JPH10110137A - 紙塗工用組成物 - Google Patents

紙塗工用組成物

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JPH10110137A
JPH10110137A JP26440696A JP26440696A JPH10110137A JP H10110137 A JPH10110137 A JP H10110137A JP 26440696 A JP26440696 A JP 26440696A JP 26440696 A JP26440696 A JP 26440696A JP H10110137 A JPH10110137 A JP H10110137A
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顕 谷河
Toshiyuki Hasegawa
俊之 長谷川
Sonoe Sato
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙に対して高度のインキ受理性及び耐水性が
付与できるなど、塗工紙の高品質化を図ることができる
紙塗工用組成物を提供する。 【解決手段】 顔料(I) 及び水性バインダー(II)を含有
するとともに、少なくとも、各アルキルが3〜6個の炭
素原子を有するジアルキルアミン(a) と、エピハロヒド
リン及びα,γ−ジハロ−β−ヒドリンから選ばれるハ
ロヒドリン類(b)の二成分を反応させて得られるアミン
−ハロヒドリン反応物(A) を含む樹脂成分(III) を含有
する紙塗工用組成物。樹脂成分(III) はさらに、アルキ
レンジアミン類及びポリアルキレンポリアミン類から選
ばれるポリアミン(c) 、尿素類(d)並びに、アルデヒド
類、エピハロヒドリン、α,γ−ジハロ−β−ヒドリ
ン、グリシジル化合物及びイソシアネート類から選ばれ
る架橋性化合物(e) を反応させて得られる水溶性樹脂
(B) を含むこともできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、顔料及び水性バイ
ンダーを含有する紙塗工用組成物に関するものであり、
さらに詳しくは、紙に対して優れた印刷適性及び印刷効
果を付与することができる紙塗工用組成物を提供しよう
とするものである。なお、本明細書で用いる「紙」とい
う語は広義の意味であって、狭義の意味でいう紙のほ
か、いわゆる板紙をも包含する。
【0002】
【従来の技術】顔料と水性バインダーを主体とした塗工
組成物を紙に塗布し、乾燥、カレンダー処理などの必要
な処理を施して得られる塗工紙は、その優れた印刷効果
などの特長から、商業印刷物や雑誌・書籍などに広く用
いられているが、品質要求の高度化、印刷の高速化など
に伴って、塗工紙の品質改良努力が今もなお続けられて
いる。とりわけ印刷の多くを占めるオフセット印刷にお
いては、湿し水の影響下でのインキ受理性、ウェットピ
ックなどの耐水性、及び輪転印刷での耐ブリスター性の
改良・向上が、業界の重要な課題となっている。
【0003】従来よりこうした課題に対して、メラミン
−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹
脂、特公昭 44-11667 号公報や特公昭 59-32597 号公報
に示されるようなポリアミドポリ尿素−ホルムアルデヒ
ド樹脂などを、耐水化剤や印刷適性向上剤として添加す
る手法が知られている。しかし、これら従来の耐水化剤
や印刷適性向上剤は、いずれも有効な長所を有する反
面、一部の特性において重大な欠点又は効果の不十分さ
が認められることから、実用上必ずしも満足しうるもの
ではない。
【0004】例えば、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂
や尿素−ホルムアルデヒド樹脂などのいわゆるアミノプ
ラスト樹脂は、作業時の、あるいは塗工紙からのホルム
アルデヒドの発生が多いのみならず、インキ受理性や耐
ブリスター性の改良効果がほとんど得られないことや、
塗工組成物のpHが高くなると耐水化効果も発揮されに
くくなることなどの問題がある。一方、ポリアミドポリ
尿素−ホルムアルデヒド樹脂は、耐水性の向上と同時に
インキ受理性及び耐ブリスター性の向上に有効ではある
が、それらの向上度合いは、近年の塗工紙品質の高度化
要求に対して必ずしも十分なものとはいいがたかった。
【0005】そこで、これらとは異なるタイプの紙塗工
用樹脂の開発が進められており、例えば、特開昭 61-19
5124号公報や特開昭 61-215794号公報には、アミンとエ
ピハロヒドリンの反応生成物であって、その10重量%
濃度の水溶液の粘度が10cP以下である低分子量アミン
−エピハロヒドリン樹脂の使用が開示されている。前者
の公報では、分子量150以下のモノアミンを全アミン
中10モル%以上含有させるとされ、かかるモノアミン
として具体的には、メチルアミン、ジメチルアミン、ト
リメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリ
エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、エタノ
ールアミン及びジエタノールアミンが例示されている。
また後者の公報には、低分子量アミン−エピハロヒドリ
ン樹脂として、モノアミン−エピハロヒドリン樹脂、脂
肪族ポリアミン−エピハロヒドリン樹脂及びアンモニア
−エピハロヒドリン樹脂が挙げられており、これらのう
ちモノアミン−エピハロヒドリン樹脂の例としては、ジ
メチルアミン−エピクロロヒドリン樹脂及びベンジルア
ミン−エピクロロヒドリン樹脂が挙げられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これらの公報に開示さ
れたアミン−エピハロヒドリン樹脂を、顔料及び水性バ
インダーを主体とする紙塗工用組成物に少量添加するこ
とにより、塗工紙のインキ受理性などをある程度高める
ことができるが、その後の塗工紙品質に対する要求の高
度化に伴い、より一層の高品質化が望まれている。
【0007】本発明の目的は、塗工紙品質に対する要求
に応え、紙に対して高度のインキ受理性及び耐水性が付
与できるなど、塗工紙の高品質化を図ることができる紙
塗工用組成物を提供することにある。本発明者らは、か
かる課題解決のために鋭意研究を行った結果、特定の成
分を反応させて得られる化合物を、顔料及び水性バイン
ダーとともに含有してなる組成物が、紙に対して優れた
性能を付与することを見出し、さらには、この化合物を
特定の水溶性樹脂と組み合わせて用いれば、紙に対して
一層優れた性能が付与されることを見出し、本発明を完
成した。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、顔料
(I) 及び水性バインダー(II)を含有するとともに、少な
くとも、各アルキルが3〜6個の炭素原子を有するジア
ルキルアミン(a) と、エピハロヒドリン及びα,γ−ジ
ハロ−β−ヒドリンから選ばれるハロヒドリン類(b) と
を反応させて得られるアミン−ハロヒドリン反応物(A)
を含む樹脂成分(III) を含有する紙塗工用組成物を提供
するものである。
【0009】アミン−ハロヒドリン反応物(A) は、上記
ジアルキルアミン(a) 及びハロヒドリン類(b) の二成分
のみを反応させたものでもよく、また他の成分を追加的
に反応させたものでもよい。後者の場合、ジアルキルア
ミン(a) 及びハロヒドリン類(b) に加えて、さらに他の
モノアミンを用いることができる。また、アルキレンジ
アミン及びポリアルキレンポリアミンから選ばれるポリ
アミン(c) を用いることができ、特にジアルキルアミン
(a) とハロヒドリン類(b) を反応させたあと、さらに上
記ポリアミン(c) を反応させたものが好ましい。
【0010】アミン−ハロヒドリン反応物(A) は、それ
単独で樹脂成分(III) とし、上記顔料(I) 及び水性バイ
ンダー(II)と組み合わせて紙の塗工に用いることができ
るほか、さらに他の樹脂成分と組み合わせて用いること
もできる。例えば、少なくとも、アルキレンジアミン類
及びポリアルキレンポリアミン類から選ばれるポリアミ
ン(c) 、尿素類(d) 並びに、アルデヒド類、エピハロヒ
ドリン、α,γ−ジハロ−β−ヒドリン、グリシジル化
合物及びイソシアネート類から選ばれる架橋性化合物
(e) の三成分を反応させて得られる水溶性樹脂(B) と組
み合わせ、アミン−ハロヒドリン反応物(A) と水溶性樹
脂(B) との混合物又は反応物の形で用いることができ
る。
【0011】また、水溶性樹脂(B) は、上記ポリアミン
(c) 、尿素類(d) 及び架橋性化合物(e) に加えて、さら
に他の成分を反応させたものであってもよい。例えば、
二塩基性カルボン酸系化合物(f) や、活性水素を少なく
とも1個有する脂環式アミン及び脂環式エポキシ化合物
から選ばれる脂環式化合物(g) などを反応させることが
できる。
【0012】
【発明の実施の形態】紙塗工用組成物の成分となる顔料
(I) は、紙の塗工に従来から一般に用いられているもの
でよく、白色無機顔料及び白色有機顔料が使用できる。
白色無機顔料としては、例えば、カオリン、タルク、炭
酸カルシウム(重質又は軽質)、水酸化アルミニウム、
サチンホワイト、酸化チタンなどが挙げられる。また白
色有機顔料としては、例えば、ポリスチレン、メラミン
−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂
などが挙げられる。これらの顔料は、それぞれ単独で、
又は2種以上混合して用いることができる。
【0013】水性バインダー(II)も紙の塗工に従来から
一般に用いられているものでよく、水溶性のバインダー
や水乳化系のバインダーが使用できる。水溶性バインダ
ーとしては、例えば、酸化でんぷんやリン酸エステル化
でんぷんをはじめとする無変性の、又は変性されたでん
ぷん類、ポリビニルアルコール、カゼインやゼラチンを
はじめとする水溶性プロテイン、カルボキシメチルセル
ロースをはじめとする変性セルロース類などが挙げられ
る。また、水乳化系バインダーとしては、例えば、カル
ボキシル基含有スチレン−ブタジエン系樹脂、スチレン
−酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、メチル
メタクリレート樹脂などが挙げられる。これらの水性バ
インダーは、それぞれ単独で、又は2種以上混合して用
いることができる。
【0014】本発明において、樹脂成分(III) として用
いられるアミン−ハロヒドリン反応物(A) は、ジアルキ
ルアミン(a) とハロヒドリン類(b) とを反応させること
により得られる。
【0015】アミン−ハロヒドリン反応物(A) の製造に
用いるジアルキルアミン(a) は、式Cm2m+1−NH−
n2n+1(ここに、m及びnは互いに独立に3〜6の
整数を表す)の構造を有し、アルキル基は分岐していて
も構わないが、通常はジ−n−アルキルアミンが好まし
く用いられる。具体的には、ジプロピルアミン、ジブチ
ルアミン、ジアミルアミン、ジヘキシルアミンなどが挙
げられる。これらのジアルキルアミン(a) は、1種のみ
ならず、2種以上併用することもできる。これらのジア
ルキルアミン(a) のなかでも、各アルキルが4〜6個の
炭素原子を有するものが好ましく、とりわけジブチルア
ミンが最も好ましい。
【0016】また所望により、本発明で規定するジアル
キルアミン(a) とともに他のモノアミンを併用すること
もできるが、本発明の目的を有効に発揮せしめるために
は、通常、全モノアミン中ジアルキルアミン(a) が50
モル%以上となるようにするのが好ましい。併用される
他のモノアミンは、本発明で規定する以外のジアルキル
アミン、又はトリアルキルアミンであるのが好ましく、
例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリメチル
アミン、トリエチルアミンなどが例示される。
【0017】ジアルキルアミン(a) と反応させるハロヒ
ドリン類(b) は、エピハロヒドリン又はα,γ−ジハロ
−β−ヒドリンである。これらハロヒドリン類(b) のう
ち、エピハロヒドリンは、次の一般式で示される。
【0018】
【0019】式中、Xはハロゲン原子を表し、wは1、
2又は3を表す。エピハロヒドリンの好ましい例として
は、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリンなどが挙
げられる。
【0020】ハロヒドリン類(b) のうちのα,γ−ジハ
ロ−β−ヒドリンは、次の一般式で示される。
【0021】
【0022】式中、Y及びZはハロゲン原子を表す。か
かるα,γ−ジハロ−β−ヒドリンとしては、例えば、
1,3−ジクロロ−2−プロパノールなどが挙げられ
る。
【0023】これらのハロヒドリン類(b) は、それぞれ
単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いても
よい。ハロヒドリン類(b) は、ジアルキルアミン(a) を
含むモノアミン1モルに対して、0.5〜2モルの範囲
で、好ましくは0.6〜1.5モルの範囲で用いられる。ジ
アルキルアミン(a) を含むモノアミンとハロヒドリン類
(b) との反応は、通常30〜100℃程度、好ましくは
50℃以上、さらに好ましくは70〜90℃の温度で、
1〜10時間程度行われる。この反応は通常、水溶液中
で行われ、無触媒でも進行するが、アンモニアや苛性ソ
ーダのような塩基性触媒を存在させてもよい。アンモニ
アを存在させた場合、このアンモニアもハロヒドリン類
(b) と反応することがあるが、ジアルキルアミン(a) を
含むモノアミンとアンモニアの合計量に対して、ジアル
キルアミン(a) が50モル%以上となるようにしておけ
ば、本発明の効果を損なうことはない。
【0024】ジアルキルアミン(a) とハロヒドリン類
(b) の反応は、ジアルキルアミン(a)中のアミノ基とハ
ロヒドリン類(b) 中の官能基との付加反応が主体とな
り、ジアルキルアミン(a) とハロヒドリン類(b) の使用
割合などによって、反応生成物の構造は多岐にわたり、
またある程度の分子量分布を持った低重合体となるの
で、その構造は特定できないが、一次的には次のような
構造の化合物が主として生成する。
【0025】
【0026】ここで、m及びnは前記の意味を表し、w
は、エピハロヒドリンを用いた場合は1、2又は3を表
し、α,γ−ジハロ−β−ヒドリンを用いた場合は1を
表す。さらには、上記化合物中の3級アミノ基にハロヒ
ドリン類(b) が付加又は縮合して、そのアミノ基が4級
化した化合物も一部生成し、また、ハロヒドリン類(b)
中の官能基であるエポキシ基やハロゲン原子が一部残存
した構造のものも生成する。ジアルキルアミン(a) に加
えて他のモノアミンを用いた場合も、上記に準じた反応
が進行する。いずれにしても、アミン−ハロヒドリン反
応物(A) は、ハロヒドリン類(b) に由来する架橋基を介
して、アミン分子が複数個架橋した低重合体となる。
【0027】アミン−ハロヒドリン反応物(A) は、上記
のジアルキルアミン(a) を含むモノアミンとハロヒドリ
ン類(b) に加えて、さらにポリアミン(c) を反応させる
ことができる。このポリアミン(c) は、1級アミノ基を
2個有し、両者を、途中に2級アミノ基が存在していて
もよいアルキレンで結合した化合物である。その具体例
としては、エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミ
ン、1,3−プロパンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ンのようなアルキレンジアミン類及び、ジエチレントリ
アミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペン
タミン、ペンタエチレンヘキサミン、イミノビスプロピ
ルアミン、3−アザヘキサン−1,6−ジアミン、4,
7−ジアザデカン−1,10−ジアミンのようなポリア
ルキレンポリアミン類が挙げられる。これらのなかで
は、ジエチレントリアミン及びトリエチレンテトラミン
が工業的に有利である。これらのポリアミン(c) は、そ
れぞれ単独で用いることも、また2種以上組み合わせて
用いることもできる。
【0028】ポリアミン(c) は、ジアルキルアミン(a)
を含むモノアミンに対して、通常、0.01〜1モル倍の
範囲で、好ましくは0.1〜0.5モル倍の範囲で用いられ
る。このポリアミン(c) は、ジアルキルアミン(a) を含
むモノアミンとハロヒドリン類(b) との反応の段階で存
在させてもよく、この場合は、上記ジアルキルアミン
(a) を含むモノアミンとハロヒドリン類(b) との反応の
ところで説明した条件で反応を行えばよい。ただし、ジ
アルキルアミン(a) を含むモノアミンをポリアミン(c)
と一緒にハロヒドリン類(b) と反応させる場合は、ジア
ルキルアミン(a)のアルキル基による立体障害のため
に、ハロヒドリン類(b) は優先的にポリアミン(c) と反
応しやすく、ジアルキルアミン(a) とハロヒドリン類
(b) との反応が起こりにくくなる。そこでポリアミン
(c) を追加の反応成分とする場合は、ジアルキルアミン
(a) を含むモノアミンとハロヒドリン類(b) とを反応さ
せたあと、ポリアミン(c) を反応させるのが好ましい。
このようにポリアミン(c) を最後に反応させて得られる
アミン−ハロヒドリン反応物(A) は、ジアルキルアミン
(a)を含むモノアミンとポリアミン(c) を一緒にハロヒ
ドリン類(b) と反応させたものに比べ、紙塗工用組成物
とした場合のカラー適性の向上、またインキ受理性や耐
水性などの塗工紙物性の向上に一層有効である。
【0029】ジアルキルアミン(a) を含むモノアミンと
ハロヒドリン類(b) との反応物にさらにポリアミン(c)
を反応させる場合、この反応は、通常50〜100℃程
度、好ましくは60〜80℃の温度で、1〜10時間程
度行われる。ここで、反応温度が50℃を下回ると、ジ
アルキルアミン(a) を含むモノアミンとハロヒドリン類
(b) との反応物が、ポリアミン(c) と反応しにくくな
り、その結果、得られるアミン−ハロヒドリン反応物
(A) は、未反応のポリアミン(c) を多く含むことにな
り、経時的に架橋反応が徐々に進行するため、その安定
性に問題が出てくるほか、それを紙塗工用組成物とした
場合に、カラー適性の向上効果や塗工紙の耐水性向上効
果があまり大きくならない。この反応も、通常水溶液中
で行われ、無触媒で行ってもよいし、アンモニアや苛性
ソーダのような塩基性触媒の存在下で行ってもよい。ポ
リアミン(c) は、先に説明したジアルキルアミン(a) を
含むモノアミンとハロヒドリン類(b) との反応物中に残
存するハロヒドリン類(b) 由来のエポキシ基やハロゲン
原子と反応して、さらに架橋構造を伸ばすことになる。
【0030】以上のように、アミン−ハロヒドリン反応
物(A) は、ジアルキルアミン(a) を含むモノアミンとハ
ロヒドリン類(b) との反応物であっても、またさらにポ
リアミン(c) を反応させたものであっても、ある程度の
分子量分布を持った低重合体となるが、その分子量の目
安として、その70重量%水溶液の25℃における粘度
が1〜1,000 cPとなるもの、特に5〜500cPとなるも
のが好ましい。
【0031】こうして得られるアミン−ハロヒドリン反
応物(A) は、それ単独で、樹脂成分(III) とし、顔料
(I) 及び水性バインダー(II)と組み合わせて紙の塗工に
用いることができるほか、他の樹脂成分、とりわけ、特
定の水溶性樹脂(B) との混合物又は反応物として用いる
こともできる。ここで用いる水溶性樹脂(B) は、アルキ
レンジアミン類及びポリアルキレンポリアミン類から選
ばれるポリアミン(c) 、尿素類(d) 並びに、アルデヒド
類、エピハロヒドリン、α,γ−ジハロ−β−ヒドリ
ン、グリシジル化合物及びイソシアネート類から選ばれ
る架橋性化合物(e)の少なくとも三成分を反応させるこ
とにより、得られる。
【0032】水溶性樹脂(B) の製造に用いるポリアミン
(c) は、1級アミノ基を2個有し、両者を、途中に2級
アミノ基が存在していてもよいアルキレンで結合した化
合物であって、アミン−ハロヒドリン反応物(A) を製造
する際の任意成分として説明したポリアミンと同様のも
のであることができる。もちろん、水溶性樹脂(B) の製
造に用いるポリアミン(c) は、アミン−ハロヒドリン反
応物(A) を構成するポリアミンと同じであっても異なっ
ていてもよい。なかでも、ジエチレントリアミン及びト
リエチレンテトラミンが工業的には有利である。水溶性
樹脂(B) の製造に際し、ポリアミン(c) は、それぞれ単
独で用いることも、2種以上組み合わせて用いることも
できる。また所望により、このポリアミン(c) ととも
に、モノアミン又はアンモニアを少量併用することもで
きる。
【0033】尿素類(d) は通常、式−NHC(=Q)NH
Rで示される原子団を有する尿素及びその誘導体であ
り、ここにQは酸素又は硫黄を表し、Rは水素又は炭素
数1〜4程度のアルキルを表す。尿素類(d) の具体例と
しては、例えば、尿素、チオ尿素、グアニル尿素、メチ
ル尿素、ジメチル尿素などを挙げることができる。尿素
類(d) も、それぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて
用いることができる。工業的見地からは、尿素が好まし
く用いられる。尿素類(d) は、ポリアミン(c) 中の1級
アミノ基及び2級アミノ基の合計量に対して、一般的に
は0.3〜1モル倍の範囲で、好ましくは0.5〜1モル倍
の範囲で用いられる。
【0034】架橋性化合物(e) は、アルデヒド類、エピ
ハロヒドリン、α,γ−ジハロ−β−ヒドリン、グリシ
ジル化合物又はイソシアネート類である。これらのうち
アルデヒド類は、分子中に−CHO基を少なくとも1個
有する化合物であればよく、例えば、ホルムアルデヒ
ド、アセトアルデヒドやプロピオンアルデヒドのような
アルキルアルデヒド類、グリオキザール、プロパンジア
ールやブタンジアールのようなアルキルジアルデヒド類
などが挙げられる。工業的には、ホルムアルデヒド及び
グリオキザールが有利である。
【0035】架橋性化合物(e) のうち、エピハロヒドリ
ン及びα,γ−ジハロ−β−ヒドリンは、アミン−ハロ
ヒドリン反応物(A) を製造する際の成分として説明した
ハロヒドリン類(b) と同様のものであることができる。
もちろん、水溶性樹脂(B) の製造に用いるエピハロヒド
リン又はα,γ−ジハロ−β−ヒドリンは、アミン−ハ
ロヒドリン反応物(A) を構成するハロヒドリン類(b) と
同じであっても異なっていてもよい。
【0036】架橋性化合物(e) のうちのグリシジル化合
物は通常、分子内にグリシジル基を少なくとも2個有す
るものである。その具体例としては、エチレングリコー
ルジグリシジルエーテルやプロピレングリコールジグリ
シジルエーテルのようなアルキレングリコールジグリシ
ジルエーテル類、ポリエチレングリコールジグリシジル
エーテルやポリプロピレングリコールジグリシジルエー
テルのようなポリオキシアルキレングリコールジグリシ
ジルエーテル類、レゾルシンジグリシジルエーテルやビ
スフェノールAジグリシジルエーテルのような芳香族ジ
グリシジルエーテル類、トリメチロールプロパンジ−又
はトリ−グリシジルエーテル、ソルビトールジ−、トリ
−、テトラ−、ペンタ−又はヘキサ−グリシジルエーテ
ル、ペンタエリスリトールジ−、トリ−又はテトラ−グ
リシジルエーテルなどが挙げられる。
【0037】架橋性化合物(e) のうちのイソシアネート
類も通常、分子内にイソシアナト基を少なくとも2個有
するものである。その具体例としては、イソホロンジイ
ソシアネート、3−(2−イソシアナトシクロヘキシ
ル)プロピルイソシアネート、ビス(イソシアナトメチ
ル)シクロヘキサン、イソプロピリデンビス(シクロヘ
キシルイソシアネート)、 トランスシクロヘキサン−
1,4−ジイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソ
シアネートのような脂環式イソシアネート類、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、トリメチルヘキサン−1,6
−ジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトヘキサン
酸メチル(リジンジイソシアネートとも呼ばれる)のよ
うな脂肪族イソシアネート類及び、トリレンジイソシア
ネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリ
ス(イソシアナトフェニル)チオフォスフェート、フェ
ニレンジイソシアネート、ジアニシジンジイソシアネー
ト、ジフェニルエーテルジイソシアネートのような芳香
族イソシアネート類が挙げられる。
【0038】これらのアルデヒド類、エピハロヒドリ
ン、α,γ−ジハロ−β−ヒドリン、グリシジル化合物
及びイソシアネート類は、架橋性化合物(e) として、そ
れぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて用いることが
できる。もちろん、アルデヒド類、エピハロヒドリン、
α,γ−ジハロ−β−ヒドリン、グリシジル化合物及び
イソシアネート類のうちで、異なる種類に属するものを
2種以上併用することもできる。架橋性化合物(e) は、
ポリアミン(c) 1モルに対して、一般的には0.1〜2モ
ルの範囲で、好ましくは0.2〜1モルの範囲で用いられ
る。
【0039】ポリアミン(c) 、尿素類(d) 及び架橋性化
合物(e) の少なくとも三成分を反応させることにより、
水溶性樹脂(B) が得られる。この水溶性樹脂(B) は、上
記の三成分に加えて、さらに他の成分を反応させたもの
であってもよい。例えば、二塩基性カルボン酸系化合物
(f) や、活性水素を少なくとも1個有する脂環式アミン
及び脂環式エポキシ化合物から選ばれる脂環式化合物
(g) を反応させることができる。
【0040】二塩基性カルボン酸系化合物(f) は、分子
内に2個のカルボキシル基を有するもの、又はそれから
誘導されるものであって、例えば、遊離酸、エステル
類、酸無水物などであることができる。二塩基性カルボ
ン酸系化合物(f) は、脂肪族、芳香族、脂環式のいずれ
であってもよい。
【0041】遊離の二塩基性カルボン酸としては、例え
ば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、
マレイン酸、フマール酸のような脂肪族ジカルボン酸、
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸のような芳香族
ジカルボン酸、及び、テトラハイドロフタル酸、ヘキサ
ハイドロフタル酸、シクロヘキサン−1,3−又は−
1,4−ジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸、
3−又は4−メチルテトラハイドロフタル酸、3−又は
4−メチルヘキサハイドロフタル酸のような脂環式ジカ
ルボン酸が挙げられる。なお、脂環式基が不飽和結合を
有し、その不飽和結合の位置が明示されていない場合、
その不飽和結合の位置は任意であると理解されるべきで
あり、以下の説明においても同様である。
【0042】二塩基性カルボン酸系化合物(f) は、これ
ら遊離酸のほか、そのエステル類、酸無水物などであっ
てもよい。エステル類の例としては、上記遊離酸と低級
アルコールとのモノ−又はジ−エステル類、上記遊離酸
とグリコール類とのポリエステル類などが挙げられる。
また酸無水物の具体例としては、無水コハク酸、無水フ
タル酸、テトラハイドロ無水フタル酸、ヘキサハイドロ
無水フタル酸、3−又は4−メチルテトラハイドロ無水
フタル酸、3−又は4−メチルヘキサハイドロ無水フタ
ル酸などが挙げられる。
【0043】二塩基性カルボン酸とグリコール類との反
応生成物であるポリエステルも有利に使用されるが、な
かでも遊離カルボキシル基を有するものが好ましい。こ
こで用いるグリコール類としては、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブタンジオールのようなア
ルキレングリコール類、シクロペンタンジオール、シク
ロヘキサンジオールのようなシクロアルキレングリコー
ル類、ブテンジオール、オクテンジオールのようなアル
ケニレングリコール類、ジエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチ
レングリコール、ポリテトラメチレングリコールのよう
なポリアルキレングリコール類、ビスフェノールAのエ
チレンオキシド付加物などを例示することができる。二
塩基性カルボン酸とグリコール類との反応にあたって、
カルボン酸過剰モル比で反応させれば、分子末端に遊離
カルボキシル基を有するポリエステルが得られる。
【0044】これらの二塩基性カルボン酸系化合物(f)
は、それぞれ単独で用いても、また2種以上組み合わせ
て用いてもよい。二塩基性カルボン酸系化合物(f) は、
ポリアミン(c) 1モルに対して、一般的には0.1〜1モ
ルの範囲で、好ましくは0.2〜0.8モルの範囲で用いら
れる。
【0045】脂環式化合物(g) のうち、活性水素を少な
くとも1個有する脂環式アミンは、通常、環炭素数が5
〜12程度の脂環式環、好ましくはシクロヘキサン環を
有するとともに、1級又は2級のアミノ基を少なくとも
1個有する化合物であり、ここでアミノ基は、脂環式環
に直接結合していてもよいし、またアルキレンのような
連結基を介して間接的に脂環式環と結合していてもよ
い。活性水素を少なくとも1個有する脂環式アミンの具
体例としては、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシ
ルアミン、N−メチルシクロヘキシルアミン、1,3−
又は1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4′−ジア
ミノ−3,3′−ジメチルジシクロヘキシルメタン、
4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルビシクロヘキ
シル、イソホロンジアミン、1,3−、1,2−又は
1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N−ア
ミノプロピルシクロヘキシルアミン、1,5−又は2,
6−ビス(アミノメチル)オクタハイドロ−4,7−メ
タノインデン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシ
ル)プロパン、 ビス(4−アミノシクロヘキシル)メ
タン、4,4′−オキシビス(シクロヘキシルアミ
ン)、4,4′−スルホンビス(シクロヘキシルアミ
ン)、1,3,5−トリアミノシクロヘキサン、2,
4′−又は4,4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−
テトラメチルジシクロヘキシルメタン、メンタンジアミ
ン、N−メチル−1,3−ジアミノシクロヘキサン、
N,N−ジメチル−1,3−ジアミノシクロヘキサン、
3−N−メチルアミノ−3,5,5−トリメチルシクロ
ヘキシルアミン、N,N−ジメチルビス(4−アミノシ
クロヘキシル)メタンなどが挙げられる。
【0046】脂環式化合物(g) のうち脂環式エポキシ化
合物は、通常、環炭素数が5〜12程度の脂環式環、好
ましくはシクロヘキサン環を有するとともに、さらにエ
ポキシ基を有する化合物であり、ここでエポキシ基は、
脂環式環内の隣接する炭素原子間で形成されていても、
また脂環式環の外に形成されていてもよい。脂環式環の
外にあるエポキシ基は、脂環式環に直接結合すること
も、また例えば、グリシジル基やグリシジルオキシ基、
グリシジルオキシカルボニル基のような形で、脂環式環
に間接的に結合することもできる。脂環式エポキシ化合
物の具体例としては、シクロヘキセンオキシド、ビニル
シクロヘキセンジオキシド、ビス(3,4−エポキシシ
クロヘキシル)アジペート、3,4−エポキシシクロヘ
キシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボ
キシレート、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
−8,9−エポキシ−2,4−ジオキサスピロ〔5.
5〕ウンデカン、ジグリシジルヘキサハイドロフタレー
ト、2,2−ビス(4−グリシジルオキシシクロヘキシ
ル)プロパンなどが挙げられる。
【0047】これらの脂環式化合物(g) を用いる場合
は、それぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて用いる
ことができる。脂環式化合物(g) としてはもちろん、脂
環式アミンと脂環式エポキシ化合物を併用することもで
きる。脂環式化合物(g) は、ポリアミン(c) 1モルに対
して、一般には1モル以下、好ましくは0.5モル以下の
割合で用いられる。
【0048】水溶性樹脂(B) は、以上のようなポリアミ
ン(c) 、尿素類(d) 及び架橋性化合物(e) の三成分を反
応させることにより、あるいは任意にさらに他の成分、
例えば二塩基性カルボン酸系化合物(f) 及び/又は脂環
式化合物(g) を反応させることにより得られる。
【0049】好適な水溶性樹脂(B) は、例えば、ポリア
ミン(c) 、尿素類(d) 、架橋性化合物(e) 、及び所望な
ら脂環式化合物(g) を反応させることにより、得ること
ができる。各成分の反応順序は任意であり、特に制限さ
れないが、例えば、ポリアミン(c) と尿素類(d) とを脱
アンモニア反応させ、次いで架橋性化合物(e) を反応さ
せるという態様を採ることができる。所望により脂環式
化合物(g) を用いる場合は、上記のいずれかの段階で反
応させることができる。
【0050】ポリアミン(c) と尿素類(d) との脱アンモ
ニア反応においては、尿素類(d) を一括して仕込んで反
応させてもよいし、また尿素類(d) の一部を最初に仕込
んでポリアミン(c) と脱アンモニア反応させたあと、残
りの尿素類(d) を加えて再度脱アンモニア反応を行うと
いう、二段階の反応を採用することもできる。脱アンモ
ニア反応は、通常80〜180℃程度、好ましくは90
〜160℃の温度で、発生するアンモニアを系外に除去
しながら、1〜18時間程度行われる。
【0051】また、その後の架橋性化合物(e) との反応
において、架橋性化合物(e) としてアルデヒド類を用い
る場合は、酸性下で反応を行うか、又は一旦アルカリ性
下で反応させたあと、さらに酸性下で反応を行うのが好
ましい。架橋性化合物(e) としてエピハロヒドリン又は
α,γ−ジハロ−β−ヒドリンを用いる場合、この反応
は通常、固形分濃度が10〜80重量%程度の水溶液
中、中性ないしアルカリ性、例えばpH7以上、好まし
くはpH8〜12の範囲で、30〜90℃程度の温度に
て、1〜10時間程度行われる。 架橋性化合物(e) と
してグリシジル化合物又はイソシアネート類を用いる場
合、この反応は通常、固形分濃度が10〜80重量%程
度の水溶液中、30〜100℃程度、好ましくは40〜
90℃の温度で、1〜10時間程度、好ましくは3〜8
時間程度行われる。 架橋性化合物(e) を2種以上用い
る場合、これら2種以上の架橋性化合物(e) は、一緒に
反応させてもよいし、化合物毎に反応させてもよい。化
合物毎に反応させる場合は、それぞれの反応毎に上記の
条件を採用するのが好ましい。
【0052】脂環式化合物(g) を追加の反応成分とする
場合は、例えば、ポリアミン(c) と尿素類(d) との脱ア
ンモニア反応の際に、脂環式化合物(g) を存在させて反
応させることもできるし、ポリアミン(c) と尿素類(d)
との反応でポリアミノポリ尿素を生成させたあと、架橋
性化合物(e) との反応の前に脂環式化合物(g) を反応さ
せることもできるし、またポリアミノポリ尿素を架橋性
化合物(e) と反応させる段階で、脂環式化合物(g) を存
在させ、反応させることもできる。脂環式化合物(g) が
脂環式アミンである場合は、予めこの脂環式アミンを尿
素類(d) の部分量と脱アンモニア縮合させておき、これ
をさらにポリアミン(c) 及び残りの量の尿素類(d) と反
応させ、次に架橋性化合物(e) と反応させることもでき
る。尿素類(d) と脂環式アミンとの脱アンモニア縮合反
応は、通常80〜180℃程度、好ましくは90〜16
0℃の温度で、発生するアンモニアを系外に除去しなが
ら2〜18時間程度行われる。また、脂環式化合物(g)
が脂環式エポキシ化合物である場合は、予めこの脂環式
エポキシ化合物をポリアミン(c) と付加反応させ、これ
を尿素類(d) と反応させたあと、架橋性化合物(e) を反
応させることもできる。ポリアミン(c) と脂環式エポキ
シ化合物の付加反応は、通常30〜100℃程度、好ま
しくは40〜90℃の温度で、1〜10時間程度行われ
る。
【0053】別の好適な水溶性樹脂(B) は、 ポリアミ
ン(c) 、尿素類(d) 、架橋性化合物(e) 、二塩基性カル
ボン酸系化合物(f) 、及び所望なら脂環式化合物(g) を
反応させることにより、得ることができる。ここでも各
成分の反応の順序は任意であり、特に制限されないが、
例えば、ポリアミン(c) 、尿素類(d) 及び二塩基性カル
ボン酸系化合物(f) を、任意の順序で脱アンモニア反応
及び脱水又は脱アルコール縮合反応に供して、ポリアミ
ドポリ尿素を生成させ、その後、架橋性化合物(e) を反
応させるという態様を採ることができる。所望により脂
環式化合物(g)を用いる場合は、上記のいずれかの段階
で反応させることができる。
【0054】この場合のポリアミン(c) 、尿素類(d) 及
び二塩基性カルボン酸系化合物(f)の反応においても、
尿素類(d) を一括して仕込んで反応させることができ、
また尿素類(d) の一部を最初に仕込んで脱アンモニア反
応を行い、後の段階で残りの尿素類(d) を加えて再度脱
アンモニア反応を行うという、二段階の反応を採用する
こともできる。例えば、ポリアミン(c) と二塩基性カル
ボン酸系化合物(f) を脱水又は脱アルコール縮合させて
ポリアミドを生成させ、次に尿素類(d) を加えて脱アン
モニア反応を行う方法、尿素類(d) の一部をポリアミン
(c) と脱アンモニア反応させたあと、二塩基性カルボン
酸系化合物(f) を脱水又は脱アルコール縮合させ、さら
に残りの尿素類(d) を加えて脱アンモニア反応を行う方
法、ポリアミン(c) 、尿素類(d) 及び二塩基性カルボン
酸系化合物(f) を同時に仕込んで脱アンモニア反応及び
脱水又は脱アルコール縮合を同時に行う方法、ポリアミ
ン(c) 及び二塩基性カルボン酸系化合物(f) に、尿素類
(d) の一部を加えて脱水又は脱アルコール縮合及び脱ア
ンモニア反応を行い、さらに残りの尿素類(d) を加えて
脱アンモニア反応を行う方法などが採用できる。
【0055】ここで、脱水又は脱アルコール縮合反応
は、通常120〜200℃程度、好ましくは130〜1
80℃の温度で、生成する水又はアルコールを系外に除
去しながら、2〜10時間程度行われる。ポリアミン
(c) 、尿素類(d) 及び二塩基性カルボン酸系化合物(f)
を同時に反応させる場合は、通常80〜200℃程度、
好ましくは90〜160℃の温度で、発生するアンモニ
ア及び水又はアルコールを系外に除去しながら、2〜1
8時間程度行われる。脱アンモニア反応を単独で行う場
合は、先に述べた脱アンモニア反応の条件に準じて行う
ことができる。その後の架橋性化合物(e) の反応は、先
に述べたのと同様に行うことができ、また、所望により
脂環式化合物(g) を用いる場合も、先に述べた方法に準
じていずれかの段階で行うことができる。
【0056】こうして得られる水溶性樹脂(B) は、アミ
ン−ハロヒドリン反応物(A) との混合物として又は反応
物として、本発明による紙塗工用組成物の成分とするこ
とができる。水溶性樹脂(B) をアミン−ハロヒドリン反
応物(A) と反応させる場合、この反応は通常、20〜1
00℃程度の温度で、1〜10時間程度行われる。この
場合、水溶性樹脂(B) を構成する架橋性化合物(e) は、
アミン−ハロヒドリン反応物(A) と反応する時点で水溶
性樹脂(B) 中に組み込まれていればよい。例えば、アミ
ン−ハロヒドリン反応物(A) との反応系に導入する前
に、予め架橋性化合物(e) を構成成分とする水溶性樹脂
(B) を形成させておいてもよいし、また例えば、アミン
−ハロヒドリン反応物(A) との反応系内で、架橋性化合
物(e) を構成成分とする水溶性樹脂(B) を形成させても
よい。後者の場合には、架橋性化合物(e) を用いること
なく、又はその最終必要量の一部を用いて、少なくとも
ポリアミン(c) 及び尿素類(d) を反応させたのち、アミ
ン−ハロヒドリン反応物(A)及び残りの量の架橋性化合
物(e) を添加した系内でさらに反応を進行させて、水溶
性樹脂(B) を形成させるとともに、アミン−ハロヒドリ
ン反応物(A) とも反応させることができる。
【0057】本発明の紙塗工用組成物を調製するにあた
り、顔料(I) と水性バインダー(II)の組成割合は、用途
や目的に応じて決定され、当業界で一般に採用されてい
る組成と特に異なるところはない。両者の好ましい組成
割合は、顔料(I) 100重量部に対して、水性バインダ
ー(II)が1〜200重量部程度、より好ましくは5〜5
0重量部程度である。アミン−ハロヒドリン反応物(A)
を含む樹脂成分(III)は、顔料(I) 100重量部に対
し、固形分として0.05〜5重量部程度、さらには0.1
〜2重量部程度配合するのが好ましい。アミン−ハロヒ
ドリン反応物(A)に加えて水溶性樹脂(B) を用いる場
合、混合物とするときは両者の合計固形分重量として、
また反応物とするときはその反応物の固形分重量とし
て、それぞれ顔料(I) 100重量部に対し、0.05〜5
重量部程度、好ましくは0.1〜2重量部程度配合すれば
よい。水溶性樹脂(B) をアミン−ハロヒドリン反応物
(A) との混合物又は反応物として用いる場合は、アミン
−ハロヒドリン反応物(A) と水溶性樹脂(B) の合計量を
基準に、アミン−ハロヒドリン反応物(A) の量を1〜9
0重量%程度の範囲、さらには3〜80重量%程度の範
囲とするのが好ましい。
【0058】紙塗工用組成物を調製するにあたり、顔料
(I) 、水性バインダー(II)並びに、樹脂成分(III) とし
てのアミン−ハロヒドリン反応物(A) 及び任意に用いら
れる水溶性樹脂(B) の添加混合順序は任意であり、特に
制限されないが、例えば以下のような方法を採ることが
できる。アミン−ハロヒドリン反応物(A) を樹脂成分(I
II) として単独で用いる場合には、このアミン−ハロヒ
ドリン反応物(A) を顔料(I) 及び水性バインダー(II)に
添加混合する方法、このアミン−ハロヒドリン反応物
(A) を予め顔料(I) 又は水性バインダー(II)に添加混合
しておき、これを残りの成分と配合する方法などが採用
できる。アミン−ハロヒドリン反応物(A)と水溶性樹脂
(B) の混合物を樹脂成分(III) とする場合は、両者を予
め混合したのち、これを顔料(I) 及び水性バインダー(I
I)に添加混合する方法、アミン−ハロヒドリン反応物
(A) と水溶性樹脂(B) を個々に、顔料(I) 及び水性バイ
ンダー(II)に添加混合する方法、アミン−ハロヒドリン
反応物(A) 及び水溶性樹脂(B)の一方又は双方を、顔料
(I) 又は水性バインダー(II)に添加混合しておき、塗工
組成物調製の段階で全成分を混合する方法などが採用で
きる。また、アミン−ハロヒドリン反応物(A) を水溶性
樹脂(B) と反応させて樹脂成分(III) とする場合は、こ
の反応物を顔料(I) 及び水性バインダー(II)に添加混合
する方法、この反応物を予め顔料(I) 又は水性バインダ
ー(II)に添加混合しておき、これを残りの成分と配合す
る方法などが採用できる。
【0059】本発明の紙塗工用組成物には、その他の成
分として、例えば、分散剤、粘度・流動性調整剤、消泡
剤、防腐剤、潤滑剤、保水剤、また染料や有色顔料のよ
うな着色剤などを、必要に応じて配合することができ
る。
【0060】本発明の紙塗工用組成物は、従来より公知
の方法、例えばブレードコーター、エアーナイフコータ
ー、バーコーター、サイズプレスコーター、ゲートロー
ルコーター、キャストコーターなど、公知の各種コータ
ーを用いる方法により、紙基体に塗布される。その後必
要な乾燥を行い、さらに必要に応じてスーパーカレンダ
ーなどで平滑化処理を施すことにより、塗工紙を製造す
ることができる。
【0061】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらによって限定されるものでは
ない。例中、含有量又は使用量を表す%及び部は、特に
断らないかぎり重量基準である。また、粘度及びpH
は、25℃において測定した値である。まず、本発明に
従うアミン−ハロヒドリン反応物(A) を合成した例を示
す。例中で用いたジプロピルアミン、ジブチルアミン、
ジアミルアミン及びジヘキシルアミンは、すべてアルキ
ル基が直鎖のものである。
【0062】合成例1:温度計、還流冷却器及び攪拌棒
を備えた四つ口フラスコに、 ジブチルアミン129.2
g(1モル)及び水95.0gを仕込み、内温を70℃に
保って、エピクロロヒドリン92.5g(1モル)をゆっ
くりと滴下し、その後内温70℃で1時間反応させた。
次に硫酸と水でpH及び濃度の調整を行って、pH7、
固形分濃度70%、粘度74cPのアミン−エピハロヒド
リン反応物の水溶液を得た。
【0063】合成例2:合成例1で用いたのと同様の容
器に、ジブチルアミン129.2g(1モル)及び水9
5.0gを仕込み、 内温を90℃に保って、エピクロロ
ヒドリン92.5g(1モル)をゆっくりと滴下し、その
後内温90℃で1時間反応させた。次に硫酸と水でpH
及び濃度の調整を行って、pH7、固形分濃度70%、
粘度96cPのアミン−エピハロヒドリン反応物の水溶液
を得た。
【0064】合成例3:合成例1で用いたのと同様の容
器に、ジブチルアミン64.6g(0.5モル)及び水5
1.5gを仕込み、 内温を70℃に保って、エピクロロ
ヒドリン55.5g(0.6モル)をゆっくりと滴下し、そ
の後内温70℃で1時間反応させた。そこへジエチレン
トリアミン20.6g(0.2モル)及び水8.8gを仕込
み、内温70℃でさらに4時間反応させた。次に、硫酸
と水でpH及び濃度の調整を行って、pH7、固形分濃
度70%、粘度250cPのアミン−エピハロヒドリン反
応物の水溶液を得た。
【0065】合成例4:合成例1で用いたのと同様の容
器に、ジブチルアミン103.4g(0.8モル)ジエチル
アミン51.2g(0.7モル)及び水125.7gを仕込
み、内温を70℃に保って、エピクロロヒドリン13
8.8g(1.5モル)をゆっくりと滴下し、その後内温7
0℃で4時間反応させた。そこへペンタエチレンヘキサ
ミン69.7g(0.3モル)及び水29.9gを仕込み、内
温70℃でさらに4時間反応させた。次に硫酸と水でp
H及び濃度の調整を行って、pH7、固形分濃度70
%、粘度310cPのアミン−エピハロヒドリン反応物の
水溶液を得た。
【0066】合成例5:合成例1で用いたのと同様の容
器に、ジブチルアミン103.4g(0.8モル)及び水8
2.4gを仕込み、 内温を70〜75℃に保って、エピ
クロロヒドリン88.8g(0.96モル)をゆっくりと滴
下し、その後内温70〜75℃で1時間反応させた。次
に内温を50℃に下げて、水5.0g及びトリエチレンテ
トラミン11.7g(0.08モル)を仕込み、内温を再び
上昇させて70〜75℃でさらに8時間反応させた。反
応終了後、硫酸と水でpH及び濃度の調整を行って、p
H7、固形分濃度70%、粘度235cPのアミン−エピ
ハロヒドリン反応物の水溶液を得た。
【0067】合成例6:合成例1で用いたのと同様の容
器に、ジエチルアミン36.6g(0.5モル)、ジプロピ
ルアミン50.6g(0.5モル)及び水81.0gを仕込
み、内温を70℃に保って、エピクロロヒドリン10
1.8g(1.1モル)をゆっくりと滴下し、その後、内温
70℃で4時間反応させた。次に、エチレンジアミン1
8.0g(0.3モル)及び水7.7gを仕込み、内温70℃
でさらに4時間反応させた。反応終了後、硫酸と水でp
H及び濃度の調整を行って、pH7、固形分濃度70
%、粘度290cPのアミン−エピハロヒドリン反応物の
水溶液を得た。
【0068】合成例7:合成例1で用いたのと同様の容
器に、ジヘキシルアミン111.2g(0.6モル)及び水7
6.2gを仕込み、内温を70℃に保って、エピクロロヒ
ドリン66.6g(0.72モル)をゆっくりと滴下し、そ
の後、内温70℃で8時間反応させた。次に硫酸と水で
pH及び濃度の調整を行って、pH7、固形分濃度70
%、粘度121cPのアミン−エピハロヒドリン反応物の
水溶液を得た。
【0069】合成例8:合成例1で用いたのと同様の容
器に、ジヘキシルアミン111.2g(0.6モル)及び水7
6.2gを仕込み、内温を70℃に保って、エピクロロヒ
ドリン66.6g(0.72モル)をゆっくりと滴下し、そ
の後、内温70℃で8時間反応させた。そこへ、ジエチ
レントリアミン12.4g(0.12モル)及び水5.3gを
仕込み、内温70℃でさらに4時間反応させた。次に、
硫酸と水でpH及び濃度の調整を行って、pH7、固形
分濃度70%、粘度395cPのアミン−エピハロヒドリ
ン反応物の水溶液を得た。
【0070】合成例9:合成例1で用いたのと同様の容
器に、ジアミルアミン125.8g(0.8モル)及び水8
5.7gを仕込み、内温を70℃に保って、エピクロロヒ
ドリン74.0g(0.8モル)をゆっくりと滴下し、その
後、内温70℃で4時間反応させた。次に、硫酸と水で
pH及び濃度の調整を行って、pH7、固形分濃度70
%、粘度108cPのアミン−エピハロヒドリン反応物の
水溶液を得た。
【0071】次に、水溶性樹脂(B) を合成した例を示
す。
【0072】合成例10:温度計、還流冷却器及び攪拌
棒を備えた四つ口フラスコに、ジエチレントリアミン8
2.6g(0.8モル)及びアジピン酸43.8g(0.3モ
ル)を仕込み、内温140〜160℃で5時間加熱し
て、発生する水を系外に除去しながら、脱水アミド化反
応を行った。次に内温を80℃に下げて、尿素108.1
g(1.8モル)を仕込み、さらに不揮発分が80%とな
るように水55.9gで希釈してから、内温90〜110
で12時間脱アンモニア反応を行った。その後、内温を
80℃に下げ、37%ホルマリン48.7g(0.6モル)
及び水58.5gを仕込んで、内温95〜105℃で1時
間メチロール化反応を行った。次に内温を30℃以下に
下げ、硫酸でpHを4.0に調整したあと、内温70℃で
4時間メチレン化反応を行って、濃度60%、pH6.
8、粘度383cPの水溶性樹脂の水溶液を得た。
【0073】合成例11:合成例10で用いたのと同様
の容器に、ジエチレントリアミン61.9g(0.6モ
ル)、エチレンジアミン24.0g(0.4モル)及び尿素
120.1g(2モル)を仕込み、さらに不揮発分が80
%となるように水51.5gで希釈してから、内温90〜
110℃で12時間脱アンモニア反応を行った。その後
内温を70℃に下げ、水122.8gを仕込んでから、エ
ピクロロヒドリン55.5g(0.6モル)をゆっくりと滴
下し、次に内温70℃で8時間反応させた。さらに、硫
酸と水でpH及び濃度を調整して、濃度60%、pH
7.1、粘度122cPの水溶性樹脂の水溶液を得た。
【0074】合成例12:合成例10で用いたのと同様
の容器に、ペンタエチレンヘキサミン185.9g(0.8
モル)、グルタル酸26.4g(0.2モル)及び尿素6
0.1g(1モル)を仕込み、内温140〜160℃で5
時間加熱して、発生する水及びアンモニアを系外に除去
しながら、脱水アミド化反応及び脱アンモニア反応を同
時に行った。次に内温を80℃に下げて、尿素120.1
g(2モル)を仕込み、さらに不揮発分が80%となる
ように水87.8gで希釈してから、内温90〜110℃
で12時間脱アンモニア反応を行った。その後、水20
5.6gを仕込み、さらにレゾルシンジグリシジルエーテ
ル88.9g(0.4モル)をゆっくりと滴下してから、内
温70〜80℃で8時間反応させた。次に硫酸と水でp
H及び濃度を調整して、濃度60%、pH7.1、粘度2
40.1 cP の水溶性樹脂の水溶液を得た。
【0075】次に、アミン−ハロヒドリン反応物(A) を
水溶性樹脂(B) と反応させた例を示す。
【0076】合成例13:温度計、還流冷却器及び攪拌
棒を備えた四つ口フラスコに、 ジブチルアミン12
9.2g(1モル)及び水106.9gを仕込み、内温を7
0℃に保って、エピクロロヒドリン120.3g(1.3モ
ル)をゆっくりと滴下し、その後内温70℃で4時間反
応させた。得られた反応物水溶液の142.6g、合成例
11と同様に合成したpH調整前の約60%濃度の水溶
性樹脂の水溶液48.2g、エチレンジアミン7.2g
(0.12モル)及び水64.2gを、上記と同様の四つ口
フラスコに仕込み、70℃で4時間反応させた。次に硫
酸と水でpH及び濃度を調整して、濃度60%、pH
7.0、粘度390cPの樹脂成分水溶液を得た。
【0077】合成例14:合成例13で用いたのと同様
の容器に、合成例4と同様に合成したpH調整前の約7
0%濃度のアミン−エピハロヒドリン反応物の水溶液4
2g、合成例10で合成した60%濃度の水溶性樹脂の
水溶液196g、37%ホルマリン8.1g(0.1モル)
及び水1.23gを仕込み、95〜105℃で1時間メチ
ロール化反応を行った。次いで、内温を30℃以下に下
げ、硫酸でpHを4.0に調整したあと、内温70℃で4
時間メチレン化反応を行った。最後にpH及び濃度を調
整して、濃度60%、pH6.9、粘度414cPの樹脂成
分水溶液を得た。
【0078】合成例15:合成例13で用いたのと同様
の容器に、合成例6と同様に合成したpH調整前の約7
0%濃度のアミン−エピハロヒドリン反応物の水溶液4
8g、合成例12と同様に合成したpH調整前の約60
%濃度の水溶性樹脂の水溶液224g及び水8gを仕込
み、内温70℃で8時間反応させた。次に、硫酸と水で
pH及び濃度を調整して、濃度60%、pH7.1、粘度
263cPの樹脂成分水溶液を得た。
【0079】合成例16:合成例13で用いたのと同様
の容器に、合成例8と同様に合成したpH調整前の約7
0%濃度のアミンーエピハロヒドリン反応物の水溶液5
4.3g、 合成例10で合成した60%濃度の水溶性樹
脂の水溶液254g、 37%ホルマリン16.2g
(0.2モル)及び水14.3gを仕込み、95〜105℃
で1時間メチロール化反応を行った。次に内温を30℃
以下に下げ、硫酸でpHを4.0に調整したあと、内温7
0℃で4時間メチレン化反応を行った。最後にpH及び
濃度を調整して、濃度60%、pH7.0、粘度490cP
の樹脂成分水溶液を得た。
【0080】合成例17:合成例13で用いたのと同様
の容器に、合成例8と同様に合成したpH調整前の約7
0%濃度のアミンーエピハロヒドリン反応物の水溶液2
7g、合成例11と同様に合成したpH調整前の約60
%濃度の水溶性樹脂の水溶液126g及び水4.5gを仕
込み、70℃で8時間反応させた。次に硫酸と水でpH
及び濃度を調整して、濃度60%、pH7.0、粘度42
0cPの樹脂成分水溶液を得た。
【0081】次に、以上の合成例で得られた各反応物な
いし樹脂を用いて、紙塗工用組成物を調製し、評価した
例を示す。以下の例では、表1に示す組成のマスターカ
ラーを用いた。
【0082】
【表1】
【0083】(表1の脚注)*1 ウルトラホワイト90: 米国エンゲルハードミネ
ラルズ社製のクレー*2 カービタル90: 富士カオリン(株)製の炭酸カ
ルシウム*3 スミレーズレジン DS-10: 住友化学工業(株)製
のポリアクリル酸系顔料分散剤*4 SN−307: 住化エービーエス・ラテックス
(株)製のスチレン−ブタジエン系ラテックス*5 王子エースA: 王子ナショナル(株)製の酸化で
んぷん*6 配合比: 固形分重量による割合
【0084】実施例1〜9:表1に示したマスターカラ
ーへ、その中の顔料100部あたり、合成例1〜9で得
たそれぞれのアミン−エピハロヒドリン反応物の水溶液
を、その中の固形分が0.5部の割合となるように添加し
た。それぞれの組成物を、総固形分60%、pH約9と
なるように、各々水と10%苛性ソーダ水溶液で調整し
て、塗工組成物とした。得られたそれぞれの塗工組成物
について、以下の方法で物性値を測定し、その結果を表
2に示した。
【0085】(1) pH:ガラス電極式水素イオン濃度計
〔東亜電波工業(株)製〕を用い、調製直後の塗工組成
物のpHを25℃にて測定した。
【0086】(2) 粘度:B型粘度計〔(株)東京計器
製、BL型〕を用い、60rpm 、25℃で、調製直後の
塗工組成物の粘度を測定した。
【0087】上で得られたそれぞれの塗工組成物を、米
坪量80g/m2の上質紙の片面に、ワイヤーロッドを用
いて塗工量が14g/m2となるように塗布した。塗布後
ただちに、120℃にて30秒間熱風乾燥し、次いで温
度20℃、相対湿度65%にて16時間調湿し、さらに
温度60℃、線圧60kg/cmの条件で2回スーパーカレ
ンダー処理を施して、塗工紙を得た。こうして得た塗工
紙を耐水性及びインキ受理性の試験に供し、試験結果を
表2に示した。なお、試験方法は以下のとおりである。
【0088】(3) 耐水性:ウェットピック法(WP法) RI試験機(明製作所製)を使用し、コート面を給水ロ
ールで湿潤させたあと印刷し、紙むけ状態を肉眼で観察
して判定した。判定基準は次のように行った。 耐水性 (劣)1〜5(優)
【0089】(4) インキ受理性 (4-1) A 法 RI試験機を使用して、塗工面を給水ロールで湿潤させ
たあと印刷し、インキの受理性を肉眼で観察して判定し
た。判定基準は次のように行った。 インキ受理性 (劣)1〜5(優)
【0090】(4-2) B 法 RI試験機を使用して、インキに水を練り込みながら印
刷し、インキ受理性を肉眼で観察して判定した。判定基
準は次のように行った。 インキ受理性 (劣)1〜5(優)
【0091】
【表2】 実施例1〜9の試験結果 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例 1 2 3 4 5 6 7 8 9 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 樹脂成分の 合成例 No. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 ───────────────────────────────────塗工組成物の物性 pH 9.0 9.1 9.0 9.1 9.0 9.0 9.0 9.0 9.0 粘度 (cP) 1280 1290 1370 1410 1350 1400 1340 1490 1300 ───────────────────────────────────塗工紙物性 耐水性:WP法 3.1 3.3 4.3 4.2 4.1 3.0 3.0 3.5 2.9 インキ受理性: A法 4.1 4.4 4.6 3.9 4.5 3.2 3.9 4.0 3.7 B法 4.2 4.5 4.7 3.9 4.5 3.1 3.9 4.0 3.7 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0092】実施例10:合成例1で得たアミン−エピ
ハロヒドリン反応物の70%水溶液と合成例10で得た
水溶性樹脂の60%水溶液とを、固形分換算でアミン−
エピハロヒドリン反応物が20%、水溶性樹脂が80%
となるように混合し、 さらに水と硫酸でpH及び濃度
の調整を行って、濃度60%、pH7.0、粘度320cP
の樹脂成分水溶液とした。この樹脂成分水溶液を、表1
に示した組成のマスターカラーへ、その中の顔料100
部あたり樹脂成分水溶液中の固形分が0.5部の割合とな
るように添加した。
【0093】実施例11〜28:アミン−エピハロヒド
リン反応物及び水溶性樹脂の種類及び量を、それぞれ表
3及び表4に示すように変更した以外は、実施例10と
同様にして、これらの表に示す物性を有する樹脂成分水
溶液を調製し、さらに実施例10と同様の割合でマスタ
ーカラーへの添加を行った。
【0094】以上の実施例10〜28で得られたそれぞ
れの組成物につき、実施例1〜9と同様の方法で総固形
分濃度及びpHの調整を行ったあと、それぞれの塗工組
成物を用いて塗工紙を作成し、同様の試験を行った。結
果を表3及び表4に示した。なお、表3及び表4では、
アミン−エピハロヒドリン反応物を単に「アミン反応
物」と表示し、その量は、このアミン−エピハロヒドリ
ン反応物と水溶性樹脂の混合物である樹脂成分水溶液中
の、総固形分に対するアミン−エピハロヒドリン反応物
の重量割合を表し、次式により算出される値である。
【0095】アミン−エピハロヒドリン反応物の量=
〔アミン−エピハロヒドリン反応物重量/(アミン−エ
ピハロヒドリン反応物重量+水溶性樹脂重量)〕×10
0(%)
【0096】
【表3】 実施例10〜19の配合及び試験結果 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ アミン反応物 合成例 No. 1 1 2 2 3 3 4 4 5 5 量 20% 30% 20% 40% 10% 10% 10% 10% 10% 10% 水溶性樹脂 合成例 No. 10 10 10 10 10 12 11 12 10 11 ──────────────────────────────────── 樹脂成分水溶液の物性 pH 7.0 7.0 7.1 7.0 7.0 7.1 7.1 7.0 7.0 7.0 粘度 (cP) 320 287 323 263 366 237 136 243 365 130 ──────────────────────────────────── 塗工組成物の物性 pH 9.0 9.1 9.0 9.1 9.0 9.0 9.1 9.0 9.0 9.0 粘度 (cP) 1410 1390 1410 1380 1430 1370 1320 1370 1430 1310 ──────────────────────────────────── 塗工紙物性 耐水性:WP法 3.5 3.6 3.6 3.7 4.8 4.5 4.4 4.6 4.5 4.4 インキ受理性: A 法 4.4 4.6 4.7 4.8 5.0 4.9 4.0 4.1 4.9 4.7 B 法 4.4 4.5 4.6 4.8 4.9 4.9 4.0 4.1 4.8 4.7 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0097】
【表4】 実施例20〜28の配合及び試験結果 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例 20 21 22 23 24 25 26 27 28 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━アミン反応物 合成例 No. 6 6 7 7 8 8 8 9 9 量 10% 20% 20% 20% 10% 20% 20% 20% 20%水溶性樹脂 合成例 No. 11 12 10 11 10 10 12 11 12 ─────────────────────────────────樹脂成分水溶液の物性 pH 7.0 7.0 7.0 7.0 7.0 7.0 7.0 7.0 7.0 粘度 (cP) 135 242 329 120 381 406 268 118 214 ─────────────────────────────────塗工組成物の物性 pH 9.0 9.0 9.0 9.0 9.0 9.0 9.0 9.0 9.0 粘度 (cP) 1320 1370 1420 1310 1440 1460 1380 1300 1360 ─────────────────────────────────塗工紙物性 耐水性:WP法 3.2 3.3 3.2 3.1 3.3 3.5 3.1 3.0 3.2 インキ受理性: A 法 3.4 3.6 4.0 4.1 4.3 4.5 4.4 3.9 4.0 B 法 3.4 3.7 4.0 4.1 4.3 4.6 4.3 3.9 3.9 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0098】実施例29〜33:表1に示したマスター
カラーへ、その中の顔料100部あたり、合成例13〜
17で得たそれぞれの樹脂成分水溶液を、その中の固形
分が0.5部の割合となるように添加した。得られたそれ
ぞれの組成物につき、実施例1〜9と同様の方法で固形
分濃度及びpHの調整を行ったあと、それぞれの塗工組
成物を用いて塗工紙を作成し、同様の試験を行った。結
果を表5に示した。
【0099】
【表5】
【0100】比較合成例1:温度計、還流冷却器及び攪
拌棒を備えた四つ口フラスコに、50%ジメチルアミン
水溶液88.1g(ジメチルアミン1モル含有)及び水1
4.5gを仕込み、内温を25〜30℃に保って、エピク
ロロヒドリン92.5g(1モル)をゆっくりと滴下し、
その後内温25〜30℃で10時間保温した。次に硫酸
と水でpH及び濃度の調整を行って、濃度70%、粘度
70cP、pH7.0のアミン−エピハロヒドリン反応物の
水溶液を得た。
【0101】比較合成例2:比較合成例1で用いたのと
同様の容器に、50%ジメチルアミン水溶液79.3g
(ジメチルアミン0.9モル含有)及び水1.1gを仕込
み、内温を25〜30℃に保って、エピクロロヒドリン
55.5g(0.6モル)をゆっくりと滴下し、その後内温
25〜30℃で10時間保温した。次に硫酸と水でpH
及び濃度の調整を行って、濃度70%、粘度60cP、p
H7.0のアミン−エピハロヒドリン反応物の水溶液を得
た。
【0102】比較合成例3:比較合成例1で用いたのと
同様の容器に、 トリエチレンテトラミン75.7g
(0.4モル)、ジエチルアミン14.6g(0.2モル)、
及び水164.3gを仕込み、内温を30℃に保って、エ
ピクロロヒドリン74.0g(0.8モル)をゆっくりと滴
下し、その後内温30℃で12時間保温した。次に硫酸
と水でpH及び濃度の調整を行って、濃度50%、粘度
140cP、pH7.0のアミン−エピハロヒドリン反応物
の水溶液を得た。
【0103】比較合成例4:比較合成例1で用いたのと
同様の容器に、ペンタエチレンヘキサミン92.9g
(0.4モル)、50%ジメチルアミン水溶液13.5g
(ジメチルアミン0.15モル含有)及び水148.4gを
仕込み、内温を30℃に保って、エピクロロヒドリン5
5.5g(0.6モル)をゆっくりと滴下し、その後、内温
30℃で12時間保温した。次に硫酸と水でpH及び濃
度の調整を行って、濃度50%、粘度110cP、pH
7.0のアミン−エピハロヒドリン反応物の水溶液を得
た。
【0104】比較合成例5:比較合成例1で用いたのと
同様の容器に、 ジエチレントリアミン41.3g
(0.4モル)、50%ジメチルアミン水溶液13.5g
(ジメチルアミン0.15モル含有)及び水96.8gを仕
込み、内温を70℃に保って、エピクロロヒドリン5
5.5g(0.6モル)をゆっくりと滴下し、その後、内温
70℃で4時間保温した。次に硫酸と水でpH及び濃度
の調整を行って、濃度50%、粘度425cP、pH7.0
のアミン−エピハロヒドリン反応物の水溶液を得た。
【0105】比較合成例6:比較合成例1で用いたのと
同様の容器に、 ジエチレントリアミン41.3g
(0.4モル)、50%ジメチルアミン水溶液13.5g
(ジメチルアミン0.15モル含有)及び水96.8gを仕
込み、内温を30℃に保って、エピクロロヒドリン5
5.5g(0.6モル)をゆっくりと滴下し、その後、内温
30℃で4時間保温した。次に、硫酸と水でpH及び濃
度の調整を行って、濃度50%、粘度98cP、pH7.0
のアミン−エピハロヒドリン反応物の水溶液を得た。
【0106】比較例1〜7:表1に示したマスターカラ
ーへ、その中の顔料100部あたり、比較合成例1〜6
で得たアミン−エピハロヒドリン反応物の水溶液を、そ
れぞれ固形分が0.5部の割合となるように添加して、比
較例1〜6の組成物を調製した。また比較例7では、表
1に示したマスターカラーをそのまま用いた。それぞれ
の組成物につき、先の実施例と同様の方法で固形分濃度
及びpHの調整を行ったあと、それぞれの塗工組成物を
用いて塗工紙を作成し、同様の試験を行った。結果を表
6に示した。
【0107】
【表6】 比較例1〜7の結果 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 比較例 1 2 3 4 5 6 7 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ アミン反応物の比較合成例 No. 1 2 3 4 5 6 - ───────────────────────────────────塗工組成物の物性 pH 9.0 9.0 9.1 9.0 9.0 9.1 9.0 粘度 (cP) 1890 1300 1310 1290 1780 1280 1200 ───────────────────────────────────塗工紙物性 耐水性:WP法 1.8 1.7 2.2 2.0 3.0 1.9 1.5 インキ受理性:A法 1.9 1.7 2.0 1.9 2.4 1.7 1.5 〃 :B法 1.8 1.7 2.1 1.9 2.3 1.8 1.5 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0108】
【発明の効果】本発明により、特定のアミン−ハロヒド
リン反応物を配合した紙塗工用組成物は、インキ受理性
及び耐水性に優れるなど、種々の改良された性能を示す
塗工紙を与える。また、このアミン−ハロヒドリン反応
物を特定の水溶性樹脂と組み合わせ、混合物又は反応物
として用いることにより、一層改良された性能を示す塗
工紙が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 園恵 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友化学工業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(I) 顔料、(II) 水性バインダー、並び
    に(III) 少なくとも、各アルキルが3〜6個の炭素原子
    を有するジアルキルアミン(a) と、エピハロヒドリン及
    びα,γ−ジハロ−β−ヒドリンから選ばれるハロヒド
    リン類(b) の二成分を反応させて得られるアミン−ハロ
    ヒドリン反応物(A)を含む樹脂成分を含有することを特
    徴とする紙塗工用組成物。
  2. 【請求項2】アミン−ハロヒドリン反応物(A) が、ジア
    ルキルアミン(a) を含むモノアミンとハロヒドリン類
    (b) を反応させたあと、さらにアルキレンジアミン及び
    ポリアルキレンポリアミンから選ばれるポリアミン(c)
    を反応させて得られる請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】ジアルキルアミン(a) がジブチルアミンで
    ある請求項1又は2記載の組成物。
  4. 【請求項4】樹脂成分(III) がさらに、少なくとも、ア
    ルキレンジアミン類及びポリアルキレンポリアミン類か
    ら選ばれるポリアミン(c) 、尿素類(d) 並びに、アルデ
    ヒド類、エピハロヒドリン、α,γ−ジハロ−β−ヒド
    リン、グリシジル化合物及びイソシアネート類から選ば
    れる架橋性化合物(e) の三成分を反応させて得られる水
    溶性樹脂(B) を含み、アミン−ハロヒドリン反応物(A)
    と水溶性樹脂(B) との混合物又は反応物である請求項1
    〜3のいずれかに記載の組成物。
  5. 【請求項5】水溶性樹脂(B) が、ポリアミン(c) 、尿素
    類(d) 及び架橋性化合物(e) に加えて、二塩基性カルボ
    ン酸系化合物(f) を反応させて得られる請求項4記載の
    組成物。
  6. 【請求項6】二塩基性カルボン酸系化合物(f) が、遊離
    酸、エステル又は酸無水物である請求項5記載の組成
    物。
  7. 【請求項7】水溶性樹脂(B) が、ポリアミン(c) 、尿素
    類(d) 及び架橋性化合物(e) に加えて、活性水素を少な
    くとも1個有する脂環式アミン及び脂環式エポキシ化合
    物から選ばれる脂環式化合物(g) を反応させて得られる
    請求項4記載の組成物。
  8. 【請求項8】水溶性樹脂(B) が、ポリアミン(c) 、尿素
    類(d) 及び架橋性化合物(e) に加えて、二塩基性カルボ
    ン酸系化合物(f) 並びに、活性水素を少なくとも1個有
    する脂環式アミン及び脂環式エポキシ化合物から選ばれ
    る脂環式化合物(g) を反応させて得られる請求項4記載
    の組成物。
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