JPH10114650A - 津液改善剤及びそれを含有する経口投与用組成物 - Google Patents

津液改善剤及びそれを含有する経口投与用組成物

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JPH10114650A
JPH10114650A JP8272726A JP27272696A JPH10114650A JP H10114650 A JPH10114650 A JP H10114650A JP 8272726 A JP8272726 A JP 8272726A JP 27272696 A JP27272696 A JP 27272696A JP H10114650 A JPH10114650 A JP H10114650A
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Makoto Fukushima
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靖規 稲岡
Takehiro Okuda
剛弘 奥田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 津液作用を改善しうる津液改善剤及びそれを
含有する食品、医薬等の経口投与用組成物を提供するこ
とを課題とする。 【解決手段】 下記一般式(I)で表される化合物及び
/又はその生理的に許容される塩からなる津液改善剤
(エモジン、アロエエモジン、ライン、センノサイド、
アロイン等)を得る。前記津液改善剤を配合して食品、
医薬等の経口投与用組成物とする。 【化1】 [式(I)中、R1は水酸基又は糖残基を表し、R2は水
素原子、水酸基、ヒドロキシメチル基又はカルボキシル
基を表し、R3はメチル基、カルボキシル基又は水素原
子を表す。Aはカルボニル基又はCH−R4で表される
基を表す。ここでR4は糖残基又は置換基を有してもよ
いアントラニル基を表す。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、津液作用の改善効
果を有する津液改善剤、及びそれを含有する食品、医薬
等の経口投与用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】漢方思想における気、血、水の考え方
は、その薬理作用の捉え方のユニークさと、漢方薬選択
時の合理的な指標であるために、古くより研究されてき
た。これらの内、気、血の意味するものについては、多
くのことが解明されてきた。例えば、血とは酸素、栄養
等エネルギーを中心とする補給・代謝を表すキーワード
であり、気とは生命活動の恒常性機構の活動状況と生命
活動の原動力の状況を表すキーワードであることが知ら
れている。
【0003】しかし、水(津液)の働きについては老廃
物の代謝・排泄作用のみしか知られておらず、気・血・
水の論理体型において遅れて認識された為、その真の作
用(津液作用)の解明は未完であった。また、津液作用
と現代医学で認識されている種々の薬理作用等との関係
や津液の現代医学における役割などはあまり知られてお
らず、現代医学の分野における津液作用の解明及び津液
作用の改善をもたらす食品や医薬等の開発が望まれてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況を踏まえてなされたものであり、津液の真の作用を
明らかにし、津液作用を改善しうる物質及びそれを含有
する食品、医薬等の経口投与用組成物を提供することを
課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な状況に鑑み、津液の真の作用を求めて鋭意研究を重ね
た結果、津液作用が、ある種の物質の働きによって水分
の体外への分泌を司る器官を刺激し、体内水分の体外へ
の分泌を促進させる作用を意味していることを見出し
た。そして、そのような分泌器官を刺激し津液作用を促
進・改善しうる物質である津液改善剤をスクリーニング
することにより、本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、下記一般式(I)で
表される化合物及び/又はその生理的に許容される塩か
らなる津液改善剤を提供するものである。。
【0007】
【化7】
【0008】[式(I)中、R1は水酸基又は糖残基を
表し、R2は水素原子、水酸基、ヒドロキシメチル基又
はカルボキシル基を表し、R3はメチル基、カルボキシ
ル基又は水素原子を表す。Aはカルボニル基又はCH−
4で表される基を表す。ここでR4は糖残基又は置換基
を有してもよいアントラニル基を表す。]
【0009】また、本発明は、前記津液改善剤を含有す
る経口投与用組成物を提供するものである。
【0010】本発明の津液改善剤とは、水分の体外への
分泌を司る器官を刺激して体内水分の体外への分泌を促
し津液作用を促進・改善する作用、すなわち津液改善作
用を有する物質をいう。本発明者らは、津液作用が真皮
から表皮への水分分泌を促進し表皮に十分な水分を保持
させることによって起こる美肌作用、アトピー性皮膚
炎、湿疹、皮膚真菌症、疣贅、色素沈着症、尋常性乾
癬、老人性乾皮症、老人性角化腫、火傷等の各種皮膚疾
患治療作用、発毛促進作用、発汗促進作用、胃壁、腎
臓、腸管等での水分分泌を促進させることによって起こ
る消化液分泌促進作用、利尿作用、便通促進作用にかか
わる作用であることを見出した。すなわち、漢方生薬の
薬効分類を詳細に検討し、現代医薬分類との対比を行っ
た結果、水(津液)が関与すると言われているしゃ下、
利水、消導、補陰と言った薬草群の作用が現代医薬品分
類における美肌作用、アトピー性皮膚炎、湿疹、皮膚真
菌症、疣贅、色素沈着症、尋常性乾癬、老人性乾皮症、
老人性角化腫、火傷等の各種皮膚疾患の治療作用、発毛
促進作用、消化液分泌促進作用、発汗促進作用、利尿作
用、便通促進作用と係わりが深いことを見出した。
【0011】この知見をもとに種々の物質について美肌
作用、アトピー性皮膚炎治療作用、湿疹の治療作用、発
毛促進作用、消化液分泌促進作用、発汗促進作用を指標
にスクリーニングを重ねたところ、上記一般式(I)で
表される化合物及び/又はその生理的に許容される塩が
このような作用に優れることを見いだしたものである。
【0012】上記一般式(I)で表される化合物及び/
又はその生理的に許容される塩は、経皮吸収促進作用、
肝機能の改善や免疫機能の改善作用等を有していること
は知られているものの、それが真の意味での津液改善作
用を有することは知る余地もなかった。更に、一般式
(I)で表される化合物及び/又はその生理的に許容さ
れる塩が美肌作用、アトピー性皮膚炎、湿疹、皮膚真菌
症、疣贅、色素沈着症、尋常性乾癬、老人性乾皮症、老
人性角化腫、火傷等の皮膚疾患治療作用、発毛促進作
用、発汗促進作用、消化液分泌促進作用、利尿作用、便
通促進作用を有することは全く知られていなかった。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を説
明する。 (1)本発明の津液改善剤 本発明の津液改善剤は、上記一般式(I)で表される化
合物及び/又はその生理的に許容される塩からなる。
【0014】ここで、式(I)中、R1は水酸基又は糖
残基を表し、R2は水素原子、水酸基、ヒドロキシメチ
ル基又はカルボキシル基を表し、R3はメチル基、カル
ボキシル基又は水素原子を表す。Aはカルボニル基又は
CH−R4で表される基を表し、R4は糖残基又は置換基
を有してもよいアントラニル基を表す。
【0015】このような化合物として具体的には、下記
一般式(II)で表されるエモジン、下記一般式(II
I)で表されるアロエエモジン、下記一般式(IV)で
表されるライン、下記一般式(V)で表されるセンノサ
イド、又は下記一般式(VI)で表されるアロインが挙
げられる。尚、一般式(V)中、GlO又はOGlは糖
残基を表わす。
【0016】
【化8】
【0017】
【化9】
【0018】
【化10】
【0019】
【化11】
【0020】
【化12】
【0021】また、上記化合物の生理的に許容される塩
とは、例えば、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属
塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属
塩、アンモニウム塩、トリエチルアミンやトリエタノー
ルアミン等の有機アミン塩、リジンやアルギニン等の塩
基性アミノ酸塩等が好ましく例示できる。これらの対塩
基は1種でも2種以上を組み合わせて用いても構わな
い。
【0022】一般式(I)で表される化合物及び/又は
その生理的に許容される塩は何れも市販されており入手
可能である。本発明の上記化合物からなる津液改善剤
は、津液作用を促進・改善する効果を有する。津液作用
は、その発現形態としてしゃ下作用、利水作用、補陰作
用、消導作用として生体に発現することが知られてい
る。これらの作用を有する漢方生薬としては、しゃ下作
用であれば、ダイオウ、バンシャヨウ、ロカイ、マシニ
ン、ケンゴシ、カンスイ、ゲンカ、ゾクズイシ、ウキュ
ウコンピ等が知られており、利水作用を有する漢方生薬
としては、チョレイ、ブクリョウ、タクシャ、インチン
コウ、ヨクイニン、トウカニン、ジフシ、トウキヒ、キ
ンセンソウ等が知られており、補陰作用を有する漢方生
薬としては、シャジン、セイヨウジン、テンモンドウ、
バクモンドウ、セッコク、ギョクチク、ヒャクゴウ、ソ
ウキセイ、カンレンソウ、ジョテイシ、ゴマ、コクズ、
キバン、ベッコウ等が知られており、消導作用を有する
漢方生薬としては、サンザシ、クレンコンピ、ヒシ、カ
クシツ、ライガン、ビンロウジ、ナンカシ、タイサン等
が知られている。
【0023】これらについて文献等を調べてみると、美
肌作用、発毛促進作用、抗アレルギー作用、抗炎症作
用、消化促進作用等の薬理作用が重複していることが見
出された。ここに本発明者等は注目し、「水」(津液)
の作用は現代医学における美肌作用、アトピー性皮膚炎
治療作用、発毛促進作用、湿疹の治療作用、消化液分泌
促進作用、発汗促進作用、利尿作用、便通促進作用等を
指標とすることができることを見出した。尚、これらの
作用の一つを有する物質は、大なり小なり他の作用も有
している場合が多い。したがって、これらの作用の一つ
を指標にするスクリーニングを行えば、他の作用の推定
を行うこともできる。
【0024】本発明の津液改善剤は、美肌作用、アトピ
ー性皮膚炎治療作用、湿疹で代表される皮膚炎群治療作
用、皮膚真菌症治療作用、疣贅治療作用、肝炎で代表さ
れる色素沈着症治療作用、尋常性乾癬治療症、老人性乾
皮症、老人性角化腫治療作用、物理的原因による皮膚損
傷治療作用、発毛促進作用、消化液分泌促進作用、発汗
促進作用、便通促進作用、及び利尿作用からなる群から
選ばれる少なくとも一つの作用を改善する作用を有して
おり、これを投与することにより、肌の衰えの防止と改
善、アトピー性皮膚炎の治療と発症・悪化の予防、発毛
の促進と抜け毛の予防、湿疹の改善と悪化の予防、便通
の促進、排尿の促進等の効果が発揮される。
【0025】津液改善剤の好ましい投与量は、疾病の種
類や患者の特性によって異なるが、成人一人一日あたり
1〜10000mgを1回乃至は数回に分けて経口投与
すればよい。
【0026】取り分け本発明で注目すべきことは、上記
一般式(I)で表される化合物及び/又はその生理的に
許容される塩は、経口投与によって肌が美しくなったり
発毛が促進されたりするなど、複数の作用を同時に備え
ることができる点である。すなわち、好ましくは、本発
明の津液改善剤は、美肌作用、アトピー性皮膚炎治療作
用、湿疹で代表される皮膚炎群治療作用、皮膚真菌症治
療作用、疣贅治療作用、肝炎で代表される色素沈着症治
療作用、尋常性乾癬治療症、老人性乾皮症、老人性角化
腫治療作用、物理的原因による皮膚損傷治療作用、発毛
促進作用、消化液分泌促進作用、発汗促進作用、便通促
進作用、及び利尿作用からなる群から選ばれる二以上の
作用を改善する効果を有する。経口投与でこのような作
用を同時に期待しうる物質は未だ知られていない。
【0027】(2)本発明の経口投与用組成物 本発明の経口投与用組成物は、本発明の上記津液改善剤
を含有することを特徴とする。上記津液改善剤は1種又
は2種以上を含有してもよい。
【0028】経口投与用組成物としては、顆粒剤、散
剤、錠剤、カプセル剤、キャンディー、ガム、グミ等に
加工した食品組成物や医薬組成物が例示できる。好まし
い本発明の津液改善剤の含有量は、食品組成物の場合、
組成物全体に対し0.001〜50重量%であり、0.
01〜20重量%がより好ましく、0.01〜15重量
%が更に好ましい。また、医薬組成物の場合は0.1〜
60重量%が好ましく、0.5〜50重量%がより好ま
しく、1〜30重量%が更に好ましい。
【0029】本発明の組成物は、上記津液改善剤以外
に、食品組成物又は医薬品組成物で通常用いられている
任意成分を含有することができる。このような任意成分
としては、医薬組成物であれば、賦形剤、結合剤、被覆
剤、滑沢剤、糖衣剤、崩壊剤、増量剤、矯味矯臭剤、乳
化・可溶化・分散剤、安定剤、pH調整剤、等張剤等が
例示できる。食品組成物であれば、酸化防止剤、矯味矯
臭剤、増粘剤、乳化安定剤、防腐剤、呈味剤、甘味剤、
酸味剤等が例示できる。これらの任意成分と上記津液改
善剤を常法に従って処理することにより、本発明の組成
物を製造することができる。
【0030】本発明の組成物は、津液作用の改善に用い
ることができる。具体的には、美肌作用、アトピー性皮
膚炎治療作用、湿疹で代表される皮膚炎群治療作用、皮
膚真菌症治療作用、疣贅治療作用、肝炎で代表される色
素沈着症治療作用、尋常性乾癬治療症、老人性乾皮症、
老人性角化腫治療作用、物理的原因による皮膚損傷治療
作用、発毛促進作用、消化液分泌促進作用、発汗促進作
用、便通促進作用、及び利尿作用からなる群から選ばれ
る作用の改善のために用いることができる。
【0031】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明する。
【0032】
【実施例1〜5】 <配合例>表1に示す成分を用い、その処方に従って錠
剤を作成した。即ち、各処方成分をグラッド造粒装置に
秤込み、50重量部の20%エタノール水溶液を噴霧し
ながら混合して、粗顆粒を作成した。粗顆粒を40℃で
48時間送風乾燥して、打錠機で打錠して250mgの
錠剤を得た。尚、表1中の数値の単位は重量部を表す。
【0033】
【表1】
【0034】
【実施例6〜10】 <配合例>表2に示す成分を用いてその処方に従ってキ
ャンディーを作成した。即ち、各処方成分を120℃で
加熱溶解し、冷却しながら成形してキャンディーを得
た。尚、表2中の数値の単位は重量部を表す。
【0035】
【表2】
【0036】
【実施例11〜15】 <配合例>表3に示す成分を用いてその処方に従ってキ
ャンディーを作成した。即ち、処方成分を120℃で加
熱溶解し、冷却しながら成形してキャンディーを得た。
尚、表3中の数値の単位は重量部を表す。
【0037】
【表3】
【0038】
【実施例16】 <試験例1:美肌改善作用>肌荒れに悩む28〜39歳
のパネラー1群10名が、上記実施例1〜3の錠剤(1
g錠)を1日朝晩2回1錠ずつ2ヶ月間のみ、肌荒れの
改善を評価した。評価基準は、非常に改善した(評点
5)〜改善しない(評点0)とした。対照としては、本
発明の津液改善剤を乳糖に置換したものを用いた。結果
を平均評点として表4に示す。これより、本発明の津液
改善剤が内服によって肌荒れを改善する作用を有するこ
と、即ち、美肌作用を有することがわかる。
【0039】
【表4】
【0040】
【実施例17】 <試験例2:発毛促進作用>C3Hマウス1群5匹の背
部を剃毛し、表5に示す検体10mgを生理食塩水20
0μlに溶解又は分散させ経口投与し、その後の毛の生
え方を観察して発毛促進作用を評価した。対照はベヒク
ルの生理食塩水のみとした。評価の基準は、++(評点
4):対照に比べて著しく早い、+(評点2):対照に
比べて早い、±(評点1):対照に比べてやや早い、−
(評点0):対照に比べて早くない、とした。結果を平
均評点として表5に示す。これより、本発明の津液改善
剤は発毛促進作用に優れることが判る。
【0041】
【表5】
【0042】
【実施例18】 <試験例3:アトピー性皮膚炎に対する作用>アトピー
性皮膚炎に悩む21〜35歳のパネラー1群10名が、
上記実施例1〜3の錠剤(1g錠)を1日朝晩2回1錠
ずつ2ヶ月間のみ、アトピー性皮膚炎の改善効果を評価
した。評価基準は、非常に改善した(評点5)〜改善し
ない(評点0)とした。対照としては、本発明の津液改
善剤を乳糖に置換したものを用いた。結果を平均評点と
して表6に示す。これより、本発明の津液改善剤が内服
によってアトピー性皮膚炎を改善する作用を有すること
がわかる。
【0043】
【表6】
【0044】
【実施例19】 <試験例4:湿疹改善作用>湿疹に悩む17〜24歳の
パネラー1群10名が、上記実施例1〜3の錠剤(1g
錠)を1日朝晩2回1錠ずつ2ヶ月間のみ、湿疹の改善
効果を評価した。評価基準は、非常に改善した(評点
5)〜改善しない(評点0)とした。対照としては、本
発明の津液改善剤を乳糖に置換したものを用いた。結果
を平均評点として表7に示す。これより、本発明の津液
改善剤が内服によって湿疹を改善する作用を有すること
がわかる。
【0045】
【表7】
【0046】
【実施例20】 <試験例5:胃液分泌促進作用>麻酔犬を用いて胃液の
分泌促進作用を評価した。即ち、ペントバルビツールで
麻酔した犬の胃に投与装置付き内視鏡を導入し、検体と
して表8に示す本発明の津液改善剤10mgを生理食塩
水10mlに溶解又は分散させて投与し、その前後の胃
液の分泌を観察した。対照は生理食塩水のみを用いた。
評価の基準は、++(評点4):対照に比べて著しく胃
液分泌が増大、+(評点2):対照に比べて胃液分泌が
増大、±(評点1):対照に比べてやや分泌が増大、−
(評点0):分泌が対照に比べて増大せず、とした。結
果を表8に示す。これより、本発明の津液改善剤は胃液
分泌促進作用に優れることがわかる。
【0047】
【表8】
【0048】
【実施例21】 <試験例6:便通・排尿の促進作用>ICRマウスを代
謝ケージで飼育した。投与群は上記実施例1〜3で得ら
れた組成物を1g/1匹朝夕2回0.5gずつ投与し
た。24時間尿と糞の量をモニターした。コントロール
群は検体を投与しなかった。各サンプル1群10匹とし
た。検体投与群の尿量の総和をコントロール群の尿量の
総和で除した値(尿量比)と、検体投与群の糞量の総和
をコントロール群の糞量の総和で除した値(糞量比)と
を表9に示す。これより、本発明の一般式(I)で表さ
れる化合物及び/又はその生理的に許容される塩は、便
通促進作用及び排尿促進作用(利尿作用)に優れること
がわかる。
【0049】
【表9】
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、美肌作用、アトピー性
皮膚炎治療作用、湿疹で代表される皮膚炎群治療作用、
皮膚真菌症治療作用、疣贅治療作用、肝炎で代表される
色素沈着症治療作用、尋常性乾癬治療症、老人性乾皮
症、老人性角化腫治療作用、物理的原因による皮膚損傷
治療作用、発毛促進作用、消化液分泌促進作用、発汗促
進作用、便通促進作用、及び排尿促進作用からなる群か
ら選ばれる津液作用を改善する効果を有する津液改善剤
を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 7/00 A61K 7/00 C D 7/06 ADD 7/06 ADD 7/48 7/48 31/19 ABE 31/19 ABE 31/70 ADA 31/70 ADA (72)発明者 福島 信 神奈川県横浜市戸塚区柏尾町560 ポーラ 化成工業株式会社戸塚研究所内 (72)発明者 稲岡 靖規 神奈川県横浜市神奈川区高島台27番地1 ポーラ化成工業株式会社横浜研究所内 (72)発明者 奥田 剛弘 神奈川県横浜市神奈川区高島台27番地1 ポーラ化成工業株式会社横浜研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表される化合物及び
    /又はその生理的に許容される塩からなる、津液改善
    剤。 【化1】 [式(I)中、R1は水酸基又は糖残基を表し、R2は水
    素原子、水酸基、ヒドロキシメチル基又はカルボキシル
    基を表し、R3はメチル基、カルボキシル基又は水素原
    子を表す。Aはカルボニル基又はCH−R4で表される
    基を表す。ここでR4は糖残基又は置換基を有してもよ
    いアントラニル基を表す。]
  2. 【請求項2】 一般式(I)で表される化合物が、下記
    一般式(II)で表されるエモジン、下記一般式(II
    I)で表されるアロエエモジン、下記一般式(IV)で
    表されるライン、下記一般式(V)で表されるセンノサ
    イド、又は下記一般式(VI)で表されるアロインであ
    る、請求項1記載の津液改善剤。 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】 【化6】
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の津液改善剤を含有
    する、経口投与用組成物。
  4. 【請求項4】 食品である、請求項3記載の組成物。
  5. 【請求項5】 医薬である、請求項3記載の組成物。
  6. 【請求項6】 津液作用の改善に用いられる、請求項3
    〜5のいずれかに記載の組成物。
  7. 【請求項7】 前記津液作用が、美肌作用、アトピー性
    皮膚炎治療作用、皮膚炎群治療作用、皮膚真菌症治療作
    用、疣贅治療作用、色素沈着症治療作用、尋常性乾癬治
    療症、老人性乾皮症、老人性角化腫治療作用、皮膚損傷
    治療作用、発毛促進作用、消化液分泌促進作用、発汗促
    進作用、便通促進作用、及び利尿作用からなる群から選
    ばれる作用である、請求項6記載の組成物。
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