JPH10110878A - ホース用金具の製造方法及びホース用金具及びブレーキホース - Google Patents

ホース用金具の製造方法及びホース用金具及びブレーキホース

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JPH10110878A
JPH10110878A JP26432596A JP26432596A JPH10110878A JP H10110878 A JPH10110878 A JP H10110878A JP 26432596 A JP26432596 A JP 26432596A JP 26432596 A JP26432596 A JP 26432596A JP H10110878 A JPH10110878 A JP H10110878A
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JP
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hose
nipple
fitting
hole
manufacturing
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JP26432596A
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Inventor
Koji Ouchi
興次 大内
Yoshihiro Namekawa
義裕 滑川
Hideki Hagiwara
秀樹 萩原
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Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塑性加工を主体とした製造方法によりコスト
低減及び信頼性向上などを図ると共に、塑性加工に伴っ
て生じる不具合を防止する。 【解決手段】 塑性加工により少なくともニップル部4
を一体成形するホース用金具の製造方法であって、基本
ニップル部14の外径D1 を最終形状の所定寸法DO
り適宜大きく成形しておき、その後切削加工により基本
ニップル部14の外径D1 を所定寸法DO に仕上げる。
また基本ニップル部14の内径d1 を最終形状の所定寸
法dO より適宜小さく成形しておき、その後切削加工に
より基本ニップル部14の内径d1 を所定寸法dO に仕
上げる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用ブレーキ
ホース等に使用されるホース用金具の製造方法、及びそ
の製造方法によって製造されるホース用金具、及びその
ホース用金具を備えたブレーキホースに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ブレーキホース等の工業用ホースの端部
には、着脱性、漏洩防止性及び信頼性等を配慮したホー
ス用金具が取り付けられている。このホース用金具は、
一方の軸端側に外管状のソケット部と内管状のニップル
部が同軸に設けられ、他方の軸端側に相手機器に接続す
るためのオネジなどを有した頭部が設けられて構成され
ている。そしてソケット部にホース端を差し込んで、ニ
ップル部によりホース内径を保持しつつ、ソケット部を
カシメ変形させることでホース端に金具を固定するよう
になっている。
【0003】この種のホース用金具を製造する方法とし
ては、切削により各部をすべて成形する方法、ソケット
部及び頭部を含む本体とニップル部とを別々に製造して
ブレージングにより一体化する方法、或いは別体の本体
とニップル部とをカシメにより一体化する方法、などが
提案されている。このうちブレージングによる方法は、
通常まず本体をパーツフォーマーなどの塑性加工で製造
し、ニップル部を丸棒又はパイプ材から切削により製造
する。そしてニップル部を本体に圧入し、その後銅ロウ
などでブレージングするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来
の製造方法のうち、全切削による方法は、大量の切粉が
発生する上、作業速度が遅いので、量産品にはあまり適
さない。また寸法安定性に欠けるという難点がある。
【0005】次にブレージングによる製造方法は、量産
性に優れているが、その工程が圧入、銅リング入れ、ト
レーへの整列、ブレージング、ブレージング後の銅ロウ
チェックなど、多数に亘るので、コスト高の要因にな
る。さらにブレージングによってニップル部が軟らかく
なり、ホースカシメ時においてニップルつぶれの原因に
なる。そしてブレージングが適正に行われないと、圧入
箇所からの液(オイル)洩れ発生のおそれがある。
【0006】そしてカシメによる製造方法では、ブレー
ジングによる方法よりも工程が短く、ニップルつぶれの
心配も少なく、コスト的にも問題ないと考えられてい
る。しかしながらカシメ部分からの洩れのおそれがブレ
ージングのものよりもかなり大きいため、実際には採用
され難い技術である。
【0007】このような課題を解決するため、本発明者
らは塑性加工を主体とした製造方法を種々勘案中であっ
た。すなわちニップル部をソケット部などの本体側と塑
性加工にて一体成形することにより、コストが安く、ニ
ップルつぶれのおそれなどがない信頼性の高いホース用
金具を製造することができる。
【0008】ただし塑性加工(冷間鍛造)にてニップル
部を一体成形する場合、ニップル外表面に若干の縦スジ
が発生したり、内径外径間に僅かな肉厚の偏り(偏肉)
が発生するおそれがある。
【0009】そこで本発明は、塑性加工を主体とした製
造方法によりコスト低減及び信頼性向上などを図ると共
に、塑性加工に伴って生じる不具合を防止する製造方
法、及びこの製造方法によって製造されるホース用金
具、及びそのホース用金具を備えたブレーキホースを提
供すべく創案されたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決すべく本
発明は、塑性加工により少なくともニップル部を一体成
形するホース用金具の製造方法であって、ニップル部の
外径を最終形状の所定寸法より適宜大きく成形してお
き、その後切削加工によりニップル部の外径を所定寸法
に仕上げるものである。また本発明は、ニップル部の内
径を最終形状の所定寸法より適宜小さく成形しておき、
その後切削加工によりニップル部の内径を所定寸法に仕
上げるものである。さらに本発明は、ニップル部を穴開
けせず且つ外径を最終形状の所定寸法より適宜大きく成
形しておき、その後切削加工により所定内径に穴開けす
ると共に外径を所定寸法に仕上げるものである。
【0011】また本発明のホース用金具は、これらの製
造方法により製造されて成るものである。そのホース用
金具は、オネジを有したホース用オス口金具であってよ
い。又はメネジを有したホース用メス口金具であってよ
い。又はメガネ部を有したホース用メガネ金具であって
よい。又はコネクタ部を有したホース用平型金具であっ
てよい。そして本発明のブレーキホースは、これらのホ
ース用金具が少なくとも一つ端部に取り付けられて成る
ものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に従って説明する。
【0013】まず図1により、本発明にかかわるホース
用金具の第一の実施の形態を説明する。このホース用金
具は、オネジ1を他端側に有したホース用オス口金具2
であって、一端側にソケット部3及びその内方のニップ
ル部4が二重管状に設けられ、これらが径方向外方に張
り出したツバ部5を介してオネジ1と一体に成形されて
いる。ソケット部3は、所定の内径φO を有した適宜長
さの管体として形成されている。ニップル部4は、ソケ
ット部3と同軸で同じ長さの細径のパイプとして形成さ
れ、ツバ部5の径方向内方の軸壁部6に接続されてい
る。ニップル部4の軸孔であるニップル穴7は、軸壁部
6を貫通してオネジ1の軸心に沿って延長され、ネジ部
穴8として形成されている。すなわちニップル穴7及び
ネジ部穴8が、同径で延びる液体流通孔として形成さ
れ、オネジ1の先端面9において開口している。
【0014】次に図3によって本発明にかかわるホース
用金具の製造方法の第一の実施の形態を、前記ホース用
オス口金具2を製造する工程として説明する。まず第一
工程として、図3(a)に示したような中間成形品11
を、同一材料で塑性加工によって一体成形する。この中
間成形品11は、オネジ1に相当する長さ及び外径を有
した短円柱状のネジ用凸部12と、ネジ用凸部12の基
端から径方向外方に張り出したツバ部5と、ツバ部5に
連なるソケット部3と、ソケット部3の内方に設けられ
た突起部分13とを備えている。突起部分13は、ニッ
プル部4よりも若干大きいボリュームとなるような外径
及び長さを有した中実の円柱体として形成されている。
とくに外径は、ニップル部4の最終形状の外径DO より
も適宜大きなサイズとしておけば、後工程が楽に行え
る。中間成形品11の材料としては、冷間圧造用炭素鋼
線(SWCH)か、これの相当品を選定し、通常は加工
しやすいように、焼鈍処理、潤滑処理したものを用い
る。鉄鋼以外にはアルミ、銅或いはそれらの合金などの
金属を使用できる。またこの塑性加工は、コイル状の材
料を供給して多段式のパーツフォーマーで成形するか、
棒状の単品をプレス成形して行う。
【0015】次に第二工程として、一体成形された中間
成形品11に対して焼鈍を施す。これは後工程の塑性加
工を容易にするためのものであり、その材料に応じて焼
鈍条件を調整することにより、突起部分13をできるだ
け軟らかくする。例えばロックウェルBスケール60以下
の硬度となるようにする。また焼鈍処理と合わせて潤滑
処理を施すようにしてもよい。
【0016】次に第三工程として、焼鈍処理された中間
成形品11の突起部分13に塑性加工を施して、ニップ
ル部4の最終形状に近い基本ニップル部14を成形する
(図3(b))。この塑性加工を行うには、例えば中間
成形品11をダイスに固定しておき、適宜なパンチを備
えたガイドホルダをソケット部3の内方に挿入すると共
に、そのパンチを突起部分13に圧入し、後方押出しに
より細径のパイプを、すなわち基本ニップル部14の全
外周及び軸孔15を成形する。そしてこの塑性加工にお
いては、図1中破線にても示したように、基本ニップル
部14の外径D1 及び内径(軸孔15の孔径)d1 は、
最終形状の所定寸法(DO ,dO )よりも若干量だけ、
すなわち削り代(ΔD,Δd)の分だけそれぞれ大きめ
及び小さめにしておく(D1 =DO +ΔD,d1 =dO
−Δd)。言い換えると、後方押出しを行うパンチ等を
ニップル部4の最終形状と同一のものとせずに、若干量
の余裕をもたせた形状とする。削り代(ΔD,Δd)と
してはできるだけ小さく、例えば後方押出し成形によっ
て生ずる可能性がある縦スジの深さや偏肉度に相当する
僅かなものにすることが好ましい。なお後方押出しのパ
ンチ圧入は、二段階など数次に亘って行うようにしても
よい。そして基本ニップル部14の成形に引き続いて、
パンチ打抜によりネジ用凸部12の軸端面16まで軸孔
15を貫通させて、やはりネジ部穴8よりも適宜小径の
基本ネジ部穴17を成形する。
【0017】次に第四工程として、第三工程を経た中間
成形品18に対して仕上げ加工を行う。まず基本ニップ
ル部14に対しては、適当な切削工具により、前工程で
残っていた若干量の削り代(ΔD,Δd)を削りとっ
て、その外径D1 及び内径d1 を所定寸法(DO
O )に精密に仕上げる。同時に基本ネジ部穴17も、
切削加工によりニップル穴7と同径(dO )のネジ部穴
8に仕上げる。またネジ用凸部12に対しては、例えば
ねじ転造にてオネジ1の螺刻を行う。この塑性加工によ
りオネジ1は硬化するので、相手機器に対する接続の際
の強度を確保することができる。または機械加工によ
り、例えばNC工作機や自動盤などを用いて、オネジ1
の加工を行う。これで図1に示した一体成形のホース用
オス口金具2が得られる。
【0018】図2は、このホース用オス口金具2を備え
た本発明のブレーキホースの第一の実施の形態を示した
ものである。このブレーキホース21のホース本体22
は、例えば軸心側より順次、耐ブレーキ液性ゴムチュー
ブ、ポリエステルなどの繊維を編み込んだ二重の補強
層、上下補強層間の緩衝用のゴムシート、最外層である
耐候性のカバーゴムで構成される。ホース穴23を実質
的に区画するチューブ内径D2 は、ニップル部4の外径
O に略等しいか僅かに大きいものであり、最外層の外
径φ2 はソケット部の内径φO に略等しいか僅かに小さ
いものである。言い換えると、このホース本体22のサ
イズに合わせて、ホース用オス口金具2のソケット部3
及びニップル部4の最終形状が規定される。
【0019】このホース本体22の端部(ホース端22
a)にホース用オス口金具2を取り付けるに際しては、
ホース端22aとホース用オス口金具2の一端側とを同
軸に対峙させ、ホース端22aを適宜な長さだけ、例え
ば先端面22bが軸壁部6に突き当たるまで、或いはそ
の直前に位置するまでソケット部3内に挿入し、その内
径D2 をニップル部4によって保持させた状態で、適当
な工具でソケット部3を縮径方向に締め付ける(図中矢
印K)。これでソケット部3はカシメ変形されてホース
端22aの最外層と強固に密着する。すなわちホース端
22aにホース用オス口金具2が固定されて、相手機器
に接続可能なブレーキホース21として完成する。なお
この実施の形態では、一方のホース端22aにホース用
オス口金具2を取り付けた状態を示したが、図示しない
他方のホース端にも取り付けるようにしても当然構わな
い。すなわち必要に応じて一つ以上のホース用オス口金
具2を取り付けることができる。
【0020】このように、ニップル部4を塑性加工にて
ソケット部3側と一体に成形してホース用オス口金具2
を製造するようにしたので、従来の製造方法のような嵌
合やロウ付けの工程がなく、ニップル部4の硬度低下が
防止されると共に、製造工数を削減することができる。
すなわち信頼性の向上及びコストダウンが達成される。
そしてニップル部4の内径dO 及び外径DO の最終仕上
げを切削加工により行うようにしたので、ニップル部4
の塑性加工の過程で万一その外表面に若干の縦スジが発
生したり、内径外径間に偏肉が発生してもこれを修正す
ることができる。すなわちニップル部4を適正に成形し
て、カシメ時にホース端22aと完全に密着し且つニッ
プル穴7がホース穴23と円滑につらなる流路とするこ
とができる。なおニップル部4の仕上げの切削は僅かな
量でよいので、切粉発生は必要最少限に抑えることがで
きる。さらに、このホース用オス口金具2を備えたブレ
ーキホース21は、ホース端22aに取り付ける際にニ
ップルつぶれがないので、ニップル部4が一体成形され
ていることと相俟って、ホース端22aにおける液洩れ
のおそれが全くない品質のよい製品とすることができ
る。
【0021】またこの実施の形態においては、ニップル
穴7を後方押出しの塑性加工で成形するようにしたの
で、ニップル部4をより一層硬いものにすることができ
る。そして焼鈍の第二工程を経ることでソケット部3は
軟らかくなっており、ホース端22aに容易にカシメに
て固着させることができる。さらにニップル部4以外
に、ソケット部3、ツバ部5及びネジ用凸部12を塑性
加工で一体成形するようにしたので、切削加工の工程を
さらに少なくすることができ、製造工数の削減及び切粉
抑制に貢献できる。なおこの実施の形態では、基本ニッ
プル部14の内径d1 及び外径D1 の両方をそれぞれ最
終形状の寸法(dO ,DO )から余裕をもたせた形状で
塑性加工するものとしたが、内径及び外径のいずれか一
方を削り代を残したものとし、他方は塑性加工により最
終形状まで成形するものとしてもよい。
【0022】図4は、ホース用オス口金具31の製造方
法の他の実施の形態を示したもので、塑性加工による中
間成形品(図中破線にて示す)の段階で、ソケット部3
の内方にはニップル部4と軸方向長さが等しいが穴開け
していない中実の円柱体32を成形しておき、且つその
外径D1 を所定寸法DO より適宜大きく成形しておく
(D1 =DO +ΔD)。その後、この円柱体32に対し
て穴開けの切削加工を行うことにより、ニップル部4の
所定内径dO に穴開けする。このときオネジ1に相当す
るネジ用凸部まで軸孔を貫通させて、ネジ部穴8も完成
させる。そして円柱体32の外径D1 を削って所定寸法
O に仕上げる。これで一体成形されたホース用オス口
金具31が製造される。このほかの構成及び作用効果
は、前記実施の形態と同様である。
【0023】次に図5は、本発明の第二の実施の形態と
して、ホース用メス口金具41を製造する方法を示した
ものである。ホース用メス口金具41は、図5(c)に
示したように、一端側に前記実施の形態と同様なソケッ
ト部42及びニップル部43が一体成形され、他端側の
頭部44の内方にメネジ45が形成されている。メネジ
45の底面には円錐台状のシール面46が形成され、そ
の軸心位置にニップル穴47の延長であるシール穴48
が開口されている。また頭部44にはソケット部41と
隣接する位置において径方向外方に若干張り出したツバ
部49と、メネジ45の径方向外方に位置した断面矩形
状の溝部50が形成されている。ツバ部49の径方向内
方には、ニップル部43の基端を区画する軸壁部51が
形成されている。
【0024】このホース用メス口金具41を製造するに
際しては、図5(a)に示したように、まず第一工程と
して、同一材料で中間成形品52を塑性加工する。この
中間成形品52は、頭部44に相当する本体部分53に
メネジ45となる下穴54が形成されており、その一端
側には本体部分53よりも僅かに小さい外径のソケット
部42と、その内方の軸心位置に設けられた突起部分5
5とが形成されている。突起部分55は、ニップル部4
3のボリュームよりも僅かに大きいボリュームとなるよ
うな外径及び長さの中実の円柱体で成り、軸端壁51と
なる区画壁部分56に一体化されている。
【0025】次に第二工程として、前記実施の形態と同
様に焼鈍を行い、特に突起部分55を充分軟らかくす
る。次の第三工程では、突起部分55を適宜形状のパン
チを備えたガイドホルダ等により後方押出しの塑性加工
を行って、ニップル部43に略相当する基本ニップル部
57を成形する。基本ニップル部57の外径D1 は、最
終形状のニップル部43の所定外径DO よりも大きめで
あり(D1 =DO +ΔD)、その軸孔58の孔径d1
最終形状のニップル穴47の内径dO よりも小さめであ
る(d1 =dO −Δd)。またこの塑性加工に引き続い
て、下穴54へ軸孔58を貫通させ、さらに並行してシ
ール面46の成形を行うことが好ましい。例えば中間成
形品52を固定するためのダイスに所定形状の型を設け
ておけば、図5(b)に示したように、軸孔58の打抜
と同時にシール面46を成形することができる。次に第
四工程として、切削加工によりニップル部43を最終形
状の内径(ニップル穴47及びシール穴48の穴径
O )及び外径DO に仕上げると共に、メネジ45、ツ
バ部49及び溝部50を鍛造或いは機械加工にて仕上げ
る。
【0026】このように製造することにより、信頼性が
高くコストの安い一体成形のホース用メス口金具41を
得ることができる。またこのホース用メス口金具41を
端部に取り付けたブレーキホース59は、液洩れのおそ
れが全くない品質のよい製品とすることができる。なお
前出図4の実施の形態のように、このホース用メス口金
具41を製造するに際して、中間成形品として軸孔58
がない基本ニップル部を有したものを塑性加工し、その
後ニップル穴47を切削加工によって最終形状まで仕上
げるようにしてもよい。
【0027】次に図6は、本発明の第三の実施の形態と
して、ホース用メガネ金具61を製造する方法を示した
ものである。ホース用メガネ金具61は、図6(c)に
示したように、一端側に前記実施の形態と同様なソケッ
ト部62及びニップル部63を有し、他端側にはメガネ
穴64を有したメガネ部65が形成され、これらが首部
66を介して一体成形されている。メガネ部65には、
首部66と反対方向に延びたピン部67が設けられてい
る。ソケット部62とニップル部63及び首部66と
は、壁部68を介してつらなっている。ニップル部63
のニップル穴69はメガネ部65へと延長されて、メガ
ネ穴64に連通する首部穴70として形成されている。
メガネ穴64の首部穴70と交わる位置には、円環状の
溝部71が形成されている。
【0028】このホース用メガネ金具61を製造するに
際しては、図6(a)に示したように、まず第一工程と
して、同一材料で中間成形品72を塑性加工する。この
中間成形品72は、メガネ部65に略相当するボリュー
ムの球状を呈しメガネ穴64は開けられていないメガネ
相当部73と、ソケット部62の長さよりも若干短い管
状部74と、管状部74の基端内方に設けられたニップ
ル相当部75と、メガネ相当部73と管状部74及びニ
ップル相当部75とをむすぶ首部66とを備えている。
メガネ相当部73にはピン部67が設けられている。ニ
ップル相当部75は所定厚さt2 のブロック状に形成さ
れており、この厚さt2 は、最終形状の壁部68の軸方
向の厚さt1 に、ニップル部63及びソケット部74の
ボリュームを考慮して定められる。このニップル相当部
75には、ニップル穴69の穴径dO よりも僅かに小さ
い内径d1 の軸穴76が形成されており(d1 =dO
Δd)、その穴端は首部66を貫いてメガネ相当部73
の中央(球心)近くまで延出されている。
【0029】次に第二工程として、前記実施の形態と同
様に焼鈍を行い、後工程を容易にするために特にニップ
ル相当部75を充分軟らかくする。そして次の第三工程
で、ニップル相当部75に対して適宜形状のパンチを備
えたガイドホルダ等により後方押出しの塑性加工を行っ
て、基本ニップル部77を成形する。基本ニップル部7
7の外径D1 は、最終形状のニップル部63の外径DO
よりも僅かに大きくなるようにする(D1 =DO +Δ
D)。また基本ニップル部77の内径は、予め形成され
た軸穴76の径d1 に等しいものとする。このように軸
穴76を利用して後方押出しを行うようにすれば、塑性
加工が楽に行える。この基本ニップル部77を成形する
のと同時に、壁部68も所定厚さt1 に塑性加工する。
またニップル成形後、或いはこれに先立って、メガネ相
当部73を偏平な円板状に塑性加工し、さらにメガネ穴
64をパンチ打抜によって成形して軸穴76につなげる
(図6(b))。次に第四工程として、塑性加工を経た
中間成形品78に対し、切削加工によりニップル部63
を最終形状の内径dO 及び外径DO に仕上げると共に、
メガネ穴64に対して機械加工により溝部71を成形し
て、メガネ部65を完成させる。
【0030】このように製造することにより、信頼性が
高くコストの安い一体成形のホース用メガネ金具61を
得ることができる。またこのホース用メガネ金具61を
端部に取り付けたブレーキホース79は、カシメ固着時
にニップルつぶれがなく、液洩れのおそれが全くない品
質のよい製品とすることができる。
【0031】そしてこの実施の形態では、中間成形品7
2としてピン部67を有したものとし、また第二工程に
おいてメガネ穴64も塑性加工で成形するようにしたの
で、切削工程は必要最少限に抑えることができ、より一
層の製造工数の削減及び切粉抑制を行うことができる。
なおニップル相当部75としてはブロック状のものに限
らず、前記第一及び第二の実施の形態と同様な突起状に
してもよい。また軸穴76の径d1 は、最終形状のニッ
プル穴69と同径にして(d1 =dO )、後方押出しに
よって最終形状の内径dO を成形するようにしてもよ
い。さらには前出図4の実施の形態と同様に、軸穴76
のない円柱部を塑性加工した後に、切削加工にてニップ
ル穴69及び首部穴70を最終形状まで仕上げるように
してもよい。
【0032】次に図7は、本発明の第四の実施の形態で
あるホース用平型金具81を示したものである。このホ
ース用平型金具81は、一端側に前記実施の形態と同様
なソケット部82及びニップル部83を有し、他端側に
これらと一体成形されたコネクタ部84が設けられてい
る。コネクタ部84は断面矩形を呈し、ソケット部82
の軸方向とは直角の側にメネジ85が形成されている。
メネジ85の底部には円錐台状のシール部86が形成さ
れ、その中央にシール穴87が形成されている。シール
穴87は、ニップル穴89の延長部分である連通穴88
に直角に接続されている。またコネクタ部84の角の位
置には、取付用の穴90が形成されている。
【0033】このホース用平型金具81を製造するに際
しては、まず前記実施の形態と同様に同一材料で中間成
形品(図示せず)を塑性加工する。この中間成形品は、
コネクタ部84とソケット部82とニップル部相当の円
柱状の突起部分とが一体成形されたものとし、その突起
部分のボリュームはニップル部83よりも若干大きいも
のとする。またコネクタ部84には、メネジ85に相当
する凹部とシール部86に相当する短円柱部とを設ける
ようにする。そして焼鈍を経た後に、その突起部分に対
して、適宜形状のパンチを備えたガイドホルダ等により
後方押出しの塑性加工を行ってニップル部83を概ね成
形し、その軸孔径(図示略)を最終形状の内径dO より
も僅かに小さく、また図中二点鎖線(90)にて示した
ように、ニップル外径D1 を所定の外径DO よりも僅か
に大きくする。なお外径又は内径のいずれか一方を最終
形状に等しくしてもよい。その後、切削加工によりニッ
プル部83を最終形状に仕上げる。このニップル部83
の成形後、或いはこれに先立って、メネジ85、シール
部86、シール穴86、連通穴88を切削或いは塑性加
工によって形成する。
【0034】このように製造することにより、図7に示
したような信頼性が高くコストの安い一体成形のホース
用平型金具81を得ることができる。またこのホース用
平型金具81を端部に取り付けたブレーキホース91
は、カシメ固着時にニップルつぶれがなく、液洩れのお
それが全くない品質のよい製品とすることができる。な
お、このホース用平型金具81を製造するに際しては、
軸孔がない基本ニップル部を塑性加工し、その後、ニッ
プル穴47を切削加工によって最終形状まで仕上げるよ
うにしても構わない。
【0035】なお本発明のホース用金具は、以上の実施
の形態で示したブレーキホース21,59,79,91
に取り付けられるものとは限らず、他の同様な工業用ホ
ースなどに広く採用できるものである。
【0036】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、ニップル
部の成形に嵌合やロウ付けの工程がなく、ニップル部の
硬度低下が防止されると共に製造工数を削減することが
でき、信頼性の向上及びコストダウンが達成される。そ
してニップル部の内径及び外径の最終仕上げを切削加工
により行うようにしたので、塑性加工の過程でニップル
部に万一縦スジなどが生じてもこれを修正することがで
き、品質の向上が達成される。そしてこのホース用金具
を備えたブレーキホースは、ホース端に取り付ける際に
カシメ時のニップルつぶれがないので、ニップル部が一
体成形であることと相俟って、ホース端において液洩れ
のおそれが全くない品質のよい製品とすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかわるホース用金具の第一の実施の
形態を示した側断面図である。
【図2】本発明にかかわるブレーキホースの第一の実施
の形態を示した側面図である。
【図3】本発明にかかわるホース用金具の製造方法の第
一の実施の形態を示した側断面図である。
【図4】図1の他の実施の形態を示した側断面図であ
る。
【図5】本発明の第二の実施の形態を示した側断面図で
ある。
【図6】本発明の第三の実施の形態を示した側断面図で
ある。
【図7】本発明の第四の実施の形態を示した側断面図で
ある。
【符号の説明】
1 オネジ 2,31 ホース用オス口金具(ホース用金具) 4 ニップル部 7 ニップル穴 11 中間成形品 14 基本ニップル部 15 軸孔 21,59,79 ブレーキホース 22 ホース本体 22a ホース端(端部) 41 ホース用メス口金具(ホース用金具) 45 メネジ 61 ホース用メガネ金具(ホース用金具) 65 メガネ部 81 ホース用平型金具(ホース用金具) 84 コネクタ部 DO ニップル部の外径(所定寸法) D1 基本ニップル部の外径 dO ニップル部の内径(所定寸法) d1 基本ニップル部の内径(軸孔径) ΔD,Δd 削り代

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塑性加工により少なくともニップル部を
    一体成形するホース用金具の製造方法であって、上記ニ
    ップル部の外径を最終形状の所定寸法より適宜大きく成
    形しておき、その後切削加工により該ニップル部の外径
    を上記所定寸法に仕上げることを特徴とするホース用金
    具の製造方法。
  2. 【請求項2】 塑性加工により少なくともニップル部を
    一体成形するホース用金具の製造方法であって、上記ニ
    ップル部の内径を最終形状の所定寸法より適宜小さく成
    形しておき、その後切削加工により該ニップル部の内径
    を上記所定寸法に仕上げることを特徴とするホース用金
    具の製造方法。
  3. 【請求項3】 塑性加工により少なくともニップル部を
    一体成形するホース用金具の製造方法であって、上記ニ
    ップル部を穴開けせず且つ外径を最終形状の所定寸法よ
    り適宜大きく成形しておき、その後切削加工により所定
    内径に穴開けすると共に上記外径を上記所定寸法に仕上
    げることを特徴とするホース用金具の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載のホ
    ース用金具の製造方法により製造されて成ることを特徴
    とするホース用金具。
  5. 【請求項5】 オネジを有したホース用オス口金具であ
    る請求項4記載のホース用金具。
  6. 【請求項6】 メネジを有したホース用メス口金具であ
    る請求項4記載のホース用金具。
  7. 【請求項7】 メガネ部を有したホース用メガネ金具で
    ある請求項4記載のホース用金具。
  8. 【請求項8】 コネクタ部を有したホース用平型金具で
    ある請求項4記載のホース用金具。
  9. 【請求項9】 請求項4ないし8のいずれかに記載のホ
    ース用金具が少なくとも一つ端部に取り付けられて成る
    ことを特徴とするブレーキホース。
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