JPH10121277A - アルミニウム押出し形材の表面処理方法 - Google Patents
アルミニウム押出し形材の表面処理方法Info
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Abstract
で、アルミニウム押出し形材を押出し模様のない等方性
の高い表面に調質する。 【解決手段】 60〜85℃の酸性液にアルミニウム押
出し形材を浸漬し、後続するアルカリエッチングで形成
される表面光沢度の異方性が1.4以下になるまで脱脂
する。酸性液には、50〜500g/lの硫酸水溶液,
50〜500g/lの硝酸水溶液,50〜500g/l
のリン酸水溶液又は50〜500g/lの硫酸及び3〜
350g/lの硝酸を含む混酸水溶液の何れかが使用さ
れる。脱脂後の押出し形材は、次いで30〜70℃で濃
度20〜100g/lの水酸化ナトリウム溶液又は水酸
化カリウム溶液でアルカリエッチングされる。このと
き、アルカリエッチングにより0.01mm2 当り35
0個以上の密度でエッチピットを形成することが好まし
い。
Description
る製品が得られるようにアルミニウム押出し形材を表面
処理する方法に関する。
を活用する外に、陽極酸化,化成処理等によって形成し
た酸化皮膜が設けられた状態でも使用されている。酸化
皮膜の形成に際し加工油,異物,不純物,酸化膜等の変
質層等が表面にあると、形成される陽極酸化皮膜や化学
皮膜等に皮膜欠陥が発生し易くなる。そこで、特に均一
な表面光沢が要求される用途ではアルミニウム材料の表
面を均質に調整するため、酸,アルカリ等を使用した脱
脂や電解脱脂,エッチング等が採用されている。たとえ
ば、特開平8−287769号公報では、エッチングに
より微細な金属間化合物をアルミニウム表面に露出さ
せ、この金属間化合物を化成皮膜形成用核として使用す
ることを提案している。なお、従来から酸脱脂処理が行
われているが、室温レベルで行うことがほとんどで、高
温での特異な作用・効果については知られていなかっ
た。
脂又は金属表面にある酸化皮膜を除去する予備洗浄とし
て採用されている。酸性脱脂されたアルミニウム材料
は、次いでアルカリエッチングにより表面粗さが均一化
される。しかし、エッチング処理は、被処理材を減量さ
せる点、コスト的に無駄な側面がある。また、エッチン
グ廃液の再生処理も必要になる。そのため、エッチング
量を可能な限り少なくする条件下でエッチング処理する
ことが要求される。ところで、JIS A6061合
金,A6063合金等のアルミニウム押出し形材を表面
処理すると、押出し,エッチング工程等の製造条件によ
ってはダイスマークとして押出し方向にスジ状模様に発
現することがある。ダイスマークは、そのままでは商品
価値を低減するため、できるだけ回避したい現象であ
る。
通常よりも増加することによって消滅させることが可能
である。しかし、アルカリエッチング量を増加させる操
業条件では、エッチング液の老化が促進され、正常操業
に比較して過剰エッチング量となり、被処理材の肉厚変
化を不要に大きくする必要が生じるので、全体として好
ましくない。本発明は、このような問題を解消すべく案
出されたものであり、比較的高温に保持した硫酸,硫酸
−硝酸等の酸性液を使用した脱脂の終点を定量的に制御
することにより、後続するアルカリエッチング工程にお
いて従来に比較して少ないエッチング量でも均一なエッ
チング面が得られ、且つダイスマークのない表面状態に
調整することを目的とする。
は、その目的を達成するため、60〜85℃の酸性液に
アルミニウム押出し形材を浸漬し、後続するアルカリエ
ッチングで形成される表面光沢度の等方性が1.4以下
になるまで脱脂することを特徴とする。酸性液として
は、50〜500g/lの硫酸水溶液,50〜500g
/lの硝酸水溶液,50〜500g/lのリン酸水溶液
又は50〜500g/lの硫酸及び3〜350g/lの
硝酸を含む混酸水溶液の何れかの水溶液が使用される。
酸性脱脂されたアルミニウム押出し形材は、次いで30
〜70℃で濃度20〜100g/lの水酸化ナトリウム
溶液又は水酸化カリウム溶液でアルカリエッチングされ
る。このとき、好ましくは0.01mm2 当り3500
個以上の密度でエッチピットを形成するようにアルカリ
エッチングする。
現するアルミニウム押出し形材の表面には、光学顕微鏡
では観察できないレベルの細かい粒径をもつ第2相粒子
Mg2 Siが押出し方向に並んでいることが判った。こ
のMg2 Siは、通常のアルカリエッチングでは除去で
きず、酸性液を使用した比較的高温の脱脂で除去され
る。すなわち、酸性液の温度が60℃以上になると、ダ
イスマークの原因であるMg2 Si粒子が押出し形材の
表面に不均一に析出していても、Mg2 Si不均一層と
共に下層マトリックスに属する最少限のMg2 Si粒子
層も溶解し、微細なピット核が形成される。しかし、過
剰な酸洗脱脂は、マトリックスが多量に溶解し、微細な
ピット核が形成され難くなると共に、脱脂液の老化を促
進させる原因となる。この点、後続するアルカリエッチ
ングで形成される表面光沢度の等方性が1.4以下にな
る状態を酸性液を使用した脱脂の終点として決定するこ
とにより、マトリックスの溶解を可能な限り少なくし、
且つ前面に微細で均一なピット核が形成された表面状態
に調整されるものと推察される。なお、ここで後続する
アルカリエッチング処理では、50g/lの水酸化ナト
リウム水溶液の浴温50℃のものに4分間浸漬保持する
ことを標準エッチング条件とする。また、表面光沢度の
等方性は、入射角度60度の白色光線を使用して被処理
材の押出し長手方向の光沢度(L値)と押出し方向に直
交する方向での光沢度(T値)を測定し、その光沢度比
L/Tで表される。このように脱脂されたアルミニウム
押出し形材をアルカリエッチングすると、少量のエッチ
ング量でも均一な表面が得られる。また、低濃度のアル
カリ液も使用可能であり、廃液処理も軽減され、高生産
性でアルミニウム押出し形材が表面処理される。また、
形成されるピット密度が0.01mm2 当り350個以
上となるようにアルカリエッチングを調整することによ
り、被処理材表面の等方性が材料履歴にバラツキを克服
して確実に発現することができる。なお、ピット数は、
1600倍のレーザ顕微鏡写真において70μm角の視
野で観察されるピット数から面積換算したものである。
形材にはJIS A6061合金,A6063合金等が
あり、形材,アングル材,複雑形状のサッシ材等の種々
の形状をもっている。この押出し形材は、酸性液を使用
した脱脂及びアルカリエッチング後に陽極酸化処理工程
を経て電解着色,電着塗装等の処理が施される。なお、
押出し形材の表面粗さは、脱脂前の状態でRa で0.1
〜0.5の範囲にあることが好ましい。以下、工程を追
って本発明を具体的に説明する。
00g/l)の硫酸水溶液,50〜500g/l(好ま
しくは200〜400g/l)の硝酸水溶液,50〜5
00g/l(好ましくは100〜200g/l)のリン
酸水溶液又は50〜500g/lの硫酸及び3〜350
g/lの硝酸を含む混酸水溶液の何れか一つの水溶液が
使用される。酸液濃度が50g/l未満では、Mg2 S
i粒子の溶解量が不十分で、所望の等方性が得られな
い。逆に500g/lを超える濃度では、溶解速度の向
上が少なく、メリットがない。また、50〜500g/
l(好ましくは100〜200g/l)の硫酸及び3〜
350g/l(好ましくは10〜100g/l)の硝酸
を含む混酸水溶液も使用できる。なお、硫酸と硝酸との
混酸を使用することによって、硫酸単独使用の場合より
も脱脂能力が向上し、また廃液処理においても硝酸単独
使用の場合よりも処理費用が軽減できるメリットがあ
る。
に比較して高温の60〜85℃,好ましくは65〜75
℃の温度範囲に維持される。酸性液の温度が60℃に達
しない場合でも脱脂や酸化膜除去は十分に行われるが、
第二相粒子の溶解量が少なく、Mg2 Siの不均一分布
が解消されず、結果としてダイスマークが消去されな
い。しかし、85℃を超える高温の酸性液では、マトリ
ックスの溶解量が急激に増加し、工程管理が困難にな
る。アルミニウム押出し形材は、濃度及び温度が調整さ
れた酸性液に2〜20分,好ましくは3〜7分浸漬され
る。浸漬時間が2分に達しないと、溶解が十分でなく、
Mg2 Siの不均一分布が解消されない。逆に10分を
超える浸漬時間では、溶解量が増えて実用的でなく、工
業的ラインスピードにも適合しなくなる。
の表面層が0.2〜3.5g/m2程度の割合で除去さ
れる。被処理材の押出し後の取り扱い状態や保管状態に
よって表面状態が異なるが、0.2〜3.5g/m2 の
割合で表面層を除去するとき、表面にある加工油,異
物,不純物,酸化膜等の変質層等が除去される。これに
よって、光学顕微鏡レベルでは識別できないピット核も
形成される。そして、アルカリエッチングによってその
ピットが明瞭に出現することになるが、後続するアルカ
リエッチングで形成される表面光沢度の等方性が1.4
以下になる時点で脱脂を完了することにより、次工程で
微細なピットが形成され、均一化された表面状態に調整
される。なお、異方性1.4以下の判定は、定常状態の
製造ロットごとに蓄積データに基づいて液温に対応した
浸漬時間で代替可能であり、またそのつど個別に測定し
て判定することもできる。
水等を使用した浸漬又はスプレー処理で水洗された後、
アルカリエッチングされる。アルカリエッチングでは、
濃度20〜100g/l(好ましくは40〜60g/
l)の水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム溶液が使用
される。水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの濃度が
20g/l未満では溶解速度が遅く、100g/lを超
える高濃度にしても溶解効率の向上がみられない。この
アルカリ液を30〜70℃に保持し、脱脂された押出し
形材を2〜10分浸漬することにより、10〜50g/
m2 程度の割合で表面層がエッチングされる。浴温が3
0℃未満では溶解速度が遅く、処理時間が長くなる。逆
に70℃を超える浴温では溶解速度が速すぎ、制御が困
難になる。また、2分に達しない浸漬時間では溶解量が
少なく、必要とする等方性が得られない。逆に10分を
超える長時間浸漬では、光沢度の向上がみられない。
材においては直径1.0〜15.0μm,深さ0.1〜
5.0μmのエッチピットが形成されるが、その密度が
0.01mm2 当り350個以上(好ましくは400〜
600個)になるようにエッチング量を制御することが
好ましい。この場合、形成されるエッチピットの直径が
1.0μm未満では、光沢度の改善がみられない。しか
し、15.0μmを超えるエッチピットは稀なケースで
はあるが、ピットの密度が低下し、均一性が低下する。
また、深さ0.1μmのエッチピットではピットとして
評価されず、5.0μmを超える深さでは表面の平滑度
が阻害され、光沢度自体のレベル低下が生じるので好ま
しくない。なお、均一な表面状態を得るためには、特に
直径2.5〜8μm,深さ0.1〜1.0μmの大きさ
のピットが0.01mm2 当り350個以上となるよう
にエッチング条件の選定及び押出し形材の製造履歴の管
理をすることが好ましい。
当り350個以上の密度で形成すると、表層にあったM
g2 Siの影響が無くなり、押出し方向及びそれに直交
する方向に関して表面状態が均一化される。すなわち、
押出し方向に関する光沢度/押出し方向に直交する方向
の光沢度の比(L/T値という)が1.4以下になり、
材料表面における光沢度が観察方向に関係なく均一化さ
れる。他方、ピット密度が0.01mm2 当り350個
に達しないと、L/T値が1.4を超えるようになり、
等方性が悪くなる。この点、通常の未処理のアルミニウ
ム押出し形材では、L/T値が1.9〜2.2の範囲に
ある。なお、等方性の値(L/T)は、市販のUGV−
5K形スガ試験機のようなデジタル変角光沢計で被処理
材の押出し方向(L)とそれに直交する方向(T)での
60度光沢度を測定することにより求められる。
水洗後、常法に従って陽極酸化処理→電解着色処理→ク
リア塗装→焼付け処理の工程又は陽極酸化処理→電着塗
装→焼付け処理の工程等を経て製品となる。
で幅50mm,長さ100mm,厚み2mmの押出し形
材のT5調質処理材を供試材として使用した。表1に示
す酸性液に5分浸漬して供試材を脱脂した後、水洗し、
50g/lの水酸化ナトリウム溶液を用い50℃で4分
間アルカリエッチング処理した。アルカリエッチングさ
れた供試材を水洗した後、押出し方向の光沢度及び直交
方向の光沢度を4視野について測定し平均値を求め、L
/T値で等方性を調査した。
号1,9の従来法では、押出し方向にダイライン,ダイ
スマーク等の押出し模様が非常に目立っていた。しか
し、酸液の温度が上昇するに従って押出し模様が目立た
なくなり、本発明に従った試験番号4〜6,11〜13
では硫酸及び硝酸の何れの酸液を使用した脱脂処理でも
極めて良好な等方性が得られた。その結果、押出し形材
特有のダイライン,ダイスマーク等のスジ状模様が目立
たなくなり、マット状の表面が得られた。しかし、酸液
の温度が85℃を超える試験番号7,14では、エッチ
ングが強くなりすぎることから、表面劣化が生じ、コス
ト的にもメリットがなくなった。
脱脂したものについて、NaOH50g/l,温度50
℃で4分間アルカリエッチングした後の表面における等
方性と脱脂温度との関係を図1に示す。図1から明らか
なように、浴温60℃以上の酸性液を使用して脱脂する
とき、L/T値が板材の異方性と同等又はそれ以下にな
り、等方性が向上することが判る。押出し模様が目立た
ない試験番号4,11の表面状態を調査するため、レー
ザ顕微鏡を用いて15μm以上の異常に大きなピットを
除いたピットの形状及び分布を測定した。また、溶解量
も天秤を使って測定した。測定結果を、試験番号2と比
較して表2に示す。
験番号4,11では、アルカリエッチング後のピット形
状の幅や深さに従来法と比較して余り違いがみられな
い。しかし、表面に生成したエッチピットの個数が2.
8倍以上に多くなっている点で、明らかな相違がみられ
る。このように高温の酸性液を使用した脱脂は、溶解減
量が従来法とほとんど変わらず、ピット発生個数を極め
て効果的に増加させる作用を呈することが判った。ピッ
ト形状を測定した試験番号2,4,11の表面を倍率1
600のレーザ顕微鏡で観察した結果を図2〜4にそれ
ぞれ示す。図2と図3,4との対比からも明らかなよう
に、本発明に従って脱脂されたものでは、アルカリエッ
チングによるピットが全面均一に生成しており、等方性
の高い表面になることが判る。
g/l硝酸水溶液を添加した混酸溶液を65℃及び75
℃の浴温に保持し、供試材を5分間浸漬した。脱脂され
た供試材を水洗した後、50g/lの水酸化ナトリウム
水溶液を用いて50℃で4分間アルカリエッチングし
た。エッチング後の表面について、実施例1と同様に等
方性を調査した。表3の調査結果にみられるように、何
れの場合も良好な等方性をもつ表面が得られた。
独液,硫酸−硝酸の混合液を使用した脱脂を説明した。
しかし、リン酸単独液を使用した場合においても、同様
に浴温を60〜85℃に管理することにより、エッチン
グ後の表面のL/T値が1.4以下に抑えられ、押出し
模様のない等方性が高い表面が得られた。このように表
面調質されたアルミニウム押出し形材を陽極酸化処理後
で電解着色処理及びクリア塗装又は電着塗装を経て焼付
け処理するとき、ダイスマークのない均一性に優れた表
面をもつ製品が得られた。
は、硫酸,硝酸,リン酸等の酸性液でアルミニウム押出
し形材を脱脂する際に酸性液の温度を60〜85℃に保
持することによって、エッチング後の表面における異方
性をL/T値で1.4以下に抑えている。そのため、押
出し方向と直交方向とで光沢度に実質的な差のない表面
が得られる。このように表面調質された押出し形材は、
着色処理や塗装後に色調等の均一性に優れた表面を呈す
る製品となる。また、既存のラインを保有しているとこ
ろでは、ラインの操業条件の変更のみで対応でき、材料
の歩留りが向上するので産業上のメリットが極めて高
い。
に脱脂温度が及ぼす影響を表したグラフ
液で脱脂したアルミニウム押出し形材をアルカリエッチ
ングした後の表面をレーザ顕微鏡観察した写真(160
0倍率)
アルミニウム押出し形材をアルカリエッチングした後の
表面をレーザ顕微鏡観察した写真(1600倍率)
アルミニウム押出し形材をアルカリエッチングした後の
表面をレーザ顕微鏡観察した写真(1600倍率)
Claims (4)
- 【請求項1】 60〜85℃の酸性液にアルミニウム押
出し形材を浸漬し、後続するアルカリエッチングで形成
される表面光沢度の等方性が1.4以下になるまで脱脂
することを特徴とするアルミニウム押出し形材の表面処
理方法。 - 【請求項2】 50〜500g/lの硫酸水溶液,50
〜500g/lの硝酸水溶液,50〜500g/lのリ
ン酸水溶液又は50〜500g/lの硫酸及び3〜35
0g/lの硝酸を含む混酸水溶液の何れか一つの水溶液
を請求項1記載の酸性液として使用するアルミニウム押
出し形材の表面処理方法。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の酸性液で脱脂され
たアルミニウム押出し形材を、30〜70℃で濃度20
〜100g/lの水酸化ナトリウム溶液又は水酸化カリ
ウム溶液でアルカリエッチングするアルミニウム押出し
形材の表面処理方法。 - 【請求項4】 請求項3記載のアルカリエッチングによ
り0.01mm2 当り350個以上の密度でエッチピッ
トを形成するアルミニウム押出し形材の表面処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29108796A JPH10121277A (ja) | 1996-10-14 | 1996-10-14 | アルミニウム押出し形材の表面処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29108796A JPH10121277A (ja) | 1996-10-14 | 1996-10-14 | アルミニウム押出し形材の表面処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10121277A true JPH10121277A (ja) | 1998-05-12 |
Family
ID=17764282
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29108796A Pending JPH10121277A (ja) | 1996-10-14 | 1996-10-14 | アルミニウム押出し形材の表面処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10121277A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013159834A (ja) * | 2012-02-06 | 2013-08-19 | Nippon Light Metal Co Ltd | 樹脂接合用アルミ鋳造合金部材の製造方法及びこの方法で得られた樹脂接合用アルミ鋳造合金部材 |
-
1996
- 1996-10-14 JP JP29108796A patent/JPH10121277A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013159834A (ja) * | 2012-02-06 | 2013-08-19 | Nippon Light Metal Co Ltd | 樹脂接合用アルミ鋳造合金部材の製造方法及びこの方法で得られた樹脂接合用アルミ鋳造合金部材 |
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