JPH10114570A - 形状異方性セラミックス粉末及びその製造方法 - Google Patents

形状異方性セラミックス粉末及びその製造方法

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JPH10114570A
JPH10114570A JP9242139A JP24213997A JPH10114570A JP H10114570 A JPH10114570 A JP H10114570A JP 9242139 A JP9242139 A JP 9242139A JP 24213997 A JP24213997 A JP 24213997A JP H10114570 A JPH10114570 A JP H10114570A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 結晶配向セラミックスを容易に作成すること
ができる,形状異方性セラミックス粉末及びその製造方
法を提供すること。 【解決手段】 ルドルスデン−ポッパー型層状ペロブス
カイト構造を有するセラミックス粒子によりなる粉末に
おいて,該セラミックス粒子がペロブスカイト構造層
(C面)に平行な方向に広がり部分を有する板状粒子で
あり,かつ,上記板状粒子の厚さ(α)に対し,上記広
がり部分の最大長さ(β)のアスペクト比(β/α)が
5以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,ルドルスデン−ポッパー(Ru
ddlesden−Popper)型層状ペロブスカイ
ト構造を有する形状異方性セラミックス粉末及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来技術】ルドルスデン−ポッパー(Ruddles
den−Popper)型(以下,RP型と略す)層状
ペロブスカイト構造を有するセラミックス粉末は,従
来,混合した原料粉末(例えば,酸化物,炭酸塩等)を
加熱,反応させる方法,即ち固相反応を主体とする粉末
合成方法により製造されていた。
【0003】ところで,多結晶セラミックスの特定の結
晶軸を配向させることにより,単結晶に近い特性を有す
る多結晶セラミックスを作製することができる。これに
より,特定の結晶軸に依存する,圧電性,誘電性,強誘
電性,反強誘電性,磁性,熱電性,電子伝導性,イオン
伝導性等に優れた結晶配向セラミックスを得ることがで
きる。そして,上記結晶配向セラミックスは,例えば板
状,鱗状等の形状異方性を有し,かつアスペクト比の大
きなセラミックス粒子よりなる粉末を少なくとも原料の
一部として用い,一軸加圧等の各種の配向成形方法によ
り成形し,これを適当な条件下で熱処理することで製造
することができる。
【0004】上記結晶配向セラミックスは,加速度セン
サ,焦電センサ,超音波センサ,磁気センサ,電界セン
サ,温度センサ,ガスセンサなどのセンサ類,熱電変
換,圧電トランスなどのエネルギー変換素子,圧電アク
チュエータ,超音波モータ,レゾネータなどの低損失ア
クチュエータ,低損失レゾネータ,キャパシタ等,広い
範囲の機能性セラミックス材料に用いることができる優
れた材料である。
【0005】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記固相反
応,即ち液相等を介さずに固体−固体間の拡散により原
料粉末の反応が進行する場合には,原料粉末及びこれよ
り得られるセラミックス粉末の結晶構造と関係なく,球
状に近い等方的な形状を有するセラミックス粒子よりな
る粉末が合成されてしまう。
【0006】従って,上述の製造方法により合成された
RP型層状ペロブスカイト型構造を有するセラミックス
粒子は,僅かに板状の形状を有しているが,そのアスペ
クト比が1〜3程度と小さい。このようなセラミックス
粉末から結晶配向セラミックスを製造することは困難で
ある。
【0007】本発明は,かかる問題点を鑑み,結晶配向
セラミックスを容易に作製することができる,形状異方
性セラミックス粉末及びその製造方法を提供しようとす
るものである。
【0008】
【課題の解決手段】請求項1の発明は,ルドルスデン−
ポッパー(Ruddlesden−Popper)型層
状ペロブスカイト構造を有するセラミックス粒子よりな
る粉末において,該セラミックス粒子がペロブスカイト
構造層(C面)に平行な方向に広がり部分を有する板状
粒子であり,かつ,上記板状粒子の厚さ(α)に対し,
上記広がり部分の最大長さ(β)のアスペクト比(β/
α)が5以上であることを特徴とする形状異方性セラミ
ックス粉末にある。
【0009】上記RP型層状ペロブスカイト構造につき
説明する。上記構造の結晶格子は,一般式AX(ABX
3 )nで表される。ここに,A及びBはそれぞれ単一あ
るいは複数の元素から構成される陽イオン,Xは酸素イ
オンまたはハロゲンイオンである。
【0010】そして,上記結晶格子は,図1(b)に示
すごとく,ペロブスカイト構造を有する層(ABX3
nと,岩塩構造を有する層(AX)とが,c軸方向に交
互に重なった構造を有している。なお,上記ペロブスカ
イト構造は,図1(a)に示すごとき,Aが単純立方格
子を形成し,その体心位置にB,かつ面心位置にXがあ
る構造である。
【0011】本発明の形状異方性セラミックス粉末を構
成する板状粒子のアスペクト比は5以上である。このよ
うな粉末を後述する配向成形方法で成形することによ
り,結晶配向セラミックスを容易に得ることができる。
そして,上記アスペクト比が10以上であれば,より容
易,より高い配向度を有する結晶配向セラミックスを得
ることができる。
【0012】なお,上記RP型層状ペロブスカイト構造
を有する化合物としては,例えば,Sr2 TiO4 ,S
3 Ti2 7 ,Sr4 Ti3 10,Ca4 Ti
3 10,Ca3 Ti2 7 ,Sr2 RuO4 ,Sr2
nO4 ,Sr2 MoO4 ,Sr2 MnO4 ,(La,S
r)CrO4 ,(La,Sr)MnO4 ,(La,S
r)2MnO7 等の酸化物,または,K2 NiF4 ,K
2 CoF4 ,K2 CuF4 ,K2 MgF4 ,K3 Zn2
7 等のハロゲン化物を挙げることができる。
【0013】本発明の作用につき,以下に説明する。な
お,RP型層状ペロブスカイト構造は正方晶あるいはわ
ずかに歪んだ正方晶であり,後者も擬正方晶として以下
議論を進める。RP型層状ペロブスカイト構造は,図1
(a)に示すごときペロブスカイト構造層と岩塩構造層
とが,図1(b)に示すごとく,c軸方向に重なった構
造を有している。そして,本発明にかかる形状異方性セ
ラミックス粉末は,図1(c)に示すごとく,2本のa
軸によってはられたC面にかかるペロブスカイト構造層
による広がり部分を有する板状粒子である。
【0014】ところで,ペロブスカイト構造を有するセ
ラミックスは,その結晶対称性,結晶構造を反映して,
圧電性,誘電性,強誘電性,反強誘電性,磁性,熱電
性,電子伝導性,イオン伝導性等の特性を発現する。そ
して,これらの各特性は結晶方位に対して異方性を有す
る場合が多い。よって,結晶が配向していない通常の多
結晶セラミックスでは,該セラミックスを構成する結晶
の方位がランダムであるため,上述の各特性は単結晶の
状態と比較して,著しく小さくなっている。しかし,結
晶の方位が揃った結晶配向セラミックスであれば,上述
の各特性は単結晶の状態により近くなる。
【0015】このような結晶配向セラミックスは,圧電
性,誘電性,強誘電性,反強誘電性,磁性,熱電性,電
子伝導性,イオン伝導性等を有する優れた機能性セラミ
ックスとして利用できる。そのため,上述の各特性を利
用した各種センサ類等のデバイスを,上記結晶配向セラ
ミックスにて作製することにより,高性能のデバイスを
得ることができる。
【0016】そして,本発明にかかる形状異方性セラミ
ックス粉末は,構成する粒子の形状が板状であり,かつ
アスペクト比が5以上である。従って,以上のように優
れた結晶配向セラミックスを,上記形状異方性セラミッ
クス粉末を少なくとも原料の一部として用い配向成形,
熱処理することにより,容易に得ることができる。
【0017】上記結晶配向セラミックスの原料として,
本発明にかかる形状異方性セラミックス粉末Aのみを使
用した場合には,RP型層状ペロブスカイト構造を有す
る結晶配向セラミックスを,上記AとAと反応しAに関
連するペロブスカイト構造を有する化合物Cとなる原料
Bとを使用すれば,ペロブスカイト構造を有するCより
なる結晶配向セラミックスを,上記Aとこれと反応しな
い原料Bを用いた場合には,Aと少なくともBの一部が
配向した複合結晶配向セラミックスを,それぞれ得るこ
とができる。
【0018】以上のように,本発明によれば,結晶配向
セラミックスを容易に作製することができる,形状異方
性セラミックス粉末を提供することができる。
【0019】なお,上記配向成形としては,例えば押出
成形,遠心成形,ドクターブレード,非等方的加圧,圧
延等を挙げることができる。
【0020】次に,請求項2の発明は,ルドルスデン−
ポッパー(Ruddlesden−Popper)型層
状ペロブスカイト構造を有すると共にペロブスカイト構
造層(C面)に平行な方向に広がり部分を有する板状粒
子であり,かつ,上記板状粒子の厚さ(α)に対し,上
記広がり部分の最大長さ(β)のアスペクト比(β/
α)が5以上である板状粒子よりなる形状異方性セラミ
ックス粉末を製造するに当たり,上記形状異方性セラミ
ックス粉末を製造するためのセラミックス原料を融液中
または溶液中で加熱することを特徴とする形状異方性セ
ラミックス粉末の製造方法にある。
【0021】上記セラミックス原料としては,得ようと
する形状異方性セラミックス粉末を構成する金属元素等
を含有する酸化物,炭酸塩,硝酸塩,水酸化物及びフッ
化物等の物質を使用することができる。また,上記融液
または溶液に対する融解,溶解を容易とするため,その
形状は粒状,あるいは粉末状であることが好ましい。ま
た,上記溶液中での加熱では,上記セラミックス原料に
金属イオンを含む溶液を使用してもよい。
【0022】また,上記製造方法は,(1)融液または
溶液の形成,(2)融液または溶液中へのセラミックス
原料の融解,溶解,(3)融液中または溶液中での形状
異方性セラミックス粉末の析出と粒成長,(4)析出し
た形状異方性セラミックス粉末と融液を形成した化合物
(以降フラックスと称する)または溶液との分離,とい
った主として4つの工程よりなる。
【0023】次に,上記セラミックス原料を融液中で加
熱する製造方法につき説明する。この製造方法は,例え
ば,以下のような工程より構成されている。まず,融解
することにより融液を構成するフラックスとセラミック
ス原料を混合する。得られた混合物を加熱し,融液とな
す。更に,その後も適宜加熱を続け,上記融液中にて上
記セラミックス原料を反応させ,形状異方性セラミック
ス粉末を析出,粒成長させる。最後に,上記フラックス
と得られた形状異方性セラミックス粉末とを分離する。
【0024】次に,上記フラックスにつき説明する。融
液が形成される前に固相反応が生じると,アスペクト比
の低いセラミックス粉末が生成されてしまうため,上記
フラックスは低融点の物質であることが好ましい。ま
た,上記フラックスの融点は特に1000℃以下である
ことが好ましい。これは,RP型層状ペロブスカイト構
造を有するセラミックスの中には,1000℃程度の温
度で固相反応が始まるものがあるからである。
【0025】また,上記フラックスは,融液中へのセラ
ミックス原料の溶解度が大きいものであることが好まし
い。これにより,液相を介したセラミックス原料の反
応,析出,粒成長が容易となり,形状異方性セラミック
ス粉末の合成が容易になる。
【0026】また,上記フラックスは,セラミックス原
料と反応せず,セラミックス原料及びこれより得られた
形状異方性セラミックス粉末との分離が容易な物質であ
ることが好ましい。これにより,目的とする形状異方性
セラミックス粉末のみを製造することができる。また,
より純度の高い形状異方性セラミックス粉末を製造する
ことができる。
【0027】また,特に,上記フラックスは水溶性の物
質であることが好ましい。これにより,フラックスと析
出した形状異方性セラミックス粉末との分離を水を利用
して容易に行うことができる。以上に示す条件を満たす
フラックスとしては,例えば,ハロゲン化物,炭酸塩,
硫酸塩,低融点酸化物等を挙げることができる。また,
上記フラックスとしては,特にハロゲン化物,硫酸塩
が,セラミックス原料と反応し難いため,より一層好ま
しい。
【0028】また,セラミックス原料/フラックスで示
される重量比の値は,小さい程好ましい。これにより,
セラミックス原料を融液に対し,完全に溶解させること
ができる。また,セラミックス原料/フラックスの重量
比は2以下であることがより好ましい。これにより,セ
ラミックス原料を充分に融液に対し溶解させることがで
き,より反応を均一化できる。
【0029】次に,セラミックス原料の融液中での加熱
について説明する。上記加熱は昇温工程,最高温保持工
程,降温工程の3つの工程よりなる。上記昇温工程は昇
温速度がl000℃/時以下であることが好ましい。こ
れにより,フラックスとセラミックス原料との均一な溶
解を行うことができる。また,フラックスの融点以上の
温度で30分以上の温度保持を昇温工程の途中で行って
もよい。
【0030】また,上記最高温保持工程は保持温度80
0〜1600℃にて,継続時間30分以上で行うことが
好ましい。これにより,セラミックス原料を融液に充分
に溶解させることができる。上記保持温度が800℃未
満の場合には,セラミックス原料の溶解が不均一となる
おそれがある。一方,保持温度が1600℃より高い場
合には,フラックス及びセラミックス原料とこれらを加
熱するための加熱容器との間で反応が生じ,フラックス
あるいはセラミックス原料の揮散による炉内汚染及び組
成変動が生じたりする恐れがある。また,上記継続時間
が30分より短い場合には,セラミックス原料の溶解が
不均一となる恐れがある。
【0031】また,上記降温工程は降温速度が500℃
/時以下であることが好ましい。これにより,形状異方
性セラミックス粉末の析出,粒成長を充分行うことがで
き,粒径が大きく,揃った粉末を得ることができる。上
記降温速度が500℃/時より速い場合には,形状異方
性セラミックス粉末の粒径が小さくなり過ぎる恐れがあ
る。また,セラミックス原料の反応が不充分となる恐れ
がある。
【0032】なお,上記降温速度は300℃/時以下で
あることが特に好ましい。これにより,形状異方性セラ
ミックス粉末の粒径を大きくすることができる。また,
降温工程の温度変化のパターンを階段状あるいは波状と
してもよい。これにより,セラミックス原料の反応及び
粒成長を促進することができる。
【0033】また,上記加熱の際の雰囲気は,得ようと
する形状異方性セラミックス粉末が酸化物である場合に
は,空気あるいは酸素等の酸化性雰囲気とすることが好
ましい。また,上記加熱の際の雰囲気は,得ようとする
形状異方性セラミックス粉末がハロゲン化物である場合
には,アルゴン雰囲気等の不活性雰囲気とすることが好
ましい。以上に示した加熱の各工程が終了した後は,形
状異方性セラミックスが融液(フラックス)中に析出
し,両者が混合した状態となる。
【0034】次に,上記融液と混合状態にある形状異方
性セラミックス粉末を分離する方法につき説明する。上
記フラックスが水溶性の物質である場合には,イオン交
換水あるいは純水で洗浄することにより,フラックスを
除去することができる。実際には,混合状態にある両者
をイオン交換水あるいは純水に入れて攪拌,これに濾過
あるいは遠心分離を施して上記の洗浄を行うことができ
る。なお,これらの工程はフラックスが充分少なくなる
まで何度か繰り返すことが好ましい。
【0035】一方,上記フラックスが酸あるいはアルカ
リ溶液に溶けやすい場合には,上記イオン交換水あるい
は純水の代わりに酸あるいはアルカリ溶液を使用するこ
とができる。ただし,この場合には,その後,イオン交
換水,あるいは純水により酸あるいはアルカリ溶液を洗
浄する必要がある。
【0036】以上の操作により得られた粉末は雲母状の
光沢を有し,主として,本発明にかかるRP型ペロブス
カイト構造の形状異方性セラミックス粉末よりなる。た
だし,ペロブスカイト構造を有する微細粒子またはセラ
ミックス原料として使用した炭酸塩等の若干の不純物が
混在することもある。この場合には,本発明にかかる形
状異方性セラミックス粉末のみを取出すために,得られ
た粉末に水ひ分離あるいは空ひ分離等の処理を行っても
よい。
【0037】溶液中で合成する場合においても,同様に
液相を介した物質移動による結晶成長であり,融液中で
の合成と同じように板状に成長した結晶が得られる。ま
た,上記溶液は,中性,酸性,塩基性の水溶液等を使用
することができる。その中でもNaOH水溶液,KOH
水溶液等の塩基性水溶液を用いるのが望ましい。
【0038】本発明の作用につき説明する。上記RP型
層状ペロブスカイト構造は,図1(a)に示すごときペ
ロブスカイト構造層と岩塩構造層とが,図1(b)に示
すごとく,c軸方向に重なった構造を有している。上記
岩塩構造層はBを含まず,従ってペロブスカイト構造層
の骨格を形成する強結合であるB−X結合を含まない。
よって,上記岩塩構造層はB−X結合を含むペロブスカ
イト構造層に比べて弱い結合により結晶が構成されてい
る。
【0039】本発明の製造方法においては,セラミック
ス原料を融液中または溶液中にて加熱する。このため,
セラミックス原料の拡散,析出は液相を介して行なわれ
る。従って,結晶の成長が結合の強い方向へ優先的に発
生し,結晶中の結合の強弱を反映した形状に結晶が成長
する。
【0040】そのため本発明の製造方法においては,a
軸方向へ優先的に結晶が成長し,図1(c)に示すごと
く,ペロブスカイト構造層であるC面が広がり部分とな
った板状粒子よりなる粉末を得ることができる。これに
より,上記形状異方性セラミックス粉末を配向成形する
ことにより,容易にc軸配向した結晶配向セラミックス
を得ることができる。
【0041】以上のように,本発明によれば,結晶配向
セラミックスを容易に作製することができる,形状異方
性セラミックス粉末の製造方法を提供することができ
る。
【0042】なお,このようにして得られた形状異方性
セラミックス粉末を構成する板状粒子の形状は,該粉末
を肉眼による目視にて観察しても,ある程度は判断でき
る(雲母状の光沢を有するかどうか)。ただし正確に
は,光学顕微鏡,電子顕微鏡あるいはレーザー顕微鏡等
の装置で粉末の形態を観察することで確認することがで
きる。
【0043】また,得られた形状異方性セラミックス粉
末を配向成形し,得られた結晶配向セラミックスのX線
回折パターン及び局所X線回折パターン等などにより,
板状粒子における広がり部分がC面に相当することを確
認することができる。また,上記得られた形状異方性セ
ラミックス粉末の透過型電子顕微鏡(TEM)を用いた
観察によっても同様の確認ができる。
【0044】次に,請求項3の発明によれば,上記セラ
ミックス原料は少なくともその一部が炭酸塩であり,か
つ上記加熱は減圧雰囲気中で行うことが好ましい。特
に,アルカリ土類元素は,炭酸塩の形が非常に安定であ
り,これ以外の例えば酸化物,水酸化物などは,CO2
存在下(空気中)で炭酸塩に徐々に変化する。このた
め,これらアルカリ土類元素の酸化物,水酸化物をセラ
ミックス原料として用いた場合は,正確な秤量が難し
く,最終的に得られる化合物に組成ずれが生じる恐れが
ある。一方,上記炭酸塩をセラミックス原料として使用
すれば正確な秤量が容易で,組成ずれを小さくするとい
う効果を得ることができる。
【0045】また,上記炭酸塩をセラミックス原料の少
なくとも一部として使用する場合には,昇温工程の温度
500〜1000℃の間にて強制的な排気を行い,雰囲
気を減圧下に保ち,その後減圧雰囲気を空気あるいは酸
素で置換し,酸化雰囲気とすることが好ましい。上記減
圧下での昇温により,上記炭酸塩の分解により発生する
CO2 を積極的に排出することができ,よって熱処理後
にセラミックス原料である炭酸塩が残存することを防止
することができる。
【0046】勿論,あらかじめ原料の組成を分析してお
けば,上記の酸化物,水酸化物等を原料として使用する
こともできる。これらの原料は炭酸塩に比べて不安定で
あるため,反応を低温化させ,より低温度での化合物の
合成が可能となる場合もある。また,この場合は,上記
のような減圧下での昇温は不要となる。
【0047】
【発明の実施の形態】
実施形態例1 本発明の実施形態例にかかる形状異方性セラミックス粉
末につき,図1〜図4を用いて説明する。図1(a),
(b)に示すごとく,本例の形状異方性セラミックス粉
末を構成するセラミックス粒子1は,RP型層状ペロブ
スカイト構造を有し,かつペロブスカイト構造層による
広がり部分10を有する板状粒子である。
【0048】そして,図1(c)に示すごとく,上記板
状粒子の厚さ(α)に対し,上記広がり部分の最大長さ
(β)のアスペクト比(β/α)はおよそ10である。
また,本例の形状異方性セラミックス1は化学式Sr3
Ti2 7 にて示される物質であり,図1(a),
(b)の結晶構造においては,陽イオンAがSrイオ
ン,陽イオンBがTiイオンに該当する。
【0049】本例にかかる形状異方性セラミックス粉末
の製造方法につき説明する。本例の製造方法において
は,加熱は大気中にて行い,またフラックスとしてKC
l,NaClがモル比で1:1となるよう混合されたも
のを使用した。また,セラミックス原科としては,Sr
CO3 ,TiO2 がモル比で3:2となるよう混合され
た混合粉末を使用した。
【0050】まず,上記混合粉末を秤量し,エタノール
を加えて24時間のボールミル混合を行い,均一に混合
した。この後,エタノールを除去,充分に乾燥して,セ
ラミックス原料とした。次いで,上記セラミックス原料
に上記フラックスを重量比で1:1となる様に加え,こ
れらを乳鉢を用いて30分間混合した。
【0051】次に,セラミックス原料とフラックスとの
混合物20を,図2に示す加熱容器2を用いて加熱し
た。図2に示すごとく,上記加熱容器2は,白金坩堝2
1及びこれにかぶせる蓋22,そして上記白金坩堝21
を格納するアルミナ坩堝23及びこれにかぶせる蓋24
とよりなり,上記アルミナ坩堝23の内部にはアルミナ
粉末25が設けてある。そして,上記白金坩堝21内に
セラミックス原料とフラックスとの混合物20を投入
し,その後,この加熱容器2を加熱炉に配置する。
【0052】次に,上記加熱容器2を加熱する。上記加
熱は空気中で行い,昇温工程及び降温工程における昇温
速度及び降温速度はそれぞれ200℃/時,また,最高
温保持工程は1200℃×8時間である。上記加熱の終
了後,白金坩堝21の内容物を取出し,この内容物をイ
オン交換水を用いて10回以上洗浄,濾過,次いで乾燥
させ,粉末を得た。
【0053】得られた粉末のSEM写真を図3(a)に
示した。同図に示すごとく,得られた粉末は数十μmの
大きさを持つ板状粒子と数μmの微小粒子からなる。こ
の2種類の粒子を水ひ分離により分離した。これにより
得られた板状粒子のSEM写真を図3(b)に示した。
【0054】次に,得られた粉末のX線回折パターンを
図4に示した。同図に基づいて得られた粉末の同定を行
ったところ,上記板状粒子はRP型層状ペロブスカイト
構造を有するSr3 Ti2 7 ,上記微小粒子はSrT
iO3であることが判明した。なお,同図に示すごとく
セラミックス原料として使用したSrCO3 も,得られ
た粉末内に残存していることが分かった。
【0055】また,上記X線回折パターンより,上記板
状粒子の広がり部分がペロブスカイト構造層,即ちC面
に相当することも確認された。更に,上記SEM写真よ
り,上記板状粒子は,厚さ(α)が2〜3μm,図1
(c)にかかる広がり部分の最大長さ(β)が20〜3
0μmであり,よって,アスペクト比(β/α)が10
程度であることが分かった。以上により,本例の製造方
法により本発明にかかる形状異方性セラミックス粉末が
得られることが分かった。
【0056】実施形態例2 本例は,図5に示すごとく,Sr3 Ti2 7 よりなる
形状異方性セラミックス粉末である。本例の形状異方性
セラミックス粉末は,実施形態例1と同様のセラミック
ス原料,フラックスを用い,同様の製造方法を利用して
製造したものである。ただし,融液及びセラミックス粉
末の加熱については,昇温工程における温度600℃ま
での間は減圧雰囲気で昇温,その後,減圧雰囲気を酸素
雰囲気に置換した。
【0057】即ち,昇温過程において,温度600℃ま
では,加熱容器を導入した加熱炉内を10-2torrま
で排気した。その後,この温度で2時間保持した後,排
気を中止,今度は加熱炉内を酸素に置換し,昇温を続行
した。その後の加熱は常に酸素雰囲気で行った。
【0058】本例の製造方法により得られた粉末は,実
施形態例1と同様である。即ち,微小粒子のSrTiO
3 と板状粒子のSr3 Ti2 7 とが混在した状態の粉
末を得た。なお,上記板状粒子は,厚さ(α)が2〜3
μm,図1(c)にかかる広がり部分の最大長さ(β)
が20〜30μmであり,よって,アスペクト比(β/
α)が10程度である。また,本例の製造方法により得
られた粉末の粒度分布及び実施形態例1にて得られた粉
末の粒度分布を粒度分布測定装置(HORIBA LA
−910)にて測定し,図5に示した。
【0059】なお,同図において(a)にかかる実線が
実施形態例1の粉末,(b)の破線が実施形態例2の粉
末である。また,粒度分布を示す曲線は二つのピークを
有し,一つのピークはSrTiO3 ,もう一つのピーク
はSr3 Ti2 7 ,即ち本発明にかかる形状異方性セ
ラミックス粉末を表している。同図によれば,(b)で
は,SrTiO3 に相当するピーク高が(a)に比べて
著しく低下しており,減圧下での昇温により,形状異方
性粒子の割合が増加することが分かった。
【0060】実施形態例3 本例は,図6に示すごとく,Sr3 Ti2 7 よりなる
形状異方性セラミックス粉末である。本例の形状異方性
セラミックス粉末は,実施形態例1と同様のセラミック
ス原料,フラックスを用い,同様の製造方法を利用して
製造したものである。ただし,融液及びセラミックス粉
末の加熱については,昇温工程における温度1000℃
までの間は減圧雰囲気で昇温,その後,減圧雰囲気を酸
素雰囲気に置換した。即ち,実施形態例2と同様の条件
で加熱を行った。ただし,加熱炉内の排気は温度100
0℃まで行った。
【0061】本例の製造方法により得られた粉末のSE
M写真を図6に示した。なお,上記SEM写真は実施形
態例1と同様の条件で撮影した。上記SEM写真より,
本例の製造方法においてはほぼ純粋な板状粒子よりなる
粉末が得られたことが分かった。また上記板状粒子は,
厚さ(α)が1μm,図1(c)にかかる広がり部分の
最大長さ(β)が5μmであり,よって,アスペクト比
(β/α)が5であることが分かった。
【0062】本例の製造方法においては,1000℃と
いう高温に至るまで加熱炉内の排気を行った。従って,
セラミックス原料として使用した炭酸塩のSrCO3
分解を大いに促進することができ,従って,図6に示す
ごとく,ほぼ単相の板状粒子よりなる粉が得られたこと
が分かった。また,上記炭酸塩の分解に伴い,板状粒子
の結晶が成長する際に必要な核の発生量が増加した。こ
のため,板状粒子の大きさは実施形態例1及び2と比較
して小さくなった。
【0063】実施形態例4 本例は,Sr3 Ti2 7 よりなる形状異方性セラミッ
クス粉末である。本例の形状異方性セラミックス粉末
は,実施形態例2と同様の製造方法にて製造した。ただ
し,Na2 SO4 ,Li2 SO4 をモル比で1:1とな
るよう混合したものをフラックスとして使用した。
【0064】本例の製造方法により得られた粉末は,実
施形態例2と同様である。即ち,微小粒子のSrTiO
3 と板状粒子のSr3 Ti2 7 とが混在した状態の粉
末を得た。なお,上記板状粒子は,厚さ(α)が2〜3
μm,図1(c)にかかる広がり部分の最大長さ(β)
が20〜30μmであり,よって,アスペクト比(β/
α)が10程度である。
【0065】実施形態例5 本例は,図7に示すごとく,Sr3 Ti2 7 よりなる
形状異方性セラミックス粉末である。本例の形状異方性
セラミックス粉末は,実施形態例1と同様の製造方法に
て製造した。ただし,降温速度を50℃/時として合成
を行った。
【0066】本例の製造方法により得られた粉末は,実
施形態例1と同様である。即ち,微小粒子のSrTiO
3 と板状粒子のSr3 Ti2 7 とが混在した状態の粉
末を得た。また,粒子の大きさ,アスペクト比も実施形
態例1と同様であった。
【0067】本例の製造方法により得られた粉末の粒度
分布を粒度分布測定装置(HORIBALA−910)
にて測定し,図7中の線図(b)に示したが,本例の粉
末は同図中の線図(a)に示した実施形態例1の粉末に
比べ,小粒径側,すなわちSrTiO3 粒子に相当する
ピークが低くなった。このように,降温速度を遅くする
ことにより,Sr3 Ti2 7 粒子の割合を高くできる
ことができる。
【0068】実施形態例6 本例は,図7に示すごとく,Sr3 Ti2 7 よりなる
形状異方性セラミックス粉末である。本例の形状異方性
セラミックス粉末は,実施形態例1と同様の製造方法に
て製造した。ただし,降温工程の温度パターンを波状
(三角波形),即ち,1200℃での最高温保持の後,
800℃と1200℃との間を4往復した後,室温まで
温度を下げる様にして合成を行った。なお,波状パター
ンで温度を変化させる場合の昇降温速度は200℃/時
とした。
【0069】本例の製造方法により得られた粉末は,実
施形態例1と同様である。即ち,微小粒子のSrTiO
3 と板状粒子のSr3 Ti2 7 とが混在した状態の粉
末を得た。また,粒子の大きさ,アスペクト比も実施形
態例1と同様であった。
【0070】本例の製造方法により得られた粉末の粒度
分布を粒度分布測定装置(HORIBALA−910)
にて測定し,図7中の線図(c)に示したが,本例の粉
末は同図中の線図(a)で示した実施形態例1の粉末に
比べ,小粒径側,すなわちSrTiO3 粒子に相当する
ピーク高が低くなった。このように,降温工程の温度パ
ターンを波状パターンとすることで,実施形態例5と同
様に,Sr3 Ti2 7 の割合を高くできることが分か
った。
【0071】実施形態例7 本例は,Sr3 Ti2 7 よりなる形状異方性セラミッ
クス粉末である。本例の形状異方性セラミックス粉末
は,実施形態例1と同様の製造方法にて製造した。ただ
し,Sr原料としてSr(OH)2 ・8H2 Oを使用し
た。このSr原料を誘導結合プラズマ発光分析により組
成分析したところSrが重量比で31.9%含まれるこ
とがわかった。この結果を基に,Sr:Tiのモル比が
1.45:1となる様に原料を混合して合成を行った。
【0072】本例の製造方法により得られた粉末は,実
施形態例1と同様である。即ち,微小粒子のSrTiO
3 と板状粒子のSr3 Ti2 7 とが混在した状態の粉
末を得た。上記板状粒子は,厚さ(α)が2,3μm,
広がり部分の最大長さ(β)が10μm程度であり,よ
ってアスペクト比(β/α)が5程度である。
【0073】本実施例で合成したSr3 Ti2 7 粒子
は,Sr3 Ti2 7 の化学量論比よりSr不足の組成
で合成を行ったため,アスペクトが比較的小さな粒子と
なった。ただし,不安定な水酸化物を原料として用いた
ため,合成粉末中に含まれるSrTiO3 粒子の割合は
実施形態例lに比べ減少した。
【0074】実施形態例8 本例は,図8,図9に示すごとく,Sr3 Ti2 7
りなる形状異方性セラミックス粉末である。本例の形状
異方性セラミックス粉末は,実施形態例7と同様にSr
原料に水酸化物を用いた製造方法にて製造した。ただ
し,Sr:Tiのモル比が2:1となる様に原料を混合
して合成を行った。
【0075】本例の製造方法により得られた粉末は,図
8に示すごとく,板状粒子のSr3Ti2 7 と微量の
微小粒子のSrTiO3 とが混在した状態の粉末であっ
た。上記板状粒子は,厚さ(α)が2μm程度,広がり
部分の最大長さ(β)が15μm程度であり,よってア
スペクト比(β/α)が8程度である。
【0076】実施形態例7に対してSr過剰の仕込み組
成としたことで,板状粒子のアスペクト比が増加し,か
つ,単相に近い,板状粒子よりなる粉末を,減圧下での
熱処理なしに得ることができた。本例の製造方法により
得られた粉末の粒度分布を粒度分布測定装置(HORI
BALA−910)にて測定し,図9に示したが,図5
の粒度分布に見られる2つのピークは観察されず,板状
粒子よりなる一つのピークのみからなる分布となった。
【0077】実施形態例9 本例は,Sr2 MnO4 よりなる形状異方性セラミック
ス粉末である。本例の形状異方性セラミックス粉末は,
実施形態例2と同様の製造方法にて製造した。ただし,
SrCO3 ,MnO2 をモル比で2:1となるよう混合
したものをセラミックス原料として使用した。
【0078】本例の製造方法により得られた粉末は,板
状粒子であるSr2 MnO4 を主体とし,微小粒子であ
るSrMnO3 ,SrCO3 とが混在した状態であっ
た。また,上記板状粒子は厚さ(α)が2〜3μm,図
1(c)にかかる広がり部分の最大長さ(β)が10〜
20μmであり,よって,アスペクト比(β/α)が7
程度となった。
【0079】参考例 本例は,参考として,従来の製造方法により製造したセ
ラミックス粉末につき説明するものである。まず,Sr
3 Ti2 7 よりなるセラミックス粉末につき説明す
る。上記粉末はセラミックス原料として,実施形態例1
と同様のものを使用した。ただし,上記セラミックス粉
末は空気中また固相反応を利用して製造されている。
【0080】まず,セラミックス原料であるSrC
3 ,TiO2 がモル比で3:2となるよう混合された
混合粉末を準備する。この混合粉末にエタノールを加え
て24時間のボールミル混合を行い,均一に混合した。
この後,充分に乾燥し,エタノールを除去した。その
後,上記混合粉末をMgOよりなる焼成容器に入れ,空
気中,1200℃×2時間の加熱を施した。
【0081】以上により得られた粉末のSEM写真を図
11に示した。上記SEM写真は実施形態例1と同様の
条件で撮影した。また,上記粉末のX線回折パターンを
図10に示した。上記X線回折パターンは実施形態例1
と同様の条件で得た。同図により,上記粉末は完全なる
Sr3 Ti2 7 のみよりなる粉末であり,また粉末を
構成する粒子の形状は幾分板状の形状を有している。し
かし,その粒径は1μm以下と小さく,またアスペクト
比も3程度と小さかった。
【0082】以上の参考例より,従来の固相反応を主体
とした製造方法では,本発明にかかる形状異方性セラミ
ックス粉末を得ることができないことが分かった。
【0083】
【発明の効果】上記のごとく,本発明によれば,結晶配
向セラミックスを容易に作製することができる,形状異
方性セラミックス粉末及びその製造方法を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1における,(a)ペロブスカイト
型構造の説明図,(b)RP型ペロブスカイト型構造の
説明図,(c)形状異方性セラミックス粉末を構成する
セラミックス粒子の斜視図。
【図2】実施形態例1にかかる,形状異方性セラミック
ス粉末の製造に使用した加熱容器の説明図。
【図3】実施形態例1にかかる,Sr3 Ti2 7 より
なる形状異方性セラミックス粉末の図面代用写真(倍率
390倍)。
【図4】実施形態例1にかかる,Sr3 Ti2 7 より
なる形状異方性セラミックス粉末のX線回折パターンを
示す線図。
【図5】実施形態例1及び2にかかる,Sr3 Ti2
7 よりなる形状異方性セラミックス粉末の粒度分布を示
す線図。
【図6】実施形態例3にかかる,Sr3 Ti2 7 より
なる形状異方性セラミックス粉末の図面代用写真(倍率
1500倍)。
【図7】実施形態例5及び6にかかる,Sr3 Ti2
7 よりなる形状異方性セラミックス粉末の粒度分布を示
す線図。
【図8】実施形態例7にかかる,Sr3 Ti2 7 より
なる形状異方性セラミックス粉末の図面代用写真(倍率
390倍)。
【図9】実施形態例7にかかる,Sr3 Ti2 7 より
なる形状異方性セラミックス粉末の粒度分布を示す線
図。
【図10】参考例にかかる,Sr3 Ti2 7 よりなる
セラミックス粉末のX線回折パターンを示す線図。
【図11】参考例にかかる,Sr3 Ti2 7 よりなる
セラミックス粉末の図面代用写真(倍率7300倍)。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ルドルスデン−ポッパー(Ruddle
    sden−Popper)型層状ペロブスカイト構造を
    有するセラミックス粒子よりなる粉末において,該セラ
    ミックス粒子がペロブスカイト構造層(C面)に平行な
    方向に広がり部分を有する板状粒子であり,かつ,上記
    板状粒子の厚さ(α)に対し,上記広がり部分の最大長
    さ(β)のアスペクト比(β/α)が5以上であること
    を特徴とする形状異方性セラミックス粉末。
  2. 【請求項2】 ルドルスデン−ポッパー(Ruddle
    sden−Popper)型層状ペロブスカイト構造を
    有すると共にペロブスカイト構造層(C面)に平行な方
    向に広がり部分を有する板状粒子であり,かつ,上記板
    状粒子の厚さ(α)に対し,上記広がり部分の最大長さ
    (β)のアスペクト比(β/α)が5以上である板状粒
    子よりなる形状異方性セラミックス粉末を製造するに当
    たり,上記形状異方性セラミックス粉末を製造するため
    のセラミックス原料を融液中または溶液中で加熱するこ
    とを特徴とする形状異方性セラミックス粉末の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項2において,上記セラミックス原
    料は少なくともその一部が炭酸塩であり,かつ上記加熱
    は減圧雰囲気中で行うことを特徴とする形状異方性セラ
    ミックス粉末の製造方法。
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