第1閉鎖部材
22B 第2弁20Bの第1閉鎖部材
23A 第1弁20Aの第2閉鎖部材
23B 第2弁20Bの第2閉鎖部材
24A 第1弁20Aの出口ポート
24B 第2弁20Bの出口ポート
25A 第1弁20Aの弁室
25B 第2弁20Aの弁室
26 潤滑油注入ユニット
26A 注入ユニット26の入口
27 注入ユニット26のプランジャ
28 プランジャ27に抗して作用するばね
29 注入ユニット26内の潤滑油注入室
29A 注入室29の室出口
30 一方向逆止弁
31 潤滑油流量計
32 潤滑油供給部

Claims (24)

  1. シリンダ(1)を備えた大型低速2ストロークエンジンであって、前記シリンダ(1)は内部に往復式ピストンを備え、前記シリンダ(1)の周囲に沿って分散配置され周囲上の様々な位置で前記シリンダ(1)の中に潤滑油を噴射するための複数の噴射器(4)をさらに備え、前記エンジンは、前記噴射器(4)の少なくとも1つによる前記潤滑油噴射の量及びタイミングを制御するように構成された制御装置(11)をさらに備え、前記制御装置(11)は、前記シリンダ(1)の中への噴射のための潤滑油を供給するために、前記噴射器(4)の少なくとも1つに給送導管(9)によって接続され、
    前記制御装置(11)は注入ユニット(26)を備え、前記注入ユニット(26)は、注入室(29)と、前記注入室(29)を前記給送導管(9)と接続する室出口(29A)とを備え、前記注入ユニット(26)は、噴射フェーズと後続の蓄積フェーズとの間で循環動作するように構成され、前記噴射フェーズは、前記注入室(29)から前記室出口(29A)及び前記給送導管(9)を通って前記噴射器(4)のうちの少なくとも1つに潤滑油を分注することを含み、前記後続の蓄積フェーズは、前記注入室(29)内に潤滑油を補充することを含み、前記制御装置(11)はさらに、前記注入室(29)に接続され、前記蓄積フェーズで補充するために前記注入室(29)に流入する前記潤滑油の質量及び/又は体積を測定するように構成された流量計(31)を備え、前記流量計(31)は、先行する噴射フェーズの潤滑油の前記噴射された質量及び/又は体積の測定値として、対応する電子流量表示信号を提供するように構成される、大型低速2ストロークエンジン。
  2. 前記注入室(29)は、潤滑油補充導管(13’)に接続され、前記蓄積フェーズにおいて前記潤滑油補充導管(13’)からの潤滑油で前記注入室(29)を補充するようになっており、前記流量計(31)は、前記補充導管(13)と前記注入室(29)との間に配置され、前記蓄積フェーズにおいて前記戻り導管(13’)から前記流量計(31)を通って前記注入室(29)に流入する前記潤滑油の前記質量及び/又は体積を測定するようになっている、請求項1に記載の大型低速2ストロークエンジン。
  3. 前記流量計(31)は、前記蓄積フェーズにおいて前記補充導管(13’)から前記流量計(31)及び前記給送導管(9)を通って前記注入室(29)の中への潤滑油の流れのために、前記補充導管(13’)と前記給送導管(9)の間に配置される、請求項2に記載の大型低速2ストロークエンジン。
  4. 前記給送導管(9)から前記流量計(31)の中への潤滑油の逆流を防止するために、逆止弁(3)が前記流量計(31)と前記給送導管(9)の間に配置される、請求項3に記載の大型低速2ストロークエンジン。
  5. 前記室出口(29A)は、前記噴射フェーズにおいて前記注入室(29)から前記室出口(29A)を通り前記給送導管(9)の中へ及び前記給送導管(9)を通って前記噴射器(4)への第1の潤滑油流れと、前記蓄積フェーズにおいて前記潤滑油補充導管(13’)から前記流量計(31)、前記給送導管(9)の一部、及び前記室出口(29A)を通って前記注入室(29)の中への第2の潤滑油流れとを備える2方向流れを有する、請求項3又は4に記載の大型低速2ストロークエンジン。
  6. 前記注入ユニット(26)は、注入入口(26A)と、前記注入入口(26A)と前記室出口(29A)との間のプランジャ(27)とを備え、前記プランジャ(27)は、前記注入入口(26A)に流入する潤滑油からの圧力に応じて前記室出口(29A)に向かって変位するように配置され、前記変位により、前記注入室(29)内の前記容積が減少し、対応して潤滑油が前記注入室(29)から前記室出口(29A)を通って前記給送導管(9)の中に排出される、請求項1から5のいずれか一項に記載の大型低速2ストロークエンジン。
  7. 前記制御装置(11)は、潤滑油供給導管(12)に接続された吸入ポート(12A)と、注入入口(26A)に接続された出口ポート(24A)とを備えた第1弁(20A)を備え、前記第1弁(20A)は、前記噴射フェーズの第1状態であって、前記潤滑油を前記供給導管(12)から前記注入ユニット(26)に供給するために前記第1弁(20A)が前記第1状態にある場合に、前記供給導管(12)から前記吸入ポート(12A)及び前記出口ポート(24A)を通って前記注入入口(26A)に潤滑油を送り込むために、前記吸入ポート(12A)及び前記出口ポート(24A)が接続される第1状態と、前記蓄積フェーズの第2状態であって、前記第1弁(20A)が前記第2状態にある場合に、前記供給導管(12)からの潤滑油が前記注入入口(26A)に到達するのを防ぐために前記入口ポート(21A)及び前記出口ポート(24A)が切り離される第2状態との間を切り替わるように構成される、請求項6に記載の大型低速2ストロークエンジン。
  8. 前記第1弁(20A)は、潤滑油戻り導管(13)に接続された戻りポート(13A)をさらに備え、前記第1弁(20A)は、前記蓄積フェーズで前記プランジャ(27)が前記注入入口(26A)に向かって変位する場合に前記注入入口(26A)から前記戻り導管(13)の中に潤滑油を排出するために、前記第2状態で前記出口ポート(24A)を前記戻りポート(13A)と接続するように構成される。請求項7に記載の大型低速2ストロークエンジン。
  9. 前記潤滑油補充導管(13’)は、前記蓄積フェーズで前記注入室(29)を補充するために、前記戻り導管(13)に接続されて前記戻り導管(13)から潤滑油を受け入れ、前記戻り導管(13)内の前記潤滑油の圧力は、前記供給導管(12)内の前記潤滑油の圧力よりも低い、請求項7又は8に記載の大型低速2ストロークエンジン。
  10. 前記噴射器(4)は、前記給送導管(9)と連通する噴射器入口ポート(4A)と、圧力制御導管(10)と連通する圧力制御ポート(4B)とを備え、前記噴射器(4)は、前記給送導管(9)から潤滑油を受け取るために前記噴射器入口ポート(4A)と連通する給送体積部(17)を備え、前記噴射器は、前記給送体積部(17)と連通するノズル開口部(5’)を備えたノズル(5)を備え、前記ノズル開口部(5’)は、前記給送体積部(17)から前記ノズル開口部(5’)を介して前記シリンダ(1)の中に潤滑油を噴射するために前記シリンダ(1)の内部に配置され、前記噴射器(4)は、前記給送体積部(17)と連通する第1の側面と、前記圧力制御ポート(4B)と連通する反対側の側面とを備えた往復式弁体(15)を備え、前記噴射器入口ポート(4A)と前記圧力制御ポート(4B)の差圧に応じて前記弁体(15)の位置を制御するようになっており、前記弁体(15)は、前記噴射器入口ポート(4A)と前記圧力制御ポート(4B)との間の圧力変化により、前記ノズル開口部(5’)を開放と閉鎖との間で切り替わるように配置される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の大型低速2ストロークエンジン。
  11. 前記制御装置(11)は、前記供給導管(12)に接続された入口ポート(12B)と、前記圧力制御導管(10)に接続された出口ポート(24B)と、前記戻り導管(13)に接続された戻りポート(13B)とを備えた第2弁(20B)を備え、前記第2弁(20B)は、第1状態と第2状態との間で切り替わるように構成され、前記入口ポート(12B)及び前記出口ポート(24B)は、前記第2弁(20B)の前記第1状態で潤滑油を前記供給導管(12)から前記圧力制御ポート(4B)に供給するために相互接続され、前記出口ポート(24B)及び前記戻りポート(13B)は、前記第2弁(20B)の前記第2状態で潤滑油を前記圧力制御ポート(4B)から前記戻り導管(13)に排出するために相互接続される、請求項10に記載の大型低速2ストロークエンジン。
  12. 前記給送導管(9)及び前記圧力制御導管(10)は、長さの差異が10%未満である、請求項1から11のいずれか一項に記載の大型低速2ストロークエンジン。
  13. シリンダ(1)を備えた大型低速2ストロークエンジンを潤滑する方法であって、前記シリンダ(1)は内部に往復式ピストンを備え、前記シリンダ(1)の周囲に沿って分散配置され周囲上の様々な位置で前記シリンダ(1)の中に潤滑油を噴射するための複数の噴射器(4)を備え、前記エンジンは、前記噴射器(4)の少なくとも1つによる前記潤滑油噴射の量及びタイミングを制御するように構成された制御装置(11)をさらに備え、前記制御装置(11)は、前記シリンダ(1)の中への噴射のための潤滑油を供給するために、前記噴射器(4)の少なくとも1つに給送導管(9)よって接続され、
    前記制御装置(11)は注入ユニット(26)を備え、前記注入ユニット(26)は、注入室(29)と、前記注入室(29)を前記給送導管(9)と接続する室出口(29A)とを備え、前記制御装置(11)は、前記注入室(29)に接続され、前記注入室(29)に流入する前記潤滑油の質量及び/又は体積を測定するように構成された流量計(31)をさらに備え、前記方法は、
    噴射フェーズと後続の蓄積フェーズとの間の循環動作で前記注入ユニット(26)を動作させるステップと、
    前記噴射フェーズで、前記潤滑油を前記注入室(29)から前記室出口(29A)及び前記給送導管(9)を通って前記噴射器(4)の少なくとも1つに分注し、前記潤滑油を前記噴射器(4)の少なくとも1つから前記シリンダ(1)の中に噴射するステップと、
    前記後続の蓄積フェーズで、潤滑油を前記注入室(29)に補充し、前記補充のために前記注入室(29)に流入する前記潤滑油の質量及び/又は体積を測定するステップと、
    を含み、前記方法はさらに、
    先行する噴射フェーズに関する潤滑油の前記噴射された質量及び/又は体積の測定値として、前記流量計(31)による対応する電子流量表示信号を提供するステップを含む方法。
  14. 前記注入室(29)は、潤滑油補充導管(13’)に接続され、前記蓄積フェーズにおいて前記潤滑油補充導管(13’)からの潤滑油で前記注入室(29)を補充するようになっており、前記流量計(31)は、前記補充導管(13)と前記注入室(29)との間に配置され、前記方法は、前記流量計(31)によって、前記蓄積フェーズにおいて前記補充導管(13’)から前記流量計(31)を介して前記注入室(29)に流入する潤滑油の質量及び/又は体積を測定するステップを備える、請求項13に記載の方法。
  15. 前記流量計(31)は、前記補充導管(13’)と前記給送導管(9)との間に配置され、前記室出口(29A)が2方向流れ機能を有し、前記方法は、前記噴射フェーズにおいて前記注入室(29)から前記室出口(29A)を通って前記給送導管(9)の中へ及び前記噴射器(4)への第1の潤滑油流れを生じるステップと、続いて、前記蓄積フェーズにおいて前記流量計(31)から前記給送導管(9)及び前記室出口(29A)を通って前記注入室(29)の中への第2の潤滑油流れを生じるステップとを含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記注入ユニット(26)は、注入入口(26A)と、前記注入入口(26A)と前記室出口(29A)との間のプランジャ(27)とを備え、前記方法は、前記注入入口(26A)に流入する潤滑油からの圧力を与えることによって前記プランジャ(27)を変位させ、前記プランジャ(27)の前記変位により前記注入室(29)の容積を減少させ、対応して潤滑油を前記注入室(29)から前記室出口(29A)を通って前記給送導管(9)の中に及び前記噴射器の中に排出するステップを備える、請求項13から15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記噴射器(4)は、前記給送導管(9)と連通する噴射器入口ポート(4A)と、圧力制御導管(10)と連通する圧力制御ポート(4B)とを備え、前記噴射器(4)は、前記給送導管(9)から潤滑油を受け取るために前記噴射器入口ポート(4A)と連通する給送体積部(17)を備え、前記噴射器は、前記給送体積部(17)と連通するノズル開口部(5’)を備えたノズル(5)を備え、前記のノズル開口部(5’)は、前記給送体積部(17)から前記ノズル開口部(5’)を介して前記シリンダ(1)の中に潤滑油を噴射するために前記シリンダ(1)の内部に配置され、前記噴射器(4)は、前記給送体積部(17)と連通する第1の側面と、前記圧力制御ポート(4B)と連通する反対側の側面とを備えた往復式弁体(15)を備え、前記噴射器入口ポート(4A)と前記圧力制御ポート(4B)の差圧に応じて前記弁体(15)の位置を制御するようになっておりい、前記弁体(15)は、前記ノズル開口部(5’)の開放と閉鎖との間で切り替わるように配置され、前記方法は、前記噴射器入口ポート(4A)と前記圧力制御ポート(4B)との間の差圧を循環的に変化させ、それにより、潤滑油が前記シリンダ(1)の中に噴射される噴射状態と、潤滑油が噴射されない閉鎖状態との間で前記弁体を切り替えるステップを含む、請求項16に記載の方法。
  18. 前記制御装置(11)は、潤滑油供給導管(12)に接続された吸入ポート(12A)と、注入入口(26A)に接続された出口ポート(24A)と、潤滑油戻り導管(13)に接続された戻りポート(13A)とを備えた第1弁(20A)を備え、前記第1弁(20A)は、前記供給導管(12)から前記吸入ポート(12A)及び前記出口ポート(24A)を通って前記注入入口(26A)に潤滑油を供給するために前記吸入ポート(12A)及び前記出口ポート(24A)が相互接続される第1状態と、前記注入入口(26A)から前記第1弁(20A)を介して前記戻り導管(13)の中に潤滑油を排出するために、前記吸入ポート(12A)及び前記出口ポート(24A)が互いに切り離されかつ前記出口ポート(24A)及び前記戻りポート(13A)が相互接続される第2状態との間を切り替わるように構成され、前記制御装置(11)は、前記供給導管(9)に接続された吸入ポート(12B)と、前記圧力制御導管(10)に接続された出口ポート(24B)と、前記戻り導管(13)に接続された戻りポート(13B)とを備えた第2弁(20B)を備え、前記第2弁(20B)は、前記供給導管(12)から前記圧力制御ポート(4B)に潤滑油を供給するために前記吸入ポート(12B)及び前記出口ポート(24B)が相互接続される第1状態と、前記圧力制御ポート(4B)から前記戻り導管(13)に潤滑油を排出するために、前記出口ポート(24B)及び前記戻りポート(13B)が相互接続される第2状態との間を切り替わるように構成され、前記方法は、以下のA)かB)、すなわち
    A)前記第1弁(20A)及び前記第2弁(20B)が共に前記第2状態にある間に、最初に蓄積フェーズで前記注入室(29)を満たすステップと、続いて前記噴射フェーズを開始するために、前記第2弁(20B)が依然として前記第2状態にある間に前記第1弁(20A)を前記第2状態から前記第1状態に切り換え、結果として、前記注入ユニット(26)内の前記プランジャ(27)を前記室出口(29A)へ向かって変位させ、前記注入室から前記室出口(29A)及び前記給送導管(9)を通って前記噴射器(4)の前記給送体積部(17)の中への及び前記ノズル開口部(5’)を介して前記シリンダ(1)の中への潤滑油の流れをもたらすステップと、続いて、前記第2弁(20B)を前記第2状態から前記第1状態へ切り換えて、前記供給導管(12)から前記圧力制御ポート(4B)への潤滑油の流れを引き起こし、結果として、前記シリンダ(1)の中への潤滑油の噴射を停止させるステップと、を含む方法、
    B)前記第1弁(20A)及び前記第2弁(20B)が共に前記第2状態にある間に、最初に第1に蓄積フェーズで前記注入室(29)を満たすステップと、次に前記第2弁(20B)を前記第1状態に切り換え、次に前記第1弁(20A)を前記第1状態に切り換えるステップと、続いて前記噴射フェーズを開始するために、前記第1弁(20A)が依然として前記第1状態にある間に前記第2弁(20B)を前記第1状態から前記第2状態に切り換え、結果として、前記噴射器入口ポート(4A)の圧力に比較して前記圧力制御ポート(4B)の圧力を低下させて、前記注入ユニット(26)内の前記プランジャ(27)を前記室出口(29A)へ向かって変位させ、前記注入室(29)から前記室出口(29A)、前記給送導管(9)、及び前記噴射器入口ポート(4A)を通って前記給送体積部(17)の中への及び前記ノズル開口部(5’)を介して前記シリンダ(1)の中への潤滑油の流れをもたらすステップと、続いて、前記第1弁(20B)を前記第1状態から前記第2状態へ切り換えて、前記噴射器入口ポート(4A)への潤滑油の流れを停止させ、結果として前記シリンダ(1)の中への潤滑油の噴射を停止させるステップを含む方法、
    のいずれかの循環性能を備える、請求項17に記載の方法。
  19. 前記供給導管(12)と前記圧力制御導管(4B)との間に増圧器が配置され、前記方法は、前記弁体(15)によって前記ノズル開口部(5’)を開閉する応答時間を最小限にするために、前記圧力制御ポート(4B)の前記潤滑油圧力を前記供給導管(12)内の前記潤滑油の圧力を超えるレベルまで周期的に高めるステップを備える、請求項17又は18に記載の方法。
  20. 前記給送導管(9)及び前記圧力制御導管(10)は、長さの差異が10%未満である、請求項13から19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記方法は、前記戻り導管(13)内の潤滑油圧力よりも少なくとも2倍高い前記供給導管(12)内の潤滑油圧力を与えるステップを備える、請求項12から19のいずれか一項に記載の方法。
  22. 請求項1から12のいずれか一項に記載のエンジン又は請求項13から21のいずれか一項に記載の方法のための制御装置(11)であって、前記制御装置(11)は、前記噴射器(4)の少なくとも1つによる前記潤滑油噴射の量及びタイミングを制御するように構成され、前記制御装置(11)は、前記噴射器(4)による前記シリンダ(1)の中への前記潤滑油の噴射のために、前記制御装置(11)から前記噴射器(4)に潤滑油を供給するための給送導管(9)で前記噴射器(4)の少なくとも1つに接続されるように構成され、
    前記制御装置(11)は、注入ユニット(26)を備え、前記注入ユニット(26)は、注入室(29)と、前記給送導管(9)に接続するように構成された室出口(29A)とを備え、前記注入ユニット(26)は、蓄積フェーズと後続の噴射フェーズとの間で循環動作するように構成され、前記蓄積フェーズは、前記注入室(29)に潤滑油を蓄積するステップを備え、前記後続の噴射フェーズは、前記蓄積された潤滑油を前記注入室(29)から前記室出口(29A)を通って前記少なくとも1つの噴射器(4)に分注することを含む、前記制御装置(11)は、前記注入室(29)に接続され、前記蓄積フェーズで前記注入室(29)に流入する前記潤滑油の質量及び/又は体積を測定するように構成された流量計(31)をさらに備え、前記制御装置(11)は、前記流量計(31)からの対応する流量表示信号を提供するように構成され、前記流量表示信号は、先行する噴射フェーズの潤滑油の前記噴射された質量及び/又は体積に関する測定値である、制御装置(11)。
  23. 前記流量計(31)は、潤滑油補充導管(13’)への上流側接続部を備え、前記蓄積フェーズにおいて前記流量計(31)を介して前記潤滑油補充導管(13’)からの潤滑油で前記注入室(31)を補充するようになっており、前記注入室(29)は、前記流量計(31)を介した逆流を防ぐために、逆止弁(31)への下流側接続部を有する、請求項22に記載の制御装置(11)。
  24. 前記注入ユニット(26)は、注入入口(26A)と、前記注入入口(26A)と前記室出口(29A)との間のプランジャ(27)とを備え、前記プランジャ(27)は、前記注入入口(26A)に流入する潤滑油からの圧力に応じて前記室出口(29A)に向かって変位するように配置され、前記変位により、前記注入室(29)を容積が減少させ、対応して潤滑油が前記注入室(29)から前記室出口(29A)を通って排出する、請求項22又は23に記載の制御装置(11)。
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