JPH10107141A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH10107141A
JPH10107141A JP25631696A JP25631696A JPH10107141A JP H10107141 A JPH10107141 A JP H10107141A JP 25631696 A JP25631696 A JP 25631696A JP 25631696 A JP25631696 A JP 25631696A JP H10107141 A JPH10107141 A JP H10107141A
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sog
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insulating film
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JP25631696A
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Hiroyuki Watanabe
裕之 渡辺
Yoshihisa Okayama
芳央 岡山
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平坦性及び膜質の良好な層間絶縁膜を得る
こと。 【解決手段】 Si基板1上に下層金属配線3を形成し
た後、デバイスの全面にシリコン酸化膜4を形成し、そ
の上に有機SOG膜5を形成し、このSOG膜5にアル
ゴンイオンを注入する。こうすることにより、膜が改質
されて、膜に含まれる水分や水酸基が減少し且つ膜が吸
水しにくくなる。更に、改質SOG膜6の表面に生じた
凹部7に電子線を照射することで、凹部7を膨張させ
て、膜表面の凹凸を平坦化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
方法に係り、詳しくは、デバイス上に層間絶縁膜を形成
する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路の更なる高集積化
を実現するために、配線の微細化、多層化を進めること
が要求されている。配線を多層化するには、各配線間に
層間絶縁膜を設けるが、その層間絶縁膜の表面が平坦で
ないと、層間絶縁膜の上部に形成された配線に段差が生
じて断線などの故障が引き起こされる。
【0003】従って、層間絶縁膜の表面(すなわち、デ
バイスの表面)は可能な限り平坦化されていなければな
らない。このように、デバイスの表面を平坦化する技術
は、平坦化技術と呼ばれ、配線の微細化、多層化に伴っ
てますます重要になっている。平坦化技術において、よ
く用いられる層間絶縁膜としてSOG膜があり、特に層
間絶縁膜材料のフロー特性を利用した平坦化技術におい
て盛んな検討がなされている。
【0004】SOGとは、シリコン化合物を有機溶剤に
溶解した溶液及びその溶液から形成される二酸化シリコ
ンを主成分とする膜の総称である。SOG膜を形成する
には、まず、シリコン化合物を有機溶剤に溶解した溶液
を基板上に滴下して基板を回転させる。すると、その溶
液の被膜は、配線によって形成される基板上の段差に対
して、その凹部には厚く、凸部には薄く、段差を緩和す
るように形成される。その結果、その溶液の被膜の表面
は平坦化される。
【0005】次に熱処理が施されると、有機溶剤が蒸発
すると共に重合反応が進行して、表面が平坦なSOG膜
が形成される。SOG膜には、一般式(1)で表される
ように、シリコン化合物中に有機成分を含まない無機S
OG膜と、一般式(2)で表されるように、シリコン化
合物中に有機成分を含む有機SOG膜とがある。
【0006】[SiO2]n ・・・(1) [RXSiOYn ・・・(2) (n,X,Y:整数、R:アルキル基又はアリール基) 無機SOG膜は、水分及び水酸基を多量に含んでいる上
に、CVD(ChemicalVapor Deposition)法によって形
成されたシリコン酸化膜に比べて脆弱であり、膜厚を
0.5μm以上にすると熱処理時にクラックが発生しや
すいという欠点がある。
【0007】一方、有機SOG膜は、分子構造上、アル
キル基又はアリール基で結合が閉じている部分があるた
め、熱処理におけるクラックの発生が抑制され、膜厚を
0.5〜1μm程度にすることができる。従って、有機
SOG膜を用いれば、膜厚の大きな層間絶縁膜を得るこ
とができ、基板上の大きな段差に対しても十分な平坦化
が可能になる。
【0008】このように、無機SOG膜や有機SOG膜
は、非常に優れた平坦性を有するが、上述したように無
機SOG膜は、水分及び水酸基を多量に含んでいるため
に、金属配線などに悪影響を与え、電気的特性の劣化、
腐食などの問題が生じる恐れがある。また、無機SOG
膜に比べれば少ないものの、この有機SOG膜にも水分
及び水酸基が含まれているため、同様の問題を有する。
【0009】そこで、通常は、SOG膜を層間絶縁膜に
採用する場合において、水分及び水酸基を比較的遮断す
る性質に加えて絶縁性及び機械的強度が高い性質を持
つ、例えばプラズマCVD法によって形成されたシリコ
ン酸化膜などの絶縁膜をSOG膜の上層又は下層に介在
させることが行われている(例えば、特開平5−226
334号公報(H01L21/3205)参照)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来例にあっては、プ
ラズマCVD法によって形成されたシリコン酸化膜自身
の遮水能力は、SOG膜よりは優秀であるが、完全では
なく、シリコン酸化膜により万全の防水効果を得るまで
には至っていない。本発明は、半導体装置の製造方法に
関し、平坦性及び膜質の良好な層間絶縁膜を得ることを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の半導体装置の
製造方法は、半導体基板上に絶縁膜を形成し、この絶縁
膜に対し、運動エネルギーを有する不純物を注入した
後、前記絶縁膜の所定箇所に電子線を照射するものであ
る。また、請求項2の半導体装置の製造方法は、半導体
基板上に絶縁膜を形成する工程と、この絶縁膜に対し、
運動エネルギーを有する不純物を導入する工程と、前記
絶縁膜の表面に生じた凹部に電子線を照射する工程とを
含むものである。
【0012】また、請求項3の半導体装置の製造方法
は、前記絶縁膜として、有機SOGなどの有機系ポリマ
ーを用いたものである。また、請求項4の半導体装置の
製造方法は、前記絶縁膜として、無機SOGを用いたも
のである。また、請求項5の半導体装置の製造方法は、
前記絶縁膜に、運動エネルギーを有する不純物を導入す
る工程を、イオン注入により行うものである。
【0013】すなわち、SOG膜などの絶縁膜にイオン
注入などの手法によって、不純物を含有させることによ
り、膜が改質されて、膜に含まれる水分や水酸基が減少
し且つ膜が吸水しにくくなる。そして、膜の改質によっ
て膜表面に生じた凹部に電子線を照射することで、凹部
を膨張させて、膜表面の凹凸を平坦化する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明を具体化した実施形態の製
造方法を図面に従って説明する。図1及び図2は本実施
形態における半導体装置の製造プロセスを示す断面図で
あり、以下この図に従って説明する。 工程1(図1a参照):シリコン基板1の表面に、シリ
コン酸化膜2(膜厚300〜800nm)を形成する。
このSi酸化膜2により、Si基板1上のゲート電極な
どの素子を覆う。また、その形成にはどのような方法
(酸化法、CVD法、PVD法など)を用いてもよい。
【0015】Si酸化膜2の上に、マグネトロンスパッ
タ法を用いて金属膜を形成し、これをパターニングする
ことにより、下層金属配線3を形成する。この金属配線
3は、例えば、TiN(膜厚20nm)/Ti(膜厚3
0nm)/AlSiCu合金(膜厚550nm)/Ti
N(膜厚100nm)/Ti(膜厚50nm)からなる
積層構造である。
【0016】工程2(図1b参照):TEOS(Tetra-e
thoxy Silane:Si(OC254と酸素とを用いたプ
ラズマCVD法により、下層金属配線3の上にシリコン
酸化膜4(膜厚200nm)を形成する。このシリコン
酸化膜4の膜厚は下地段差に応じて、段差が大きければ
厚く、段差が小さければ薄く調整される。 工程3(図1c参照):シリコン酸化膜4の上に有機S
OG膜5を形成する。ここでは、有機SOGを200n
m塗布した後、更に有機SOGを200nm塗布し、最
後に450℃程度の温度でベークして、下地パターンが
存在しない場合での総膜厚が400nmになるようにし
ている。
【0017】工程4(図1d参照):有機SOG膜5に
対し、イオン注入法を用いて、アルゴンイオン(A
+)6を注入する。ここでのイオン注入条件として
は、例えば、加速エネルギー:140KeV、ドーズ
量:1×1015atms/cm2を用いる。これにより、有機S
OG膜5の表面層約300nmの深さまでイオンが導入
される。
【0018】このように有機SOG膜5にイオンを注入
することで、有機成分が分解されて、有機SOG膜5に
含まれる水分及び水酸基が減少する。その結果、有機S
OG膜5は、水分及び水酸基が僅かしか含まれないSO
G膜(以下、改質SOG膜という)6に変えられる。図
3は有機SOG膜5(未処理:unimplanted)及び改質S
OG膜6(イオン注入処理:Ar+-implanted)のそれぞれ
に窒素雰囲気で30分間の熱処理を施し、TDS法(The
rmal Desorption Spectroscopy)を用いて評価した結果
を示している。尚、イオン注入条件は、加速エネルギ
ー:140KeV、ドーズ量:1×1015atoms/cm2
ある。
【0019】この図は、H2O(m/e=18)に関す
る脱離量を表したものであり、図から明らかなように、
改質SOG膜6はH2O(m/e=18)に関する脱離
が少ないことが分かる。このことは、有機SOG5にイ
オン注入を行って、改質SOG膜6とすることにより、
有機SOG膜5に含まれる水分及び水酸基が減少するこ
とを示している。
【0020】図4は有機SOG膜5及び改質SOG膜6
の吸湿性を調べる目的で、有機SOG膜5(no treatmen
t)、有機SOG膜5を酸素プラズマに晒したもの(O2 Pl
asma)及び改質SOG膜6(Ar+)をクリーンルーム内で大
気中に放置し、膜中の水分を評価した結果を示してい
る。膜中の水分量は、FT−IR法(Fourier Transform
Infrared Spectroscopy)を用いて、赤外吸収スペクトル
のO−H基に関する吸収(3500cm-1付近)の面積強
度を指標とした。イオン注入条件は、加速エネルギー:
140KeV、ドーズ量:1×1015atoms/cm2であ
る。
【0021】酸素プラズマに晒した場合、処理前後での
水分増加だけでなく、1日後でも水分が増加しているこ
とが分かる。一方、改質SOG膜6は、イオン注入語に
増加していないだけでなく、クリーンルーム内で大気に
放置しても、有機SOG膜5に比べて水分の増加は小さ
い。即ち、改質SOG膜6は、有機SOG膜5に比べて
吸湿性が低いことが分かる。
【0022】図5は改質SOG膜6及び有機SOG膜5
の水分の透過性を調べる目的で、プレッシャー・クッカ
ー試験(PCT)(加湿試験のことで、本実施形態で
は、条件として、120℃、2気圧の飽和水蒸気雰囲気
で行った)した結果を示している。FT−IR法を用い
て、有機SOG膜6中のO−Hに関する吸収ピーク(3
500cm-1付近)の面積強度を求め、PCT時間との関
係をプロットした。
【0023】イオン注入法を用いて表面だけを改質した
試料(Ar+20KeV)を作製し、膜全体を改質した
もの(Ar+140KeV)や改質しなかったもの(有
機SOG膜5:Untreatment)と比較した結果、以下の
ことが分かった。 (1)改質していない有機SOG膜5をPCTした場
合、3500cm-1付近(O−H基に関する)の吸収強度
が劇的な増加を示す。
【0024】(2)改質SOG膜6では、3500cm-1
付近(O−H基に関する)の吸収強度の増加は小さい。
膜表面だけを改質した試料でも、膜全体を改質したもの
と同程度である。 以上の結果から、イオンを注入することで、水分の透過
性を抑制する層を形成できることが分かる。
【0025】工程5(図2a参照):図6は有機SOG
膜5にアルゴンイオンを注入したときの膜の垂直方向の
収縮量と加速エネルギーとの関係を示したものである。
このように、有機SOG膜5を改質すると、膜は加速エ
ネルギーに比例して垂直方向に収縮する。従って、工程
4において、有機SOG膜5を改質すると、膜が垂直方
向に収縮し、下地に金属配線3があるところと無いとこ
ろによって、表面に凹凸が発生する(下地に金属配線3
が無いところが大きく収縮して凹部7が発生する。
【0026】そこで、工程1において、下層金属配線3
をパターニングしたときと同じマスクを用いて、前記凹
部7にのみ電子線を照射する。電子線としては、例え
ば、電界放射型電子銃から放出されたものを用い、加速
電圧:15KV、フィールドエミッション電流:0.8
μAという条件で照射する。図7は改質SOG膜6の膜
厚増加量と電子線の照射時間との関係を示したものであ
り、このように、電子線を照射することにより、改質S
OG膜6の膜厚は照射時間に比例して増加する。従っ
て、凹部7に電子線を照射することにより、この部分が
膨張して、凹凸が解消される。
【0027】工程6(図2b参照):プラズマCVD法
を用いて、改質SOG膜6の上にシリコン酸化膜8(膜
厚:200nm)を形成する。シリコン酸化膜8の形成
条件はシリコン酸化膜4と同じである。工程5におい
て、改質SOG膜6の表面の凹凸が解消されているの
で、シリコン酸化膜8の表面もきわめて平坦なものとな
る。
【0028】工程7(図2c参照):四フッ化炭素と水
素の混合ガス系をエッチングガスとして用いる異方性エ
ッチングを行い、各膜4,6,8に前記金属配線3に通
じるビアホール9を形成する。 工程8(図2d参照):不活性ガス(例えばAr)を用
いたスパッタエッチングによって、ビアホール9内をク
リーニングした後、マグネトロンスパッタ法を用いて、
前記ビアホール9内及びシリコン酸化膜8の上に、Al
合金膜(Al−Si(1%)−Cu(0.5%))(膜
厚500nm)、Ti膜(膜厚50nm)及びTiN膜
(膜厚20nm)を順次下から形成する。
【0029】そして、通常のリソグラフィ技術、ドライ
エッチング技術(RIE法等)により、レジスト(図示
略)塗布、露光、エッチング作業を経て、アルミ合金
膜、Ti膜及びTiN膜を所定形状にパターニングし
て、上層金属配線10を形成する。このように本実施形
態においては、シリコン酸化膜4、改質SOG膜6及び
シリコン酸化膜8によって3層構造の層間絶縁膜を形成
している。
【0030】図8は改質SOG膜6を熱処理した場合の
膜の収縮量を測定したものであり、未改質の有機SOG
膜5が熱上昇に伴って収縮するのに対し、改質SOG膜
6は熱処理による膜収縮がほとんど起こらないため、熱
処理時におけるクラックの発生が抑制され、膜厚を0.
5〜1μm程度にすることができる。従って、改質SO
G膜6を用いれば、層間絶縁膜の膜厚を大きくすること
ができ、基板1上の大きな段差に対しても十分な平坦性
が可能になる。
【0031】尚、各シリコン酸化膜4,8で改質SOG
膜6が挟まれたサンドイッチ構造が採用されているの
は、層間絶縁膜全体としての絶縁性及び機械的強度を高
めるためでもある。また、改質SOG膜6には有機成分
が含まれていないため、ビアホール9を形成するための
エッチングを、四フッ化炭素と水素の混合ガス系の雰囲
気中で行うことができる。そのため、このエッチングに
おいて、エッチングマスクとしてフォトレジストを用い
た場合でも、そのフォトレジストが侵されることはな
く、そのフォトレジストでマスクされている改質SOG
膜6がエッチングされることもない。従って、微細なビ
アホール9を正確に形成することができる。
【0032】更に、改質SOG膜6には有機成分が含ま
れていないため、改質SOG膜6のエッチングレートは
各シリコン酸化膜4,8と同じになる上に、エッチング
マスクとして用いたフォトレジストを除去する際のアッ
シング処理時に改質SOG膜6が収縮することはない。
そのため、改質SOG膜6にクラックが生じることはな
く、ビアホール9を形成する際にリセスが発生すること
はない。従って、ビアホール9内に上部金属配線10を
十分に埋め込むことが可能になる。
【0033】尚、改質SOG膜6には有機成分が含まれ
ず、水分及び水酸基が僅かしか含まれないため、各シリ
コン酸化膜4,8のいずれか一方又は双方を省いて改質
SOG膜6を単層又は2層で用いることもできる。以
上、本実施形態にあっては、有機SOG膜5にイオン注
入によって、不純物を含有させることにより、膜が改質
されて、膜に含まれる水分や水酸基が減少し且つ膜が吸
水しにくくなり、更に加えて、改質SOG膜6の表面に
生じる凹凸を電子線を照射することで解消するため、平
坦性の良好な、信頼性の高い層間絶縁膜を得ることがで
きる。
【0034】尚、本発明は、上記実施形態に限定される
ものではなく、以下のように実施しても同様の作用効果
を得ることができる。 1)有機SOG膜5に代えて、ポリイミドやシロキサン
編成されたポリイミドなどを用いる。有機SOG膜を含
め、これらは総称して有機系ポリマー(又は有機系回転
塗布膜)と呼ばれる。
【0035】2)各シリコン酸化膜4,8をプラズマC
VD法以外の方法(常圧CVD法、減圧CVD法、EC
RプラズマCVD法、光励起CVD法、TEOS−CV
D法、PVD法など)によって形成されたシリコン酸化
膜を用いる。この場合、常圧CVD法で用いられるガス
はモノシランと酸素(SiH4+O2)であり、成膜温度
は400℃以下である。また、減圧CVD法で用いられ
るガスはモノシランと亜酸化窒素(SiH4+N2O)で
あり、成膜温度は900℃以下である。
【0036】3)各シリコン酸化膜4,8を、水分及び
水酸基を遮断する性質に加えて機械的強度が高い性質を
持つ他の絶縁膜(シリコン窒化膜、シリケートガラス膜
など)に置き代える。その絶縁膜はCVD法やPVD法
などどのような方法によって形成してもよい。 4)下層金属配線3及び上層金属配線10を、アルミ以
外の導電材料(銅、金、銀、シリサイド、高融点金属、
ドープドポリシリコン、窒化チタン(TiN)、タング
ステンチタン(TiW)などの合金)及びそれらの積層
構造で形成する。
【0037】5)改質SOG膜6に熱処理を施す。この
場合、改質SOG膜6中のダングリングボンドが少なく
なるため。吸湿性が更に小さくなり、水分の透過も更に
少なくなる。 6)有機SOG膜5の組成を一般式(2)で表されるも
のに置き代える。 7)有機SOG膜5の組成を一般式(1)で表される無
機SOG膜に置き代え、その無機SOG膜にイオン注入
を行う。この場合には、無機SOG膜に含まれる水分及
び水酸基を減少させることができる。
【0038】8)改質SOG膜6をパッシベーション膜
としても使用する。この場合、デバイスを機械的・化学
的に確実に保護することが可能な優れたパッシベーショ
ン膜を得ることができる。 9)上記実施形態では、有機SOG膜5に注入するイオ
ンとしてアルゴンイオンを用いたが、結果として有機S
OG膜5を改質するものであればどのようなイオンを用
いてもよい。
【0039】具体的には、アルゴンイオン、ボロンイオ
ン、窒素イオンがもっとも適している。また、これら以
外にも以下に示すイオンも十分に効果が期待できる。ア
ルゴン以外の不活性ガスイオン(ヘリウムイオン、ネオ
ンイオン、クリプトンイオン、キセノンイオン、ラドン
イオン)。不活性ガスは有機SOG膜6と反応しないた
め、イオン注入によって悪影響が生じる恐れが全くな
い。
【0040】ボロン及び窒素以外のIII b,IV b,V b,VI
b,VII bの各族の元素単体イオン及びそれらの化合物イ
オン。特に、酸素、アルミ、イオウ、塩素、ガリウム、
ゲルマニウム、ヒ素、セレン、臭素、アンチモン、ヨウ
素、インジウム、スズ、テルル、鉛、ビスマスの元素単
体イオン及びそれらの化合物イオン。この中で、金属元
素イオンについては、イオン注入後の有機SOG膜5の
誘電率を低く抑えることができる。
【0041】IVa族,Va族の元素単体イオン及びそれら
の化合物イオン。特に、チタン、バナジウム、ニオブ、
ハフニウム、タンタルの元素単体イオン及びそれらの化
合物イオン。IVa族,Va族の元素の酸化物は誘電率が高
いため、イオン注入後の有機SOG膜5の誘電率も高く
なるが、特に低い誘電率の層間絶縁膜が要求される場合
以外には実用上問題ない。
【0042】各イオンを複数種類組み合わせて用いる。
この場合、各イオンの相乗作用により更に優れた効果を
得ることができる。 10)上記実施形態では、有機SOG膜5にイオンを注
入しているが、イオンに限らず、運動エネルギーを有す
る原子、分子、粒子であればよい(本発明ではこれらを
総称して不純物とする)。
【0043】11)電子線としては、X線、γ線、SO
Rなどの放射線、レーザーなどのエネルギー線、電子ビ
ーム、イオンビームなどを用いることができる。 12)スパッタリングの方法として、マグネトロンスパ
ッタリング以外に、ダイオードスパッタリング、高周波
スパッタリング、四極スパッタリング等のようなもので
あってもよい。
【0044】13)スパッタエッチングの方法として、
不活性ガスを用いる以外に、反応性ガス(例えばCCl
4、SF6)を用いた反応性イオンビームエッチング(R
IBE、反応性イオンミリングとも呼ばれる)を用いて
もよい。 14)シリコン酸化膜8を省略する。
【0045】
【発明の効果】本発明にあっては、SOG膜などの絶縁
膜に不純物を含有させることにより、膜が改質されて、
膜に含まれる水分や水酸基が減少し且つ膜が吸水しにく
くなる。そして、膜の改質によって膜表面に生じた凹部
に電子線を照射することで、凹部を膨張させて、膜表面
の凹凸を平坦化する。
【0046】従って、平坦性及び膜質の良好な層間絶縁
膜を得ることができ、半導体装置としての信頼性を高め
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施形態に係る半導体装
置の製造過程を示す概略断面図である。
【図2】本発明を具体化した一実施形態に係る半導体装
置の製造過程を示す断面図である。
【図3】本発明の実施形態を説明するための特性図であ
る。
【図4】本発明の実施形態を説明するための特性図であ
る。
【図5】本発明の実施形態を説明するための特性図であ
る。
【図6】本発明の実施形態を説明するための特性図であ
る。
【図7】本発明の実施形態を説明するための特性図であ
る。
【図8】本発明の実施形態を説明するための特性図であ
る。
【符号の説明】
1 シリコン基板 5 有機SOG膜(有機系ポリマー、絶縁膜) 6 改質SOG膜

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に絶縁膜を形成し、この絶
    縁膜に対し、運動エネルギーを有する不純物を注入した
    後、前記絶縁膜の所定箇所に電子線を照射することを特
    徴とした半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 半導体基板上に絶縁膜を形成する工程
    と、 この絶縁膜に対し、運動エネルギーを有する不純物を導
    入する工程と、 前記絶縁膜表面に生じた凹部に電子線を照射する工程
    と、を含むことを特徴とした半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記絶縁膜は、有機SOGなどの有機系
    ポリマーからなることを特徴とした請求項1又は2に記
    載の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記絶縁膜は、無機SOGからなること
    を特徴とした請求項1又は2に記載の半導体装置の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 前記絶縁膜に、運動エネルギーを有する
    不純物を導入する工程は、イオン注入により行うことを
    特徴とした請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導
    体装置の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002043423A (ja) * 2000-07-24 2002-02-08 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd 被膜の処理方法およびこの方法を用いた半導体素子の製造方法
JP2015195245A (ja) * 2014-03-31 2015-11-05 日本電信電話株式会社 半導体装置

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