JPH10112433A - 除振装置及び露光装置 - Google Patents

除振装置及び露光装置

Info

Publication number
JPH10112433A
JPH10112433A JP8283187A JP28318796A JPH10112433A JP H10112433 A JPH10112433 A JP H10112433A JP 8283187 A JP8283187 A JP 8283187A JP 28318796 A JP28318796 A JP 28318796A JP H10112433 A JPH10112433 A JP H10112433A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration
stage
mode
control
exposure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8283187A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuya Osaki
達哉 大崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP8283187A priority Critical patent/JPH10112433A/ja
Priority to US08/904,268 priority patent/US6038013A/en
Publication of JPH10112433A publication Critical patent/JPH10112433A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70691Handling of masks or workpieces
    • G03F7/70716Stages
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70691Handling of masks or workpieces
    • G03F7/70716Stages
    • G03F7/70725Stages control
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/708Construction of apparatus, e.g. environment aspects, hygiene aspects or materials
    • G03F7/70808Construction details, e.g. housing, load-lock, seals or windows for passing light in or out of apparatus
    • G03F7/70833Mounting of optical systems, e.g. mounting of illumination system, projection system or stage systems on base-plate or ground
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/708Construction of apparatus, e.g. environment aspects, hygiene aspects or materials
    • G03F7/70858Environment aspects, e.g. pressure of beam-path gas, temperature
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/708Construction of apparatus, e.g. environment aspects, hygiene aspects or materials
    • G03F7/70858Environment aspects, e.g. pressure of beam-path gas, temperature
    • G03F7/709Vibration, e.g. vibration detection, compensation, suppression or isolation

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Atmospheric Sciences (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 効率の良いアクチュエータの制御動作を行な
うとともに、アクチュエータの不要な発熱を防止する。 【解決手段】目標値出力部44により移動体の動作モー
ドに応じて露光本体部40の制御モードが設定される。
そして、制御装置11ではこの設定された制御モードに
応じ、変位センサ10Z1 〜10Z3 、10Y1 、10
2 、10X及び振動センサ5Z1 〜5Z3 、5Y1
5Y2 、5Xの出力に基づいて、アクチュエータ7A〜
7D、32A〜32Cを制御することにより、露光本体
部40の振動制御及び位置制御を行なう。このため、移
動体の動作モードに応じた効率の良いアクチュエータの
制御動作が可能となるとともに、必要以上のアクチュエ
ータの駆動を回避することができ、これによりアクチュ
エータの不要な発熱を防止することも可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、除振装置及び露光
装置に係り、更に詳しくは、除振台の振動を打ち消すよ
うにアクチュエータにより除振台を駆動するいわゆるア
クティブ方式の除振装置及びこの除振装置を備えた露光
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ステップ・アンド・リピート方式の縮小
投影型露光装置、即ちいわゆるステッパ等の精密機器の
高精度化に伴い、設置床から定盤(除振台)に作用する
微振動をマイクロGレベルで絶縁する必要が生じてい
る。除振装置の除振台を支持する除振パッドとしてはダ
ンピング液中に圧縮コイルバネを入れた機械式ダンパや
空気式ダンパ等種々のものが使用され、除振パッド自体
がある程度のセンタリング機能を備えている。特に、空
気式ダンパを備えた空気バネ除振装置はバネ定数を小さ
く設定でき、約10Hz以上の振動を絶縁することか
ら、精密機器の支持に広く用いられている。また、最近
では従来のパッシブ除振装置の限界を打破するために、
アクティブ除振装置が提案されている。これは、除振台
の振動をセンサで検出し、このセンサの出力に基づいて
アクチュエータを駆動することにより振動制御を行う除
振装置であり、低周波制御帯域に共振ピークの無い理想
的な振動絶縁効果を持たせることができるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ステッパ等では、大き
な加減速を行うXYステージ(ウエハステージ)が除振
パッドに保持された定盤上に搭載されており、XYステ
ージの移動と同時に露光装置本体の重心位置が移動す
る。アクティブ除振装置では、このステージ移動に伴
い、本体重心位置が変化したとき、位置制御ループによ
り初期位置に位置決めをするが、ステージ移動量が大き
くなると本体重心位置変化量も大きくなり、本体が傾斜
する。本体重心位置変化量の増大に伴い、この傾斜量も
大きくなり、これを補正するためにアクチュエータに必
要とされる推力も大きくなる。これに加え、従来の露光
装置に適用されたアクティブ除振装置では、定盤(除振
台)の傾き量の補正及び制振を行なうための目標設定値
については、各ステージ(ウエハXステージ、ウエハY
ステージ及び走査型露光装置の場合は更にレチクルステ
ージ)が基準位置にあるときの各変位センサの出力値を
用いており、また、目標設定範囲については、露光光源
の射出位置及びレチクルローダ、ウエハローダの受け渡
し位置における6自由度の許容値を基に一律に設定して
いた。
【0004】このような除振装置では、特に本体傾斜時
にアクチュエータより発生する発熱量が大きく、露光装
置の置かれている環境の温度変化が大きくなる。この環
境の温度変化はXYステージの位置を計測するレーザ干
渉計の測定精度に影響を与え、ひいてはステージの位置
決め精度等の劣化を招くという不都合があった。
【0005】本発明は、かかる事情の下になされたもの
で、請求項1及び2に記載の発明の目的は、効率の良い
アクチュエータの制御動作が可能で、アクチュエータの
不要な発熱を防止することが可能な除振装置を提供する
ことにある。
【0006】また、請求項3及び4に記載の発明の目的
は、上記請求項1に記載の発明の目的に加え、より一層
のアクチュエータの発熱を防止することができる除振装
置を提供することにある。
【0007】また、請求項5ないし7に記載の発明の目
的は、基板ステージの動作モードに応じた効率の良いア
クチュエータの制御動作が可能で、アクチュエータの不
要な発熱による環境の温度変化を抑制することが可能な
露光装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係る除振装置は、少なくとも3個の除振パッド(4A〜
4D)を介してほぼ水平に保持された除振台(6)と;
前記除振台(6)上で移動する移動体(20)と;前記
除振台(6)を駆動する複数のアクチュエータ(7A〜
7D、32A〜32C)と;前記除振台(6)の変位を
検出する変位センサ(10X、10Y1 、10Y2 、1
0Z1 〜10Z3 )と;前記除振台(6)の振動を検出
する振動センサ(5X、5Y1 、5Y2 、5Z1 〜5Z
3 )と;前記移動体(20)の動作モードに応じて、前
記除振台の制御モードを設定する設定手段(44)と;
前記制御モードに応じ、前記変位センサ及び振動センサ
の出力に基づいて、前記複数のアクチュエータ(7A〜
7D、32A〜32C)を制御する第1制御系(11)
とを有する。
【0009】これによれば、設定手段により移動体の動
作モードに応じて除振台の制御モードが設定される。そ
して、第1制御系ではこの設定された除振台の制御モー
ドに応じ、変位センサ及び振動センサの出力に基づい
て、複数のアクチュエータを制御することにより、除振
台の振動制御及び位置制御を行なう。
【0010】ここで、移動体の動作モードとは、移動体
の動作の目的に応じたモードを言い、例えば移動体を所
定位置に位置決めする場合には、その位置決め誤差がど
の程度になれば位置決め整定と判断して良いか、あるい
は整定状態をどの位の時間維持すればよいか等はその移
動体の動作の目的によって異なり、この位置決め誤差
は、除振台の振動制御・位置制御(姿勢制御)の目標
値、許容誤差範囲によって左右される。
【0011】また、除振台の制御モードとは、除振台の
振動を制御するモードをいい、これは除振台上を移動す
る移動体の上記動作モードに対応して、除振台の振動を
複数自由度で制御する場合の各自由度方向の目標値、許
容誤差範囲も異なる値に定めた方が、効率的な除振台の
振動制御(アクチュエータの制御)が可能になることを
考慮して定められている。
【0012】このため、本発明によれば、従来のように
除振台の振動制御・位置制御の目標設定値及び目標設定
範囲が一律である場合に比べ、移動体の動作モードに応
じた効率の良いアクチュエータの制御動作が可能となる
とともに、例えば位置決め整定時間も動作モードに応じ
た適切なものにすることが可能となる。また、動作モー
ドに応じ、振動の許容誤差が大きくて良い場合に、目標
設定範囲が広くなるような制御モードに設定されるの
で、必要以上のアクチュエータの駆動を回避することが
でき、これによりアクチュエータの不要な発熱を防止す
ることも可能である。
【0013】この場合において、上記の移動体の動作モ
ードとしては、前述したような条件の下に定められるモ
ードであれば、如何なるモードを設定しても良く、例え
ば、請求項2に記載の発明の如く、前記移動体の動作モ
ードとして、前記目標設定値及び目標設定範囲の内の前
記目標設定範囲のみが変更可能な第1モードと、前記目
標設定値及び設定範囲の両者が変更可能な第2モードと
を含んでいても良い。この場合、第1モードでは目標設
定値として、所定の固有値(例えば、複数自由度の全て
の自由度方向の目標設定値がともに零)を定めればよ
い。
【0014】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の除振装置において、前記複数のアクチュエータ
は、前記除振台(6)を異なる個所で鉛直方向に駆動す
る少なくとも3つのアクチュエータ(以下、適宜「鉛直
方向駆動用アクチュエータ」という)(7A〜7D)を
含み、前記除振パッド(2A〜2D)に供給する空気の
流量を制御する空圧制御回路(37A〜37C)を有
し、前記変位センサ(10Z1 〜10Z3 )の出力に基
づいて前記空圧制御回路(37A〜37C)を駆動する
ことにより前記移動体(20)の移動により生じる前記
除振台(6)の傾き量の少なくとも一部を補正する第2
制御系(56、37)を更に有することを特徴とする。
【0015】これによれば、上記の制御モードの設定に
よる移動体の動作モードに応じた効率の良い制御動作の
確保に加え、移動体の移動により、除振台が傾斜した場
合に、第2制御系によって変位センサの出力に基づいて
空圧制御回路が駆動され、移動体の移動により生じる除
振台の傾き量の全部又は一部が補正されることから、仮
に移動体の動作モードが第1モードであって目標設定値
として上記の固有値が設定されている場合であっても、
除振台を元の姿勢に戻すための鉛直方向駆動用アクチュ
エータの駆動量を大幅に減らすことが可能になり、その
分アクチュエータの不要な発熱を防止することが可能に
なる。
【0016】また、請求項2又は3に記載の除振装置に
おいて、請求項4に記載の発明の如く、前記設定手段
は、前記移動体の動作モードが前記第2モードであると
き、前記除振台の傾き量を前記移動体の移動位置と前記
除振パッドのばね定数とに基づいて演算することによ
り、前記移動体の移動指令値に応じた傾き量を予測し、
その予測結果に前記徐振台の傾き量が一致するように前
記目標設定値を設定するようにしても良い。この場合に
は、設定手段により、実際に移動体が移動を開始するの
に先立って移動体の移動指令値に応じた傾き量が予測さ
れ、その予測結果に前記除振台の傾き量が一致するよう
に前記目標設定値(除振台の傾斜に関連する)が設定さ
れるので、移動体が移動指令値に対応する位置に移動し
たときには、第1制御系ではアクチュエータを除振台の
姿勢制御(主として傾斜制御)のために駆動する必要が
なく、振動制御のためにのみ駆動すれば足りる。従っ
て、アクチュエータの駆動量が著しく低減され、一層発
熱量が抑制される。
【0017】請求項5に記載の発明は、感光基板(W)
を保持する基板ステージ(20)をステップ移動させつ
つ、マスク(R)に形成されたパターンの像を投影光学
系(PL)を介して前記感光基板(W)上に露光する露
光装置であって、少なくとも3個の除振パッドを介して
ほぼ水平に保持された除振台(6)と;前記除振台
(6)上で移動する前記基板ステージ(20)を含む少
なくとも1つの移動ステージ(20,27)と;前記除
振台(6)を駆動する複数のアクチュエータ(7A〜7
D、32A〜32C)と;前記除振台(6)の変位を検
出する変位センサ(10X、10Y1 、10Y2 、10
1 〜10Z3 )と;前記除振台(6)の振動を検出す
る振動センサ(5X、5Y1 、5Y2 、5Z1 〜5
3 )と;前記基板ステージ(20)の移動に関連する
装置動作モードに応じて、前記除振台(6)の制御モー
ドを設定する設定手段(44)と;前記制御モードに応
じ、前記変位センサ及び振動センサの出力に基づいて、
前記複数のアクチュエータ(7A〜7D、32A〜32
C)を制御する制御装置(11)とを有する。
【0018】ここで、基板ステージの移動に関連する装
置動作モードとは、基板ステージの移動状態(移動目
的)が異なる露光装置の各種動作モードを言い、請求項
1に記載の移動体の動作モードと同様の意味合いで定め
られている。
【0019】また、除振台の制御モードは、請求項1の
場合と同様に、除振台上を移動する基板ステージの移動
に関連する装置動作モードに対応して、除振台の振動を
複数自由度で制御する場合の各自由度方向の目標値、許
容誤差範囲も異なる値に定めた方が、効率的な除振台の
振動制御(アクチュエータの制御)が可能になることを
考慮して定められている。
【0020】従って、本発明によれば、従来のように除
振台の振動制御の目標設定値及び目標設定範囲が一律で
ある場合に比べ、基板ステージの移動に関連する装置動
作モードに応じた効率の良いアクチュエータの制御動作
が可能となるとなるとともに、例えば位置決め整定時間
も動作モードに応じた適切なものにすることが可能とな
る。また、動作モードに応じ、振動の許容誤差が大きく
て良い場合に、目標設定範囲が広くなるような制御モー
ドに設定されるので、必要以上のアクチュエータの駆動
を回避することができ、これにより露光精度に影響を与
えるアクチュエータの不要な発熱による環境の温度変化
を抑制することが可能となる。
【0021】本発明の露光装置には、感光基板を保持す
る基板ステージをステップ移動させつつ露光を行なうも
のであれば、ステップ・アンド・リピート方式の縮小投
影型の露光装置(いわゆるステッパ)のような静止露光
型の装置もステップ・アンド・スキャン型の露光装置の
ような走査露光型の露光装置もともに含まれる。
【0022】上記の動作モードとしては、種々のものが
考えられるが、例えば、請求項6に記載の発明の如く、
前記感光基板(W)上に形成されたマークを検出する検
出手段(23)を有する場合には、前記装置動作モード
として、前記基板ステージ(20)を移動して感光基板
(W)を所定の露光位置に位置決めして前記露光を行な
う第1モードと、前記基板ステージ(20)を移動して
前記検出手段(23)により前記マークを検出する第2
モードとを含めても良い。この場合において、例えば、
露光光源が除振台と離れた位置に設けられ、検出手段が
除振台上に設けられている場合には、第1モードにおい
て除振台の振動制御及び姿勢制御はともにシビアに行な
う必要があり、かつ除振台の振動制御、位置制御の目標
値も一定(全ての自由度方向の目標設定値が零)にする
必要があるのに対し、第2モードにおいては除振台の姿
勢制御はあまり高精度に行なう必要がなく、かつ目標設
定値は基板ステージの移動位置に応じて変える必要があ
る。従って、これらの点を考慮して制御モードが定めら
れ、効率的なアクチュエータの制御が行われる。
【0023】この他、前記装置動作モードとして、請求
項7に記載の発明の如く、前記感光基板受け取るため
に、前記基板ステージ(20)を所定の受け渡し位置へ
移動する第3モードを更に有していても良い。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て、図1ないし図8に基づいて説明する。
【0025】図1には、一実施形態に係るステップ・ア
ンド・スキャン型の露光装置100の概略斜視図が示さ
れ、図2には、この露光装置100を構成する後述する
定盤、第1コラム、第2コラム等を除く、構成各部の概
略構成図が示されている。
【0026】図1において、設置面としての床上に長方
形板状の台座2が設置され、この台座2上に除振パッド
4A〜4D(但し、図1では紙面奥側の除振パッド4D
は図示せず、図3参照)が設置され、これらの除振パッ
ド4A〜4D上に除振台としての長方形状の定盤6が設
置されている。ここで、後述するように本実施形態では
投影光学系PLが使用されているため、投影光学系PL
の光軸に平行にZ軸を取り、Z軸に直交する平面内で定
盤6の長手方向にX軸を、これに直交する方向にY軸を
取る。また、それぞれの軸回りの回転方向をZθ、X
θ、Yθ方向と定める。なお、以下の説明において、必
要に応じ、図1中のX、Y、Z軸を示す各矢印の示す方
向を+X、+Y、+Z方向、これと反対の方向を−X、
−Y、−Z方向と区別して用いるものとする。
【0027】除振パッド4A〜4Dは、図3にも示され
るように、それぞれ定盤6の長方形の底面の4個の頂点
付近に配置されている。本実施形態では、除振パッド4
A〜4Dとして空気式ダンパが使用されている。これら
の除振パッド4A〜4Dは、図3に示されるように、3
つの空圧制御回路37A,37B,37Cを介して制御
装置11に接続され、制御装置11では空圧制御回路3
7A,37B,37Cを介して除振パッド4A〜4Dに
供給される空気の流量を制御するようになっている。す
なわち、空気の圧力により除振パッド4A〜4Dの高さ
を調整できるため、その空気式ダンパは上下動機構の役
目をも兼ねている。
【0028】図1に戻り、台座2と定盤6との間に除振
パッド4Aと並列にアクチュエータ7Aが設置されてい
る。アクチュエータ7Aは、台座2上に固定された固定
子9Aと定盤6の底面に固定された可動子8Aとから構
成され、制御装置11(図1では図示省略、図3、図5
参照)からの指示に応じて台座2から定盤6の底面に対
するZ方向の付勢力、又は定盤6の底面から台座2に向
かう吸引力を発生する。他の除振パッド4B〜4Dにお
いても、除振パッド4Aと同様にそれぞれ並列にアクチ
ュエータ7B〜7Dが設置され(但し、図1では紙面奥
側のアクチュエータ7C、7Dは図示せず、図5参
照)、これらのアクチュエータ7B〜7Dの付勢力又は
吸引力もそれぞれ制御装置11(図1では図示省略、図
3、図5参照)により設定される。アクチュエータ7A
〜7Dの制御方法については、後述する。
【0029】アクチュエータ7Aは、前記の如く、固定
子9Aと可動子8Aとから成り、固定子9Aは、例え
ば、N極の軸の両側にS極の軸が形成された発磁体によ
り構成され、また、可動子8Aは、N極の軸に遊嵌する
内筒、この内筒の外側に巻回されたコイル、及びこのコ
イルを覆う外筒より構成される。そして、コイルに流れ
る電流を調整することにより、固定子9Aと可動子8A
との間に±Z方向の力が発生する。その他のアクチュエ
ータ7B〜7Dもアクチュエータ7Aと同様に構成され
ている。
【0030】定盤6上には図示しない駆動手段によって
XY2次元方向に駆動される基板ステージとしてのXY
ステージ20が載置されている。このXYステージ20
は、実際には走査方向であるX方向に移動可能なXステ
ージと、このXステージ上をY方向に移動可能なYステ
ージとから構成されるが、図1ではこれらが代表的にX
Yステージ20として示されている。
【0031】また、定盤6上でXYステージ20を囲む
ように第1コラム24が植設され、第1コラム24の上
板の中央部に投影光学系PLが固定され、第1コラム2
4の上板に投影光学系PLを囲むように第2コラム26
が植設され、第2コラム26の上板の中央部にレチクル
ステージ27が載置されている。
【0032】更に、レチクルステージ27の上方には、
図1では図示を省略したが、図2に示される照明系3が
設けられている。この照明系3は、光源1、コリメータ
レンズ、フライアイレンズ等(いずれも図示せず)から
なる照度均一化光学系12、リレーレンズ13、可変N
Dフィルタ14、レチクルブラインド15、リレーレン
ズ16及びダイクロイックミラー17(この内、照度均
一化光学系12、リレーレンズ13、レチクルブライン
ド15、リレーレンズ16及びダイクロイックミラー1
7によって照明光学系が構成される)等を含んで構成さ
れている。
【0033】ここで、この照明系3の構成各部について
その作用とともに説明すると、光源1で発生した照明光
ILは不図示のシャッターを通過した後、照度均一化光
学系12により照度分布がほぼ均一な光束に変換され
る。照明光ILとしては、ここでは、KrFエキシマレ
ーザ光やArFエキシマレーザ光等のエキシマレーザ光
が用いられている。この場合、光源1を構成するエキシ
マレーザや照明光学系は、前述した定盤6及び第1コラ
ム24、第2コラム26等から離れた位置に設けられて
おり(別置きになっており)、定盤6等の振動、傾斜等
の影響により照明光ILの照射位置が変化することのな
い構成となっている。
【0034】前記照度均一化光学系12から水平に射出
された光束は、リレーレンズ13を介して、レチクルブ
ラインド15に達する。このレチクルブラインド15
は、マスクとしてのレチクルRのパターン形成面及び感
光基板としてのウエハWの露光面と光学的に共役な面に
配置され、このレチクルブラインド5のリレーレンズ1
3側に密着するように、可変NDフィルタ14が設置さ
れている。
【0035】前記レチクルブラインド15としては、複
数枚の可動遮光板(例えば2枚のL字型の可動遮光板)
を例えばモータにより開閉することにより開口部の大き
さ(スリット幅等)を調整するものが用いられ、その開
口部の大きさを調整することにより、レチクルRを照明
するスリット状の照明領域IAR(図4参照)を任意の
形状及び大きさに設定できるようになっている。
【0036】また、可変NDフィルタ14は透過率分布
を所望の状態に設定するもので、例えば二重すだれ構
造、液晶表示パネル、エレクトロクロミックデバイス、
又は所望の形状のNDフィルタより構成されている。本
実施形態ではこの可変NDフィルタ14は、可変NDフ
ィルタ制御部18によって出し入れ(あるいはその回転
角度)等の制御がなされており、これによりレチクルR
上の照明領域IAR内の照度分布が意図的に不均一にさ
れ、結果的に走査中のウエハW上の露光量を一定に保つ
ことができるようになっている。通常は、可変NDフィ
ルタ14の全体が100%透過になっており、レチクル
R上の照明領域IAR内の照度分布は均一である。
【0037】可変NDフィルタ14及びレチクルブライ
ンド15を通過した光束は、リレーレンズ16を通過し
てダイクロイックミラー17に至り、ここで鉛直下方に
折り曲げられて回路パターン等が描かれたレチクルRの
照明領域IAR部分を照明する。
【0038】前記レチクルステージ27上にマスクとし
てのレチクルRが例えば真空吸着により固定され、この
レチクルステージ27は、レチクルRの位置決めのた
め、照明光学系の光軸IX(これは、投影光学系PLの
光軸AXに一致)に垂直な平面内で2次元的に(X軸方
向及びこれに直交するY軸方向及びXY平面に直交する
Z軸回りの回転方向に)微少駆動可能に構成されてい
る。また、このレチクルステージ27は、リニアモータ
等で構成されたレチクル駆動部(図示省略)により、所
定の走査方向(ここでは、X方向)に指定された走査速
度で移動可能となっている。このレチクルステージ27
は、レチクルRの全面が少なくとも照明光学系の光軸I
Xを横切ることができるだけの移動ストロークを有して
いる。
【0039】レチクルステージ27の端部には、図2に
示されるように、レチクルレーザ干渉計(以下、「レチ
クル干渉計」という)30からのレーザビームを反射す
る移動鏡19が固定されており、レチクルステージ27
のX軸方向の位置はレチクル干渉計30によって、例え
ば0.01μm程度の分解能で常時検出される。このレ
チクル干渉計30からのレチクルステージ27の位置情
報(又は速度情報)はステージコントローラ21及びこ
のステージコントローラ21を介して主制御装置22に
入力されている。ステージコントローラ21はこの位置
情報(又は速度情報)に基づいてレチクル駆動部(図示
省略)を介してレチクルステージ27を駆動する。
【0040】なお、不図示のレチクルアライメント系に
より所定の基準位置にレチクルRが精度良く位置決めさ
れるように、レチクルステージ27の初期位置が決定さ
れるため、移動鏡19の位置をレチクル干渉計30で測
定するだけでレチクルRの位置を十分高精度に測定した
ことになる。
【0041】前記投影光学系PLは、レチクルステージ
27の図1及び図2における下方に配置され、その光軸
AX(照明光学系の光軸IXに一致)の方向がZ軸方向
とされ、ここでは両側テレセントリックで、所定の投影
倍率、例えば1/5(あるいは1/4)を有する縮小光
学系が用いられている。このため、照明光学系からの照
明光ILによってレチクルRの照明領域IARが照明さ
れると、このレチクルRを通過した照明光ILにより、
投影光学系PLを介してレチクルRの回路パターンの縮
小像が表面にフォトレジスト(感光材)が塗布されたウ
エハW上に形成される。
【0042】前記XYステージ20は、投影光学系PL
の図1、図2における下方に配置され、このXYステー
ジ20上には、Zレベリングステージ、θステージ(い
ずれも図示省略)及びウエハホルダ20Aを介して感光
基板としてのウエハWが真空吸着されている。Zレベリ
ングステージは、Z軸方向の駆動及びZ軸に対する傾斜
が調整可能に構成され、θステージはZ軸回りの微小回
転が可能に構成されている。従って、XYステージ2
0、Zレベリングステージ及びθステージによって、ウ
エハWは3次元的に位置決めが可能となっている。
【0043】XYステージ20は走査方向(X方向)の
移動のみならず、ウエハW上の複数のショット領域を照
明領域IARと共役な露光領域に位置させることができ
るように、走査方向に垂直な非走査方向(Y方向)にも
移動可能に構成されており、ウエハW上の各ショット領
域を走査(スキャン)露光する動作と、次のショットの
露光開始位置まで移動する動作とを繰り返すステップ・
アンド・スキャン動作を行う。このXYステージ20は
モータ等のウエハステージ駆動部(図示省略)によりX
Y2次元方向に駆動される。
【0044】XYステージ20の端部には位置計測手段
としてのウエハレーザ干渉計(以下、「ウエハ干渉計」
という)31からのレーザビームを反射する移動鏡25
が固定され、XYステージ20のXY平面内での位置は
ウエハ干渉計31によって、例えば0.01μm程度の
分解能で常時検出されている。ここで、実際には、XY
ステージ20上には走査方向に直交する反射面を有する
X移動鏡と非走査方向に直交する反射面を有するY移動
鏡とが設けられ、これに対応して位置計測手段としての
Y軸用レーザ干渉計31Yと、X軸用レーザ干渉計31
Xとが設けられているが(図1、図5参照)、図2では
これらが代表的に移動鏡25、ウエハ干渉計31として
示されている。XYステージ20の位置情報(又は速度
情報)はステージコントローラ21及びこのステージコ
ントローラ21を介して主制御装置22に入力されてい
る。ステージコントローラ21はこの位置情報(又は速
度情報)に基づいてウエハステージ駆動部(図示省略)
を介してXYステージ20を制御する。
【0045】本実施形態の露光装置100においては、
図4に示されるように、レチクルRの走査方向(X方
向)に対して垂直な方向に長手方向を有する長方形(ス
リット状)の照明領域IARでレチクルRが照明され、
レチクルRは露光時に−X方向に速度VR で走査(スキ
ャン)される。照明領域IAR(中心は光軸AXとほぼ
一致)は投影光学系PLを介してウエハW上に投影さ
れ、スリット状の投影領域IAが形成される。ウエハW
はレチクルRとは倒立結像関係にあるため、ウエハWは
速度VR の方向とは反対方向(+X方向)にレチクルR
に同期して速度VWで走査され、ウエハW上のショット
領域SAの全面が露光可能となっている。走査速度の比
W /VR は正確に投影光学系PLの縮小倍率に応じた
ものになっており、レチクルRのパターン領域PAのパ
ターンがウエハW上のショット領域SA上に正確に縮小
転写される。すなわち、このようにして走査(スキャ
ン)露光が行なわれる。照明領域IARの長手方向の幅
は、レチクルR上のパターン領域PAよりも広く、遮光
領域STの最大幅よりも狭くなるように設定され、走査
(スキャン)することによりパターン領域PA全面が照
明されるようになっている。
【0046】図2に戻り、投影光学系PLの側面にはウ
エハW上の各ショット領域に付設された計測マークとし
てのアライメントマーク(ウエハマーク)の位置を検出
するための検出手段としてのオフ・アクシス方式のアラ
イメント顕微鏡23(これについては、後述する)が設
けられ、そのアライメント顕微鏡23の計測結果が、装
置全体の動作を制御する主制御装置22に供給されてい
る。
【0047】前記アライメント顕微鏡23としては、本
実施形態では画像処理方式のものが用いられている。こ
のアライメント顕微鏡23は、ハロゲンランプ等のブロ
ードバンドな照明光を発する光源、対物レンズ、指標
板、CCD等の撮像素子及び信号処理回路、演算回路等
(いずれも図示省略)を含んで構成されている。このア
ライメント顕微鏡23を構成する光源から発せられた照
明光がアライメント顕微鏡23内部の対物レンズを通過
した後ウエハW上に照射され、そのウエハW表面の不図
示のウエハマーク領域からの反射光がアライメント顕微
鏡23内部に戻り、対物レンズ、指標板を順次透過して
CCD等の撮像面上にウエハマークの像、及び指標板上
の指標の像が結像される。これらの像の光電変換信号が
信号処理回路により処理され、演算回路によってウエハ
マークと指標との相対位置が算出される。この算出結果
が、主制御装置22に供給されている。なお、ウエハW
のアライメント方法は種々提案されているが、他の方法
でも同様に使用できる。
【0048】さらに、本実施形態の露光装置100に
は、投影光学系PLの最良結像面に向けてピンホール、
あるいはスリット像を形成するための結像光束を光軸A
X方向に対して斜め方向より供給する照射光学系28
と、その結像光束のウエハWの表面での反射光束をスリ
ットを介して受光する受光光学系29とから成る斜入射
方式の焦点検出系が、設けられている。この焦点検出系
(28、29)は、実際には投影光学系PLを支える図
1に示される第1コラム24に不図示の支持部材を介し
て支持されている。この焦点検出系(28、29)の構
成等については、例えば特開昭60−168112号公
報に開示されており、ウエハ表面の結像面に対する上下
方向(Z方向)の位置偏差を検出し、この検出信号がウ
エハWと投影光学系PLとが所定の間隔を保つように不
図示のZレベリングステージをZ方向に駆動するために
用いられる。焦点検出系(28、29)からの検出情報
は、主制御装置22を介してステージコントローラ21
に送られる。ステージコントローラ21は、この情報に
基づいてZレベリングステージをZ方向に駆動する。
【0049】また、図示は省略したが、本実施形態で
は、例えば特開昭58−113706号公報に開示され
ているような水平位置検出系が設けられており、この水
平位置検出系によってウエハW上の所定領域の結像面に
対する傾きが検出され、この検出情報が主制御装置22
を介してステージコントローラ21に送られるようにな
っている。ステージコントローラ21は、この情報に基
づいてZレベリングステージを傾斜駆動する。
【0050】主制御装置22では、アライメント顕微鏡
23によって計測されたウエハマークの位置の計測結果
を用いて、特開昭61−44429号に開示されるよう
な最小自乗法を用いた統計演算により、ウエハW上のシ
ョット領域の配列を算出し、この算出結果に基づいてス
テージコントローラ21を介してウエハW上のショット
領域を露光開始位置まで移動させ、レチクルRとウエハ
Wを同期走査すると同時に焦点検出系(28、29)、
不図示の水平位置検出系の検出情報に基づいて不図示の
Zレベリングステージを駆動することによりウエハW上
の各ショット領域を投影光学系PLの結像面に一致させ
つつ、照明系3からの露光用の照明光ILの下でレチク
ルRのパターンの投影光学系PLを介した像をウエハW
のショット領域に転写する。このような動作を繰り返す
ことにより、ステップ・アンド・スキャン方式でウエハ
W上の各ショット領域を露光する。
【0051】図1に戻り、前記第1コラム24は、4本
の脚部24a〜24d(但し、図1では紙面奥側の脚部
24dは図示せず)により定盤6上に接触している。こ
の第1コラム24の上板の上面の+Y方向の端部には、
第1コラム24のZ方向の加速度を検出する振動センサ
としての加速度センサ5Z1 ,5Z2 及び第1コラム2
4のY方向の加速度を検出する加速度センサ5Y1 ,5
2 が設けられている。また、この第1コラム24の上
板の上面の+X方向の端部には、第1コラム24のZ方
向の加速度を検出する振動センサとしての加速度センサ
5Z3 及び第1コラム24のX方向の加速度を検出する
加速度センサ5Xが設けられている。これらの加速度セ
ンサ5Z1 ,5Z2 ,5Z3 ,5Y1 ,5Y2 ,5Xと
しては、例えばピエゾ抵抗効果型あるいは静電容量型の
半導体式加速度センサが使用される。これらの加速度セ
ンサ5Z1 ,5Z2 ,5Z3 ,5Y1 ,5Y2 ,5Xの
出力も制御装置11(図1では図示省略、図3、図5参
照)に入力されている。
【0052】また、第1コラム24の上板の+Y方向端
部側で−X方向の側面に対向する位置には、第1コラム
24のZ方向変位を検出する変位センサ10Z1 、第1
コラム24のY方向の変位を検出する変位センサ10Y
1 が一体化されて成る変位センサ10Aが配置され、第
1コラム24の上板の+Y方向端部側で+X方向の側面
に対向する位置には、第1コラム24のZ方向変位を検
出する変位センサ10Z2 、第1コラム24のY方向の
変位を検出する変位センサ10Y2 が一体化されて成る
変位センサ10Bが配置されている。第1コラム24の
上板の−Y方向端部側で+X方向の側面に対向する位置
には、第1コラム24のZ方向変位を検出する変位セン
サ10Z3 、第1コラム24のX方向の変位を検出する
変位センサ10Xが一体化されて成る変位センサ10C
が配置されている。
【0053】ここで、変位センサ10Z1 ,10Z2
10Z3 ,10Y1 ,10Y2 ,10Xとしては、例え
ば静電容量式センサや、渦電流変位センサが使用され
る。前者の静電容量式センサによれば、静電容量がセン
サの電極と測定対象物(ここでは、不図示の金属板)間
の距離に反比例することを利用して非接触でセンサと測
定対象物間の距離が検出される。また、後者の渦電流変
位センサによれば、予め絶縁体に巻いたコイルに交流電
圧を加えておき、導電性材料(導電体)から成る測定対
象に近づけると、コイルによって作られた交流磁界によ
って導電体に渦電流が発生し、この渦電流によって発生
する磁界は、コイルの電流によって作られた磁界と逆方
向であり、これら2つの磁界が重なり合って、コイルの
出力に影響を与え、コイルに流れる電流の強さ及び位相
が変化する。この変化は、対象がコイルに近いほど大き
くなり、逆に遠いほど小さくなるので、コイルから電気
信号を取り出すことにより、対象の位置、変位を知る事
ができる。この他、背景光の影響を阻止できる構成にす
れば、変位センサとしてPSD(半導体光位置検出器)
を使用することも可能である。
【0054】変位センサ10Y1 、10Y2 、10
1 、10Z2 、10Z3 、10Xの出力も制御装置1
1(図1では図示省略、図3、図5参照)に供給されて
いる。
【0055】第1コラム24の+X方向の側面には、ア
クチュエータ32Aが台座2に固定された門形の支柱3
5Aとの間に取り付けられている。アクチュエータ32
Aは、前述したアクチュエータ7A〜7Cと同様に、支
柱35Aに固定された固定子34Aと第1コラム24に
取り付けられた可動子33Aとから構成され、制御装置
11から可動子33A内のコイルに流れる電流を調整す
ることにより、第1コラム24に対して±X方向に力を
与えることができるようになっている。同様に、第1コ
ラム24の上面2箇所に可動子33B,33Cが取り付
けられ、これら可動子33B、33Cとともにアクチュ
エータ32B、32Cをそれぞれ構成する固定子34
B,34Cが台座2に固定された支柱35A、35Bに
それぞれ固定されている。アクチュエータ32Aと同様
に、アクチュエータ32B、32Cにおいても制御装置
11から可動子33B,33C内のコイルに流れる電流
を調整することにより、第1コラム24に対して±Y方
向の力を与えることができるようになっている。制御装
置11による、アクチュエータ32A〜32Cの制御方
法についても後述する。
【0056】ここで、露光装置100の設置時の定盤6
の高さ及び水平レベルの調整について、図3を参照しつ
つ説明する。変位センサ10Z1 、10Z2 、10Z3
で計測された定盤6のZ方向変位(高さ)が制御装置1
1に伝えられ、これらのデータに基づいて制御装置11
では、定盤6の高さを予め設定されている値にすると共
に水平レベルを維持するため、3つの空圧制御回路37
A〜37Cを介して各除振パッドに供給する空気の流量
を制御して除振パッドに4A〜4Dの高さをそれぞれの
高さに設定する。その後、除振パッド4A〜4Dの高さ
はそれぞれの設定値に維持される。これにより、定盤6
に歪みが生ずることがなく、定盤6上のXYステージ2
0の位置決め精度等が高精度に維持される。
【0057】本実施形態の露光装置100では、定盤
6、XYステージ20、ウエハホルダ20A、第1コラ
ム24、投影光学系PL、第2コラム26、及びレチク
ルステージ27等により露光本体部40(図5参照)が
構成されている。
【0058】次に、この露光本体部40の除振のための
アクチュエータ7A〜7D、32A〜32C及び除振パ
ッド4A〜4Dの制御系について、制御装置11を中心
に、図5のブロック図に基づいて説明する。
【0059】制御装置11は、変位センサ10Z1 、1
0Z2 、10Z3 、10Y1 、10Y2 、10X及び加
速度センサ5Z1 、5Z2 、5Z3 、5Y1 、5Y2
5Xの出力に基づいて定盤6を含む露光本体部40の振
動を抑制するようにアクチュエータ7A、7B、7C、
7D、32A、32B、32Cを駆動制御する第1制御
系としての振動制御系を有している。
【0060】これを更に詳述すると、振動制御系は、変
位センサ10Z1 、10Z2 、10Z3 、10Y1 、1
0Y2 、10Xの出力を図示しないA/Dコンバータを
それぞれ介して入力し、露光本体部40の重心Gの6自
由度方向(X、Y、Z、Xθ、Yθ、Zθ:図1参照)
の変位量(x、y、z、θx 、θy 、θz )に変換する
第1の座標変換部42と、この第1の座標変換部42で
変換後の重心の6自由度方向の変位量(x、y、z、θ
x 、θy 、θz )を目標値出力部44から入力される6
自由度方向の重心位置の目標値(x0 、y0 、z0 、θ
x0 、θy0 、θz0)からそれぞれ減じて6自由度のそれ
ぞれの方向の位置偏差(Δx=x0 −x、Δy=y0
y、Δz=z0 −z、Δθx =θx0−θx 、Δθy =θ
y0−θy、Δθz =θz0−θz )をそれぞれ算出する6
つの減算器46a〜46fと、6自由度のそれぞれの方
向の位置偏差Δx、Δy、Δz、Δθx 、Δθy 、Δθ
zを動作信号として制御動作を行なうPIコントローラ
から成る6自由度のそれぞれの方向の位置コントローラ
XPI、YPI、ZPI、XθPI、YθPI、ZθP
Iと、加速度センサ5Z1 、5Z2 、5Z3 、5Y1
5Y2 、5Xの出力を図示しないA/Dコンバータをそ
れぞれ介して入力し、重心Gの6自由度方向の加速度
(x”、y”、z”、θx ”、θy ”、θz ”)に変換
する第2の座標変換部48と、この第2の座標変換部4
8で変換後の重心Gの6自由度方向の加速度x”、
y”、z”、θx ”、θy ”、θz ”をそれぞれ積分し
てそれぞれの方向の重心Gの速度x’、y’、z’、θ
x ’、θy ’、θz ’に変換する6つの積分器50a〜
50fと、位置コントローラXPI、YPI、ZPI、
XθPI、YθPI、ZθPIの出力を速度指令値
0 ’、y0 ’、z0 ’、θx0’、θy0’、θz0’にそ
れぞれ変換する速度変換ゲイン52a〜52fと、この
変換後の速度指令値x0 ’、y0 ’、z0 ’、θx0’、
θy0’、θz0’から積分器50a〜50fの出力x’、
y’、z’、θx ’、θy ’、θz ’をそれぞれ減じて
6自由度方向のそれぞれの方向の速度偏差(Δx’=x
0 ’−x’、Δy’=y0 ’−y’、Δz’=z0 ’−
z’、Δθx ’=θx0’−θx ’、Δθy ’=θy0’−
θy ’、Δθz ’=θz0’−θz ’)を算出する6つの
減算器54a〜54fと、6自由度のそれぞれの方向の
速度偏差Δx’、Δy’、Δz’、Δθx ’、Δ
θy ’、Δθz ’を動作信号として制御動作を行なうP
Iコントローラから成る6自由度のそれぞれの方向の速
度コントローラVXPI、VYPI、VZPI、VXθ
PI、VYθPI、VZθPIと、これらのコントロー
ラで演算された6自由度のそれぞれの方向の速度制御量
を各アクチュエータの位置で発生すべき速度指令値に変
換するための非干渉化演算を行なう非干渉化計算部56
と、この非干渉化計算部56で変換後の各アクチュエー
タの位置で発生すべき速度指令値を各アクチュエータで
発生すべき推力にそれぞれ変換する推力ゲイン58a〜
58gとを有する。
【0061】即ち、本実施形態の振動制御系は、変位セ
ンサ、位置コントローラ等を含んで構成される位置制御
ループの内側に、その内部ループとして加速度センサ、
積分器、速度コントローラ等を含んで構成される速度制
御ループを有する多重ループ制御系となっている。
【0062】なお、本実施形態の装置100では、目標
値出力部44が、マイクロコンピュータで構成され、こ
の目標値出力部44では、目標設定値及び目標設定範囲
を一律とせずに、露光、アライメント、ローディング等
の各動作モード毎に設定するようになっている(これに
ついては、後に詳述する)。
【0063】また、本実施形態において、前記非干渉化
計算部56は、変位センサ10Z1、10Z2 、10Z
3 の出力に基づいて、XYステージ20、レチクルステ
ージ27の移動に伴なって生じる定盤6の傾きを演算
し、その傾きを補正する機能をも備えている。これを更
に詳述すると、この非干渉化計算部56では、常時変位
センサ10Z1 、10Z2 、10Z3 の出力を直接的に
モニタすることにより、定盤6の傾きを演算し(検出
し)、定盤6の傾きを除振パッド4A〜4Dにより補正
するように空圧制御部37を構成する第1ないし第3の
空圧制御回路37A〜37Cを制御し、前述した非干渉
化計算の結果得られるアクチュエータ7A〜7Dで発生
すべき速度指令値が所定値を超えないようにする機能を
も備えている。
【0064】さらに、本実施形態の装置100では、ス
キャンカウンタ66の出力がX方向の速度コントローラ
VXPIの出力段に設けられた加算器68を介して振動
制御系にフィードフォワード入力されている。本実施形
態の露光装置100では、ウエハW上のショットを露光
する際には、レチクルステージ27とXYステージ20
とが走査方向、すなわち、X軸方向に互いに逆向きに同
期走査されるが、この際にレチクルステージ27は、1
ショットにつき1回、当該レチクルステージ27の可動
範囲を端から端までXYステージ20の速度の投影光学
系PLの縮小倍率の逆数倍(例えば、4倍又は5倍)の
速度で移動し、しかも露光は定速域でのみ行なわれるこ
とから、レチクルステージ27は停止状態から目標速
度まで加速、目標速度を維持、目標速度から停止状
態まで減速の3つの状態遷移を行なうことになり、ステ
ージ27の移動開始直後及び停止直前には大きな反
力が第2コラム26を介して定盤6に作用し、定盤6を
含む露光本体部40に振動が生ずる。そこで、スキャン
カウンタ66により、レチクルステージ27の加速度と
逆向きの反力の指令値を振動制御系にフィードフォワー
ド入力し、上記のステージ27の移動開始直後及び停止
直前の振動を抑制しようとするのである。
【0065】次に、除振パッド4A〜4Dの高さを制御
するための空圧制御部37について図6を用いて説明す
る。
【0066】この空圧制御部37は、手動バルブ101
を介して給気路110にそれぞれ接続されるとともに排
気路120にそれぞれ接続された第1ないし第3の空圧
制御回路37A〜37Cを有している。手動バルブ10
1は供給圧を手動でON・OFFにするためのバルブで
ある。
【0067】前記第1の空圧制御回路37Aは、図3紙
面左奥側の除振パッド4Dに供給する空気の流量を制御
するための回路で、相互に並列な第1回路38aと第2
回路38bとを有している。第1回路38aは、給気側
の圧力を設定するレギュレータ102Aと、このレギュ
レータ102Aで設定される空気路内の圧力を検出する
圧力センサ104Aと、この圧力センサ104Aが設け
られた空気路に配置された2系統の絞り、すなわち微動
側の固定絞り106A及び粗動側のスピコン105A
と、固定絞り106A及びスピコン105Aを切り替え
る(択一的にオン状態にする)3ポート電磁弁107A
と、この電磁弁107Aの固定絞り106Aと反対側に
配置され、当該空気路そのものをオン・オフする2ポー
ト電磁弁108Aとを有している。同様に第2回路38
bは、排気側の圧力を設定するレギュレータ102a
と、このレギュレータ102aで設定された空気路内の
圧力を検出する圧力センサ104aと、この圧力センサ
104aが設けられた空気路に配置された2系統の絞
り、すなわち微動側の固定絞り106a及び粗動側のス
ピコン105aと、固定絞り106a及びスピコン10
5aを切り替える3ポート電磁弁107aと、この電磁
弁107aの固定絞り106aと反対側に配置され、当
該空気路そのものをオン・オフする2ポート電磁弁10
8aとを有している。第1回路38aと第2回路38b
との合流点には、第1の空圧制御回路37Aの供給圧力
を検出する圧力センサ103Aが設けられている。
【0068】ここで、固定絞り106A,106aは、
ステンレスもしくはルビー等の硬質の素材にレーザ加工
等により微細な孔を設けたもので、その孔径はφ50μ
mからφ300μm位のものが使用されているが、これ
に代えて精密ニードル弁のような可変絞りを用いても構
わない(以下の第2、第3の空圧制御回路において同
じ)。
【0069】除振パッド4Dに供給及び排気される空気
の流量はそれぞれの絞りの有効断面積と第1回路(給気
側回路)38aと第1の空圧制御回路37Aとの圧力
比、第2回路(排気側回路)38bと第1の空圧制御回
路37Aとの圧力比とによって決定されるので、レギュ
レータ102A、102aによる圧力の設定、微動側の
固定絞り106A,106a及び粗動側のスピコン10
5A,105aの切り替えにより流量は任意に設定可能
となる。
【0070】第2の圧力制御回路37Bも、第1の圧力
制御回路37Aと同様に、相互に並列な第3回路39a
と第4回路39bとを有し、第3回路39aはレギュレ
ータ102B、圧力センサ104B、微動側の固定絞り
106B、粗動側のスピコン105B、3ポート電磁弁
107B、2ポート電磁弁108Bとを有している。ま
た、第4回路39bは、レギュレータ102b、圧力セ
ンサ104b、微動側の固定絞り106b、粗動側のス
ピコン105b、3ポート電磁弁107b、2ポート電
磁弁108bとを有している。また、第3回路39aと
第4回路39bとの合流点には、第2の空圧制御回路3
7Bの供給圧力を検出する圧力センサ103Bが設けら
れている。
【0071】第3の圧力制御回路37Cも、第1の圧力
制御回路37Aと同様に、相互に並列な第5回路40a
と第6回路40bとを有し、第5回路40aはレギュレ
ータ102C、圧力センサ104C、微動側の固定絞り
106C、粗動側のスピコン105C、3ポート電磁弁
電磁弁107C、2ポート電磁弁108Cとを有してい
る。また、第6回路40bは、レギュレータ102c、
圧力センサ104c、微動側の固定絞り106c、粗動
側のスピコン105c、3ポート電磁弁107c、2ポ
ート電磁弁108cとを有している。また、第5回路4
0aと第6回路40bとの合流点には、第3の空圧制御
回路37Cの供給圧力を検出する圧力センサ103Cが
設けられている。
【0072】第2、第3の空圧制御回路37B,37C
においても、第1の空圧制御回路37Aと同様に、レギ
ュレータによる圧力の設定、固定絞り及びスピコンの切
り替えにより流量は任意に設定可能となっている。
【0073】また、図6においては、4個の除振パッド
のうち手前の2個、すなわち除振パッド4A,4Bを同
一の空圧系統で制御する場合を例示したが、空圧制御部
37においては、除振パッド4A〜4Dに空気を供給す
る径路は3系統あり、各系統の空圧制御回路を除振パッ
ド4A〜4Dに接続する方法(組み合わせ)としては、
図7(A)、図7(B)、図7(C)に示されるように
種々の変形が可能であり、露光本体部40の重心位置、
除振パッド4A〜4Dの配置に応じてこれらのいずれか
を選択することにより、露光本体部40の傾き量の制御
性を最適な状態にすることが可能である。
【0074】また、露光本体部40を支持する除振パッ
ド4A〜4Dのそれぞれの内圧は露光本体部40の重量
及び重心位置、そして除振パッド4A〜4Dの配置によ
り決まる。また、露光本体部40が設定された高さ及び
水準にあるとき、除振パッド4A〜4Dに必要な圧力は
圧力センサ103A、103B、103Cによってモニ
ターすることができる。
【0075】次に、除振パッドに供給する空気流量の調
整方法について、説明する。
【0076】前提として、露光本体部40の重量及び重
心位置、そして除振パッド4A〜4Dの配置に応じて定
まる除振パッド4A〜4Dに必要な圧力に基づいて固定
絞り106A、106B、106C及び106a、10
6b、106cが選定されているものとする。
【0077】各除振パッドに対する目標供給圧力に応じ
てレギュレータ102A、102B、102C及び10
2a、102b、102cを調整する。この調整の際、
流量測定を行っても良いが、本実施形態では変位センサ
10Z1 、10Z2 、10Z3 、制御装置11内部の非
干渉化計算部56、空圧制御部37及び除振パッド4A
〜4Dによって、定盤6の傾きを全部又は一部補正する
位置制御ループが構成されているので、変位センサ10
1 、10Z2 、10Z3 の出力に基づいて除振パッド
4A〜4Dの高さ変化速度を求めるようになっている。
なお、レギュレータ102A、102B、102C及び
102a、102b、102cの調整の際には、圧力セ
ンサ104A、104B、104C及び104a、10
4b、104cのモニター値を目安にするとよい。
【0078】次に、スピコン105A、105B、10
5C及び105a、105b、105cの調整を行い、
粗動側の流量を決定する。
【0079】上記のようにして構成された空圧制御部3
7によれば、除振パッド4A〜4Dに供給する空気の流
量制御を粗動、微動の2系統に切り換えることにより、
除振台としての定盤6の位置制御ループのゲインを高低
2種類の任意の状態に設定することが可能となる。
【0080】次に、本実施形態に係る設定手段としての
目標値出力部44における、XYステージ20の移動に
関連する装置動作モードに応じた制御モードの設定方法
について説明する。ここで、上記の装置動作モードは、
後述する露光、アライメント、ローディング等の各動作
モードをいうが、これは本発明に係る移動体の動作モー
ドの一部である。本実施形態では、目標値出力部44
は、動作モード毎に目標設定値、目標設定範囲の一方又
は両方を変更することにより、定盤6を含む露光本体部
40の制御モードを設定する。ここで、動作モード毎
に、目標設定値、目標設定範囲を設定するのは、次のよ
うな理由による。
【0081】すなわち、露光本体部40の傾斜を例にと
ると、本実施形態ではエキシマレーザが光源1として用
いられているので、光源1が露光本体部40と別置きと
なっており、露光本体部40が傾斜しても光源1は傾斜
しないため、これを放置すると、露光本体部40の傾斜
により露光光の照射位置に狂いが生じるようになる。従
って、露光動作の際には、定盤6を含む露光本体部40
を所定の基本姿勢(通常は水平)に維持して露光光の照
射位置が常に一定となるようにする必要がある。これに
対し、アライメントマークの計測を行なうアライメント
動作の際等には、アライメント顕微鏡23用の光源は通
常露光本体部40に一体的に設けられているので、露光
本体部40が傾斜するとこれと一体的にアライメント顕
微鏡23用の光源も傾斜するので、露光本体部40の傾
斜のみに起因してはアライメント顕微鏡23によるアラ
イメントマーク位置の計測に誤差が生ずるおそれがな
く、この場合には、露光本体部40を必ずしも上記基本
姿勢に戻す必要はない。また、レチクルRやウエハWの
ローディング動作時においては、ウエハW及びレチクル
Rの受け渡し動作時間中に限って、露光本体部40が一
定の姿勢に保たれていれば足りる。従って、各動作毎
に、目標設定値を設定すれば、必要以上に除振パッド4
A〜4Dの高さ調整やアクチュエータ7A〜7D、32
A〜32Cの駆動が行われるのを防止することができ
る。
【0082】また、目標設定範囲(許容誤差)も、当然
のことながら、上記各動作毎に異なるので、これを一律
とせず、それぞれ定めることにすれば、結果的に必要以
上のアクチュエータの駆動を回避することができる。
【0083】ここで、目標値出力部44による動作モー
ド毎の制御モードの設定、すなわち目標設定値、目標設
定範囲の定め方について、具体的に説明する。
【0084】露光動作モード(第1モード) 目標設定値は、光源1の射出位置で許容できる位置ずれ
及び角度ずれの値(X±ΔX,Y±ΔY,Z±ΔZ,X
θ±ΔXθ,Yθ±ΔYθ,Zθ±ΔZθ)に応じた各
変位センサの設定範囲を座標変換して求める。例えば、
光原1が露光本体部40と別置きの場合、X=Y=Z=
Xθ=Yθ=Zθ=0とし、露光本体部40の傾きにつ
いて常に補正をかける。目標設定範囲は、露光量を確保
するに必要な許容値に基づいて決定する。そして、目標
値出力部44ではこの目標設定値を中心とする目標設定
範囲の幅を持つ6自由度の目標値を出力する。
【0085】アライメント動作モード(第2モード) アライメント用光源が露光本体部40に一体的に設けら
れている場合、前述したように、傾き量の補正を行なう
必要はなく、振動だけを抑制すればよいことになる。従
って、目標値出力部44では、X,Y,Z,Xθ,Y
θ,Zθの値を、アライメント動作を行なう際のXYス
テージ20の停止位置における予測値とし、目標設定範
囲はアライメント精度を確保するに必要な振動幅に基づ
いて決定する。
【0086】ここで、上記の予測値の決定の前提となる
定盤6の傾き量、すなわち除振パッド4A、4B、4
C、4Dの沈み量δ1 、δ2 、δ3 、δ4 の算出方法に
ついて説明する。ここでは、図8に示されるような位置
関係で除振パッド4A〜4Dが配置され、レチクルステ
ージ(質量:M1)がウエハステージ座標系の(r,
0)の位置に移動し、Yステージ(質量:M2)が
(q,p)の位置に移動し、Xステージ(質量:M3)
が(q,0)の位置に移動した場合を例にとって説明す
る。
【0087】この場合、各ステージの移動による露光本
体部40の重心位置の移動により除振パッド4A、4
B、4C、4Dに作用する力を、それぞれf1 、f2
3 、f4 とすると、これらの力は次のように表せる。
【0088】
【数1】
【0089】このように、各ステージの移動指令値と各
ステージの重量とに基づいて重心位置の移動により除振
パッド4A〜4Dに作用する力f1 、f2 、f3 、f4
は求められる。
【0090】また、除振パッドのばね定数は除振パッド
内の圧力値に応じて変わるため、前述した圧力センサ1
03A、103B、103Cの値より演算することが可
能である。従って、除振パッド4A、4B、4C、4D
のばね定数(内圧Pの関数)を、それぞれK1 、K2
3 、K4 とすると、除振パッド4A、4B、4C、4
Dの沈み量δ1 、δ2 、δ3 、δ4 は、次のようにな
る。
【0091】
【数2】
【0092】従って、目標値出力部44では、アライメ
ント動作モードのときには、不図示のメインコンピュー
タからの各ステージの移動指令値と、圧力センサ103
A、103B、103Cの値とに基づいて、(数1)、
(数2)を用いて沈み量δ1、δ2、δ3、δ4を演算
して定盤6の傾斜を予測し、最終的な傾斜がこの予測値
に一致するような、目標設定値X,Y,Z,Xθ,Y
θ,Zθを定める。そして、目標値出力部44ではこの
目標設定値を中心とする目標設定範囲の幅を持つ6自由
度の目標値を出力する。
【0093】ローディング動作モード(第3モード) この場合、XYステージ20(又はレチクルステージ2
7)は、所定のウエハ(又はレチクル)の受け渡し位置
に移動し、ウエハ(又はレチクル)の受け渡し動作時間
中に限って一定の姿勢に保たれていれば良い。従って、
目標値出力部44では、X,Y,Z,Xθ,Yθ,Zθ
の値は、ウエハ(又はレチクル)の受け渡し動作時のX
Yステージ20(又はレチクルステージ27)の停止位
置より求めた一定値とし、目標設定範囲は受け渡し精度
を確保するに必要な許容値に基づいて設定する。そし
て、目標値出力部44では、目標設定値を中心とする目
標設定範囲の幅を持つ6自由度の目標値を出力する。
【0094】次に、上述のようにして構成された露光装
置100のスキャン露光の際(第1モード時)の作用に
ついて説明する。
【0095】不図示のメインコンピュータから露光動作
モード開始指令がなされると、主制御装置22及びステ
ージコントローラ21によりスキャン露光が開始され
る。この際、目標値出力部44では、上述した露光動作
モードにおける目標設定値を中心とする目標設定範囲の
幅を持つ6自由度の目標値を出力する。
【0096】このスキャン露光の際に、XYステージ2
0、レチクルステージ27がX軸方向に沿って走査され
ると、露光本体部40の重心が移動し、定盤6を含む露
光本体部40が傾斜するが、このときの変位センサ10
1 、10Z2 、10Z3 の出力が制御装置11を構成
する非干渉化計算部56に供給されており、また、変位
センサ10Z1 、10Z2 、10Z3 、10Y1 、10
2 、10X及び加速度センサ5Z1 、5Z2 、5
3 、5Y1 、5Y2 、5Xの出力も制御装置11の振
動制御系に供給されている。
【0097】非干渉化計算部56では、変位センサ10
1 、10Z2 、10Z3 の出力に基づいて定盤6の傾
斜を演算し、この傾斜を補正するため、除振パッド4A
〜4Dに供給する空気の流量を制御する。この際に、非
干渉化計算部56では前述したゲインの切り換えを行な
い、除振パッド4A〜4Dの高さ制御の応答性を高くす
るとともに、不感帯を小さくして十分な収束性を確保す
る。
【0098】これにより、除振パッド4A〜4Dによっ
て定盤6を含む露光本体部40の傾斜が大部分(または
全部)速やかに補正されるようになる。また、ステージ
20,27の移動による露光本体部40の重心移動に伴
う振動は、変位センサ10Z1 、10Z2 、10Z3
10Y1 、10Y2 、10X及び加速度センサ5Z1
5Z2 、5Z3 、5Y1 、5Y2 、5Xの出力に基づい
て制御装置11によりアクチュエータ7A、7B、7
C、7D、32A、32B、32Cが駆動制御され、効
果的に抑制される。この際に、定盤6を含む露光本体部
40の傾斜の残りがアクチュエータ7A、7B、7C、
7Dによって補正される。
【0099】従って、定盤6を含む露光本体部40の振
動は、ステージ20,27の移動による露光本体部40
の重心移動による影響を殆ど受けることなく、効果的に
抑制される。また、定盤6の傾き量の大部分が除振パッ
ド4A〜4Dに供給する空気流量の制御により補正され
るので、アクチュエータ7A、7B、7C、7Dのみに
よって露光本体部40の振動とともにその傾斜をも補正
する場合に比べて、アクチュエータ7A、7B、7C、
7Dに必要とされる推力が抑制され、これによりアクチ
ュエータ7A、7B、7C、7Dの可動子のコイルに流
れる電流が必要最小限となり、発熱量を著しく抑制する
ことが可能となる。従って、露光装置100の置かれた
環境の温度変化が抑制される。
【0100】次に、アライメント動作モード時の作用に
ついて説明する。
【0101】この場合、目標値出力部44では、不図示
のメインコンピュータからのアライメント動作モードの
指令と、ステージ位置指令とを受け、前述した如くし
て、アライメント動作モード時の目標設定値を中心とす
る目標設定範囲の幅を持つ6自由度の目標値を出力す
る。これにより、上記露光動作時と同様にして、変位セ
ンサ10Z1 、10Z2 、10Z3 、10Y1 、10Y
2 、10X及び加速度センサ5Z1 、5Z2 、5Z3
5Y1 、5Y2 、5Xの出力に基づいて制御装置11に
よりアクチュエータ7A、7B、7C、7D、32A、
32B、32Cが駆動制御され、XYステージ20の移
動による露光本体部40の重心移動に伴う振動が、効果
的に抑制される。しかし、この場合、目標値として指令
された座標位置へのXYステージ20の移動により生じ
る定盤6の傾きを予測した値に基づいて定められた目標
値が出力されているため、この傾斜補正のためには、除
振パッド4A〜4D及びアクチュエータ7A〜7Dの駆
動を殆ど行なう必要がなく、結果的にアクチュエータ7
A〜7Dの発熱量を更に抑制することが可能になる。
【0102】さらに、ローディング動作モード時には、
上述したローディングモード時の目標設定値を中心とす
る目標設定範囲の幅を持つ6自由度の目標値を出力し、
制御装置11の振動制御系、非干渉化計算部56によっ
て、アクチュエータ7A〜7D、32A〜32C、空圧
制御回路37A〜37Cが制御され、ウエハ(又はレチ
クル)の受け渡し動作時間中、露光本体部は一定の姿勢
に保たれる。
【0103】これまでの説明から明らかなように、本実
施形態では非干渉化計算部56、空圧制御部37(空圧
制御回路37A〜37C)によって第2制御系が構成さ
れている。
【0104】以上説明したように、本実施形態による
と、目標値出力部44により装置動作モードに応じて定
盤6を含む露光本体部40の制御モードが設定され、制
御装置(振動制御系)11ではこの設定された制御モー
ドに応じ、変位センサ及び振動センサの出力に基づい
て、複数のアクチュエータを制御することにより、露光
本体部40の振動制御及び位置制御を行なう。従って、
従来のように振動制御・位置制御の目標設定値及び目標
設定範囲が一律である場合に比べ、装置動作モードに応
じた効率の良いアクチュエータの制御動作が可能となる
とともに、例えばXYステージ20の位置決め整定時間
も動作モードに応じた適切なものにすることが可能とな
る。また、動作モードに応じ、振動の許容誤差が大きく
て良い場合に、目標設定範囲が広くなるような制御モー
ドに設定されるので、必要以上のアクチュエータの駆動
を回避することができ、これによりアクチュエータの不
要な発熱を防止することも可能である。
【0105】また、XYステージ20、レチクルステー
ジ27の移動により、定盤6が傾斜した場合に、非干渉
化計算部56によって変位センサ10Z1 〜10Z3
出力に基づいて3つの空圧制御回路37A〜37Cが駆
動され、XYステージ20、レチクルステージ27の移
動により生じる定盤6の傾き量の全部又は一部が補正さ
れることから、動作モードが露光モードであって目標設
定値としてX=Y=Z=Xθ=Yθ=Zθ=0が設定さ
れている場合であっても、定盤6を元の姿勢に戻すため
のアクチュエータ7A〜7Dの駆動量を大幅に減らすこ
とが可能になり、その分アクチュエータ7A〜7Dの不
要な発熱を防止することが可能になる。
【0106】また、アライメント動作モード時には、目
標値出力部44により、実際にXYステージ20が移動
を開始するのに先立ってXYステージ20の移動指令値
に応じた傾き量が予測され、その予測結果に定盤6の傾
き量が一致するように目標設定値(定盤6の傾斜に関連
する)が設定されるので、XYステージ20が移動指令
値に対応する位置に移動したときには、制御装置(第1
制御系)11ではアクチュエータ7A〜7D、32A〜
32Cを定盤6の姿勢制御(主として傾斜制御)のため
に駆動する必要がなく、振動制御のためにのみ駆動すれ
ば足りる。従って、アクチュエータの駆動量が著しく低
減され、一層発熱量が抑制される。
【0107】このように、本実施形態によると、露光本
体部40の位置制御指令値を各動作モード毎に設定する
ことにより、アクチュエータ7A〜7D、32A〜32
Cの効率的な制御が可能となり、最適な位置制御応答性
が得られ、傾き量の補正及び制振を行なうために必要
な、除振パッド4A〜4D及びアクチュエータ7A〜7
D、32A〜32Cの駆動量を最小限に抑えることが可
能となり、これにより環境温度に対する影響を最小限に
抑えることが可能となる。
【0108】また、スキャン露光の際のレチクルステー
ジ27の移動開始直後及び停止直前の振動もスキャンカ
ウンタ66からの指令値のフィードフォワード入力によ
り抑制される。
【0109】なお、上記実施形態では本発明に係る除振
装置がステップ・アンド・スキャン方式の走査露光型の
投影露光装置に適用される場合について説明したが、こ
れに限らず、本発明の除振装置はステッパー等の投影露
光装置は勿論、その他除振台上をステージ等の移動体が
移動するものであれば 好適に適用できるものである。
上記のステッパーの場合には、露光時にはステージは停
止しているからスキャンカウンタは不要である。
【0110】また、上記実施形態では、7つのアクチュ
エータと4つの除振パッドを用いて露光体本部40の6
自由度方向の揺れを抑制する場合について説明したが、
本発明はこれに限定されるものではなく、定盤(除振
台)の傾斜を補正するために、Z方向のアクチュエータ
は少なくとも3つ、除振パッドについても少なくとも3
つあれば良い。
【0111】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1及び2に
記載の発明によれば、効率の良いアクチュエータの制御
動作が可能で、アクチュエータの不要な発熱を防止する
ことができるという優れた効果がある。
【0112】また、請求項3及び4に記載の発明によれ
ば、上記請求項1に記載の発明の効果に加え、より一層
のアクチュエータの発熱を防止することができる。
【0113】請求項5ないし7に記載の発明によれば、
基板ステージの動作モードに応じた効率の良いアクチュ
エータの制御動作が可能で、アクチュエータの不要な発
熱による環境の温度変化を抑制することができるという
従来にない優れた露光装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態に係る露光装置を示す斜視図であ
る。
【図2】図1の露光装置を構成する定盤、第1コラム、
第2コラム等を除く、構成各部の概略構成図である。
【図3】除振パッドを駆動制御するシステムの概略斜視
図である。
【図4】図1の装置の走査露光の原理を説明するための
図である。
【図5】アクチュエータ及び除振パッドの制御系の構成
を示す制御ブロック図である。
【図6】除振パッドに供給される空気流量を制御するた
めの空圧制御回路の構成例を示す図である。
【図7】(A)、(B)、(C)は、除振パッドに対す
る空圧制御回路の接続方法の例を示す図である。
【図8】除振パッドの配置の一例を示す図である。
【符号の説明】
4A〜4C 除振パッド 5Z1 〜5Z3 ,5Y1 ,5Y2 ,5X 加速度セン
サ 6 定盤(除振台) 7A〜7D,32A〜32C アクチュエータ 10Z1 〜10Z3 変位センサ 10Y1 ,10Y2 ,10X 変位センサ 11 制御装置 20 XYステージ 23 アライメント顕微鏡 27 レチクルステージ 37 空圧制御部 37A〜37C 空圧制御回路 44 目標値出力部 56 非干渉化計算部 100 露光装置 W ウエハ R レチクル PL 投影光学系

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも3個の除振パッドを介してほ
    ぼ水平に保持された除振台と;前記除振台上で移動する
    移動体と;前記除振台を駆動する複数のアクチュエータ
    と;前記除振台の変位を検出する変位センサと;前記除
    振台の振動を検出する振動センサと;前記移動体の動作
    モードに応じて、前記除振台の制御モードを設定する設
    定手段と;前記制御モードに応じ、前記変位センサ及び
    振動センサの出力に基づいて、前記複数のアクチュエー
    タを制御する第1制御系とを有する除振装置。
  2. 【請求項2】 前記移動体の動作モードとして、前記目
    標設定値及び設定範囲の内の前記目標設定範囲のみが変
    更可能な第1モードと、前記目標設定値及び設定範囲の
    両者が変更可能な第2モードとを含むことを特徴とする
    請求項1に記載の除振装置。
  3. 【請求項3】 前記複数のアクチュエータは、前記除振
    台を異なる個所で鉛直方向に駆動する少なくとも3つの
    アクチュエータを含み、 前記除振パッドに供給する空気の流量を制御する空圧制
    御回路を有し、前記変位センサの出力に基づいて前記空
    圧制御回路を駆動することにより前記移動体の移動によ
    り生じる前記除振台の傾き量の少なくとも一部を補正す
    る第2制御系を更に有することを特徴とする請求項1又
    は2に記載の除振装置。
  4. 【請求項4】 前記設定手段は、前記移動体の動作モー
    ドが前記第2モードであるとき、前記除振台の傾き量を
    前記移動体の移動位置と前記除振パッドのばね定数とに
    基づいて演算することにより、前記移動体の移動指令値
    に応じた傾き量を予測し、その予測結果に前記除振台の
    傾き量が一致するように前記目標設定値を設定すること
    を特徴とする請求項2又は3に記載の除振装置。
  5. 【請求項5】 感光基板を保持する基板ステージをステ
    ップ移動させつつ、マスクに形成されたパターンの像を
    投影光学系を介して前記感光基板上に露光する露光装置
    であって、 少なくとも3個の除振パッドを介してほぼ水平に保持さ
    れた除振台と;前記除振台上で移動する前記基板ステー
    ジを含む少なくとも1つの移動ステージと;前記除振台
    を駆動する複数のアクチュエータと;前記除振台の変位
    を検出する変位センサと;前記除振台の振動を検出する
    振動センサと;前記基板ステージの移動に関連する装置
    動作モードに応じて、前記除振台の制御モードを設定す
    る設定手段と;前記制御モードに応じ、前記変位センサ
    及び振動センサの出力に基づいて、前記複数のアクチュ
    エータを制御する制御装置とを有する露光装置。
  6. 【請求項6】 前記感光基板上に形成されたマークを検
    出する検出手段を有し、 前記装置動作モードとして、前記ステージを移動して感
    光基板を所定の露光位置に位置決めして前記露光を行な
    う第1モードと、前記基板ステージを移動して前記検出
    手段により前記マークを検出する第2モードとを含んで
    いることを特徴とする請求項5に記載の露光装置。
  7. 【請求項7】 前記装置動作モードとして、前記感光基
    板受け取るために、前記基板ステージを所定の受け渡し
    位置へ移動する第3モードを更に有することを特徴とす
    る請求項5又は6に記載の露光装置。
JP8283187A 1996-10-04 1996-10-04 除振装置及び露光装置 Pending JPH10112433A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8283187A JPH10112433A (ja) 1996-10-04 1996-10-04 除振装置及び露光装置
US08/904,268 US6038013A (en) 1996-10-04 1997-07-31 Vibration isolator and exposure apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8283187A JPH10112433A (ja) 1996-10-04 1996-10-04 除振装置及び露光装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10112433A true JPH10112433A (ja) 1998-04-28

Family

ID=17662268

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8283187A Pending JPH10112433A (ja) 1996-10-04 1996-10-04 除振装置及び露光装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6038013A (ja)
JP (1) JPH10112433A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000033318A1 (fr) * 1998-11-30 2000-06-08 Nikon Corporation Dispositif d'etagement se son procede de fabrication; dispositif d'alignement et son procede de fabrication
US6304320B1 (en) 1999-02-26 2001-10-16 Nikon Corporation Stage device and a method of manufacturing same, a position controlling method, an exposure device and a method of manufacturing same, and a device and a method of manufacturing same
JP2007048956A (ja) * 2005-08-10 2007-02-22 Yaskawa Electric Corp ステージ装置および露光装置
US7264235B2 (en) 2002-04-19 2007-09-04 Canon Kabushiki Kaisha Active damping apparatus, exposure apparatus and device manufacturing method
JP2009212314A (ja) * 2008-03-04 2009-09-17 Canon Inc 制振装置、露光装置及びデバイス製造方法
US7817243B2 (en) 2004-04-12 2010-10-19 Asml Netherlands B.V. Vibration isolation system
US8982320B2 (en) 2004-08-19 2015-03-17 Nikon Corporation Alignment information display method and its program, alignment method, exposure method, device production process, display system, display device, and program and measurement/inspection system

Families Citing this family (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999025011A1 (fr) * 1997-11-12 1999-05-20 Nikon Corporation Appareil d'exposition par projection
WO1999026120A1 (fr) * 1997-11-18 1999-05-27 Nikon Corporation Eliminateur de vibrations, dispositif d'alignement et procede d'exposition par projection
TW404089B (en) * 1997-11-25 2000-09-01 Ebara Corp Positioning device for testing stage
US7274430B2 (en) * 1998-02-20 2007-09-25 Carl Zeiss Smt Ag Optical arrangement and projection exposure system for microlithography with passive thermal compensation
JP3595708B2 (ja) * 1998-10-30 2004-12-02 キヤノン株式会社 露光装置、デバイス製造方法および制御方法
US6295332B1 (en) * 1999-06-12 2001-09-25 Robert Allen Selzer Method of improving x-ray lithography in the sub 100nm range to create high quality semiconductor devices
US6322040B1 (en) * 1999-08-27 2001-11-27 Rockwell Collins, Inc. System and method for providing a ruggedized optical mounting system for use on aircraft
US6375147B1 (en) * 1999-09-13 2002-04-23 General Electric Company Vibration isolation apparatus for MR imaging system
US6621556B2 (en) * 2000-02-28 2003-09-16 Nikon Corporation Projection exposure apparatus and manufacturing and adjusting methods thereof
US6486941B1 (en) * 2000-04-24 2002-11-26 Nikon Corporation Guideless stage
EP1189018B1 (de) * 2000-09-15 2009-02-25 Vistec Electron Beam GmbH Sechsachsiges Positioniersystem mit magnetfeldfreiem Raum
KR100555930B1 (ko) 2001-01-19 2006-03-03 에이에스엠엘 네델란즈 비.브이. 리소그래피 장치, 디바이스 제조방법 및 그 디바이스
EP1225482A1 (en) * 2001-01-19 2002-07-24 ASML Netherlands B.V. Lithographic apparatus and device manufacturing method
US7345559B2 (en) * 2001-09-13 2008-03-18 General Electric Company High field open MRI magnet isolation system and method
DE60302462T2 (de) * 2002-06-25 2006-08-10 Tyco Electronics Corp. Integrierte vorrichtung mit überstrom- und überspannungschutzschaltung und gleichtaktfilterung für die datenbusschnittstelle
JP2007502095A (ja) * 2003-08-04 2007-02-01 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ ペイロードのためのローレンツモータ制御システム
JP4874591B2 (ja) * 2005-07-15 2012-02-15 Hoya株式会社 ステージ装置及びこのステージ装置を利用したカメラの手振補正装置
US7936443B2 (en) * 2006-05-09 2011-05-03 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus and device manufacturing method
US8908144B2 (en) * 2006-09-27 2014-12-09 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus and device manufacturing method
TWI398570B (zh) * 2009-08-11 2013-06-11 Ruentex Eng & Constr Co Ltd 微震控制建築系統
US8952342B2 (en) * 2009-12-17 2015-02-10 Mapper Lithography Ip B.V. Support and positioning structure, semiconductor equipment system and method for positioning
JP6302305B2 (ja) * 2014-03-18 2018-03-28 キヤノン株式会社 振動低減装置、リソグラフィ装置、および物品の製造方法
JP6633986B2 (ja) * 2016-07-20 2020-01-22 株式会社日立ハイテクノロジーズ 荷電粒子線装置
KR102111722B1 (ko) * 2017-03-17 2020-05-15 어플라이드 머티어리얼스, 인코포레이티드 기판의 진공 프로세싱을 위한 장치, 기판의 진공 프로세싱을 위한 시스템, 및 진공 챔버 내에서의 기판 캐리어 및 마스크 캐리어의 이송을 위한 방법
KR102537846B1 (ko) * 2018-04-26 2023-06-05 삼성디스플레이 주식회사 제진용 독립 기초의 모니터링 시스템

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58113706A (ja) * 1981-12-26 1983-07-06 Nippon Kogaku Kk <Nikon> 水平位置検出装置
US4650983A (en) * 1983-11-07 1987-03-17 Nippon Kogaku K. K. Focusing apparatus for projection optical system
US4780617A (en) * 1984-08-09 1988-10-25 Nippon Kogaku K.K. Method for successive alignment of chip patterns on a substrate
GB2249189B (en) * 1990-10-05 1994-07-27 Canon Kk Exposure apparatus
NL9100407A (nl) * 1991-03-07 1992-10-01 Philips Nv Optisch lithografische inrichting met een krachtgecompenseerd machinegestel.
JP3277581B2 (ja) * 1993-02-01 2002-04-22 株式会社ニコン ステージ装置および露光装置
JP3226704B2 (ja) * 1994-03-15 2001-11-05 キヤノン株式会社 露光装置
DE69608204T2 (de) * 1995-05-30 2001-01-04 Asm Lithography Bv Lithographisches gerät mit einem sowie horizontal als auch vertikal justierbaren maskenhalter
US5812420A (en) * 1995-09-05 1998-09-22 Nikon Corporation Vibration-preventive apparatus and exposure apparatus

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000033318A1 (fr) * 1998-11-30 2000-06-08 Nikon Corporation Dispositif d'etagement se son procede de fabrication; dispositif d'alignement et son procede de fabrication
US6835941B1 (en) 1998-11-30 2004-12-28 Nikon Corporation Stage unit and its making method, and exposure apparatus and its making method
US6304320B1 (en) 1999-02-26 2001-10-16 Nikon Corporation Stage device and a method of manufacturing same, a position controlling method, an exposure device and a method of manufacturing same, and a device and a method of manufacturing same
US7264235B2 (en) 2002-04-19 2007-09-04 Canon Kabushiki Kaisha Active damping apparatus, exposure apparatus and device manufacturing method
US7817243B2 (en) 2004-04-12 2010-10-19 Asml Netherlands B.V. Vibration isolation system
US8982320B2 (en) 2004-08-19 2015-03-17 Nikon Corporation Alignment information display method and its program, alignment method, exposure method, device production process, display system, display device, and program and measurement/inspection system
JP2007048956A (ja) * 2005-08-10 2007-02-22 Yaskawa Electric Corp ステージ装置および露光装置
JP2009212314A (ja) * 2008-03-04 2009-09-17 Canon Inc 制振装置、露光装置及びデバイス製造方法
JP4528338B2 (ja) * 2008-03-04 2010-08-18 キヤノン株式会社 制振装置、露光装置及びデバイス製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US6038013A (en) 2000-03-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH10112433A (ja) 除振装置及び露光装置
US6388733B1 (en) Exposure apparatus with an anti-vibration structure
US5812420A (en) Vibration-preventive apparatus and exposure apparatus
US6327024B1 (en) Vibration isolation apparatus for stage
US6202492B1 (en) Anti-vibration apparatus and exposure apparatus
JPH11329962A (ja) ステ―ジ装置およびその駆動方法
JPH1089403A (ja) 防振装置
JP2004063653A (ja) 防振装置、ステージ装置及び露光装置
US6999162B1 (en) Stage device, exposure system, method of device manufacture, and device
JPH11297587A (ja) 露光装置およびデバイス製造方法
JPH11315883A (ja) 除振装置、露光装置およびデバイス製造方法
WO2005083294A1 (ja) 気体バネ装置、防振装置、ステージ装置及び露光装置
JPH11150062A (ja) 除振装置及び露光装置並びに除振台の除振方法
JPWO2005085671A1 (ja) 防振装置、露光装置、及び防振方法
JP2004165416A (ja) 露光装置及び建屋
JP2006250291A (ja) 防振装置
JP2000216082A (ja) ステ―ジ装置および露光装置
JP4122815B2 (ja) リニアモータおよびステージ装置並びにリニアモータの制御方法
JP2000012435A (ja) 除振装置および露光装置
JPH094677A (ja) 防振方法
JP2005308145A (ja) 防振装置及び露光装置
JP3807516B2 (ja) 除振装置、除振方法及び露光装置
JPH10281215A (ja) 除振台の駆動制御装置
JP4287781B2 (ja) 測定システム用基準フレームを有する位置決め装置
JP2002198286A (ja) 露光装置