JP4031772B2 - シリンダ注油装置を備えた内燃機関 - Google Patents
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Description
即ち、前記制御装置は、前記注油圧力検出器から入力される注油圧力の検出値に基づく注油圧力のピーク値とベース注油圧力との圧力差が予め設定された許容圧力差以下のとき前記注油系の異常を判定するように構成されてなる。
これにより、前記注油動作の異常検知が電磁開閉弁毎に可能となり、異常状態からの復旧、正常化を迅速に行うことができて、前記注油動作の異常による潤滑不良に伴うシリンダ内面の摩耗や焼き付きの発生を確実に回避できる。
また、かかる発明によれば、注油弁あるいは該注油弁への注油通路を開閉する電磁開閉弁に故障が発生した際には、当該注油弁及び電磁開閉弁の注油通路を油圧カット弁によって遮断し、故障部分を修理し復旧する。従ってかかる発明によれば、注油弁あるいは該注油弁用の電磁開閉弁に故障が発生した際には、エンジンの運転を続行しながら、油圧カット弁を作動させて当該注油弁及び電磁開閉弁への注油を遮断することができ、エンジンを停止することなく故障箇所を修理し復旧できる。
かかる発明において好ましくは、前記制御装置は、許容圧力差をエンジン回転数あるいはエンジン負荷に基づき設定するように構成されてなる。
またかかる発明において、好ましくは、前記制御装置は、前記注油圧力の検出値のピーク値と共通送油部圧力との圧力差が予め設定された許容圧力差以上のとき前記注油弁の異常を判定するように構成されてなる。
このように構成すれば、注油圧力の検出値と許容値とを比較するという簡単な手段で以って、電磁開閉弁及び注油弁の故障の有無を判定できる。
このように構成すれば、注油弁及び電磁開閉弁の故障箇所の修理、復旧がなされ、油圧カット弁の作動解除がなされると、該作動解除を受けて前記注油弁及び電磁開閉弁を自動的に正常作動に移行できる。
これにより、前記注油動作の異常検知が電磁開閉弁及び注油弁毎に可能となり、異常状態からの復旧、正常化を迅速に行うことができて、前記注油動作の異常による潤滑不良に伴うシリンダ内面の摩耗や焼き付きの発生を確実に回避できる。
また、本発明によれば、注油弁あるいは該注油弁への注油通路を開閉する電磁開閉弁に故障が発生した際には、当該注油弁及び電磁開閉弁の注油通路を油圧カット弁によって遮断し、故障部分を修理し復旧する。従ってかかる発明によれば、注油弁あるいは該注油弁用の電磁開閉弁に故障が発生した際には、エンジンの運転を続行しながら、油圧カット弁を作動させて当該注油弁及び電磁開閉弁への注油を遮断することができ、エンジンを停止することなく故障箇所を修理し復旧できる。
すなわち図1において、11はシリンダライナ(シリンダ)で、この図では2シリンダの場合を示している。12a,12b,12c・・・12n(図示省略)は該シリンダライナ11の内面に潤滑油を注油する注油弁で、該注油弁12a,12b,12c・・・12nは、該シリンダライナ1の円周方向に沿って複数個(好ましくは等間隔で)設置されている。
14は潤滑油ポンプ、15は共通送油部で、該潤滑油ポンプ14により圧送された潤滑油は前記共通送油部15内に蓄圧されるようになっている。16a,16b,16c,16d・・・16nは前記共通送油部15と各シリンダの注油弁12a,12b,12c・・・12nとを接続する注油管である。
該電磁開閉弁17a,17b,17c,17d,17e・・・17nは、制御装置19によって、該電磁開閉弁17a,17b,17c,17d,17e・・・17n毎に独立して開弁時期及び開弁期間を制御されるようになっている。
18a,18b,18c,18d,18e・・・18nは、前記各注油管16a,16b,16c,16d・・・16nの電磁開閉弁17a,17b,17c,17d,17e・・・17nの上流部位に配設された油量リミッタである。
21は前記注油弁12a,12b,12c・・・12nの注油圧力を検出する注油圧力センサである。該注油圧力センサ21は、前記注油管16a,16b,16c,16d・・・16nのそれぞれに取り付けられて各注油弁12a,12b,12c・・・12nへの注油圧力を個別に検出している。尚、前記注油圧力センサ21は前部の注油管16a,16b,16c,16d・・・16nの取り付けずに、複数本の注油管につき1個づつ設けてもよい。
前記エンジン回転数検出器1からのエンジン回転数検出値、負荷検出手段4からのエンジン負荷の検出(算出)値、クランク角センサ3からのクランク角の検出値、注油圧力センサ21からの注油弁12a,12b,12c・・・12nの注油圧力検出値等の各検出値及び共通送油部圧力センサ5の検出値は、それぞれ前記制御装置19の注油作動状態判定部191(図4参照)に入力される。
18Aは前記電磁開閉弁17Aの上流側に配設された油量リミッタ、18Bは前記電磁開閉弁17Bの上流側に配設された油量リミッタである。
前記注油圧力センサ21a,21b,21c,21d,21e・・・21nからの注油圧力の検出値は制御装置19の注油作動状態判定部191(図4参照)に入力される。
その他の構成は図1に示す比較例と同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示す。
尚、図2には前記比較例における各検出器あるいはセンサの図示を省略している。
18Aは前記電磁開閉弁17Aの上流側に配設された油量リミッタ、18Bは前記電磁開閉弁17Bの上流側に配設された油量リミッタ、18Cは前記電磁開閉弁17Cの上流側に配設された油量リミッタ、18Dは前記電磁開閉弁17Dの上流側に配設された油量リミッタである。
この第2実施例においては、前記各該主通路161、162、163、164に、前記注油弁12a,12b,12c,12d,12e・・・12nへの注油通路16a,16b,16c,16d,16e・・・16nを遮断する油圧カット弁24A、24B、24C、24Dを設け、前記制御装置19からの制御信号もしくは手動操作により該油圧カット弁24A、24B、24C、24Dを作動させて、前記主通路161、162、163、164を遮断するように構成されている。
その他の構成は図2に示す第1実施例と同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示す。
192は注油作動基準設定部で、前記注油圧力の変動ピーク値とベース注油圧力との圧力差の許容値、つまり前記注油弁12a,12b,12c,12d,12e・・・12n及び電磁開閉弁17(図1の第1実施例においては電磁開閉弁17a,17b,17c,17d,17e・・・17n、図2、図3の第2、3実施例においては電磁開閉弁17A、17B、17C、17D)を含む注油系の故障判定の限界となる許容圧力差ΔPが、エンジン回転数、あるいはエンジン負荷に対応して設定されている。
また、前記許容圧力差ΔPを次のように、電磁開閉弁の開弁期間の許容範囲で設定することもできる。
当該注油圧力センサ21が取り付けられている注油系(例えば、注油圧力センサ21aからの検出圧力差ΔP1<ΔPとなったときは注油弁12aに繋がる注油系)に故障が発生しているものと判定する。
これにより、前記注油動作の異常検知が電磁開閉弁17毎に可能となり、異常状態からの復旧、正常化を迅速に行うことができる。
従って、前記注油弁12あるいは該注油弁12用の電磁開閉弁17に故障が発生した際には、エンジンの運転を続行しながら、油圧カット弁24を作動させて当該注油弁12及び電磁開閉弁17への注油を遮断することができ、エンジンを停止することなく故障箇所を修理し復旧できる。
このように構成すれば、注油弁12及び電磁開閉弁17の故障箇所の修理、復旧がなされ、油圧カット弁24の作動解除がなされると、該作動解除を受けて前記注油弁12及び電磁開閉弁17を自動的に正常作動に移行できる。
即ち、前記制御装置19においては、前記注油圧力センサ21(21a,21b,21c,21d,21e・・・21n)から入力される注油圧力の検出値が予め設定された閾値を超える時間が許容時間以上のとき前記電磁開閉弁17に異常が発生しているものと判定する。
また、前記制御装置19においては、前記注油圧力センサ21(21a,21b,21c,21d,21e・・・21n)から入力される注油圧力の検出値のピーク値Ppと供給圧力即ち共通送油部圧力センサ5で検出された潤滑油圧力(前記ベース注油圧力Pbでもよい)との圧力差(検出圧力差)ΔP1が許容圧力差ΔP以上のとき前記注油弁12a,12b,12c,12d,12e・・・12nに異常が発生しているものと判定する。
このように構成することにより、注油圧力の検出値と許容値とを比較するという簡単な手段で以って、電磁開閉弁電磁開閉弁17及び注油弁12の故障の有無を判定できる。
2 燃料投入量センサ
3 クランク角センサ
4 負荷検出手段
5 共通送油部圧力センサ
11 シリンダライナ(シリンダ)
12a,12b,12c・・・12n 注油弁
14 潤滑油ポンプ
15 共通送油部
16a,16b,16c,16d・・・16n 注油管
17a,17b,17c,17d,17e・・・17n 電磁開閉弁
18 油量リミッタ
19 制御装置
191 注油作動状態判定部
192 注油作動基準設定部
21a,21b,21c,21d,21e・・・21n 注油圧力センサ
24A、24B、24C、24D 油圧カット弁
Claims (6)
- 潤滑油ポンプにより圧送された潤滑油を共通送油部に収容し、該共通送油部内の潤滑油を大型舶用ディーゼルエンジンのシリンダに円周方向に沿って装着された複数の注油弁と前記共通送油部とを接続する注油通路を通して各注油弁に供給し、前記複数の注油弁からシリンダの内面に前記潤滑油を注油するようにしたシリンダ注油装置を備えた内燃機関において、
前記複数の注油弁への注油通路を複数の主通路と該主通路の下流側の複数の枝通路とにより構成し、前記主通路のそれぞれを開閉する複数の電磁開閉弁を設けるとともに、前記複数の電磁開閉弁下流側の前記主通路上にもしくはその下流側の前記枝通路上に前記シリンダへの注油圧力を検出する注油圧力検出器を設け、前記電磁開閉弁の開弁時期及び開弁期間をエンジン負荷あるいは回転数に応じて制御するとともに前記注油圧力検出器から入力される注油圧力の検出値と該注油圧力の許容値とを比較し、該注油圧力の検出値が許容値の範囲外にあるとき前記注油弁及び前記電磁開閉弁を含む注油系に異常が発生していると判定する制御装置とを備え、さらに前記電磁開閉弁と前記共通送油部の間の注油通路に油圧カット弁を設け、前記制御装置によって前記注油系の異常を判定したとき該制御装置の制御信号もしくは手動操作によって異常を判定した注油系の前記注油通路をエンジン運転中に前記油圧カット弁で遮断可能に構成したことを特徴とするシリンダ注油装置を備えた内燃機関。 - 前記制御装置は、前記注油圧力検出器から入力される注油圧力の検出値に基づく注油圧力のピーク値とベース注油圧力との圧力差が予め設定された許容圧力差以下のとき前記注油系の異常を判定するように構成されてなることを特徴とする請求項1記載のシリンダ注油装置を備えた内燃機関。
- 前記制御装置は、前記許容圧力差をエンジン回転数あるいはエンジン負荷に基づき設定するように構成されてなることを特徴とする請求項2記載のシリンダ注油装置を備えた内燃機関。
- 前記制御装置は、前記注油圧力の検出値が予め設定された閾値を超える時間が許容時間以上のとき前記電磁開閉弁の異常を判定するように構成されてなることを特徴とする請求項1記載のシリンダ注油装置を備えた内燃機関。
- 前記制御装置は、前記注油圧力の検出値のピーク値と共通送油部圧力との圧力差が予め設定された許容圧力差以上のとき前記注油弁の異常を判定するように構成されてなることを特徴とする請求項1記載のシリンダ注油装置を備えた内燃機関。
- 前記制御装置は前記油圧カット弁の作動解除信号が入力され、該作動解除信号を受けて前記注油弁による注油作動を復元せしめることを特徴とする請求項1記載のシリンダ注油装置を備えた内燃機関。
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