JPH11972A - 透湿性複合フィルム - Google Patents

透湿性複合フィルム

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JPH11972A
JPH11972A JP15672597A JP15672597A JPH11972A JP H11972 A JPH11972 A JP H11972A JP 15672597 A JP15672597 A JP 15672597A JP 15672597 A JP15672597 A JP 15672597A JP H11972 A JPH11972 A JP H11972A
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JP
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film
moisture
polyolefin
nonwoven fabric
permeable
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JP15672597A
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Masaru Sasai
優 笹井
Shingo Kaneko
新吾 金子
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Tokuyama Corp
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Tokuyama Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表面が布地に近い良好な風合いを有し、引裂強
度等の強度も良好な透湿性フィルムを安価に製造するこ
と。 【解決手段】ポリオレフィン系2軸延伸透湿性フィルム
の少なくとも一方の面に、メルトブロー法やスパンボン
ド法等で得られる目付5〜20g/m2、平均繊維径
0.2〜2デニール、嵩比重0.05以下のポリオレフ
ィン系不織布が積層されてなる透湿性複合フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面が布地状の風
合いを有し透湿性を有する複合フィルムに関し、さら
に、詳しくは紙オムツや生理用ナプキンのバックシート
等に好適な複合フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】充填剤含有のポリオレフィンシートを延
伸等して得られるポリオレフィン系透湿性フィルムは、
その透湿、防水機能から紙オムツや作業衣等へ広く利用
されている。該フィルムを紙オムツのバックシート等と
して使用した場合、防水性や通気性については理想的な
ものが得られるが、該フィルムのつるつるした独特の風
合いは、直接人の肌に触れる時には、必ずしも歓迎され
るものではなく、肌触りがよく、よりしなやかでふっく
らした布地に近い風合いの素材が求められている。
【0003】透湿性フィルムの風合いを改良する方法と
しては、特開平3−97459号公報記載のように透湿
性フィルムにエンボスを付与する方法や、透湿性フィル
ムの風合いを補う目的で不織布を積層する方法が知られ
ている。例えば、特開平2−155639号公報や特開
平3−133625号公報記載のように、透湿性フィル
ムに熱接着性複合繊維を含有するウエブまたは不織布を
熱圧着する方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、透湿フ
ィルムにエンボス付与するだけでは、肌触りが十分では
なく、布地に近い風合いとは言い難い。
【0005】また、透湿性フィルムと不織布とを積層し
た複合フィルムを用いると、フィルム単体と比べて高価
になる。そのため、使用する不織布としては、できるだ
け低目付なものを用いるのが望まれる。また、これら透
湿性フィルムには、引裂強度等の強度もできるだけ高く
することが望まれる。
【0006】ところが、一般に知られている複合フィル
ムは、透湿性フィルムとして、1軸延伸により多孔質化
したものを用いたものが多い。1軸延伸フィルムは、引
裂強度が弱く、これに低目付な不織布を積層すると、得
られる複合フィルムは、該強度的な観点から満足できな
くなる。一方、2軸延伸により透湿化したフィルムに低
目付な不織布を積層した場合、得られる複合フィルムは
強度的には十分なものになるが、不織布が低目付な分、
風合いの改良効果は今一歩のものが多い。
【0007】以上の背景から、表面が布地に近い良好な
風合いを有し、引裂強度等の強度も良好な透湿性フィル
ムを開発することが大きな課題であった。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記の課題に鑑み、鋭意研究を続けてきた。その結果、
透湿性フィルムの2軸延伸による強度を生かし、これに
積層する不織布を低目付の特定の性状のものとすること
により、上記の課題が解決できることを見出し本発明を
完成するに至った。
【0009】即ち、本発明は、ポリオレフィン系2軸延
伸透湿性フィルムの少なくとも一方の面に、目付5〜2
0g/m2、平均繊維径0.2〜2デニール、嵩比重
0.05以下のポリオレフィン系不織布が積層されてな
る透湿性複合フィルムである。
【0010】本発明において、ポリオレフィン系透湿性
フィルムの素材となるポリオレフィンはエチレン、プロ
ピレン、1−ブテン等の好適には炭素数2〜20のα−
オレフィンの単独共重合体またはこれらの共重合体が何
ら制限なく使用される。なかでも、柔軟性、強度、価格
から中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低
密度ポリエチレン等が好ましい。
【0011】本発明においてポリオレフィン系透湿性フ
ィルムは、上記ポリオレフィンからなり、フィルムの片
側からもう一方の面に連通する連通孔を多数有する多孔
質のものが何ら制限なく使用できる。その際、このポリ
オレフィン系透湿性フィルムは、空隙率が10〜70%
の範囲のものが好ましい。空隙率が10%以下であれば
充填材の周囲にできた空隙同士が連結されず、フィルム
の両面を連結する連通孔が形成され難くなり、透湿性フ
ィルムの特性である通気性や透湿性が十分でなくなる傾
向がある。一方、空隙率が70%を越える場合は、フィ
ルムの機械的強度が不足しがちになり、加工工程におい
てフィルム破断や使用中の破れ等の問題を生じる場合が
ある。特に透湿性フィルムの機械的物性を満足させるた
めには、空隙率は25〜65%であることが好ましい。
【0012】また、ポリオレフィン系透湿性フィルム
は、防水性の観点から、エタノールバブルポイント法に
て測定した最大細孔径が0.01〜10μmのものが好
ましい。特に、0.1〜5μmのものが好適である。さ
らに、ポリオレフィン系透湿性フィルムの通気度は、通
常、10〜10,000秒/100ccの範囲であるこ
とが、紙おむつや衣料用途に使用する場合に好適であ
る。通気性は、空隙率と密接な関係を有しており、空隙
率が大きいときは通気性も大きくなるのが一般的であ
る。
【0013】一方、透湿度は、ポリオレフィンのような
素材自体が透湿性を有しないフィルムの場合、一般には
連通孔の大きさと数に相関がある。透湿度は1000g
/24hr以上、好適には2000〜7000g/24
hrが好適である。なお、透湿度はJIS Z 020
8に示される塩化カルシウム法で測定を行った値であ
る。
【0014】また、この透湿性フィルムの目付は15〜
40g/m2、好適には18〜30g/m2が好ましい。
15g/m2以下の場合、製造工程においてピンホール
やフィルムの破断が多発し、安定的に生産することが難
しくなる傾向がある。また、40g/m2を越えると過
剰品質であり、コスト的にも不利になる。
【0015】本発明において、上記ポリオレフィン系透
湿性フィルムは、如何なる方法により製造したものでも
良いが、一般には、前記ポリオレフィンに充填剤を充填
したポリオレフィン組成物をシート状に溶融成形し、こ
れを2軸延伸して多孔化させたものが好ましい。充填剤
としては、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、石膏、亜硫
酸カルシウム、リン酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
硫酸マグネシウム、水和珪酸、無機珪酸、ソーダ灰、塩
化ナトリウム、クレー、各種セメント、火山灰、シラ
ス、酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラック、金属粉、
その他の無機物または無機物を主体とする有機金属塩が
挙げられ、これらは単独または混合物で使用される。一
般に、平均粒径が、50μm以下、好ましくは0.05
〜30μm以下の範囲、特に、0.1〜5μm以下のも
のが好ましい。そのポリオレフィンへの配合量は、通
常、ポリオレフィン100重量部に対して50〜400
重量部、好ましくは60〜300重量部の割合で使用さ
れる。
【0016】ポリオレフィンと無機充填材とからなるポ
リオレフィン組成物のシート状への溶融成形は、特に限
定されないが、T−ダイ成形法、空冷式または水冷式イ
ンフレーション成形法によって未延伸フィルムを形成さ
せるのが好適である。次に、この未延伸フィルムを、一
般にロール延伸法による1軸延伸後、テンター延伸機、
エアーインフレーション延伸機、マンドレル延伸機等に
より横方向に逐次に2軸延伸するか、あるいは同時に縦
及び横方向に延伸する方法により延伸する。延伸温度
は、一般に常温以上でポリオレフィンの融点以下、特に
融点より10℃低い温度が好ましい。また、2軸延伸は
縦(MD)、横(TD)方向にそれぞれ1.2〜5.0
倍とすることが、力学バランスや、強度の保持と同時に
優れた通気性及び防水性(耐水性)を示すために特に好
ましい。さらに、一般にはかかる延伸後、緊張下で熱処
理を行うことや、コロナ放電等の処理を行うことができ
る。
【0017】また、上記透湿性フィルムは、引裂強度が
0.3Nより大きいのが好ましい。それにより、低目付
で嵩高い不織布の強度をより十分に補うことが可能にな
る。また、後述する透湿性フィルムと不織布の貼り合わ
せにおいて、ラミネート速度を十分に上げることが可能
になる。
【0018】本発明において、ポリオレフィン系不織布
の素材となる繊維はエチレン、プロピレン、1−ブテン
等の好適には炭素数2〜20のα−オレフィンの単独共
重合体またはこれらの共重合体が何ら制限なく使用され
る。なかでも、強度、価格からポリプロピレン、高密度
ポリエチレン等が好ましい。また、本発明の効果を阻害
しない程度であれば、PET(ポリエチレンテレフタレ
ート)やポリアミド、ポリエステル、エチレンーメチル
メタクリレート共重合体等を混合した複合繊維でもかま
わない。前記ポリオレフィンのメルトフローレートはポ
リエチレン系の場合は190℃で測定した値が、10〜
1000g/10min、ポリプロピレン系の場合23
0℃で測定した値が、10〜1000g/10minで
あることが後述する不織布の製造、強度、風合いの面で
好ましい。
【0019】本発明において用いられる不織布の目付は
5〜20g/m2、好適には8〜18g/m2でなければ
ならない。目付が5g/m2よりも少ないと、不織布の
強度が弱くなり、また、肌触りも悪くなる。一方、目付
が20g/m2よりも大きくなると、過剰品質となり、
製造コストも高くなる。
【0020】また、不織布の平均繊維径は0.2〜2デ
ニール、好適には0.5〜1.8デニールでなければな
らない。0.2デニール以下になると、湿った感じの手
触りとなり、布地状の風合いとは言い難くなる。一方、
2デニールを越えると、低目付で嵩高い不織布を製造す
るのが困難になり、嵩高性の低下の結果、風合いの低下
につながる。なお、ポリオレフィンがポリプロピレン単
体の場合、0.2〜2デニールを走査型電子顕微鏡(J
SM−T220)で観察した平均繊維径で表すと7〜1
8μm程度になる。一般に、平均繊維長は強度の面から
3cm以上、好適には5cm以上のものが好ましい。
【0021】不織布の嵩比重は、風合いの面から0.0
5以下、好適には0.04以下でなければならない。嵩
比重が0.05よりも大きいと、布地状の風合いが乏し
くなる他、複合フィルムに手を触れたとき適度なクッシ
ョン性がなく、堅い感じになる。なお、嵩比重は圧縮弾
性試験機にて5mN/cm2荷重下で測定した厚み(m
m、n=20)を平均し、目付(g/m2)/厚み(m
m)で測定を行った値である。
【0022】該不織布の引裂強度は、通常、0.5〜3
N、好ましくは0.7〜2Nが好適である。この場合に
おいて最も、得られるフイルムは強度的に満足されたも
のになる。その結果、オープンタイプの紙オムツの場
合、テープで固定する際に誤ってバックシートの不織布
に付けても破断が生じ難いものになる。さらに、透湿性
フィルムとして2軸延伸フィルムを用いる本発明の効果
がより十分に発揮されるものになる。
【0023】本発明において、不織布は上記物性を満足
すれば、如何なる方法により製造したものでも良いが、
一般には、メルトブロー法において、平均繊維径を通常
より大きくして製造するか、スパンボンド法(マイクロ
スパンボンド法)において、平均繊維径を通常より小さ
くして製造するか、或いはステーブル繊維をカーディン
グマシンにかけて製造する方法(乾式カード不織布)が
好適に用いられる。なお、メルトブロー法の場合、平均
繊維径は0.01〜0.1デニール程度が一般的である
が、繊維を吹き飛ばす空気流の速度、溶融樹脂の粘度あ
るいはメルトフローレート、ダイ、オリフィスの径等を
変更し、平均繊維径を大きくすることが可能である。さ
らに、エンボス処理やウォータジェット処理等の処理を
行うことができる。
【0024】本発明では、前記ポリオレフィン系2軸延
伸透湿性フィルムの少なくとも一方の面に、上記ポリオ
レフィン系不織布を積層させる。積層する方法は、一般
的にホットメルト接着剤を不織布またはフィルムに吹き
付けるか、コーティングヘッド法により該接着剤を不織
布或いはフィルムに接触させながら付け、次いで、両者
を貼り合わせるのが好ましい。吹き付けの方法はファイ
バー状、スプレー状、ドット状等の公知の方法が何ら制
限なく用いられる。
【0025】ここで、ホットメルト接着剤とは、溶融状
態で付着させた被着面と固化後強固に接着している性状
を有する樹脂である。このホットメルト接着剤は、軟化
点が70℃以上、ポリオレフィン系透湿性フィルムを形
成するポリオレフィンの融点以下のものが好ましい。ホ
ットメルト接着剤として、ポリオレフィンの融点以上の
ものを用いると、上記吹き付け温度が過度に高くしなく
てはならなくなり、透湿性フィルム自体が溶融し収縮や
ピンホール等を生じる問題が発生し易くなる。なお、本
発明において軟化点は、JIS K 2406に示され
る環球法により測定された値をいう。
【0026】本発明において好適に使用されるホットメ
ルト接着剤を具体的に示せば、ポリオレフィン系、エチ
レン−酢酸ビニル系、ポリアミド系、ポリエステル系、
ポリウレタン系、ポリメチルメタクリレート系、ポリカ
ーボネート系等のものが挙げられる。特に接着強度の点
からポリオレフィン系やエチレン−酢酸ビニル系のもの
を用いるのが良好である。また、これらのホットメルト
接着剤は、吹き付け温度において、溶融粘度が500〜
20000mPa・s、好ましくは1000〜1000
0mPa・sのものが好ましい。この溶融粘度のホット
メルト接着剤は、吹き付けの操作性に特に優れる。
【0027】具体的には、ニッタフレンドレイ(株)製
H6805(軟化点81℃)、H6681(86℃)、
宇部レキセン製APAOプロピレン/1−ブテン共重合
体、UT2715(107℃)、UT2730(110
℃)、UT2780(110℃)、積水化学(株)製エ
スダイン9168G(87℃)、9276(94℃)、
9566(117℃)、三洋化成(株)製ユーメックス
2000(107℃)等を挙げることができる。
【0028】使用するホットメルト接着剤の塗布量は、
0.1〜5g/m2が好適である。さらに好ましくは
0.5〜3g/m2が望ましい。上記の如く塗布量が
0.1g/m2よりも少ないとは不織布と透湿性フィル
ムの剥離強度が弱くなり、オムツ製造工程や使用時にお
いて剥がれ易くなる。一方、接着剤の量が5g/m2
りも多いと、不織布の表面を抜けて裏抜けの原因にもな
り、また、コスト的にも不利となる。
【0029】また、吹き付け温度は、ホットメルト接着
剤が良好な溶融状態に維持される温度であり、ポリオレ
フィン系透湿性フィルム自体または不織布自体に溶融が
生じない温度であればよい。上記吹き付け温度は、該ポ
リオレフィンの融点以上の温度であっても吹き付け時間
や吹き付け量等の制御でこのものを溶融に至らせずに吹
き付けることが可能である。従って、上記ポリオレフィ
ン系透湿性フィルムに溶融を生じない温度の上限は一概
には決定できない。通常、120〜180℃の範囲で使
用される。
【0030】本発明において、以上説明した透湿性複合
フィルムは、特に制限されるものではないが、透湿度が
1000g(40℃、90%、24hr)以上、好適に
は2000g以上に維持されているのが良好である。ま
た、本発明によれば、引裂強度が1N以上の透湿性複合
フィルムを得ることが可能である。このような高い引裂
強度を有する透湿性複合フィルムは、紙おむつ等のバッ
クシートとして極めて好適である。
【0031】
【発明の効果】以上の説明より理解されるように、本発
明により提供される透湿性複合フィルムは、目付の小さ
い不織布が貼り合わされているにも関わらず、しなやか
でふっくらとした肌触りがよい布地に近い風合いを有す
る。また、透湿性フィルムが2軸延伸フィルムであるた
め引裂強度等の機械的強度にも極めて優れる。さらに、
前記不織布は目付が小さい分、安価に製造でき、コスト
的にも有利である。従って、本発明により得られる複合
透湿性フィルムは、透湿防水フィルムの用途、即ち、紙
オムツや衛生ナプキン等の用途に好適に用いられる。
【0032】
【実施例】本発明を以下の実施例及び比較例によりさら
に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限さ
れるものではない。なお、各物性は、次の方法により測
定された値である。
【0033】(1)引裂強度:JIS L1085に準
拠して測定した。
【0034】(2)風合い:目視及び手触り具合で、布
地状のしなやかでふっくらとした風合いの程度を次の基
準で判定した。
【0035】◎:布地の風合いである。
【0036】○:布地の風合いにかなり近い。
【0037】△:布地の風合いはあまりない。
【0038】×:布地の風合いはない。
【0039】(3)高速ラミネート性:以下の基準で評
価した。
【0040】○:100m/minでも安定して不織布
とフィルムとを貼り合わすことができる。
【0041】×:50m/min以下でしか安定した貼
り合わせができない。
【0042】実施例1 線状低密度ポリエチレン(以下LLDPEと略記する。
住友化学(株)製、商品名:スミカセン−LFA201
−1、MFR=2g/10min、密度0.92g/c
3、融点120℃ )100重量部、及び重質炭酸カ
ルシウム(白石カルシウム(株)製、商品名:ライトン
200−B−10、平均粒径1.0μm高級脂肪酸表面
処理品)150重量部に、紫外線吸収剤、耐候安定剤を
配合し、30mm二軸押出機を用いて190℃のシリン
ダー温度で溶融し、ペレット状の混練物を得た。このペ
レットをインフレーション押出機を用い、シリンダー温
度170℃、ダイ温度180℃、引取スピード10m/
minの条件にて厚さ33μm折径400mmの筒状シ
ートを成形した後、60℃の温度で縦方向に1.5倍に
延伸した後、さらにマンドレル延伸機を用いて横方向に
1.3倍に延伸して厚さ25μm、目付25g/m2
透湿性フィルムを得た。このフィルムの空隙率は43
%、最大細孔径は0.7μm、透湿度は4000g/m
2・24hrであった。
【0043】ファイバースプレー(塗工幅300mm)
を用いてマイクロスパンボンド不織布(目付15g/m
2、平均繊維径2.0d)にエチレン−酢酸ビニル系の
ホットメルト接着剤「H−6805」(ニッタフィンド
レイ(株)製)を吹き付け温度160℃で、吹き付け量
が1g/m2となるようにファイバー状として吹き付
け、上記製法で得られた透湿性フィルムと張り合わせ
た。得られた複合フィルムの物性を表1に示した。
【0044】実施例2及び3 透湿性フィルムの目付をそれぞれ20g/m2及び30
g/m2に変えた以外は実施例1と同様に行った。得ら
れた複合フィルムの物性を表1に示した。
【0045】実施例4 マイクロスパンボンド不織布の目付を10g/m2及び
平均繊維径を1.0dに変えた以外は実施例1と同様に
行った。得られた複合フィルムの物性を表1に示した。
【0046】実施例5 マイクロスパンボンド不織布の目付を8g/m2に変え
た以外は実施例1と同様に行った。得られた複合フィル
ムの物性を表1に示した。
【0047】実施例6 不織布をメルトブロー不織布(目付10g/m2、平均
繊維径0.7d)に変えた以外は実施例1と同様に行っ
た。得られた複合フィルムの物性を表1に示した。
【0048】比較例1 実施例1において、透湿性フィルムを2軸延伸を行わず
に1軸延伸品(延伸倍率1.5倍、透湿度2150g/
2・24hr)と変えた以外は実施例1と同様に行っ
た。得られた複合フィルムの物性を表1に示した。
【0049】比較例2 実施例1において、不織布と貼り合わせずに透湿フィル
ム単体の物性を表1に示した。
【0050】比較例3及び4 メルトブロー法による不織布の平均繊維径を0.05d
及び4dに変えた以外は実施例1と同様に行った。得ら
れた複合フィルムの物性を表1に示した。
【0051】
【表1】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオレフィン系2軸延伸透湿性フィルム
    の少なくとも一方の面に、目付5〜20g/m2、平均
    繊維径0.2〜2デニール、嵩比重0.05以下のポリ
    オレフィン系不織布が積層されてなる透湿性複合フィル
    ム。
JP15672597A 1997-06-13 1997-06-13 透湿性複合フィルム Pending JPH11972A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001089439A1 (fr) * 2000-05-23 2001-11-29 Toyo Eizai Kabushiki Kaisha Feuille ultra-mince absorbante, article absorbant jetable equipe de cette feuille et dispositif de production de celle-ci
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