JPH1010737A - ポジ画像形成組成物 - Google Patents

ポジ画像形成組成物

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JPH1010737A
JPH1010737A JP8164698A JP16469896A JPH1010737A JP H1010737 A JPH1010737 A JP H1010737A JP 8164698 A JP8164698 A JP 8164698A JP 16469896 A JP16469896 A JP 16469896A JP H1010737 A JPH1010737 A JP H1010737A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 露光後現像処理を行わなくとも汚れのない印
刷物の得られるポジ型平版印刷版を提供する。また、3
50nm以上の長波の光、特に可視光、赤外線レーザー
に対し高い感度を有しかつ保存時の安定性に優れ、非画
像部に汚れのないポジ型印刷版を提供する。 【解決手段】 (a)光もしくは熱の作用により酸を発
生する化合物及び(b)下記一般式(I)で示される構
造単位を側鎖に有するポリマーを含有するポジ画像形成
組成物。 −L−SO2−NR2−SO2−R1 (I) (式中、R1は芳香族基又はアルキル基を表わす。Lは
一般式(I)で示される構造単位をポリマー骨格に連結
するのに必要な非金属原子からなる多価の有機基を表
し、R2はアルコキシメチル基、アリールメチル基又は
脂環式アルキル基を表わす。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポジ型平版印刷版
材料として使用できる感光性組成物に関するものであ
り、とくに現像処理を必要とせず、かつコンピューター
を用いたデジタル信号を直接記録するのに適したポジ型
平版印刷版材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポジ型平版印刷材料としては、一般にア
ルカリ可溶性樹脂と感光物としてのナフトキノンジアジ
ド化合物とを含む組成物が用いられている。このような
基本的にノボラック樹脂とキノンジアジド化合物から成
るポジ型平版印刷材料において、ナフトキノンジアジド
化合物がアルカリ可溶のノボラック樹脂の溶解速度を下
げ、溶解阻止剤として作用する。そして、ナフトキノン
ジアジドは光照射を受けるとカルボン酸を生じることに
より溶解阻止能を失い、ノボラック樹脂のアルカリ溶解
度を高めるという特性を持つ。そして通常、画像露光の
後アルカリ現像をおこなうことによりポジ画像が形成さ
れる。これまで、かかる観点からノボラック樹脂とナフ
トキノンジアジド系感光物を含有する数多くのポジ型平
版印刷材料が開発、実用化され、印刷版として十分な成
果をおさめてきた。
【0003】通常、これらの画像形成材料は、露光後ア
ルカリ現像を行うことにより画像が形成される。しかし
ながらこの現像処理工程は、余分な時間と手間を消費す
るだけでなく、強いアルカリ性の現像液(通常pH13)を
使うことから、作業者の安全面だけでなく環境面からも
好ましいものではなかった。この点を解決する手段とし
て、米国特許3231377号 および米国特許323138
1号明細書にポリエチレンオキサイドとレゾール樹脂の
会合体を用いたポジ型平版印刷材料が開示されている。
また米国特許3694208号および米国特許3533798号明細書
に感光性ポリイミドを用いたポジ型平版印刷材料が開示
されてる。また、米国特許53147851号および欧州特許60
0615号明細書には露光により酸を発生する光開始剤と、
アルコキシアルキルエステル側鎖を有するポリマーとか
ら成るポジ型感光性組成物が開示されている。これらの
ポジ型感光性組成物を用いた印刷版は確かにアルカリ現
像処理なしで、もしくは中性の水処理だけでも画像を得
ることはできたが、実際に印刷を行うと汚れを生じやす
く、更なる改善が必要であった。すなわち汚れを改善す
るために親水性(インキをはじく性質)と親油性(イン
キを受け入れる性質)との差の増大(ディスクリアッ
プ)、特に親水性アップの増大が求められていた。
【0004】また、近年平版印刷の分野においては従来
の露光光源(紫外光)を用いたシステムに代わり、可視
域のレーザーもしくは赤外域のレーザーを用い直接コン
ピューターのデジタル信号を直接製版することのできる
いわゆるダイレクト製版可能な平版印刷材料への関心が
高まってきている。特開平7−28242号公報にはス
ルホンイミド基を有するポリマーをポジPS版に用い、
現像処理をしなくとも印刷できることが開示されてい
る。このものは親水性と親油性とのディスクリアップと
いう点では優れていたが、感光域が短波であり、可視域
から赤外域の光、特にレーザー光に対して実用に足るだ
けの感度を有するものではなかった。欧州特許第044
4786号、特開昭63−208036号公報および特
開昭63−274592号公報には近赤外線に感光する
フォトポリマーが開示されている。また欧州特許第65
2483号公報には赤外線レーザーに感光しかつ、現像
剤の必要のないポジ型画像形成材料が開示されている。
しかしながら、これらの印刷版は赤外線レーザーに対し
充分な感度を持っていたが、長期保存時特に高温多湿の
条件で保存した場合、非画像部に汚れが発生する問題が
あった。このように、従来のスルホンイミド基を有する
ポリマーを使用したポジ型PS版は、可視域から赤外域
に対する感度が不充分であり、また、赤外線レーザー光
に対し高感度のポジ型画像形成材料であっても汚れの問
題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、露光後現像処理を行わなくても汚れのない印刷物の
得られるポジ型平版印刷版を提供するものである。また
他の目的は350nm以上の長波の光、特に可視光、赤外光
のレーザーに対し高い感度を有しかつ保存時の安定性に
優れ、非画像部に汚れのないポジ型印刷版を提供するも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究し
た結果、上記のスルホンイミドポリマーのうちスルホン
イミド構造中のN原子上の置換基がある特定の置換基の
場合、酸により効率的に分解し、親油性から親水性のN
H基となることを見い出した。更に、本発明者らはこれ
らの特定の置換基を有するスルホンイミドポリマーと酸
発生剤との組み合せとを用いると、実用的に有用な光源
に感光し、かつ露光後現像処理を行わなくても汚れのな
いポジ型印刷版が得られることを見いだした。また、本
発明者らはこれら特定の置換基を有するスルホンイミド
ポリマーと酸発生剤および赤外線吸収色素とを組み合せ
て用いると、赤外域のレーザーに対し実用的な感度を有
し、かつ非画像部が汚れないポジ型印刷版が得られるこ
とを見い出した。また更に、本発明者らはこれらの特定
の置換基を有するスルホンイミドポリマーと酸発生剤と
の組み合せは実用的に有用な光源に感光し、従来どうり
の露光後現像処理を行うことによっても、感度の高いポ
ジ画像形成材料が得られることを見いだした。
【0007】すなわち本発明者らは下記構成が前記の課
題を解決することを見いだし本発明に到ったものであ
る。 (a)光もしくは熱の作用により酸を発生する化合物及
び(b)下記一般式(I)で示される構造単位を側鎖に
有するポリマーを含有することを特徴とするポジ画像形
成組成物。 −L−SO2−NR2−SO2−R1 (I) (式中、R1は置換若しくは無置換の芳香族基又は置換
若しくは無置換のアルキル基を表わす。Lは一般式
(I)で示される構造単位をポリマー骨格に連結するの
に必要な多価の非金属原子からなる有機基を表し、R2
は置換若しくは無置換のアルコキシメチル基、置換若し
くは無置換のアリールメチル基又は置換若しくは無置換
の脂環式アルキル基を表わす。)
【0008】本発明のポジ型平版印刷版材料でポジ画像
を形成する機構において、スルホンイミド基を有するポ
リマーのスルホンイミド構造中のN原子上の特定の置換
基R 2 は、併用する酸発生化合物の酸の作用により効率
的に分解され、親水性のNH基を生じ、膜表面の性質が
親油性から親水性へと大きく変化することから非画像部
の汚れを解決することができた。
【0009】更に、本発明による置換基R2 を持つスル
ホンイミド基を有するポリマーは、酸で分解するため、
酸発生剤との併用、特に可視域から赤外域の光に対して
感光する酸発生剤と併用することにより従来のスルホン
イミドポリマーでは実現できなかった可視域から赤外域
の光、特にレーザー光、に対して高い感度を有するポジ
画像を形成することを可能にした。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明における上記一般式(I)
で示される構造単位を有するポリマーについて説明す
る。ここで用いられる「ポリマー」という用語は、例え
ば、10個、100個、1000個、またはそれ以上と
いった多数の小さい分子が相互に結合することにより誘
導される、約数千〜約数百万の範囲の分子量を有する高
分子をいう。相互に結合する小さい分子は、一般に、
「モノマー」または「プレポリマー」と呼ばれ、それら
が結合する反応は、一般に「重合」といわれる。ポリマ
ーは適当な構造の繰り返し単位を用いて構造が示され、
それらは、多くの場合は、モノマーまたはプレポリマー
出発物質の構造式である。ポリマーの化学的性質、反
応、モノマー、特性、および命名法についてのさらに詳
しい内容は、オディアン(Odian) 、重合の原理(Princip
les of Polymerization)、第2版、J.ワイレイ&サン
(ニューヨーク:1981年)、および、ポリマー科学
工業辞典(Encyclopedia of Polymer Science and Engin
eering) 、J.ワイレイ&サン(ニューヨーク:198
8年)を参照のこと。また、「ポリマー」という用語
は、ホモポリマー(すなわち、全モノマー単位が同一で
あるポリマー)、およびコポリマー(すなわち、2種以
上のモノマー単位が存在するポリマー)の両方を包含す
る。
【0011】R1が、置換若しくは無置換の芳香族基を
表わすとき、芳香族基としては、炭素環式芳香族基と複
素環式芳香族基が含まれる。炭素環式芳香族基として
は、炭素数6から19のものが用いられる。好ましく
は、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、ピレ
ニル基などのベンゼン環が1環から4環までのものがよ
い。また、複素環式芳香族基としては炭素3〜20個、
ヘテロ原子(例えば、酸素、硫黄、窒素等)1〜5個を
含むものが用いられる。そのうち特に、ピリジル基、フ
リル基、その他ベンゼン環が縮環したキノリル基、ベン
ゾフリル基、チオキサントン基、カルバゾール基などが
特に好ましい。R1が、置換若しくは無置換のアルキル
基を表わすとき、当該アルキル基としては炭素数1から
25までを含むものが用いられるが、特にメチル基、エ
チル基、イソプロピル基、t−ブチル基などの直鎖状も
しくは分岐状の炭素数1から8までのアルキル基が特に
好ましい。
【0012】R1が置換芳香族基、置換ヘテロ芳香族
基、置換アルキル基であるとき、置換基としてはメトキ
シ基、エトキシ基などの炭素数1〜10までのアルコキ
シ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン
原子、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基のよ
うなハロゲン置換されたアルキル基、メトキシカルボニ
ル基、エトキシカルボニル基、t−ブチルオキシカルボ
ニル基、p−クロロフェニルオキシカルボニルなどの炭
素数2から15までのアルコキシカルボニル基またはア
リールオキシカルボニル基;水酸基;アセチルオキシ、
ベンゾイルオキシ、p−ジフェニルアミノベンゾイルオ
キシなどのアシルオキシ基;t−ブチルオキシカルボニ
ルオキシ基などのカルボネート基;t−ブチルオキシカ
ルボニルメチルオキシ基、2−ピラニルオキシ基などの
エーテル基;アミノ基、ジメチルアミノ基、ジフェニル
アミノ基、モルフォリノ基、アセチルアミノ基などの置
換、非置換のアミノ基;メチルチオ基、フェニルチオ基
などのチオエーテル基;ビニル基、ステリル基などのア
ルケニル基;ニトロ基;シアノ基;ホルミル基、アセチ
ル基、ベンゾイル基などのアシル基;フェニル基、ナフ
チル基のような芳香族基;ピリジル基のようなヘテロ芳
香族基等を挙げることができる。またR1が置換芳香族
基、置換ヘテロ芳香族基であるとき、置換基として前述
したものの他にもメチル基、エチル基などのアルキル基
を用いることができる。
【0013】Lで表される非金属原子からなる多価の連
結基とは、1から60個までの炭素原子、0個から10
個までの窒素原子、0個から50個までの酸素原子、1
個から100個までの水素原子、および0個から20個
までの硫黄原子から成り立つものである。より具体的な
連結基としては下記の構造単位が組み合わさって構成さ
れるものを挙げることができる。
【0014】
【化1】
【0015】多価の連結基が置換基を有する場合、置換
基としてはメチル、エチルなどの炭素数1から20まで
のアルキル基;フェニル、ナフチルなどの炭素数6から
16までの芳香族基;水酸基;カルボキシル基;スルホ
ンアミド基;N−スルホニルアミド基;アセトキシのよ
うな炭素数1から6までのアシルオキシ基;メトキシ、
エトキシのような炭素数1から6までのアルコキシ基;
塩素、臭素のようなハロゲン原子;メトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボ
ニルのような炭素数2から7までのアルコキシカルボニ
ル基;シアノ基;t−ブチルカーボネートのような炭酸
エステル基などを用いることができる。
【0016】R2が、置換若しくは無置換のアルコキシ
メチル基を表わすとき、アルコキシ基としては、メトキ
シ、エトキシなど1から6個までの炭素数のものが用い
られる。またその置換基としては炭素数1から6個まで
のアルキル基、アルコキシ基、フェニル基、ナフチル基
などの芳香族基などを用いることができる。また置換ア
ルコキシメチル基としては1−エトキシエチル基、1−
t−ブトキシ−エチル基、テトラヒドロフラニル基、テ
トラヒドロピラニル基などの窒素原子に連結した炭素原
子が分岐したものも含まれる。これらのアルコキシメチ
ル基として特に好ましいものは、メトキシメチル基、エ
トキシメチル基、1−エトキシエチル基、メトキシエト
キシメチル基、ベンジルオキシメチル基、テトラヒドロ
フラニル基、テトラヒドロピラニル基などを挙げること
ができる。また、置換若しくは無置換のアリールメチル
基で用いられるアリール基としてはフェニル、ナフチ
ル、アントラニルなど炭素数6〜14個までのアリール
基を用いることができる。また置換基としては炭素数1
〜4個のアルコキシ基、炭素数1〜4個のアルキル基を
用いることができる。これらの置換もしくは非置換のア
リールメチル基としては、p−メトキシベンジル基、
2,4,6−トリメチルベンジル基、ピペロニル基、9
−アントラニルメチル基などを挙げることができる。
【0017】R2が置換若しくは無置換の脂環式アルキ
ル基のとき、脂環式アルキル基としては炭素数5〜7個
のものが用いられる。また置換基としてはメトキシ基、
フェニル基、ハロゲン原子の他に脂肪族環と縮環したベ
ンゼン環も用いることができる。置換もしくは非置換の
脂環式アルキル基の好ましい例としては、シクロヘキシ
ル、ジベンゾスベリル(Dibenzosuberyl)基を挙げるこ
とができる。
【0018】本発明における上記一般式(I)で示され
る構造単位を側鎖に有するポリマーを合成するには、通
常、連結鎖Lの部分に種々の反応性基を持ったモノマー
単位の重合により得ることができる。このような場合、
Lには、上記一般式(I)で示される構造単位を側鎖に
含有するポリマーを調製するための重合反応に有用であ
る反応性基または重合性基が連結される。Lに連結さ
れ、重合反応に有用な典型的な反応基には、ヒドロキシ
ル基;イソシアネート基;アミン;カルボキシル基;ア
クリレート基、メタクリレート基、ビニルエステル基、
アクリルアミド基、メタクリルアミド基、およびスチレ
ンのようなビニルモノマー;ビニルエステル;および環
状エーテルが包含されるがこれらに限定されない。他の
場合には、Lは、予め形成されたポリマーに結合してい
る官能基と結合することが可能な反応性基を含むように
選択される。このような反応性基の例としては、イソシ
アネート;ヒドロキシル;アミン;カルボキシル;酸無
水物;およびエポキシが包含されるがこれらに限定され
ない。
【0019】このような重合反応に有用な反応性基をL
に連結した一般式(I)で示される構造単位(モノマ
ー)を用い、それを側鎖に結合させるか、主鎖に組み込
むことにより、ほぼ全ての一般的なポリマーを合成する
ことができる。この一般的なポリマーの例としては、ポ
リアクリレート、ポリメタアクリレート、ポリアクリル
アミド、ポリスチレン、アクリロニトリルースチレン共
重合体、ブタジエンースチレン共重合体、ポリオレフィ
ン(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン
など)、ポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネー
ト、ポリウレタン、ポリシロキサン、ポリアミド、フェ
ノール樹脂、ポリ(アリールメチレン)、ポリアクリロ
ニトリル、ポリエチレン、ポリブタジエン、ポリビニル
エステル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセター
ル、ポリビニルエーテル、ポリビニルピロリドン、ポリ
ビニルピリジン、ポリビニルクロリド、ポリエチレンオ
キシド、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンイミ
ン、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリテトラヒドロ
フラン、ポリカプロラクトン、ポリ(スチレンスルホン
酸)、ゼラチン、アルキルセルロース、ヒドロキシアル
キルセルロース、カルボキシメチルセルロース、スター
チ、およびポリサッカライドが挙げられるがこれらに限
定されない。分子量は数千〜数百万であり得る。
【0020】これらのポリマーのうち特に好ましいの
は、ポリアクリレート、ポリメタアクリレート、ポリア
クリルアミド、ポリスチレン、ポリエステル、ポリウレ
タン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレンな
どを挙げることができる。本発明に特に好適なポリマー
の一群は、構造に多様性があり合成が容易で、良好な物
理特性を有し、そして良好な性能を提供するという理由
からアクリル酸ポリマー、メタアクリル酸ポリマー、ポ
リスチレンおよびアクリルアミドポリマーが挙げられ
る。これらの材料を調製するために用い得る好適な方法
は、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド、
メタクリルアミド、またはスチレンモノマー部分を結合
した状態で有する一般式(I)で示される構造単位の、
フリーラジカル重合である。これらのモノマーで置換さ
れた構造単位(スルホンイミドモノマー)の代表例を以
下に示す。
【0021】
【化2】
【0022】
【化3】
【0023】
【化4】
【0024】
【化5】
【0025】スルホンイミドモノマーとの共重合反応に
有用なコモノマーには、アクリル酸およびメタクリル
酸;アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル
(例えば、メチル、エチル、ブチル、オクチル、2−ジ
メチルアミノエチル、2−メトキシエチル、2−ヒドロ
キシエチル、2−クロロエチル、ベンジル、グリシジ
ル、2−シアノエチル、2−イソシアネートエチル、テ
トラヒドロフルフリル);アクリルアミドおよびその誘
導体(例えば、N−メチロールアクリルアミド、N−イ
ソブトキシメチルアクリルアミド、およびメタクリルア
ミド);ビニル基含有トリアルコキシシラン類、例えば
メタクロイルオキシプロピルトリメトキシシラン;スチ
レン、無水マレイン酸、4−ビニルピリジン、2−メタ
クリロイルオキシエタン−1−スルホン酸およびその
塩、アクリロニトリル、エチルビニルエーテルのような
ビニルエーテル、が包含されるがこれらに限定されな
い。アクリル系モノマーおよびアクリルアミドモノマー
の他の例は、ポリマー科学事典(Encyclopedia of Polym
er Science) 、第2版、第1巻、第182、204、2
37、242、および243頁に列挙されている。
【0026】合成の容易性および多様性に優れる有用な
ポリマーの他の一群には、通常は、ジオール、ジイソシ
アネート、および連鎖伸長剤から形成されるポリウレタ
ンが挙げられる。ジヒドロキシルまたはジイソシアネー
ト基を有するスルホンイミド誘導体は特に有用な反応物
である。このジヒドロキシル誘導体は直接、またはトリ
レン−2,4−ジイソシアネートとの反応によりジイソ
シアネートプレポリマーに転換されて用いられる。ヒド
ロキシル末端直鎖脂肪族ポリエステルおよび脂肪族ポリ
エーテルのような他のジオール、および、芳香族、脂肪
族、脂環式または多環式のような他のポリ環状ジイソシ
アネートが、組み合わせて用いられる。このような、反
応物を選択する際の多様性により、広範囲の分子量およ
び物理特性が許容される。ポリウレタンエラストマーに
関する技術、化学的性質、基本構造、および合成経路
は、C.ヘップバーン(C. Hepburn)、ポリウレタンエラス
トマー(Polyurethane Elastomers) 、応用化学出版(Ap
plied Science Publishers)(ニューヨーク:1982
年);および、ポリマー化学工業事典、第2版、第13
巻、第243〜303頁に概説されている。ポリウレタ
ンの調製に用い得る好適なジヒドロキシル置換スルホン
イミドの例を以下に示す。
【0027】
【化6】
【0028】
【化7】
【0029】しかしながら、本発明で用いられる好適な
ジヒドロキシル置換スルホンイミドが上記の化合物に限
定されると考えるべきではない。本発明のポリマーに含
有されるスルホンイミド基(-SO2NR2SO2R1)の量は重量
%で0.01〜99%の範囲であり得る。しかしながら
実質的には0.1%から98%の範囲で用いられる。本
発明のポリマーの分子量は重量平均で、約1,000〜
約1,000,000もしくはそれを上回って変化し得
る。好ましい分子量の範囲は約5,000〜約1,00
0,000である。以下本発明で用いられる一般式
(I)で示される構造単位を有するポリマーの具体例を
挙げる。なお本発明はこれらの化合物に限定されるもの
ではない。
【0030】
【化8】
【0031】
【化9】
【0032】
【化10】
【0033】
【化11】
【0034】以下に本発明によるスルホンイミド基を有
するポリマーの製造例を示す。 モノマーの合成例 例示化合物M−1の合成 p-ビニルベンゼンスルホンアミド36.6g、トリエチルア
ミン60.7g、ジメチルアミノピリジン2.4gおよびアセ
トニトリル200mlを1リットルの3口フラスコに取っ
た。フラスコを氷冷し、撹拌をしながらアセトニトリル
200mlにとかしたベンゼンスルホニルクロリド53.0g
を1時間かけて滴下した。滴下後室温で3時間撹拌を続
けた後、1夜放置した。つぎに反応液にクロロメチルベ
ンジルエーテル37.6gを加え、室温で5時間撹拌を続けた
後、反応液を水800mlにあけ酢酸エチル500mlで抽
出し、硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した。濃縮した
ものをシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸
エチル=3/1(容積比)使用)を用いて精製した。融
点93-4℃の白色結晶が20g得られた。
【0035】スルホンイミド基を有するポリマー(P−
1)の合成例1 化合物M−1を10.0g、メタクリルオキシプロピルトリ
メトキシシラン 1.0g、酢酸エチル16gを100mlの3
口フラスコに取り、窒素気流下撹拌しながら65℃に保
った。2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)を6.8mg加え撹拌を続けた。2時間後更に2,
2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を
17.0mg加えた。4時間撹拌を続けた後、室温まで冷却
し、反応液をメタノール500ml中に注いだ。析出した
固体(ポリマー)を濾取し、乾燥した。GPCにより測
定したこのポリマーの重量平均分子量は4.2万であっ
た。(収量 8.3g)
【0036】スルホンイミド基を有するポリマー(P−
2)の合成例2 化合物M−1を10.0g、グリシジルメタアクリレート
0.43g、酢酸エチル16gを100mlの3口フラスコに取
り、窒素気流下撹拌しながら65℃に保った。2,2′
−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を6.8m
g加え撹拌を続けた。2時間後更に2,2′−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)を17.0mg加えた。
4時間撹拌を続けた後、室温まで冷却し、反応液をメタ
ノール500ml中に注いだ。析出した固体(ポリマー)
を濾取し、乾燥した。GPCにより測定したこのポリマ
ーの重量平均分子量は3.8万であった。(収量 8.0g)
【0037】これらの一般式(I)で示される構造を有
するポリマーの添加量は、組成物の全重量(塗布溶媒を
除く)を基準として通常5〜99重量%の範囲で用いら
れ、好ましくは10〜99重量%、更に好ましくは15
〜98重量%の範囲で使用される。
【0038】本発明で使用される光または熱の作用によ
り分解して酸を発生する化合物(以下、光酸発生剤とも
いう)としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカ
ル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、ある
いはマイクロレジスト等に使用されている公知の光によ
り酸を発生する化合物およびそれらの混合物を適宜に選
択して使用することができる。
【0039】たとえば S.I.Schlesinger,Photogr.Sci.E
ng.,18,387(1974)、T.S.Bal etal,Polymer,21,423(198
0)等に記載のジアゾニウム塩、米国特許第4,069,055
号、同4,069,056号、特開平3-140,140号等に記載のアン
モニウム塩、D.C.Necker etal,Macromolecules,17,2468
(1984)、C.S.Wen etal,Teh,Proc.Conf.Rad.Curing ASI
A,p478 Tokyo,Oct(1988)、米国特許第4,069,055号、同
4,069,056号等に記載のホスホニウム塩、J.V.Crivello
etal,Macromorecules,10(6),1307(1977)、Chem.&Eng.Ne
ws,Nov.28,p31(1988)、欧州特許第104,143号、米国特許
第339,049号、同第410,201号、特開平2-150,848号、特
開平2-296,514号等に記載のヨードニウム塩、J.V.Crive
llo etal,Polymer J.17,73(1985)、J.V.Crivello eta
l.J.Org.Chem.,43,3055(1978)、W.R.Watt etal,J.Polym
er Sci.,Polymer Chem.Ed.,22,1789(1984)、J.V.Crivel
lo etal,Polymer Bull.,14,279(1985)、J.V.Crivello e
tal,Macromorecules,14(5),1141(1981)、J.V.Crivello
etal,J.PolymerSci.,Polymer Chem.Ed.,17,2877(197
9)、欧州特許第370,693 号、米国特許3,902,114 号,欧
州特許第233,567号、同297,443号、同297,442号、米国
特許第4,933,377号、同410,201号、同339,049号、同4,7
60,013号、同4,734,444号、同2,833,827号、獨国特許第
2,904,626号、同3,604,580号、同3,604,581号等に記載
のスルホ ニウム塩、J.V.Crivello etal,Macromorecule
s,10(6),1307(1977)、J.V.Crivello etal,J.PolymerSc
i.,Polymer Chem.Ed., 17,1047(1979)等に記載のセレノ
ニウム塩、C.S.Wenetal,Teh,Proc.Conf.Rad.Curing ASI
A,p478 Tokyo,Oct(1988)等 に記載のアルソニウム塩等
のオニウム塩、米国特許第3,905,815号、特公昭46-4605
号、特開昭48-36281号、特開昭55-32070号、特開昭60-2
39736号、特開昭61-169835号、特開昭61-169837号、特
開昭62-58241号、特開昭62-212401号、特開昭63-70243
号、特開昭63-298339号等に記載の有機ハロゲン化合
物、K.Meier etal,J.Rad.Curing,13(4),26(1986)、T.P.
Gill etal,Inorg.Chem.,19,3007(1980) 、D.Astruc,Ac
c.Chem.Res.,19(12),377(1896)、特開平2-161445号等に
記載の有機金属/有機ハロゲン化物、S.Hayase etal,
J.Polymer Sci.,25,753(1987)、E.Reichmanis etal,J.Ph
olymer Sci.,Polymer Chem.Ed.,23,1(1985)、Q.Q.Zhu et
al,J.Photochem.,36,85,39,317(1987)、B.Amit etal,Tet
rahedron Lett.,(24)2205(1973)、D.H.R.Barton etal,J.
Chem Soc.,3571(1965)、P.M.Collins etal,J.Chem.SoC.,
Perkin I,1695(1975)、M.Rudinstein etal,Tetrahedron
Lett.,(17),1445(1975)、J.W.Walker etalJ.Am.Chem.So
c.,110,7170(1988)、S.C.Busman etal,J.Imaging Techno
l.,11(4),191(1985)、H.M.Houlihan etal,Macormolecule
s,21,2001(1988)、P.M.Collins etal,J.Chem.Soc.,Chem.
Commun.,532(1972)、S.Hayase etal,Macromolecules,18,
1799(1985)、E.Reichmanis etal,J.Electrochem.Soc.,So
lid State Sci.Technol.,130(6)、F.M.Houlihan etal,Ma
cromolcules,21,2001(1988)、 欧州特許 第0290,750号、
同046,083号、同156,535号、同271,851号、同0,388,343
号、 米国特許第3,901,710号、同4,181,531号、特開昭60
-198538号、特開昭53-133022号等に記載の0−ニトロベ
ンジル型保護基を有する光酸発生剤、M.TUNOOKA etal,
Polymer Preprints Japan,35(8)、G.Berner etal,J.Rad.
Curing,13(4)、W.J.Mijs etal,Coating Technol.,55(69
7),45(1983),Akzo、H.Adachi etal,Polymer Preprints,
Japan,37(3)、欧州特許第0199,672号、同84515号、同19
9,672号、同044,115号、同0101,122号、米国特許第4,61
8,564号、同4,371,605号、同4,431,774号、特開昭64-18
143 号、特開平2-245756号、特願平3-140109号等に記載
のイミノスルフォネ−ト等に代表される光分解してスル
ホン酸を発生する化合物、特開昭61-166544号等に記載
のジスルホン化合物を挙げることができる。
【0040】また、これらの光により酸を発生する基、
あるいは化合物をポリマーの主鎖または側鎖に導入した
化合物、たとえば、M.E.Woodhouse etal,J.Am.Chem.So
c.,104,5586(1982)、S.P.Pappas etal,J.Imaging Sc
i.,30(5),218(1986)、S.Kondoetal,Makromol.Chem.,Rap
id Commun.,9,625(1988)、Y.Yamadaetal,Makromol.Che
m.,152,153,163(1972)、J.V.Crivello etal,J.PolymerS
ci.,Polymer Chem.Ed.,17,3845(1979)、米国特許第3,84
9,137号、獨国特許第3914407、特開昭63-26653号、 特
開昭55-164824号、特開昭62-69263号、特開昭63-146038
、特開昭63-163452号、特開昭62-153853号、特開昭63-
146029号等に記載の化合物を用いることができる。さら
にV.N.R.Pillai,Synthesis,(1),1(1980)、A.Abad etal,
Tetrahedron Lett.,(47)4555(1971)、D.H.R.Barton eta
l,J.Chem.Soc.,(C),329(1970)、米国特許第3,779,778
号、欧州特許第126,712号等に記載の光により酸を発生
する化合物も使用することができる。
【0041】上記光もしくは熱の作用により酸を発生す
る化合物の中で、特に有効に用いられるものについて以
下に説明する。 (1)トリハロメチル基が置換した下記一般式(PAG
1)で表されるオキサゾール化合物または一般式(PA
G2)で表されるS−トリアジン化合物。
【0042】
【化12】
【0043】式中、R1は置換もしくは未置換のアリー
ル基、アルケニル基、R2は置換もしくは未置換のアリ
ール基、アルケニル基、アルキル基、−CY3をしめ
す。Yは塩素原子または臭素原子を示す。具体的には以
下の化合物を挙げることができるがこれらに限定される
ものではない。
【0044】
【化13】
【0045】
【化14】
【0046】(2)下記の一般式(PAG3)で表され
るヨードニウム塩、または一般式(PAG4)で表され
るスルホニウム塩、もしくはジアゾニウム塩。
【0047】
【化15】
【0048】ここで式Ar1、Ar2は各々独立に置換も
しくは未置換のアリール基を示す。好ましい置換基とし
ては、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル
基、アリール基、アルコキシ基、ニトロ基、カルボキシ
ル基、アルコキシカルボニル基、ヒロドキシ基、メルカ
プト基およびハロゲン原子が挙げられる。
【0049】R3,R4,R5は各々独立に、置換もしく
は未置換のアルキル基、アリール基を示す。好ましくは
炭素数6〜14のアリール基、炭素数1〜8のアルキル
基およびそれらの置換誘導体である。好ましい置換基と
しては、アリール基に対しては炭素数1〜8のアルコキ
シ基、炭素数1〜8のアルキル基、ニトロ基、カルボキ
シル基、ヒロドキシ基およびハロゲン原子であり、アル
キル基に対しては炭素数1〜8のアルコキシ基、カルボ
キシル基、アルコシキカルボニル基である。
【0050】Z-は対アニオンを示し、例えばBF4 -
AsF6 - 、PF6 - 、SbF6 - 、SiF6 2-、ClO4
- 、CF3SO3 - 等のパーフルオロアルカンスルホン酸
アニオン、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸アニオ
ン、ナフタレン−1−スルホン酸アニオン等の縮合多核
芳香族スルホン酸アニオン、アントラキノンスルホン酸
アニオン、スルホン酸基含有染料等を挙げることができ
るがこれらに限定されるものではない。
【0051】またR3、R4、R5のうちの2つおよびA
1、Ar2はそれぞれの単結合または置換基を介して結
合してもよい。
【0052】具体例としては以下に示す化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0053】
【化16】
【0054】
【化17】
【0055】一般式(PAG3)、(PAG4)で示さ
れる上記オニウム塩は公知であり、たとえばJ.W.Knapcz
yk etal,J.Am.Chem.Soc.,91,145(1969)、A.L.Maycok et
al,J.Org.Chem.,35,2532,(1970)、E.Goethas etal ,Bul
l.Soc.Chem.Belg.,73,546,(1964) 、H.M.Leicester、J.A
me.Chem.Soc.,51,3587(1929)、J.V.Crivello etal,J.Po
lym.Chem.Ed.,18,2677(1980)、米国特許第2,807,648 号
および同4,247,473号、特開昭53-101,331号等に記載の
方法により合成することができる。
【0056】(3)下記一般式(PAG5)で表される
ジスルホン化合物または一般式(PAG6)で表される
イミノスルホネート化合物。
【0057】
【化18】
【0058】式中Ar3、Ar4は各々独立に置換もしく
は未置換のアリール基を示す。R6は置換もしくは未置
換のアルキル基、アリール基を示す。Aは置換もしくは
未置換のアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基
を示す。具体例としては以下に示す化合物が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0059】
【化19】
【0060】
【化20】
【0061】これらの光または熱の作用により分解して
酸を発生する化合物の添加量は、組成物の全重量(塗布
溶媒を除く)を基準として通常0.001〜40重量%
の範囲で用いられ、好ましくは0.01〜20重量%、
更に好ましくは0.1〜5重量%の範囲で使用される。
【0062】さらに、分光増感剤を添加し、使用する光
酸発生剤が吸収を持たない長波長領域に増感させること
ができる、このような目的のため用いられる可視域の分
光増感剤の例としてはシアニン色素、メロシアニン色
素、スクアリウム系色素、クマリン系色素、キサンテン
系色素、ジュロシゾン系色素、ピリリウム系色素、アク
リジン色素の他、ミヒラーズケトン、チオキサントン、
アクリドンなど公知の分光増感剤を用いることができ
る。これらの分光増感剤の他に、特に赤外域に吸収を示
す色素と前述した光酸発生剤とを組み合わせると赤外線
の作用により酸を発生させることができるため、赤外線
に感光する平版印刷版用感光性組成物を製造する際には
特に有利である。この目的のために使用される赤外線吸
収色素としては、波長760nmから1200nmの赤外線
を有効に吸収する染料または顔料である。好ましくは、
波長760nmから1200nmに吸収極大を有する染料ま
たは顔料である。
【0063】染料としては、市販の染料および文献(例
えば「染料便覧」有機合成化学協会編集、昭和45年
刊)に記載されている公知のものが利用できる。具体的
には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染
料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボ
ニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン
染料、金属チオレート錯体などの染料が挙げられる。好
ましい染料としては例えば特開昭58−125246
号、特開昭59−84356号、特開昭59−2028
29号、特開昭60−78787号等に記載されている
シアニン染料、特開昭58−173696号、特開昭5
8−181690号、特開昭58−194595号等に
記載されているメチン染料、特開昭58−112793
号、特開昭58−224793号、特開昭59−481
87号、特開昭59−73996号、特開昭60−52
940号、特開昭60−63744号等に記載されてい
るナフトキノン染料、特開昭58−112792号等に
記載されているスクワリリウム色素、英国特許434,
875号記載のシアニン染料等を挙げることができる。
【0064】また、米国特許第5,156,938号記
載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、また、米国特
許第3,881,924号記載の置換されたアリールベ
ンゾ(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−142645
号(米国特許第4,327,169号)記載のトリメチ
ンチアピリリウム塩、特開昭58−181051号、同
58−220143号、同59−41363号、同59
−84248号、同59−84249号、同59−14
6063号、同59−146061号に記載されている
ピリリウム系化合物、特開昭59−216146号記載
のシアニン色素、米国特許第4,283,475号に記
載のペンタメチンチオピリリウム塩等や特公平5−13
514号、同5−19702号公報に開示されているピ
リリウム化合物も好ましく用いられる。また、染料とし
て好ましい別の例として米国特許第4,756,993
号明細書中に式(I)、(II)として記載されている近
赤外吸収染料を挙げることができる。これらの染料のう
ち特に好ましいものとしては、シアニン色素、スクワリ
リウム色素、ピリリウム塩、ニッケルチオレート錯体が
挙げられる。
【0065】好適な染料としては油性染料及び塩基性染
料がある。具体的にはオイルイエロー#101、オイル
イエロー#103、オイルピンク#312、オイルグリ
ーンBG、オイルブルーBOS、オイルブルー#60
3、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイル
ブラックT−505(以上オリエント化学工業株式会社
製)、クリスタルバイオレット(CI42555)、メ
チルバイオレット(CI42535)、ローダミンB
(CI45170B)、マラカイトグリーン(CI42
000)、メチレンブルー(CI52015)等を挙げ
ることができる。
【0066】本発明において使用される顔料としては、
市販の顔料およびカラーインデックス(C.I.)便
覧、「最新顔料便覧(日本顔料技術協会編、1977年
刊)、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年
刊)、「印刷インキ技術」CMC出版、1984年刊)
に記載されている顔料が利用できる。顔料の種類として
は、黒色顔料、黄色顔料、オレンジ色顔料、褐色顔料、
赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔料、
金属粉顔料、その他、ポリマー結合色素が挙げられる。
具体的には、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合ア
ゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン系顔料、ア
ントラキノン系顔料、ペリレンおよびペリノン系顔料、
チオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジ
ン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔
料、染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔料、ニ
トロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔料、カーボンブ
ラック等が使用できる。これらの顔料のうち好ましいも
のはカーボンブラックである。
【0067】これら顔料は表面処理をせずに用いてもよ
く、表面処理をほどこして用いてもよい。表面処理の方
法には樹脂やワックスを表面コートする方法、界面活性
剤を付着させる方法、反応性物質(例えば、シランカッ
プリング剤やエポキシ化合物、ポリイソシアネート等)
を顔料表面に結合させる方法等が考えられる。上記の表
面処理方法は、「金属石鹸の性質と応用」(幸書房)、
「印刷インキ技術」(CMD出版、1984年刊)およ
び「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)
に記載されている。
【0068】顔料の粒径は0.01μm〜10μmの範
囲にあることが好ましく、0.05μm〜1μmの範囲
にあることがさらに好ましく、特に0.1μm〜1μm
の範囲にあることが好ましい。顔料の粒径が0.01μ
m未満のときは分散物の感光層塗布液中での安定性の点
で好ましくなく、また、10μmを越えると画像記録層
の均一性の点で好ましくない。顔料を分散する方法とし
ては、インク製造やトナー製造等に用いられる公知の分
散技術が使用できる。分散機としては、超音波分散器、
サンドミル、アトライター、パールミル、スーパーミ
ル、ボールミル、インペラー、デスパーザー、KDミ
ル、コロイドミル、ダイナトロン、3本ロールミル、加
圧ニーダー等が挙げられる。詳細は、「最新顔料応用技
術」(CMC出版、1986年刊)に記載がある。
【0069】これらの染料もしくは顔料は、組成物全固
形分に対し0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜
10重量%、染料の場合特に好ましくは0.5〜10重
量%、顔料の場合特に好ましくは3.1〜10重量%の
割合で組成物中に添加することができる。顔料もしくは
染料の添加量が0.01重量%未満であると感度で低く
なり、また50重量%を越えると印刷時非画像部に汚れ
が発生する。これらの染料もしくは顔料は他の成分と同
一の層に添加してもよいし、別の層を設けそこへ添加し
てもよい。
【0070】本発明において、必要に応じては有機高分
子バインダーを添加しても良い。有機高分子バインダー
としては従来から公知のポリマーを用いることができる
が、特に好ましいものとして、ポリアクリレート、ポリ
メタアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリスチレ
ン、ポリエステル、ポリウレタン、フェノール樹脂、ノ
ボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン、エポキシ樹
脂、ポリスチレンなどを挙げることができる。本発明に
より得られるポジ感光性材料をアルカリ現像液を用いて
画像形成を行う場合、上記の有機高分子バインダーの
内、有用な有機高分子バインダーとしては、水には不溶
であるが、アルカリ水溶液に対して可溶であるかまたは
少なくとも膨潤しうるものであり、好ましい具体例とし
てノボラック樹脂、アセトンーピロガロール樹脂、ポリ
ヒドロキシスチレン、カルボキシ基含有メタクリル系樹
脂及びその誘導体を挙げることができる。これらの有機
高分子バインダーの使用量は、感光性組成物の全重量
(溶媒を除く)を基準として、0〜97重量%、好まし
くは0〜90重量%である。
【0071】本発明の組成物には必要に応じて、更に他
の染料、顔料、可塑剤、界面活性剤、光増感剤及び現象
液に対する溶解性を促進させるフェノール性OH基を2
個以上有する化合物などを含有させることができる。
【0072】本発明による組成物が塗布されて用いられ
るとき、その支持体としては、寸度的に安定な板状物が
用いられる。該寸度的に安定な板状物としては、紙、プ
ラスチック(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リスチレンなど)がラミネートされた紙、また、例えば
アルミニウム(アルミニウム合金も含む。)、亜鉛、銅
などのような金属の板、さらに、例えば二酢酸セルロー
ス、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸
セルロース、酢酸−酪酸セルロース、硝酸セルロース、
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチ
レン、ポリプロピロン、ポリカーボネート、ポリビニル
アセタールなどのようなプラスチックのフィルム、上記
の如き金属がラミネートもしくは蒸着された紙、または
プラスチックフィルムなどがあげられる。これらの支持
体のうち、感光性平版印刷版の作成には、アルミニウム
板が寸度的に著しく安定で、しかも安価なので、特に好
ましい。更に、ポリエチレンテレフタレートフィルム上
にアルミニウムシートが結合された複合体シートも好ま
しい。
【0073】また金属、特にアルミニウムの表面を有す
る支持体の場合には、砂目立て処理、珪酸ソーダ、弗化
ジルコニウム酸カリウム、燐酸塩等の水溶液への浸漬処
理、あるいは陽極酸化処理などの表面処理がなされてい
ることが好ましい。その他の好ましい支持体としては、
キャパシター、半導体、多層プリント回路または集積回
路を構成または製造するあらゆる材料を使用できる。特
に、熱的に酸化したケイ素材料および/または所望によ
りドーピングしてあってもよいアルミニウム被覆したケ
イ素材料、その他、例えば窒化ケイ素、ガリウムヒ素、
およびリン化インジウムなどの半導体技術で一般的な基
材を挙げることができる。さらに、液晶表示装置製造で
公知の基材、例えばガラスおよび酸化インジウムスズ、
さらに金属板および金属ホイル(例えばアルミニウム、
銅または亜鉛)、二重および三重金属ホイル、あるいは
金属蒸着した非導電性シート、所望によりアルミニウム
被覆したSiO2材料、および紙などが好適である。こ
れらの基材は、熱的前処理、表面粗粒化、初期エッチン
グ、または試薬で処理して、望ましい特性の改良、例え
ば親水性の強化などを行なってもよい。
【0074】本発明の組成物は、上記各成分を溶解する
溶媒に溶かして支持体上に塗布する。ここで使用する溶
媒として例を挙げると、エチレンジクロライド、シクロ
ヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−
ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコ
ールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレン
グリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレン
グリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテート、トルエン、酢酸エチ
ル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メ
チル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチ
ル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メ
チルピロリドン、テトラヒドロフラン等が好ましく、こ
れらの溶媒を単独あるいは混合して使用する。そして上
記成分中の濃度(添加物を含む全固形分)を2〜50重
量%とするのが好ましい。
【0075】また、上記溶媒に界面活性剤を加えること
もできる。界面活性剤の具体的な例を挙げると、ポリオ
キシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンス
テアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテ
ル、ポリオキシエチレンオイルエーテル等のポリオキシ
エチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオク
チルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフ
ェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリ
ルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピ
レンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレー
ト、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステ
アレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリ
オレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタ
ン脂肪酸エステル酸、ポリオキシエチレンソルビタンモ
ノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパル
ミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレ
ート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、
ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニ
オン系界面活性剤、エフトップEF301,EF30
3,EF352(新秋田化成(株)製)、メガファック
F171,F173,F177(大日本インキ(株)
製)、フロラードFC430,FC431(住友スリー
エム(株)製)、アサヒガードAG710、サーフロン
S−382,SC101,SC102,SC103,S
C104,SC105,SC106(旭硝子(株)製)
等のフッ素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマー
KP341(信越化学工業(株)製)やアクリル酸系も
しくはメタクリル酸系(共)重合ポリフローNo.75,
No.95(共栄社油脂化学工業(株)製)等を挙げる
ことができる。これらの界面活性剤の配合量は、本発明
の組成物中の固形分100重量部当たり、通常、2重量
部以下、好ましくは1重量部以下である。これらの界面
活性剤は単独で添加してもよいし、また、いくつかの組
み合わせで添加することもできる。
【0076】本発明の組成物により得られるポジ型感光
性材料は現像液なしでも画像を得ることができるが、現
像液を用いて処理を行っても感度の高いポジ型感光性材
料を得ることができ、化学増幅系の平版印刷材料、もし
くはレジスト材料として用いることが出来る。この目的
のために用いられるアルカリ現像液としては、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素
ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、メタ
ケイ酸ナトリウム、第三リン酸ナトリウム、第二リン酸
ナトリウム、第三リン酸アンモニウム、第二リン酸アン
モニウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無
機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の
第一級アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミ
ン等の第二級アミン類、トリエチルアミン、メチルジエ
チルアミン等の第三級アミン類、ジメチルエタノールア
ミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、
テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチル
アンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム塩、
ピロール、ピヘリジン等の環状アミン類等のアルカリ性
水溶液を使用することができる。更に、上記アルカリ性
水溶液にベンジルアルコールのようなアルコール類、界
面活性剤を適当量添加して使うこともできる。
【0077】本発明の感光性組成物の露光に用いられる
活性光線の光源としては例えば、超高圧、中圧、低圧の
各水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケ
ミカルランプ、カーボンアーク灯、可視、紫外の各種レ
ーザー、蛍光灯、タングステン光、及び太陽光などがあ
る。また赤外線に、特に波長760〜1200nmの赤外
線を放射する固体レーザー及び半導体レーザーを用いる
ことができる。
【0078】
【実施例】以下に、実施例をあげて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明の内容がこれらに限定されるもの
ではない。なお、下記実施例におけるパーセントは、他
に指定のない限り、すべて重量%である。
【0079】実施例1〜2 厚さ0.30mmのアルミニウム板をナイロンブラシと4
00メッシュのパミストンの水懸濁液を用いその表面を
砂目立てした後、よく水で洗浄した。10%水酸化ナト
リウム溶液に70℃で60秒間浸漬してエッチングした
後、流水で水洗後、20%HNO3で中和洗浄、水洗し
た。これをVA=12.7Vの条件下で正弦波の交番波
形電流を用いて1%硝酸水溶液中で160クローン/dm2
の陽極時電気量で電解粗面化処理を行った。その表面粗
さを測定したところ、0.6μ(Ra表示)であった。
ひきつづいて30%のH2SO4水溶液中に浸漬し55℃
で2分間デスマットした後、20%H2SO4水溶液中で
電流密度2A/dm2において厚さが2.7g/m2になるよ
うに陽極酸化した。このようにして得られたアルミニウ
ム支持体上に次の各感光液をホワイラーを用いて塗布
し、100℃で2分間乾燥させた。この支持体上に下記
の感光液A及びBをそれぞれホワイラーを用い200回
転/分の回転速度で塗布し、100℃で1分間乾燥し
た。
【0080】 感光液A(実施例1) ・合成例1のスルホンイミドポリマー(P−1) 5g ・4−p−トリルメルカプト−2,5−ジエトキシ ベンゼンジアゾニウムのヘキサフルオロリン酸塩 0.5g ・ジブチル錫ラウレート 0.001g ・ジエチレングリコールジメチルエーテル 45g 感光液B(実施例2) ・合成例2のスルホンイミドポリマー(P−2) 3.2g ・無水フタル酸 5mg ・オルトクロロフェノール 1mg ・4−p−トリルメルカプト−2,5−ジエトキシ ベンゼンジアゾニウムのヘキサフルオロリン酸塩 0.5g ・ジエチレングリコールジメチルエーテル 27g 感光液Bを塗布した感光版については更に140℃で1
時間加熱した。次にそれぞれアイロータリープリンター
(アイグラフィックス社製)を用い500カウント露光
した。露光後100℃で1分間加熱処理した後、現像する
ことなく、ハリスオーレリア125オフセット印刷機に
かけ印刷を行った。汚れのない印刷物が、感光液Aを塗
布した印刷版では3000枚、感光液Bを塗布した印刷
版では4000枚得られた。
【0081】実施例3〜7 100μのステンレスにスチレン−ブタジエン樹脂(1
%トルエン溶液シェル石油製 商品名カルトン1300
x)を塗布し、170℃で加熱した。この支持体上に下
記のスルホンイミドポリマーを含有する感光液を塗布
し、100℃で1分乾燥後、更に140℃で1時間加熱
した。 感光液 ・表1のスルホンイミドポリマー 3.2g ・無水フタル酸 5mg ・オルトクロロフェノール 1mg ・2,6−ビス(トリクロロメチル)−4−(4−メトキシ−1−ナフチル) −S−トリアジン(PAG2−4で表される化合物) 0.2g ・赤外線吸収剤NK−3508 0.15g (日本感光色素研究所(株)製) ・ビクトリアピュアブルーBOHの対イオンを1−ナフタレン 0.05g −スルホン酸にした染料 ・メガファックF−177 0.06g (大日本インキ化学工業(株)製、フッ素系界面活性剤) ・メチルエチルケトン 10g ・1−メトキシ−2−プロパノール 10g
【0082】得られたポジ型平版印刷用版材を、温度3
5℃湿度75%の高温高湿条件下で5日間保存した後、
波長1064nmの赤外線を発するYAGレーザーで露光
した。露光後、110℃で1分間加熱処理した後、現像
処理を行うことなく、ハイデルKOR−D機で印刷し
た。この際、印刷物の非画像部に汚れが発生しているか
どうかを観察した。結果を表1に示す。いずれも非画像
部に汚れのない良好な印刷物が得られた。得られた汚れ
のない印刷物の枚数を表1に示す。
【0083】 表1 実施例 スルホンイミドポリマー 印刷枚数 3 P−3 40000 4 P−4 22000 5 P−5 35000 6 P−7 40000 7 P−8 50000
【0084】実施例8〜9、比較例1〜4 実施例1で用いたのと同じ支持体上に下記の感光液を塗
布し、100℃で二分間乾燥させた。 ・表2のスルホンイミドポリマー 1.0g ・m/p−クレゾール樹脂(m/p比6:4) 2.0g ・4−p−トリルメルカプト−2,5−ジエトキシ ベンゼンジアゾニウムのヘキサフルオロリン酸塩 0.5g ・クリスタルバイオレット 0.01g ・メチルエチルケトン 18g ・2−メトキシエタノール 6g
【0085】乾燥後の塗布量は2.1g/m2であった。
これらの感光性平版印刷版をそれぞれメタルハライドラ
ンプを用い、富士ステップガイド(富士写真フイルム
(株)製、初段の透過光学濃度が0.05で、順次0.
15増えていき、15段あるステップタブレット)を通
し1分間露光した。次に露光した感光性平版印刷版を4
%メタケイ酸ナトリウム水溶液に1分間浸漬して現像す
ることによって、露光部分の感光層が溶出して画像が得
られるかどうかを目視で評価した(画像形成性)。また
生じたステップ段数より感度を見積った。ステップ段数
の数字が大きいほど感度が高いことを示す。結果を表2
に示す。表2の結果から、本発明の酸分解性ポリマーは
ノボラック樹脂との組み合わせによって、優れたポジ画
像形成性を与えかつ感度が高いことが理解できる。
【0086】 表2 スルホンイミドポリマー 画像形成性 感 度 実施例8 P−10 鮮明な画像 8 実施例9 P−11 〃 7 比較例1 なし 画像形成せず − (全部溶解) 比較例2 比較化合物1 画像形成せず − (全部溶解せず) 比較例3 比較化合物2 画像形成せず − (全部溶解せず) 比較例4* なし 鮮明な画像 5 (*:標準ポジ印刷版VPS(富士写真フイルム社製)使用) なお、表2における比較化合物1、2は、特開平7−2
8242号公報に記載されたスルホンイミド基を含有し
たポリマーである。
【0087】
【化21】
【0088】実施例1〜7は本発明による特定のスルホ
ンイミド基を有するポリマーを含有する感光性組成物を
用いることで、現像処理不要の印刷原版が得られること
を明らかに示すものである。また、実施例8、9は本発
明によるスルホンイミド基を有するポリマーを含有する
感光性組成物を用い通常の現像処理を行うことにより、
従来のスルホンイミド基を有したものに比較して、感度
が高くかつ優れたポジ画像形成性を与える印刷原版が得
られることを明らかに示す。
【0089】
【発明の効果】本発明を用いることにより、露光後現像
処理を行わなくても汚れのない印刷物の得られるポジ型
平版印刷版が提供される。また本発明を用いることによ
り、長波の光、特に可視光、赤外光のレーザーに対し高
い感度を有しかつ保存時の安定性に優れ、非画像部に汚
れのないポジ型印刷版が提供される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)光もしくは熱の作用により酸を発
    生する化合物及び(b)下記一般式(I)で示される構
    造単位を側鎖に有するポリマーを含有するポジ画像形成
    組成物。 −L−SO2−NR2−SO2−R1 (I) (式中、R1は芳香族基又はアルキル基を表わす。Lは
    一般式(I)で示される構造単位をポリマー骨格に連結
    するのに必要な非金属原子からなる多価の有機基を表
    し、R2はアルコキシメチル基、アリールメチル基又は
    脂環式アルキル基を表わす。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002526303A (ja) * 1998-09-18 2002-08-20 コダック ポリクロム グラフィックス カンパニーリミテッド 感熱性のポリマー性画像記録物質
EP1637324A2 (en) 2004-08-26 2006-03-22 Fuji Photo Film Co., Ltd. Color image-forming material and lithographic printing plate precursor
EP1754614A1 (en) 2004-04-09 2007-02-21 Fuji Photo Film Co., Ltd. Lithographic printing plate precursor and lithographic printing method
WO2008099727A1 (ja) * 2007-02-15 2008-08-21 Kuraray.Co., Ltd. α-置換アクリル酸エステル誘導体及びその製造方法

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