JPH10106311A - 防汚性トンネル用照明装置 - Google Patents

防汚性トンネル用照明装置

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JPH10106311A
JPH10106311A JP8287228A JP28722896A JPH10106311A JP H10106311 A JPH10106311 A JP H10106311A JP 8287228 A JP8287228 A JP 8287228A JP 28722896 A JP28722896 A JP 28722896A JP H10106311 A JPH10106311 A JP H10106311A
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JP
Japan
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silicone
water
cover glass
surface layer
hydrophilic
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JP8287228A
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English (en)
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Mitsuyoshi Machida
町田  光義
Makoto Hayakawa
信 早川
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Toto Ltd
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Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 煤煙などの汚れに対して清浄性を維持するカ
バーガラスを有するトンネル用照明装置の提供。 【解決手段】 カバーガラス表面に、光触媒粒子とシリ
コーンと撥水性フッ素樹脂、或いは光触媒粒子と無定型
シリカと撥水性フッ素樹脂とを含有する表面層が形成さ
れていることを特徴とする防汚性トンネル用照明装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、煤煙などで汚れに
くい防汚性トンネル用照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】トンネル用照明装置のカバーガラスは排
気ガス中の燃焼生成物や路面から舞い上がった煤塵によ
って汚れる。汚れに伴い照明装置の光出力は低下する。
そこで定期的に又は必要に応じてカバーガラスを清掃し
なければならない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】トンネル用照明装置の
清掃は交通規制を必要とすることが多く、円滑な道路交
通を阻害する。特に、トンネル内では、照明装置の清掃
のために交通規制をすることは困難であるだけでなく、
かなりの危険を伴うので、充分な清掃を実施することが
できない。また、清掃は高所作業となり、作業に時間を
要するので、交通規制の時間も長くなる傾向がある。そ
こで、本発明では上記事情に鑑み、カバーガラス表面の
汚れにくいトンネル用照明装置を提供することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記課題を
解決すべく、カバーガラス表面に、光触媒粒子とシリコ
ーンと撥水性フッ素樹脂とを含有する表面層が形成され
ていることを特徴とする防汚性トンネル用照明装置を提
供する。このような構成にすることにより、光触媒を光
励起したときに、光触媒作用によりシリコーン分子中の
ケイ素原子に結合した有機基が少なくとも部分的に水酸
基に置換されて親水性を呈するようになり、シリコーン
が外気に露出した親水性を呈する部分と、撥水性フッ素
樹脂が外気に露出した撥水性を呈する部分の双方が表面
に微視的に分散された構造となる。さらに、光触媒が存
在することにより、光触媒の光励起に応じてシリコーン
分子中のケイ素原子に結合した有機基が少なくとも部分
的に水酸基に置換されたシリコーンは恒久的に親水性を
維持するので、上記親水性を呈する部分と撥水性を呈す
る部分の双方が表面に微視的に分散された構造は維持さ
れる。このような構造では、親水性表面と撥水性表面が
隣接するため、親水性表面になじみやすい親水性の付着
物は隣接する撥水性部分になじまない。逆に撥水性表面
になじみやすい疎水性の付着物は隣接する親水性部分に
なじまない。そのため、親水性付着物も、疎水性付着物
も部材表面に固着されることはなく、表面は清浄な状態
に維持される。
【0005】また、本発明では、カバーガラス表面に、
光触媒粒子と無定型シリカと撥水性フッ素樹脂とを含有
する表面層が形成されていることを特徴とする防汚性ト
ンネル用照明装置を提供する。このような構成にするこ
とにより、表面層中の無定型シリカが外気に露出した親
水性を呈する部分と、撥水性フッ素樹脂が外気に露出し
た撥水性を呈する部分の双方が表面に微視的に分散され
た構造となる。さらに、光触媒が存在することにより、
光触媒の光励起に応じて無定型シリカは恒久的に親水性
を維持するので、上記親水性を呈する部分と撥水性を呈
する部分の双方が表面に微視的に分散された構造は維持
される。このような構造では、親水性表面と撥水性表面
が隣接するため、親水性表面になじみやすい親水性の付
着物は隣接する撥水性部分になじまない。逆に撥水性表
面になじみやすい疎水性の付着物は隣接する親水性部分
になじまない。そのため、親水性付着物も、疎水性付着
物も部材表面に固着されることはなく、表面は清浄な状
態に維持される。
【0006】
【発明の実施の形態】トンネル用照明装置は、トンネル
構造に応じて埋込型或いは直付型にすることができる。
図1に示した例では、照明装置10は埋込型になってお
り、トンネルのコンクリート壁12に埋設されたハウジ
ング14を有する。光源16はカバーガラス18によっ
て覆われている。光源16としては、低圧ナトリウムラ
ンプ、高圧ナトリウムランプ、蛍光灯、水銀灯、蛍光水
銀灯、その他の電灯を使用することができる。
【0007】次に、本発明の具体的な構成について説明
する。本発明の一態様においては、図2に示すように、
トンネル照明装置は、カバーガラス基材の表面に光触媒
粒子と、シリコーンと、撥水性フッ素樹脂を含む表面層
が形成されている。図1に光触媒を光励起することの可
能な光が照射されると、外気に露出したシリコーンの少
なくとも一部が、光触媒作用によりシリコーン分子中の
ケイ素原子に結合した有機基が少なくとも部分的に水酸
基に置換されて親水性を呈するようになり、シリコーン
が外気に露出した親水性を呈する部分と、撥水性フッ素
樹脂が外気に露出した撥水性を呈する部分の双方が表面
に微視的に分散された構造となる。さらに、光触媒が存
在することにより、光触媒の光励起に応じて無定型シリ
カは恒久的に親水性を維持するので、上記親水性を呈す
る部分と撥水性を呈する部分の双方が表面に微視的に分
散された構造は維持される。このような構造になること
により、親水性付着物も、疎水性付着物も部材表面に固
着されることはなく、表面は清浄な状態に維持される。
【0008】本発明の他の態様においては、図3に示す
ように、トンネル照明装置は、カバーガラス基材の表面
に光触媒粒子と、無定型シリカと、撥水性フッ素樹脂を
含む表面層が形成されている。このような構成にするこ
とにより、表面層中の無定型シリカが外気に露出した親
水性を呈する部分と、撥水性フッ素樹脂が外気に露出し
た撥水性を呈する部分の双方が表面に微視的に分散され
た構造となる。さらに、光触媒が存在することにより、
光触媒の光励起に応じて無定型シリカは恒久的に親水性
を維持するので、上記親水性を呈する部分と撥水性を呈
する部分の双方が表面に微視的に分散された構造は維持
される。このような構造になることにより、親水性付着
物も、疎水性付着物も部材表面に固着されることはな
く、表面は清浄な状態に維持される。
【0009】光触媒とは、その結晶の伝導帯と価電子帯
との間のエネルギーギャップよりも大きなエネルギー
(すなわち短い波長)の光(励起光)を照射したとき
に、価電子帯中の電子の励起(光励起)が生じて、伝導
電子と正孔を生成しうる物質をいい、光触媒性酸化物に
は、例えば、アナターゼ型酸化チタン、ルチル型酸化チ
タン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化第二鉄、三酸化二ビスマ
ス、三酸化タングステン、チタン酸ストロンチウム等の
酸化物が好適に利用できる。光触媒の光励起に用いる光
源としては、高圧ナトリウムランプ、低圧ナトリウムラ
ンプ、メタルハライドランプ、蛍光灯、水銀灯、蛍光水
銀灯等からなるトンネル照明装置のカバーガラスの内側
にある照明、ヘッドランプ等の通過する自動車の照明が
利用できる。光触媒の光励起により、基材表面が高度に
親水化されるためには、励起光の照度は0.001mW
/cm以上あればよいが、0.01mW/cm以上
だと好ましく、0.1mW/cm以上だとより好まし
い。
【0010】シリコーンには、平均組成式 RSiO(4−P)/2 (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、pは0<p<2を満足する数
である)で表される樹脂が利用できる。
【0011】撥水性フッ素樹脂には、ポリテトラフルオ
ロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリヘ
キサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン−ヘ
キサフルオロプロピレンコポリマー等が好適に利用でき
る。
【0012】表面層の膜厚は、0.4μm以下にするの
が好ましい。そうすれば、光の乱反射による白濁を防止
することができ、表面層は実質的に透明となる。さら
に、表面層の膜厚を、0.2μm以下にすると一層好ま
しい。そうすれば、光の干渉による表面層の発色を防止
することができる。また、表面層が薄ければ薄いほどそ
の透明度は向上する。更に、膜厚を薄くすれば、表面層
の耐摩耗性が向上する。
【0013】表面層には、Ag、Cu、Znのような金
属を添加することができる。前記金属を添加した表面層
は、表面に付着した細菌や黴を暗所でも死滅させること
ができる。
【0014】表面層にはpt、Pd、Ru、Rh、I
r、Osのような白金族金属を添加することができる。
前記金属を添加した表面層は、光触媒の酸化還元活性を
増強でき、有機物汚れの分解性、有害気体や悪臭の分解
性を向上させることができる。
【0015】次に、基材表面に、光触媒性酸化物粒子と
シリコーンと撥水性フッ素樹脂とを含有する表面層が形
成されている防汚性部材の製法について説明する。この
場合の製法は、基本的には、基材表面にコーティング組
成物を塗布し、硬化させることによる。
【0016】ここでコーティング組成物は、光触媒粒
子、撥水性フッ素樹脂の他にシリコーンの前駆体を必須
構成要件とし、その他に水、エタノール、プロパノール
等の溶媒や、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸、マレイン酸等の
シリコーンの前駆体の加水分解を促進する触媒や、トリ
ブチルアミン、ヘキシルアミンなどの塩基性化合物類、
アルミニウムトリイソプロポキシド、テトライソプロピ
ルチタネートなどの酸性化合物類等のシリコーンの前駆
体を硬化させる触媒や、シランカップリング剤等のコー
ティング液の分散性を向上させる界面活性剤などを添加
してもよい。
【0017】ここでシリコーンの前駆体としては、平均
組成式 RSiX(4−p−q)/2 (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、p及びqは0<p<2、0<
q<4を満足する数である)で表されるシロキサンから
なる塗膜形成要素、又は一般式 RSiX4−p (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、、又は、一価の有機基と水素基から選ばれ
た2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、
又は、ハロゲン原子であり、pは1または2である)で
表される加水分解性シラン誘導体からなる塗膜形成要
素、が好適に利用できる。
【0018】ここで上記加水分解性シラン誘導体からな
る塗膜形成要素としては、メチルトリメトキシシラン、
メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラ
ン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシ
ラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキ
シシラン、エチルトリブトキシシラン、フェニルトリメ
トキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニル
トリプロポキシシラン、フェニルトリブトキシシラン、
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラ
ン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメチルジブトキシ
シラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキ
シシラン、ジエチルジプロポキシシラン、ジエチルジブ
トキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェ
ニルメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジプロポ
キシシラン、フェニルメチルジブトキシシラン、n−プ
ロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシ
シラン、n−プロピルトリプロポキシシラン、n−プロ
ピルトリブトキシシラン、γ−グリコキシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン等が好適に利用できる。
【0019】また、上記シロキサンからなる塗膜形成要
素としては、上記加水分解性シラン誘導体の部分加水分
解及び脱水縮重合、又は上記加水分解性シラン誘導体の
部分加水分解物と、テトラメトキシシラン、テトラエト
キシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシ
シラン、ジエトキシジメトキシシラン等の部分加水分解
物との脱水縮重合等で作製することができる。
【0020】上記コーティング組成物の塗布方法として
は、スプレーコーティング法、デイップコーティング
法、フローコーティング法、スピンコーティング法、ロ
ールコーティング法、刷毛塗り、スポンジ塗り等の方法
が好適に利用できる。硬化方法としては、熱処理、室温
放置、紫外線照射等により重合させて行うことができ
る。
【0021】次に、基材表面に、光触媒粒子と無定型シ
リカと撥水性フッ素樹脂とを含有する表面層が形成され
ている防汚性部材の製法について説明する。この場合の
製法は、基本的には、基材表面にコーティング組成物を
塗布し、硬化させることによる。
【0022】ここでコーティング組成物は、光触媒粒
子、撥水性フッ素樹脂の他にシリカ粒子又はシリカの前
駆体を必須構成要件とし、その他に水、エタノール、プ
ロパノール等の溶媒や、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸、マレ
イン酸等のシリカの前駆体の加水分解を促進する触媒
や、トリブチルアミン、ヘキシルアミンなどの塩基性化
合物類、アルミニウムトリイソプロポキシド、テトライ
ソプロピルチタネートなどの酸性化合物類等のシリカの
前駆体を硬化させる触媒や、シランカップリング剤等の
コーティング液の分散性を向上させる界面活性剤などを
添加してもよい。
【0023】ここでシリコーンの前駆体としては、平均
組成式 SiX(4−q)/2 (式中、Xはアルコキシ基、又は、ハロゲン原子であ
り、qは0<q<4を満足する数である)で表されるシ
リケートからなる塗膜形成要素、又は一般式SiX4
(式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、、又は、一価の有機基と水素基から選ばれ
た2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、
又は、ハロゲン原子である)で表される4官能加水分解
性シラン誘導体からなる塗膜形成要素等が好適に利用で
きる。
【0024】ここで上記4官能加水分解性シラン誘導体
からなる塗膜形成要素としては、テトラメトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、
テトラブトキシシラン、ジエトキシジメトキシシラン等
が好適に利用できる。
【0025】また、上記シリケートからなる塗膜形成要
素としては、上記4官能加水分解性シラン誘導体の部分
加水分解及び脱水縮重合等で作製することができる。
【0026】上記コーティング組成物の塗布方法として
は、スプレーコーティング法、ディップコーティング
法、フローコーティング法、スピンコーティング法、ロ
ールコーティング法、刷毛塗り、スポンジ塗り等の方法
が好適に利用できる。硬化方法としては、熱処理、室温
放置、紫外線照射等により重合させて行うことができ
る。
【0027】
【実施例】
参考例.アナターゼ型酸化チタンゾル(日産化学、TA
−15、硝酸解膠型、pH=1)と、シリカゾル(日本
合成ゴム、グラスカA液、pH=4)と、メチルトリメ
トキシシラン(日本合成ゴム、グラスカB液)とエタノ
ールを混合し、2〜3分攪拌して得たコーティング液
を、スプレーコーティング法にて10cm四角のソーダ
ライムガラス基材上に塗布し、200℃で15分熱処理
して、アナターゼ型酸化チタン粒子11重量部、シリカ
6重量部、シリコーン5重量部からなる表面層を形成し
た#1試料を得た。#1試料の水との接触角は85゜で
あった。ここで水との接触角は接触角測定器(協和界面
科学、CA−X150)を用い、マイクロシリンジから
水滴を滴下した後30秒後の水との接触角で評価した。
次いで#1試料表面に、紫外線光源(三共電気、ブラッ
クライトブルー(BLB)蛍光灯)を用いて0.3mW
/cmの紫外線照度で1日照射し、#2試料を得た。
その結果、#2試料の水との接触角は0゜まで親水化さ
れた。次に、#1試料と、#1試料に水銀灯を22.
8mW/cmの紫外線照度で2時間照射して得た#3
試料夫々の試料表面をラマン分光分析した。その結果、
#1試料表面で認められたメチル基のピークが#3試料
では認められず、代わりに水酸基のブロードなピークが
認められた。以上のことから、光触媒であるアナターゼ
型酸化チタンの光励起に応じて被膜の表面のシリコーン
分子中のケイ素原子に結合した有機基は、光触媒作用に
より水酸基に置換されること、及び親水化されることが
わかる。
【0028】実施例.アナターゼ型酸化チタンゾル(日
産化学、TA−15)と、シリカゾル(日本合成ゴム、
グラスカA液)と、メチルトリメトキシシラン(日本合
成ゴム、グラスカB液)とポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)粒子(ダイキン工業、ルブロンL−5)と
エタノールを混合し、2〜3時間攪拌して得たコーティ
ング液を、スプレーコーティング法にて10cm四角の
ソーダライムガラス基材上に塗布し、200℃で15分
熱処理して、アナターゼ型酸化チタン粒子33重量部、
ポリテトラフルオロエチレン粒子66重量部、シリカ6
重量部、シリコーン5重量部からなる表面層を形成した
#4試料を得た。#4試料の水との接触角は110゜で
あった。次いで#4試料表面に、紫外線光源(三共電
気、ブラックライトブルー(BLB)蛍光灯)を用いて
0.3mW/cmの紫外線照度で1日照射し、#5試
料を得た。その結果、#5試料の水との接触角は97.
4゜とさほど変化がなかった。上記参考例より、シリコ
ーンが外気に露出した部分はシリコーン分子中のケイ素
原子に結合した有機基は、光触媒作用により水酸基に置
換され、親水化されるはずであるから、その分だけ親水
化して水との接触角が若干減少したと考えられる。すな
わち、#5試料表面は、光触媒作用により水酸基に置換
され、親水化されたシリコーンが外気に露出した親水性
を呈する部分と、撥水性フッ素樹脂が外気に露出した撥
水性を呈する部分の双方が表面に微視的に分散された構
造となっていると推定される。
【0029】次に、#5試料及び比較のためソーダライ
ムガラス板を屋外に設置して、堆積物や汚染物に対する
表面の清浄維持性を調べた。堆積物や汚染物に対する表
面の清浄維持性は、建物の屋上の屋根付き部分の下に図
4のように試料を設置し、4か月暴露することにより行
った。その結果、ソーダライムガラス板では多少の汚れ
が観察されたのに対し、#5試料では汚れは観察されな
かった。
【0030】
【発明の効果】本発明では、トンネル用照明装置におい
て、カバーガラス表面に、光触媒粒子とシリコーンと撥
水性フッ素樹脂とを含有する表面層が形成されているよ
うにする、或いはカバーガラス表面に、光触媒粒子と無
定型シリカと撥水性フッ素樹脂とを含有する表面層が形
成されているようにすることにより、親水性付着物も、
疎水性付着物も部材表面に固着されることはなく、表面
は清浄な状態に維持されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される照明装置の模式的断面図。
【図2】本発明に係るトンネル用照明装置のカバーガラ
スの表面構造を示す図。
【図3】本発明に係るトンネル用照明装置のカバーガラ
スの他の表面構造を示す図。
【図4】本発明の実施例にに係る試験の試料の設置方法
を示す図。
【符号の説明】
10:トンネル用照明装置 18:カバーガラス 20:表面層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネル用照明装置のカバーガラス表面
    に、光触媒性酸化物粒子とシリコーンと撥水性フッ素樹
    脂とを含有する表面層が形成されていることを特徴とす
    る防汚性トンネル用照明装置。
  2. 【請求項2】 トンネル用照明装置のカバーガラス表面
    に、光触媒性酸化物粒子と無定型シリカと撥水性フッ素
    樹脂とを含有する表面層が形成されていることを特徴と
    する防汚性トンネル用照明装置。
JP8287228A 1996-09-24 1996-09-24 防汚性トンネル用照明装置 Pending JPH10106311A (ja)

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