JPH10109360A - 複合シートの製造方法 - Google Patents

複合シートの製造方法

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JPH10109360A
JPH10109360A JP26639196A JP26639196A JPH10109360A JP H10109360 A JPH10109360 A JP H10109360A JP 26639196 A JP26639196 A JP 26639196A JP 26639196 A JP26639196 A JP 26639196A JP H10109360 A JPH10109360 A JP H10109360A
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勝司 前田
Kazuo Fujita
和男 藤田
Mikio Suzuki
幹男 鈴木
Masao Kurahashi
昌男 倉橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 美観及び風合いが良好で、液不透過性シート
及び不織布の接着力が強い複合シートを、高い生産性を
もって、製造することができる複合シートの製造方法を
提供すること。 【解決手段】 液不透過性シート12と不織布11とを
接着剤13によって貼り合わせてなる積層シート10
を、彫刻ロール21と受けロール22との間に通してエ
ンボス加工を施すエンボス工程を具備し、上記受けロー
ル22は、その硬度がD硬度で70〜94度である複合
シート1の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液不透過性シート
と不織布とを接着剤によって積層してなる複合シートの
製造方法に関し、更に詳しくは、高速でエンボス処理を
行ってもピンホールの発生がなく、しかも、エンボスパ
ターンを鮮明に付けることができる複合シートの製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】液不透
過性シートと不織布とを接着剤で貼り合わせてなる複合
シートは、使い捨ておむつの裏面シート等、種々の用途
に用いられている。このような複合シートにおいては、
液不透過性シートと不織布との接着力を高めること、見
た目をよくすること、及び使い捨ておむつに用いる場合
には肌ざわり等の風合いをよくすることが要求されてい
る。
【0003】そこで、このような要求を満足すべく、上
記複合シートには、エンボス処理を施すことが、行われ
ている。しかし、エンボス処理を施す場合、生産性を高
めるべく、エンボス処理速度を速くすると、ピンホール
が発生するため、処理速度を速くすることができず生産
性が悪いという問題がある。特に、この問題は、美観の
高い複合シートを得ようとする場合には、顕著である。
【0004】また、液不透過性シートや不織布の坪量を
高くすれば、処理速度を速くしても、ピンホールの発生
を抑制することも可能であるが、この場合には、見た
目、即ち美観に劣り、また風合いが低下し、更には、コ
ストが高くなるという問題がある。
【0005】従って、本発明の目的は、美観及び風合い
が良好で、液不透過性シート及び不織布の接着力が強い
複合シートを、高い生産性をもって、製造することがで
きる複合シートの製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解消すべく鋭意検討した結果、エンボス加工において
用いる受けロールとして特定の硬度を有するロールを用
いることにより、上記目的を達成しうることを知見し
た。
【0007】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
ので、液不透過性シートと不織布とを接着剤によって貼
り合わせてなる積層シートを、彫刻ロールと受けロール
との間に通してエンボス加工を施すエンボス工程を具備
し、上記受けロールは、その硬度がD硬度で70〜94
度であることを特徴とする複合シートの製造方法を提供
するものである。
【0008】また、本発明は、上記受けロールが、コッ
トンロール、ペーパーロール又は硬質ゴムロールである
上記複合シートの製造方法を提供するものである。ま
た、本発明は、上記彫刻ロールは、多数の凸部を有し、
該凸部の総面積がロール全体の面積の5〜40%である
上記複合シートの製造方法を提供するものである。ま
た、本発明は、上記液不透過性シートが、ポリオレフィ
ン樹脂100重量部に対して充填剤50〜400重量部
と第三成分1〜20重量部とを混合してなる樹脂組成物
により形成された透湿シートである上記複合シートの製
造方法を提供するものである。また、本発明は、上記不
織布の坪量が15〜50g/m2 であり、透湿性シート
の坪量が15〜50g/m2 である上記複合シートの製
造方法を提供するものである。
【0009】
【発明実施の形態】以下、本発明の複合シートの製造方
法について詳細に説明する。本発明において用いられる
上記液不透過性シートとしては、液不透過性のシートで
あれば特に制限なく用いることができるが、ポリオレフ
ィン樹脂100重量部に対して充填剤50〜400重量
部と第三成分1〜20重量部とを混合してなる樹脂組成
物からなる透湿シート、更に具体的には、該樹脂組成物
を溶融成形してなるシートを少なくとも一軸方向に延伸
して得られる透湿シートが好ましく挙げられる。
【0010】上記ポリオレフィン樹脂としては、高密度
ポリエチレン、中密度ポリエチレン、線状低密度ポリエ
チレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合
体、ポリブテン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙
げられ、使用に際しては単独で又は二種以上混合して用
いることができる。中でも特に、高密度ポリエチレン、
低密度ポリエチレン及び線状低密度ポリエチレン、並び
にこれらの混合物が好ましく用いられる。また、上記ポ
リオレフィン樹脂の密度は、0.910〜0.940g
/cm3 であるのが好ましく、メルトフローレート(M
FR)は、0.1〜5.0g/10分であるのが好まし
い。従って、本発明においては、上記の範囲内の密度及
びMFRを有する、高密度ポリエチレン、低密度ポリエ
チレン及び線状低密度ポリエチレン、並びにこれらの混
合物が特に好ましく用いられる。
【0011】また、上記充填剤としては、通常、ゴム又
はプラスチック中に混合される充填剤であれば特に制限
されずに用いることができ、具体的には、無機充填剤及
び有機充填剤が挙げられる。上記無機充填剤としては、
炭酸カルシュウム、炭酸バリュウム、炭酸マグネシュウ
ム、タルク、クレー、カオリン、シリカ、酸化チタン、
硫酸バリュウム、硫酸マグネシュウム、珪藻土、酸化亜
鉛、アルミナ、マイカ、ゼオライト、カーボンブラック
等が挙げられ、上記有機充填剤としては、木粉、パルプ
粉、フェノール樹脂、エポキシ樹脂及びポリアクリル酸
エステル等の熱可塑性樹脂を放射線等で架橋した樹脂、
あるいは融解温度が成形温度より高い樹脂等のポリマー
等が挙げられる。これらは、単独でまたは二種以上混合
して使用してもよい。上記充填剤の平均粒子径は、50
μm以下であるのが好ましく、さらに好ましくは0.0
5〜30μmであり、最も好ましくは0.5〜5.0μ
mである。平均粒子径が50μmを超える場合には、得
られる透湿シートの孔の緻密性が低下し、また、平均粒
径が0.05μm未満の場合には、延伸ムラが生じ易く
良好な透湿シートが得られないので、上記範囲内とする
のが好ましい。
【0012】また、上記充填剤には、ポリオレフィン樹
脂への分散性及び透湿シートの延伸性を向上させるため
に表面処理を行うのが好ましく、この際用いられる表面
処理剤としては、脂肪酸またはその金属塩等充填剤表面
を疎水化できるものが好ましく用いられる。尚、この表
面処理は、原料を均一分散させる工程において、上記充
填剤と上記表面処理剤とを混練する等してインライン処
理することができる。また、別に充填剤を表面処理して
おき、この表面処理された充填剤を用いてもよい。
【0013】上記第三成分は、透湿シートの風合いを良
好にし、鳴りを減少させ、滑り性・延伸性を改良するた
めに添加される成分であり、該第三成分としては、通常
ゴムやプラスチックに混合される、可塑剤や滑剤が挙げ
られる。具体的には例えば、上記可塑剤又は滑剤として
は、脂肪酸と脂肪族アルコールとからなるモノエステ
ル、芳香族カルボン酸と脂肪族アルコールとからなるモ
ノエステルまたはポリエステル、脂肪族ポリカルボン酸
とポリアルコールとからなるポリエステル、モノカルボ
ン酸及び/またはポリカルボン酸とモノアルコール及び
/またはポリアルコールとからなるポリエステル、アル
コール及び/またはカルボン酸の一部を残したエステル
またはポリエステル、脂肪族アミド、芳香族アミド、脂
肪族の金属石鹸、芳香族カルボン酸の金属石鹸、ブタジ
エンオリゴマー、ブテンオリゴマー、イソブチレンオリ
ゴマー、イソプレンオリゴマー、石油樹脂、クマロン樹
脂、ケトン樹脂、塩素化パラフィン、シリコン油、流動
ハラフィン、ポリエチレンワックス等が挙げられる。
【0014】上記樹脂組成物の混合は、通常の方法で行
うことができ、例えば、ヘンシェルミキサー、スーパー
ミキサー等の高速攪拌機によって予備混合し、その後、
二軸混練機、バンバリーミキサー等の通常の混練機によ
って混練してペレット化することにより行うことができ
る。次いで、得られたペレットをインフレ成形機やTダ
イ成形機等のシート成形機に供給してシートを得ること
ができる。更に、このシートを一軸方向あるいは二軸方
向に延伸することにより、透湿性シートを得ることがで
きる。この際、延伸倍率は、好ましくは1.2〜5倍
(面積比)であり、更に好ましくは、1.2〜3倍であ
る。また、延伸方法としては、ロール延伸法、テンター
延伸法あるいはチューブラ延伸法等が使用され、これら
を多段に使用したり組み合わせて延伸してもよい。また
得られた透湿シートには、寸法の安定化のために熱処理
を行っても良い。
【0015】また、上記透湿性シートの坪量は、15〜
50g/m2 であることが好ましく、さらには15〜3
5g/m2 であることが好ましい。また、上記透湿性シ
ートの透湿度は、好ましくは0.1g/(100cm2
・hr)以上であり、更に好ましくは0.5〜4.0g
/(100cm2 ・hr)であり、最も好ましくは0.
5〜2.5g/(100cm2 ・hr)である。
【0016】(不織布)本発明において用いられる上記
不織布としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリ
プロピレン(PP)等のポリオレフィン;ポリエチレン
テレフタレート(PET);ポリアミド等の熱可塑性樹
脂単独からなる繊維や、これらの樹脂の2種以上を用い
てなる芯鞘型、サイドバイサイド型等の構造を有する複
合繊維からなる不織布が挙げられる。これらの繊維の中
でも、ポリプロピレン単独繊維からなる不織布や、鞘成
分がポリエチレンまたは低融点ポリプロピレンであり芯
成分がポリエチレンテレフタレートまたはポリプロピレ
ンからなる芯鞘構造繊維からなる不織布が好ましい。該
芯鞘構造繊維の代表例としては、PET(芯)/PE
(鞘)、PP(芯)(PE(鞘)、PP(芯)/低融点
PP(鞘)等の芯鞘構造繊維等が挙げられる。
【0017】上記不織布を構成する上記の繊維の繊維径
は、柔らかさ、風合い、接着剤の裏抜け防止の点から、
細かいことが好ましく、具体的には繊維径が好ましく
は、1.0〜3.0デニールであり、特に好ましくは
1.5〜2.0デニールである。1.0デニール未満で
あると、製造が困難となり、コスト高となり、一方、
3.0デニールを超えると、不織布の柔らかさ等の風合
いや肌触りが悪くなるので、上記範囲内とするのが好ま
しい。また、上記不織布の坪量は、15〜50g/m2
であるのが好ましく、15〜30g/m2 であるのが更
に好ましい。上記坪量が15g/m2 未満であると、不
織布の製造が困難となり地合が悪くなり、50g/m2
を超えると、柔らかさ等の風合いや肌触りが悪くなるの
で、上記範囲内とするのが好ましい。また、上記不織布
としては、スパンボンド法、ヒートロール法、メルトブ
ローン法等一般的な不織布の製造方法を用いて製造され
た不織布特に制限無く用いることができる。
【0018】(接着剤)また、本発明において用いられ
る上記接着剤としては、スチレン系エラトマーをベース
にしたゴム系のホットメルト接着剤、及びアモルファス
ポリアルファオレフィンをベースとしたオレフィン系の
ホットメルト接着剤等が挙げられる。上記スチレン系エ
ラストマーとしては、スチレン・ブタジエンゴム(SB
R)、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合
体(SBS)、スチレン・イソプレン・スチレンブロッ
ク共重合体(SIS)、スチレン・エチレン・ブチレン
・スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン・
エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合体(S
EPS)等が挙げられる。
【0019】また、上記接着剤の溶融粘度は、180℃
で10000cps以下であるのが好ましく、1000
〜8000cpsであるのが更に好ましく、1000〜
6000cpsであるのが最も好ましい。上記溶融粘度
が10000cpsを超えると、上記接着剤の塗工性が
低下して塗工面にムラが生じたり上記接着剤のボタ落ち
が生じたりするおそれがあるので、好ましくない。
【0020】上記接着剤は、液不透過性シートと不織布
との間の全面に塗工されてもよく、或いは、断続的に塗
工されていてもよい。断続的に塗工する方法としては、
例えば、線状、点状、矩形状、スパイラル状等に塗工す
る方法が挙げられる。また、上記接着剤による接着点面
積(接着剤が塗布された部分の面積)は、塗工面積全体
の10〜60%となるように塗工することが好ましい。
尚、上記接着剤は、塗工面の略全面に亘って塗工されて
いるのが好ましい。また、上記接着剤の塗工量は、好ま
しくは0.5〜7.0g/m2 であり、更に好ましくは
0.5〜3.0g/m2 である。上記塗工量が0.5g
/m2 未満であると、上記液不透過性シートと上記不織
布との間の接着力が不十分となり、7.0g/m2 を超
えると、接着力は十分であるものの複合シートが硬くな
り風合いが低下してしまうので、上記範囲内とするのが
好ましい。
【0021】上記接着剤の塗工方法としては、上記接着
剤を繊維状に塗工したり、霧状にして点状に塗工する方
法等が挙げられる。具体的には、スロットスプレー法、
カーテンスプレー法、メルトブローン法、スパイラルス
プレー法、グラビア法、並びに線状に塗工する方法等が
挙げられる。
【0022】(エンボス)本発明において上記エンボス
加工に際して用いられる上記彫刻ロールとしては、例え
ば、多数の凸部が種々のパターンで表面に彫刻された鉄
ロールなどを用いることができる。また、該彫刻ロール
は、加熱可能なロールであるのが好ましい。上記彫刻ロ
ールにおける上記凸部の形状としては、例えば、ピン、
点ドット、亀甲、格子、縦縞、横縞、編み目、絵柄等が
挙げられるが、特にこれらに限定されるものでは無い。
また、上記彫刻ロールの上記凸部の角は、丸めてあるの
がピンホール防止のために好ましい。
【0023】また、上記凸部の面積(総面積)が、彫刻
ロールの表面全体の面積に対して、5〜40%であるの
が好ましい。上記面積が、5%未満であると、液体不通
過性シートと不織布との接着力を十分上げることができ
ず、40%を超えると、複合シートが硬くなり風合いが
低下するので好ましくない。そして、このようにエンボ
ス加工されて形成された複合シートにおける液不透過性
シートと不織布との融着部は、上記彫刻ロールにおける
上記凸部の面積のロール表面全体の面積に対する割合
と、略同程度の面積率(融着部の総面積/シート全体の
面積)を有する。尚、上記凸部の大きさや間隔は、上記
の面積の割合を満足すれば、任意である。従って、上記
複合シートに形成される融着部間の間隔も所望の融着部
の形状に応じて任意であるが、該融着部がシートの全面
に亘って形成されるようにするのが好ましい。
【0024】また、本発明において上記エンボス加工に
際して上記彫刻ロールと一対で用いられる上記受けロー
ルは、特定の表面硬度を有するものである。上記の特定
の表面硬度は、D硬度で70〜94度であり、好ましく
は80〜94度である。尚、上記表面硬度は、JIS
K7215におけるD硬さ測定方法により測定されるも
のである。上記受けロールの材質は、上記表面硬度を満
足するものであれば特に制限されないが、例えば、コッ
トンロール、ペーパーロール及び硬質ゴムロール等が挙
げられる。
【0025】而して、本発明の複合シートの製造方法
は、上記液不透過性シートと上記不織布とを上記接着剤
によって貼り合わせてなる積層シートを、上記彫刻ロー
ルと上記の範囲内の硬度を有する上記受けロールとの間
に通してエンボス加工を施すエンボス工程を行うことに
より実施できる。
【0026】以下、上記エンボス工程について詳述す
る。尚、これらの工程以外の工程、例えば、接着剤の塗
布工程等は通常の複合シートの形成方法と同様である。
【0027】上記エンボス加工は、上記積層シートを形
成するのと同時にインラインで行ってもよく、また、後
加工してアウトラインで行ってもよい。また、上記エン
ボス加工において、上記彫刻ロールにより押圧される面
は、上記不織布の面と上記液体不透過性シートの面との
何れの面としてもよい。
【0028】また、上記エンボス加工は、加熱して行う
ことが好ましい。この際のエンボス温度は、不織布を構
成する構成繊維の融点よりも10℃低い温度以下の温度
とするのが好ましい。融点よりも10℃低い温度を超え
る温度で加熱すると、複合シートがロールに融着したり
熱による縮みやシワが発生するので、好ましくない。ま
た、エンボス加工の線圧は、50〜150kg/cm
で、好ましくは80〜120kg/cmである。線圧が
50kg/cm未満であると、エンボスパターンがあま
り鮮明にならず、150kg/cmを超えると、複合シ
ートに穴開きが生じ易くなるので、上記範囲内とするの
が好ましい。
【0029】上記エンボス加工に際しては、エンボス加
工される前の上記積層シートを加熱ロールで予備加熱し
てもよい。また、彫刻ロールと受けロールとの間に温度
差をつけてエンボス処理することもでき、この場合には
得られる複合シートにおいて柔らかい風合いが得られる
ため好ましい。尚、上記エンボス加工の条件は、加工速
度による影響が大きいため、これらの範囲に限られるも
のではない。
【0030】ついで、本発明の複合シートの製造方法に
ついて図面を参照して説明する。ここで、図1は、本発
明の複合シートの製造方法の要部を示す概略図である。
【0031】本発明の複合シートの製造方法は、以下の
ようにして実施される。すなわち、図1に示すように、
巻き出しロール11’から不織布11を巻き出す。ま
た、巻き出しロール12’から液不透過性シートを巻き
出す。そして、該不織布11上に接着剤塗布装置13’
を用いて接着剤13をスパイラル状に塗布し、上記液不
透過性シート12と接着剤13が塗布された不織布11
とをニップロール30、30間に通して貼り合わせて積
層シート10を得る。ついで、得られた積層シート10
を、彫刻ロール21と受けロール22とに通して、エン
ボス加工を行って、エンボス工程を行い、複合シート1
を得る。また、上記エンボス工程を経て製造された複合
シート1は、案内ロール23、23により、巻き取りロ
ール24に導かれて巻き取られる。
【0032】本発明の製造方法によって得られる複合シ
ートは、美観及び風合いが良好で、液不透過性シート及
び不織布の接着力が強い複合シートである。従って、表
面シートと裏面シートと両シート間に介在する吸収体と
を具備する使い捨ておむつ等の吸収性物品における該裏
面シート、介護用の使い捨てシーツ等の衛生材料や衣料
用素材、又雨具や簡易ジャンパ等として有用である。
【0033】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を更に
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0034】〔実施例1〕坪量が30g/m2 の透湿シ
ートと、坪量が22g/m2 の不織布とを、不織布側に
塗工量1.5g/m2 で接着剤を塗工して貼り合わせて
積層シートを得た。ついで、貼り合わせた積層シート
を、凸部の面積が14%で絵柄模様に凸部が彫刻されて
なる彫刻ロールと、通常の硬質ゴムからなり硬度がD硬
度で90度の受けロールを用いてエンボス加工して、エ
ンボス工程を行い複合シートを得た。
【0035】なお、用いた透湿シート、不織布及び接着
剤は、それぞれ下記するものである。 透湿シート;線状低密度ポリエチレン〔「ウルトゼック
ス2520F」商品名、三井石油化学工業(株)製〕1
00重量部、表面処理炭酸カルシウム(平均粒径:1μ
m)150重量部、表1に示すエステル組成物10重量
部を添加し、二軸スクリュー型混練機で混練しペレット
を作製した。得られたペレットをインフレーション成形
機に供給し、インフレーションシートを成形し、ロール
延伸機を用いて延伸温度50℃延伸倍率2.3倍に延伸
して多孔性の透湿シートを得た。この透湿シートの坪量
は30g/m2 であり、透湿度は、1.8g/(100
cm2 ・hr)であった。
【0036】
【表1】
【0037】不織布;撥水性のポリプロピレン繊維(繊
維径1.8デニール)を用いてヒートロール法により作
成した、坪量22g/m2 のヒートロール不織布。 接着剤;APAO(アモルファスポリαオレフィン)を
ベースポリマーとして用いたホットメルト型の接着剤。
【0038】得られた複合シートについて下記する各試
験を行い評価した。その結果を〔表2〕に示す。 ・厚み:デシタル厚み計((株)ミツトヨ社製)によっ
て測定した。 ・耐水圧:複合シートのシート側から2m水柱の水圧を
かけ10min後不織布側の表面が濡れているかどうか
目視し評価した。 ・肌触り評価:触感により下記の評価基準に従い評価し
た。 ○:柔らかい風合いがあり、肌触りも良い。 △:少し硬い感じがする。
【0039】〔実施例2〕受けロールとして、ペーパー
ロールで且つその硬度が70度である、ロールを用いた
以外は実施例1と同様にして複合シートを得、得られた
複合シートについて実施例1と同様の試験を行った。そ
の結果を〔表2〕に示す。
【0040】〔比較例1〕受けロールとして、金属製で
且つその硬度が100度以上である、ロールを用いた以
外は実施例1と同様にして複合シートを得、得られた複
合シートについて実施例1と同様の試験を行った。その
結果を〔表2〕に示す。
【0041】
【表2】
【0042】
【発明の効果】本発明の複合シートの製造方法によれ
ば、美観及び風合いが良好で、液不透過性シート及び不
織布の接着力が強い複合シートを、高い生産性をもっ
て、製造することができる。更に詳細には、本発明の製
造方法によれば、高速でエンボス処理を施してもピンホ
ールの無い複合シートを得ることができ、また、液不透
過性シートと不織布とを薄くしても高速でエンボス処理
を施すことができ、更には、エンボスパターンも鮮明に
付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の製造方法の概略を示す概略図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 倉橋 昌男 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液不透過性シートと不織布とを接着剤に
    よって貼り合わせてなる積層シートを、彫刻ロールと受
    けロールとの間に通してエンボス加工を施すエンボス工
    程を具備し、 上記受けロールは、その硬度がD硬度で70〜94度で
    あることを特徴とする複合シートの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記受けロールが、コットンロール、ペ
    ーパーロール又は硬質ゴムロールであることを特徴とす
    る請求項1記載の複合シートの製造方法。
  3. 【請求項3】 上記彫刻ロールは、多数の凸部を有し、
    該凸部の総面積がロール全体の面積の5〜40%である
    ことを特徴とする請求項1記載の複合シートの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 上記液不透過性シートが、ポリオレフィ
    ン樹脂100重量部に対して充填剤50〜400重量部
    と第三成分1〜20重量部とを混合してなる樹脂組成物
    により形成された透湿シートであることを特徴とする請
    求項1記載の複合シートの製造方法。
  5. 【請求項5】 上記不織布の坪量が15〜50g/m2
    であり、透湿性シートの坪量が15〜50g/m2 であ
    ることを特徴とする請求項1記載の複合シートの製造方
    法。
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