JPH10109942A - 医 薬 - Google Patents

医 薬

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JPH10109942A
JPH10109942A JP9216083A JP21608397A JPH10109942A JP H10109942 A JPH10109942 A JP H10109942A JP 9216083 A JP9216083 A JP 9216083A JP 21608397 A JP21608397 A JP 21608397A JP H10109942 A JPH10109942 A JP H10109942A
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helicobacter pylori
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Abstract

(57)【要約】 【課題】胃炎、消化性潰瘍等のヘリコバクター・ピロリ
菌に起因する疾患の治療および再発予防に有効で、しか
も安全性の高い有用な医薬特に医薬組成物を提供する。 【解決手段】(a)抗ヘリコバクター・ピロリ活性を有
する生薬末またはその抽出成分と、(b)ヒスタミンH
2受容体拮抗剤,プロトンポンプ阻害剤,胃粘膜防御型
胃炎・消化性潰瘍治療剤,制酸剤および止瀉剤の少なく
とも1種とを組み合わせてなる医薬および(a)と
(b)とを含んでなる医薬組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は胃炎、胃および十二
指腸潰瘍などいわゆる消化性潰瘍の原因菌であるとされ
ているヘリコバクター・ピロリ(Helicobactor pylor
i、以下Hpと記載することがある)の増殖抑制、除菌
・排菌に効果を有し、胃腸疾患の治療および発症予防に
有用な医薬組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】Hpに対して抗菌的に作用する生薬があ
ることは、これまでの学会報告や公開特許公報によって
知られている。すなわち、日本薬学会114年会(1994
年3月)の発表ではHp発育抑制作用を有する生薬とし
てダイオウ、ショウキョウ、モッコウ、クジン、セキシ
ョウコン、アセンヤク、アロエ末、サンナ、シャクヤ
ク、第22回日本防菌防黴学会(1995年5月)の発表では
Hp増殖阻害作用を有する生薬群としてカラモッコウ、
ダイオウ、オウレン、ボタンピ、オウバク、カシ、ゴシ
ュユ、クローブ(チョウジ)、フェンネル、赤トウガラ
シが報告され、さらに第46回日本東洋医学学術総会(19
95年6月)の発表では臨床でオメプラゾールに四逆散
(サイコ、シャクヤク、キジツ、カンゾウ)あるいはガ
ジュツを併用するとHpに対する除菌が可能であるこ
と、また安中散(ケイシ、エンゴサク、ボレイ、ウイキ
ョウ、シュクシャ、カンゾウ、リョウキョウ)単独服用
でHp培養陰性の結果が得られたことなどの報告がなさ
れている。続く、第47回日本東洋医学会学術総会(1996
年5月)では、PPI(プロトンポンプインヒビター)
又はH2ブロッカーを投与した後、安中散、平胃散、小
柴胡湯を投与した治療法の結果について安中散で一部有
効である一方、平胃散では、除菌効果が十分でない旨等
の報告がなされている。一方、特開平7−196522
公報には抗Hp活性剤が記載され、ウレアーゼ活性阻害
作用を有するものとしてオウゴン、アロエ、シャクヤ
ク、クジン、ケイヒ、大茴香、ニクズク、リョウキョ
ウ、セキシャク、エンメイソウ、アカメガシワ、ヨウバ
イヒ、増殖阻害作用を有するものとしてカッコウ、セン
ブリ、オウゴン、シソシ、ウイキョウ、カンキョウ、ビ
ャクジュツ、サンショウ、コロンボ、ショウキョウ、モ
ッコウ、クジン、アセンヤク、アロエ、シャクヤクを記
載している。
【0003】また特開平7−196525公報には胃
炎、胃・十二指腸潰瘍の予防及び治療剤が記載され、そ
の有効成分としてトウガラシ、青皮、リュウタン、ゴシ
ュユ、ニガキ、セキショウコン、サンナから選ばれる1
種または複数の生薬が挙げられている。特開平7−24
2560公報には抗菌剤が記載され、オウバク、コウボ
ク、ケイヒ、チョウジ、ハッカ、ウイキョウ、ショウキ
ョウがHpに起因する疾患、特に再発性消化性潰瘍およ
び胃炎の予防・改善・治療に有効であることが、また特
開平8−119872公報にはHpに対する生薬組成
物、すなわち純グリチミン、カンゾウ油性抽出物、ロー
ズマリー抽出物、サルビア抽出物、チョウジ抽出物、タ
イム抽出物、ショウガエキス、オウゴン抽出物、ジュ抽
出物、シコンエキス、キラヤニン、ルイボス茶乾燥エキ
ス、ヨモギ乾燥エキス、刺梨エキスパウダー、タマリン
ド抽出物、グアバ抽出物、ユキノシタ抽出物、セラミ
ド、エンメイソウ抽出物、ムクロジエキスパウダー、ユ
ッカエキスパウダー及びレモン抽出液から選ばれた少な
くとも1種を有効成分とする生薬組成物が記載されてい
る。従来、臨床でHpを除菌する療法としては、1種以
上のペニシリン系、セファロスポリン系、テトラサイク
リン系、ニューキノロン系、マクロライド系といった抗
生物質とビスマス製剤、プロトンポンプ阻害剤(PP
I)などの3剤併用が主流でなされてきた。しかし、抗
生物質は除菌効果は強いが過敏症や下痢といった副作用
および耐性菌の出現などに問題があり、またPPIは消
化性潰瘍治療についての臨床適用には使用期限に制限が
ある。従って、これらの問題を解決し、かつHpに起因
する胃炎、消化性潰瘍の治療はもちろんのこと、再発・
再燃を有効に防止し、しかも安全に使用できるなど、予
防・治療面から十分貢献できる薬剤ないし組成物の開発
が強く望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、胃
炎、消化性潰瘍等のHpに起因する疾患の治療および再
発予防に有効で、しかも安全性の高い有用な医薬組成物
を提供することにある。従来のように抗生物質などに依
存した治療法ではなく、抗Hp活性を有する生薬または
そのエキスの少なくとも1種とヒスタミンH2受容体拮
抗剤、PPI、ビスマス製剤、胃粘膜防御型胃炎・消化
性潰瘍治療剤などの中から少なくとも1種以上との組み
合わせることにより、より安全でより治療効果の優れた
医薬および医薬組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため、抗Hp活性を有する生薬に、さらに従
来Hp抗菌活性は認められないかまたは非常に弱いとい
われていたヒスタミンH2受容体拮抗剤、あるいはPP
I(ランソプラゾール、ラベプラゾール、オメプラゾー
ルなど)、胃粘膜防御型胃炎・消化性潰瘍治療剤、ビス
マス製剤、さらに一般的に胃炎等で臨床で用いられてい
る制酸剤を組み合わせることにより、意外にも著しい組
み合わせ効果が得られることを見い出し、さらに、抗生
物質などの副作用、耐性菌等の大きな問題をクリアでき
る医薬や医薬組成物となり得ることを見い出し、さらに
検討の結果本発明を完成するに至った。すなわち、本発
明は、(a)抗ヘリコバクター・ピロリ活性を有する生
薬末またはその抽出成分と、(b)ヒスタミンH2受容
体拮抗剤,プロトンポンプ阻害剤,胃粘膜防御型胃炎・
消化性潰瘍治療剤,制酸剤および止瀉剤の少なくとも1
種とを組み合わせてなる医薬、および(a)と(b)と
を含んでなる医薬組成物に関する。(a)と(b)は、
同時に投与しても又時間をおいて投与してもよい。又
(a)と(b)とを含有する組成物にして投与してもよ
い。
【0006】本発明で用いることのできる抗Hp活性を
有する生薬としては、例えばオウレン(Coptis rhizom
e)、オウバク(Phellodendron bark)、ビンロウジ(A
reca)、セキリュウカヒ(Punica granatum)、カンゾ
ウ(Licorice root)、チンピ(Citrus unshiu pee
l)、ショウマ(Cimicifuga rhizome)、インチンコウ
(Artemisiae capillaris herba)、エンゴサク(Coryd
alis tuber)、センナ(Senna)、シソヨウ(perilla h
erb)、ゴボウシ(Actium lappa)、タンジン(Salviae
miltiorrhizae)、レンギョウ(Forsythiae fructu
s)、ボタンピ(Moutan cortex)、サンザシ(Crataegu
s)、ホウブシ(Aconitum carmichaeli の外皮を剥ぎ乾
燥させたもの)、キンギンカ(スイカズラ、Louicwra j
aponica)、コウブシ(Cyperus rhizome)、コウカ(Ca
rthami flos)、ウヤク(Lindera strychnifolia)、レ
ンニク(レンジツ、Lotus seed)、ダイオウ(Rhubar
b)、ショウキョウ(Ginger)、クジン(Sophora roo
t)、アロエ(Aloe)、シャクヤク(Peony root)、チ
ョウジ(Clove)等が挙げられ、これらの中から選ばれ
た少なくとも1つの生薬末又はその抽出成分が用いられ
る。但し、安中散、四逆散及び小柴胡湯の方剤としての
配合は除く。とりわけ、本発明では、オウレンを含む医
薬が特に好ましい。特にオウレンとオウバクの組み合わ
せが好適である。ヒスタミンH2受容体拮抗剤として
は、例えばシメチジン、ラニチジン、ファモチジン、ロ
キサチジン、ニザチジン等があり、必要とすればそれら
の製薬的に許容される塩も含まれる。例えば、通常ラニ
チジンは塩酸ラニチジンとして、またロキサチジンは塩
酸ロキサチジンアセテートとして用いられる。これらを
一種以上用いることができる。
【0007】PPIとしては、例えばランソプラゾー
ル,オメプラゾール,パントプラゾール,ラベプラゾー
ルおよびレミノプラゾール等が挙げられ、これらを一種
以上用いることができる。好ましくは、ランソプラゾー
ルあるいはオメプラゾールが用いられる。胃粘膜防御型
胃炎・消化性潰瘍治療剤としては、例えばアルジオキ
サ、スクラルファート、プログルミド、テプレノン、塩
酸セトラキサート、プラウノトール、ソファルコン、塩
酸ベネキサートベータデクス、マレイン酸イルソグラジ
ン、レバミピド、エカベトナトリウム、ポラプレジンク
などが挙げられ、これらから選ばれる一種以上が用いら
れる。これらのうち、スクラルファート、塩酸セトラキ
サート、テプレノンまたはソファルコンが好適に用いら
れる。制酸剤としては、例えば乾燥水酸化アルミニウム
ゲル、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシ
ウム、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロタルサイ
ト、酸化マグネシウム、水酸化アルミナマグネシウム、
水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水
素ナトリウム共沈生成物、水酸化アルミニウム・炭酸マ
グネシウム混合乾燥ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸マ
グネシウム・炭酸カルシウム共沈生成物、水酸化マグネ
シウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸マグネシウム、沈降
炭酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、
無水リン酸水素カルシウム、リン酸水素カルシウム、ア
ミノ酢酸、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテー
ト、ロートエキスなどが挙げられ、これらから選ばれる
一種以上が用いられる。止瀉剤としてはビスマス剤、例
えば次サリチル酸ビスマス、次硝酸ビスマス、次炭酸ビ
スマス、次没食子酸ビスマス等、さらにタンニン酸、タ
ンニン酸アルブミン、メチレンチモールタンニン等が挙
げられ、これらから選ばれる一種以上を用いることがで
きる。これらのうち特にHpに有効に作用するビスマス
剤が好ましい。
【0008】本発明の生薬末及び抽出成分はいずれもH
pに対して抗菌活性を示す(以下、これらを総称して特
にことわらない限り「生薬」という場合がある)が、こ
れら本発明において用いる生薬は、古来単味又は漢方方
剤として薬用に用いられてきたものであり、それぞれ慣
用された方法に従って得られる生薬末又は抽出成分をそ
のまま用いることができる。生薬末又は抽出成分の形態
も、通常の市販品又はその加工品を使用することができ
る。生薬末としては、例えば、乾燥刻み加工品をさらに
細かく粉砕した粉末状(微粉末状)の乾燥末として使用
してもよい。また、生薬からの抽出成分の形態は特に制
限されるものではなく、例えば乾燥エキス、エキス末、
軟エキス、流エキス、エタノール又はエタノールと水を
含むチンキなどいずれの形態でも使用できる。好ましい
生薬には、製剤化の自由度の高い抽出成分、例えば乾燥
エキス末などが含まれる。抽出成分は、慣用の方法、例
えば、抽出溶媒により前記生薬から抗菌作用を有する活
性成分を抽出することにより得ることができる。抽出溶
媒としては、例えば水、親水性溶媒又はこれらの混合溶
媒を使用する場合が多い。前記親水性溶媒には、例えば
メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノ
ール、ブタノール、イソブタノール、s−ブタノール、
t−ブタノール、などのアルコール類;メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブなどのセロソルブ類;アセトンな
どのケトン類;ジオキサン、テトラヒドロフランなどの
エーテル類;ピリジン、モルホリン、アセトニトリル、
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、N−メチルピロリドンなどの含窒素溶媒などが挙げ
られる。これらの親水性溶媒は、単独又は二種以上の混
合溶媒として使用してもよい。
【0009】Hpに対して高い抗菌作用を有する成分を
効率よく抽出するためには、例えば、メタノール、エ
タノールなどの炭素数1〜3程度の水溶性アルコール
(特にエタノール)、これらのアルコール(特にエタ
ノール)と水との混合溶媒を抽出溶媒として用いるのが
有用である。水と親水性溶媒との混合溶媒を前記抽出溶
媒として使用する場合は、水と親水性溶媒との割合は、
広い範囲、例えば、水/親水性溶媒=95/5〜5/9
5(重量比)程度の範囲から適当に選択できる。好まし
い割合は、例えば、水/親水性溶媒=90/10〜50
/50(重量比)、特に85/15〜60/40(重量
比)程度である。抽出操作は、適当な温度、例えば、1
0℃〜溶媒の還流温度、好ましくは15〜70℃程度で
行うことができ、室温で冷浸抽出する場合も多い。抽出
溶媒により抽出された抽出液は、そのまま使用してもよ
く、水などで希釈してもよく、抽出したエキスを濃縮し
た濃縮エキスとしても使用できる。通常、抽出液を濃縮
した濃縮エキス、抽出物に必要により添加剤を添加し
て、スプレードライ、凍結乾燥などの方法により粉末化
した乾燥エキスとして使用する場合が多い。
【0010】前記生薬末又は抽出成分の使用量は、Hp
に対する抗菌活性が発現する有効量であればよく、例え
ば、投与単位当たりおよび成人1日あたり、乾燥エキス
換算で、0.1〜5,000mg、好ましくは1〜2,00
0mg、さらに好ましくは10〜500mgになるように使
用される。生薬末又は抽出成分の投与量は、剤形、投与
経路、年齢、胃腸疾患の程度や種類等により異なるが、
ヒトに投与する場合、通常、成人1日あたり、乾燥エキ
ス換算で、1〜1,000mg、好ましくは10〜500m
gである。投与回数は特に制限されず、一回又は数回に
分けて投与できる。ヒスタミンH2受容体拮抗剤は、通
常シメチジン、ラニチジン、ファモチジン、ロキサチジ
ン、ニザチジンのいずれか1種を配合する。これらヒス
タミンH2受容体拮抗剤の用量は、通常医療面で治療に
用いられる用量範囲、例えば成人1日当り1〜800mg
でよく、このような範囲になるように使用される。その
投与回数および用法は適宜設定することができる。例え
ば、シメチジンの成人1日用量は好ましくは10〜80
0mg、より好ましくは50〜400mgである。ラニチジ
ンの成人1日用量は塩酸ラニチジンで好ましくは5〜3
00mg、より好ましくは30〜150mg、ファモチジン
の成人1日用量は好ましくは1〜40mg、より好ましく
は5〜20mgである。また、ロキサチジンの成人1日用
量は塩酸ロキサチジンアセテートで好ましくは5〜15
0mg、より好ましくは25〜75mgであり、ニザチジン
の成人1日用量は好ましくは30〜300mg、より好ま
しくは50〜150mgである。
【0011】PPIの投与用量は通常の治療で用いられ
ている用量範囲、例えば成人1回当り0.01〜100m
gになるように使用される。また投与回数は1回もしく
は1日量を2〜3回に分けて服用してもよいが、胃潰瘍
治療基準に合わせては8週間を、十二指腸潰瘍治療基準
に合わせては6週間をそれぞれ超えない服用期間とす
る。これらPPIは、生薬成分との組み合せにより、よ
り強くより早くHpに起因する胃腸疾患の治療や再発防
止に効果を示すため、胃潰瘍の治療に8週間、十二指腸
潰瘍治療に6週間の服用期間で十分な効果が得られると
いう利点を有している。ランソプラゾールは好ましくは
0.01〜30mg、より好ましくは0.1〜10mg、オメ
プラゾールの成人1日用量は好ましくは0.01〜20m
g、より好ましくは0.1〜5mgである。胃粘膜防御型胃
炎・消化性潰瘍治療剤はそれぞれ成人1日用量を設定さ
れるが、その投与回数は医療での設定条件に従い設定す
ればよいが、配合する他の成分との兼ね合いも考慮して
適宜1〜4回程度に分投与してよい。アルジオキサの成
人1日用量は1〜400mg、好ましくは30〜100mg
であり、アルジオキサ・メタケイ酸アルミン酸マグネシ
ウムは10〜3000mg、好ましくは100〜1000
mgである。スクラルファートの成人1日用量は10〜3
600mg、好ましくは300〜1000mgである。プロ
グルミドの成人1日用量は10〜1600mg、好ましく
は50〜400mgである。テプレノンの成人1日用量は
0.1〜150mg、好ましくは10〜50mgである。塩
酸セトラキサートの成人1日用量は1〜800mg、好ま
しくは30〜200mgである。プラウノトールの成人1
日用量は0.1〜240mg、好ましくは3〜80mgであ
る。ソファルコンの成人1日用量は1〜300mg、好ま
しくは10〜100mgである。塩酸ベネキサートベータ
デクスの成人1日用量は1〜800mg、好ましくは40
〜400mgである。マレイン酸イルソグラジンの成人1
日用量は0.01〜4mg、好ましくは0.1〜1mgであ
る。レバミピドの成人1日用量は1〜300mg、好まし
くは10〜100mgである。エカベトナトリウムの成人
1日用量は10〜2000mg、好ましくは50〜500
mgである。ポラプレジンクの成人1日用量は0.1〜1
50mg、好ましくは1〜75mgである。
【0012】制酸剤は、一般に用いられる用量範囲で用
いられ、また、これら制酸剤は1種以上組み合わせて配
合してもよい。無機性制酸剤の1日最大分量は1〜30
gに分布し、1日最小有効量はその1/100、すなわ
ち0.01〜0.3gである。アミノ酸剤のアミノ酢酸の
成人1日量は0.01〜2g、ジヒドロキシアルミニウ
ムアミノアセテートの成人1日用量は0.1〜10gで
ある。ロートエキスの成人1日用量は0.1〜100mg
である。止瀉剤は、一般に用いられる用量範囲、例え
ば、ビスマス製剤では、0.01〜10gを成人1日用
量とし、タンニン製剤では、0.01〜10gを成人1
日用量とする。これら成分以外にも胃腸薬として標準的
に配合される他の成分、例えば、消化剤、整腸剤、前記
以外の止瀉剤、鎮痛鎮痙剤、粘膜修復剤、消泡剤ジメチ
ルポリシロキサンなどの活性成分を配合乃至併用しても
よい。
【0013】本発明の医薬は、通常経口的に投与され
る。本発明の経口投与用医薬組成物の形態は特に制限さ
れるものではなく、例えば錠剤、顆粒剤、細粒剤、丸
剤、散剤、カプセル剤、チュアブル剤などの固形製剤、
場合によっては、シロップ剤、懸濁剤、乳剤などの液剤
であってもよい。製剤の調製には、製剤の種類に応じて
慣用の担体成分が使用できる。例えば、固形製剤の調製
には、慣用成分、例えば、デンプン、乳糖、ショ糖、マ
ンニトール、コーンスターチなどの糖類、結晶セルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、軽質無水ケイ酸など
の賦形剤;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、ポリビニルエーテル、エチルセルロース、アラビア
ゴム、トラガント、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセル
ロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クエン
酸カルシウム、デキストリン、ペクチンなどの結合剤;
ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、
タルク、ポリエチレングリコール、コロイドシリカなど
の滑沢剤;デンプン、カルボキシメチルセルロース、カ
ルボシキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメ
ロースナトリウムなどの崩壊剤、崩壊補助剤、保湿剤、
界面活性剤などが使用できる。液剤の調製には、慣用成
分、例えば、注射用水、水、エチルアルコール、エチレ
ングリコールなどの溶剤、エタノール、ポリエチレング
リコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、
コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウ
ンム、クエン酸ナトリウムなどの溶解補助剤、ステアリ
ルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、レ
シチン、モノステアリン酸グリセリンなどの界面活性
剤;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カ
ルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロー
ス、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水性
高分子などの懸濁化剤、塩化ナトリウム、グリセリン、
D−マンニトールなどの等張化剤、リン酸塩、酢酸塩、
炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝剤、ベンジルアルコール
などの無痛化剤、ブドウ糖、アミノ酸などが使用でき
る。前記固形製剤や液剤には、必要に応じて、保存剤、
可溶化剤、乳化剤、分散剤、増粘剤、可塑剤、吸着剤、
香料、着色剤、矯味矯臭剤、甘味剤、防腐剤、抗酸化剤
などを使用することができる。尚、本発明においてPP
Iを用いる場合、制酸剤を併用するか、乃至は、腸溶性
製剤や安定化製剤(例、マグネシウム、カルシウムの塩
基性無機塩)にする等の方法により胃酸による影響を抑
える投与が好ましい。
【0014】本発明の医薬組成物は、製剤の形態に応じ
て、例えば、混和、混練、造粒、打錠、コーテイング、
滅菌処理、乳化などの慣用の方法で製造することができ
る。なお、製剤の製造に関しては、日本薬局方製剤総則
の各項に準じて製造することができる。本発明の医薬や
医薬組成物は、古来より薬用に用いられてきた生薬成分
及び毒性が低いヒスタミンH2受容体拮抗剤、プロトン
ポンプ阻害剤などを主成分として用いるため、毒性や副
作用がなく、極めて安全性の高い医薬乃至医薬組成物で
あり、ヒトを含む哺乳動物に安全に投与できる。本発明
の医薬は、上記(a),(b)の併用により、比較的低
用量ですぐれたヘリコバクター・ピロリ菌の増殖抑制、
除菌及び排菌作用を有する。本発明の医薬は、ヘリコバ
クター・ピロリに起因する各種胃腸疾患とりわけ胃炎、
胃潰瘍・十二指腸潰瘍等、場合によっては胃癌の治療及
び発症予防に有効である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、実施例を挙げて本発明をよ
り詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限
定されるものではない。
【実施例】
参考例生薬乾燥エキス 以下実施例で用いる生薬は、刻み50gに約7倍量(す
なわち350ml)の30重量%エチルアルコール水溶液
を添加し、30rpm で撹拌しながら50℃で1.5時間
抽出した。標準篩(呼び寸法75μm)を用いて濾過
し、残渣を30重量%エチルアルコール水溶液150ml
で洗浄した。回収した濾液と洗浄液とを合わせて、吸引
濾過した。回収濾液を温度50℃以下で約50mlとなる
まで減圧濃縮して、軟エキスを得た。この軟エキスを2
4時間凍結乾燥して、乾燥エキス末を得て、これを用い
た。各々の用量はこのエキス末の重量を示す。 実施例1(in, vivo 実験例)1)インビボ(in vivo)での抗ヘリコバクター・ピロ
リ(抗Hp)作用試験 マウス(Crj:ICR、雄、5週齢)を30時間絶食さ
せた後、ヘリコバクター・ピロリ(Hp)TN2F4
を、マウス当たり、107CFU(colony forming uni
t)胃内に接種した。感染2週間後に、0.5%メチルセ
ルロース水溶液に被験薬剤を懸濁した懸濁液を単回経口
投与(投与用量20ml/kg)した(1群4匹)。投与翌
日に感染マウスの胃を摘出して胃内容物を捨てた後、2
mlのBrucella broth を加えて胃壁をホモジナイズし、
さらに同 Brucella brothで10倍段階希釈した。各希
釈濃度の0.1mlを活性炭培地に塗布したのち、高湿度
・微好気的環境下で37℃、4日間培養し胃壁当たりの
Hp生菌数(colony forming unit:CFU)を求め、
菌の発育の程度に基づいて除菌効果を評価した(1〜3
回実施)。〔表1〕には、生薬の中からオウレンおよび
オウバクを選んでの単独、オウレンとオウバクの併用さ
らにオウレンまたはオウバクとシメチジン及び胃粘膜防
御型胃炎・消化性潰瘍治療剤(スクラルファート,テプ
レノン,ソファルコン)などとを併用した場合の効果に
ついて、その結果を示した。
【表1】 又〔表2〕にはオウレン、オウバク及びランソプラゾー
ルを併用した場合の効果について、その結果を示した。
【0016】なお、対照群には0.5%メチルセルロー
ス水溶液を投与した。また、陽性対照として臨床でよく
用いられる抗生物質のひとつ、アモキシシリン30mg/
kgを置いて比較検討の対象とした。各処置群のHp検索
成績は、胃壁当たりの生菌数の対数変換値の平均±標準
偏差で示し、対照群に対して有意差の検定(Dunnett's
test)を行った。〔表1〕において、*はp<0.0
5、**はp<0.01を示す。
【表2】 〔表2〕から明らかなように、オウレン単独でも溶媒対
照群(以下、対照)に比較してHp除菌の傾向を示して
いる。オウレンとオウバクを併用するとその除菌効果は
強くなり、溶媒対照群に比較して有意な除菌効果を示し
た。また、オウレン、オウバクとシメチジン 400、
800mg/kgと併用すると用量依存的な関係でHp除菌
作用の増強が認められた。さらに、オウレン、オウバク
に胃粘膜防御型胃炎・消化性潰瘍治療剤でテプレノン、
ソファルコンなどを併用すると有意な除菌作用を示し、
スクラルファートでも除菌の傾向が認められた。また、
〔表2〕から明らかなようにオウレン及びオウバクにラ
ンソプラゾールを併用すると強い除菌作用を示した。
【0017】2)Hp感染による胃壁炎症性細胞由来の
ミエロペルオキシダーゼ(MPO)活性抑制作用 スナネズミ(MON/Jms/Gbs Slc、雄、5週齢)
に上記マウスと同様にヘリコバクター・ピロリ(Hp)
TN2GF4を、スナネズミ当たり、107CFU胃内
に接種した。感染2週間後に、0.5%メチルセルロー
ス水溶液に被験薬剤を懸濁した懸濁液を1日2回、7日
間経口投与した(1群4匹)。Hp感染による胃壁炎症
性細胞由来の組織障害に関係する一因子と考えられるM
PO活性を測定した。最終投与翌日に、感染スナネズミ
の胃を摘出し、大弯側沿いに切開して、生理食塩水で胃
内容物を洗浄除去後、前胃部を除く腺胃部の湿重量を測
定してMPO活性測定に供した。すなわち、組織量の2
0倍容量の0.5% hexadecyltrimethylammonium bromi
de を含む50mMリン酸緩衝液(HTAB緩衝溶液、p
H6.0)中で細切後、ポリトロンでホモジナイズし
た。これを更に超音波破砕した後、凍結融解を3回繰り
返した。遠心分離(40,000g、15min)後上清を
採取し、この検体の0.1mlを発色 buffer である o-di
anisidine・2HCl を含む50mMリン酸緩衝液に加え
て振盪後、0.062%H22溶液を24μl 注入し
た。その後、吸光度計(マルチスキャン バイクロティ
ック)にてMPO活性を測定した。反応はすべて4℃に
て行い、450nmの吸光度を測定した。
【0018】〔表3〕には、オウレン、オウバク各単独
群およびこれらを併用投与した場合のMPO活性に対す
る効果について、その結果を示した。なお、対照群とし
てHpを感染させていない、つまり intact control 群
とHp感染無処置群、すなわち vehicle control 群を
置き、比較検討した。陽性対照としてクラリスロマイシ
ン50mg/kgを置き比較対照とした。胃壁当たりのMP
O活性(U/g tissue)の平均値(平均値±標準偏
差)で示し、vehicle control に対して有意差の検定
(Dunnett's test)を行った。〔表3〕において、*は
p<0.05,**はp<0.01を示す。
【表3】 〔表3〕から明らかなように、オウレン113mg/kg
(14回投与)、オウバク190mg/kg(14回投与)
とかなり低い用量でありながら、著名なMPO活性抑制
効果が認められた。その程度はHp非感染の intact
群、すなわち健常なスナネズミとおなじ程度の活性にま
で抑制されていた。これらのMPO活性抑制作用は陽性
対照であるクラリスロマイシン50mg/kgよりも約1.
5〜2.5倍の強さであった。
【0019】実施例2(製剤例・処方例) 以下、本発明の好ましい製剤例を記載するが、本発明は
これらに限定されるものではない。なお、下記例におい
て特にことわらない限り、各成分の配合量は成人1日服
用量を示し、常法に従い製剤化するものとする。 〔製剤例1〕 (処 方) 成人1日服用量(3包中) オウレン末 1,500 mg シメチジン 300 mg スクラルファート 1,500 mg 結晶セルロース 1,200 mg デンプン 600 mg ヒドロキシプロピルセルロース 180 mg 乳糖 720 mg 合計 6,000 mg 上記処方に従い、混合末を製し、日本薬局方製剤総則、
顆粒剤の項に準じて顆粒剤を製造した。 〔製剤例2〕 (処 方) 成人1日服用量(60ml中) オウレン乾燥エキス末 500 mg オウバク乾燥エキス末 500 mg 水酸化マグネシウム 1,000 mg 水酸化アルミニウムゲル 600 mg シメチジン 240 mg 精製白糖 3,000 mg パラオキシ安息香酸ブチル 7.5 mg フレーバー 0.06ml 水酸化ナトリウム 適量 精製水(加えて全量) 60 ml 上記処方に従い、日本薬局方製剤総則、液剤の項に準じ
て液剤を製造した。濾過した後、滅菌してガラスビンに
充填した。
【0020】〔製剤例3〕 [素錠] (処 方) 成人1日服用量(9錠中) オウレン乾燥エキス末 500 mg ソファルコン 150 mg シメチジン 240 mg 次硝酸ビスマス 600 mg 結晶セルロース 473 mg デンプン 315 mg ヒドロキシプロピルセルロース 110 mg ステアリン酸マグネシウム 22 mg 乳糖 740 mg 小計 3,150 mg [糖衣錠] 素錠 3,150 mg タルク 1,214.4 mg アラビアゴム 80.1 mg 酸化チタン 50.4 mg 白糖 1,175.1 mg 合計 5,670 mg 上記処方に従い、日本薬局方製剤総則、錠剤の項に準じ
て素錠および糖衣錠を製造した。
【0021】〔製剤例4〕 (処 方) 成人1日服用量(3包中) オウレン乾燥エキス末 500 mg カンゾウ乾燥エキス末 500 mg エンゴサク乾燥エキス末 100 mg チンピ乾燥エキス末 500 mg 合成ヒドロタルサイト 700 mg 水酸化マグネシウム 450 mg 次没食子酸ビスマス 1,000 mg 結晶セルロース 900 mg デンプン 600 mg ヒドロキシプロピルセルロース 180 mg 乳糖 570 mg 合計 6,000 mg 上記処方に従い、日本薬局方製剤総則、顆粒剤の項に準
じて顆粒剤を製造した。 〔製剤例5〕 (処 方) 成人1日服用量(3包中) オウレン末 2,000 mg ランソプラゾール 15 mg ソファルコン 150 mg 酸化マグネシウム 1,000 mg 結晶セルロース 900 mg デンプン 600 mg ヒドロキシプロピルセルロース 180 mg 乳糖 1,155 mg 合計 6,000 mg 上記処方に従い、日本薬局方製剤総則、顆粒剤の項に準
じて顆粒剤を製造した。
【0022】〔製剤例6〕 (処 方) 成人1日服用量(3包中) オウレン乾燥エキス末 500 mg エンゴサク乾燥エキス末 200 mg シメチジン 300 mg テプレノン 100 mg 水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈生成物 500 mg ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート 300 mg 次炭酸ビスマス 500 mg 乳糖 1,920 mg 結晶セルロース 900 mg デンプン 600 mg ヒドロキシプロピルセルロース 180 mg 合計 6,000 mg 上記処方に従い、日本薬局方製剤総則、顆粒剤の項に準
じて顆粒剤を製造した。 〔製剤例7〕 (処 方) 成人1日服用量(3包中) オウレン乾燥エキス末 540 mg オウバク乾燥エキス末 420 mg 塩酸セトラキサート 400 mg スクラルファート 1,500 mg シメチジン 300 mg ロートエキス 10 mg 乳糖 1,150 mg 結晶セルロース 900 mg デンプン 600 mg ヒドロキシプロピルセルロース 180 mg 合計 6,000 mg 上記処方に従い、日本薬局方製剤総則、散剤の項に準じ
て細粒剤を製造した。
【0023】
【発明の効果】本発明の医薬組成物は、抗Hp活性を有
する生薬成分を単味で使用するのに比べてHpに対して
より強い抗菌作用を示すことから抗ヘリコバクター・ピ
ロリ剤として、Hpに起因する胃炎、胃潰瘍あるいは十
二指腸潰瘍などの胃腸疾患の治療又は再発防止などに有
用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 35/78 A61K 35/78 V W ACJ ACJJ ACL ACLK AGA AGAT 31/12 31/12 31/165 31/165 31/34 31/34 31/415 31/415 31/425 31/425 31/44 31/44 31/70 31/70 45/00 45/00

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)抗ヘリコバクター・ピロリ活性を有
    する生薬末またはその抽出成分と、(b)ヒスタミンH
    2受容体拮抗剤,プロトンポンプ阻害剤,胃粘膜防御型
    胃炎・消化性潰瘍治療剤,制酸剤および止瀉剤の少なく
    とも1種とを組み合わせてなる医薬。
  2. 【請求項2】(a)抗ヘリコバクター・ピロリ活性を有
    する生薬末またはその抽出成分と、(b)ヒスタミンH
    2受容体拮抗剤,プロトンポンプ阻害剤,胃粘膜防御型
    胃炎・消化性潰瘍治療剤,制酸剤および止瀉剤の少なく
    とも1種とを含んでなる医薬組成物。
  3. 【請求項3】抗ヘリコバクター・ピロリ剤である請求項
    2記載の医薬組成物。
  4. 【請求項4】ヘリコバクター・ピロリ菌感染を原因とす
    る胃腸疾患の予防または治療薬である請求項2記載の医
    薬組成物。
  5. 【請求項5】胃腸疾患が胃炎または消化性潰瘍である請
    求項4記載の医薬組成物。
  6. 【請求項6】消化性潰瘍が胃潰瘍または十二指腸潰瘍で
    ある請求項5記載の医薬組成物。
  7. 【請求項7】ヘリコバクター・ピロリ菌感染を原因とす
    る胃腸疾患の再発防止剤である請求項2記載の医薬組成
    物。
  8. 【請求項8】生薬がオウレン,オウバク,ビンロウジ,
    セキリュウカヒ,カンゾウ,チンピ,ショウマ,インチ
    ンコウ,エンゴサク,センナ,シソヨウ,ゴボウシ,タ
    ンジン,レンギョウ,ボタンピ,サンザシ,ホウブシ,
    キンギンカ,コウブシ,コウカ,ウヤク,レンニク,ダ
    イオウ,ショウキョウ,クジン,アロエ,シャクヤクお
    よびチョウジの少なくとも1種である請求項2記載の医
    薬組成物。
  9. 【請求項9】生薬がオウレンである請求項2記載の医薬
    組成物。
  10. 【請求項10】オウバクを更に含有する請求項9記載の
    医薬組成物。
  11. 【請求項11】ヒスタミンH2受容体拮抗剤がシメチジ
    ン,ラニチジン,ファモチジン,ロキサチジン,ニザチ
    ジンまたはその薬学的に許容される塩である請求項2記
    載の医薬組成物。
  12. 【請求項12】ヒスタミンH2受容体拮抗剤としてシメ
    チジンを含有する請求項2記載の医薬組成物。
  13. 【請求項13】プロトンポンプ阻害剤がランソプラゾー
    ル,オメプラゾール,パントプラゾール,ラベプラゾー
    ルまたはレミノプラゾールである請求項2記載の医薬組
    成物。
  14. 【請求項14】胃粘膜防御型胃炎・消化性潰瘍治療剤が
    アルジオキサ,スクラルファート,プログルミド,テプ
    レノン,塩酸セトラキサート,プラウノトール,ソファ
    ルコン,塩酸ベネキサートベータデクス,マレイン酸イ
    ルソグラジン,レバミピド,エカベトナトリウムまたは
    ポラプレジンクである請求項2記載の医薬組成物。
  15. 【請求項15】制酸剤が乾燥水酸化アルミニウムゲル,
    ケイ酸アルミン酸マグネシウム,ケイ酸マグネシウム,
    合成ケイ酸アルミニウム,合成ヒドロタルサイト,酸化
    マグネシウム,水酸化アルミナマグネシウム,水酸化ア
    ルミニウムゲル,水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリ
    ウム共沈生成物,水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウ
    ム混合乾燥ゲル,水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウ
    ム・炭酸カルシウム共沈生成物,水酸化マグネシウム,
    炭酸水素ナトリウム,炭酸マグネシウム,沈降炭酸カル
    シウム,メタケイ酸アルミン酸マグネシウム,無水リン
    酸水素カルシウム,リン酸水素カルシウム,アミノ酢
    酸,ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテートまたは
    ロートエキスである請求項2記載の医薬組成物。
  16. 【請求項16】止瀉薬が次サリチル酸ビスマス,次硝酸
    ビスマス,次炭酸ビスマス,次没食子酸ビスマス,タン
    ニン酸,タンニン酸アルブミンまたはメチレンチモール
    タンニンである請求項2記載の医薬組成物。
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