JPH10106998A - 超音波処理方法および超音波処理装置 - Google Patents

超音波処理方法および超音波処理装置

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JPH10106998A
JPH10106998A JP25465296A JP25465296A JPH10106998A JP H10106998 A JPH10106998 A JP H10106998A JP 25465296 A JP25465296 A JP 25465296A JP 25465296 A JP25465296 A JP 25465296A JP H10106998 A JPH10106998 A JP H10106998A
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liquid
cleaning liquid
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processing liquid
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Nobuki Matsuzaki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は超音波振動を利用した被処理物に
対する種々の処理を効率よく行なえるようにした超音波
処理装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 所定方向に搬送される液晶用ガラス基板
22を処理液によって処理するための処理装置におい
て、上面が開口し内部に下部処理液が供給される発振容
器11と、この発振容器の底部に設けられ内部に供給さ
れた上記下部処理液に振動板16を介して超音波振動を
付与する超音波振動子17と、この振動板により超音波
振動が付与されることで上記発振容器内の水平面上から
押し上げられる上記下部処理液に、下面が接触するよう
上記液晶用ガラス基板を搬送する搬送機構21と、この
搬送手段によって搬送される上記液晶用ガラス基板の上
面側に配置され上記液晶用ガラス基板の上面の上記下部
処理液が接触する部分と対応する部分で衝突するようそ
れぞれ上部処理液を供給する複数の供給ノズル24とを
具備したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は被処理物を超音波
振動を利用して処理液で処理するための超音波処理方法
およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば液晶製造装置や半導体製造装置
においては、被処理物としての液晶用ガラス基板や半導
体ウエハなどの基板を高い清浄度で洗浄することが要求
される工程がある。このような基板を洗浄する方式とし
ては、洗浄液中に複数枚の基板を浸漬するデイップ方式
や基板に向けて洗浄液を噴射して一枚づつ洗浄する枚葉
方式があり、最近では高い清浄度が得られるとともに、
コスト的に有利な枚葉方式が採用されることが多くなっ
てきている。
【0003】枚葉方式の1つとして基板に噴射される洗
浄液に超音波振動を付与し、その振動作用によって上記
被洗浄物から微粒子を効率よく除去するようにした洗浄
方式が実用化されている。
【0004】洗浄液に超音波振動を付与する洗浄方式に
おいて、従来は20〜50kHz程度の超音波が用いられて
いたが、最近では600 〜2000kHz程度の極超音波帯域
の音波を用いる超音波洗浄装置が開発されている。
【0005】超音波振動が付与された洗浄液を基板に噴
射すると、その振動の作用によって基板に付着した微粒
子の結合力が低下するため、超音波振動を付与しない場
合に比べて洗浄効果を向上させることができる。
【0006】従来、上記超音波洗浄装置は、図7に示す
ように紙面に対して直交する方向に細長い装置本体1を
有する。この装置本体1には本体1の長手方向に沿う空
間部2が上下方向に貫通して形成されている。上記空間
部2は上端側から下端側にゆくにつれて狭幅となるテ−
パ状に形成されていて、下端は装置本体1の下面に開口
したノズル口3となっている。
【0007】上記空間部2の上端開口はシ−ル材4を介
してタンタル、チタンあるいはこれらの合金系の金属か
らなる振動板5で閉塞されている。この振動板5の上面
には上記空間部2の上端開口と対応する部位に沿って細
長い矩形状の複数の超音波振動子6が取着されている。
この超音波振動子6は超音波発振器により駆動されるよ
うになっている。それによって、超音波振動子6は超音
波振動するから、その超音波振動によって上記振動板5
も振動する。
【0008】上記装置本体1の上記空間部2の両側には
それぞれ長手方向に沿って供給路7が貫通して形成され
ている。一対の供給路7にはその両端にそれぞれ図示し
ない洗浄液の供給管が接続され、それら供給管から洗浄
液が上記空間部2に供給されるようになっている。
【0009】上記空間部2に供給された洗浄液は振動板
5を介して超音波振動子6によって超音波振動が付与さ
れ、上記ノズル口3から被洗浄物に向けて噴出する。超
音波振動が付与された洗浄液が被洗浄物に衝突すると、
この被洗浄物にも超音波振動が付与されるから、その超
音波振動によって被洗浄物に付着した微粒子が遊離し、
除去されることになる。
【0010】ところで、このような従来構造によると、
上記ノズル口3から洗浄液を常時噴射させなければなら
ず、しかもその量は液晶用ガラス基板に超音波振動を確
実に伝達できる量でなければならないから、その洗浄液
の使用量が非常に多くなるということがあった。
【0011】被処理物が液晶用ガラス基板や半導体ウエ
ハなどの基板のように高い清浄度が要求される場合、洗
浄液としては純水が用いられる。純水は高価であるた
め、洗浄時のランンニングコストが増大するということ
があった。
【0012】また、装置本体1に形成された空間部2の
上部に振動板5を設け、下部にノズル口3を設け、洗浄
液を下方に向かって噴射させる構成であると、洗浄液に
超音波振動を付与することで発生する気泡(洗浄液に含
まれる気体が気泡となる。)が上記空間部2を上昇して
上記振動板5の下面に付着し、除々に成長する。その気
泡によって、振動板5には洗浄液が接触しない部分がで
きるから、その部分が、いわゆる空だき状態で超音波振
動することで温度上昇し、振動板5の変形や損傷を招く
原因となることがあった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来は洗
浄液の使用量が多くなるため、洗浄時のランニングコス
トの増大を招くということがあったり、振動板の下面に
気泡が付着し易いため、その気泡によって空だき状態と
なり、振動板の熱変形や損傷を招くなどのことがあっ
た。
【0014】この発明は上記事情に基づきなされたもの
で、その目的とするところは、処理液の使用量を減少さ
せることができるとともに、振動板に気泡が付着するこ
とがなく、さらには処理効率を高めることができるよう
にした超音波処理方法およびその方法を提供することに
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、所定
方向に搬送される被処理物を処理液によって処理するた
めの超音波処理方法において、上面が開口した発振容器
内に供給された下部処理液に超音波振動を付与すること
で、その下部洗浄液を上記発振容器内の上記下部処理液
の水平面上から押し上げ、この押し上げられた処理液に
下面が接触する状態で上記被処理物を搬送するととも
に、この被処理物の上面に上記下部処理液が接触する部
分と対応する部分で衝突するよう異なる方向から上部処
理液を供給することを特徴とする。
【0016】請求項2の発明は、所定方向に搬送される
被処理物を処理液によって処理するための超音波処理装
置において、上面が開口し内部に下部処理液が供給され
る発振容器と、この発振容器の底部に設けられ内部に供
給された上記下部処理液に振動板を介して超音波振動を
付与する超音波振動子と、この振動板により超音波振動
が付与されることで上記発振容器内の上部下部処理液の
水平面上から押し上げられる上記下部処理液に、下面が
接触するよう上記被処理物を搬送する搬送手段と、この
搬送手段によって搬送される上記被処理物の上面側に配
置され、上記被処理物の上面の上記下部処理液が接触す
る部分と対応する部分で衝突するよう、それぞれ上部処
理液を供給する複数の供給手段とを具備したことを特徴
とする。
【0017】請求項1と請求項2の発明によれば、超音
波振動が付与されて発振容器内の処理液の水平面上から
押し上げられる下部処理液に被処理物が接触する状態で
搬送して超音波振動を被処理物に伝達するため、超音波
振動が付与された処理液を被処理物に向けて噴射させる
場合に比べてその処理液の使用量を低減することがで
き、しかも振動板は発振容器の底部に設けられているた
め、処理液から発生して発振容器内を上昇する気泡が上
記振動板に付着することもない。さらに、被処理物の上
面では上部処理液が衝突するよう供給されることで、被
処理物の上面における衝突部の処理液の流れが停滞する
から、下部処理液から上部処理液に伝播された超音波振
動の音圧が高くなり、この上部処理液による処理効率が
向上する。
【0018】
【発明の実施形態】以下、この発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1と図2はこの発明の一実施形態
を示し、この実施形態は超音波処理装置として超音波洗
浄装置にこの発明を適用した場合である。つまり、図1
に示す超音波洗浄装置は外底面に脚体10が設けられた
断面矩形状の発振容器11を備えている。この発振容器
11は上面が開口した有底直方体として形成されてい
て、その内底部の幅方向両側部には仕切り壁12によっ
て一対の供給空間部13が区画形成されている。
【0019】各供給空間部13には処理液としてたとえ
ば純水などの下部洗浄液L1 を供給する供給管14の一
端がそれぞれ接続されている。この供給管14の他端は
図示しない上記下部洗浄液L1 の供給源に連通してい
る。上記供給空間部13を区画した仕切り壁12には複
数の通孔12aが形成されている。したがって、上記供
給管14から上記供給空間部13に供給された下部洗浄
液L1 は上記通孔12aから発振容器11内へ供給され
るようになっている。
【0020】上記供給管14から発振容器11内へは所
定量の下部洗浄液L1 が連続して供給される。それによ
って、下部洗浄液L1 は上記発振容器11の上面開口1
1aからオ−バフロ−する。
【0021】上記発振容器11の底部の幅方向中央部分
には、開口部15がその長手方向に沿って形成されてい
る。この開口部15はシ−ル材16aを介して振動板1
6によって液密に閉塞されている。この振動板16の下
面には超音波振動子17が接合固定されていて、この振
動子17は超音波発振器18により駆動されるようにな
っている。振動子17が超音波振動すると、振動板16
も超音波振動するから、その超音波振動が振動板16の
上面側の下部洗浄液L1 に伝播される。
【0022】発振容器11の幅方向中央部分において、
上記振動板16から下部洗浄液L1に伝播される超音波
振動がある程度の強度を有すると、図1に示すように上
記振動板16上に位置する下部洗浄液L1 をこの洗浄液
の水平面から上方へ押し上げるキャピラリ−波Wが発生
する。つまり、キャピラリ−波Wによって発振容器11
の幅方向中央部分において、その長手方向ほぼ全長にわ
たり下部洗浄液L1 が上記発振容器11内の洗浄液L1
水平面上から所定の高さで押し上げられることになる。
【0023】上記構成の発振容器11は、図2に示すよ
うに搬送機構21によって搬送される被洗浄物としての
液晶用ガラス基板22の下面側に配置される。上記搬送
機構21は回転駆動されるとともに軸線を平行にして所
定間隔で配置された複数のロ−ラ23からなる。上記発
振容器11は隣り合う一対のロ−ラ23間に配置され
る。
【0024】つまり、発振容器11は、その上面開口1
1aの長手方向を液晶用ガラス基板22の搬送方向に対
して直交させて配置され、上記搬送機構21は液晶用ガ
ラス基板22をキャピラリ−波Wによって押し上げれた
下部洗浄液L1 にその下面が接触する状態で搬送するよ
うになっている。
【0025】上記発振容器11の長手方向の寸法は、上
記液晶用ガラス基板22の幅寸法よりも大きく設定され
ている。それによって、キャピラリ−波Wによって押し
上げれた下部洗浄液L1 は液晶用ガラス基板22の下面
の幅方向全長に接触することになる。
【0026】上記搬送機構21によって搬送される液晶
用ガラス基板22の上面側には一対のノズル体24が上
記発振容器11の幅方向中心に対してほぼ対称に配置さ
れている。各ノズル体24からは上記液晶用ガラス基板
22の上面に向けて上部洗浄液L2 が噴射される。
【0027】それによって、図2に示すように一方のノ
ズル体24から液晶用ガラス基板22の上面に供給され
た上部洗浄液L2 の流れXと、他方のノズル体24から
供給された上部洗浄液L2 の流れYとは、上記液晶用ガ
ラス基板22の上面のZの部分で衝突する。それによっ
て、そのZの部分で上部洗浄液L2 は滞留することにな
る。
【0028】上記Zの部分は、上記液晶用ガラス基板2
2の上面の、下部洗浄液L1 のキャピラリ波Wが液晶用
ガラス基板22の下面に接触する部分と対応する部分で
ある。
【0029】つぎに、上記構成の超音波洗浄装置の作用
について説明する。発振容器11に下部洗浄液L1 を供
給するとともに超音波振動子17を超音波発振器18で
駆動することで、発振容器11内の洗浄液L1 に超音波
振動を付与する。それによって、発振容器11内の洗浄
液L1 の水平面上の幅方向中央部分にはキャピラ−リ波
Wが発生し、そのキャピラリ−波Wによって内部の下部
洗浄液L1 がその水平面上よりも上方へ押し上げられ
る。
【0030】下部洗浄液L1 がその水平面上よりも上方
へ押し上げられると、その下部洗浄液L1 は搬送機構2
1によって搬送される液晶用ガラス基板22の下面の幅
方向全長に接触する。下部洗浄液L1 には超音波振動が
付与されているから、その超音波振動が下部洗浄液L1
から液晶用ガラス基板22に伝播される。
【0031】それによって、超音波振動の一部は下部洗
浄液L1 を通じて液晶用ガラス基板22を通過し、その
上面に付着した微粒子に作用するから、液晶用ガラス基
板22の下面側に付着した微粒子は勿論のこと、上面側
に付着した微粒子も遊離する。
【0032】しかも、上記液晶用ガラス基板22の上面
には一対のノズル体24が配設され、これらノズル体か
ら噴出される上部洗浄液L2 は液晶用ガラス基板22の
上面の上記下部洗浄液L1 が接触する部分と対応する図
2にZで示す部分で衝突して滞留する。
【0033】上部洗浄液L2 が液晶用ガラス基板22の
上面で滞留すると、その部分で下部洗浄液L1 から液晶
用ガラス基板22を透過してこの液晶用ガラス基板22
の上面側の上部洗浄液L2 に伝播された超音波振動も滞
留する上部洗浄液L2 とともにその部分にとどまる。
【0034】それによって、上記Zの部分において、上
部洗浄液L2 に伝播された超音波振動の音圧が高くなる
から、この上部洗浄液L2 による洗浄効果も向上するこ
とになる。
【0035】一対のノズル体24から供給される上部洗
浄液L2 が液晶用ガラス基板22の上面で衝突すること
で、その部分には気泡が発生する。気泡が発生すると、
その気泡の物理的及び化学的作用によって、洗浄効果が
向上する。しかも、気泡の発生によって超音波振動が上
部洗浄液L2 を透過しずらくなるから、そのことによっ
ても上部洗浄液L2 における超音波振動の音圧が高くな
り、洗浄効果を向上させることができる。
【0036】液晶用ガラス基板22の下面および上面か
ら除去された微粒子は発振容器11内に落下し、その内
部で浮遊して液晶用ガラス基板22の下面に再付着する
虞がある。しかしながら、上記発振容器11内には供給
管14から下部洗浄液L1 が連続して供給されること
で、その上面開口11aからオ−バフロ−させている。
そのため、発振容器11内に落下した微粒子はオ−バフ
ロ−する下部洗浄液L1とともに外部に流出するから、
液晶用ガラス基板22に再付着するのが防止される。
【0037】しかも、発振容器11の上面開口11aか
ら流出させる下部洗浄液L1 の量は、その発振容器11
内を浮遊する微粒子をオ−バフロ−させるだけの量でよ
いから、わずかですみ、さらにはノズル体24によって
液晶用ガラス基板22の上面に噴射する上部洗浄液L2
も、その上面に浮遊した微粒子を除去できるだけの量で
よいから、超音波振動が付与された洗浄液Lを液晶用ガ
ラス基板22の上下両面に噴射させて洗浄する場合に比
べて十分に少なくすることができる。
【0038】したがって、従来に比べて少ない洗浄液L
の使用量で液晶用ガラス基板22の上下両面を洗浄でき
るから、ランニングコストの低減が計れるとともに、洗
浄液を供給するポンプの容量を小さくでき、洗浄液の供
給および排出などの配管を少なくしたり、径の小さなも
のに変更できるので、洗浄装置全体を小型化することも
できる。
【0039】発明者は、図3(a)〜(d)に示す種々
の洗浄形態での洗浄液Lの音圧を音圧測定器30を用い
て測定した。つまり、図3(a)は図7に示す従来の洗
浄装置を用いた場合で、装置本体1のノズル口3を下方
に向け、そこから噴出する洗浄液Lの音圧を測定した。
その場合の音圧と超音波振動子17を駆動する超音波発
振器の出力との関係は図4の曲線Aに示す。
【0040】図3(b)は図3(a)に示す装置本体1
のノズル口3を上方に向け、そこから噴出させる洗浄液
Lの音圧を測定した場合で、その場合の音圧と超音波振
動子17を駆動する超音波発振器18の出力との関係は
図4の曲線Bに示す。
【0041】図3(c)はこの発明の発振容器11を用
い、キャピラリ−波Wによって上方に押し上げられた洗
浄液Lに、上記発振容器11の上面開口に傾斜して保持
された液晶用ガラス基板22の下面を接触させ、上面に
水を流しながらその上面側における音圧を測定した場合
で、その場合の音圧と超音波振動子17を駆動する超音
波発振器18の出力との関係は図4の曲線Cに示す。
【0042】図3(d)はこの発明の発振容器11にお
いて、キャピラリ−波Wによって上方に押し上げられた
洗浄液Lの音圧を測定した場合で、その場合の音圧と超
音波振動子17を駆動する超音波発振器18の出力との
関係は図4の曲線Dに示す。
【0043】以上の測定結果より、曲線Dで示す図3
(d)の場合の音圧が最も高く、しかも図3(c)の測
定結果として曲線Cで示す液晶用ガラス基板22の上面
側においても、図3(a)に示す従来の場合とほとんど
変わらない音圧を測定することができた。
【0044】図5は同図に示すように振動子aが取着さ
れた振動板b上に上部洗浄液L2 の貯留部cを形成し、
そこに供給する上部洗浄液L2 の流量を変化させた場合
に、その上部洗浄液2 の音圧を音圧モニタdによって測
定したグラフである。なお、上部洗浄液L2 は貯留部c
から流出されるようになっている。
【0045】同図中曲線Mは振動子を駆動する超音波発
信器18の出力が30Wの場合で、以下曲線Nは50
W、曲線Oは80W、曲線Pは100W、曲線Qは12
0W、曲線Rは145Wの場合である。
【0046】このグラフから分かるように、上部洗浄液
2 の流量が少ない方が多い場合に比べて音圧が高いこ
とが測定された。つまり、上部洗浄液L2 の振動板b上
での滞留時間が長い方が短い場合よりも音圧を高くする
ことができる。
【0047】したがって、上記実施形態で説明したよう
に、一対のノズル体24から供給される上部洗浄液L2
を液晶用ガラス基板22の上面で衝突させて滞留させる
ことで、この上部洗浄液L2 に伝播される超音波振動の
音圧を高くすることができる。
【0048】図6はこの発明の他の実施形態を示す。こ
の実施形態は液晶用ガラス基板22の上面側に上部洗浄
液L2 を供給する一対のノズル体24Aの配置変形例
で、このノズル体24Aは液晶用ガラス基板22の上面
に上部洗浄液L2 が乱流にならないよう、つまり層流と
なるように供給できるようになっている。この実施形態
では、上記ノズル体24Aはナイフ状の噴出孔を有し、
その噴出孔から噴出する上部洗浄液L2 が液晶用ガラス
基板22の上面を這う状態で流れる角度、つまり基板2
2の板面に対して直角よりも十分に小さな角度で配置さ
れている。
【0049】それによって、一対のノズル体24Aから
供給された上部洗浄液L2 が液晶用ガラス基板22の上
面で衝突しても、その部分で気泡が発生することがほと
んどないから、衝突部分で気泡が発生する場合に比べて
下部洗浄液L1 から伝播される超音波振動の透過率をよ
り高めることができる。
【0050】超音波振動の透過率を高めることができれ
ば、液晶用ガラス基板22がロ−ラ23上で大きく振動
することがなくなるから、液晶用ガラス基板22がロ−
ラ23から衝撃を受けて損傷するのを防止できる。
【0051】なお、図示しないが、液晶用ガラス基板の
上方に配置される一対のノズル体のうち、一方あるいは
両方から供給される上部洗浄液に超音波振動を付与する
ようにしてもよい。つまり、一対のノズル体の少なくと
も一方を、内部に振動板が設けられた構造としてもよ
い。
【0052】このようにして、上部洗浄液に超音波振動
を予め付与すれば、下部洗浄液から伝播される超音波振
動と相俟って洗浄効果をより一層、向上させることがで
きる。
【0053】なお、上記実施形態では被処理物として液
晶用ガラス基板を洗浄処理する場合について説明した
が、被処理物をウエットエッチング処理する場合などに
もこの発明を適用することができる。
【0054】そのような場合には、上部処理液としては
エッチング液を用いる。エッチング液が被処理物の上面
で衝突して滞留した状態で超音波振動が伝播されると、
そのエッチング液は温度上昇する。したがって、エッチ
ング液の反応速度を高めることができるから、上記被処
理物に対するエッチングレ−トを向上させることができ
る。
【0055】
【発明の効果】以上述べたように請求項1と請求項2の
発明によれば、超音波振動が付与されて発振容器内の洗
浄液の水平面上から押し上げられる下部処理液に被処理
物を接触する状態で搬送して超音波振動を伝達するた
め、超音波振動が付与された処理液を被洗浄物に向けて
噴出させる場合に比べてその処理液の使用量を低減する
ことができる。しかも、振動板は発振容器の底部に設け
られているため、処理液から発生して発振容器内を上昇
する気泡が上記振動板に付着することもない。
【0056】さらに、被処理物の上面では上部処理液が
衝突するよう供給されることで、被処理物の上面におけ
る上部処理液の流れが停滞する。それによって、被処理
物の上面における、下部処理液から上部処理液に伝播さ
れた超音波振動の音圧を高くできるから、この上部処理
液による上記被処理物の処理効率の向上が計れる。ま
た、被処理物の上面で上部処理液が層流となるよう供給
することで、超音波振動の透過率をより高めることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態を示す全体構成図。
【図2】同じく搬送される液晶用ガラス基板の上面にお
ける上部洗浄液の流れの説明図。
【図3】(a)〜(d)はそれぞれ洗浄液の音圧を測定
する形態の説明図。
【図4】同じく図3(a)〜(d)の測定結果を示すグ
ラフ。
【図5】同じく上部洗浄液の流量と音圧との関係のグラ
フ。
【図6】この発明の他の実施形態を示すノズル体の説明
図。
【図7】従来の超音波洗浄装置の断面図。
【符号の説明】
11…発振容器、 16…振動板、 17…超音波振動子、 21…搬送機構 22…液晶用ガラス基板(被洗浄物)、 24…ノズル体。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定方向に搬送される被処理物を処理液
    によって処理するための超音波処理方法において、 上面が開口した発振容器内に供給された下部処理液に超
    音波振動を付与することで、その下部洗浄液を上記発振
    容器内の上記下部処理液の水平面上から押し上げ、この
    押し上げられた処理液に下面が接触する状態で上記被処
    理物を搬送するとともに、この被処理物の上面に上記下
    部処理液が接触する部分と対応する部分で衝突するよう
    異なる方向から上部処理液を供給することを特徴とする
    超音波処理方法。
  2. 【請求項2】 所定方向に搬送される被処理物を処理液
    によって処理するための超音波処理装置において、 上面が開口し内部に下部処理液が供給される発振容器
    と、 この発振容器の底部に設けられ内部に供給された上記下
    部処理液に振動板を介して超音波振動を付与する超音波
    振動子と、 この振動板により超音波振動が付与されることで上記発
    振容器内の上部下部処理液の水平面上から押し上げられ
    る上記下部処理液に、下面が接触するよう上記被処理物
    を搬送する搬送手段と、 この搬送手段によって搬送される上記被処理物の上面側
    に配置され、上記被処理物の上面の上記下部処理液が接
    触する部分と対応する部分で衝突するよう、それぞれ上
    部処理液を供給する複数の供給手段とを具備したことを
    特徴とする超音波処理装置。
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