JPH10120438A - ガラス組成物及びガラス繊維 - Google Patents

ガラス組成物及びガラス繊維

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JPH10120438A
JPH10120438A JP29750296A JP29750296A JPH10120438A JP H10120438 A JPH10120438 A JP H10120438A JP 29750296 A JP29750296 A JP 29750296A JP 29750296 A JP29750296 A JP 29750296A JP H10120438 A JPH10120438 A JP H10120438A
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JP
Japan
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glass
composition
temperature
glass composition
devitrification
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JP29750296A
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Tatsuya Takatani
辰弥 高谷
Shinichi Otsuki
進一 大槻
Shigeru Yamamoto
山本  茂
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Nippon Electric Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Electric Glass Co Ltd
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    • C03C3/00Glass compositions
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な繊維化適性があり、高周波域にも優れ
た誘電特性を有し、化学的耐久性に富むガラス製補強材
用のガラス組成物と、これを用いて製造したガラス繊維
を提供する。 【解決手段】 モル%表示でSiO2 40〜65%、
CaO+SrO+BaO20〜45%、TiO2 +Zr
2 5〜25%、Nb25 0.2〜7.5%、A
23 0.2〜7.5%、La23 0.2〜4
%の組成を有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス組成物及びこれ
を用いて製造してなるガラス繊維に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、情報伝達の高度化に伴い、衛星放
送機器及び自動車電話、携帯電話、GPSに代表される
移動体通信機器の需要の伸びは著しいものがある。ま
た、これらの機器に使用される周波数は、チャンネルの
確保等を目的として、GHz以上の高周波帯域へと移行
してきた。そのため、使用されるプリント基板材料は、
GHz帯で優れた誘電特性を有することが求められてい
る。なかでも、移動体通信機器では小型化が望まれるた
め、プリント基板の比誘電率が高いことが必要となり、
プリント基板を構成するガラス繊維にも新しい要求が生
まれてきた。
【0003】高周波回路素子の大きさは、使用電磁波の
波長が基準となる。比誘電率εr の誘電体中を伝播する
電磁波の波長λは、真空中の伝播波長をλ0 とすると λ=λ0 /(εr0.5 となる。したがって、素子は、使用されるプリント回路
用基板の誘電率が大きい程、小型になる。また、基板の
誘電率が大きいと、電磁波エネルギーが基板内に集中す
るため、電磁波の漏れが少なく好都合でもある。
【0004】上記のプリント回路用基板として、樹脂を
ガラス繊維からなる補強材(以下、適宜「ガラス製補強
材」と言う)で補強してなる基板がある。このプリント
回路用基板は、アルミナ等のセラミック系基板に比べ、
価格や後加工(切断、孔開等)の点で優れる。プリント
回路用基板の誘電率を高める方法として、ガラス製補強
材(例えば、ガラスクロス)に高比誘電率のものを用い
る誘電率向上策がある。通常の補強材用のガラスクロス
は、Eガラスと呼ばれるSiO2 −Al23−CaO
系ガラス組成物の繊維からなる。このEガラスは、より
具体的には、SiO2 :50〜60重量%、Al2
3 :13〜16重量%、B23 :5〜9重量%、Mg
O:0〜6重量%、CaO:15〜25重量%、Na2
O+K2 O:0〜1重量%、F:0〜1重量%という組
成を有しており、比誘電率は6〜7程度であって、それ
ほど高比誘電率ではない。
【0005】高比誘電率のガラス組成物としては、Pb
Oを多量に含有する鉛系ガラス組成物がある。例えば、
PbO:72重量%、SiO2 :26重量%、B2
3 :1.5重量%、K2 O:0.5重量%の組成の鉛系
ガラス組成物は、12.2の比誘電率を有する。しか
し、鉛系ガラス組成物の場合、繊維化(直径7〜9μ
m)が難しいという問題がある。ガラス溶融時にPbO
の蒸発が難しくて不均一になって紡糸工程で糸切れが多
発するのである。また、鉛系ガラス組成物の場合、補強
材として非常に適切なガラスクロスの製造の場合には、
一次バインダーを除去するための熱処理工程があるが、
鉛系ガラス組成物は歪点が低く劣化し易いため十分な処
理を施すことが難しい。一次バインダーの除去処理が十
分でないガラスクロスは基板の長期信頼性低下の原因と
なる。それに、鉛系ガラス組成物の場合、鉛が有毒であ
るため取扱が容易でないという問題もあるし、100M
Hz以上の高周波域での誘電損失(tanδ)が大きいと
いう問題もある。
【0006】また、プリント回路用基板の補強材として
用いるガラスは、化学的耐久性も必要である。というの
は、プリント回路用基板に回路を形成する際に様々な化
学処理を経るが、この処理で補強材は損傷を受けないこ
とが必要だからである。
【0007】これらの問題を解決するガラス組成物とし
て、SiO2 −BaO−TiO2 −ZrO2 系ガラス組
成物がある。このガラス組成物は非鉛系であって誘電特
性が良好であるし、化学的耐久性(耐酸性、耐アルカリ
性、耐水性)に富むからである。しかしながら、失透温
度が高くて繊維化が難しいという問題がある。ガラス繊
維を得る場合、200〜800個の小穴から融液を引き
出し繊維を得るのであるが、失透温度が高いとブッシン
グの底に失透による結晶が生じて融液流出が妨げられ糸
切れが起こる。普通、ブッシング底部の温度と繊維の巻
き取り速度の制御により、失透を抑えながらガラス繊維
を得る。失透温度が高いガラスの場合、失透を抑制する
ために高温で紡糸を行うのであるが、融液粘度が10
2.5 ポアズ(316ポアズ)以上になると繊維の巻き取
り速度を制御し切れなくなる。すなわち、融液粘度が1
2.5 ポアズとなる温度を繊維化可能温度といい、繊維
化可能なガラス組成物とは失透温度が繊維化可能温度を
越えないガラス組成物をいう。
【0008】そこで本出願人等は特公平8−25771
号において、SiO2 −BaO−TiO2 −ZrO2
ガラス組成物にNb25 とAl23 を添加すること
により、必要な誘電特性や化学的耐久性を確保しつつ、
繊維化が可能なガラス組成物を提案している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、繊維化可能
温度における紡糸は特殊であり、工業的に大量生産する
場合にはより繊維化に適正な温度で紡糸が行われる。繊
維化に適正な温度は、通常、融液粘度が103 ポアズと
なる温度であり、この温度を紡糸温度という。そして繊
維化適正を有し、工業的に大量生産可能なガラス組成物
は、失透温度が紡糸温度を越えず、かつ、その差が大き
い(少なくとも70℃以上)ガラス組成物である。
【0010】しかしながら、上記した特開平4−367
537号のガラス組成物は、失透温度と紡糸温度の差が
十分ではなく、長時間の紡糸を行う場合、ブッシング内
の温度変化により部分的なガラス融液の温度低下が生
じ、ブッシングの底等に失透による結晶が生じて融液流
出が妨げられ糸切れが起こる。このため厳密な温度管理
が必要であり、作業が容易でなく、従って大量生産には
不向きである。
【0011】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、良好な繊維化適性があり、高周波域にも優れた誘電
特性を有し、化学的耐久性に富むガラス製補強材用のガ
ラス組成物とこれを用いて製造したガラス繊維を提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、必要な誘
電特性や化学的耐久性を確保しつつ、繊維化適性をもた
せる方途を求めて鋭意検討を続けた結果、前記のSiO
2 −BaO−TiO2−ZrO2 −Nb25 −Al2
3 系ガラス組成物に、更にLa23 を適当量添加す
ることにより、上記目的が達成できることを見いだし、
本発明として提案するものである。
【0013】即ち、本発明のガラス組成物は、モル%表
示でSiO2 40〜65%、CaO+SrO+BaO
20〜45%、TiO2 +ZrO2 5〜25%、N
25 0.2〜7.5%、Al23 0.2〜
7.5%、La23 0.2〜4%の組成を有するこ
とを特徴とする。
【0014】また本発明のガラス繊維は、モル%表示で
SiO2 40〜65%、CaO+SrO+BaO 2
0〜45%、TiO2 +ZrO2 5〜25%、Nb2
50.2〜7.5%、Al23 0.2〜7.5
%、La23 0.2〜4%の組成を有することを特
徴とする。
【0015】以下、本発明を詳述する。
【0016】本発明のガラス組成物は、上記の組成構成
をとるため、以下の特性を示す。 比誘電率(1MHz、25℃)9以上の高誘電率であ
る。誘電損失(1MHz、25℃)、即ちtanδ0.
6%以下の低損失である。100MHzの高周波域で
も、上記比誘電率および誘電損失の変化が僅かで、優れ
た高周波誘電特性である。化学的耐久性(耐酸性、耐
アルカリ性、耐水性)に富む。失透温度が紡糸温度よ
り遥かに低く、極めて良好な繊維化適性を有する。失透
温度と紡糸温度の温度差は70℃以上になる。歪点が
約600℃と高い。
【0017】次に、本発明のガラス組成物の組成範囲を
上記のように限定した理由を以下に示す。
【0018】SiO2 はガラスの骨格を形成する成分で
あり、その含有量は40〜65%、好ましくは46〜6
0%である。SiO2 が40%未満であれば失透温度の
上昇と融液粘度の低下を招来し必要な繊維化適性の確保
が難しくなるとともに、化学的耐久性も十分でなくな
る。65%を上回ると9以上の比誘電率の確保が難しい
とともに、ガラス粘度が高く融液化困難で繊維化し難く
なる。
【0019】CaO、SrO及びBaOはガラス構造の
修飾イオンとして作用し、融液化を容易にし、また比誘
電率を上昇させる。さらに併用使用すると失透温度の低
下をもたらす。CaO、SrO、及びBaOの含有量は
合量で20〜45%、好ましくは25〜40%である。
これら成分の合量が20%未満であれば融液化し難くく
繊維化適性が低下するとともに、9以上の比誘電率の確
保が難しい。45%を越えると失透温度の上昇と融液粘
度の低下を招来し、必要な繊維化適性の確保が難しくな
る。
【0020】TiO2 及びZrO2 は比誘電率を上昇さ
せる働きと化学的耐久性を高める働きがあり、その含有
量は合量で5〜25%、好ましくは7〜24%である。
これらの合量が5%未満だと9以上の比誘電率や必要な
化学的耐久性の確保が難しく、25%を越えると失透温
度が上昇して繊維化適性が失われる。なお使用するに当
たっては、TiO2 とZrO2 の併用が好ましく、また
TiO2 をZrO2 よりも多くすることが望ましい。
【0021】Nb25 は比誘電率の低下を伴わずに失
透温度を大きく低下させる働きがあり、その含有量は
0.2〜7.5%、好ましくは0.5〜5%である。N
25 が0.2%未満ではその効果がなく、7.5%
を越えると逆に失透温度の上昇をもたらす。
【0022】Al23 はガラスの骨格を形成する成分
であり、失透温度の低下と融液粘度の上昇をもたらす。
Al23 の含有量は0.2〜7.5%、好ましくは
0.5〜5%である。Al23 が0.2%未満ではそ
の効果がなく、7.5%を越えると比誘電率が低下する
とともに、過度のガラス粘度上昇を招来して融液化が困
難となり、繊維化し難くなる。
【0023】La23 は比誘電率の低下を伴わずに失
透温度を大きく低下させ、同時に融液粘度の上昇をもた
らす成分であり、その含有量は0.2〜4%、好ましく
は0.5〜3.5%である。La23 が0.2%未満
の場合はその効果がなく、4%を超えると逆に失透温度
の上昇をもたらす。
【0024】また、上記酸化物の合計量が85%未満だ
と、9以上の比誘電率の確保が難しかったり、必要な繊
維化適性の確保が難しくなる。なお本発明のガラス組成
物は、15%以下の範囲で、Li2 O、Na2 O、K2
O、ZnO、MnO、Ta25 、B23 、CeO2
等の酸化物を少なくともひとつ含んでいてもよい。
【0025】上記ガラス組成物を作るための原料として
は、酸化物(複合酸化物を含む)、炭酸塩、硫黄塩、塩
化物、フッ化物など化合物が使用でき、要は上記組成が
得られさえすればよい。
【0026】また本発明のガラス繊維は、上記ガラス組
成となるように調製したガラス原料を溶融し、紡糸して
繊維化することによって得ることができる。
【0027】
【作用】SiO2 −BaO−TiO2 −ZrO2 系ガラ
ス組成物は、必要な誘電特性を確保できる組成範囲にお
いては、失透によって主にSiO2 系のクリストバライ
ト結晶とBaO−TiO2 −ZrO2 系の結晶が析出
し、繊維化することができないが、ガラス成分として添
加されるAl23 はクリストバライト結晶の析出を抑
制する効果があり、またNb25 はBaO−TiO2
−ZrO2 系結晶の析出を抑制する効果があるため、こ
れら成分の働きによって失透温度を紡糸温度未満に低下
させることができる。しかしながらNb25 の効果は
十分でなく、BaO−TiO2 −ZrO2 系結晶の析出
を抑制する力が弱いため、紡糸温度より70℃以上低い
温度まで失透温度を低下させることが困難である。
【0028】そこで本発明では、さらに適当量のLa2
3 を添加する。La23 を添加すると、BaO−T
iO2 −ZrO2 系結晶の析出についても十分に抑制で
きるため、失透温度がさらに低下する。しかもLa2
3 の添加によって融液粘度は上昇するため、失透温度と
紡糸温度の差が広がる。その結果、両者の差は70℃以
上となり、繊維化適正に優れたガラスが得られる。なお
本発明において、Al23 又はLa23 を欠く場
合、失透温度と紡糸温度との差を十分に大きくすること
はできない。
【0029】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を
説明する。
【0030】表1は本発明の実施例(試料No.1〜
6)、表2は比較例(試料No.7〜11)を示してい
る。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】表に示す組成となるように、ガラス組成物
原料を調合し、白金ルツボに入れて加熱(4時間、15
00℃)し、溶融した。
【0034】次いで、ガラス融液をカーボン板上に流し
出し、板状に成形した後、アニール処理し、板状ガラス
を得た。この板状ガラスを用い、各試料毎に以下に示す
特性を評価した。
【0035】比誘電率及び誘電損失 まず、得られた板状ガラスを一部切断し研磨して誘電特
性評価用試料を作製した。次いで、この試料の両面に金
電極を蒸着形成し、インピーダンスアナライザーで比誘
電率及び誘電損失(誘電正接)を測定した。測定周波数
は1MHzと1GHz、温度は25℃である。
【0036】繊維化可能温度(102.5 ポアズ)及び
紡糸温度(103 ポアズ) 板状ガラスの一部を溶かし融液の粘度を白金球引き上げ
法により測定し、102.5 ポアズ及び103 ポアズの温
度を測定した。
【0037】失透温度 板状ガラスの一部を粒径297〜500μmの粉末とし
てから白金ボートに入れ、温度勾配を有する電気炉に1
6時間保持し、空気中で放冷した後、顕微鏡下で失透出
現位置を求めることで測定した。
【0038】繊維化の可否 板状ガラスの残部を粉砕して白金ブッシングに入れ、白
金ブッシングに直接通電して繊維化可能温度でガラスを
溶かし、ブッシング底部の小穴(ノズル)からガラスを
引き出し、巻き取ってガラス繊維が得られるかどうかを
評価した。
【0039】上記データを表に示す。なお、上記実施例
では、板状ガラスにしてから再溶融してガラス繊維を得
たが、最初の融液から直接ガラス繊維を得るようにして
もよい。大量生産の場合は、最初の融液から直接ガラス
繊維を得るようにするのが適当である。
【0040】各表から明らかなように、実施例の各試料
は比誘電率が高く、誘電損失が低い。また紡糸温度が1
102〜1112℃、失透温度が1007〜1034℃
であり、両者の差は75℃以上あった。このため容易に
繊維化でき、かつ、長時間の紡糸を行っても失透は発生
しなかった。
【0041】これに対して比較例であるNo.7及びN
o.9の試料はNb25 を含まないために、また試料
No.8はLa23 の含有量が多すぎるために失透温
度が繊維化可能温度より高くなり、繊維化が不可能であ
った。試料No.10及びNo.11は繊維化は可能で
あったが、試料No.10はLa23 を含まないため
に紡糸温度と失透温度の差が40℃しかなく、また試料
No.11は紡糸温度より失透温度の方が高かった。こ
のため試料No.10及び11は、長時間の紡糸を行う
とブッシングの底に失透による結晶が生じて融液流出が
妨げられ、糸切れが起こった。従って試料No.10及
び11は、作業時に失透が発生しないように厳密な温度
管理が必要であり、工業的規模での大量生産には不向き
であることが判った。
【0042】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明のガラス組
成物は、高い比誘電率と低い誘電損失を示し、且つ、高
周波誘電特性に優れている。また化学的耐久性及び耐熱
性が高い。しかも失透温度が紡糸温度より70℃以上低
いという良好な繊維化適性が確保されており、高周波領
域で使用される回路基板の補強材用ガラス繊維材質とし
て好適である。
【0043】また上記特性を有するガラス組成物からな
る本発明のガラス繊維は、高周波領域で使用される回路
用基板の補強材として好適である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モル%表示でSiO2 40〜65%、
    CaO+SrO+BaO 20〜45%、TiO2 +Z
    rO2 5〜25%、Nb25 0.2〜7.5%、
    Al23 0.2〜7.5%、La23 0.2〜
    4%の組成を有することを特徴とするガラス組成物。
  2. 【請求項2】 モル%表示でSiO2 40〜65%、
    CaO+SrO+BaO 20〜45%、TiO2 +Z
    rO2 5〜25%、Nb25 0.2〜7.5%、
    Al23 0.2〜7.5%、La23 0.2〜
    4%の組成を有することを特徴とするガラス繊維。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004035497A1 (ja) * 2002-10-15 2004-04-29 Nippon Electric Glass Co., Ltd. ガラス組成物およびガラス繊維
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CN113135667A (zh) * 2021-04-28 2021-07-20 泰山玻璃纤维有限公司 一种高介电常数低介电损耗玻璃纤维

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