JPH10231143A - 耐蝕性ガラス繊維 - Google Patents
耐蝕性ガラス繊維Info
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- JPH10231143A JPH10231143A JP5090897A JP5090897A JPH10231143A JP H10231143 A JPH10231143 A JP H10231143A JP 5090897 A JP5090897 A JP 5090897A JP 5090897 A JP5090897 A JP 5090897A JP H10231143 A JPH10231143 A JP H10231143A
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- mgo
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- σro
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C13/00—Fibre or filament compositions
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K1/00—Printed circuits
- H05K1/02—Details
- H05K1/03—Use of materials for the substrate
- H05K1/0313—Organic insulating material
- H05K1/0353—Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement
- H05K1/0366—Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement reinforced, e.g. by fibres, fabrics
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- Organic Chemistry (AREA)
- Glass Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 B2 O3 、F2 を含まず、耐酸性、耐水性に
優れているのみならず、失透性に優れ、高い生産性を有
する耐蝕性ガラス繊維を提供することを目的とするもの
である。 【解決手段】 本発明の耐蝕性ガラス繊維は、モル%
で、SiO2 56〜63%、TiO2 0.5〜4.
5%、MgO 0〜4.5%、TiO2 +MgO1〜9
%、Al2 O3 4.5〜9%、CaO 18〜26
%、ΣRO=ZnO+SrO+BaO 1.5〜5.5
%、ただしZnO≧1.5%、MgO/ΣRO 0〜
0.9、Na2 O 0〜1.5%、K2 O 0〜1.5
%、Li2 O0〜1.5、Na2 O+K2 O+Li2 O
≦3%を含有し、B2 O3 、F2 を含まないことを特徴
とする。
優れているのみならず、失透性に優れ、高い生産性を有
する耐蝕性ガラス繊維を提供することを目的とするもの
である。 【解決手段】 本発明の耐蝕性ガラス繊維は、モル%
で、SiO2 56〜63%、TiO2 0.5〜4.
5%、MgO 0〜4.5%、TiO2 +MgO1〜9
%、Al2 O3 4.5〜9%、CaO 18〜26
%、ΣRO=ZnO+SrO+BaO 1.5〜5.5
%、ただしZnO≧1.5%、MgO/ΣRO 0〜
0.9、Na2 O 0〜1.5%、K2 O 0〜1.5
%、Li2 O0〜1.5、Na2 O+K2 O+Li2 O
≦3%を含有し、B2 O3 、F2 を含まないことを特徴
とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、B2 O3 、F2 を含ま
ないため、環境を汚染することがなく、現在最も多く生
産されているEガラス繊維に比べて耐酸性や耐水性に優
れているため、FRP、耐蝕FRP、プリント基板用樹
脂等の複合材料の補強材料や、バッテリーセパレーター
等の耐蝕性材料として適した耐蝕性ガラス繊維に関する
ものである。
ないため、環境を汚染することがなく、現在最も多く生
産されているEガラス繊維に比べて耐酸性や耐水性に優
れているため、FRP、耐蝕FRP、プリント基板用樹
脂等の複合材料の補強材料や、バッテリーセパレーター
等の耐蝕性材料として適した耐蝕性ガラス繊維に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記の用途に使用されているB2
O3 、F2 を含有しない繊維用ガラスとしては、USP
3,847,627、USP3,876,481、US
P4,026,715に記載されているSiO2 −Ti
O2 −Al2 O3 −RO(RはCa等の2価金属)系の
ECRガラスが用いられている。
O3 、F2 を含有しない繊維用ガラスとしては、USP
3,847,627、USP3,876,481、US
P4,026,715に記載されているSiO2 −Ti
O2 −Al2 O3 −RO(RはCa等の2価金属)系の
ECRガラスが用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ECRガラスは、B2
O3 、F2 を含まず、Eガラスに比べ、耐酸性、耐水性
に優れている。
O3 、F2 を含まず、Eガラスに比べ、耐酸性、耐水性
に優れている。
【0004】ところで通常、ガラスを繊維化するために
は、所定割合に配合されたガラス原料を溶融して、均質
なガラスとした後、多数のノズルを底部に形成したブッ
シングに溶融ガラスを供給し、ブッシングのノズルから
ガラスを引き出すことによって繊維化する方法が採られ
る。
は、所定割合に配合されたガラス原料を溶融して、均質
なガラスとした後、多数のノズルを底部に形成したブッ
シングに溶融ガラスを供給し、ブッシングのノズルから
ガラスを引き出すことによって繊維化する方法が採られ
る。
【0005】この場合、ガラスの失透温度が、ガラスを
繊維化する際の温度である紡糸温度を越えると、ガラス
融液中に失透物が生じ、ノズル付近で糸切れが起こり易
くなるため、失透温度は、紡糸温度より低い温度である
ことが繊維化の条件であり、その差(ΔT)が大きいほ
ど、紡糸性が良好となるが、ECRガラスは、失透温度
が1150℃以上であり、また紡糸温度に相当する10
3 温度が1200℃前後であるため、ΔTが約50℃と
なり、紡糸時にブッシングノズルの部分で失透が生じ易
く生産が困難であった。
繊維化する際の温度である紡糸温度を越えると、ガラス
融液中に失透物が生じ、ノズル付近で糸切れが起こり易
くなるため、失透温度は、紡糸温度より低い温度である
ことが繊維化の条件であり、その差(ΔT)が大きいほ
ど、紡糸性が良好となるが、ECRガラスは、失透温度
が1150℃以上であり、また紡糸温度に相当する10
3 温度が1200℃前後であるため、ΔTが約50℃と
なり、紡糸時にブッシングノズルの部分で失透が生じ易
く生産が困難であった。
【0006】このようなガラスのΔTを大きくするため
には、紡糸温度を高くすれば良いが、紡糸温度が125
0℃以上の高温になると、ブッシングの温度調整が困難
となり、バッチの溶融性も悪化するため、やはり生産性
が低下する。
には、紡糸温度を高くすれば良いが、紡糸温度が125
0℃以上の高温になると、ブッシングの温度調整が困難
となり、バッチの溶融性も悪化するため、やはり生産性
が低下する。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あり、B2 O3 、F2 を含まず、耐酸性、耐水性に優れ
ているのみならず、失透性に優れ、高い生産性を有する
耐蝕性ガラス繊維を提供することを目的とするものであ
る。
あり、B2 O3 、F2 を含まず、耐酸性、耐水性に優れ
ているのみならず、失透性に優れ、高い生産性を有する
耐蝕性ガラス繊維を提供することを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の耐蝕性ガラス繊
維は、モル%で、SiO2 56〜63%、TiO
20.5〜4.5%、MgO 0〜4.5%、TiO2
+MgO 1〜9%、Al2 O3 4.5〜9%、Ca
O 18〜26%、ΣRO=ZnO+SrO+BaO
1.5〜5.5%、ZnO≧1.5%、MgO/ΣRO
0〜0.9、Na2 O 0〜1.5%、K2 O 0〜
1.5%、Li2 O 0〜1.5%、Na2O+K2 O
+Li2 O≦3%を含有し、B2 O3 、F2 を含まない
ことを特徴とする。
維は、モル%で、SiO2 56〜63%、TiO
20.5〜4.5%、MgO 0〜4.5%、TiO2
+MgO 1〜9%、Al2 O3 4.5〜9%、Ca
O 18〜26%、ΣRO=ZnO+SrO+BaO
1.5〜5.5%、ZnO≧1.5%、MgO/ΣRO
0〜0.9、Na2 O 0〜1.5%、K2 O 0〜
1.5%、Li2 O 0〜1.5%、Na2O+K2 O
+Li2 O≦3%を含有し、B2 O3 、F2 を含まない
ことを特徴とする。
【0009】また本発明の耐蝕性ガラス繊維は、好まし
くはモル%で、SiO2 57〜62%、TiO2
0.5〜4%、MgO 0〜4%、TiO2 +MgO
1〜8%、Al2 O3 5〜8.5%、CaO 19〜
25%、ΣRO=ZnO+SrO+BaO 2〜5%、
ZnO≧2%、MgO/ΣRO 0〜0.9 Na2 O
0〜1%、K2 O 0〜1%、Li2 O 0〜1%、N
aO+K2 O+Li2 O≦1%を含有し、B2 O3 、F
2 を含まないことを特徴とする。
くはモル%で、SiO2 57〜62%、TiO2
0.5〜4%、MgO 0〜4%、TiO2 +MgO
1〜8%、Al2 O3 5〜8.5%、CaO 19〜
25%、ΣRO=ZnO+SrO+BaO 2〜5%、
ZnO≧2%、MgO/ΣRO 0〜0.9 Na2 O
0〜1%、K2 O 0〜1%、Li2 O 0〜1%、N
aO+K2 O+Li2 O≦1%を含有し、B2 O3 、F
2 を含まないことを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明の耐蝕性ガラス繊維は、B2 O3 を含ま
ず、酸に強いSiO2 を56〜63%含有し、しかもア
ルカリ金属酸化物量を3%以下に抑えているため、優れ
た耐蝕性を有している。またB2 O3 とF2 を含まない
ため、製造時に周囲環境を汚染することがない。さらに
TiO2 +MgOを1〜9%含むため、これらがB2 O
3 やF2 に代わってフラックスとなり、バッチ溶融性を
良好に維持する。
ず、酸に強いSiO2 を56〜63%含有し、しかもア
ルカリ金属酸化物量を3%以下に抑えているため、優れ
た耐蝕性を有している。またB2 O3 とF2 を含まない
ため、製造時に周囲環境を汚染することがない。さらに
TiO2 +MgOを1〜9%含むため、これらがB2 O
3 やF2 に代わってフラックスとなり、バッチ溶融性を
良好に維持する。
【0011】本発明の耐蝕性ガラス繊維では、CaOが
26%以下、TiO2 0.5〜4.5%、MgO 0
〜4.5%であり、かつZnOを1.5%以上、ΣRO
=ZnO+SrO+BaOを1.5〜5.5%含み、M
gO/ΣRO 0〜0.9、とすることによりメインの
失透相であるディオプサイド Ca(Mg,Ti)Si
2 O6 の晶出を抑制し、失透温度は1130℃以下にで
きることを見い出した。また紡糸温度も1195℃〜1
230℃となるためその差ΔT>90℃となり紡糸性は
向上する。
26%以下、TiO2 0.5〜4.5%、MgO 0
〜4.5%であり、かつZnOを1.5%以上、ΣRO
=ZnO+SrO+BaOを1.5〜5.5%含み、M
gO/ΣRO 0〜0.9、とすることによりメインの
失透相であるディオプサイド Ca(Mg,Ti)Si
2 O6 の晶出を抑制し、失透温度は1130℃以下にで
きることを見い出した。また紡糸温度も1195℃〜1
230℃となるためその差ΔT>90℃となり紡糸性は
向上する。
【0012】次に本発明の耐蝕性ガラス繊維の構成成分
を上記のように限定した理由を説明する。
を上記のように限定した理由を説明する。
【0013】SiO2 は、ガラスの耐酸性を向上させる
成分であり、その含有量は56〜63モル%、好ましく
は57〜62モル%である。56モル%より少ない場合
は、上記の作用が得られず、63モル%より多い場合
は、高温粘度が上昇し、ガラスの溶融性や紡糸性が悪く
なる。
成分であり、その含有量は56〜63モル%、好ましく
は57〜62モル%である。56モル%より少ない場合
は、上記の作用が得られず、63モル%より多い場合
は、高温粘度が上昇し、ガラスの溶融性や紡糸性が悪く
なる。
【0014】TiO2 は、紡糸温度である粘度103 ポ
イズに相当する温度を低下させて、ブッシングの劣化を
抑える成分である。またB2 O3 、F2 に代わるフラッ
クスとしてバッチの溶融性を向上させると共に耐酸性を
向上させる成分であり、その含有量は、0.5〜4.5
モル%、好ましくは0.5〜4モル%である。0.5モ
ル%より少ない場合は、耐酸性が悪くなり、4.5モル
%より多い場合は、ガラスが失透しやすくなる。
イズに相当する温度を低下させて、ブッシングの劣化を
抑える成分である。またB2 O3 、F2 に代わるフラッ
クスとしてバッチの溶融性を向上させると共に耐酸性を
向上させる成分であり、その含有量は、0.5〜4.5
モル%、好ましくは0.5〜4モル%である。0.5モ
ル%より少ない場合は、耐酸性が悪くなり、4.5モル
%より多い場合は、ガラスが失透しやすくなる。
【0015】MgOは、紡糸温度を低下させて、ブッシ
ングの劣化を抑えると共にB2 O3やF2 に代わるフラ
ックスとしてバッチの溶融性を向上させる成分であり、
その含有量は、0〜4.5モル%、好ましくは0〜4モ
ル%である。4.5モル%より多い場合は、ガラスが失
透しやすくなる。
ングの劣化を抑えると共にB2 O3やF2 に代わるフラ
ックスとしてバッチの溶融性を向上させる成分であり、
その含有量は、0〜4.5モル%、好ましくは0〜4モ
ル%である。4.5モル%より多い場合は、ガラスが失
透しやすくなる。
【0016】但し本発明では、ガラスバッチの溶融性
や、ガラス粘度を考慮して、TiO2とMgOを合量で
1〜9モル%、好ましくは1〜8モル%とする。この合
量が、1モル%より少ない場合は、バッチ溶融性が悪化
し、高温粘度が上昇する。一方、9モル%より多い場合
は、ガラスが失透しやすくなる。
や、ガラス粘度を考慮して、TiO2とMgOを合量で
1〜9モル%、好ましくは1〜8モル%とする。この合
量が、1モル%より少ない場合は、バッチ溶融性が悪化
し、高温粘度が上昇する。一方、9モル%より多い場合
は、ガラスが失透しやすくなる。
【0017】Al2 O3 は、ガラスの耐水性や失透性を
向上させると共に溶融性を向上させる成分であり、その
含有量は4.5〜9モル%、好ましくは5〜8.5モル
%である。4.5モル%より少ない場合は、上記の作用
が得られず、9モル%より多い場合は、耐酸性が悪くな
る。
向上させると共に溶融性を向上させる成分であり、その
含有量は4.5〜9モル%、好ましくは5〜8.5モル
%である。4.5モル%より少ない場合は、上記の作用
が得られず、9モル%より多い場合は、耐酸性が悪くな
る。
【0018】CaOは、ガラスの耐水性や失透性を向上
させると共に、ガラスの粘度を低下させて溶融性を向上
させる成分であり、その含有量は、18〜26モル%、
好ましくは19〜25モル%である。18モル%より少
ない場合や、26モル%より多い場合は、ガラスが失透
しやすくなる。
させると共に、ガラスの粘度を低下させて溶融性を向上
させる成分であり、その含有量は、18〜26モル%、
好ましくは19〜25モル%である。18モル%より少
ない場合や、26モル%より多い場合は、ガラスが失透
しやすくなる。
【0019】ZnO、SrO、BaOは失透性を改善す
る成分であり、その含有量は合計でΣRO=1.5〜
5.5モル%、但しZnO≧1.5モル%、MgO/Σ
RO0〜0.9、好ましくは合計でΣRO=2〜5モル
%、但しZnO≧2モル%、MgO/ΣRO 0〜0.
9、である。合計で1.5モル%より少、ZnO<1.
5モル%、MgO/ΣRO>0.9ではガラスの失透性
が悪化し、ΣRO>6モル%では、バッチの溶融性が悪
化する。表1においてCaO置換によるMgO削減の失
透温度に対する効果を示す。MgO含有量が6.6モル
%、4.6モル%、2.6モル%、MgO/ΣRO(Z
nO)の値が1.64、1.14、0.64と変化する
につれ、失透温度は1210℃、1145℃、1095
℃へと低下していく。USP4,026,715の実施
例では、MgO/ΣROは1〜5であり、失透温度≧1
147℃である。この実施例ではMgO/ΣRO 0〜
0.9、失透温度≦1130℃、を満たすものは存在し
ない。
る成分であり、その含有量は合計でΣRO=1.5〜
5.5モル%、但しZnO≧1.5モル%、MgO/Σ
RO0〜0.9、好ましくは合計でΣRO=2〜5モル
%、但しZnO≧2モル%、MgO/ΣRO 0〜0.
9、である。合計で1.5モル%より少、ZnO<1.
5モル%、MgO/ΣRO>0.9ではガラスの失透性
が悪化し、ΣRO>6モル%では、バッチの溶融性が悪
化する。表1においてCaO置換によるMgO削減の失
透温度に対する効果を示す。MgO含有量が6.6モル
%、4.6モル%、2.6モル%、MgO/ΣRO(Z
nO)の値が1.64、1.14、0.64と変化する
につれ、失透温度は1210℃、1145℃、1095
℃へと低下していく。USP4,026,715の実施
例では、MgO/ΣROは1〜5であり、失透温度≧1
147℃である。この実施例ではMgO/ΣRO 0〜
0.9、失透温度≦1130℃、を満たすものは存在し
ない。
【0020】
【表1】
【0021】Li2 O、Na2 O、K2 Oといったアル
カリ金属酸化物は、ガラスの粘度を低下させると共に、
フラックス剤としてバッチの溶融性を向上させる成分で
あり、Li2 Oは、0〜1.5モル%、Na2 Oは、0
〜1.5モル%、K2 Oは、0〜1.5モル%、Li2
O+Na2 O+K2 O≦3モル%であり、好ましくはL
i2 Oは、0〜1モル%、Na2 Oは、0〜1モル%、
K2 Oは、0〜1モル%、Li2 O+Na2 O+K2 O
≦1.5モル%である。これらの合量が、3モル%を越
えると、ガラスの耐水性が悪くなり、FRP使用時に強
度が大幅に低下する。
カリ金属酸化物は、ガラスの粘度を低下させると共に、
フラックス剤としてバッチの溶融性を向上させる成分で
あり、Li2 Oは、0〜1.5モル%、Na2 Oは、0
〜1.5モル%、K2 Oは、0〜1.5モル%、Li2
O+Na2 O+K2 O≦3モル%であり、好ましくはL
i2 Oは、0〜1モル%、Na2 Oは、0〜1モル%、
K2 Oは、0〜1モル%、Li2 O+Na2 O+K2 O
≦1.5モル%である。これらの合量が、3モル%を越
えると、ガラスの耐水性が悪くなり、FRP使用時に強
度が大幅に低下する。
【0022】本発明においては、上記成分以外にも10
モル%以下の範囲内で、MnO、MnO2 、FeO、F
e2 O3 、P2 O5 等の成分を添加しても良い。しかし
ながらこれらの添加成分の合計が、10モル%を越える
と、紡糸性が悪くなるため好ましくない。さらにB2 O
3 やF2 は、製造工程において環境を汚染するため含有
しないことが望ましい。
モル%以下の範囲内で、MnO、MnO2 、FeO、F
e2 O3 、P2 O5 等の成分を添加しても良い。しかし
ながらこれらの添加成分の合計が、10モル%を越える
と、紡糸性が悪くなるため好ましくない。さらにB2 O
3 やF2 は、製造工程において環境を汚染するため含有
しないことが望ましい。
【0023】
【実施例】以下、本発明の耐蝕性ガラス繊維を実施例に
基づいて詳細に説明する。
基づいて詳細に説明する。
【0024】表2、3は、本発明の実施例(試料No.
1〜11)及び比較例(試料No.12〜14)の各試
料のガラス組成と特性を示すものである。
1〜11)及び比較例(試料No.12〜14)の各試
料のガラス組成と特性を示すものである。
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】表1〜3に示した各試料は、次のようにし
て調製した。
て調製した。
【0028】先ず各表に示す組成となるようにガラス原
料を調合し、白金坩堝を用いて1500℃で4時間溶融
した。溶融後、融液をグラファイト板上に流しだし、厚
さ5mmの板状に変形して、以下の測定に供するガラス
試料を得た。
料を調合し、白金坩堝を用いて1500℃で4時間溶融
した。溶融後、融液をグラファイト板上に流しだし、厚
さ5mmの板状に変形して、以下の測定に供するガラス
試料を得た。
【0029】耐酸性は、板状ガラス試料を粉砕し、直径
297〜500μmの粒度のガラスを比重グラム精秤
し、これを10%HCl溶液100ml中に浸漬し、8
0℃、96時間の条件で震盪した後、その重量減少率を
測定した。この重量減少率が小さい程、耐酸性が良いこ
とを示している。
297〜500μmの粒度のガラスを比重グラム精秤
し、これを10%HCl溶液100ml中に浸漬し、8
0℃、96時間の条件で震盪した後、その重量減少率を
測定した。この重量減少率が小さい程、耐酸性が良いこ
とを示している。
【0030】耐水性は、JIS R3502の方法に基
づいてアルカリ溶出量(mg)を測定することによって
判定した。アルカリ溶出量が少ない程、耐水性が良いこ
とを示している。
づいてアルカリ溶出量(mg)を測定することによって
判定した。アルカリ溶出量が少ない程、耐水性が良いこ
とを示している。
【0031】粘度103 ポイズに相当する温度は、通常
の白金球引き上げ法によって測定したものであり、また
失透温度は、ガラス試料の一部を直径297〜500μ
mの粉末にしてから、白金ボートに入れ、温度勾配を有
する電気炉内に16時間保持した後、放冷し、顕微鏡で
失透出現位置を観察することによって測定したものであ
る。
の白金球引き上げ法によって測定したものであり、また
失透温度は、ガラス試料の一部を直径297〜500μ
mの粉末にしてから、白金ボートに入れ、温度勾配を有
する電気炉内に16時間保持した後、放冷し、顕微鏡で
失透出現位置を観察することによって測定したものであ
る。
【0032】表2、3から明らかなように実施例である
No.1〜11の各試料は、いずれも耐酸性試験による
重量減少率が1.2%以下であり、アルカリ溶出量は、
0.006mg以下であり、良好な値を示した。また粘
度103 ポイズに相当する温度も1230℃以下であ
り、ΔTが100℃以上であるため、ブッシングの温度
コントロール、繊維化が容易であることが理解できた。
No.1〜11の各試料は、いずれも耐酸性試験による
重量減少率が1.2%以下であり、アルカリ溶出量は、
0.006mg以下であり、良好な値を示した。また粘
度103 ポイズに相当する温度も1230℃以下であ
り、ΔTが100℃以上であるため、ブッシングの温度
コントロール、繊維化が容易であることが理解できた。
【0033】それに対し、比較例であるNo.12の試
料は、耐酸性試験による重量減少率が40%と非常に多
かった。またNo.13の試料は、ΔTが60℃であ
り、失透しやすく紡糸が困難であり、No.14の試料
は、粘度103 ポイズに相当する温度が1250℃であ
るため、ブッシングの温度コントロールが困難であると
考えられる。
料は、耐酸性試験による重量減少率が40%と非常に多
かった。またNo.13の試料は、ΔTが60℃であ
り、失透しやすく紡糸が困難であり、No.14の試料
は、粘度103 ポイズに相当する温度が1250℃であ
るため、ブッシングの温度コントロールが困難であると
考えられる。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明の耐蝕性ガラス繊維
は、優れた生産性、紡糸性を有し、しかも耐酸性、耐水
性に優れているため、耐蝕FRPやプリント基板用樹脂
等の複合材料の補強剤として、またバッテリーセパレー
タ等の耐蝕性材料として有用である。
は、優れた生産性、紡糸性を有し、しかも耐酸性、耐水
性に優れているため、耐蝕FRPやプリント基板用樹脂
等の複合材料の補強剤として、またバッテリーセパレー
タ等の耐蝕性材料として有用である。
Claims (2)
- 【請求項1】モル%で、SiO2 56〜63%、Ti
O2 0.5〜4..5%、MgO 0〜4.5%、T
iO2 +MgO 1〜9%、Al2 O3 4.5〜9
%、CaO 18〜26%、ΣRO=ZnO+SrO+
BaO 1.5〜5.5%、ただしZnO≧1.5%、
MgO/ΣRO 0〜0.9、Na2 O0〜1.5%、
K2 O 0〜1.5%、Li2 O 0〜1.5%、Na
2 O+K2 O+Li2 O≦3%を含有し、B2 O3 、F
2 を含まないことを特徴とする耐蝕性ガラス繊維。 - 【請求項2】モル%で、SiO2 57〜62%、Ti
O2 0.5〜4..5%、MgO 0〜4%、TiO
2 +MgO 1〜8%、 Al2 O3 5〜8.5%、
CaO 19〜25%、ΣRO=ZnO+SrO+Ba
O 2〜5%、ただしZnO≧2%、MgO/ΣRO
0〜0.9、Na2 O 0〜1%、K2 O 0〜1%、
Li2 O 0〜1%、NaO+K2 O+Li2 O≦3%
を含有し、B2 O3 、F2 を含まないことを特徴とする
請求項1記載の耐蝕性ガラス繊維。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5090897A JPH10231143A (ja) | 1997-02-18 | 1997-02-18 | 耐蝕性ガラス繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5090897A JPH10231143A (ja) | 1997-02-18 | 1997-02-18 | 耐蝕性ガラス繊維 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10231143A true JPH10231143A (ja) | 1998-09-02 |
Family
ID=12871885
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5090897A Pending JPH10231143A (ja) | 1997-02-18 | 1997-02-18 | 耐蝕性ガラス繊維 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10231143A (ja) |
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-
1997
- 1997-02-18 JP JP5090897A patent/JPH10231143A/ja active Pending
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