JP2000504035A - イソ吉草酸cns抑制剤による痙縮、痙攣の治療 - Google Patents

イソ吉草酸cns抑制剤による痙縮、痙攣の治療

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JP2000504035A JP10511976A JP51197698A JP2000504035A JP 2000504035 A JP2000504035 A JP 2000504035A JP 10511976 A JP10511976 A JP 10511976A JP 51197698 A JP51197698 A JP 51197698A JP 2000504035 A JP2000504035 A JP 2000504035A
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Abstract

(57)【要約】 イソバレルアミド、イソ吉草酸、ならびにその薬学的に許容される塩、エステル、および置換アミドと共にワレリアナ根製剤および抽出物は、CNS活性を軽度に抑制させることによって改善される、痙縮および痙攣を含む、様々な病理状態の治療に関係する臨床的に重要な薬理特性を示す。該組成物は一般に、非細胞障害性で、そのような病理状態の対症治療に有効な用量で、虚弱または鎮静活性を誘発しない。

Description

【発明の詳細な説明】 イソ吉草酸CNS抑制剤による痙縮、痙攣の治療 発明の背景 本発明は、ヒトを含む動物被験体において望ましくない過度の鎮静または筋虚 弱を生じることなく、その症状が中枢神経系(CNS)活性の軽度の抑制によって 軽減される、痙縮および痙攣のような病理状態の治療に関する。より詳しく述べ ると、本発明は、イソバレルアミド、イソ吉草酸、および関連化合物をこのよう な性質を有する病理状態を患う患者に治療的に用いることに関する。 痙縮および痙攣のような病態の治療に現在用いられている多くの薬剤は、厄介 な副作用プロフィールを示すために、臨床でのその長期有用性は限られている。 これらの薬剤には、例えば、認知鈍麻を引き起こしうるベンゾジアゼピンが含ま れる。他の2種類の薬剤は、肝毒性を示すバルプロエート、および過度の筋虚弱 と鎮静を引き起こしうるバクロフェンで、これらのために両剤の治療的有効性は 限られている。 発明の概要 したがって、過度の鎮静、筋虚弱、疲労、または肝毒性を生じることなく、CN S活性を軽度に抑制することによって様々な病態の治療に対する治療的アプロー チを提供することが本発明の目的である。 また、中枢神経によって媒介される筋緊張の低下によって軽減される、痙縮の ような状態に関連した1つ以上の症状を軽減する方法を提供することも本発明の 目的である。 新規抗痙攣療法を提供することは本発明のもう一つの目的である。 これらおよび他の目的を達成するために、本発明の1つの局面に従って、それ によって該病態の少なくとも1つの症状が緩和される、CNS活性の軽度の抑制に よって軽減される病態の治療法において、イソ吉草酸、イソ吉草酸の薬学的に許 容される塩、イソ吉草酸の薬学的に許容されるエステル、およびイソ吉草酸の薬 学的に許容されるアミドからなる群より選択される化合物を、薬学的組成物の調 製に用いることが提供される。このように、本発明はまた、CNS活性の軽度の抑 制によって改善される病態を有する患者に、薬学的に許容される塩および前記薬 剤の グループからなる群より選択される組成物を含む薬学的組成物の治療的有効量を 投与する段階を含む治療法も目的としている。 本発明の一つの態様に従って、治療すべき病態は、情動的気分障害、痙攣、中 枢神経障害性疼痛症候群、頭痛、または不穏症候群である。もう一つの態様では 、問題となる病態は、中枢神経によって媒介される筋緊張の低下によって軽減さ れ、これは痙縮によって示される。 本発明のもう一つの局面に従って、抽出物がインビボで加水分解されてイソ吉 草酸またはイソバレルアミドを生成する少なくとも1つの化合物を含む、オミナ エシ科植物、莢蓮皮、ガマズミ、またはホップの抽出物を、痙縮の症状の治療法 に用いられる薬学的組成物の調製に用いることが提供される。同様に、本発明は 、上記のような抽出物の治療的有効量を投与する段階を含む、そのような治療を 必要とする被験者において痙縮の症状を軽減させる方法を提供する。 本発明のその他の目的、特徴および長所は、以下の詳細な記述から明らかとな ると思われる。しかし、詳細な記述および特殊な実施例は、本発明の好ましい態 様を示すが、本発明の意図および範囲内の様々な変更および修飾は、この詳細な 記述から当業者には明らかとなると考えられるため、説明のためにのみ提供され ることが理解されねばならない。 図面の簡単な説明 図1は、イソバレルアミドを含む様々な化合物の構造を示す。 図2は、慢性的に脊髄離断したラットの腹部に適用した金属製のプローブによ って誘発した痙縮の肉眼観察スコアに及ぼすイソバレルアミド(300 mg/kgを腹 腔内注射)の作用を示す。各ラットを自身の対照とした;1群あたりラット3匹 を用いた。ゼロ時間での棒グラフは治療前対照値を表す。 図3は、慢性的に脊髄離断したラットにおける痙縮の電気生理的測定値である 屈筋反射の用量および時間依存的減少を示す。処理前(ゼロ時間)および投与後 30、60、90、および120分における、イソバレルアミド(300、600、および1200 mg/kg経口投与)、バクロフェン(10 mg/kg皮下投与)、および溶媒(水、12 ml /kg経口投与)の効果を示す。イソバレルアミドは全ての用量において、バクロ フェンで認められた結果と比較して、屈筋反射の度合いを有意に減少させた。統 計 学的有意性は、一元分散分析(ANOVA)の後にダネット(Dunnett)検定を行って 評価した:p<0.05(*);p<0.01(**);NS=有意差なし。 図4は、既知の抗痙攣剤であるイソバレルアミドとバクロフェンが、慢性的に 脊髄離断したラットの屈筋反射を同程度に減少させたことを示している。図3の 反応を2時間測定の曲線下総面積に変換した。薬剤関連群は全て溶媒群に対して 有意差を示した(p<0.05、ANOVA)。 好ましい態様の詳細な説明 1.概要 本発明者らは、イソ吉草酸およびその薬学的に許容される塩、イソバレルアミ ドのようなアミド、ならびにイソ吉草酸エチルおよびイソ吉草酸β-シトステリ ルのようなアルコールエステルをインビボで投与すると、CNS活性の軽度の抑制 が得られることを発見した。すなわち、これらの薬剤は、中枢での抑制性神経伝 達を増強する(または興奮性を減少させる)ことによって、全ての活性を完全に 抑制することなく、CNS活性を抑制する。したがって、本発明に従って、そのよ うな薬剤を投与される被験者は、例えば急発作の減少(非麻酔)、筋緊張の低下 (非麻痺)、鎮静効果の誘発(鎮静なし)、または痙縮のような移動性症候群の 軽減(虚弱または弛緩なし)の際に、明らかに鎮静、麻酔または麻痺を起こさな い。 情動性気分障害、頭痛(慢性頭痛、群発性頭痛、偏頭痛)、不穏症候群、神経 障害性疼痛、運動障害、痙縮および痙攣によって示される多くの病態は、CNSの 軽度抑制によって軽減される少なくとも1つの症状を有する。したがって、その ような病態を有する患者は、本発明に従って、イソバレルアミド、イソ吉草酸、 または関連化合物の薬学的製剤の投与を伴う療法の候補となる。 本発明の化合物はGABA作動性メカニズムを通じて作用すると考えられ、したが って、中枢のGABA作動性神経伝達を増強すると思われる既知の薬剤と薬理学的類 似性を有する。バルビツレート、ベンゾジアゼピン、ギャバペンチン、バルプロ エート、ビガバトリン、およびプロガビドのような多くの実在の薬剤と同様に、 本発明の化合物は、抑制性(GABA-および/またはグリシン関連)神経伝達の制 御の欠損から生じると思われる、上記の状態によって示される病的状態の治療に 有効である。この制御は、CNS受容体での直接的または調節的な作用によって、 また はGABAもしくはグリシンレベルを高める代謝経路および/またはグルタミン酸塩 のような興奮性神経伝達物質のレベルを減少させる代謝経路に影響を及ぼすこと によって生じる可能性がある。ラゲロら(Ruggero)、「抗てんかん薬(ANTIEPI LEPTIC DRUGS)」(第4版)、581〜88頁(Raven Press 1995);ノグラディ(N ogrady)、「薬化学:生化学的アプローチ(MEDICINAL CHEMISTRY:A BIOCHEMICA L APPROACH)」(第2版)、225〜39頁(Oxford University Press 1988);フ ォンナム(Fonnum)、「精神薬理学:第3世代の進歩(PSYCHOPHARMACOLOGY:THE THIRD GENERATION OF PR0GRESS)」、173〜82(Raven Press 1987)およびモル セリ(Morselli)、同書、183〜95頁を参照のこと。しかし、上記の既知の薬剤 との薬理学的類似性にもかかわらず、本発明は、意外にも、バルプロエート投与 によって生じる肝毒性のような、この領域の従来の薬物療法に関連した不都合な 副作用を生じない。 2.CNS活性の軽度の抑制によって軽減される病態の例 痙縮:「痙縮は、伸展反射の過度の興奮に起因する過度の腱反射を伴う硬直性 の伸展反射(筋緊張)の速度依存的増加を特徴とする上位運動ニューロン(すな わちCNS)障害としてしばしば定義される」。ランス、「痙縮-運動コントロール 障害のシンポジウム便覧(Symposia synosis in SPASTICITY - DISORDERED MOTO R CONTROL)」フェルドマンら(Feldman)編(1980)。しかし、硬直性の伸展反 射の増加は、多様な神経障害での上位神経病変によって引き起こされる運動機能 障害において認められる多くの症状の1つに過ぎない;このように、そのような 運動機能障害は、その病因と発現が多様である。 痙縮に関連する主な疾患状態および疾患には、多発性硬化症、脳性麻痺、脳卒 中、脊髄への外傷または損傷、および閉鎖頭部外傷が含まれる。バビンスキー反 応、痛みを伴う屈筋または伸筋攣縮、亢進したまたは過度の深部腱反射、および クローヌスのような、痙縮と共に起こりうる「陽性症状」が存在する。「陰性症 状」と呼ばれるその他の症状には、虚弱、疲労、機敏さの欠如、および麻痺が含 まれる。臨床的に「痙縮不全麻痺」(痙縮麻痺)と呼ばれるのは、これらの陽性 および陰性の徴候と症状の組み合わさったものである。疼痛、睡眠障害、および 様々な程度の全身運動機能の喪失もまた、痙縮に関連している。 痙縮において認められる病理状態は、一般的によく見られる、特定の筋肉、す なわちCNSの外側または末梢側の筋肉に対する限局性の外部傷害によって起こる 急性筋肉痛、緊張、および捻挫とは、生理的レベルで根本的に異なっている。こ れらの病理状態はまた、血管痙攣、膀胱痙攣、および気管支痙攣のような平滑筋 の比較的一般的な不随意攣縮とは異なる。そのような非攣縮(非CNS)性の、末 梢または局所症状は一般的に、いわゆる「抗攣縮剤」または「攣縮溶解剤」で一 般的に治療するが、これらは一般に、痙縮の治療には有用でない。セダーバウム &シュライファー(Cedarbaum and Schleifer)、「パーキンソン病、痙縮およ び急性筋彎縮に対する薬剤(Drugsfor Parkinson's Disease,Spasticity and A cute Muscle Spasms)」「グッドマン&ギルマンの治療の薬理的基礎(GOODMAN AND GILMAN'S THE PHARMACOLOGICAL BASIS OF THERAPEUTICS)第8版、[以降グ ッドマン&ギルマンとする]、463〜484頁(Pergamon Press 1990)。 本発明に従って用いられる薬学的製剤は、中枢によって媒介される筋肉緊張の 低下を得ることができ、したがって痙縮の1つ以上の症状の急性または慢性的な 軽減に有用である。本明細書において「痙縮」とは、痛みを伴う屈筋または伸筋 の攣縮、亢進したまたは過度の深部腱反射、反射亢進、機敏さの欠如、筋虚弱、 過度の腱反射、およびクローヌスのような(しかしこれらに限定されない)症状 として現れる骨格筋の緊張亢進を意味する。「抗痙縮剤」という用語は、本明細 書では、痙縮の以下の症状の少なくとも1つ、すなわち痛みを伴う屈筋または伸 筋の攣縮、亢進したまたは過度の深部腱反射、反射亢進、機敏さの喪失、筋虚弱 、過度の腱反射、およびクローヌス、の軽減によって証明されるように、痙縮の 対症治療に有用である組成物を意味する。したがって、痙縮の「軽減」とは、本 明細書では、痛みを伴う屈筋または伸筋の攣縮、亢進したまたは過度の深部腱反 射、反射亢進、機敏さの喪失、筋虚弱、過度の腱反射、およびクローヌスを含む がこれらに限定されない、痙縮の1つ以上の症状を緩和することを指す。 痙縮は、多発性硬化症、脳卒中、頭部外傷、脊髄損傷、脳性麻痺、およびその 他の神経変性性の疾患、障害および状態に関連する。痙縮は、痙縮に至る状態と は異なる多様な状態に関連する可能性がある急性の筋攣縮とは異なる。これらの 急性の筋攣縮によって起こる状態には、外傷、炎症、不安症および/または痛み が含まれる。 痙縮と急性筋攣縮の違いは、筋攣縮の治療に有用な薬剤は、慢性的な神経疾患 に関連した痙縮の治療には有用でないという事実によって示される。セダーバウ ム&シュライファー(Cedarbaum and Schleifer)(1990)、前記。同様に、慢 性神経障害に関連した痙縮の治療にこれまで用いられてきた薬剤は、抗不安作用 と鎮痛作用のみならず、筋弛緩活性も有することが認められているジアゼパム( バリウム登録商標)のようなベンゾジアゼピンを除いて、急性筋攣縮の治療には 用いられていない。対照的に、本発明では、中枢によって媒介される筋肉緊張の 低下が得られ、これが次に痙縮の特定の症状に影響をおよぼす。 痙攣性障害:痙攣状態については、妥当で予測可能であり、かつ実験が行いや すい動物モデルが幅広く利用できるために、臨床的に有用な多くの抗痙攣剤が製 剤化され、開発されている。例えば、セレギノら(Cereghino)「抗てんかん薬 (ANTIEPILEPTIC DRUGS)」第4版の「緒言」、1〜11頁(Raven Press 1995) を参照のこと。「多くの患者では、現在利用可能な抗てんかん薬によって急発作 をコントロールすることができるが、患者の25〜30%は最適な治療にもかかわら ず急発作を起こし続け、一方で他の多くの患者が許容し難い副作用を経験する」 ディヒター(Dichter)ら、Drug Therapy 334:1583(1996)。 このように、臨床で用いられる多くの抗痙攣剤は、厄介な昼間の鎮静、筋虚弱 、耐性、歯肉増殖、血液疾患、および致命的となりうる肝毒性を含む、重要な副 作用の発生が問題である。これらの副作用の多くは、子供のてんかんの臨床での 処置(治療)では特に懸念される。 本発明は、てんかんのような痙攣疾患の治療に用いることができる。すなわち 、本発明の薬学的組成物は、てんかんの動物モデルにおいて痙攣の重症度、回数 、または期間の減少によって示される「抗痙攣活性」を示す。従って、本発明の 薬学的組成物は、単純部分発作、複雑部分発作、てんかん重積状態、および頭部 損傷または手術後に起こる外傷誘発発作のような、しかしこれらに限定されない 状態の治療に有用となるはずである。 てんかんは、多くの原因を有する一般的な疾患で、コントロールが非常に難し く、発作をコントロールするためにはしばしば何年もの治療が必要である。「現 時点では、大部分の患者のてんかんに対して満足のゆく治療法はない。臨床試験 により、患者が類似のタイプの発作を示し、薬剤の作用機序が類似していても、 患者によってはある薬剤に対する反応が他の薬剤より良好であることが示された 。副作用の発生率と重症度も同様に、実質的に変化する。このように、てんかん を治癒することができるか、または幅広い活性を有する強力で安全な新規薬剤が 発見されて開発されるまで、てんかんの治療には異なる作用機序をもち、副作用 を伴う多数の薬剤が必要であろう」。ディヒターら(Dichter)(1996)、前記 。 情動性気分障害:この項目の中には、抑うつから不快気分躁病、すなわち躁病 、分裂性情動障害、外傷性脳損傷誘発攻撃性、外傷後ストレス障害、パニック状 態、および行動制御困難症候群までの疾患が含まれる。情動性気分障害は、ヨー ロッパでは1950年代以降、そして米国では1970年代以降、主にリチウム塩で予防 的に治療されている。エンリッチら(Emrich)、J.Affective Disorders 8:24 3〜50(1985)。リチウム療法にはいくつかの問題点があるため、近年、リチウ ム治療の代用法が開発中である。情動性気分障害に対するより新規のリチウム代 用療法は、カルバマゼピン、ベンゾジアゼピン、バルプロミド、およびバルプロ エートのような抗痙攣剤による療法である。ベルナスコーニら(Bernasconi)、 「情動障害における抗痙攣剤(ANTICONVULSANTS IN AFFECTIVE DISOEDERS)」、 14〜32頁(Excerpta Medica 1984)。バルプロエートは、覚醒および精神機能の 抑制、記憶障害、および認知鈍麻を引き起こす傾向がベンゾジアゼピンで認めら れる場合より少ない。 多くの情動性障害におけるバルプロエートの有効性は証明されているにもかか わらず、その投与により認められる肝毒性、変異原性、および急性胃蠕動のため に、副作用プロフィールが改善された新規治療剤および治療の必要性が高まって いる。本発明に係る薬学的製剤は、この目的、特に副作用を改善するという点で 有効である。例えば、バルプロミドとイソバレルアミドの間には構造的類似性が 認められるとはいえ(図1)、さもなければ幅広い情動性気分障害の治療におけ る本発明の有効性が損なわれる可能性があるバルプロエート関連副作用はないと 予想される。 中枢神経障害性疼痛症候群:「神経障害性疼痛」を伴うこの分類の疾患は、脳 卒中、外傷、多発性硬化症、および糖尿病のような、脳または脊髄の障害を有す るかなり多くの患者に罹患する。ケーシー(Casey)、「疼痛と中枢神経系疾患 (PAIN AND CENTRAL NERV0US SYSTEM DISEASE)」(Raven 1991)。多くのGABA 作動性化合物は、神経障害性疼痛を治療するための治療法の候補を特定するため に適切な様々な鎮痛モデルにおいて有効である。ロイド&モルセリ(Lloyd and Morselli)、「精神薬理学:第3世代の進歩(PSYCHOPHARMACOLOGY:THE THIRD GENERATION OF PR0GRESS)」(Raven Press 1987)を参照のこと。関連論文にお いて、様々な疼痛状態の治療にバルプロエートのような抗痙攣剤を用いることは 、広く報告されている。スウェンドロー(Swendlow)、J.Clin.Neuropharmaco l.7:51〜82(1984)。このように、本発明の薬学的製剤は神経障害性疼痛を軽 減するために同様にして適用することができる。 頭痛:偏頭痛タイプ(ヘリング&クリツキー(Hering and Kuritzky)、Cepha lalgia 12:81〜84(1992))、群発タイプ(ヘリング&クリツキー(Hering an d Kuritzky)、上記引用、9:195〜98(1989))および慢性型(マシュー&サビ ハ(Mathew and Sabiha)、Headache31:71〜74(1991))の頭痛は、バルプロ エートの投与によって治療されている。GABA作動神経系との相互作用は、これら の頭痛の病因および関連するバルプロエート療法において重要な役割を果たして いると思われる。この理由から、本発明は、バルプロエート療法の有害な副作用 を生じることなく3つのタイプの頭痛のそれぞれに関連した症状を軽減すること ができる。 不穏症候群:「不穏症候群」とは、気分とは無関係な肉体的(精神的ではない )興奮と共に、脚の不随意運動を特徴とする体の(非精神的)落ち着きのなさを 指し、したがって本質的な情動不安とは区別される。サクデフら(Sachdev)、A ustral.New Zealand J.Psychiatry 30:38〜53(1996)を参照のこと。 多くの適応を含む、不穏症候群の種類は、多くの器質性および非器質性精神病 に関連して認めることができる。例えば、薬物誘発錘体外路系症状のような薬物 誘発不穏晩発性、慢性、および禁断症状静坐不能)は、神経弛緩剤療法の最も一 般的な副作用の1つである。いわゆる「不穏脚症候群」および「睡眠関連周期的 脚運動」も不穏症候群の部類に入り、それらの病理は頭部および/または脊髄外 傷、ならびに脊髄病変と関連しうる。特発性不穏脚症候群は、常染色体優性遺伝 後に起こり、症状の臨床発現は多様である。 GABA作動性神経伝達の減少は、不穏症候群の神経化学的基礎に関係している。 例えば、重要な適応である不穏脚症候群の治療におけるベンゾジアゼピン、バク ロフェン、バルプロエート、およびギャバペンチンの効果はこの考え方と矛盾し ない。オキーフェ(O'Keefe)、Arch.Intern.Med.156:243〜48(1996);ダ ネクら(Danek)、「神経障害:経過と治療(NEUROLOGICAL DISORDERS:COURSE A ND TREATMENT)」、819〜23頁(Academic Press 1996);メリック&メリック( Mellick and Mellick)、Neurology 45(補則):285〜86(1995)を参照のこと 。より一般的には、本発明は、不穏症候群に対する副作用が最少である有効な治 療を提供する。 運動障害:様々なGABA作動薬は、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、晩発 性ジスキネジー、およびスティッフマン症候群のような運動障害を特徴とするジ スキネジー運動を減少させることが知られている。この事実から、CNS興奮性と 運動の調節および制御における中枢のGABA作動神経の役割が強調される。ロイド &モルセリ(Lloyd and Morselli)(1987)、前記。同様に、本発明の療法はCN Sの活性レベルを低下させ、おそらくGABA作動性メカニズムを通じて運動障害の 1つ以上の症状を軽減することができる。 3.薬学的製剤の調製法 カノコソウ種の根茎および根(一般名:ワレリアナ;オミナエシ科)は大昔か ら医用目的に利用されてきた。最も一般的に用いられるワレリアナ調製物には、 経口投与を目的とした水抽出物およびチンキのような水アルコール抽出物が含ま れる。さらに、ワレリアナアンモニアチンキは、少なくとも17世紀初め以降英語 圏で医用に用いられた。ホブス(Hobbs)、HerbalGram No.21:19〜34(1989) 。ここ30年間に、ワレリアナ調製物の鎮静および抗攣縮特性は、主にバルエポト リエート(「バレリアン-エポキシ-トリエステノレ(valerian-epoxy-triesters )」(-ates)」)と呼ばれる化学的に不安定なモノテルペノイドイリドイドトリ エステルの存在に起因する。 最も一般的かつ豊富なバルエポトリエートであるバルトレートとジドロバルト レートは、それぞれが「中心的な」イリドイド核へとエステル化される2つのイ ソ吉草酸塩部分を含む。リンら(Lin)、Pharm.Res.8:1094〜02(1991)。し かし、これらの酸および熱に不安定な物質は、経口投与後、胃の中を無傷で通り 抜けることはできず、バルエポトリエート1モルあたりイソ吉草酸2モルを容易 に放出する。さらに、ワレリアナ根茎および根の水抽出物は、バルエポトリエー トトリエステルが水に不溶性であるにもかかわらず、その生物特性を保持してい る。ボスら(Bos)、Phytochem.Anal.7:143〜51(1996)。 一般的に用いられるワレリアナ抽出物および水もしくは水アルコール抽出物ま たはチンキのようなその他の製剤の主な水溶性の活性成分は、エステル加水分解 産物であるイソ吉草酸であることが明らかになった。イソ吉草酸アンモニウムお よびイソバレルアミドは、アンモニウムチンキ中で産生される。バランドリンら (Balandrin)、J.Toxicol.-ToxinRev.14:165(1995)。イソバレルアミドお よび関連化合物の構造を図1に示す。このように、化学的に不安定なバルエポト リエートならびにボルニル、ラベンドリル、およびエチルイソ吉草酸塩のような その他のワレリアナ由来モノテルペノイドイソ吉草酸エステルは、イソ吉草酸、 その塩、およびイソバレルアミドの「プロドラッグ」および化学前駆体として作 用する。 イソバレルアミドは、カノコソウ植物から単離されるが、アンモニア処理後の 単離アーチファクトととして得られる可能性が最も高い。ブッコバら(Buckova )、Cesk.Farm.26:308(1977);Chem.Abstr.88:86063z(1978);ボスら (Bos)およびフザッティら(Fuzzati)、Phytochem.Anal.7:143、76(1996 )も参照のこと。より最近、イソバレルアミドはインビボでの急性毒性が弱いこ と、変異原能がないこと、および臨床的に有用な抗不安作用を示すことが示され た。米国特許第5,506,268号;PCT出願国際公開公報第94/28,888号。イソバレルア ミドの調製法は周知である。 痙縮および痙攣の症状の治療に有用な医用植物の抽出物は、当業者に周知の方 法を用いて、水、水アルコール、またはアルコール抽出によって、またはその他 の適した溶媒による抽出によって調製することができる。本発明の文脈において 、有用な抽出物は、以下の少なくとも1つを含む:イソ吉草酸、その塩または複 合体、イソ吉草酸エチル、イソバレルアミド、N-エチルイソバレルアミド、およ びこれらの化学前駆体。有用な抽出物はまた、インビボでの加水分解時にイソ吉 草酸および/またはイソバレルアミドを放出する共通の特性を有する。そのよう な抽出物の標準的な調製法は、ゲナロ(Gennaro)編、「レミントンの製薬科学 (REMINGTON'S PHARMACEUTICAL SCIENCE)」、第18版(Mack Publishing Co.199 0)、タイラーら(Tyler)、「生薬学(Pharmacognosy)」、第9版(Lea and F ebiger 1988))、およびヘアら(Hare)「米国標準局方注解(THE NATIONAL ST ANDARD DISPENSATORY)」(Lea Brothers 1905)のような周知の参考書と共に、 米国薬局方(U.S.P.)のプレ1950年版および国民医薬品集(N.F.)に見ることが できる。米国特許第5,506,268号およびPCT出願国際公開公報第94/28,888号にも 、さらに引用されている。 天然に起こるイソ吉草酸の主な歴史的起源は、オミナエシ科の近縁植物の根茎 および根であると共に、ワレリアナ根茎および根であった。ホブス(Hobbs)(1 989)(前記)が述べたように、これらの中には、東インドワレリアナであるワ レリアナ・ワリキイ(V.wallichii DC.)および聖書の甘松香であるナルドスタ キス・ヤタマンシ(Nardostachys jatamansi(Roxb.)DC.)と共に、一般的なカ ノコソウ植物、カノコソウ(Valeriana officinalis L.)も含まれる。ワレリア ナ根茎および根の他に、鎮静または「抗攣縮薬」生薬として伝統的に用いられて いるその他の植物は、イソ吉草酸を含む、または産生することがわかっている。 これらの中にはホップ(Humulus lupulus L.クワ科、これはワレリアナと組み 合わせて生薬製剤にしばしば用いられる)、「莢蓮皮」または「テマリカンボク 」(ビブルナム・オプルス(Viburnum opulus L.)、スイカズラ科)、および 「ガマズミ」((V.prunifolium L.)、根の樹皮)が含まれる。ヘアら(Hare) 「米国標準局方注解(THE NATIONAL STANDARD DISPENSATORY)」、93、94、159 、160、169、256、642、692〜694、766、767、932、1031、1383、1384、1426、1 479、1480、1571、1572、1619、1620、1631〜1633、1661、および1662頁(Lea B rothers 1905);ヘイルら(Heyl)、J.Am.Chem.Soc.42:1744(1920);グ リアー(Grier)、Pharm.J.Pharm.68:302(1929);グリアー(Grier)、Ch em.Drug.(London)110:420(1929);グリーブ(Grieve)、「現代の生薬( A MODERN H ERBAL)」、35〜40、265〜276、381、382、411〜415、744〜746、781、782、お よび824〜830頁(ハフナー(Hafner)1959);ホルバート(Holbert)、J.Am. Pharm.Assoc.,Sci.Ed.35:315(1946);ホフマン(Hoffmann)、「生薬ハ ンドブック;医用生薬のユーザー手引き書(THE HERBAL HANDBOOK:A USER'S GU IDE TO MEDICAL HERBALISM)」、38、39、83および84頁(Healing Arts Press 1 989)。 ワレリアナ根茎および根の場合のように、ホップは、より複雑な化学前駆体か ら酸化または酵素的分解に基づいてイソ吉草酸を生成する。ミルスポー(Millsp augh)、「アメリカの医用植物:ホメオパシー療法で用いられるアメリカ植物の 図解と説明手引き書(AMERICAN MEDICINAL PLANTS:AN ILLUSTRATED AND DESCRI PTIVE GUIDE TO THE AMERICAN PLANTS USED AS HOMEOPATHIC REMEDIES)」、62 2〜626頁(Dover 1974);ヘアら(Hare)「米国標準局方注解(THE NATIONAL S TANDARD DISPENSATORY)」766〜767頁(Lea Brothers 1905);グリアー(Grie r)、Chem.Drug.(London)110:420(1929);グリーブ(Grieve)、「現代 の生薬学(A MODERN HERBAL)」、411〜415頁(ハフナー(Hafner)1959);ス ティーブンス(Stevens)、Chem.Rev.67:19(1967);デューク(Duke)、「 医用生薬のCRCハンドブック(CRC HANDBOOK OF MEDICINAL HERBS)」、557頁(C RC Press 1985)。 米国食品医薬品局によって販売が承認されているイソ吉草酸のような有機酸の 薬学的に許容される塩には、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、亜鉛塩、 アルミニウム塩、カルシウム塩、またはマグネシウム塩が含まれる。「レミント ンの製薬科学(REMINGTON'S PHARMACEUTICAL SCIENCE)」、第18版、1445頁(Ma ck Publishing Co.1990)。米国で市販されているイソ吉草酸の塩には、イソ吉 草酸アンモニウム、イソ吉草酸ナトリウム、イソ吉草酸カリウムおよびイソ吉草 酸亜鉛が含まれる。 薬学的に許容されるアルコールは、当技術分野で周知の方法によって、対応す る塩化イソ吉草酸および/または無水イソ吉草酸を経て、イソ吉草酸とのエステ ルを形成することができる。例えば、マーチ(March)、「高等有機化学:反応、 メカニズム、および構造(ADVANCED ORGANIC CHEMISTRY:REACTIONS,MECHANISM S,AND STRUCTURE)」第4版(John Willy and Sons 1992)を参照のこと。その ようなアルコールは少なくともの1つのヒドロキシルまたはフェノール部分を含 み、インビボでの忍容性は良好である。適したアルコールの例には、エタノール 、ブドウ糖、果糖、蔗糖、キシロース、および乳糖のような特定の糖質および関 連化合物、ズルシトール、マンニトールおよびソルビトールのような糖アルコー ル、グルコン酸およびグルクロン酸のような糖酸、グリセロール、ポリオールイ ノシトール、ベンジルアルコール、フェノール、サリチル酸、サリゲニン、サリ チルアミド、バニリン、p-ヒドロキシ桂皮酸(p-クマル酸)、コーヒー酸、フェ ルラ酸、没食子酸、エラグ酸、ケルセチン、およびオイゲノールのような特定の フェノールが含まれる。適したアルコールのその他の例には、アルカロイドおよ びエフェドリン、シュードエフェドリン、フェニルプロパノールアミン、チラミ ン、およびドーパミンのような生体アミン、アスコルビン酸(ビタミンC)、チ アミン(ビタミンB1)、リボフラビン(ビタミンB2)、ピリドキシン(ビタミン B6)、シアノコバラミン(ビタミンB12)、トコフェロール(ビタミンE)、コリ ン、葉酸、およびパントテン酸のようなビタミン、ゲラニオール、ネロール、お よびリナロオールのようなモノテルペノイドアルコール、α-およびβ-アミリン 、ルペオール、およびオレアノール酸とウルソル酸のような天然に存在するトリ テルペノイドアルコール、コール酸、デオキシコール酸、およびタウロコール酸 のような胆汁酸、およびβ-シトステロール、スチグマステロール、カンペステ ロール、およびブラシカステロールのような一般的に天然に起こる植物ステロー ル(フィトステロール)が含まれる。タイラーら(Tyler)、「生薬学(PHARMAC OGNOSY)」第9版(Lea and Febiger 1988)。忍容性の良好なその他のヒドロキ シルおよびフェノール含有化合物は、「メルクインデックス(MERCK INDEX)」 および「レミントンの製薬科学(REMINGTON'S PHARMACEUTICAL SCIENCE)」、第 18版、(Mack Publishing Co.1990)のような標準的な参考書を参考にして当業 者は容易に特定することができる。米国で市販されているイソ吉草酸エステルに は、イソ吉草酸ボルニル、イソ吉草酸エチル、イソ吉草酸n-ブチル、イソ吉草酸 イソアミル、およびイソ吉草酸ゲラニルが含まれる。 イソ吉草酸、イソ吉草酸アンモニウム、およびイソ吉草酸エステルの中でも特 にイソ吉草酸エチル、イソ吉草酸イソアミル、イソ吉草酸2-メチルブチル、イソ 吉草酸シンナミル、イソ吉草酸メチル、イソ吉草酸ボルニル、イソ吉草酸イソボ ルニル、およびイソ吉草酸メンチルのようなエステルは、食品に用いてもよい許 容される着香料としてFDAの連邦規則に記載されている。21 CFR §172.515(199 1)。ワレリアナ(Valeriana officinalis L.)の根茎および根およびガマズミ (Viburnum prunifolium L.)樹皮は、許容される天然の着香料および天然補助 剤として21 CFR §172.510(1991)に記載されている。ホップおよび「ルプリン 」は、一般に安全であると思われる物質(「GRAS」)として記載されている。21 CFR §182.20(1991)。 一般に、イソ吉草酸のエステルは、広汎なエステラーゼ酵素によってインビボ で加水分解されると予想され、それによってイソ吉草酸と構成成分であるアルコ ールまたはフェノールを放出する。特に好ましいイソ吉草酸エステルは、モノ- 、ジ-、および特にトリ-イソ吉草酸グリセリル(「トリイソバレリン」)、イソ バレリルサリチル酸またはサリチル酸塩(イソ吉草酸サリチル酸)、イソ吉草酸 エチル、およびイソ吉草酸β-シトステリルである。図1を参照のこと。これら のイソ吉草酸エステルをインビボで加水分解するとそれぞれ、イソ吉草酸とグリ セロール(グリセリン)、イソ吉草酸とサリチル酸(鎮痛薬、抗炎症薬、および 解熱薬)、イソ吉草酸とエタノール(エチルアルコール、または一般的なアルコ ール、CNS抑制剤)、およびイソ吉草酸とβ-シトステロール(無害のフィトステ ロール)を放出する。イソ吉草酸エチルを例外として、これらのエステルは非揮 発性、またはごくわずかに揮発性で、それによって不快な臭いを最小限にするこ とができる。さらに、純粋な形では、これらのエステルは無臭または芳香を有す るという長所を持ち、イソ吉草酸ならびにイソ吉草酸アンモニウム、ナトリウム 、カリウム、および亜鉛のようなその塩の極めて不快な臭いとは対照的である。 その上、イソ吉草酸エチルは液体であるが、モノ-、ジ-、およびトリ-イソ吉草 酸グリセリル、サリチル酸イソバレリル、およびイソ吉草酸β-シトステリルは 、室温で固体であると予想され、当技術分野で周知の、錠剤(例えば、非コーテ ィング錠、腸溶錠、および薄膜コーティング錠)、カプセル剤、ゲルカプセル剤 、粉剤、濃縮剤(ドロップ剤)、エリキシル剤、チンキ剤、およびシロップ剤の ような、 様々な標準的な固体および液体経口投与剤形への製剤化が容易となる。 イソバレルアミドの他に、イソ吉草酸の様々な置換アミドを、当技術分野で周 知の方法によって調製することができる。例えば、マーチ(March)、「高等有 機化学:反応、メカニズム、および構造(ADVANCED ORGANIC CHEMISTRY:REACTIO N S,MECHANISMS,AND STRUCTURE)」第4版(John Willy and Sons 1992)を参 照のこと。好ましいアミドには、N-エチルイソバレルアミド、N-メチルイソバレ ルアミド、N,N-ジメチルイソバレルアミド、N-メチル,N-エチルイソバレルアミ ド、N-イソバレリルGABA、およびN-イソバレリルグリシンが含まれる。例えば、 タナカら(Tanaka)、J.Biol.Chem.242:2966(1967)を参照のこと。N,N-ジ メチルイソバレルアミド(「バリル」)は、CNS抑制(鎮静)活性を有すると言 われていたが、最近、CNS剌激(痙攣剤)特性を有することが示された;米国特 許第5,506,268号およびPCT出願国際公開公報第94/28,888号、前記を参照のこと 。イソ吉草酸とp-アミノフェノールとのアミドもまた、定法を用いて調製するこ とができ、薬剤アセトアミノフェン(チレノール登録商標;図1参照)と構造的 に関連する化合物「イソバレルアミノフェン」が得られる。イソ吉草酸エステル と同様に、これらの置換アミドは、インビボで加水分解されて(この場合、肝ア ミダーゼ酵素によって)、イソバレルアミドまたはイソ吉草酸を放出するはずで ある。 上記の化合物および調製物は、イソ吉草酸またはイソバレルアミドをインビボ で輸送するためのもう一つの形状を表す。サリチル酸イソバレリルおよびイソ吉 草酸エチルのような特定の場合、アルコールまたはフェノール部分に相当する薬 理学的活性部分は、自身の薬理作用を発揮すると予想される。例えば、「イソバ レルアミノフェン」のような化合物は、イソ吉草酸基またはイソバレルアミド基 から予想される作用と共に、「チレノール登録商標」様作用を示すと予想される 。これまでに知られている薬理学的に活性なアルコール、フェノール、または一 級もしくは二級アミンとイソ吉草酸とのそのような新規化学的組み合わせは本発 明の範囲内に入る。 本発明の薬学的製剤は、薬学的に有用な組成物を調製するための既知の方法に 従い、薬学的に許容される担体に活性剤を混合することにより、調製される。例 えば、いずれも上記に引用したレミントンの製薬科学(REMINGTON'S PHARMACEUT ICAL SCIENCE)およびグッドマン&ギルマン(GOODMAN AND GILMAN'S)を参照の こと。組成物は、その投与がレシピエント患者によって忍容されれば、「薬学的 に許容される担体」に含まれると言われる。滅菌燐酸緩衝生理食塩液は、薬学的 に許容される担体の一例である。その他の適した担体(例えば、生理食塩液およ びリンゲル液)は当技術分野で周知である。例えば、レミントンの製薬科学(RE MINGTON'S PHARMACEUTICAL SCIENCE)、前記を参照のこと。 一般に、本明細書において記述される抗痙縮剤および抗痙攣剤の用量は、患者 の年齢、体重、身長、性別、全身健康状態、および既往症のような要因に応じて 変化する。治療目的のために、本発明の化合物および薬学的に許容される塩は、 そのような治療を必要とする被験者に対して治療的有効量で投与される。活性剤 と担体の組み合わせは、投与量が生理学的に有意であれば、「治療的有効量」で 投与したと言われる。薬剤はそれが存在したために、レシピエント患者の生理学 に検出可能な変化を生じれば、生理的に有意である。この意味において、例えば 、抗痙縮剤は、薬剤が存在した結果痙縮が軽減されれば生理学的に有意であり、 抗痙攣剤は、薬剤が存在した結果痙攣の重症度、回数、または期間が減少すれば 生理学的に有意である。 イソバレルアミドおよび関連化合物は、腸溶錠、カプレット、ゲルカプセル、 もしくはカプセル剤のような固体経口投与剤形を用いて、またはシロップ剤もし くはエリキシル剤のような液体経口投与剤形を用いて経口投与することができる 。イソバレルアミドおよび関連化合物の抗痙縮剤としての適応用量は、100〜100 0 mg/用量の次数で、好ましくは300〜600 mg/用量である。固体での単位経口 投与剤形は、好ましくは錠剤またはカプセルあたり約200〜350 mgを含み、これ を1〜20 mg/kg体重の用量で、典型的に1回に1〜2個を最大で1日4回服用す る。液体製剤もまた、1用量あたり茶さじ1〜2杯となるような活性成分組成物 を用いることができる。さらに、対応する減少用量の小児用咀嚼剤および液体経 口投与剤形もまた投与することができる。これらの化合物はまた、経口投与用ド ロップ(「濃縮」製剤からの滴瓶により)の形で食品および飲料に加えることが できる。さらに、イソバレルアミドのような化合物は、経口輸送および吸収を容 易にするためにチューインガムの中に入れて製剤化してもよい。 または、イソバレルアミドおよび関連化合物は、注射または経皮もしくは経粘 膜投与、例えば、鼻腔内、頬内、もしくは坐剤による直腸内のようなその他の全 身経路で投与することができる。しかし、経口投与ははるかに簡便で、したがっ て好ましい。 経口抗痙攣剤組成物において用いるために、活性成分の投与レベルは1用量あ たり100〜1000 mgの次数であり、好ましくは1用量あたり200〜600 mg、または 体重1kgあたり1〜20 mgである。 ヒトで用いることの他に、イソバレルアミドおよび関連化合物は例えば、ネコ 、イヌ、鳥、ウマ、畜牛、ミンク、家禽、および魚のような動物において、抗痙 縮剤または抗痙攣剤として用いることができる。そのような場合、活性化合物は 注射または経皮もしくは経粘膜投与(例えば坐剤による直腸投与)のようなその 他の全身経路によって、または食品もしくは飲料に加えて経口投与してもよい。 抗痙縮剤として、そのような動物の体重1kgあたりのイソバレルアミドおよび/ または関連化合物の適応される経口用量は、動物種および投与経路に応じて約1 〜1000 mg/kgである。経口投与の好ましい範囲は、体重1kgあたり約200〜600 m gである。 動物の体重1kgあたりのイソバレルアミドおよび/または関連化合物の抗痙縮 剤として適応される経口用量は、動物種および投与経路に応じて約1〜1000 mg/ kgである。経口用量の好ましい範囲は、体重1kgあたり約100〜600 mgである。 本発明にはこのように、経口、非経口、経皮、経粘膜、鼻腔内、頬内、または 直腸内投与に適した、イソバレルアミド、イソ吉草酸、および/またはその薬学 的に許容される塩、置換アミド、およびアルコールエステルを活性成分として含 む多様な薬学的組成物が含まれる。そのような化合物は、本発明の範囲外である 特定の薬学的製剤の偶発的副産物として存在してもよいが、本製剤の一般的な特 徴は、イソバレルアミド、イソ吉草酸および/またはその薬学的に許容される塩 、置換アミドおよびアルコールエステルが規定量存在することである。すなわち 、薬学的製剤は、本明細書に記述の用量レベルを得るために必要な特定の組成物 の量を測定できるようにするために、既定の、化学的に明確な、および定量可能 な量の、これらの化合物のうち少なくとも1つを含む。 さらにイソバレルアミドおよび/または関連化合物は、他の薬学的活性成分と 併用して用いることができると理解される。 4.療法関連活性の証明 上述のように、病態の軽減を目的とした所定の薬学的製剤の適合性および有効 性は、下記のような(しかし、これらに限定されない)動物モデルを用いて証明 することができる。 (a)変異痙性マウス 変異痙性マウスは、遺伝的痙縮の常染色体劣性形質を有するホモ接合マウスで ある。このマウスは出生時は正常であるが、やがて2〜3週齢になると粗大振せ ん、異常歩行、骨格筋硬直、および異常な正向反射を示す。生体構造上の異常は 認められない。むしろ、マウスは中枢神経系全体にわたってグリシン受容体を欠 損している。バルプロエートおよびベンゾジアゼピンのようなGABAの結合または 合成のいずれかを増強する薬剤は、ヒトと同様に、このモデルの痙縮の症状のい くつかを軽減する有効な化合物である。 変異痙性マウスにおける痙縮の評価は、下記のEMG記録と同様の電気生理的評 価によって行うことができる。また、より荒い尺度で、正向反射を測定すること もできる。これらのマウスは仰向けに置くと正向反射の異常な遅れを示す。1秒 以上のいかなる正向反射も異常と見なされる。ほとんどの正常なマウスは仰向け に置くことすらできない。振せんは、マウスの尾を持って、振せんを主観的に「 なし」、「軽度」、「中等度」、または「重度」として採点することによって評 価することができる。柔軟性は、なめらかなまるくした溝と縁のあるガラスの物 体にマウスを置いて評価する。ガラスの物体をテーブルから約12インチ持ち上げ てほとんど垂直になるまで徐々に傾ける。正常なマウスは物体を上り、1分以上 経ってから足から落ちる。痙性マウスは通常、1つの位置に硬直して留まり、や がて背中から落ちる。チャイら(Chai)、Proc.Soc.Exptl.Biol.Med.109: 491(1962)。 (b)急性/慢性脊髄離断ラットおよび急性除脳ラット 急性除脳ラット、急性または慢性脊髄離断ラット、および慢性脊髄病変ラット を含む痙縮のいくつかのモデルがある。急性モデルは痙縮の発生に関係するメカ ニズムの解明における重要性が証明されているが、急性モデルはそれらが急性で あるという事実のために批判されるようになった。動物は通常死亡するか、また は痙縮から完全に回復する。痙縮は、ほとんどの場合、まず弛緩麻痺として現れ るヒトの痙縮状態において進行する痙縮とは異なり、介入直後に発症する。ヒト では痙縮が発症するのは数週間から数ヶ月後である。より慢性的な病変または痙 縮の脊髄離断モデルでは、術後に弛緩麻痺を示す場合もある。病変/離断の約4 週間後、弛緩は多様な重症度の痙縮に変化する。これらのモデルには全て、それ ぞれ特定の短所があり、ヒト痙縮状態を本当に表していないが、それらによって 痙縮の本質に関するより多くの情報が得られた。これらのモデルはまた、ヒトに おいて類似の治療法を試験するのに先だち、様々な治療法の範例を試験する方法 を提供する。これらのモデルの多くはまた、ネコ、イヌ、および霊長類のような 異なる種を利用した。バクロフェン、ジアゼパム、およびチザニジンは、これら のモデルにおける痙縮の異なるパラメータ(EMG記録、H-反射、H/M比、単および 多シナプス反射、クローヌス、反射亢進)に対して有効である。 (c)ラットにおける一次観察アーウィン試験 この方法は、アーウィン(Irwin)、Psychopharmacologia 13:222〜57(1968 )、による記述に基づいている。この方法は、試験物質の精神、行動および毒性 作用を検出するために用いられ、これによって後の実験に用いることができる用 量範囲が示される。典型的に、ラット(1群3匹)に試験物質を投与し、次に溶 媒を投与した対照群と比較して観察する。行動の変化、神経毒性の症状、瞳孔直 径、および直腸温を、アーウィンの方法から得た規格観察用紙に従って記録する 。観察用紙には以下の項目が含まれる:死亡、鎮静、興奮、攻撃性、ストラウブ ・テール、ライジング、痙攣、振せん、眼球突出惹起反応、唾液分泌、涙液分泌 、立毛、脱糞、恐怖、牽引、接触過敏、正向反射の喪失、睡眠、協調運動不能、 筋緊張、常同性行動、首の揺れ、カタレプシー、把握、下垂、呼吸、角膜反射、 鎮痛、異常歩行、前肢足踏み運動、平衡感覚の喪失、ヘッド・ツイッチ、直腸温 、および瞳孔直径が含まれる。観察は試験物質の投与後15、30、60、120および1 80分に実施する。24時間後にも観察を行う。試験物質は通常腹腔内投与(i.p.) する。 (d)ラットおよびマウスにおけるローターロッド試験 これは、ダンハムら(Dunham)、J.Am.Pharm.Assoc.46:208〜09(1957) が記述した方法を用いた神経学的欠損の試験である。ラットまたはマウスを毎分 8回転の速度で回転する棒の上に置く。3分経過するまでに棒から落下する動物 を計数し、落下時間を記録する(最大:180秒)。1群あたりラット10匹を調べ 、試験は盲検法で行う。試験化合物は試験の60分前に腹腔内投与する。ベンゾジ アゼピンであるジアゼパム8 mg/kgを対照物質として投与する。試験には、溶媒 を投与した対照群も含まれる。 (e)抗痙攣活性 臨床的に明確な種類のてんかんに関連する、異なる種類の急発作および行動作 用を含む多くのインビボモデルがある。したがって、全てのタイプの急発作活性 の基礎が同じメカニズムであると想定することは単純化しすぎる可能性があるた め、いくつかのモデルにおいて効果を調べることが賢明である。 1つの有用なモデルはフリングス(Frings)によって提供された聴原発作感受 性マウスで、これは反射性てんかんのモデルである。試験時、個々のマウスを丸 いプレキシグラスチャンバーに入れて、110デシベル、11 kHzの音刺激に20秒間 暴露する。強直性の後肢伸展を示さないマウスは保護されたと見なされた。さら に、各マウスの発作スコアを、(1)10秒未満走り回る;(2)10秒以上走り回る;(3 )四肢および/または震毛のクローヌス活性;(4)前肢伸展/後肢屈曲;および(5 )後肢伸展として記録することができる。 用量反応試験において用いた各群のマウスについて平均発作スコアを計算する ことができる。各用量について、運動障害を試験するために、マウスをローター ロッドでも試験する(毒性)。ローターロッドでの運動障害の試験は、毎分6回 転で回転する直径1インチの棒の上に、試行の3分の間マウスを載せることを含 む。3分の間にマウスがローターロッドから3回落下すれば、毒性反応と見なさ れる。 (f)抗躁病活性 情動性気分障害の治療における化合物使用の可能性を評価するために、ラット のアンフェタミン誘発反応過敏モデルを用いることができる。古典的および非定 型の抗精神活性を試験することに加えて、この技法はまた、躁病行動の単純な動 物モデルとして提唱されている。コスタルら(Costall)、Brain Res.123:89 〜111(1977)。 (g)髄膜の神経因性炎症 髄膜内部の神経因性炎症は偏頭痛の基礎病理として提唱されている。リーら( Lee)、Brit.J.Pharmacol.116:1661〜67(1995)。三叉神経刺激後、硬膜内 での放射性標識ウシ血清アルブミン漏出の遮断能の有無について化合物を試験す る。 (h)鎮痛特性 ライジング、ホットプレート、テール・フリック、関節痛、足圧痛試験、およ びベネット(Bennet)またはチャング(Chung)の神経痛モデルのような、鎮痛 特性を決定するための動物全体を用いた多くのアッセイがある。アルベ・フェサ ードら(Albe-Fessard)、「疼痛研究と療法における13の前進(13 ADVANCES IN PAIN RESEARCH AND THERAPY)」、11〜27頁(Raven Press 1990)。 (i)運動障害および不穏症候群と比較した治療効果 運動障害および不穏症候群、例えば薬物誘発静坐不能、セロトニン症候群、一 側性の黒質病変によって誘発される回転、を調べる動物モデルが存在する。ロイ ド&モルセリ(Lloyd and Morselli)(1987)、前記。さらに、ヒトにおける化 合物の逸話的有効性に関する個々の症例報告は、これらの適応を支持する基礎で ある。メリック&メリック(1995)、前記;オルソンら(Olson)、Am.J.Med.1 02:60〜66(1997)。 *************** 上記の様々なアッセイにおけるイソバレルアミド、イソ吉草酸、および関連化 合物の治療的有効性により、一般に毒性がないことと合わせて、本発明の化合物 は、痙縮および痙攣/急発作を含む上記病態の治療にとって理想的な薬剤となる 。この背景により、本発明は、説明目的のために提供され、本発明を制限するこ とを意図していない、以下の実施例を参考にしてより容易に理解されると思われ る。 実施例1 多発性硬化症に関連した痙縮の症状を軽減するためのワレリアナ調製物の使用 多発性硬化症の1つ以上の症状を有する42歳のヒト女性被験者は、かなりの量 のストレスを感じており、寝付きの悪さと夜睡眠開始までの時間が遅いと感じて いた。やっと得られた睡眠もストレスに満ちた夢としばしば起きることで乱され た。被験者は、夜間に痛みを伴う下肢の伸展攣縮をしばしば経験し、そのために 患者はしばしば眠りから覚めた。翌日、これらの痛みを伴う伸展攣縮は、筋/関 節のこわばりを伴う深部筋肉痛(打撲傷のような感覚)となった。 被験者は、睡眠補助特性が記されているワレリアナ製剤を服用することにした 。ワレリアナ製剤、「バルドリパラン・スターク(Baldriparan stark N.)」は 、ワレリアナ根、ホップおよびレモンバウムの抽出物を含む、ドイツで製造され た錠剤である。コーティングされた圧縮錠は、それぞれ、ワレリアナ根の乾燥70 %(v/v)エタノール抽出物95 mg、ホップの乾燥45%(m/m)メタノール抽出物1 5 mg、およびレモンバウムの乾燥水抽出物85 mgを含む。意外にも、ワレリアナ 製剤は入眠を容易にして被験者の睡眠の質を改善したのみならず、痛みを伴う伸 展攣縮の軽減も認められた。被験者は、夜間起きてバスルームを使う際に、ベッ ドから起きあがる時の痛みを伴う伸展攣縮も、いつもの硬直した脚の感覚もなか ったことに気づいた。被験者は、(必要に応じて(prnまたはpro re nata))こ れらの症状を軽減するために同じワレリアナ製品を使用し続け、軽減を得た。 実施例2 脊髄損傷に関連した痙縮の症状を軽減するためのワレリアナ調製物の使用 38歳のヒト男性被験者は、以前の脊髄損傷から発症した痙縮(反射亢進、腱反 射、および伸展攣縮)の症状を有する。これらの症状の全てのために、患者の睡 眠は中断し、その質が低下する。実施例1で記述した同じドイツ製の製剤を服用 したところ、被験者は睡眠の質のかなりの改善と共に、夜間の伸展攣縮の有意な 減少を認めた。この被験者は、上記症状を軽減するために必要に応じて(prn) この製剤を服用し続けた。 実施例3 イソバレルアミドの抗痙縮試験 (1)慢性脊髄離断ラットにおける痙縮の評価 これらの試験において、体重270〜530 gの雄性アルビノホルツマン(Holtzman )由来ラット(ハーラン・スプレージ・ドーリー・ラボラトリーズ(Harlan Spr ague-Dawley Laboratories))を被験体として用いた。動物を個別収容して、実 験の間自由に餌と水を摂取させた。全ての技法は、院内動物飼育および使用委員 会によって再検討され、承認された。イソフルランと酸素の混合気体を流速4L/ 分で用いて動物を麻酔した。次にラットを定位固定フレームに入れて麻酔を維持 した。傍脊髄筋を引っ込ませるように切開して、T6〜T9の間の椎弓切除を行った 。脊髄1〜2 mmの部分を寫出によって除去し、出血を減少させるためにゲルフ ォームに置き換え、その後切開部を層状に閉じた。 離断後、体温を維持するために室内暖房器で周囲温度を約80゜Fに上昇させた 部屋にラットを入れた。術後翌朝、脊髄離断ラットの後四分体を湯浴に入れ、膀 胱に圧をかけて、手で尿を押し出した。術後21〜28日の間に実験を実施した。最 初の2週間では、膀胱の感染症を防ぐためにこれらのラットに抗生物質であるス ルファトラム小児用懸濁液0.25 mlを経口投与した。市販の抗生物質クリームを 褥瘡病変の徴候を示す皮膚の部位に適用した。約2週間以内に全ての動物は膀胱 のコントロールを回復し、抗生物質治療を必要としなくなった。アドボカット( Advokat)、Brain Res.684:8(1995)。痙縮の評価は、各動物が自身の対照と なるように薬物処置の前後に実施した。 痙縮の初回評価は、無害な刺激、すなわち金属プローブによって下腹部の4つ の特異的部位を押して誘発して得られた痙縮反応を採点する主観的採点法によっ て実施した。痙縮反応はゼロ(4回の試行全てにおいて痙縮反応なし)から4( 最大、4回の試行全てに強直性-間代性反応が誘発される)までの尺度を用いて 4回の試行のそれぞれについて評価した。処置前および処置後の全ての痙縮スコ アを、スコア0/4=0%、1/4=25%等となるように痙縮の百分率で示すように変 換した。これらの未加工または標準化スコアを一元反復測定ANOVAによって分析 した。 図2に示すように、イソバレルアミドは用量300 mg/kgの用量で腹腔内投与す ると、投与後15、30、60、および120分で痙縮スコアの減少に有効であった(45 〜65%)。翌日、すなわち1440分(24時間)までに、痙縮スコアは本質的にベー スラ イン値に戻った。この用量では、明白な行動上の毒性または運動障害は認められ なかった。ラットは覚醒状態で、対照の無処置ラットと同様に、麻痺していない 前肢でものをつかむことができた。 図3を参照して、高閾値求心性神経を活性化する刺激を試験するために、多シ ナプス性屈筋反射反応を同側のハムストリング筋からのEMG活性として記録した 。最大下電気ショックを後肢に適用し、記録電極を大腿二頭筋半腱様筋に置いた 。5セットの剌激を各時点に行った。安定なベースライン反応が得られた後、薬 物投与前および投与後期間の両方で30分毎に屈筋反射を記録した。ハオら(Hao )、Eur.J.Pharmacol.191:407(1990)を参照のこと。 このように、脊髄離断ラットにおいて、治療前と、イソバレルアミド(300、6 00、および1200 mg/kg経口投与)、バクロフェン(10 mg/kg皮下投与)、および 溶媒(水、12 ml/kg経口投与)をそれぞれ投与した30、60、90および120分後に 、屈筋反射反応を観察することによって反応を測定した(図3)。 イソバレルアミドは全ての用量で、痙縮を有する慢性脊髄離断ラットにおいて 全ての時点で、屈筋反射反応の程度を減少させることが示された。このモデルで は、バクロフェンまたはイソバレルアミドのいずれによってもH/M反射に変化を 認めなかった。 図4では、図3からの反応を、2時間の測定期間全体について曲線下総面積の 形式に変換した。一元分散分析に基づくと、薬物処置群は全て溶媒に対して有意 差を示した(p<0.05)。薬物処置群の間では、2時間の間に屈筋反射の全体的 な減少に差を認めなかった(2個ずつの多重比較、スチューデント・ニューマン ・ケウルス法(Student-Newman-Keuls))。 (2)ラットにおける一次観察アーウィン試験 イソバレルアミドをラットに腹腔内投与すると、256 mg/kgまでの用量では生 理食塩液を注射した対照群と比較して変化を示さなかった。512 mg/kgでは、60 〜120分の軽度の鎮静、120分での牽引力の喪失(ラット3匹中1匹のみに認めら れた)および60〜120分の筋緊張の低下を認めた。1024 mg/kgでは、30分までの 著しい鎮静を認め、これは120分までは中等度となり、180分では軽度となった。 不安感の減少は、この用量では30分まで認められ、ラット3匹中1匹では120分 まで認め られた。この用量では、接触反応性が120分まで低下し、筋緊張の低下は180分ま で、軽度の体温低下は120分まで、および異常歩行(ローリング)は60〜80分ま で認められた。この用量では、15分で、ものをつかむ力の喪失および正向反射の 喪失がラット3匹中1匹で起こった。 (3)ラットおよびフリングスマウスのローターロッド試験 用量128、256、および512 mg/kgのイソバレルアミド(腹腔内投与)をロータ ーロッド試験の60分前に投与したが、ラットのローターロッド試験成績に有意な 影響を及ぼさなかった。表1を参照。対照的にジアゼパムはローターロッド試験 成績を用量依存的に低下させた。 表1 ラットのローターロッド試験におけるイソバレルアミドとジアゼパムの効果 a イソバレルアミドとジアゼパムはローターロッド試験の60分前に腹腔内投 与した。 b 1群ラット10匹 c スチューデントt検定により有意差なし d スチューデントt検定によりp<0.01 e フィッシャーのイグザクト検定によりp<0.05 f スチューデントt検定によりp<0.001 イソバレルアミドの150 mg/kg(腹腔内投与)までの用量をローターロッド試 験の15分前にフリングスマウスにフリングスマウスに投与しても、試験成績に有 意な影響を及ぼさなかった。対照的に、300 mg/kg、600 mg/kg、および1000 mg/ kg(腹腔内投与)の用量では、調べたフリングスマウスのローターロッド試験成 績がそれぞれ1/8、4/8、および8/8低下した。 実施例4 てんかんのフリングス聴原発作感受性マウスモデルにおける抗痙攣活性 表2の結果は、てんかんのこの動物モデルにおけるイソバレルアミドの抗痙攣 活性を示している。イソバレルアミドはまた、作用の発現が速く、作用の持続は 比較的短時間であった。抗痙攣剤活性は15分もの早期に認められたが、2時間ま でに実質的に消失した。したがって、全ての定量試験は15分で実施した。この時 点で、強直性伸展に対する保護の有効量(ED50)の中央値は126 mg/kg腹腔内投 与であった。さらに、この時間では急発作スコアの用量依存的な減少を認めた。 抗痙攣活性が得られる用量より著しく高い用量では(>300 mg/kg)、イソバレ ルアミドを投与した動物は、ローターロッド上で体の平衡を維持することができ ないことを特徴とする行動上の毒性を示した。300 mg/kg未満の用量では顕著な 毒性を認めなかった。ローターロッド障害の毒性用量(TD50)の中央値は531 mg /kg腹腔内投与であった。このように、計算した保護指数(TD50/ED50)は約4.2 であった。 したがって、このモデルにおけるイソバレルアミドの比較的低い作用にもかか わらず、本剤は活性と毒性との間の比較的良い分離を示した。このようにイソバ レルアミドは、アミドと対応する酸に関する現存の構造活性相関に基づくと、反 射性てんかんのフリングス聴原発作感受性マウスモデルにおける抗痙攣剤として 、驚くべきしかも予想外の活性を示した。イソバレルアミドの活性プロフィール は、広域スペクトルの抗痙攣剤であるバルプロン酸ナトリウムと類似している。 イソ吉草酸と共にバルプロン酸との構造類似性を示す化台物は、これまでの文献 において、CNS全体のGABAレベルを上昇させることが示されている。バルプロン 酸の抗痙攣活性は、他のメカニズムも示唆されているが、主にこの機能に起因す る。一方、イソ吉草酸は、マウスの脳においてGABAレベルのわずかな増加を誘発 すると報告されているが、抗痙攣剤としては不活性であることが判明した。例え ば、レッシャーら(Loscher)、Neuropharmacology 24:427(1985);キーネら (Keane)、上記引用22:875(1983);キーネら(Keane)、Pharmacol.Res.Co mmun.17:547(1985)を参照のこと。 表2 腹腔内投与後のフリングスマウスの聴原発作感受性に及ぼす イソバレルアミドの効果 a 15分での測定 b 95%信頼区間 一般に、バルプロエートに類似の化合物周辺の抗痙攣活性の構造活性相関に関 するこれまでの文献は、イソバレルアミドのような単純な置換されていない化合 物を扱っていなかった。このように、イソバレルアミドがフリングス聴原発作感 受性マウスモデルにおいてバルプロエートと同程度の有効性プロフィールを示す こと、および有効性と、ローターロッド試験によって測定した毒性の間に活性の 同様の分離を示したことは、驚くべき、予想外の知見である。これらの知見は、 イソバレルアミドが広域スペクトルの抗痙攣剤として有効な治療剤であることを 示している。イソバレルアミドは、変異原性試験および細胞障害性試験における 毒性が比較的ないことが知られている。例えば、米国特許第5,506,268号およびP CT出願国際公開公報第94/28,888号を参照のこと。一方、バルプロエートはその 肝毒性を引き起こすプロフィールで長く知られている。例えば、レッシャーら( Loscher)、Neuropharmacology 24:427(1985)を参照のこと。 先の記述により特定の好ましい態様について述べたが、本発明はそれらに制限 されるものではないことが理解されると思われる。開示された態様に様々な修飾 を行ってもよいこと、そしてそのような修飾が、下記の請求の範囲によって定義 される本発明の範囲内に含まれると解釈されることを、当業者は認識すると思わ れる。 本明細書で言及した全ての出版物および特許出願は、本発明が属する技術分野 の技術レベルを示している。全ての出版物および特許出願は、個々の出版物また は特許出願が参照としてその全文が組み入れられることが特にしかも個々に示さ れているのと同様に、参照として本明細書に組み入れられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 35/78 A61K 35/78 C (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),UA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,HU,IL,IS,JP,KE,KG ,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT, LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,N O,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG ,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA, UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 バランドリン マニュエル エフ. アメリカ合衆国 ユタ州 サンディ サウ ス ウィンター ウォーレン ドライブ 9184

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. それによって、病態の少なくとも1つの症状が軽減される、CNS活性の軽 度の抑制によって軽減される病態の治療法において用いられる薬学的製剤の調製 における、イソ吉草酸、イソ吉草酸の薬学的に許容される塩、イソ吉草酸の薬学 的に許容されるエステル、およびイソ吉草酸の薬学的に許容されるアミドからな る群より選択される化合物の使用。 2.病態が情動性気分障害、痙攣、中枢神経障害性疼痛症候群、頭痛、および不 穏症候群からなる群より選択される、請求項1記載の使用。 3.病態が痙攣である、請求項2記載の使用。 4.病態が中枢によって媒介される筋緊張の低下によって軽減される、請求項1 記載の使用。 5.病態が痙縮である、請求項4記載の使用。 6.組成物がイソバレルアミドである請求項1記載の使用。 7.痙縮の症状の治療法において用いられる薬学的製剤の調製における、インビ ボで加水分解されてイソ吉草酸またはイソバレルアミドを生じる化合物を少なく とも1つ含む、カノコソウ、莢蓮皮、ガマズミ、またはホップの抽出物の使用。 8.CNS活性の軽度の減少によって軽減される病態を有する患者に、それによっ て該病態の少なくとも1つの症状が軽減される、薬学的に許容される担体とイソ 吉草酸、イソ吉草酸の薬学的に許容される塩、イソ吉草酸の薬学的に許容される エステル、およびイソ吉草酸の薬学的に許容されるアミドからなる群より選択さ れる組成物とを含む薬学的製剤の治療的有効量を投与する段階を含む治療法。 9.そのような治療を必要とする被験者において痙縮の症状を軽減する方法であ って、インビボで加水分解されてイソ吉草酸またはイソバレルアミドを生じる化 合物を少なくとも1つ含む、カノコソウ、莢蓮皮、ガマズミ、またはホップの抽 出物の治療的有効量を投与する段階を含む方法。
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