JPH1010725A - 感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント - Google Patents

感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント

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JPH1010725A
JPH1010725A JP16746396A JP16746396A JPH1010725A JP H1010725 A JPH1010725 A JP H1010725A JP 16746396 A JP16746396 A JP 16746396A JP 16746396 A JP16746396 A JP 16746396A JP H1010725 A JPH1010725 A JP H1010725A
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JP
Japan
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epoxy resin
resin composition
novolak type
type epoxy
unsatd
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JP16746396A
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English (en)
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Katsushige Tsukada
勝重 塚田
Satoshi Otomo
聡 大友
Mitsuaki Watanabe
満明 渡辺
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光硬化性及び耐熱性に優れた感光性樹脂組成
物並びに感光性エレメントを提供する。 【解決手段】 (a)オルソクレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂及び
ハロゲン化フェノールノボラック型エポキシ樹脂からな
る群から選ばれた少なくとも1種のノボラック型エポキ
シ樹脂と、不飽和カルボン酸とを、酸当量/エポキシ当
量比が0.1〜1.0となる範囲で付加反応させて得ら
れる不飽和化合物の二級水酸基に、イソシアナートエチ
ルアクリレートを、イソシアナート当量/水酸基当量比
が0.1〜1.0となる範囲で反応させて得られる光重
合性不飽和化合物並びに(b)活性光により遊離ラジカ
ルを生成する光重合開始剤を含有してなる感光性樹脂組
成物並びにこの感光性樹脂組成物を支持体フィルム上に
積層してなる感光性エレメント。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性樹脂組成物
及びこれを用いた感光性エレメントに関する。
【0002】
【従来の技術】印刷配線板製造の分野において、めっき
あるいはエッチングのためのレジスト形成に感光性樹脂
組成物及びこれを用いた感光性エレメントを用いること
は良く知られている。また、最近では無電解めっきマス
ク、ソルダマスク等の永久マスクの分野にも感光性樹脂
組成物及びこれを用いた感光性エレメントが使用されて
きている。これらの感光性エレメントとしては、支持体
フィルム上に感光性樹脂組成物を積層したものが広く使
用されている。
【0003】永久マスクは、耐熱性、耐溶剤性、耐薬品
性、電気的特性、機械的特性等の優れた特性が要求され
るため、使用できる感光性樹脂は限られている。従来、
永久マスク形成用感光性樹脂組成物としては、光反応
性が付与されたエポキシ樹脂を主成分とする感光性樹脂
組成物(特開昭52−37996号公報、特開昭58−
62636号公報等)、エポキシ樹脂とアクリル酸又
はメタクリル酸とを付加反応させて得られる不飽和化合
物の二級水酸基にイソシアナートエチルメタクリレート
を反応させて得られる光重合性化合物を主成分とする感
光性樹脂組成物(特開昭61−132947号公報等)
などが知られている。しかしながら、前記の感光性樹
脂組成物は、エポキシ樹脂をベースとしており、硬化皮
膜の耐熱性には優れているが、厚膜での光硬化性が不足
しており、膜厚50μmでは高精度のマスク形成が困難
となる。一方、前記の感光性樹脂組成物は、厚膜での
光硬化性が優れており、膜厚100μmでも高精度のマ
スク形成が可能であるが、耐熱性が必ずしも充分とは言
えない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
は、光硬化性及び耐熱性に優れた感光性樹脂組成物を提
供するものである。請求項2記載の発明は、光硬化性及
び耐熱性に優れ、作業性、取扱性等に優れた感光性エレ
メントを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)オルソ
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボ
ラック型エポキシ樹脂及びハロゲン化フェノールノボラ
ック型エポキシ樹脂からなる群から選ばれた少なくとも
1種のノボラック型エポキシ樹脂と、不飽和カルボン酸
とを、酸当量/エポキシ当量比が0.1〜1.0となる
範囲で付加反応させて得られる不飽和化合物の二級水酸
基に、イソシアナートエチルアクリレートを、イソシア
ナート当量/水酸基当量比が0.1〜1.0となる範囲
で反応させて得られる光重合性不飽和化合物並びに
(b)活性光により遊離ラジカルを生成する光重合開始
剤を含有してなる感光性樹脂組成物に関する。また、本
発明は前記感光性樹脂組成物を支持体フィルム上に積層
してなる感光性エレメントに関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の感光性樹脂組成物は、必
須成分である(a)成分として、オルソクレゾールノボ
ラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキ
シ樹脂及びハロゲン化フェノールノボラック型エポキシ
樹脂からなる群から選ばれた少なくとも1種のノボラッ
ク型エポキシ樹脂と、不飽和カルボン酸とを、酸当量/
エポキシ当量比が0.1〜1.0となる範囲で付加反応
させて得られる不飽和化合物の二級水酸基に、イソシア
ナートエチルアクリレートを、イソシアナート当量/水
酸基当量比が0.1〜1.0となる範囲で反応させて得
られる光重合性不飽和化合物を含有する。
【0007】(a)成分の製造に使用しうるノボラック
型エポキシ樹脂は、例えば、オルソクレゾール、フェノ
ール、ハロゲン化フェノールなどとアルデヒドとを酸触
媒の存在下に反応させて得られるノボラック型樹脂のフ
ェノール性水酸基にアルカリの存在下にエピクロルヒド
リンを反応させて得られるもので、商業的に入手可能で
ある。オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂とし
ては、例えばチバ・ガイギー社製アラルダイトECN1
299(軟化点99℃、エポキシ当量230)、ECN
1280(軟化点80℃、エポキシ当量230)、EC
N1273(軟化点73℃、エポキシ当量230)、日
本化薬(株)製EOCN104(軟化点90〜100℃、
エポキシ当量225〜245)、EOCN103(軟化
点80〜90℃、エポキシ当量215〜235)、EO
CN102(軟化点70〜80℃、エポキシ当量215
〜235)などが挙げられる。
【0008】フェノールノボラック型エポキシ樹脂とし
ては、例えばシェル社製エピコート154(エポキシ当
量176〜181)、ダウケミカル社製DEN431
(エポキシ当量172〜179)、DEN438(エポ
キシ当量175〜182)、東都化成(株)製YDPN−
638(エポキシ当量170〜190)、YDPN−6
01(エポキシ当量180〜220)、YDPN−60
2(エポキシ当量180〜220)などが挙げられる。
ハロゲン化フェノールノボラック型エポキシ樹脂として
は、例えば、日本化薬(株)製BREN(エポキシ当量2
70〜300、臭素含有量35〜37%、軟化点80〜
90℃)等の臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹
脂などが挙げられる。上記のようなノボラック型エポキ
シ樹脂と反応させる不飽和カルボン酸としては、アクリ
ル酸、メタクリル酸、β−フリルアクリル酸、β−スチ
リルアクリル酸、α−シアノケイ皮酸、ケイ皮酸などが
用いられる。
【0009】本発明においては、上記のようなノボラッ
ク型エポキシ樹脂と不飽和カルボン酸とを、酸当量/エ
ポキシ当量比が0.1〜1.0、好ましくは0.15〜
0.8の範囲となるように付加反応させる。酸当量/エ
ポキシ当量比が0.1未満であると、イメージ露光後の
現像処理により光硬化皮膜が膨潤しやすく、1.0を超
えると、電気的特性、密着性、はんだ耐熱性等の特性が
低下する傾向がある。この付加反応は、常法により行う
ことができ、その反応は下記の式(I)に示すように進
行する。
【0010】
【化1】
【0011】上記の付加反応は、例えば、前記ノボラッ
ク型エポキシ樹脂をメチルエチルケトン、メチルセロソ
ルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、シクロ
ヘキサノン等の不活性有機溶剤に溶解し、触媒としてト
リエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、ジエチルシ
クロヘキシルアミン等の三級アミン、塩化ベンジルトリ
メチルアンモニウム、塩化ベンジルトリエチルアンモニ
ウム等の四級アンモニウム塩を、また、重合禁止剤とし
てハイドロキノン、p−メトキシフェノール等を用い、
70〜110℃で前記不飽和カルボン酸と攪拌すること
により行われ、不飽和化合物が得られる。
【0012】上記のようにノボラック型エポキシ樹脂と
不飽和カルボン酸とを付加反応させて得られる不飽和化
合物の二級水酸基に対するイソシアナートエチルアクリ
レートの反応は、下記の式(II)に示すように進行す
る。
【0013】
【化2】
【0014】上記の不飽和化合物の二級水酸基とイソシ
アナートエチルアクリレートとの反応は、イソシアナー
ト当量/水酸基当量比が0.1〜1.0となる範囲で常
法により行われる。イソシアナート当量/水酸基当量比
が0.1未満であると、解像度及び光硬化性が低下し、
イソシアナート当量/水酸基当量比が1.0を超える
と、保有安定性、耐熱性などが低下する傾向がある。式
(II)で示した反応は、常法で行われ、例えば、前記
のノボラック型エポキシ樹脂と不飽和カルボン酸とを付
加反応させて得られた不飽和化合物にジブチルチンジラ
ウレート、ジブチルチンジ−2−エチルヘキソエート等
のウレタン化触媒を添加し、所定量のイソシアナートエ
チルアクリレートを50〜110℃で攪拌反応させるこ
とにより、光重合性不飽和化合物が得られる。このよう
な反応条件下では、ウレタン結合とエポキシ基との反
応、不飽和結合の熱重合等の副反応を防止することがで
き、その結果ゲル状物を生成させることなく、光重合性
不飽和化合物を得ることができる。
【0015】本発明において、(a)成分として特に有
用な光重合性不飽和化合物としては、オルソクレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂/アクリル酸/イソシアナー
トエチルアクリレート(酸当量/エポキシ当量比0.1
〜1.0、イソシアナート当量/水酸基当量比0.1〜
1.0)系反応物、オルソクレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂/メタクリル酸/イソシアナートエチルアクリ
レート(酸当量/エポキシ当量比0.1〜1.0、イソ
シアナート当量/水酸基当量比0.1〜1.0)系反応
物が挙げられる。
【0016】本発明の感光性樹脂組成物は、必須成分で
ある(b)成分として、活性光により遊離ラジカルを生
成する光重合開始剤を含有する。光重合開始剤として
は、例えば、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチ
ルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,
2−ベンズアントラキノン、2,3−ジフェニルアント
ラキノン等の置換又は非置換の多核キノン類、ジアセチ
ルベンジル等のケトアルドニル化合物、ベンゾイン、ピ
バロン等のα−ケタルドニルアルコール類及びエーテル
類、α−炭化水素置換芳香族アシロイン類、例えば、α
−フェニル−ベンゾイン、α,α−ジエトキシアセトフ
ェノン等、ベンゾフェノン、4,4’−ビスジアルキル
アミノベンゾフェノン等の芳香族ケトン類、2−メチル
チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、
2,4−ジメチルチオキサントン、2−クロルチオキサ
ントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−エチル
チオキサントン等のチオキサントン類、2−メチル−1
−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−
プロパン−1などが用いられ、これらは単独で又は2種
類以上を組み合わせて用いることができる。
【0017】また、例えば、2,4,5−トリアリルイ
ミダゾール二量体と2−メルカプトベンゾキナゾール、
ロイコクリスタルバイオレット、トリス(4−ジエチル
アミノ−2−メチルフェニル)メタン等との組合せ系を
が用いることができる。また、それ自体で光重合開始性
はないが、前記物質と組み合わせて用いることにより全
体として光重合開始性能のより良好な系となるような添
加剤、例えば、ベンゾフェノンに対するトリエタノール
アミン等の三級アンミン、チオキサントン類に対するジ
メチルアミノ安息香酸イソアミル、N−メチルジエタノ
ールアミン、ビスエチルアミノベンゾフェノン等を用い
ることもできる。
【0018】本発明の感光性樹脂組成物においては、
(b)成分の光重合開始剤は、(a)成分の光重合性不
飽和化合物に対して0.5〜10重量%の割合で含有さ
れることが好ましい。
【0019】本発明の感光性樹脂組成物は、他の副次的
成分を含有していてもよい。副次的成分としては、例え
ば、熱重合防止剤、染料、顔料、フィラー、塗工性向上
剤、難燃剤、難燃助剤、密着性向上剤、エポキシ樹脂の
潜在性硬化剤、熱可塑性有機高分子化合物等のフィルム
性向上剤、消泡剤などが挙げられる。
【0020】本発明の感光性エレメントは、支持体フィ
ルム上に前記の感光性樹脂組成物を積層することによっ
て得られる。支持体フィルム上への感光性樹脂組成物の
積層は、常法により行うことができ、例えば、感光性樹
脂組成物をメチルエチルケトン、プロピレングリコール
モノメチルエーテル等の有機溶剤に均一に溶解させ、こ
の溶液を支持体フィルム上にナイフコート法、ロールコ
ート法などの方法で塗布し、乾燥することにより行われ
る。
【0021】本発明に用いられる支持体フィルムは、感
光性エレメントの製造時に必要な耐熱性及び耐溶剤性を
有していることが好ましい。使用しうる支持体フィルム
の例としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム等
のポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム、ポリプ
ロピレンフィルム等を挙げることができる。
【0022】長尺の感光性エレメントを製造する場合に
は、製造の最終段階で、そのエレメントをロール状に巻
き取るのが好ましい。この場合、感光性樹脂組成物層の
支持体フィルム背面への付着を防ぎ、さらに塵の付着を
防ぐ目的で、その感光性樹脂組成物層の上に剥離可能な
カバーフィルムを積層することが好ましい。剥離可能な
カバーフィルムの具体例としては、ポリエチレンフィル
ム等が挙げられる。本発明の感光性エレメントを構成す
る感光性樹脂組成物の層の厚さは、5〜200μmが好
ましく、20〜150μmとすることがより好ましい。
感光性樹脂組成物の層が薄くなると、印刷配線板表面へ
の追従性が低下し、また、厚くなると感光性が低下する
傾向がある。
【0023】次に、本発明の感光性エレメントの使用方
法について説明する。本発明の感光性エレメントの印刷
配線板上への積層は、容易である。カバーフィルムのな
い場合にはそのまま、カバーフィルムがある場合には、
カバーフィルムを剥離して又は剥離しながら、加熱、加
圧積層する。加熱、加圧積層は、公知の常圧ラミネータ
ーなどを用いて行うことができる。印刷配線板の回路厚
が8μm以上の場合には、凹凸部への空気の巻き込みを
防止するため、特開昭51−63702号公報、特公昭
53−31670号公報などに記載されているような連
続式真空ラミネーターや特公昭55−13341号公
報、特開平2−6960号公報などに記載されているバ
ッチ式真空ラミネーターを用いることが好ましい。感光
性エレメントの加熱加圧積層の際の温度は、室温〜17
0℃、圧力は0.1〜50kgf/cm2、真空度は0.01
〜600mmHgの範囲であることが好ましい。
【0024】積層後の露光及び現像処理は、常法により
行うことができる。すなわち、支持体フィルムが活性光
に不透明である場合には、支持体フィルムを剥離した
後、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライド灯など
の光源を用い、ネガマスクを通して像的に露光する。透
明フィルムが残っている場合には、これを剥離した後、
現像する。現像処理に用いられる現像液は、露光部にダ
メージを与えず、未露光部を選択的に溶出するもので、
露光部を汚染しないものであれば、その種類について特
に制限はない。現像液としては、例えば、シクロヘキサ
ノン、トルエン、ジエチレングリコールモノブチルエー
テル等の有機溶剤、ジエチレングリコールモノブチルエ
ーテル/水(9/1重量比)の混合液等の有機溶剤と水
との混合溶剤などが挙げられる。
【0025】上記の方法で得られた像的な保護皮膜は、
通常のエッチング、めっき等のための耐食膜であるが、
現像後に活性光の露光及び80〜200℃での加熱処理
を行うことにより、さらに優れた特性を有する保護膜が
得られる。これらの活性光の露光及び加熱処理の順序
は、どちらが先でもよい。
【0026】本発明の感光性樹脂組成物及びこれを用い
た感光性エレメントを用いて得られる保護被膜は、耐溶
剤性に優れており、トリクレン、メチルエチルケトン、
イソプロピルアルコール、トルエン等の有機溶剤に充分
に耐え、また、酸性水溶液又はアルカリ水溶液にも耐え
る。さらに、耐熱性及び機械的特性にも優れているの
で、ソルダマスク等の永久的な保護膜として好適であ
る。さらに、本発明の感光性樹脂組成物を用いて形成さ
れる被膜は、優れた化学的、物理的特性を有し、そのた
め多層印刷配線板の層間絶縁層、感光性接着剤、塗料、
プラスチックレリーフ、印刷版材料、金属精密加工材料
などにも好適である。また、本発明の感光性樹脂組成物
を用いれば、1,1,1−トリクロルエタン等の難燃性
現像液により現像でき、解像度及び耐熱性に優れたソル
ダマスクを形成することができる。しかも写真法により
厚膜のソルダマスクを形成することも可能である。
【0027】
【実施例】次に、実施例により本発明を詳細に説明す
る。なお、以下の実施例中、「部」は特に断らない限
り、「重量部」を意味する。
【0028】実施例1 (a)光重合性不飽和化合物の合成
【表1】
【0029】温度計、攪拌装置、冷却管及び滴下器の付
いた加熱及び冷却可能な5リットルの反応器に、表1の
Aを加え、攪拌しながら60℃に昇温し、均一に溶解さ
せた。反応温度を60℃に保ちながら、これに約1時間
かけて表1のBを滴下した。B滴下後、2時間かけて8
0℃に昇温し、80℃で約20時間攪拌を続け、反応系
の酸価を1以下にした。次いで、温度を60℃に低下さ
せ、反応温度を60℃に保ちながら約3時間かけて均一
に表1のCを滴下した。C滴下後、約5時間かけて徐々
に反応温度を80℃まで昇温した後、温度を60℃に低
下させ、表1のDを加え、約1時間攪拌を続けた。こう
して不揮発分66%のオルソクレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂/アクリル酸/イソシアナートエチルアクリ
レート(酸当量/エポキシ当量比=0.75、イソシア
ナート当量/水酸基当量比=1)系光重合性不飽和化合
物の溶液を得た。
【0030】(b)感光性樹脂組成物の調製 上記(a)で得られた光重合性不飽和化合物の溶液15
2部(不揮発分100部)、2,4−ジエチルチオキサ
ントン1部、ジメチルアミノ安息香酸イソアミル2部及
びビクトリアピュアブルー0.01部を混合して感光性
樹脂組成物の溶液を調製した。
【0031】(c)硬化被膜の形成 上記(b)で得られた感光性樹脂組成物の溶液を、銅張
り積層板上に塗布し、室温で20分、80℃で20分間
乾燥し、厚さ40μmの感光性樹脂組成物層を形成し
た。次いで、ネガマスクを通してオーク製作所(株)製2
01B型露光機を用い、200mJ/cm2で露光した。露光
後、80℃で5分間加熱し、常温で30分放置した後、
シクロヘキサノンを用いて20℃で90秒間スプレー現
像した。次いで、東芝電材(株)製東芝紫外線照射装置
(定格電圧200V、定格消費電力7.2kW、適合ラン
プH5600L/2、ランプ本数1本)を使用し、1J/
cm2で照射してネガマスクに相応する寸法精度の優れた
ソルダマスクを得た。このソルダマスクは、耐冷熱衝撃
性に優れ、ロジン系フラックスA−226(タムラ化研
(株)製)を用いて、260℃で20秒間、はんだ付け処
理し、さらにトリクレンで25℃で10分間清浄化処理
した後、MIL−STD−202E 107D条件B
(−65℃30分、常温5分以内、125℃30分
間)、50サイクルの冷熱衝撃試験でクラックの発生及
び被膜の剥がれは認められず、長期間の信頼性が非常に
優れていることが分かった。
【0032】実施例2 (a)光重合性不飽和化合物の合成
【表2】
【0033】表2のA〜Dを用いた以外は、実施例1の
(a)と同様にして、不揮発分66%のオルソクレゾー
ルノボラック型エポキシ樹脂/メタクリル酸/イソシア
ナートエチルアクリレート(酸当量/エポキシ当量比=
0.5、イソシアナート当量/水酸基当量比=0.6)
系光重合性不飽和化合物の溶液を得た。
【0034】(b)感光性樹脂組成物の調製及び硬化被
膜の形成 上記(a)で得られた光重合製不飽和化合物の溶液15
2部(不揮発分100部)、2,4−ジメチルチオキサ
ントン1部、ジメチルアミノ安息香酸イソアミル2部及
びBF3−モノエタノールアミンコンプレックス1部を
混合して感光性樹脂組成物の溶液を調製した。得られた
感光性樹脂組成物の溶液を用いた以外は、実施例1の
(c)と同様にして耐熱性に優れた硬化被膜を得た。
【0035】実施例3 実施例1の(b)で得られた感光性樹脂組成物の溶液を
厚さ20μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上
に塗布し、室温で20分、80℃で10分間、105℃
で5分間乾燥し、感光性樹脂組成物の層厚が75μmの
感光性エレメントを得た。得られた感光性エレメント
を、厚さ50μm、幅125μmの銅導体を有する印刷
配線板(ガラスエポキシ基板、厚さ1.6mm)上に日立
化成工業(株)製真空ラミネーター(真空度20mmHg、ラ
ミネート温度80℃、ラミネート速度1m/分)を用
い、加熱加圧積層した。積層後、オーク製作所製201
B型露光機を用い、ネガマスクを通して、100mJ/cm2
で露光した。室温で15分間放置し、ポリエチレンテレ
フタレートフィルムを剥離した後、シクロヘキサノンを
用い、25℃で90秒間スプレー現像した。
【0036】次いで、東芝電材(株)製東芝紫外線照射装
置(定格電圧200V、定格消費電力7.2kW)を使用
し、80℃で3J/cm2で照射してネガマスクに相応する
ソルダマスクを得た。このソルダマスクは、密着性、耐
溶剤性及び耐熱性に優れ、ロジン系フラックスA−22
6(タムラ化研(株)製)を用いて、260℃で90秒
間、はんだ付け処理し、次いで、花王(株)製プリント基
板洗浄剤クリーンスルー750H(水系洗浄剤)で50
℃で10分間洗浄処理したところ、被膜の剥離は認めら
れなかった。
【0037】
【発明の効果】請求項1記載の感光性樹脂組成物は、光
硬化性及び耐熱性に優れたものである。請求項2記載の
感光性エレメントは、光硬化性及び耐熱性に優れ、作業
性、取扱性等に優れたものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/027 515 G03F 7/027 515 7/028 7/028 H05K 3/06 H05K 3/06 H J 3/18 0430−4E 3/18 D 3/28 3/28 D

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)オルソクレゾールノボラック型エ
    ポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂及び
    ハロゲン化フェノールノボラック型エポキシ樹脂からな
    る群から選ばれた少なくとも1種のノボラック型エポキ
    シ樹脂と、不飽和カルボン酸とを、酸当量/エポキシ当
    量比が0.1〜1.0となる範囲で付加反応させて得ら
    れる不飽和化合物の二級水酸基に、イソシアナートエチ
    ルアクリレートを、イソシアナート当量/水酸基当量比
    が0.1〜1.0となる範囲で反応させて得られる光重
    合性不飽和化合物並びに(b)活性光により遊離ラジカ
    ルを生成する光重合開始剤を含有してなる感光性樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の感光性樹脂組成物を支持
    体フィルム上に積層してなる感光性エレメント。
JP16746396A 1996-06-27 1996-06-27 感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント Pending JPH1010725A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006079064A (ja) * 2004-08-09 2006-03-23 Mitsubishi Chemicals Corp 感光性樹脂組成物、カラーフィルタ及び液晶表示装置
JP2010084121A (ja) * 2008-09-04 2010-04-15 Hitachi Chem Co Ltd 感光性接着剤組成物、フィルム状接着剤、接着シート、及び、積層体エレメント

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JP2006079064A (ja) * 2004-08-09 2006-03-23 Mitsubishi Chemicals Corp 感光性樹脂組成物、カラーフィルタ及び液晶表示装置
JP2010084121A (ja) * 2008-09-04 2010-04-15 Hitachi Chem Co Ltd 感光性接着剤組成物、フィルム状接着剤、接着シート、及び、積層体エレメント

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