JPH10175852A - 津液改善剤及びそれを含有する経口投与用組成物 - Google Patents

津液改善剤及びそれを含有する経口投与用組成物

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JPH10175852A
JPH10175852A JP9260527A JP26052797A JPH10175852A JP H10175852 A JPH10175852 A JP H10175852A JP 9260527 A JP9260527 A JP 9260527A JP 26052797 A JP26052797 A JP 26052797A JP H10175852 A JPH10175852 A JP H10175852A
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Masanori Kosuge
正規 小菅
Takuo Kosuge
卓夫 小菅
Makoto Fukushima
信 福島
Yasunori Inaoka
靖規 稲岡
Takehiro Okuda
剛弘 奥田
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DOKUTAAZU KOSUMETEIKUSU KK
Pola Chemical Industries Inc
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DOKUTAAZU KOSUMETEIKUSU KK
Pola Chemical Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 津液作用を改善しうる津液改善剤及びそれを
含有する食品、医薬等の経口投与用組成物を提供するこ
とを課題とする。 【解決手段】 下記一般式(I)で表される化合物及び
/又はその生理的に許容される塩(エストロン、エスト
ラジオール、エストリオール、アンドロステロン、スチ
ルベステロール等)からなる津液改善剤を得、これを含
有させて経口投与用組成物とする。 【化1】 [式(I)中、Aは窒素原子、−NR11−、−CR11
又は−CHR11−。Bはカルボニル基、−CR12−又は
−CHR12−。R1〜R12はそれぞれ独立に水素原子、
水酸基、アルキルオキシ基、アシルオキシ基、カルボニ
ル基を形成していてもよい酸素原子、エステル化されて
いてもよいカルボキシル基、カルボニル基又は同一化合
物内の他の原子と結合していてもよく、また結合する炭
素原子とは多重結合していてもよい低鎖長アルキル基。
n、mはそれぞれ独立に0又は1。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、津液作用の改善効
果を有する津液改善剤、及びそれを含有する食品、医薬
等の経口投与用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】漢方思想における気、血、水の考え方
は、その薬理作用の捉え方のユニークさと、漢方薬選択
時の合理的な指標であるために、古くより研究されてき
た。これらの内、気、血の意味するものについては、多
くのことが解明されてきた。例えば、血とは酸素、栄養
等エネルギーを中心とする補給・代謝を表すキーワード
であり、気とは生命活動の恒常性機構の活動状況と生命
活動の原動力の状況を表すキーワードであることが知ら
れている。
【0003】しかし、水(津液)の働きについては老廃
物の代謝・排泄作用のみしか知られておらず、気・血・
水の論理体型において遅れて認識された為、その真の作
用(津液作用)の解明は未完であった。また、津液作用
と現代医学で認識されている種々の薬理作用等との関係
や津液の現代医学における役割などはあまり知られてお
らず、現代医学の分野における津液作用の解明及び津液
作用の改善をもたらす食品や医薬等の開発が望まれてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような状
況を踏まえてなされたものであり、津液の真の作用を明
らかにし、津液作用を改善しうる物質及びそれを含有す
る食品、医薬等の経口投与用組成物を提供することを課
題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な状況に鑑み、津液の真の作用を求めて鋭意研究を重ね
た結果、津液作用が、ある種の物質の働きによって水分
の体外への分泌を司る器官を刺激し、体内水分の体外へ
の分泌を促進させる作用を意味していることを見いだし
た。そして、そのような分泌器官を刺激し津液作用を促
進・改善しうる物質である津液改善剤を見出し、本発明
を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、下記一般式(I)で
表される化合物及び/又はその生理的に許容される塩か
らなる津液改善剤を提供するものである。
【0007】
【化12】
【0008】[式(I)中、Aは窒素原子、−NR
11−、−CR11−又は−CHR11−を表し、Bはカルボ
ニル基、−CR12−又は−CHR12−を表し、R1
2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10
11、及びR12はそれぞれ独立に水素原子、水酸基、ア
ルキルオキシ基、アシルオキシ基、カルボニル基を形成
していてもよい酸素原子、エステル化されていてもよい
カルボキシル基、カルボニル基又は同一化合物内の他の
原子と結合していてもよく、また結合する炭素原子とは
多重結合していてもよい低鎖長アルキル基を表し、n、
mはそれぞれ独立に0又は1を表す。] また、本発明は、前記津液改善剤を含有する経口投与用
組成物を提供するものである。
【0009】本発明の津液改善剤とは、水分の体外への
分泌を司る器官を刺激して体内水分の体外への分泌を促
し津液作用を促進・改善する作用、すなわち津液改善作
用を有する物質をいう。本発明者らは、津液作用が真皮
から表皮への水分分泌を促進し表皮に十分な水分を保持
させることによって起こる美肌作用、アトピー性皮膚
炎、湿疹、皮膚真菌症、疣贅、色素沈着症、尋常性乾
癬、老人性乾皮症、老人性角化腫、火傷等の各種皮膚疾
患治療作用、発毛促進作用、発汗促進作用、胃壁、腎
臓、腸管での水分分泌を促進させることによって起こる
消化液分泌促進作用、利尿作用、便通促進作用にかかわ
る作用であることを見出した。
【0010】すなわち、漢方生薬の薬効分類を詳細に検
討し、現代医薬分類との対比を行った結果、水(津液)
が関与すると言われている、しゃ下、利水、消導、補陰
と言った薬草群の作用が現代医薬品分類における美肌作
用、アトピー性皮膚炎治療作用、湿疹で代表される皮膚
炎群治療作用、皮膚真菌症治療作用、疣贅治療作用、肝
炎で代表される色素沈着症治療作用、尋常性乾癬治療
症、老人性乾皮症、老人性角化腫治療作用、物理的原因
による皮膚損傷治療作用、発毛促進作用、消化液分泌促
進作用、発汗促進作用、利尿作用、便通促進作用と係わ
りが深いことを見出した。
【0011】この知見をもとに種々の物質について美肌
作用、アトピー性皮膚炎治療作用、発毛促進作用、湿疹
の治療作用、消化液分泌促進作用、発汗促進作用を指標
にスクリーニングを重ねたところ、上記一般式(I)で
表される化合物及び/又はその生理的に許容される塩が
このような作用に優れることを見いだした。上記一般式
(I)で表される化合物及び/又はその生理的に許容さ
れる塩が経皮吸収促進作用、肝機能の改善や免疫機能の
改善作用を有していることは知られているものの、真の
意味での津液改善作用があることは知る余地もなかっ
た。更に、上記一般式(I)で表される化合物及び/又
はその生理的に許容される塩が美肌作用、アトピー性皮
膚炎、湿疹、皮膚真菌症、疣贅、色素沈着症、尋常性乾
癬、老人性乾皮症、老人性角化腫、火傷等の皮膚疾患治
療作用、発毛促進作用、発汗促進作用、消化液分泌促進
作用、利尿作用、便通促進作用を有することは全く知ら
れていなかった。
【0012】
【発明の実施の形態】
(1)本発明の津液改善剤 本発明の津液改善剤は、上記一般式(I)で表される化
合物及び/又はその生理的に許容される塩からなる。式
(I)中、Aは窒素原子、−NR11−、−CR 11−又は
−CHR11−を表し、Bはカルボニル基、−CR12−又
は−CHR12−を表し、R1、R2、R3、R4、R5
6、R7、R8、R9、R10、R11、及びR1 2はそれぞれ
独立に水素原子、水酸基、アルキルオキシ基、アシルオ
キシ基、カルボニル基を形成していてもよい酸素原子、
エステル化されていてもよいカルボキシル基、カルボニ
ル基又は同一化合物内の他の原子と結合していてもよ
く、また結合する炭素原子とは多重結合していてもよい
低鎖長アルキル基を表し、n、mはそれぞれ独立に0又
は1を表す。ここで、低鎖長アルキル基としては、好ま
しくは炭素数1〜10の直鎖又は分岐のアルキル基であ
り、更に好ましくは炭素数1〜4のものである。
【0013】一般式(I)で表される化合物としては、
具体的にはエストロン、エストラジオール、エストリオ
ール、アンドロステロン、スチルベステロール、3,4
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン−2,4−
ジエン、4−(N−(4−ヒドロキシフェニル)アミノ
カルボニル)フェノール、デオキシスチルベステロー
ル、3−(4−ヒドロキシフェニル)−4−フェニルヘ
キサン−2,4−ジエン、又は4−(N−フェニルアミ
ノカルボニル)フェノール及びこれらのアシル化物、ア
ルキルエーテル体等の誘導体が例示でき、これらがいず
れも使用できる。このうちアシル化体は、アルカリ存在
下酸クロライドと反応させることにより容易に得ること
ができる。アルリキルエーテル体は、例えばヨウ化メチ
ルなどのアルキルハライドとアルカリ存在下に反応させ
ることにより容易に得ることができる。
【0014】これらのうち特に好ましいものは、下記一
般式(II)で表されるエストロン、下記一般式(II
I)で表されるエストラジオール、下記一般式(IV)
で表されるエストリオール、下記一般式(V)で表され
るアンドロステロン、下記一般式(VI)で表されるス
チルベステロール、下記一般式(VII)で表される
3,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン−
2,4−ジエン、下記一般式(VIII)で表される4
−(N−(4−ヒドロキシフェニル)アミノカルボニ
ル)フェノール、下記一般式(IX)で表されるデオキ
シスチルベステロール、下記一般式(X)で表される3
−(4−ヒドロキシフェニル)−4−フェニルヘキサン
−2,4−ジエン、もしくは下記一般式(XI)で表さ
れる4−(N−フェニルアミノカルボニル)フェノー
ル、又はこれらのアシル化物、アルキルエーテル体等の
誘導体である。
【0015】
【化13】
【0016】
【化14】
【0017】
【化15】
【0018】
【化16】
【0019】
【化17】
【0020】
【化18】
【0021】
【化19】
【0022】
【化20】
【0023】
【化21】
【0024】
【化22】
【0025】上記一般式(I)で表される化合物の生理
的に許容される塩としては、例えば、ナトリウム、カリ
ウム等のアルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム等
のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリエチルア
ミンやトリエタノールアミン等の有機アミン塩、リジン
やアルギニン等の塩基性アミノ酸塩等が好ましく例示で
きる。これらの対塩基は1種でも2種以上で組み合わせ
て用いても構わない。これらの一般式(I)で表される
化合物及び/又は生理的に許容されるこれらの塩はいず
れも市販されており、入手可能である。
【0026】本発明の上記一般式(I)で表される化合
物及び/又はその生理的に許容される塩からなる津液改
善剤は、津液作用を促進・改善する効果を有する。津液
作用は、その発現形態としてしゃ下作用、利水作用、補
陰作用、消導作用として生体に発現することが知られて
いる。これらの作用を有する漢方生薬としては、しゃ下
作用であれば、ダイオウ、バンシャヨウ、ロカイ、マシ
ニン、ケンゴシ、カンスイ、ゲンカ、ゾクズイシ、ウキ
ュウコンピ等が知られており、利水作用を有する漢方生
薬としては、チョレイ、ブクリョウ、タクシャ、インチ
ンコウ、ヨクイニン、トウカニン、ジフシ、トウキヒ、
キンセンソウ等が知られており、補陰作用を有する漢方
生薬としては、シャジン、セイヨウジン、テンモンド
ウ、バクモンドウ、セッコク、ギョクチク、ヒャクゴ
ウ、ソウキセイ、カンレンソウ、ジョテイシ、ゴマ、コ
クズ、キバン、ベッコウ等が知られており、消導作用を
有する漢方生薬としては、サンザシ、クレンコンピ、ヒ
シ、カクシツ、ライガン、ビンロウジ、ナンカシ、タイ
サン等が知られている。
【0027】これらについての文献等を調べてみると、
美肌作用、発毛促進作用、抗アレルギー作用、抗炎症作
用、消化促進作用等の薬理作用が重複していることが見
出された。ここに本発明者等は注目し、「水」(津液)
の作用は現代医学における美肌作用、アトピー性皮膚
炎、湿疹、皮膚真菌症、疣贅、色素沈着症、尋常性乾
癬、老人性乾皮症、老人性角化腫、火傷等の皮膚疾患の
治療作用、発毛促進作用、吹き出物の治療作用、消化液
分泌促進作用、発汗促進作用、利尿作用、便通促進作用
等を指標とすることができることを見出した。尚、これ
らの作用の一つを有する物質は、大なり小なり他の作用
も有している場合が多い。したがって、これらの作用の
一つを指標にするスクリーニングを行えば、他の作用の
推定を行うこともできる。
【0028】本発明の津液改善剤は、美肌作用、アトピ
ー性皮膚炎治療作用、湿疹で代表される皮膚炎群治療作
用、皮膚真菌症治療作用、疣贅治療作用、肝炎で代表さ
れる色素沈着症治療作用、尋常性乾癬治療症、老人性乾
皮症、老人性角化腫治療作用、物理的原因による皮膚損
傷治療作用、発毛促進作用、消化液分泌促進作用、発汗
促進作用、便通促進作用、及び排尿促進(利尿)作用か
らなる群から選ばれる少なくとも一つを改善する作用を
有しており、これを投与することにより、肌の衰えの防
止と改善、アトピー性皮膚炎の治療と発症・悪化の防
止、発毛の促進と抜け毛の予防、湿疹の改善と悪化の予
防、便通の促進と排尿の促進等の効果が発揮される。津
液改善剤の好ましい投与量は、疾病の種類や患者の特性
によって異なるが、成人一人一日あたり、1〜1000
0mgを1回乃至は数回に分けて経口投与すればよい。
【0029】取り分け本発明で注目すべきことは、本発
明の上記一般式(I)で表される化合物及び/又はその
生理的に許容される塩は、経口投与によって肌が美しく
なったり発毛が促進されたりするなど、複数の作用を同
時に備えることができる点である。すなわち、好ましく
は、本発明の津液改善剤は、美肌作用、アトピー性皮膚
炎治療作用、湿疹で代表される皮膚炎群治療作用、皮膚
真菌症治療作用、疣贅治療作用、肝炎で代表される色素
沈着症治療作用、尋常性乾癬治療症、老人性乾皮症、老
人性角化腫治療作用、物理的原因による皮膚損傷治療作
用、発毛促進作用、消化液分泌促進作用、発汗促進作
用、便通促進作用、及び利尿作用からなる群から選ばれ
る二以上の作用を改善する効果を有する。経口投与でこ
のような作用を同時に期待しうる物質は未だ知られてい
ない。
【0030】本発明の津液改善剤は、ホルモン作用を有
するものもあるので上記誘導体としてホルモン作用を抑
制して用いるのが好ましい。
【0031】(2)本発明の経口投与用組成物 本発明の経口投与用組成物は、本発明の上記津液改善剤
から選ばれる1種乃至は2種以上を含有することを特徴
とする。経口投与用組成物としては、顆粒剤、散剤、錠
剤、カプセル剤、キャンディー、ガム、グミ等に加工し
た、食品組成物や医薬組成物が例示できる。好ましい本
発明の津液改善剤の含有量は、食品組成物の場合、組成
物全体に対し0.001〜50重量%であり、0.01
〜20重量%がより好ましく、0.01〜15重量%が
更に好ましい。また、医薬組成物の場合は0.1〜60
重量%が好ましく、0.5〜50重量%がより好まし
く、1〜30重量%が更に好ましい。
【0032】本発明の組成物は、上記津液改善剤以外
に、食品組成物又は医薬組成物で通常用いられている任
意成分を含有することが出来る。このような任意成分と
しては、医薬組成物であれば、賦形剤、結合剤、被覆
剤、滑沢剤、糖衣剤、崩壊剤、増量剤、矯味矯臭剤、乳
化・可溶化・分散剤、安定剤、pH調整剤、等張剤等が
例示でき、食品組成物であれば、酸化防止剤、矯味矯臭
剤、増粘剤、乳化安定剤、防腐剤、呈味剤、甘味剤、酸
味剤等が例示できる。これらの任意成分と上記津液改善
剤を常法に従って処理することにより、本発明の組成物
を製造することができる。
【0033】本発明の組成物は、津液作用の改善に用い
ることができる。具体的には、美肌作用、アトピー性皮
膚炎治療作用、湿疹で代表される皮膚炎群治療作用、皮
膚真菌症治療作用、疣贅治療作用、肝炎で代表される色
素沈着症治療作用、尋常性乾癬治療症、老人性乾皮症、
老人性角化腫治療作用、物理的原因による皮膚損傷治療
作用、発毛促進作用、消化液分泌促進作用、発汗促進作
用、便通促進作用、及び利尿作用からなる群から選ばれ
る作用の改善のために用いることができる。
【0034】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明する。
【0035】
【実施例1〜5】 <配合例>表1に示す成分を用いその処方に従って錠剤
を作成した。即ち、処方成分をグラッド造粒装置に秤込
み、50重量部の20%エタノール水溶液を噴霧しなが
ら混合して、粗顆粒を作成した。粗顆粒を40℃で48
時間送風乾燥して、打錠機で打錠して250mgの錠剤
を得た。尚、表1の数値の単位は重量部である。
【0036】
【表1】
【0037】
【実施例6〜10】 <配合例>表2に示す成分を用いてその処方に従って錠
剤を作成した。即ち、処方成分をグラッド造粒装置に秤
込み、50重量部の20%エタノール水溶液を噴霧しな
がら混合して、粗顆粒を作成した。粗顆粒を40℃で4
8時間送風乾燥して、打錠機で打錠して250mgの錠
剤を得た。尚、表2の数値の単位は重量部である。
【0038】
【表2】
【0039】
【実施例11〜15】 <配合例>表3に示す成分を用いその処方に従ってキャ
ンディーを作成した。即ち、処方成分を120℃で加熱
溶解し、冷却しながら成形してキャンディーを得た。
尚、表3の数値の単位は重量部である。
【0040】
【表3】
【0041】
【実施例16〜20】 <配合例>表4に示す成分を用いその処方に従ってキャ
ンディーを作成した。即ち、処方成分を120℃で加熱
溶解し、冷却しながら成形してキャンディーを得た。
尚、表4の数値の単位は重量部である。
【0042】
【表4】
【0043】
【実施例21】 <試験例1:美肌改善作用>肌荒れに悩む20〜34歳
のパネラー1群10名が、上記実施例1〜7の錠剤(1
g錠)を1日朝晩2回1錠ずつ2ヶ月間のみ、肌荒れの
改善効果を評価した。評価の基準は、非常に改善した
(評点5)〜改善しない(評点0)、とした。対照とし
ては、本発明の津液改善剤を乳糖に置換したものを用い
た。結果を平均評点として表5に示す。これより、本発
明の津液改善剤が内服によって肌荒れを改善する作用を
有すること、即ち、美肌作用を有することがわかる。
【0044】
【表5】
【0045】
【実施例22】 <試験例2:発毛促進作用>C3Hマウス1群5匹の背
部を剃毛し、下記表6に示す検体10mgを生理食塩水
200μlに溶解又は分散させ経口投与し、その後の毛
の生え方を観察して発毛促進作用を評価した。対照はベ
ヒクルの生理食塩水のみとした。観察の基準は、++
(評点4):対照に比べて著しく早い、+(評点2):
対照に比べて早い、±(評点1):対照に比べてやや早
い、−(評点0):対照に比べて早くない、とした。結
果を平均評点として表6に示す。これより、本発明の津
液改善剤は発毛促進作用に優れることがわかる。
【0046】尚、表6中の誘導体1〜4は以下に示す方
法により製造したものである。 (1)エストラジオールのアシル化 ペンタデカン酸1gをクロロホルム100mlに溶か
し、これに10mlの塩化チオニルを加え室温で1時間
撹拌し減圧溜去し酸クロライドを得た。これをクロロホ
ルム100mlに溶かし、氷冷下これに500mgのエ
ストラジオールを1000mlのクロロホルムと20m
lのトリエチルアミンに溶解した溶液に滴下して加え
た。室温に戻して2時間撹拌した後、溶媒を溜去しシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;ベンゼ
ン:クロロホルム:メタノール=50:50:0→0:
100:0→0:80:20)で精製し、121mgの
3−ペンタデカノイルオキシエストラジオール(誘導体
1)と78mgの17−ペンタデカノイルオキシエスト
ラジオール(誘導体2)と256mgのエストラジオー
ルジペンタデナノエート(誘導体3)を得た。
【0047】(2)エストロンのアシル化 エストロン270mgをピリジン50mlに溶かし、氷
冷下無水酢酸10mlを加えた。室温に戻し24時間撹
拌し溶媒を溜去した後、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=100:0
→50:50→30:70→0:100)で精製し、2
98mgのエストロンアセテート(誘導体4)を得た。
【0048】
【表6】
【0049】
【実施例23】 <試験例3:アトピー性皮膚炎に対する作用>アトピー
性皮膚炎に悩む22〜34歳のパネラー1群10名が、
上記実施例1〜7の錠剤(1g錠)を1日朝晩2回1錠
ずつ2ヶ月間のみ、アトピー性皮膚炎の改善効果を評価
した。評価の基準は、非常に改善した(評点5)〜改善
しない(評点0)、とした。対照としては、本発明の津
液改善剤を乳糖に置換したものを用いた。結果を平均評
点として表7に示す。これより、本発明の津液改善剤が
内服によってアトピー性皮膚炎を改善する作用を有する
ことがわかる。
【0050】
【表7】
【0051】
【実施例24】 <試験例4:湿疹治療作用>湿疹に悩む21〜31歳の
パネラー1群10名が、上記実施例1〜7の錠剤(1g
錠)を1日朝晩2回1錠ずつ2ヶ月間のみ、湿疹の改善
効果を評価した。評価の基準は、非常に改善した(評点
5)〜改善しない(評点0)、とした。対照としては、
本発明の津液改善剤を乳糖に置換したものを用いた。結
果を平均評点として表8に示す。これより、本発明の津
液改善剤が内服によって湿疹を改善する作用を有するこ
とがわかる。
【0052】
【表8】
【0053】
【実施例25】 <試験例5:胃液分泌促進作用>麻酔犬を用いて胃液の
分泌促進作用を評価した。即ち、ペントバルビツールで
麻酔した犬の胃に投与装置付き内視鏡を導入し、検体と
して表9に示す本発明の津液改善剤10mgを生理食塩
水10mlに溶解又は分散させて投与し、その前後の胃
液の分泌を観察した。対照は生理食塩水のみを用いた。
評価の基準は、++(評点4):対照に比べて著しく胃
液分泌が増大、+(評点2):対照に比べて胃液分泌が
増大、±(評点1):対照に比べてやや分泌が増大、−
(評点0):分泌が対照に比べて増大せず、とした。結
果を表9に示す。これより、本発明の津液改善剤は胃液
分泌促進作用に優れることがわかる。
【0054】
【表9】
【0055】
【実施例26】 <試験例6:便通・排尿の促進作用>ICRマウスを代
謝ケージで飼育した。投与群は上記実施例1〜3で得ら
れた組成物を1g/1匹朝夕2回0.5gずつ投与し
た。夕方の投与後24時間の尿と糞の量をモニターし
た。コントロール群は検体を投与しなかった。各サンプ
ル1群10匹とした。検体投与群の尿量の総和をコント
ロール群の尿量の総和で除した値と検体投与群の糞量の
総和をコントロール群の糞量の総和で除した値とを表1
0に示す。これより本発明の一般式(I)で表される化
合物及び/又はその生理的に許容される塩は、便通促進
作用及び排尿促進作用(利尿作用)に優れることがわか
る。
【0056】
【表10】
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、美肌作用、アトピー性
皮膚炎治療作用、湿疹で代表される皮膚炎群治療作用、
皮膚真菌症治療作用、疣贅治療作用、肝炎で代表される
色素沈着症治療作用、尋常性乾癬治療症、老人性乾皮
症、老人性角化腫治療作用、物理的原因による皮膚損傷
治療作用、発毛促進作用、消化液分泌促進作用、発汗促
進作用、便通促進作用、及び利尿作用からなる群から選
ばれる津液作用を改善する効果を有する津液改善剤を提
供することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // A23L 1/30 A23L 1/30 Z (72)発明者 福島 信 神奈川県横浜市戸塚区柏尾町560 ポーラ 化成工業株式会社戸塚研究所内 (72)発明者 稲岡 靖規 神奈川県横浜市神奈川区高島台27番地1 ポーラ化成工業株式会社横浜研究所内 (72)発明者 奥田 剛弘 神奈川県横浜市神奈川区高島台27番地1 ポーラ化成工業株式会社横浜研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)で表される化合物及び/又
    はその生理的に許容される塩からなる、津液改善剤。 【化1】 [式(I)中、Aは窒素原子、−NR11−、−CR11
    又は−CHR11−を表し、Bはカルボニル基、−CR12
    −又は−CHR12−を表し、R1、R2、R3、R4
    5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、及びR12はそ
    れぞれ独立に水素原子、水酸基、アルキルオキシ基、ア
    シルオキシ基、カルボニル基を形成していてもよい酸素
    原子、エステル化されていてもよいカルボキシル基、カ
    ルボニル基又は同一化合物内の他の原子と結合していて
    もよく、また結合する炭素原子とは多重結合していても
    よい低鎖長アルキル基を表し、n、mはそれぞれ独立に
    0又は1を表す。]
  2. 【請求項2】 前記一般式(I)で表される化合物が、
    下記一般式(II)で表されるエストロン、下記一般式
    (III)で表されるエストラジオール、下記一般式
    (IV)で表されるエストリオール、下記一般式(V)
    で表されるアンドロステロン、下記一般式(VI)で表
    されるスチルベステロール、下記一般式(VII)で表
    される3,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサ
    ン−2,4−ジエン、下記一般式(VIII)で表され
    る4−(N−(4−ヒドロキシフェニル)アミノカルボ
    ニル)フェノール、下記一般式(IX)で表されるデオ
    キシスチルベステロール、下記一般式(X)で表される
    3−(4−ヒドロキシフェニル)−4−フェニルヘキサ
    ン−2,4−ジエン、もしくは下記一般式(XI)で表
    される4−(N−フェニルアミノカルボニル)フェノー
    ル又はこれらの誘導体である、請求項1記載の津液改善
    剤。 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】 【化6】 【化7】 【化8】 【化9】 【化10】 【化11】
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の津液改善剤を含有
    する、経口投与用組成物。
  4. 【請求項4】 食品である、請求項3記載の組成物。
  5. 【請求項5】 医薬品である、請求項3記載の組成物。
  6. 【請求項6】 津液作用の改善に用いられる、請求項3
    〜5のいずれかに記載の組成物。
  7. 【請求項7】 前記津液作用が、美肌作用、アトピー性
    皮膚炎治療作用、皮膚炎群治療作用、皮膚真菌症治療作
    用、疣贅治療作用、色素沈着症治療作用、尋常性乾癬治
    療症、老人性乾皮症、老人性角化腫治療作用、皮膚損傷
    治療作用、発毛促進作用、消化液分泌促進作用、発汗促
    進作用、便通促進作用、及び利尿作用からなる群から選
    ばれる作用である、請求項6記載の組成物。
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