JPH10121417A - コンクリート型枠体とこのコンクリート型枠体を用いたコンクリート構造物の構築方法 - Google Patents

コンクリート型枠体とこのコンクリート型枠体を用いたコンクリート構造物の構築方法

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JPH10121417A
JPH10121417A JP8297817A JP29781796A JPH10121417A JP H10121417 A JPH10121417 A JP H10121417A JP 8297817 A JP8297817 A JP 8297817A JP 29781796 A JP29781796 A JP 29781796A JP H10121417 A JPH10121417 A JP H10121417A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業足場上での鉄筋組み作業及び揚重機作業
を軽減化し、コンクリート構造物の工期を短縮するこ
と。 【解決手段】 第1コンクリート型枠体4は、プレキャ
ストコンクリートからなる長方形の型枠本体8を備え、
型枠本体8の内面8Aには、断面が台形状のリブ12が
延在形成されている。型枠本体8の内部には複数のひび
割れ分散筋14が格子状に埋め込まれている。剪断補強
筋16はその中間部がリブ12に埋設され、型枠本体8
の内面8Aと距離をおいて内面8A及び上下の辺と平行
して延在形成され、左右の辺の延在方向に間隔をおいて
複数設けられている。剪断補強筋16の両端には、コン
クリート型枠2を組み立てた状態で、コンクリート型枠
2の内面8Aから剪断補強筋16の端部が直角に突出す
るように、屈曲部1602、1604が形成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄筋コンクリート
橋脚等のようなコンクリート構造物の施工において、か
ぶりの一部を型枠兼用とし、剪断補強筋を先付けしたコ
ンクリート型枠体と、このコンクリート型枠を用いたコ
ンクリート構造物の簡便な構築方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリート構造物として、例えば、鉄
筋コンクリート橋脚の従来の構築方法を図15及び図1
6を参照して説明する。従来の構築方法ではコンクリー
ト型枠と支保工を用いており、まず、図15(A)に示
すように、基礎部(フーチンク部)81を施工後、構築
すべきコンクリート橋脚の外側の4面に作業足場83を
組み立てる。次に、作業員が作業足場83に乗り、主
筋、せん断補強筋および帯筋等の鉄筋84を組み立て、
その後、セパレータや支保工85を用いてコンクリート
型枠87を組み立てる。次に、コンクリート型枠87に
コンクリートを打設し、コンクリートの硬化後、支保工
85およびコンクリート型枠87を解体して取り外し、
第1リフトの施工が完了する。第2リフト以降も、図1
5(B)及び図16(A)に示すように、第1リフトと
同様の作業を揚重機88を用いて行い、順次橋脚を上方
へと構築していき、図16(B)に示すようにコンクリ
ート橋脚90が構築される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の構築方法では、コンクリート型枠および支保
工の解体作業を、コンクリートが所要の強度が発現した
後に行わなければならず、工期を短縮する上で不利があ
った。また、主筋、剪断補強筋および帯筋等の鉄筋組み
を作業足場上において行なうことから、鉄筋組みは非常
に手間が掛る作業となり、更に、作業足場上において行
なうことから鉄筋組みや型枠の組み立て解体全てに揚重
機が必要となり、多くの仮設材と人員を要し、工期を短
縮できない不具合があった。本発明は前記事情に鑑み案
出されたものであって、本発明の目的は、作業足場上で
の鉄筋組み作業及び揚重機作業を軽減化し、工期を短縮
でき、コストダウンを図ることができるコンクリート型
枠体とこのコンクリート型枠体を用いたコンクリート構
造物の構築方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明のコンクリート型枠体は、プレキャストコンクリ
ートからなるほぼ長方形の板状の型枠本体と、前記型枠
本体の内面から膨出し、前記長方形の長辺の延在方向に
間隔をおき長方形の短辺に平行して対向する長辺の間に
わたって延在形成されたリブと、前記長方形の短辺の延
在方向に間隔をおき前記リブに中間部が埋設されて複数
設けられ、それぞれ前記型枠本体の内面と距離をおき型
枠本体の内面および長方形の長辺に平行して型枠本体の
長辺方向の全長にわたって延在する剪断補強筋とを備え
ることを特徴とする。また、本発明は、前記型枠本体の
内部には、複数のひび割れ分散筋が埋め込まれているこ
とを特徴とする。また、本発明は、前記型枠本体の内面
にはセパレータ取り付け用の金具が埋め込み固定されて
いることを特徴とする。また、本発明は、前記型枠本体
の内面と剪断補強筋との間の距離が、前記コンクリート
型枠体から組み立てられたコンクリート型枠に打設され
るコンクリート中の最大粗骨材寸法以上に設定されてい
ることを特徴とする。
【0005】また、本発明は、プレキャストコンクリー
トからなり複数のひび割れ分散筋が埋め込またほぼ長方
形の板状の型枠本体と、前記型枠本体の内面から膨出
し、前記長方形の長辺の延在方向に間隔をおき長方形の
短辺に平行して対向する長辺の間にわたって延在形成さ
れたリブと、前記長方形の短辺の延在方向に間隔をおき
前記リブに中間部が埋設されて複数設けられ、それぞれ
前記型枠本体の内面と距離をおき型枠本体の内面および
長方形の長辺に平行して型枠本体の長辺方向の全長にわ
たって延在する剪断補強筋と、前記型枠本体の内面に埋
め込み固定されたセパレータ取り付け用の金具とからな
るコンクリート型枠体を設け、前記コンクリート型枠体
の複数を、前記リブが上下方向に延在し、かつ、上下方
向に延在するコンクリート打設空間が区画されるよう
に、隣り合うコンクリート型枠体の内面間にわたって取
り付けた連結具により相互に固定してコンクリート型枠
とし、前記コンクリート型枠の互いに対向するコンクリ
ート型枠体の剪断補強筋に両端を載せて矩形枠状の中間
帯筋を配設し、前記コンクリート型枠の対向するコンク
リート型枠体相互を、前記セパレータ取り付け用の金具
に結合されたセパレータにより連結し、コンクリート構
造物構築箇所に主筋を立設し、前記コンクリート構造物
構築箇所に、その内部に前記主筋が位置するように、前
記中間帯筋とセパレータが取り付けられたコンクリート
型枠を設置し、次いでコンクリート型枠の内部にコンク
リートを打設するようにしたことを特徴とする。また、
前記コンクリート型枠が平面視長方形の枠状を呈し、前
記中間帯筋が、前記長方形の長辺をなすコンクリート型
枠体の剪断補強筋に両端が係止され長方形の短辺に平行
しかつ長辺の延在方向に間隔をおいて複数設けられてい
ることを特徴とする。
【0006】本発明のコンクリート型枠体を用いれば、
コンクリート構築箇所とは離れた場所において、鉄筋が
組み込まれたコンクリート型枠を簡単に組み立てること
ができ、従って、組み立てられたコンクリート型枠を揚
重機により積み重ねていけばよく、作業足場上での鉄筋
組み作業及び揚重機作業が軽減化され、工期が短縮され
る。また、本発明のコンクリート型枠体を用いたコンク
リート構造物の構築方法によれば、コンクリート構築箇
所とは離れた場所において、中間帯筋を含む鉄筋が組み
込まれたコンクリート型枠を簡単に組み立てることがで
き、コンクリート橋脚の構築箇所において主筋を立設
し、この主筋が内部に位置するようにコンクリート型枠
を積み重ね、コンクリートを打設していくことでコンク
リートと共にコンクリート型枠がコンクリート構造物の
一部となってコンクリート構造物が構築され、作業足場
上での鉄筋組み作業及び揚重機作業が軽減化され、工期
が短縮される。
【0007】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施例について説明
する。まず、コンクリート型枠体について説明し、次
に、このコンクリート型枠体を用いたコンクリート橋脚
の構築方法について説明する。図1はコンクリート型枠
体から組み立てられたコンクリート型枠の平面図、図2
はコンクリート型枠の分解平面図、図3(A)はコンク
リート型枠の長辺部分の拡大平面図、(B)は(A)の
B矢視図、図4はコンクリート型枠体の斜視図、図5
(A)は連結金具の説明図、(B)はコンクリート型枠
体の拡大断面図、(C)はリブ部の拡大断面図を示す。
図1、図2に示すように、コンクリート型枠2は、6つ
のコンクリート型枠体3から構成され、詳細には、4つ
の第1コンクリート型枠体4と2つの第2コンクリート
型枠体6とで平面視長方形の枠状に構成されている。
【0008】第1、第2コンクリート型枠体4、6は、
プレキャストコンクリートからなる型枠本体8を備え、
型枠本体8は互いに平行して対向する上辺と下辺、これ
ら上辺と下辺よりも短い左辺と右辺により長方形の板状
に形成され、第2コンクリート型枠体6の型枠本体8の
左右辺には屈曲部10が形成されている。前記型枠本体
8の厚さは約50mm〜100mm程度で、運搬および後打
ちコンクリート打設時にひびわれが発生しないように、
補強材として鉄筋、繊維またはファイバーが用いられて
いる。また、前記型枠本体8の内面8Aには、後打ちコ
ンクリートとの一体性が図られるように、はけ引き処
理、洗い出し処理などの粗面仕上げがなされている。
【0009】前記型枠本体8の内面8Aには、後打ちコ
ンクリートの側圧に対処するため、図5(C)に示すよ
うに、断面が台形状のリブ12が、左右方向に間隔をお
いた2箇所にその上辺と下辺とにわたり上下に延在形成
され、型枠本体8の剛性が高められている。リブ12の
間隔は、後打ちコンクリートの打設高さ、スランプ、コ
ンクリート温度、打設速度を勘案して適宜決定される。
前記型枠本体8の内部には、図5(B)、(C)に示す
ように、複数のひび割れ分散筋14が、上下左右方向に
格子状に埋め込まれている。
【0010】16は剪断補強筋で、剪断補強筋16はそ
の中間部がリブ12に埋設され、型枠本体8の内面8A
と距離をおいて内面8A及び上下の辺と平行して延在形
成され、図4に示すように左右の辺の延在方向に間隔を
おいて複数設けられている。剪断補強筋16は、図2に
示すように第1型枠本体8では上下の辺よりも長く形成
され、第2型枠本体8では上下の辺の全長にわたる長さ
で形成されている。剪断補強筋16の両端には屈曲部1
602、1604が形成されている。図1、図2に示す
ように、コンクリート型枠2を組み立てた状態で、型枠
本体8の内面8Aから剪断補強筋16の端部が直角に突
出するように、第1型枠本体8に固定された剪断補強筋
16の一方の端部の屈曲部1602はL字状に形成さ
れ、他方の端部の屈曲部1604と第2型枠本体8に固
定された剪断補強筋16の両端の屈曲部1604はコ字
状に形成されている。型枠内面8Aと剪断補強筋16と
の間隔は、後打ちコンクリート打設時のコンクリートの
充填性を考慮して最大粗骨材寸法以上とすることが望ま
しい。
【0011】図5(A)に示すように、各コンクリート
型枠体3の型枠本体8の上下左右辺の各縁部寄り箇所に
は、コンクリート型枠体3相互を連結するための連結金
具取着用金具が縁部の全長にわたり所定の間隔をおいて
複数埋設されている。実施例では連結金具取着用金具と
して埋め込みボルト22が用いられている。また、図
7、図8(A)、(B)に示すように、組み立てられた
コンクリート型枠2の対向する型枠本体8間にはセパレ
ータ24が取りつけられ、このセパレータ取り付け用の
セパレータ取り付け金具が、各型枠本体8の上下左右に
間隔をおいた複数箇所に埋設固定されている。実施例で
はセパレータ取り付け金具として埋め込みボルト26が
用いられ、埋め込みボルトの先端は型枠本体8の内面8
Aから、あるいは、リブ12の先端面から突出してい
る。尚、図7において20は、剪断補強筋16の抜け出
しを防止するための抜き出し防止筋を示し、抜き出し防
止筋20は、剪断補強筋16の延在方向に間隔をおいた
複数箇所において上下に延在させて結束線を用いて剪断
補強筋16に結束される。
【0012】次に、コンクリート型枠体3を用いたコン
クリート橋脚の構築方法について説明する。まず、構築
すべきコンクリート橋脚箇所に、図9に示すように、基
礎部(フーチンク部)32を施工後、構築すべきコンク
リート橋脚の外側の4面に作業足場33を組み立て、基
礎部32には複数の主筋34を立設する。前記主筋34
は、図10(A)、(B)に示すように、4本の鉄筋3
402が正方形の各角部に位置するように、4本の鉄筋
3402の延在方向に間隔をおいた複数箇所において、
4本の鉄筋3402の間に組み立て筋3404や、ある
いは、プレートが介設され、4本の鉄筋3404が正方
形の各角部に保持されるように構成されている。
【0013】一方、構築すべきコンクリート橋脚箇所と
は離れた箇所において、4つの第1コンクリート型枠体
4と2つの第2コンクリート型枠体6とで、コンクリー
ト型枠2を平面視長方形の枠状に組み立てる。コンクリ
ート型枠体3の組み立ては、図1に示すように、長方形
の長辺をなすように二つの第1コンクリート型枠体4を
並べ、図5(A)に示す板状の連結具36により固定す
ると共に、これら連結された二つの第1コンクリート型
枠体4を対向させ、それらの端部間に、長方形の短辺を
なすように第2コンクリート型枠体6を配置し、第2コ
ンクリート型枠体6の両端を連結具36により第1コン
クリート型枠体4に連結する。なお、連結具36は埋め
込みボルト22を挿通させ、埋め込みボルト22の先端
にナット38を締め付けることで固定されるこれによ
り、型枠本体8の内面8Aにおいてリブ12が上下に延
在し、剪断補強筋16が型枠本体8の内面8Aと距離を
おいて内面8A及び上下の辺と平行して延在し、剪断補
強筋16の端部が型枠本体8の内面8Aから直角に突出
する。
【0014】次に、図6に示すように、コンクリート型
枠2の短辺方向に長い長方形の枠状の中間帯筋40の両
端を、コンクリート型枠2の長辺をなすコンクリート型
枠体3の剪断補強筋16に係止させて、コンクリート型
枠2の長辺の延在方向に間隔をおいて4つ配設する。こ
の場合、中間帯筋40の両端にフック等の係止具を設け
る等は任意である。なお、中間帯筋40は、上下に並べ
られた剪断補強筋16毎に配置される。
【0015】次に、図7及び図8に示すように、埋め込
みボルト26を介して、対向する型枠本体8間にセパレ
ータ24を取り付け、前述の抜き出し防止筋20を配筋
し、これによりコンクリート型枠2が完成される。セパ
レータ24は例えば、一端にL字状の支片2402が取
着され、他端に右ねじが形成された第1ロッド2404
と、一端にL字状の支片2402が取着され、他端に左
ねじが形成された第2ロッド2406と、第1ロッド2
402の右ねじに歯合しかつ第2ロッド2406の左ね
じに歯合するターンバックル2408等から構成されて
いる。なお、セパレータ24は、上下方向に間隔をおい
た複数箇所においてコンクリート型枠2の長辺と短辺に
平行させて複数配設される。
【0016】このようにしてコンクリート型枠2を組み
立てたならば、図12に示すように、揚重機42により
吊り上げ、構築すべきコンクリート橋脚箇所に、図11
に示すように、コンクリート型枠2の内側に前記主筋3
4が位置するように吊り下ろし、適宜固定手段によりコ
ンクリート型枠2を基礎部32上に固定する。そして揚
重機42により上記のコンクリート型枠2の上に、次の
コンクリート型枠2を吊り下ろし、コンクリート型枠2
相互を前記連結具36により連結し、以下同様にして、
基礎部32上に四つのコンクリート型枠2を積み上げ
る。次に、コンクリートを、積み上げられた四つのコン
クリート型枠2内に打設し、打設されたコンクリートと
共にコンクリート型枠2をコンクリート橋脚の一部とす
る。
【0017】次に、コンクリートの養生の間に、図13
(A)に示すように、作業足場33を上方に組み上げ、
主筋34を上方に継ぎ足す。主筋34の継ぎ足しは、図
13(B)に示すように、下位の鉄筋3402の左ねじ
3412に結合させたのカプラー3414に、上位の鉄
筋3402の右ねじ3416を螺合し、ロックナット3
418で締め付けることで行なわれ、このような連結作
業は、4本の鉄筋3402の全てについて行なわれる。
コンクリートの養生がなされ、主筋34が継ぎ足された
ならば、前記と同様に、揚重機42によりコンクリート
型枠2を4つずつ積み上げていき、それぞれ連結具36
により連結してコンクリートを打設し、図14に示すよ
うに、このような作業を繰り返すことでコンクリート橋
脚50が構築されていく。
【0018】従って、本実施例によれば、剪断補強筋1
6が先付けされかぶりの一部となるコンクリート型枠体
3を用いることで、コンクリート打設箇所とは離れた箇
所で、複数のコンクリート型枠体3からコンクリート型
枠2を組み立てることができ、コンクリート型枠2の組
み立ての作業効率を格段と高めることが可能となる。ま
た、剪断補強筋16は、リブ12を介してコンクリート
型枠体3の内面8Aから離れた箇所で延在し、剪断補強
筋16とコンクリート型枠体3の内面8Aとの間に隙間
が介在しているので、中間帯筋40の配筋もこの剪断補
強筋16を利用することで簡単に配設でき、コンクリー
ト型枠2の組み立ての作業効率を格段と高めることが可
能となり、剪断補強筋16にジベル筋としての役目を果
たさせることが可能となる。また、コンクリート橋脚の
構築箇所において主筋34を立設し、この主筋34が内
部に位置するようにコンクリート型枠2を積み重ね、コ
ンクリートを打設するので、橋脚構築箇所においては、
積みあげたコンクリート型枠2と下位のコンクリート型
枠2の連結作業を行なえばよく、また、型枠の解体作業
もなくなり、連続的な施工が可能となるとともに、高所
での作業および揚重機作業の低減化が図られる。また、
鉄筋工事の合理化施工を図ることを目的に鉄筋の太径化
を図り、太径鉄筋を使い鉄筋本数を低減し、鉄筋ピッチ
を大きくすると、構造体表面のひびわれ分散性が低下
し、耐久性上問題となり、鉄筋の太径化が図りずらい
が、本実施例では、コンクリート型枠2にひび割れ分散
筋14を内蔵させることにより、鉄筋の太径化を図った
場合の構造物表面のひびわれを防止する上で有利とな
る。
【0019】また、鉄筋の太径化を図り、鉄筋3402
数本を1ユニットとし、ユニットが自立するようにして
主筋34を構成し、主筋34の先組みを行うようにの
で、鉄筋工事の合理化が図られるとともに高所での作業
および揚重機作業の低減化が可能となる。また、コンク
リート型枠体3は、工場で生産され、また地上で組立て
られ、中間帯筋40およびセパレータ24を取付けたの
ち一括して建て込むため、高所での鉄筋組立てが主筋3
4のみとなり、高所での型枠、支保工の組立解体がな
く、工期が著しく短縮され、鉄筋および型枠に関する省
力化が可能となる。また、プレキャスト型枠にリブ12
を設けることにより、コンクリート型枠体3の剛性を高
め、コンクリート打設時の側圧に対処するために設ける
セパレータ24の数を低減することが可能となる。ま
た、かぶりの一部をコンクリート型枠体3とするため、
原設計の配筋を変更する必要がなく、コンクリート型枠
体3は、工場生産するため、高強度、高品質、かつ乾燥
収縮がほぼ完了した状態で建て込むため、構造体の表面
ひびわれの発生がなくなり、耐久性の向上が図られると
ともに設計されは模様を精度良くかつ容易に付けること
ができる。
【0020】尚、実施例では、コンクリート構造物とし
てコンクリート橋脚を構築した場合について説明した
が、本発明はコンクリート橋脚以外のコンクリート構造
物に広く適用される。
【0021】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
コンクリート型枠体及びこのコンクリート型枠体を用い
たコンクリート構造物の構築方法によれば、コンクリー
ト構築箇所とは離れた場所において、中間帯筋を含む鉄
筋やセパレータが組み込まれたコンクリート型枠を簡単
に組み立てることができ、従って、コンクリート橋脚の
構築箇所において主筋を立設し、この主筋が内部に位置
するように揚重機によりコンクリート型枠を積み重ねて
いけばよく、作業足場上での鉄筋組み作業及び揚重機作
業が軽減化され、工期が短縮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンクリート型枠の平面図である。
【図2】コンクリート型枠を構成するコンクリート型枠
体の説明図である。
【図3】(A)はコンクリート型枠の長辺部分の拡大平
面図、(B)は(A)のB矢視図である。
【図4】コンクリート型枠体の斜視図である。
【図5】(A)は連結金具の説明図、(B)はコンクリ
ート型枠体の拡大断面図、(C)はリブ部の拡大断面図
である。
【図6】コンクリート型枠に中間帯筋を配設した状態の
平面図である。
【図7】コンクリート型枠に中間帯筋とセパレータを配
設した状態の平面図である。
【図8】(A)、(B)はセパレータの取り付けの説明
図である。
【図9】本発明によるコンクリート橋脚の構築方法の説
明図である。
【図10】(A)は主筋の斜視図、(B)は主筋の平面
図である。
【図11】主筋が内側に配置されるようにコンクリート
型枠を設置した状態の平面図である。
【図12】本発明によるコンクリート橋脚の構築方法の
説明図である。
【図13】(A)は本発明によるコンクリート橋脚の構
築方法の説明図、(B)は主筋の継ぎ足しの説明図であ
る。
【図14】本発明によるコンクリート橋脚の構築方法の
説明図である。
【図15】(A)、(B)は従来のコンクリート橋脚の
構築方法の説明図である。
【図16】(A)、(B)は従来のコンクリート橋脚の
構築方法の説明図である。
【符号の説明】
2 コンクリート型枠 4 第1コンクリート型枠体 6 第2コンクリート型枠体 8 型枠本体 12 リブ 14 ひび割れ分散筋 16 剪断補強筋 24 セパレータ 34 主筋 40 中間帯筋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平野 勝識 東京都渋谷区千駄ヶ谷四丁目6番15号 株 式会社フジタ内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレキャストコンクリートからなるほぼ
    長方形の板状の型枠本体と、 前記型枠本体の内面から膨出し、前記長方形の長辺の延
    在方向に間隔をおき長方形の短辺に平行して対向する長
    辺の間にわたって延在形成されたリブと、 前記長方形の短辺の延在方向に間隔をおき前記リブに中
    間部が埋設されて複数設けられ、それぞれ前記型枠本体
    の内面と距離をおき型枠本体の内面および長方形の長辺
    に平行して型枠本体の長辺方向の全長にわたって延在す
    る剪断補強筋と、 を備えることを特徴とするコンクリート型枠体。
  2. 【請求項2】 前記型枠本体の内部には、複数のひび割
    れ分散筋が埋め込まれている請求項1記載のコンクリー
    ト型枠体。
  3. 【請求項3】 前記型枠本体の内面にはセパレータ取り
    付け用の金具が埋め込み固定されている請求項1記載の
    コンクリート型枠体。
  4. 【請求項4】 前記型枠本体の内面と剪断補強筋との間
    の距離は、前記コンクリート型枠体から組み立てられた
    コンクリート型枠に打設されるコンクリート中の最大粗
    骨材寸法以上に設定されている請求項1記載のコンクリ
    ート型枠体。
  5. 【請求項5】 プレキャストコンクリートからなり複数
    のひび割れ分散筋が埋め込またほぼ長方形の板状の型枠
    本体と、前記型枠本体の内面から膨出し、前記長方形の
    長辺の延在方向に間隔をおき長方形の短辺に平行して対
    向する長辺の間にわたって延在形成されたリブと、前記
    長方形の短辺の延在方向に間隔をおき前記リブに中間部
    が埋設されて複数設けられ、それぞれ前記型枠本体の内
    面と距離をおき型枠本体の内面および長方形の長辺に平
    行して型枠本体の長辺方向の全長にわたって延在する剪
    断補強筋と、前記型枠本体の内面に埋め込み固定された
    セパレータ取り付け用の金具とからなるコンクリート型
    枠体を設け、 前記コンクリート型枠体の複数を、前記リブが上下方向
    に延在し、かつ、上下方向に延在するコンクリート打設
    空間が区画されるように、隣り合うコンクリート型枠体
    の内面間にわたって取り付けた連結具により相互に固定
    してコンクリート型枠とし、 前記コンクリート型枠の互いに対向するコンクリート型
    枠体の剪断補強筋に両端を載せて矩形枠状の中間帯筋を
    配設し、 前記コンクリート型枠の対向するコンクリート型枠体相
    互を、前記セパレータ取り付け用の金具に結合されたセ
    パレータにより連結し、 コンクリート構造物構築箇所に主筋を立設し、 前記コンクリート構造物構築箇所に、その内部に前記主
    筋が位置するように、前記中間帯筋とセパレータが取り
    付けられたコンクリート型枠を設置し、 次いでコンクリート型枠の内部にコンクリートを打設す
    るようにした、 ことを特徴とするコンクリート構造物の構築方法。
  6. 【請求項6】 前記コンクリート型枠は平面視長方形の
    枠状を呈し、前記中間帯筋は、前記長方形の長辺をなす
    コンクリート型枠体の剪断補強筋に両端が係止され長方
    形の短辺に平行しかつ長辺の延在方向に間隔をおいて複
    数設けられている請求項5記載のコンクリート構造物の
    構築方法。
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