JPH10115023A - 断熱内壁下地構造およびその施工方法 - Google Patents

断熱内壁下地構造およびその施工方法

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JPH10115023A
JPH10115023A JP27201196A JP27201196A JPH10115023A JP H10115023 A JPH10115023 A JP H10115023A JP 27201196 A JP27201196 A JP 27201196A JP 27201196 A JP27201196 A JP 27201196A JP H10115023 A JPH10115023 A JP H10115023A
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Ryuichi Nishimoto
隆一 西本
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美樹 小谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】鉄骨柱からの熱損失を防止するとともに、断熱
内壁下地パネルを部品を増やすことなく標準位置もしく
は標準位置以外に高精度に位置決めして建て込む。 【解決手段】鉄骨梁Hの下フランジh1に間隔をおいて
複数個のランナー固定金具2を取り付け、これらのラン
ナー固定金具2にわたってランナー3を固定する一方、
ランナー3の固定位置に合わせて床材Fに間隔をおいて
複数個の固定金具4を固定した後、ランナー3に断熱内
壁下地パネル5の上端部を差し込んでその下端部背面を
固定金具4に当接させ、固定金具4を折り返して断熱内
壁下地パネル5に固定する。また、鉄骨柱の、室内側に
露出する側面に柱用断熱内壁下地パネルを装着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、断熱内壁下地構造
およびその施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、鉄骨構造の建物において、外壁が
カーテンウォール構造を採用する場合、特開平8−13
654号公報に記載されるように、内壁の施工に際し
て、縦桟および横桟によって矩形に枠組みされた木製枠
材の各区画された枠内部に断熱材を詰め込むとともに、
その片面に防水防湿シートを貼着してなる断熱内壁下地
パネルを外壁から離隔して床材に立設することにより、
断熱内壁下地を形成することが提案されている。
【0003】この断熱内壁下地は、断熱内壁下地パネル
の上端部に金具本体を固定する一方、床材に鉄骨梁に合
わせてランナーを固定し、断熱内壁下地パネルの下端部
をランナーに差し込むとともに、金具本体を鉄骨梁の下
フランジの室内側端縁に当接させ、固定部材を金具本体
を通して鉄骨梁の下フランジの室内側端縁部に噛み込ま
せて固定することにより形成されるものである。この結
果、室内空間の断熱性を高めると同時に、外壁裏面と断
熱材との間に通風空間を確保して内部結露の発生を防止
するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た断熱内壁下地を形成する場合、断熱内壁下地パネルの
立設位置は、鉄骨梁に合わせて床材に固定されたランナ
ーおよび鉄骨梁の下フランジの室内側端縁に当接する金
具本体によって自動的に決定されることから、断熱内壁
下地パネルを外壁により近づけて、あるいは、外壁から
より離して立設するためには、外壁に対する断熱内壁下
地パネルの立設位置に合わせて大きさの異なる複数種類
の金具本体が必要になるものである。したがって、大き
さが同じ単一の金具本体を使用かぎり、室内空間をより
広く確保しようとする場合や、和室に障子を設ける場
合、あるいは、柱との関係などにより、外壁からの距離
を変えて断熱内壁下地パネルを立設することは不可能で
ある。
【0005】また、断熱内壁下地パネルは、前述したよ
うに、鉄骨梁を基準として位置決めされることから、そ
の立設位置は鉄骨梁の製造上の誤差に影響されることに
なる。この結果、断熱内壁下地パネルの立設位置に誤差
が発生することがあり、その場合には、断熱内壁下地パ
ネルの調整作業が必要になるものである。
【0006】さらに、鉄骨柱は、通常、出隅部において
は隣接する二面が、また、一般部においては隣接する三
面が、さらには、入り隅部や中柱においては四面全てが
室内側に露出することになるが、このように室内側に露
出する少なくとも二面については、単に内壁パネルを取
り付けるのみで対応していた。このため、鉄骨柱を通し
て熱損失が発生するという問題もあった。
【0007】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、鉄骨柱からの熱損失を防止するとともに、
断熱内壁下地パネルを部品点数を増やすことなく標準位
置もしくは標準位置以外の他の位置に高精度に位置決め
して建て込むことのできる断熱内壁下地構造およびその
施工方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の断熱内壁下地構
造は、室内側に露出する鉄骨柱の表面に装着された柱用
断熱内壁下地パネルと、鉄骨梁の下方フランジに間隔を
おいて取り付けられた複数個のランナー固定金具と、こ
れらのランナー固定金具にわたって固定されたランナー
と、このランナーの固定位置に合わせて床材および柱用
断熱内壁下地パネルに間隔をおいて固定された複数個の
固定金具と、上端部がランナーに差し込まれるととも
に、下端部背面もしくは下端部背面とともに側端部背面
が固定金具に当接されて固定金具と固定された断熱内壁
下地パネルと、からなり、ランナーを基準位置から設定
距離をおいてランナー固定金具に固定することを特徴と
するものである。
【0009】また、本発明の断熱内壁下地の施工方法
は、室内側に露出する鉄骨柱の表面に柱用断熱内壁下地
パネルを装着した後、鉄骨梁の下方フランジに間隔をお
いて複数個のランナー固定金具を取り付け、これらのラ
ンナー固定金具にわたってランナーを固定する一方、ラ
ンナーの固定位置に合わせて床下地材および柱用断熱内
壁下地パネルにそれぞれ間隔をおいて複数個の固定金具
を固定し、ランナーに断熱内壁下地パネルの上端部を差
し込んでその下端部背面もしくは下端部背面および側端
部背面を固定金具に当接させ、固定金具の先端部を折り
返して断熱内壁下地パネルに固定することを特徴とする
ものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例の形態を図
面に基づいて説明する。
【0011】図1乃至図4には、本発明の断熱内壁下地
構造1が示されている。
【0012】この断熱内壁下地構造1は、鉄骨梁Hのフ
ランジh1に間隔をおいて取り付けられた複数個のラン
ナー固定金具2と、これらのランナー固定金具2にわた
ってビスを介して固定されたランナー3と、床材Fにビ
スを介して固定された固定金具4と、これらのランナー
3および固定金具4によって外壁Wから一定距離離れた
床材F上に建て込まれた断熱内壁下地パネル5と、柱P
に装着された柱用断熱内壁下地パネル6と、から構成さ
れている。
【0013】まず、ランナー固定金具2は、鋼板を折り
曲げて形成され、図5に示すように、取り付け部21
1、この取り付け部211の両側端から上方に向けて折
曲された垂直部212およびこれらの垂直部212の上
端から外方に向けて折曲された当接部213を備える断
面逆ハット状の下地材21と、この下地材21の各垂直
部212の一端縁に連続して形成され、鉄骨梁Hの下フ
ランジh1の端縁に係合可能な係合部22aを有する係
合片22と、下地材21の各当接部213の他端縁に連
続して形成され、上方に向けて折曲された係止片23
と、からなり、係合片22の係合部22aと係止片23
との間隔は、鉄骨梁Hの下フランジh1の幅に設定され
ている。
【0014】このランナー固定金具2を鉄骨梁Hに取り
付けるには、まず、下地材21の当接部213を鉄骨梁
Hの下フランジh1の下面に当接させた状態で係合片2
2の係合部22aを鉄骨梁Hの下フランジh1の外壁側
端縁に係合させた後、係止片23を折り返して鉄骨梁H
の下フランジh1の室内側端縁に係止すればよい(図6
参照)。
【0015】一方、ランナー3は、後述する断熱内壁下
地パネル5の上端部を差し込むことができるように、断
面略コ字状に形成されている。そして、ランナー3は、
基準位置から設定された距離をおいてランナー固定金具
2の下地材21の取り付け部211に付された墨出し線
に合わせてビスを介して固定されるものである。この
際、ランナー3は、その中心と鉄骨梁Hの中心とが一致
する標準位置(図7(a)参照)あるいはランナー固定
金具2の長さの範囲内においてその標準位置から室外側
または室内側に一定距離移動させた位置(図7(b),
(c)参照)にそれぞれ固定することができる。
【0016】また、固定金具4は、図8に示すように、
断熱内壁下地パネル5の奥行きに相当する長さに形成さ
れた水平部41および水平部41の一端に上方に向けて
折曲された垂直部42によって断面L字状に折曲されて
おり、水平部41の他端には係止片43が延設されてい
る。そして、水平部41および係止片43には、それぞ
れ複数個のビス穴41a,43aが形成されている。こ
のように構成された固定金具4は、前述したランナー3
の固定位置に合わせて床材Fに付された墨出し線に沿っ
て固定されるものであり、その垂直部42に断熱内壁下
地パネル5の下端部背面が当接するようになっている。
【0017】なお、固定金具4は、図9に示すように、
鉄骨柱Pに装着された後述する柱用断熱内壁下地パネル
6にも固定されており、鉄骨柱Pに沿って建て込まれた
断熱内壁下地パネル5の側端部背面を当接して支持する
ようになっている。この場合においても、固定金具4
は、ランナー3の固定位置に合わせて柱用断熱内壁下地
パネル6に付された墨出し線に沿って固定される。
【0018】さらに、断熱内壁下地パネル5は、縦桟お
よび横桟によって矩形に枠組みされた木製枠材51の各
区画された空間内にロックールやグラスウールなどの断
熱材52を詰め込み、片面に防水防湿シート(図示せ
ず)を貼着して形成されている。
【0019】また、柱用断熱内壁下地パネル6は、断熱
内壁下地パネル5と同様に、縦桟および横桟によって矩
形に枠組みされた木製枠材61の各区画された空間内に
ロックールやグラスウールなどの断熱材62を詰め込
み、片面に防水防湿シート(図示せず)を貼着して形成
されている。そして、この柱用断熱内壁下地パネル6
は、一般部においては室内側に露出することになる鉄骨
柱Pの隣接する三面に装着され(図10(a)参照)、
また、出隅部においては室内側に露出することになる鉄
骨柱Pの隣接する二面に装着され(図10(b)参
照)、さらに、入り隅部や中柱においては鉄骨柱Pの四
面全てに装着されるものである(図10(c)参照)。
この結果、鉄骨柱Pの室内側に露出する側面からの熱損
失は確実に防止されることから、より高い断熱性能を確
保することができる。
【0020】この場合、装着する鉄骨柱Pに合わせて柱
用断熱内壁下地パネル6をL字状あるいはコ字状に組み
立て、両面テープを介して鉄骨柱Pに被せて仮固定する
ようにしている(図11参照)。
【0021】なお、床材Fは、ALC(軽量気泡コンク
リート)床f1と、このALC床f1の上に防湿シート
(図示せず)を介して順次敷設されたパーティクルボー
ドf2および床板f3から構成されている(図3参
照)。
【0022】次に、このような断熱内壁下地構造1を形
成するには、まず、柱用断熱内壁下地パネル6を装着す
る鉄骨柱Pに合わせてL字状あるいはコ字状に組み立
て、両面テープを介して柱Pに被せて仮固定する。次い
で、複数個のランナー固定金具2を一定間隔をおいて鉄
骨梁Hの下フランジh1に取り付ける。すなわち、ラン
ナー固定金具2の下地材21の当接部213を鉄骨梁H
の下フランジh1の下面に当接させた状態で係合片22
の係合部22aを鉄骨梁Hの下フランジh1の外壁側端
縁に係合させた後、係止片23を鉄骨梁Hの下フランジ
h1の室内側端縁に折り返して係止する。
【0023】ランナー固定金具2が取り付けられたなら
ば、ランナー固定金具2の下地材21の取り付け部21
1に基準位置から設定された距離をおいて墨を打ち、そ
の墨出し線に合わせてランナー3を配置し、ビスを介し
て固定する。さらに、ランナー3の固定位置に合わせて
床材Fおよび柱用断熱内壁下地パネル6の横桟に墨を打
ち、その墨出し線に合わせて一定間隔をおいて複数個の
固定金具4をビスを介して固定する。この結果、ランナ
ー3および固定金具4は、家を建築する際の基準位置か
ら正確に距離をおいて位置決めされることになり、鉄骨
梁Hを基準とする場合よりも精度を大幅に向上させるこ
とができる。
【0024】次いで、断熱内壁下地パネル5を把握し、
その上端部をランナー3に差し込むとともに、その下端
部背面を固定金具4の垂直部42に当接させた後、固定
金具4の係止片43を上方に向けて折り返して断熱内壁
下地パネル5の下端部表面に密着させ、ビスを介して固
定する。この際、鉄骨柱Pに隣接して建て込む断熱内壁
下地パネル5については、その下端部背面とともに側端
部背面がそれぞれ床材Fに固定された固定金具4および
柱用断熱内壁下地パネル6に固定された固定金具4に当
接されて固定されるものである。このように、鉄骨柱P
に隣接して建て込まれた断熱内壁下地パネル5が固定さ
れることにより、相互に柱用断熱内壁下地パネル6も固
定されることになる。以下、同様に他の面についても断
熱内壁下地パネル5を建て込んで区画する。
【0025】この際、外壁Wに窓を取り付けるための開
口部が形成されている場合は、その開口部に合わせて開
口部5a(図1参照)を有する断熱内壁下地パネル5か
ら建て込む。そして、断熱内壁下地パネル5の建て込み
が終了すれば、詳細には図示しないが、開口部5aに窓
額縁を嵌め込んで固定し、断熱内壁下地パネル5の開口
部5aと窓額縁の周囲との間に形成された空間に断熱材
を詰め込む。その後、石膏ボードなどの内壁ボード7を
取り付けた後、天井8を施工すればよい(図2および図
3参照)。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、鉄骨柱か
らの熱損失を防止するとともに、断熱内壁下地パネルを
部品点数を増やすことなく標準位置もしくは標準位置以
外の他の位置に高精度に位置決めして建て込むことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の断熱内壁下地構造を示す説明図であ
る。
【図2】本発明の断熱内壁下地構造を有する内壁の縦断
面図である。
【図3】図2の内壁を一部省略して示す拡大図である。
【図4】本発明の断熱内壁下地構造を有する内壁を一部
省略して示す横断面図である。
【図5】ランナー固定金具を示す斜視図である。
【図6】鉄骨梁、ランナー固定金具およびランナーの関
係を示す斜視図である。
【図7】ランナー固定金具に対するランナーの固定位置
を示す断面図である。
【図8】固定金具を示す斜視図である。
【図9】鉄骨柱に装着された柱用断熱内壁下地パネルに
固定金具を固定して断熱内壁下地パネルを取り付ける場
合の説明図である。
【図10】鉄骨柱に装着した柱用断熱内壁下地パネルを
示す横断面図である。
【図11】鉄骨柱に柱用断熱内壁下地パネルを取り付け
る場合の説明図である。
【符号の説明】
1 断熱内壁下地構造 2 ランナー固定金具 3 ランナー 4 固定金具 5 断熱内壁下地パネル 6 柱用断熱内壁下地パネル H 鉄骨梁 h1 下フランジ W 外壁 F 床材 P 鉄骨柱
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI E04B 2/56 604 E04B 2/56 604A 604F 605 605E 605Z 611 611B 611C 622 622B 622C 622K 633 633A 633G 644 644B 645 645B 645C

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室内側に露出する鉄骨柱の表面に装着さ
    れた柱用断熱内壁下地パネルと、鉄骨梁の下方フランジ
    に間隔をおいて取り付けられた複数個のランナー固定金
    具と、これらのランナー固定金具にわたって固定された
    ランナーと、このランナーの固定位置に合わせて床材お
    よび柱用断熱内壁下地パネルに間隔をおいて固定された
    複数個の固定金具と、上端部がランナーに差し込まれる
    とともに、下端部背面もしくは下端部背面とともに側端
    部背面が固定金具に当接されて固定金具と固定された断
    熱内壁下地パネルと、からなり、ランナーを基準位置か
    ら設定距離をおいてランナー固定金具に固定することを
    特徴とする断熱内壁下地構造。
  2. 【請求項2】 室内側に露出する鉄骨柱の表面に柱用断
    熱内壁下地パネルを装着した後、鉄骨梁の下方フランジ
    に間隔をおいて複数個のランナー固定金具を取り付け、
    これらのランナー固定金具にわたってランナーを固定す
    る一方、ランナーの固定位置に合わせて床下地材および
    柱用断熱内壁下地パネルにそれぞれ間隔をおいて複数個
    の固定金具を固定し、ランナーに断熱内壁下地パネルの
    上端部を差し込んでその下端部背面もしくは下端部背面
    および側端部背面を固定金具に当接させ、固定金具の先
    端部を折り返して断熱内壁下地パネルに固定することを
    特徴とする断熱内壁下地の施工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002021210A (ja) * 2000-07-06 2002-01-23 Michihiro Oe 発泡樹脂等の成形材固定用冶具

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