JPH11157875A - 耐蝕性ガラス繊維 - Google Patents
耐蝕性ガラス繊維Info
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- JPH11157875A JPH11157875A JP33637597A JP33637597A JPH11157875A JP H11157875 A JPH11157875 A JP H11157875A JP 33637597 A JP33637597 A JP 33637597A JP 33637597 A JP33637597 A JP 33637597A JP H11157875 A JPH11157875 A JP H11157875A
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- JP
- Japan
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- glass
- glass fiber
- temperature
- devitrification
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- Pending
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C13/00—Fibre or filament compositions
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K1/00—Printed circuits
- H05K1/02—Details
- H05K1/03—Use of materials for the substrate
- H05K1/0313—Organic insulating material
- H05K1/0353—Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement
- H05K1/0366—Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement reinforced, e.g. by fibres, fabrics
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- Geochemistry & Mineralogy (AREA)
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- Organic Chemistry (AREA)
- Glass Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 B2 O3 、F2 を含まず、耐酸性、耐水性に
優れているのみならず、失透性に優れ、高い生産性を有
する耐蝕性ガラス繊維を提供することを目的とするもの
である。 【解決手段】 本発明の耐蝕性ガラス繊維は、モル%
で、SiO2 56〜63%、Al2 O3 4.5〜9
%、MgO 0〜6%、CaO 18〜26%、ZnO
0.5〜10%、Na2 O 0〜1.5%、K2 O
0〜1.5%、Li2 O 0〜1.5%、Na2 O+K
2 O+Li2 O≦3%を含有し、B2 O3 、F2 を含ま
ないことを特徴とする。
優れているのみならず、失透性に優れ、高い生産性を有
する耐蝕性ガラス繊維を提供することを目的とするもの
である。 【解決手段】 本発明の耐蝕性ガラス繊維は、モル%
で、SiO2 56〜63%、Al2 O3 4.5〜9
%、MgO 0〜6%、CaO 18〜26%、ZnO
0.5〜10%、Na2 O 0〜1.5%、K2 O
0〜1.5%、Li2 O 0〜1.5%、Na2 O+K
2 O+Li2 O≦3%を含有し、B2 O3 、F2 を含ま
ないことを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、B2 O3 、F2 を含ま
ないため、環境を汚染することがなく、現在最も多く生
産されているEガラス繊維に比べて耐酸性や耐水性に優
れているため、FRP、耐蝕FRP、プリント基板用樹
脂等の複合材料の補強材料や、バッテリーセパレーター
等の耐蝕性材料として適した耐蝕性ガラス繊維に関する
ものである。
ないため、環境を汚染することがなく、現在最も多く生
産されているEガラス繊維に比べて耐酸性や耐水性に優
れているため、FRP、耐蝕FRP、プリント基板用樹
脂等の複合材料の補強材料や、バッテリーセパレーター
等の耐蝕性材料として適した耐蝕性ガラス繊維に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記の用途に使用されているB2
O3 、F2 を含有しない繊維用ガラスとしては、USP
3,847,627、USP3,876,481、US
P4,026,715に記載されているSiO2 −Ti
O2 −Al2 O3 −RO(RはCa等の2価金属)系の
ECR(商標)ガラス、PCT公開特許公報WO 96
/39362に記載されているSiO2 −Al2 O3 −
RO系のアドバンテックスガラス(商標)が用いられて
いる。
O3 、F2 を含有しない繊維用ガラスとしては、USP
3,847,627、USP3,876,481、US
P4,026,715に記載されているSiO2 −Ti
O2 −Al2 O3 −RO(RはCa等の2価金属)系の
ECR(商標)ガラス、PCT公開特許公報WO 96
/39362に記載されているSiO2 −Al2 O3 −
RO系のアドバンテックスガラス(商標)が用いられて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ECRガラス、アドバ
ンテックスガラスはB2 O3 、F2 を含まず、Eガラス
に比べ、耐酸性、耐水性に優れている。
ンテックスガラスはB2 O3 、F2 を含まず、Eガラス
に比べ、耐酸性、耐水性に優れている。
【0004】ところで通常、ガラスを繊維化するために
は、所定割合に配合されたガラス原料を溶融して、均質
なガラスとした後、多数のノズルを底部に形成したブッ
シングに溶融ガラスを供給し、ブッシングのノズルから
ガラスを引き出すことによって繊維化する方法が採られ
る。
は、所定割合に配合されたガラス原料を溶融して、均質
なガラスとした後、多数のノズルを底部に形成したブッ
シングに溶融ガラスを供給し、ブッシングのノズルから
ガラスを引き出すことによって繊維化する方法が採られ
る。
【0005】この場合、ガラスの失透温度が、ガラスを
繊維化する際の温度である紡糸温度を越えると、ガラス
融液中に失透物が生じ、ノズル付近で糸切れが起こり易
くなるため、失透温度は、紡糸温度より低い温度である
ことが繊維化の条件であり、その差(ΔT)が大きいほ
ど、紡糸性が良好となるが、ECRガラスは、失透温度
が1150℃以上であり、また紡糸温度に相当する10
3 温度が1200℃前後であるため、ΔTが約50℃と
なり、紡糸時にブッシングノズルの部分で失透が生じ易
く生産が困難であった。アドバンテックスガラスも失透
温度が1200℃以上であり、紡糸温度が1260℃付
近であるため、失透が生じ易く、生産が困難である。
繊維化する際の温度である紡糸温度を越えると、ガラス
融液中に失透物が生じ、ノズル付近で糸切れが起こり易
くなるため、失透温度は、紡糸温度より低い温度である
ことが繊維化の条件であり、その差(ΔT)が大きいほ
ど、紡糸性が良好となるが、ECRガラスは、失透温度
が1150℃以上であり、また紡糸温度に相当する10
3 温度が1200℃前後であるため、ΔTが約50℃と
なり、紡糸時にブッシングノズルの部分で失透が生じ易
く生産が困難であった。アドバンテックスガラスも失透
温度が1200℃以上であり、紡糸温度が1260℃付
近であるため、失透が生じ易く、生産が困難である。
【0006】このようなガラスのΔTを大きくするため
には、紡糸温度を高くすれば良いが、紡糸温度が125
0℃以上の高温になると、ブッシングの温度調整が困難
となり、バッチの溶融性も悪化するため、やはり生産性
が低下する。
には、紡糸温度を高くすれば良いが、紡糸温度が125
0℃以上の高温になると、ブッシングの温度調整が困難
となり、バッチの溶融性も悪化するため、やはり生産性
が低下する。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あり、B2 O3 、F2 を含まず、耐酸性、耐水性に優れ
ているのみならず、失透性に優れ、高い生産性を有する
耐蝕性ガラス繊維を提供することを目的とするものであ
る。
あり、B2 O3 、F2 を含まず、耐酸性、耐水性に優れ
ているのみならず、失透性に優れ、高い生産性を有する
耐蝕性ガラス繊維を提供することを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の耐蝕性ガラス繊
維は、モル%で、SiO2 56〜63%、Al2 O3
4.5〜9.5%、CaO 18〜26%、MgO
0〜6%、ZnO 0.5〜10%、Na2 O 0〜
1.5%、K2 O 0〜1.5%、Li2 O 0〜1.
5%、Na2 O+K2 O+Li2 O≦3%を含有し、B
2 O3 、F2 を含まないことを特徴とする。
維は、モル%で、SiO2 56〜63%、Al2 O3
4.5〜9.5%、CaO 18〜26%、MgO
0〜6%、ZnO 0.5〜10%、Na2 O 0〜
1.5%、K2 O 0〜1.5%、Li2 O 0〜1.
5%、Na2 O+K2 O+Li2 O≦3%を含有し、B
2 O3 、F2 を含まないことを特徴とする。
【0009】また本発明の耐蝕性ガラス繊維は、好まし
くはモル%で、SiO2 57〜62%、Al2 O3
5〜8.5%、CaO 19〜25%、MgO 0〜5
%、ZnO 1〜9%、Na2 O 0〜1%、K2 O
0〜1%、Li2 O 0〜1%、Na2 O+K2 O+L
i2 O≦1.5%を含有し、B2 O3 、Fを含まないこ
とを特徴とする。
くはモル%で、SiO2 57〜62%、Al2 O3
5〜8.5%、CaO 19〜25%、MgO 0〜5
%、ZnO 1〜9%、Na2 O 0〜1%、K2 O
0〜1%、Li2 O 0〜1%、Na2 O+K2 O+L
i2 O≦1.5%を含有し、B2 O3 、Fを含まないこ
とを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明の耐蝕性ガラス繊維は、B2 O3 を含ま
ず、酸に強いSiO2 を56〜63%含有し、しかもア
ルカリ金属酸化物量を3%以下に抑えているため、優れ
た耐蝕性を有している。またB2 O3 とF2 を含まない
ため、製造時に周囲環境を汚染することがない。さらに
ZnOを0.5〜10%含むため、これらがB2O3 や
F2 に代わってフラックスとなり、バッチ溶融性を良好
に維持する。
ず、酸に強いSiO2 を56〜63%含有し、しかもア
ルカリ金属酸化物量を3%以下に抑えているため、優れ
た耐蝕性を有している。またB2 O3 とF2 を含まない
ため、製造時に周囲環境を汚染することがない。さらに
ZnOを0.5〜10%含むため、これらがB2O3 や
F2 に代わってフラックスとなり、バッチ溶融性を良好
に維持する。
【0011】本発明の耐蝕性ガラス繊維では、CaOが
26%以下であり、かつZnOを0.5%以上含むた
め、メインの失透相であるディオプサイド CaMgS
i2 O6 の晶出を抑制し、失透温度は1130℃以下に
できることを見い出した。また、紡糸温度も1190℃
〜1250℃となるためその差ΔT≧100℃となり、
紡糸性は向上する。
26%以下であり、かつZnOを0.5%以上含むた
め、メインの失透相であるディオプサイド CaMgS
i2 O6 の晶出を抑制し、失透温度は1130℃以下に
できることを見い出した。また、紡糸温度も1190℃
〜1250℃となるためその差ΔT≧100℃となり、
紡糸性は向上する。
【0012】次に本発明の耐蝕性ガラス繊維の構成成分
を上記のように限定した理由を説明する。
を上記のように限定した理由を説明する。
【0013】SiO2 は、ガラスの耐酸性を向上させる
成分であり、その含有量は56〜63モル%、好ましく
は57〜62モル%である。56モル%より少ない場合
は、上記の作用が得られず、63モル%より多い場合
は、高温粘度が上昇し、ガラスの溶融性や紡糸性が悪く
なる。
成分であり、その含有量は56〜63モル%、好ましく
は57〜62モル%である。56モル%より少ない場合
は、上記の作用が得られず、63モル%より多い場合
は、高温粘度が上昇し、ガラスの溶融性や紡糸性が悪く
なる。
【0014】Al2 O3 は、ガラスの耐水性や失透性を
向上させると共に溶融性を向上させる成分であり、その
含有量は4.5〜9モル%、好ましくは5〜8.5モル
%である。4.5モル%より少ない場合は、上記の作用
が得られず、9モル%より多い場合は、耐酸性が悪くな
る。
向上させると共に溶融性を向上させる成分であり、その
含有量は4.5〜9モル%、好ましくは5〜8.5モル
%である。4.5モル%より少ない場合は、上記の作用
が得られず、9モル%より多い場合は、耐酸性が悪くな
る。
【0015】MgOは、紡糸温度を低下させて、ブッシ
ングの劣化を抑えると共にB2 O3やF2 に代わるフラ
ックスとしてバッチの溶融性を向上させる成分であり、
その含有量は、0〜6モル%、好ましくは0〜5モル%
である。6モル%より多い場合は、ガラスが失透しやす
くなる。
ングの劣化を抑えると共にB2 O3やF2 に代わるフラ
ックスとしてバッチの溶融性を向上させる成分であり、
その含有量は、0〜6モル%、好ましくは0〜5モル%
である。6モル%より多い場合は、ガラスが失透しやす
くなる。
【0016】CaOは、ガラスの耐水性や失透性を向上
させると共に、ガラスの粘度を低下させて溶融性を向上
させる成分であり、その含有量は、18〜26モル%、
好ましくは19〜25モル%である。18モル%より少
ない場合や、26モル%より多い場合は、ガラスが失透
しやすくなる。
させると共に、ガラスの粘度を低下させて溶融性を向上
させる成分であり、その含有量は、18〜26モル%、
好ましくは19〜25モル%である。18モル%より少
ない場合や、26モル%より多い場合は、ガラスが失透
しやすくなる。
【0017】ZnOは、失透性を改善する成分であり、
その含有量は0.5〜10モル%、好ましくは1〜9モ
ル%である。0.5モル%より少ない場合や10モル%
より多い場合にはガラスの失透性が悪化する。表1にお
いてMgO置換によるZnO導入の失透温度に対する効
果を示す。ZnOが0→1→2→3モル%と増加するに
つれ、失透温度は、1165→1130→1120→1
112℃へと低下する。
その含有量は0.5〜10モル%、好ましくは1〜9モ
ル%である。0.5モル%より少ない場合や10モル%
より多い場合にはガラスの失透性が悪化する。表1にお
いてMgO置換によるZnO導入の失透温度に対する効
果を示す。ZnOが0→1→2→3モル%と増加するに
つれ、失透温度は、1165→1130→1120→1
112℃へと低下する。
【0018】Li2 O、Na2 O、K2 Oといったアル
カリ金属酸化物は、ガラスの粘度を低下させると共に、
フラックス剤としてバッチの溶融性を向上させる成分で
あり、Li2 Oは、0〜1.5モル%、Na2 Oは、0
〜1.5モル%、K2 Oは、0〜1.5モル%、Li2
O+Na2 O+K2 O≦3モル%であり、好ましくはL
i2 Oは、0〜1モル%、Na2 Oは、0〜1モル%、
K2 Oは、0〜1モル%、Li2 O+Na2 O+K2 O
≦1.5モル%である。これらの合量が、3モル%を越
えると、ガラスの耐水性が悪くなり、FRP使用時に強
度が大幅に低下する。
カリ金属酸化物は、ガラスの粘度を低下させると共に、
フラックス剤としてバッチの溶融性を向上させる成分で
あり、Li2 Oは、0〜1.5モル%、Na2 Oは、0
〜1.5モル%、K2 Oは、0〜1.5モル%、Li2
O+Na2 O+K2 O≦3モル%であり、好ましくはL
i2 Oは、0〜1モル%、Na2 Oは、0〜1モル%、
K2 Oは、0〜1モル%、Li2 O+Na2 O+K2 O
≦1.5モル%である。これらの合量が、3モル%を越
えると、ガラスの耐水性が悪くなり、FRP使用時に強
度が大幅に低下する。
【0019】本発明においては、上記成分以外にも10
モル%以下の範囲内で、BaO、SrO、P2 O5 等の
成分を添加しても良い。しかしながらこれらの添加成分
の合計が、10モル%を越えると、紡糸性が悪くなるた
め好ましくない。FeO、Fe2 O3 、TiO2 、Mn
O、MnO2 はガラスに好ましくない着色を与えるた
め、各0.5モル%以下が望ましい。特にTiO2 は、
失透性を悪化させる。さらに、B2 O3 やF2 は、製造
工程において環境を汚染するため含有しないことが望ま
しい。
モル%以下の範囲内で、BaO、SrO、P2 O5 等の
成分を添加しても良い。しかしながらこれらの添加成分
の合計が、10モル%を越えると、紡糸性が悪くなるた
め好ましくない。FeO、Fe2 O3 、TiO2 、Mn
O、MnO2 はガラスに好ましくない着色を与えるた
め、各0.5モル%以下が望ましい。特にTiO2 は、
失透性を悪化させる。さらに、B2 O3 やF2 は、製造
工程において環境を汚染するため含有しないことが望ま
しい。
【0020】
【実施例】以下、本発明の耐蝕性ガラス繊維を実施例に
基づいて詳細に説明する。
基づいて詳細に説明する。
【0021】表2、3は、本発明の実施例(試料No.
1〜10)及び比較例(試料No.11〜13)の各試
料のガラス組成と特性を示すものである。
1〜10)及び比較例(試料No.11〜13)の各試
料のガラス組成と特性を示すものである。
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】表2、3に示した各試料は、次のようにし
て調整した。
て調整した。
【0025】先ず各表に示す組成となるようにガラス原
料を調合し、白金坩堝を用いて1500℃で4時間溶融
した。溶融後、融液をグラファイト板上に流しだし、厚
さ5mmの板状に変形して、以下の測定に供するガラス
試料を得た。
料を調合し、白金坩堝を用いて1500℃で4時間溶融
した。溶融後、融液をグラファイト板上に流しだし、厚
さ5mmの板状に変形して、以下の測定に供するガラス
試料を得た。
【0026】耐酸性は、板状ガラス試料を粉砕し、直径
297〜500μmの粒度のガラスを比重グラム精秤
し、これを10%HCl溶液100ml中に浸漬し、8
0℃、96時間の条件で震盪した後、その重量減少率を
測定した。この重量減少率が小さい程、耐酸性が良いこ
とを示している。
297〜500μmの粒度のガラスを比重グラム精秤
し、これを10%HCl溶液100ml中に浸漬し、8
0℃、96時間の条件で震盪した後、その重量減少率を
測定した。この重量減少率が小さい程、耐酸性が良いこ
とを示している。
【0027】耐水性は、JIS R3502の方法に基
づいてアルカリ溶出量(mg)を測定することによって
判定した。アルカリ溶出量が少ない程、耐水性が良いこ
とを示している。
づいてアルカリ溶出量(mg)を測定することによって
判定した。アルカリ溶出量が少ない程、耐水性が良いこ
とを示している。
【0028】粘度103 ポイズに相当する温度は、通常
の白金球引き上げ法によって測定したものであり、また
失透温度は、ガラス試料の一部を直径297〜500μ
mの粉末にしてから、白金ボートに入れ、温度勾配を有
する電気炉内に16時間保持した後、放冷し、顕微鏡で
失透出現位置を観察することによって測定したものであ
る。
の白金球引き上げ法によって測定したものであり、また
失透温度は、ガラス試料の一部を直径297〜500μ
mの粉末にしてから、白金ボートに入れ、温度勾配を有
する電気炉内に16時間保持した後、放冷し、顕微鏡で
失透出現位置を観察することによって測定したものであ
る。
【0029】表2、3から明らかなように実施例である
No.1〜10の各試料は、いずれも耐酸性試験による
重量減少率が5.0%以下であり、アルカリ溶出量は、
0.06mg以下であり、良好な値を示した。また粘度
103 ポイズに相当する温度も1250℃以下であり、
ΔTが100℃以上であるため、ブッシングの温度コン
トロール、繊維化が容易であることが理解できた。
No.1〜10の各試料は、いずれも耐酸性試験による
重量減少率が5.0%以下であり、アルカリ溶出量は、
0.06mg以下であり、良好な値を示した。また粘度
103 ポイズに相当する温度も1250℃以下であり、
ΔTが100℃以上であるため、ブッシングの温度コン
トロール、繊維化が容易であることが理解できた。
【0030】それに対し、比較例であるNo.11の試
料は、耐酸性試験による重量減少率が40%と非常に多
かった。またNo.12の試料は、ΔTが60℃であ
り、失透しやすく紡糸が困難である。TiO2 が1.6
モル%含まれるため、着色も大である。No.13の試
料は、粘度103 ポイズに相当する温度が1260℃で
あるため、ブッシングの温度コントロールが困難である
と考えられる。さらに、ΔTが60℃であるため、失透
もしやすい。
料は、耐酸性試験による重量減少率が40%と非常に多
かった。またNo.12の試料は、ΔTが60℃であ
り、失透しやすく紡糸が困難である。TiO2 が1.6
モル%含まれるため、着色も大である。No.13の試
料は、粘度103 ポイズに相当する温度が1260℃で
あるため、ブッシングの温度コントロールが困難である
と考えられる。さらに、ΔTが60℃であるため、失透
もしやすい。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明の耐蝕性ガラス繊維
は、優れた生産性、紡糸性を有し、しかも耐酸性、耐水
性に優れているため、耐蝕FRPやプリント基板用樹脂
等の複合材料の補強剤として、またバッテリーセパレー
タ等の耐蝕性材料として有用である。
は、優れた生産性、紡糸性を有し、しかも耐酸性、耐水
性に優れているため、耐蝕FRPやプリント基板用樹脂
等の複合材料の補強剤として、またバッテリーセパレー
タ等の耐蝕性材料として有用である。
【表1】
Claims (2)
- 【請求項1】 モル%で、SiO2 56〜63%、A
l2 O3 4.5〜9.5%、MgO 0〜6%、Ca
O 18〜26%、ZnO 0.5〜10%、Na2 O
0〜1.5%、K2 O 0〜1.5%、Li2 O 0
〜1.5%、Na2 O+K2 O+Li2 O≦3%を含有
し、B2 O3 、F2 を含まないことを特徴とする耐蝕性
ガラス繊維。 - 【請求項2】 モル%で、SiO2 57〜62%、A
l2 O3 5〜8.5%、MgO 0〜5%、CaO
19〜25%、ZnO 1〜9%、Na2 O0〜1%、
K2 O 0〜1%、Li2 O 0〜1%、Na2 O+K
2 O+Li2O≦1.5%を含有し、B2 O3 、F2 を
含まないことを特徴とする請求項1記載の耐蝕性ガラス
繊維。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33637597A JPH11157875A (ja) | 1997-11-19 | 1997-11-19 | 耐蝕性ガラス繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33637597A JPH11157875A (ja) | 1997-11-19 | 1997-11-19 | 耐蝕性ガラス繊維 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11157875A true JPH11157875A (ja) | 1999-06-15 |
Family
ID=18298493
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33637597A Pending JPH11157875A (ja) | 1997-11-19 | 1997-11-19 | 耐蝕性ガラス繊維 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11157875A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010513207A (ja) * | 2006-12-22 | 2010-04-30 | サンーゴバン テクニカル ファブリックス ヨーロッパ | 有機物及び/又は無機物を強化できるガラス糸 |
-
1997
- 1997-11-19 JP JP33637597A patent/JPH11157875A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010513207A (ja) * | 2006-12-22 | 2010-04-30 | サンーゴバン テクニカル ファブリックス ヨーロッパ | 有機物及び/又は無機物を強化できるガラス糸 |
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