JPH10226766A - 航空機 - Google Patents

航空機

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JPH10226766A
JPH10226766A JP9047236A JP4723697A JPH10226766A JP H10226766 A JPH10226766 A JP H10226766A JP 9047236 A JP9047236 A JP 9047236A JP 4723697 A JP4723697 A JP 4723697A JP H10226766 A JPH10226766 A JP H10226766A
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JP
Japan
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water
surface layer
aircraft
repellent
silicone
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Pending
Application number
JP9047236A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuyoshi Machida
町田  光義
Makoto Hayakawa
信 早川
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10226766A publication Critical patent/JPH10226766A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 汚れに対して清浄性を維持する航空機の提
供。 【解決手段】 機体の外表面に、光触媒粒子とシリコ−
ンと撥水性フッ素樹脂、或いは光触媒粒子と無定型シリ
カと撥水性フッ素樹脂とを含有する表面層が形成されて
いることを特徴とする航空機。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚れにくい航空機
に関する。
【0002】
【従来の技術】航空機の外表面は、空気中に浮遊する煤
塵などの汚れにより汚れる。航空機が汚れると、外観を
損ねて乗客に不快感を与えるのみでなく、汚れによる重
量増加により燃費が重む。従って、現状では頻繁に清掃
されているが、航空機の機体は巨大であるので、その清
掃は大変である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、上記事情
に鑑み、機体の外表面の汚れにくい航空機を提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記課題を
解決すべく、航空機基材の外表面に、光触媒粒子とシリ
コ−ンと撥水性フッ素樹脂とを含有する表面層が形成さ
れていることを特徴とする航空機を提供する。このよう
な構成にすることにより、光触媒を光励起したときに、
光触媒作用によりシリコ−ン分子中のケイ素原子に結合
した有機基が少なくとも部分的に水酸基に置換されて親
水性を呈するようになり、シリコ−ンが外気に露出した
親水性を呈する部分と、撥水性フッ素樹脂が外気に露出
した撥水性を呈する部分の双方が表面に微視的に分散さ
れた構造となる。さらに、光触媒が存在することによ
り、光触媒の光励起に応じてシリコ−ン分子中のケイ素
原子に結合した有機基が少なくとも部分的に水酸基に置
換されたシリコ−ンは恒久的に親水性を維持するので、
上記親水性を呈する部分と撥水性を呈する部分の双方が
表面に微視的に分散された構造は維持される。このよう
な構造では、親水性表面と撥水性表面が隣接するため、
親水性表面になじみやすい親水性の付着物は隣接する撥
水性部分になじまない。逆に撥水性表面になじみやすい
疎水性の付着物は隣接する親水性部分になじまない。そ
のため、親水性付着物も、疎水性付着物も部材表面に固
着されることはなく、表面は清浄な状態に維持される。
【0005】また、本発明では、航空機基材の外表面
に、光触媒粒子と無定型シリカと撥水性フッ素樹脂とを
含有する表面層が形成されていることを特徴とする航空
機を提供する。このような構成にすることにより、表面
層中の無定型シリカが外気に露出した親水性を呈する部
分と、撥水性フッ素樹脂が外気に露出した撥水性を呈す
る部分の双方が表面に微視的に分散された構造となる。
さらに、光触媒が存在することにより、光触媒の光励起
に応じて無定型シリカは恒久的に親水性を維持するの
で、上記親水性を呈する部分と撥水性を呈する部分の双
方が表面に微視的に分散された構造は維持される。この
ような構造では、親水性表面と撥水性表面が隣接するた
め、親水性表面になじみやすい親水性の付着物は隣接す
る撥水性部分になじまない。逆に撥水性表面になじみや
すい疎水性の付着物は隣接する親水性部分になじまな
い。そのため、親水性付着物も、疎水性付着物も部材表
面に固着されることはなく、表面は清浄な状態に維持さ
れる。
【0006】
【発明の実施の形態】次に、本発明の具体的な構成につ
いて説明する。まず、本発明の航空機の外側の表面構造
について説明する。本発明の一態様においては、図1に
示すように、航空機の外表面に光触媒粒子と、シリコ−
ンと、撥水性フッ素樹脂を含む表面層が形成されてい
る。図1に光触媒を光励起することの可能な光が照射さ
れると、外気に露出したシリコ−ンの少なくとも一部
が、光触媒作用によりシリコ−ン分子中のケイ素原子に
結合した有機基が少なくとも部分的に水酸基に置換され
て親水性を呈するようになり、シリコ−ンが外気に露出
した親水性を呈する部分と、撥水性フッ素樹脂が外気に
露出した撥水性を呈する部分の双方が表面に微視的に分
散された構造となる。さらに、光触媒が存在することに
より、光触媒の光励起に応じて無定型シリカは恒久的に
親水性を維持するので、上記親水性を呈する部分と撥水
性を呈する部分の双方が表面に微視的に分散された構造
は維持される。このような構造になることにより、親水
性付着物も、疎水性付着物も部材表面に固着されること
はなく、表面は清浄な状態に維持される。
【0007】本発明の他の態様においては、図2に示す
ように、航空機の外表面に光触媒粒子と、無定型シリカ
と、撥水性フッ素樹脂を含む表面層が形成されている。
このような構成にすることにより、表面層中の無定型シ
リカが外気に露出した親水性を呈する部分と、撥水性フ
ッ素樹脂が外気に露出した撥水性を呈する部分の双方が
表面に微視的に分散された構造となる。さらに、光触媒
が存在することにより、光触媒の光励起に応じて無定型
シリカは恒久的に親水性を維持するので、上記親水性を
呈する部分と撥水性を呈する部分の双方が表面に微視的
に分散された構造は維持される。このような構造になる
ことにより、親水性付着物も、疎水性付着物も部材表面
に固着されることはなく、表面は清浄な状態に維持され
る。
【0008】光触媒とは、その結晶の伝導帯と価電子帯
との間のエネルギ−ギャップよりも大きなエネルギ−
(すなわち短い波長)の光(励起光)を照射したとき
に、価電子帯中の電子の励起(光励起)が生じて、伝導
電子と正孔を生成しうる物質をいい、光触媒性酸化物に
は、例えば、アナタ−ゼ型酸化チタン、ルチル型酸化チ
タン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化第二鉄、三酸化二ビスマ
ス、三酸化タングステン、チタン酸ストロンチウム等の
酸化物が好適に利用できる。
【0009】光触媒の光励起に用いる光源は、日中は太
陽の照射に晒されるので、太陽光が利用できる。光触媒
の光励起により、基材表面が高度に親水化されるために
は、励起光の照度は0.001mW/cm2以上あれば
よいが、0.01mW/cm2以上だと好ましく、0.
1mW/cm2以上だとより好ましい。
【0010】シリコ−ンには、平均組成式 RpSiO(4-p)/2 (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、pは0<p<2を満足する数
である)で表される樹脂が利用できる。
【0011】撥水性フッ素樹脂には、ポリテトラフルオ
ロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリヘ
キサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン−ヘ
キサフルオロプロピレンコポリマ−等が好適に利用でき
る。
【0012】表面層の膜厚は、0.4μm以下にするの
が好ましい。そうすれば、光の乱反射による白濁を防止
することができ、表面層は実質的に透明となる。さらに
表面層の膜厚を、0.2μm以下にすると一層好まし
い。そうすれば、光の干渉による表面層の発色を防止す
ることができる。また表面層が薄ければ薄いほどその透
明度は向上する。更に、膜厚を薄くすれば、表面層の耐
摩耗性が向上する。
【0013】表面層には、Ag、Cu、Znのような金
属を添加することができる。前記金属を添加した表面層
は、表面に付着した細菌や黴を暗所でも死滅させること
ができる。
【0014】表面層にはPt、Pd、Ru、Rh、I
r、Osのような白金族金属を添加することができる。
前記金属を添加した表面層は、光触媒の酸化還元活性を
増強でき、有機物汚れの分解性、有害気体や悪臭の分解
性を向上させることができる。
【0015】次に、基材表面に、光触媒性酸化物粒子と
シリコ−ンと撥水性フッ素樹脂とを含有する表面層が形
成されている防汚性部材の製法について説明する。この
場合の製法は、基本的には、基材表面にコ−ティング組
成物を塗布し、硬化させることによる。
【0016】ここでコ−ティング組成物は、光触媒粒
子、撥水性フッ素樹脂の他にシリコ−ンの前駆体を必須
構成要件とし、その他に水、エタノ−ル、プロパノ−ル
等の溶媒や、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸、マレイン酸等の
シリコ−ンの前駆体の加水分解を促進する触媒や、トリ
ブチルアミン、ヘキシルアミンなどの塩基性化合物類、
アルミニウムトリイソプロポキシド、テトライソプロピ
ルチタネ−トなどの酸性化合物類等のシリコ−ンの前駆
体を硬化させる触媒や、シランカップリング剤等のコ−
ティング液の分散性を向上させる界面活性剤などを添加
してもよい。
【0017】ここでシリコ−ンの前駆体としては、平均
組成式 RpSiXq(4-p-q)/2 (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、p及びqは0<p<2、0<
q<4を満足する数である)で表されるシロキサンから
なる塗膜形成要素、又は一般式 RpSiX4-p (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、pは1または2である)で表
される加水分解性シラン誘導体からなる塗膜形成要素、
が好適に利用できる。
【0018】ここで上記加水分解性シラン誘導体からな
る塗膜形成要素としては、メチルトリメトキシシラン、
メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラ
ン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシ
ラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキ
シシラン、エチルトリブトキシシラン、フェニルトリメ
トキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニル
トリプロポキシシラン、フェニルトリブトキシシラン、
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラ
ン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメチルジブトキシ
シラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキ
シシラン、ジエチルジプロポキシシラン、ジエチルジブ
トキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェ
ニルメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジプロポ
キシシラン、フェニルメチルジブトキシシラン、n−プ
ロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシ
シラン、n−プロピルトリプロポキシシラン、n−プロ
ピルトリブトキシシラン、γ−グリコキシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン等が好適に利用できる。
【0019】また上記シロキサンからなる塗膜形成要素
としては、上記加水分解性シラン誘導体の部分加水分解
及び脱水縮重合、又は上記加水分解性シラン誘導体の部
分加水分解物と、テトラメトキシシラン、テトラエトキ
シシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシ
ラン、ジエトキシジメトキシシラン等の部分加水分解物
との脱水縮重合等で作製することができる。
【0020】上記コ−ティング組成物の塗布方法として
は、スプレ−コ−ティング法、ディップコ−ティング
法、フロ−コ−ティング法、スピンコ−ティング法、ロ
−ルコ−ティング法、刷毛塗り、スポンジ塗り等の方法
が好適に利用できる。硬化方法としては、熱処理、室温
放置、紫外線照射等により重合させて行うことができ
る。
【0021】次に、基材表面に、光触媒粒子と無定型シ
リカと撥水性フッ素樹脂とを含有する表面層が形成され
ている防汚性部材の製法について説明する。この場合の
製法は、基本的には、基材表面にコ−ティング組成物を
塗布し、硬化させることによる。
【0022】ここでコ−ティング組成物は、光触媒粒
子、撥水性フッ素樹脂の他にシリカ粒子又はシリカの前
駆体を必須構成要件とし、その他に水、エタノ−ル、プ
ロパノ−ル等の溶媒や、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸、マレ
イン酸等のシリカの前駆体の加水分解を促進する触媒
や、トリブチルアミン、ヘキシルアミンなどの塩基性化
合物類、アルミニウムトリイソプロポキシド、テトライ
ソプロピルチタネ−トなどの酸性化合物類等のシリカの
前駆体を硬化させる触媒や、シランカップリング剤等の
コ−ティング液の分散性を向上させる界面活性剤などを
添加してもよい。
【0023】ここでシリコ−ンの前駆体としては、平均
組成式 SiXq(4-q)/2 (式中、Xはアルコキシ基、又は、ハロゲン原子であ
り、qは0<q<4を満足する数である)で表されるシ
リケ−トからなる塗膜形成要素、又は一般式 SiX4 (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子である)で表される4官能加水分解性
シラン誘導体からなる塗膜形成要素等が好適に利用でき
る。
【0024】ここで上記4官能加水分解性シラン誘導体
からなる塗膜形成要素としては、テトラメトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、
テトラブトキシシラン、ジエトキシジメトキシシラン等
が好適に利用できる。
【0025】また上記シリケ−トからなる塗膜形成要素
としては、上記4官能加水分解性シラン誘導体の部分加
水分解及び脱水縮重合等で作製することができる。
【0026】上記コ−ティング組成物の塗布方法として
は、スプレ−コ−ティング法、ディップコ−ティング
法、フロ−コ−ティング法、スピンコ−ティング法、ロ
−ルコ−ティング法、刷毛塗り、スポンジ塗り等の方法
が好適に利用できる。硬化方法としては、熱処理、室温
放置、紫外線照射等により重合させて行うことができ
る。
【0027】
【実施例】
参考例.アナタ−ゼ型酸化チタンゾル(日産化学、TA
−15、硝酸解膠型、pH=1)と、シリカゾル(日本
合成ゴム、グラスカA液、pH=4)と、メチルトリメ
トキシシラン(日本合成ゴム、グラスカB液)とエタノ
−ルを混合し、2〜3分撹拌して得たコ−ティング液
を、スプレ−コ−ティング法にて10cm四角のソ−ダ
ライムガラス基材上に塗布し、200℃で15分熱処理
して、アナタ−ゼ型酸化チタン粒子11重量部、シリカ
6重量部、シリコ−ン5重量部からなる表面層を形成し
た#1試料を得た。#1試料の水との接触角は85゜で
あった。ここで水との接触角は接触角測定器(協和界面
科学、CA−X150)を用い、マイクロシリンジから
水滴を滴下した後30秒後の水との接触角で評価した。
次いで#1試料表面に、紫外線光源(三共電気、ブラッ
クライトブル−(BLB)蛍光灯)を用いて0.3mW
/cm2の紫外線照度で1日照射し、#2試料を得た。
その結果、#2試料の水との接触角は0゜まで親水化さ
れた。次に、#1試料と、#1試料に水銀灯を22.8
mW/cm2の紫外線照度で2時間照射して得た#3試
料夫々の試料表面をラマン分光分析した。その結果、#
1試料表面で認められたメチル基のピ−クが#3試料で
は認められず、代わりに水酸基のブロ−ドなピ−クが認
められた。以上のことから、光触媒であるアナタ−ゼ型
酸化チタンの光励起に応じて被膜の表面のシリコ−ン分
子中のケイ素原子に結合した有機基は、光触媒作用によ
り水酸基に置換されること、及び親水化されることがわ
かる。
【0028】実施例.アナタ−ゼ型酸化チタンゾル(日
産化学、TA−15)と、シリカゾル(日本合成ゴム、
グラスカA液)と、メチルトリメトキシシラン(日本合
成ゴム、グラスカB液)とポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)粒子(ダイキン工業、ルブロンL−5)と
エタノ−ルを混合し、2〜3時間撹拌して得たコ−ティ
ング液を、スプレ−コ−ティング法にて10cm四角の
ステンレス基材上に塗布し、200℃で15分熱処理し
て、アナタ−ゼ型酸化チタン粒子33重量部、ポリテト
ラフルオロエチレン粒子66重量部、シリカ6重量部、
シリコ−ン5重量部からなる表面層を形成した#4試料
を得た。#4試料の水との接触角は110゜であった。
次いで#4試料表面に、紫外線光源(三共電気、ブラッ
クライトブル−(BLB)蛍光灯)を用いて0.3mW
/cm2の紫外線照度で1日照射し、#5試料を得た。
その結果、#5試料の水との接触角は97.4゜とさほ
ど変化がなかった。上記参考例より、シリコ−ンが外気
に露出した部分はシリコ−ン分子中のケイ素原子に結合
した有機基は、光触媒作用により水酸基に置換され、親
水化されるはずであるから、その分だけ親水化して水と
の接触角が若干減少したと考えられる。すなわち、#5
試料表面は、光触媒作用により水酸基に置換され、親水
化されたシリコ−ンが外気に露出した親水性を呈する部
分と、撥水性フッ素樹脂が外気に露出した撥水性を呈す
る部分の双方が表面に微視的に分散された構造となって
いると推定される。
【0029】次に、#5試料及び比較のためステンレス
板を屋外に設置して、堆積物や汚染物に対する表面の清
浄維持性を調べた。堆積物や汚染物に対する表面の清浄
維持性は、建物の屋上の屋根付き部分の下に図3のよう
に試料を設置し、4か月暴露することにより行った。そ
の結果、ステンレス板では多少の汚れが観察されたのに
対し、#5試料では汚れは観察されなかった。
【0030】
【発明の効果】本発明では、航空機において、機体の外
表面に、光触媒粒子とシリコ−ンと撥水性フッ素樹脂と
を含有する表面層が形成されているようにする、或いは
機体の外表面に、光触媒粒子と無定型シリカと撥水性フ
ッ素樹脂とを含有する表面層が形成されているようにす
ることにより、親水性付着物も、疎水性付着物も部材表
面に固着されることはなく、表面は清浄な状態に維持さ
れるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る航空機の外側の表面構造を示す
図。
【図2】本発明に係る航空機の外側の他の表面構造を示
す図。
【図3】本発明の実施例にに係る試験の試料の設置方法
を示す図。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 航空機基材の少なくとも外表面に、光触
    媒性酸化物粒子とシリコ−ンと撥水性フッ素樹脂とを含
    有する表面層が形成されていることを特徴とする航空
    機。
  2. 【請求項2】 航空機基材の少なくとも外表面に、光触
    媒性酸化物粒子と無定型シリカと撥水性フッ素樹脂とを
    含有する表面層が形成されていることを特徴とする航空
    機。
JP9047236A 1997-02-13 1997-02-13 航空機 Pending JPH10226766A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20100116669A1 (en) * 2005-01-06 2010-05-13 The Boeing Company Self-cleaning superhydrophobic surface

Cited By (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20100116669A1 (en) * 2005-01-06 2010-05-13 The Boeing Company Self-cleaning superhydrophobic surface
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