JPH10120648A - 光学活性n置換アゼチジン−2−カルボン酸およびその製造方法 - Google Patents

光学活性n置換アゼチジン−2−カルボン酸およびその製造方法

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JPH10120648A
JPH10120648A JP28086996A JP28086996A JPH10120648A JP H10120648 A JPH10120648 A JP H10120648A JP 28086996 A JP28086996 A JP 28086996A JP 28086996 A JP28086996 A JP 28086996A JP H10120648 A JPH10120648 A JP H10120648A
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Application number
JP28086996A
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English (en)
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Naoyuki Takano
尚之 高野
Hideki Ushio
英樹 牛尾
Shinzo Seko
信三 世古
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡便に光学活性アゼチジン−2−カルボン酸
に導き得る新規な化合物を提供する。 【解決手段】 一般式(1) (式中、Nsは2−ニトロベンゼンスルホニル基、4−
ニトロベンゼンスルホニル基または2,4−ジニトロベ
ンゼンスルホニル基を示し、*は不斉炭素原子を示
す。)で示される光学活性N置換アゼチジン−2−カル
ボン酸。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学活性アゼチジン
−2−カルボン酸の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光学活性アゼチジン−2−カルボン酸は
医薬品の原料として重要な化合物である。従来よりかか
る光学活性アゼチジン−2−カルボン酸の製造方法とし
ては、例えば光学活性N−トシル−α−アミノ−γ−ハ
ロゲノ酪酸エステルを塩基の存在下に閉環反応させた
後、加水分解することによって光学活性N−トシル−ア
ゼチジン−2−カルボン酸を得、次いでトシル基を脱離
する方法(特開昭47−14457号公報)が知られて
いるが、この方法はトシル基を脱離する際に金属ナトリ
ウムを用いるバーチ還元や、アルカノール中での電解還
元などによらなければならないという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
より簡便に光学活性アゼチジン−2−カルボン酸に導く
ことができる新たな化合物を開発するべく鋭意検討した
結果、光学活性N−トシル−アゼチジン−2−カルボン
酸のトシル基に代えて特定の置換基を持つ化合物は、容
易に光学活性アゼチジン−2−カルボン酸に導かれ得る
ことを見出し、本発明に至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、一般
式(1) (式中、Nsは2−ニトロベンゼンスルホニル基、4−
ニトロベンゼンスルホニル基または2,4−ジニトロベ
ンゼンスルホニル基を示し、*は不斉炭素原子を示
す。)で示される光学活性N置換アゼチジン−2−カル
ボン酸を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】一般式(1)で示されるN置換ア
ゼチジン−2−カルボン酸とは、(S)−N−2−ニト
ロベンゼンスルホニルアゼチジン−2−カルボン酸、
(S)−N−4−ニトロベンゼンスルホニルアゼチジン
−2−カルボン酸、(S)−N−2,4−ジニトロベン
ゼンスルホニルアゼチジン−2−カルボン酸、(R)−
N−2−ニトロベンゼンスルホニルアゼチジン−2−カ
ルボン酸、(R)−N−4−ニトロベンゼンスルホニル
アゼチジン−2−カルボン酸、(R)−N−2,4−ジ
ニトロベンゼンスルホニルアゼチジン−2−カルボン酸
である。
【0006】本発明の光学活性N置換アゼチジン−2−
カルボン酸は、一般式(2) (式中、Ns、*はそれぞれ前記と同じ意味を示し、R
は低級アルキル基を示し、Xはハロゲン原子を示す。)
で示される光学活性N置換α−アミノ−γ−ハロゲノ酪
酸エステルを塩基の存在下に閉環反応させたのち、加水
分解することによって容易に製造することができる。
【0007】一般式(2)で示される光学活性N置換α
−アミノ−γ−ハロゲノ酪酸エステルにおいて、置換基
Rで示される低級アルキル基としては、例えばメチル
基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペ
ンチル基、n−ヘキシル基、i−プロピル基、i−ブチ
ル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ネオペンチル
基などの直鎖もしくは分岐状の炭素数1〜6のアルキル
基などが、置換基Xで示されるハロゲン原子としては、
例えば塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などがそれぞれ
挙げられる。
【0008】かかる光学活性N置換α−アミノ−γ−ハ
ロゲノ酪酸エステルとしては、例えば(S)−N−2−
ニトロベンゼンスルフォニル−α−アミノ−γ−クロロ
酪酸メチルエステル、(S)−N−2−ニトロベンゼン
スルフォニル−α−アミノ−γ−クロロ酪酸エチルエス
テル、(S)−N−2−ニトロベンゼンスルフォニル−
α−アミノ−γ−クロロ酪酸−n−プロピルエステル、
(S)−N−2−ニトロベンゼンスルフォニル−α−ア
ミノ−γ−クロロ酪酸−i−プロピルエステル、(S)
−N−2−ニトロベンゼンスルフォニル−α−アミノ−
γ−クロロ酪酸−n−ブチルエステル、(S)−N−2
−ニトロベンゼンスルフォニル−α−アミノ−γ−ブロ
ム酪酸メチルエステル、(S)−N−2−ニトロベンゼ
ンスルフォニル−α−アミノ−γ−ブロム酪酸エチルエ
ステル、(S)−N−2−ニトロベンゼンスルフォニル
−α−アミノ−γ−ブロム酪酸−n−プロピルエステ
ル、(S)−N−2−ニトロベンゼンスルフォニル−α
−アミノ−γ−ブロム酪酸−i−プロピルエステル、
(S)−N−2−ニトロベンゼンスルフォニル−α−ア
ミノ−γ−ブロム酪酸−n−ブチルエステル、(S)−
N−4−ニトロベンゼンスルフォニル−α−アミノ−γ
−クロロ酪酸メチルエステル、(S)−N−4−ニトロ
ベンゼンスルフォニル−α−アミノ−γ−クロロ酪酸エ
チルエステル、(S)−N−4−ニトロベンゼンスルフ
ォニル−α−アミノ−γ−クロロ酪酸−n−プロピルエ
ステル、(S)−N−4−ニトロベンゼンスルフォニル
−α−アミノ−γ−クロロ酪酸−i−プロピルエステ
ル、(S)−N−4−ニトロベンゼンスルフォニル−α
−アミノ−γ−クロロ酪酸−n−ブチルエステル、
(S)−N−4−ニトロベンゼンスルフォニル−α−ア
ミノ−γ−ブロム酪酸メチルエステル、(S)−N−4
−ニトロベンゼンスルフォニル−α−アミノ−γ−ブロ
ム酪酸エチルエステル、(S)−N−4−ニトロベンゼ
ンスルフォニル−α−アミノ−γ−ブロム酪酸−n−プ
ロピルエステル、(S)−N−4−ニトロベンゼンスル
フォニル−α−アミノ−γ−ブロム酪酸−i−プロピル
エステル、(S)−N−4−ニトロベンゼンスルフォニ
ル−α−アミノ−γ−ブロム酪酸−n−ブチルエステ
ル、
【0009】(S)−N−2,4−ジニトロベンゼンス
ルフォニル−α−アミノ−γ−クロロ酪酸メチルエステ
ル、(S)−N−2,4−ジニトロベンゼンスルフォニ
ル−α−アミノ−γ−クロロ酪酸エチルエステル、
(S)−N−2,4−ジニトロベンゼンスルフォニル−
α−アミノ−γ−クロロ酪酸−n−プロピルエステル、
(S)−N−2,4−ジニトロベンゼンスルフォニル−
α−アミノ−γ−クロロ酪酸−i−プロピルエステル、
(S)−N−2,4−ジニトロベンゼンスルフォニル−
α−アミノ−γ−クロロ酪酸−n−ブチルエステル、
(S)−N−2,4−ジニトロベンゼンスルフォニル−
α−アミノ−γ−ブロム酪酸メチルエステル、(S)−
N−2,4−ジニトロベンゼンスルフォニル−α−アミ
ノ−γ−ブロム酪酸エチルエステル、(S)−N−2,
4−ジニトロベンゼンスルフォニル−α−アミノ−γ−
ブロム酪酸−n−プロピルエステル、(S)−N−2,
4−ジニトロベンゼンスルフォニル−α−アミノ−γ−
ブロム酪酸−i−プロピルエステル、(S)−N−2,
4−ジニトロベンゼンスルフォニル−α−アミノ−γ−
ブロム酪酸−n−ブチルエステル、
【0010】(R)−N−2−ニトロベンゼンスルフォ
ニル−α−アミノ−γ−クロロ酪酸メチルエステル、
(R)−N−2−ニトロベンゼンスルフォニル−α−ア
ミノ−γ−クロロ酪酸エチルエステル、(R)−N−2
−ニトロベンゼンスルフォニル−α−アミノ−γ−クロ
ロ酪酸−n−プロピルエステル、(R)−N−2−ニト
ロベンゼンスルフォニル−α−アミノ−γ−クロロ酪酸
−i−プロピルエステル、(R)−N−2−ニトロベン
ゼンスルフォニル−α−アミノ−γ−クロロ酪酸−n−
ブチルエステル、(R)−N−2−ニトロベンゼンスル
フォニル−α−アミノ−γ−ブロム酪酸メチルエステ
ル、(R)−N−2−ニトロベンゼンスルフォニル−α
−アミノ−γ−ブロム酪酸エチルエステル、(R)−N
−2−ニトロベンゼンスルフォニル−α−アミノ−γ−
ブロム酪酸−n−プロピルエステル、(R)−N−2−
ニトロベンゼンスルフォニル−α−アミノ−γ−ブロム
酪酸−i−プロピルエステル、(R)−N−2−ニトロ
ベンゼンスルフォニル−α−アミノ−γ−ブロム酪酸−
n−ブチルエステル、(R)−N−4−ニトロベンゼン
スルフォニル−α−アミノ−γ−クロロ酪酸メチルエス
テル、(R)−N−4−ニトロベンゼンスルフォニル−
α−アミノ−γ−クロロ酪酸エチルエステル、(R)−
N−4−ニトロベンゼンスルフォニル−α−アミノ−γ
−クロロ酪酸−n−プロピルエステル、(R)−N−4
−ニトロベンゼンスルフォニル−α−アミノ−γ−クロ
ロ酪酸−i−プロピルエステル、(R)−N−4−ニト
ロベンゼンスルフォニル−α−アミノ−γ−クロロ酪酸
−n−ブチルエステル、(R)−N−4−ニトロベンゼ
ンスルフォニル−α−アミノ−γ−ブロム酪酸メチルエ
ステル、(R)−N−4−ニトロベンゼンスルフォニル
−α−アミノ−γ−ブロム酪酸エチルエステル、(R)
−N−4−ニトロベンゼンスルフォニル−α−アミノ−
γ−ブロム酪酸−n−プロピルエステル、(R)−N−
4−ニトロベンゼンスルフォニル−α−アミノ−γ−ブ
ロム酪酸−i−プロピルエステル、(R)−N−4−ニ
トロベンゼンスルフォニル−α−アミノ−γ−ブロム酪
酸−n−ブチルエステル、
【0011】(R)−N−2,4−ジニトロベンゼンス
ルフォニル−α−アミノ−γ−クロロ酪酸メチルエステ
ル、(R)−N−2,4−ジニトロベンゼンスルフォニ
ル−α−アミノ−γ−クロロ酪酸エチルエステル、
(R)−N−2,4−ジニトロベンゼンスルフォニル−
α−アミノ−γ−クロロ酪酸−n−プロピルエステル、
(R)−N−2,4−ジニトロベンゼンスルフォニル−
α−アミノ−γ−クロロ酪酸−i−プロピルエステル、
(R)−N−2,4−ジニトロベンゼンスルフォニル−
α−アミノ−γ−クロロ酪酸−n−ブチルエステル、
(R)−N−2,4−ジニトロベンゼンスルフォニル−
α−アミノ−γ−ブロム酪酸メチルエステル、(R)−
N−2,4−ジニトロベンゼンスルフォニル−α−アミ
ノ−γ−ブロム酪酸エチルエステル、(R)−N−2,
4−ジニトロベンゼンスルフォニル−α−アミノ−γ−
ブロム酪酸−n−プロピルエステル、(R)−N−2,
4−ジニトロベンゼンスルフォニル−α−アミノ−γ−
ブロム酪酸−i−プロピルエステル、(R)−N−2,
4−ジニトロベンゼンスルフォニル−α−アミノ−γ−
ブロム酪酸−n−ブチルエステルなどが挙げられる。
【0012】塩基としては、例えば水素化ナトリウム、
水素化カリウム、水素化リチウムなどの水素化アルカリ
金属、ソジウムメチラート、ソジウムエチラートなどの
アルカリ金属のアルコラート、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウムなどの水酸化アルカリ金属などが挙げられ、
その使用量は光学活性N置換α−アミノ−γ−ハロゲノ
酪酸エステルに対して通常0.7〜10モル倍、好まし
くは0.8〜3モル倍の範囲である。
【0013】閉環反応に際して通常は溶媒が用いられ
る。かかる溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、
ジオキサン、エチルエーテル、i−プロピルエーテル、
t−ブチルメチルエーテル、ジメトキシエタンなどのエ
ーテル系溶媒、ジメチルホルムアミドなどのアミド系溶
媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルムな
どのハロゲン系溶媒、トルエンなどの芳香族炭化水素系
溶媒、メタノール、エタノール、i−プロピルアルコー
ルなどのアルコール系溶媒などが挙げられる。これらの
溶媒はそれぞれ単独もしくは2種以上を混合して用いら
れ、その使用量は光学活性N置換α−アミノ−γ−ハロ
ゲノ酪酸エステルに対して1〜20重量倍の範囲であ
る。
【0014】閉環反応は、例えば溶媒中で光学活性N置
換α−アミノ−γ−ハロゲノ酪酸エステルおよび塩基を
混合することによって行われ、反応温度は通常−10〜
70℃の範囲である。
【0015】次いで加水分解することによって、目的の
光学活性N置換アゼチジン−2−カルボン酸を得る。加
水分解は、得られた反応混合物に水を加えることによっ
て行われる。水の使用量は先の反応において用いた光学
活性N置換α−アミノ−γ−ハロゲノ酪酸エステルに対
して通常0.1〜20重量倍の範囲であり、加水分解温
度は通常−10〜50℃の範囲である。
【0016】なお、先の反応における塩基の使用量が少
ない場合には、加水分解が速やかに進行しないこともあ
るが、その場合には水と共に塩基を追加してもよい。か
かる塩基としては、例えば水素化ナトリウム、水素化カ
リウム、水素化リチウムなどの水素化アルカリ金属、ソ
ジウムメチラート、ソジウムエチラートなどのアルカリ
金属のアルコラート、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ムなどの水酸化アルカリ金属などが挙げられる。かかる
塩基を追加して用いる場合の使用量は、先の反応におい
て用いた光学活性N置換α−アミノ−γ−ハロゲノ酪酸
エステルに対して通常1モル倍以下である。
【0017】加水分解後、得られた反応混合物に塩酸な
どの鉱酸を加えてpHを4以下とするが、該反応混合物
を溶媒留去した後に鉱酸を加えてもよい。次いで疎水性
有機溶媒を用いて抽出処理し、得られた有機層を溶媒留
去する方法などによって容易に目的の光学活性N置換ア
ゼチジン−2−カルボン酸を得ることができる。かくし
て得られた光学活性N置換アゼチジン−2−カルボン酸
はさらに再結晶、カラムクロマトグラフィーなどによっ
て精製されてもよい。
【0018】上記の反応における原料化合物である光学
活性N置換α−アミノ−γ−ハロゲノ酪酸エステルは、
一般式(3) (式中、Ns、*はそれぞれ前記と同じ意味を示す。)
で示される光学活性N置換α−アミノ−γ−ブチロラク
トン化合物、一般式(4) R−OH (4) (式中、Rは前記と同じ意味を示す。)で示されるアル
カノール化合物および一般式(5) H−X (5) (式中、Xは前記と同じ意味を示す。)で示されるハロ
ゲン化水素を反応させる方法によって容易に製造するこ
とができる。
【0019】光学活性N置換α−アミノ−γ−ブチロラ
クトン化合物としては、例えば(S)−N−2−ニトロ
ベンゼンスルホニル−α−アミノ−γ−ブチロラクト
ン、(S)−N−4−ニトロベンゼンスルホニル−α−
アミノ−γ−ブチロラクトン、(S)−N−2,4−ジ
ニトロベンゼンスルホニル−α−アミノ−γ−ブチロラ
クトン、(R)−N−2−ニトロベンゼンスルホニル−
α−アミノ−γ−ブチロラクトン、(R)−N−4−ニ
トロベンゼンスルホニル−α−アミノ−γ−ブチロラク
トン、(R)−N−2,4−ジニトロベンゼンスルホニ
ル−α−アミノ−γ−ブチロラクトンなどが挙げられ
る。
【0020】アルカノール化合物としては、例えばメタ
ノール、エタノール、n−プロパノール、n−ペンタノ
ール、n−ヘキサノール、イソプロパノール、i−ブタ
ノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、ネオペ
ンタノールなどが挙げられる。かかるアルカノール化合
物は通常、溶媒量用いられ、例えば光学活性α−アミノ
−γ−ブチロラクトン化合物に対して1〜20重量倍、
好ましくは3〜10重量倍の範囲で用いられる。
【0021】ハロゲン化水素としては、例えば塩化水
素、臭化水素などが挙げられる。かかるハロゲン化水素
の使用量は光学活性α−アミノ−γ−ブチロラクトン化
合物に対して通常は1モル倍以上であればよい。
【0022】反応は、例えば光学活性α−アミノ−γ−
ブチロラクトン化合物およびアルカノール化合物を混合
した後、反応系内にハロゲン化水素を供給することによ
り行われ、光学活性α−アミノ−γ−ブチロラクトン化
合物およびアルカノール化合物を混合した後の反応系内
にハロゲン化水素を吹き込んでもよいし、ハロゲン化水
素雰囲気下で光学活性α−アミノ−γ−ブチロラクトン
化合物およびアルカノール化合物を混合してもよい。反
応温度は通常50℃以上、アルカノール化合物の沸点以
下の範囲である。
【0023】反応後、残ったアルカノール化合物を留去
することによって、一般式(2)で示される光学活性N
置換α−アミノ−γ−ハロゲノ酪酸エステルを得ること
ができる。かくして得られた光学活性N置換α−アミノ
−γ−ハロゲノ酪酸エステルは、酢酸エチルなどの疎水
性有機溶媒に溶解した後、炭酸水素ナトリウム水溶液な
どのアルカリ性水溶液で洗浄し、次いで溶媒留去する方
法によって精製されてもよく、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィーなどによって精製されてもよい。
【0024】一般式(3)で示される光学活性N置換α
−アミノ−γ−ブチロラクトン化合物は、一般式(6) (式中、Ns、*は前記と同じ意味を示す。)で示され
る光学活性N置換メチオニンを一般式(7) Q−Y (7) (式中、Qは低級アルキル基を示し、Yはハロゲン原子
を示す。)で示されるハロゲン化アルキル化合物の存在
下に閉環反応させる方法によって、容易に製造すること
ができる。
【0025】光学活性N置換メチオニンとは(S)−N
−2−ニトロベンゼンスルホニルメチオニン、(S)−
N−4−ニトロベンゼンスルホニルメチオニン、(S)
−N−2,4−ジニトロベンゼンスルホニルメチオニ
ン、(R)−N−2−ニトロベンゼンスルホニルメチオ
ニン、(R)−N−4−ニトロベンゼンスルホニルメチ
オニン、(R)−N−2,4−ジニトロベンゼンスルホ
ニルメチオニンである。
【0026】一般式(7)で示されるハロゲン化アルキ
ル化合物において、置換基Qとして示される低級アルキ
ル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル
基、イソプロピル基、i−ブチル基、sec−ブチル
基、t−ブチル基、ネオペンチル基などの直鎖もしくは
分岐状の炭素数1〜6のアルキル基などが、置換基Yで
示されるハロゲン原子としては、例えば塩素原子、臭素
原子、ヨウ素原子などがそれぞれ挙げられる。
【0027】かかるハロゲン化アルキル化合物として
は、例えばヨウ化メチル、臭化メチル、塩化メチル、ヨ
ウ化エチル、臭化エチル、塩化エチル、ヨウ化−n−プ
ロピル、臭化−n−プロピル、塩化−n−プロピル、ヨ
ウ化−n−ブチル、臭化−n−ブチル、塩化−n−ブチ
ルなどが挙げられ、その使用量は光学活性N置換メチオ
ニンに対して通常1〜10モル倍、好ましくは1.1〜
2モル倍の範囲である。
【0028】反応は通常、脂肪族酸またはその水溶液中
で行われる。かかる脂肪族酸としては、例えば酢酸、蟻
酸などが挙げられる。これらはそれぞれ単独もしくは混
合して用いられ、その濃度は通常50〜100重量パー
セントの範囲である。かかる脂肪族酸の水溶液の使用量
は光学活性N置換メチオニンに対して通常1〜20重量
倍の範囲である。
【0029】反応は、例えば脂肪族酸の水溶液中で光学
活性N置換メチオニンおよびハロゲン化アルキルを混合
することによって行われ、混合温度は通常0〜50℃の
範囲である。その後、反応系のpHが5以上、好ましく
は5〜7になるように水酸化ナトリウムなどの塩基を加
えたのち、pHを上記範囲に保ちながら70〜100℃
に加熱する。pHを保つためには、水酸化ナトリウム水
溶液などの塩基を適宜加えればよい。
【0030】反応後、得られた反応混合物のpHが4以
下、好ましくは2〜4になるように塩酸などの酸を加え
た後、酢酸エチルなどの疎水性の有機溶媒を用いて抽出
処理し、得られた有機層を溶媒留去する方法によって、
光学活性N置換α−アミノ−γ−ブチロラクトン化合物
を得ることができる。これはさらにカラムクロマトグラ
フィーなどによって精製されてもよい。
【0031】本発明の光学活性N置換アゼチジン−2−
カルボン酸は光学活性2−アゼチジンカルボン酸の原料
化合物として有用であり、これをチオフェノールもしく
はフェノールのアルカリ金属塩と反応させる方法によっ
て、容易に光学活性アゼチジン−2−カルボン酸を製造
することができる。
【0032】チオフェノールもしくはフェノールアルカ
リ金属塩としては、例えばソジウムフェノラート、ポタ
シウムフェノラート、ソジウムチオフェノラート、ポタ
シウムチオフェノラートなどが挙げられ、その使用量は
N置換アゼチジン−2−カルボン酸に対して通常1〜1
0モル倍、好ましくは1.1〜2モル倍の範囲である。
【0033】かかるチオフェノールもしくはフェノール
のアルカリ金属塩は、反応系内でチオフェノールもしく
はフェノールとアルカリ金属化合物とを反応させて生成
させたものを用いてもよい。この場合に用いるアルカリ
金属塩としては、例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸水素
カリウムなどのアルカリ金属の炭酸水素塩、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩、水酸
化ナトリム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのア
ルカリ金属の水酸化物、水素化ナトリウムなどの水素化
アルカリ金属、ソジウムメチラート、ソジウムエチラー
トなどのアルカリ金属のアルコラートなどが挙げられ、
その使用量はチオフェノールもしくはフェノールに対し
て通常1〜10モル倍の範囲である。
【0034】反応は通常、溶媒中で行われ、かかる溶媒
としては、例えば例えばテトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、エチルエーテル、i−プロピルエーテル、t−ブチ
ルメチルエーテル、ジメトキシエタンなどのエーテル系
溶媒、ジメチルホルムアミドなどのアミド系溶媒、ジク
ロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルムなどのハロ
ゲン系溶媒、トルエンなどの芳香族炭化水素系溶媒、水
などが挙げられる。これらの溶媒はそれぞれ単独もしく
は2種以上を混合して用いられ、その使用量は光学活性
N置換アゼチジン−2−カルボン酸に対して通常2〜5
0重量倍の範囲である。
【0035】反応は、例えば溶媒中で光学活性N置換ア
ゼチジン−2−カルボン酸およびチオフェノールもしく
はフェノールのアルカリ金属塩を混合することによって
行われ、チオフェノールもしくはフェノールのアルカリ
金属塩をチオフェノールもしくはフェノールとアルカリ
金属化合物とを反応系内で反応させることにより生成さ
せて用いる場合には、光学活性N置換アゼチジン−2−
カルボン酸、チオフェノールもしくはフェノールおよび
アルカリ金属塩を混合すればよい。反応温度は通常0℃
〜100℃、好ましくは25℃〜40℃の範囲である。
【0036】次いで、反応後の反応混合物を有機層と水
層との2層に分離したのち分液して有機層を得る。先の
反応において水を用いた場合には疎水性有機溶媒を加え
た後に分液すればよく、水と相溶性の溶媒を用いた場合
や溶媒の使用量が少ないために容易に分液することがで
きない場合には、水とともに疎水性有機溶媒を加えたの
ちに分液すればよい。水に代えて希塩酸などの酸性水溶
液を用いてもよい。また先の反応において水と水に不溶
の溶媒とを組み合わせて用いた場合には、そのまま分液
してもよい。次いで得られた水層をイオン交換樹脂に通
したのち、イオン交換樹脂をピリジン水溶液などのアル
カリ性水溶液を用いて洗浄し、次いで得られた洗液を濃
縮する方法などによって光学活性アゼチジン−2−カル
ボン酸を得ることができる。かくして得られた光学活性
アゼチジン−2−カルボン酸は、さらに再結晶、イオン
カラムクロマトグラフィーなどによって精製されてもよ
い。
【0037】
【発明の効果】本発明の化合物は、容易に光学活性アゼ
チジン−2−カルボン酸に導かれ得る。
【0038】
【実施例】以下、実施例により本発明をより詳細に説明
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0039】参考例1 窒素気流下、(S)−L−メチオニン50g(0.34
mol)および炭酸ナトリウム85.2gを水500m
lに縣濁し、これに2−ニトロベンゼンスルフォニルク
ロライド81.7g(0.37mol)を徐々に加えた
後、40℃で5時間攪拌した。その後、氷冷し、36%
塩酸水を加えてpH3とし、酢酸エチル250mlを用
いる抽出を2回行った。得られた有機層を合わせ、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去して(S)
−N−2−ニトロベンゼンスルホニルメチオニン76.
5g(収率68.3%)を得た。
【0040】実施例1 窒素気流下、参考例1で得た(S)−N−2−ニトロベ
ンゼンスルホニルメチオニン10g(30mmol)、
ヨウ化メチル7.5g(53mmol)、酢酸8.9m
l、80%ギ酸18mlを室温で12時間攪拌した。そ
の後、1N水酸化ナトリウム水溶液を加えてでpH6.
5にしたのち、90℃に昇温し、pHが6〜7の範囲に
保たれるように適宜1N水酸化ナトリウム水溶液を加え
ながら2時間攪拌した。次いで室温まで冷却したのち、
10%塩酸水を加えてpHを3に調整し、酢酸エチル1
50mlを用いる抽出を2回行い、得られた有機層を合
わせて、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒留去
した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(展開液:ヘキサン/酢酸エチル=2/1)にて精
製して、(S)−N−2−ニトロベンゼンスルホニル−
α−アミノ−γ−ブチロラクトン7.0g(収率81.
7%)を得た。 比旋光度:〔α〕D 27=−229°(クロロホルム、;
C=1.0)1 H−NMR(CDCl3)δ2.40(dtd,J=12.86,11.55,
8.91Hz,1H), 2.76〜2.88(m,1H), 4.21〜4.32(m,2H), 4.
44〜4.51(m,1H), 6.17(bd,1H), 7.74〜7.81(m,2H), 7.9
4〜7.98(m,1H), 7.99〜8.19(m,1H)13 C−NMR(CDCl3)δ31.0, 52.7, 65.9, 125.
9, 130.7, 133.1, 134.0,173.6
【0041】実施例2 窒素気流下、実施例1と同様にして得た(S)−N−2
−ニトロベンゼンスルホニル−γ−ブチロラクトン10
g(35mmol)を無水エタノール100mlに懸濁
し、70℃で臭化水素ガスを吹き込みながら3時間攪拌
した。その後、エタノールを留去し、残渣に酢酸エチル
150mlを加え、5%炭酸水素ナトリウム水溶液で洗
浄後、水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥したのち溶
媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(展開液:ヘキサン/酢酸エチル=10/1
〜5/1、グラジエント)にて精製して、(S)−N−
2−ニトロベンゼンスルホニル−α−アミノ−γ−ブロ
ム酪酸エチルエステル12.1g(白色結晶、収率8
8.0%)を得た。 比旋光度:〔α〕D 27=−131°(クロロホルム、;
C=0.8)1 H−NMR(CDCl3)δ1.09(t,J=7.26Hz,3H), 2.2
0〜2.33(m,1H), 2.35〜2.48(m,1H), 3.54(t,J=6.93Hz,2
H), 3.97(q,J=7.26,2H), 4.35(dt,J=4.62,8.91Hz,1H),
6.25(d,J=8.91Hz,1H), 7.74〜7.79(m,2H), 7.93〜7.96
(m,1H), 8.10〜8.13(m,1H)13 C−NMR(CDCl3)δ 13.8, 27.9, 36.0, 55.
3, 62.2, 125.7, 130.6,133.0, 133.7, 133.8, 147.7,
170.3
【0042】実施例3 (S)−N−2−ニトロベンゼンスルホニル−γ−ブチ
ロラクトン10g(35mmol)を無水メタノール1
00mlに窒素気流下で懸濁し、60℃で臭化水素ガス
を吹き込みながら3時間攪拌した。その後、メタノール
を留去し、残渣に酢酸エチル150mlを加えたのち、
5%炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、水洗し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥したのち溶媒留去した。得られ
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開
液:ヘキサン/酢酸エチル=10/1〜5/1、グラジ
エント)にて精製して、(S)−N−2−ニトロベンゼ
ンスルホニル−α−アミノ−γ−ブロム酪酸メチルエス
テル11.7g(収率87.9%)を得た。1 H−NMR(CDCl3)δ2.13〜2.41(m,2H), 3.46
(s,3H), 4.31(dt,J=4.62,8.91Hz,1H), 6.13(d,J=8.91H
z,1H), 7.65〜7.73(m,2H), 7.84〜7.91(m,1H), 8.00〜
8.07(m,1H)13 C−NMR(CDCl3)δ27.9, 36.0, 52.8, 55.2,
125.7, 130.6, 133.0,7, 133.9, 147.6, 170.8
【0043】実施例4 実施例2で得た(S)−N−2−ニトロベンゼンスルホ
ニル−α−アミノ−γ−ブロム酪酸エチルエステル10
g(25mmol)をジメチルホルムアミド50mlに
窒素気流下で溶解し、0℃にて60%水素化ナトリウム
1.1g(25mmol)を加え、同温度下で2時間攪
拌した。次いで10%水酸化ナトリウム水溶液50ml
を加え、同温度下で更に1時間攪拌した。その後、酢酸
エチル50mlを加えたのち分液して水層を得、氷冷し
たのち、36%塩酸水を加えてpHを3とし、酢酸エチ
ル100mlを用いる抽出を2回行い、得られた有機層
を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒留去し
て残渣を得た。この残渣を酢酸エチル−ヘキサンにて再
結晶により精製して、白色結晶(S)−N−2−ニトロ
ベンゼンスルホニルアゼチジンカルボン酸6.7g(収
率93%)を得た。 m.p.145〜147℃ 比旋光度:〔α〕D 27=−207°(メタノール、;C
=0.9)1 H−NMR(DMSO-d6)δ2.19〜2.49(m,2H), 3.80
〜3.88(m,1H), 3.97〜4.07(m,1H), 4.83(dd,J=7.26,9.5
7Hz,1H), 7.86〜7.96(m,2H),7.98〜8.03(m,1H),8.06〜
8.11(m,1H)13 C−NMR(DMSO-d6)δ19.1, 48.9, 61.5, 12
4.3, 130.4, 130.7, 132.6, 134.8, 147.9, 171.1
【0044】実施例5 窒素気流下に、実施例3で得た(S)−N−2−ニトロ
ベンゼンスルホニル−α−アミノ−γ−ブロム酪酸メチ
ルエステル10g(26mmol)をジメトキシエタン
50mlに溶解し、室温にて28%ソジウムメチラート
のメタノール溶液7.1gを徐々に滴下し同温度下で8
時間攪拌した。次いで10%水酸化ナトリウム水溶液5
0mlを加え、同温度下で更に1時間攪拌した。その
後、減圧下でジメトキシエタンおよびメタノールを留去
したのち、氷冷下で36%塩酸を加えてpHを1とした
のち、析出する沈殿をろ取し、これを水−メタノールか
ら再結晶して、(S)−N−2−ニトロベンゼンスルホ
ニルアゼチジンカルボン酸6.4g(収率85.3%)
を得た。
【0045】実施例6 実施例5で得た(S)−N−2−ニトロベンゼンスルホ
ニルアゼチジンカルボン酸5g(17mmol)をジメ
チルホルムアミド25mlに溶解し、炭酸カリウム9.
7g(70mmol)を加えたのち、25℃で攪拌しな
がらチオフェノール2.3g(21mmol)を滴下し
て加えた。2時間後、酢酸エチル50mlおよび1N塩
酸100mlを加えて攪拌し、次いで分液して水層を得
た。この水層をイオン交換樹脂(オルガノ社製、アンバ
ーライトIR120−B)カラムに5回繰り返し通過し
たのち、洗液のpHが6〜7になるまでイオン交換樹脂
を水洗した。次いで5%ピリジン水でイオン交換樹脂を
洗浄して洗液を得、該洗液を濃縮して残渣を得た。この
残渣をエタノール−水混合溶媒(体積比25/1)から
再結晶して、(S)−アゼチジン−2−カルボン酸1.
3gを得た(収率72%、光学純度99%ee以上)。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) (式中、Nsは2−ニトロベンゼンスルホニル基、4−
    ニトロベンゼンスルホニル基または2,4−ジニトロベ
    ンゼンスルホニル基を示し、*は不斉炭素原子を示
    す。)で示される光学活性N置換アゼチジン−2−カル
    ボン酸。
  2. 【請求項2】一般式(2) (式中、Ns、*はそれぞれ前記と同じ意味を示し、R
    は低級アルキル基を示し、Xはハロゲン原子を示す。)
    で示される光学活性N置換α−アミノ−γ−ハロゲノ酪
    酸エステルを塩基の存在下に閉環反応させたのち、加水
    分解することを特徴とする請求項1に記載の光学活性N
    置換アゼチジン−2−カルボン酸の製造方法。
  3. 【請求項3】一般式(2)で示される光学活性N置換α
    −アミノ−γ−ハロゲノ酪酸エステルを、一般式(3) (式中、Ns、*はそれぞれ前記と同じ意味を示す。)
    で示される光学活性N置換α−アミノ−γ−ブチロラク
    トン化合物、一般式(4) R−OH (4) (式中、Rは前記と同じ意味を示す。)で示されるアル
    カノール化合物および一般式(5) H−X (5) (式中、Xは前記と同じ意味を示す。)で示されるハロ
    ゲン化水素を反応させて製造することを特徴とする請求
    項2に記載の光学活性N置換アゼチジン−2−カルボン
    酸の製造方法。
  4. 【請求項4】一般式(3)で示される光学活性N置換α
    −アミノ−γ−ブチロラクトン化合物を、一般式(6) (式中、Ns、*は前記と同じ意味を示す。)で示され
    る光学活性N置換メチオニンを、一般式(7) Q−Y (7) (式中、Qは低級アルキル基を示し、Yはハロゲン原子
    を示す。)で示されるハロゲン化アルキル化合物の存在
    下に閉環反応させて製造することを特徴とする請求項3
    に記載の光学活性N置換アゼチジン−2−カルボン酸の
    製造方法。
  5. 【請求項5】一般式(2)で示される光学活性N置換α
    −アミノ−γ−ハロゲノ酪酸エステル。
  6. 【請求項6】一般式(3)で示される光学活性N置換α
    −アミノ−γ−ブチロラクトン化合物、一般式(4)で
    示されるアルカノール化合物および一般式(5)で示さ
    れるハロゲン化水素を反応させることを特徴とする請求
    項5に記載の光学活性N置換α−アミノ−γ−ハロゲノ
    酪酸エステルの製造方法。
  7. 【請求項7】一般式(3)で示される光学活性N置換α
    −アミノ−γ−ブチロラクトン化合物を、一般式(6)
    光学活性N置換メチオニンを一般式(7)で示されるハ
    ロゲン化アルキル化合物の存在下に閉環反応させて製造
    することを特徴とする請求項6に記載の光学活性N置換
    α−アミノ−γ−ハロゲノ酪酸エステルの製造方法。
  8. 【請求項8】一般式(3)で示される光学活性N置換α
    −アミノ−γ−ブチロラクトン化合物。
  9. 【請求項9】一般式(6)光学活性N置換メチオニンを
    一般式(7)で示されるハロゲン化アルキル化合物の存
    在下に閉環反応させて製造することを特徴とする請求項
    8に記載の光学活性N置換α−アミノ−γ−ブチロラク
    トン化合物の製造方法。
  10. 【請求項10】一般式(1)で示される光学活性N置換
    アゼチジン−2−カルボン酸をチオフェノールもしくは
    フェノールのアルカリ金属塩と反応させることを特徴と
    する光学活性アゼチジン−2−カルボン酸の製造方法。
  11. 【請求項11】チオフェノールもしくはフェノールのア
    ルカリ金属塩の使用量が光学活性N置換アゼチジン−2
    −カルボン酸に対して1〜10モル倍であることを特徴
    とする請求項10に記載の光学活性アゼチジン−2−カ
    ルボン酸の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001055104A1 (fr) * 2000-01-25 2001-08-02 Kaneka Corporation Procede de preparation d'acides azetidine-2-carboxyliques a substitution n optiquement actifs
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