JPH10102444A - 防汚性路面標示、及びその施工方法 - Google Patents

防汚性路面標示、及びその施工方法

Info

Publication number
JPH10102444A
JPH10102444A JP8292204A JP29220496A JPH10102444A JP H10102444 A JPH10102444 A JP H10102444A JP 8292204 A JP8292204 A JP 8292204A JP 29220496 A JP29220496 A JP 29220496A JP H10102444 A JPH10102444 A JP H10102444A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
road marking
surface layer
coating
water
road
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8292204A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuyoshi Machida
町田  光義
Makoto Hayakawa
信 早川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toto Ltd filed Critical Toto Ltd
Priority to JP8292204A priority Critical patent/JPH10102444A/ja
Publication of JPH10102444A publication Critical patent/JPH10102444A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E01CONSTRUCTION OF ROADS, RAILWAYS, OR BRIDGES
    • E01FADDITIONAL WORK, SUCH AS EQUIPPING ROADS OR THE CONSTRUCTION OF PLATFORMS, HELICOPTER LANDING STAGES, SIGNS, SNOW FENCES, OR THE LIKE
    • E01F9/00Arrangement of road signs or traffic signals; Arrangements for enforcing caution
    • E01F9/50Road surface markings; Kerbs or road edgings, specially adapted for alerting road users
    • E01F9/506Road surface markings; Kerbs or road edgings, specially adapted for alerting road users characterised by the road surface marking material, e.g. comprising additives for improving friction or reflectivity; Methods of forming, installing or applying markings in, on or to road surfaces
    • E01F9/524Reflecting elements specially adapted for incorporation in or application to road surface markings

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Architecture (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Road Signs Or Road Markings (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
  • Road Repair (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間にわたり優れた視認性を発揮すること
の可能な路面標示の提供。 【解決手段】 再帰反射体、又は再帰反射体と路面標示
用塗膜の双方の表面に、光触媒粒子とシリコーンと撥水
性フッ素樹脂、或いは光触媒粒子と無定型シリカと撥水
性フッ素樹脂とを含有する表面層が形成されていること
を特徴とする防汚性路面標示。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、路面標示及びその
施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】路面標示には着色顔料が配合してあり、
昼間の視認性を確保するようになっている。また、路面
標示の表面にはガラスビーズのような再帰反射体が散布
固着しており、車両のヘッドライトの光が再帰反射され
ることにより夜間の視認性が保証されるようになってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】路面標示は排気ガス中
の燃焼生成物や都市煤塵やタイヤの摩耗粉等によって汚
され、汚れにつれてその昼間視認性が低下する。表面の
再帰反射用ガラスビーズも同様に汚れ、再帰反射性が低
下するので、汚れに伴い夜間の視認性が低下する。その
ため定期的に路面標示を更新しなければならないが、施
工には多大の費用と手数を要するだけでなく、交通規制
を必要とする。そこで、本発明では、優れた昼夜視認性
を長期間にわたり発揮することの可能な路面標示及びそ
の施工方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記課題を
解決すべく、再帰反射体を路面標示用塗膜に部分的に埋
め込んでなる路面標示において、前記再帰反射体と路面
標示用塗膜の表面に、光触媒性酸化物粒子とシリコーン
と撥水性フッ素樹脂とを含有する実質的に透明な表面層
が形成されていることを特徴とする防汚性路面標示、若
しくは再帰反射体を路面標示用塗膜に部分的に埋め込ん
でなる路面標示において、前記再帰反射体の表面は、光
触媒性酸化物粒子とシリコーンと撥水性フッ素樹脂とを
含有する実質的に透明な表面層で被覆されていることを
特徴とする防汚性路面標示を提供する。このような構成
にすることにより、光触媒を光励起したときに、光触媒
作用によりシリコーン分子中のケイ素原子に結合した有
機基が少なくとも部分的に水酸基に置換されて親水性を
呈するようになり、シリコーンが外気に露出した親水性
を呈する部分と、撥水性フッ素樹脂が外気に露出した撥
水性を呈する部分の双方が表面に微視的に分散された構
造となる。さらに、光触媒が存在することにより、光触
媒の光励起に応じてシリコーン分子中のケイ素原子に結
合した有機基が少なくとも部分的に水酸基に置換された
シリコーンは恒久的に親水性を維持するので、上記親水
性を呈する部分と撥水性を呈する部分の双方が表面に微
視的に分散された構造は維持される。このような構造で
は、親水性表面と撥水性表面が隣接するため、親水性表
面になじみやすい親水性の付着物は隣接する撥水性部分
になじまない。逆に撥水性表面になじみやすい疎水性の
付着物は隣接する親水性部分になじまない。そのため、
親水性付着物も、疎水性付着物も部材表面に固着される
ことはなく、表面は清浄な状態に維持される。従って、
優れた視認性を発揮するようになる。
【0005】また、本発明では、再帰反射体を路面標示
用塗膜に部分的に埋め込んでなる路面標示において、前
記再帰反射体と路面標示用塗膜の表面に、光触媒性酸化
物粒子と無定型シリカと撥水性フッ素樹脂とを含有する
実質的に透明な表面層が形成されていることを特徴とす
る防汚性路面標示、若しくは再帰反射体を路面標示用塗
膜に部分的に埋め込んでなる路面標示において、前記再
帰反射体の表面は、光触媒性酸化物粒子と無定型シリカ
と撥水性フッ素樹脂とを含有する実質的に透明な表面層
で被覆されていることを特徴とする防汚性路面標示を提
供する。このような構成にすることにより、表面層中の
無定型シリカが外気に露出した親水性を呈する部分と、
撥水性フッ素樹脂が外気に露出した撥水性を呈する部分
の双方が表面に微視的に分散された構造となる。さら
に、光触媒が存在することにより、光触媒の光励起に応
じて無定型シリカは恒久的に親水性を維持するので、上
記親水性を呈する部分と撥水性を呈する部分の双方が表
面に微視的に分散された構造は維持される。このような
構造では、親水性表面と撥水性表面が隣接するため、親
水性表面になじみやすい親水性の付着物は隣接する撥水
性部分になじまない。逆に撥水性表面になじみやすい疎
水性の付着物は隣接する親水性部分になじまない。その
ため、親水性付着物も、疎水性付着物も部材表面に固着
されることはなく、表面は清浄な状態に維持される。従
って、優れた視認性を発揮するようになる。
【0006】
【発明の実施の形態】図1には本発明の路面標示の第一
実施例を示す。路面標示10は、路面標示用塗料で形成
された塗膜12とその表面に散布固着された多数の再帰
反射用ガラスビーズ14とで構成されている。路面標示
用塗料は、例えば、熱可塑性樹脂に炭酸カルシウムのよ
うな骨材や着色顔料を配合したものである。ガラスビー
ズ14は約600μmの平均粒径を有し、その表面には
光触媒性酸化物粒子とシリコーンと撥水性フッ素樹脂と
を含有する実質的に透明な表面層16が形成されてい
る。ここで表面層16は光触媒性酸化物粒子と無定型シ
リカと撥水性フッ素樹脂とを含有する実質的に透明な表
面層でもよい。
【0007】上記路面標示を施工するには、未硬化の路
面標示用塗料を路面に塗布し、ガラスビーズ14を前記
塗料の上に散布し、塗料を硬化させる。この方法の利点
は従来型の路面標示施工機(スプレー式施工機)によっ
て簡単に施工できることにある。すなわち、熱可塑性樹
脂からなる路面標示用塗料を溶解釜で溶融し、所望のパ
ターンで路面に塗布し、表面層16で被覆されたガラス
ビーズ14を散布した後、塗料を硬化させればよい。
【0008】図2は本発明の路面標示の第二実施例を示
す。第一実施例と同様に、路面標示10は路面標示用塗
料からなる塗膜12とその表面に散布固定された再帰反
射用ガラスビーズ14とで構成されている。この実施例
では、塗膜12とガラスビーズ14の表面には一様に光
触媒性酸化物粒子とシリコーンと撥水性フッ素樹脂とを
含有する実質的に透明な表面層18が形成されている。
ここで表面層18は光触媒性酸化物粒子と無定型シリカ
と撥水性フッ素樹脂とを含有する実質的に透明な表面層
でもよい。
【0009】上記路面標示を施工するには、未硬化の路
面標示用塗料を路面に塗布し、塗料の上にガラスビーズ
14を散布し、前記塗料を硬化させて、路面標示用塗膜
12を形成すると共に、塗膜12にガラスビーズ14を
固着させる。その後に塗膜12及びガラスビーズ14の
表面を上記表面層18で被覆する。この第二実施例で
は、表面層18はガラスビーズ14だけでなく路面標示
用塗膜12にも被覆してあるので、路面標示用塗膜12
の汚れも防止され、路面標示の視認性が向上する。
【0010】この路面標示は、図3に示したスプレー式
施工機により施工することができる。この施工機は工事
用車両20に搭載してあり、路面標示用塗料は溶解釜で
溶融され、回転ギャロール24によって路面に塗布され
る。タンク26に収容されたガラスビーズ14は散布機
28により路面標示用塗料の上に散布される。最後に、
塗料タンク30に貯蔵された光触媒性酸化物粒子とシリ
コーンの前駆体と撥水性フッ素樹脂とを含有する塗料が
回転ギャロール32によって塗布される。シリコーンの
硬化に伴い、光触媒性酸化物粒子とシリコーンと撥水性
フッ素樹脂とを含有する実質的に透明な表面層18が形
成される。
【0011】次に、表面層の構造について説明する。本
発明の一態様においては、図4に示すように、ガラスビ
ーズ及び/又は路面標示用塗膜表面には、光触媒粒子
と、シリコーンと、撥水性フッ素樹脂を含む表面層30
が形成されている。図3に光触媒を光励起することの可
能な光が照射されると、外気に露出したシリコーンの少
なくとも一部が、光触媒作用によりシリコーン分子中の
ケイ素原子に結合した有機基が少なくとも部分的に水酸
基に置換されて親水性を呈するようになり、シリコーン
が外気に露出した親水性を呈する部分と、撥水性フッ素
樹脂が外気に露出した撥水性を呈する部分の双方が表面
に微視的に分散された構造となる。さらに、光触媒が存
在することにより、光触媒の光励起に応じて無定型シリ
カは恒久的に親水性を維持するので、上記親水性を呈す
る部分と撥水性を呈する部分の双方が表面に微視的に分
散された構造は維持される。このような構造になること
により、親水性付着物も、疎水性付着物も部材表面に固
着されることはなく、表面は清浄な状態に維持される。
従って、優れた視認性を発揮する。
【0012】本発明の他の態様においては、図5に示す
ように、ガラスビーズ及び/又は路面標示用塗膜表面に
は、光触媒粒子と、無定型シリカと、撥水性フッ素樹脂
を含む表面層30が形成されている。このような構成に
することにより、表面層中の無定型シリカが外気に露出
した親水性を呈する部分と、撥水性フッ素樹脂が外気に
露出した撥水性を呈する部分の双方が表面に微視的に分
散された構造となる。さらに、光触媒が存在することに
より、光触媒の光励起に応じて無定型シリカは恒久的に
親水性を維持するので、上記親水性を呈する部分と撥水
性を呈する部分の双方が表面に微視的に分散された構造
は維持される。このような構造になることにより、親水
性付着物も、疎水性付着物も部材表面に固着されること
はなく、表面は清浄な状態に維持される。従って、優れ
た視認性を発揮する。
【0013】光触媒とは、その結晶の伝導帯と価電子帯
との間のエネルギーギャップよりも大きなエネルギー
(すなわち短い波長)の光(励起光)を照射したとき
に、価電子帯中の電子の励起(光励起)が生じて、伝導
電子と正孔を生成しうる物質をいい、光触媒性酸化物に
は、例えば、アナターゼ型酸化チタン、ルチル型酸化チ
タン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化第二鉄、三酸化二ビスマ
ス、三酸化タングステン、チタン酸ストロンチウム等の
酸化物が好適に利用できる。光触媒の光励起に用いる光
源は、日中は太陽の照射に晒されるので、太陽光が利用
できる。また、夜間は道路照明や走行車の照明灯を光源
として利用できる。光触媒の光励起により、基材表面が
高度に親水化されるためには、励起光の照度は0.00
1mW/cm以上あればよいが、0.01mW/cm
以上だと好ましく、0.1mW/cm以上だとより
好ましい。
【0014】シリコーンには、平均組成式 RSiO(4−p)/2 (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、pは0<p<2を満足する数
である)で表される樹脂が利用できる。
【0015】撥水性フッ素樹脂には、ポリテトラフルオ
ロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリヘ
キサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン−ヘ
キサフルオロプロピレンコポリマー等が好適に利用でき
る。
【0016】表面層の膜厚は、0.4μm以下にするの
が好ましい。そうすれば、光の乱反射による白濁を防止
することができ、表面層は実質的に透明となる。さら
に、表面層の膜厚を、0.2μm以下にすると一層好ま
しい。そうすれば、光の干渉による表面層の発色を防止
することができる。また、表面層が薄ければ薄いほどそ
の透明度は向上する。更に、膜厚を薄くすれば、表面層
の耐摩耗性が向上する。
【0017】表面層には、Ag、Cu、Znのような金
属を添加することができる。前記金属を添加した表面層
は、表面に付着した細菌や黴を暗所でも死滅させること
ができる。
【0018】表面層にはpt、Pd、Ru、Rh、I
r、Osのような白金族金属を添加することができる。
前記金属を添加した表面層は、光触媒の酸化還元活性を
増強でき、有機物汚れの分解性、有害気体や悪臭の分解
性を向上させることができる。
【0019】次に、基材表面に、光触媒性酸化物粒子と
シリコーンと撥水性フッ素樹脂とを含有する表面層が形
成されている防汚性部材の製法について説明する。この
場合の製法は、基本的には、基材表面にコーティング組
成物を塗布し、硬化させることによる。
【0020】ここでコーティング組成物は、光触媒粒
子、撥水性フッ素樹脂の他にシリコーンの前駆体を必須
構成要件とし、その他に水、エタノール、プロパノール
等の溶媒や、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸、マレイン酸等の
シリコーンの前駆体の加水分解を促進する触媒や、トリ
ブチルアミン、ヘキシルアミンなどの塩基性化合物類、
アルミニウムトリイソプロポキシド、テトライソプロピ
ルチタネートなどの酸性化合物類等のシリコーンの前駆
体を硬化させる触媒や、シランカップリング剤等のコー
ティング液の分散性を向上させる界面活性剤などを添加
してもよい。
【0021】ここでシリコーンの前駆体としては、平均
組成式 RSiX(4−p−q)/2 (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、p及びqは0<p<2、0<
q<4を満足する数である)で表されるシロキサンから
なる塗膜形成要素、又は一般式 RSiX4− (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、、又は、一価の有機基と水素基から選ばれ
た2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、
又は、ハロゲン原子であり、pは1または2である)で
表される加水分解性シラン誘導体からなる塗膜形成要
素、が好適に利用できる。
【0022】ここで上記加水分解性シラン誘導体からな
る塗膜形成要素としては、メチルトリメトキシシラン、
メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラ
ン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシ
ラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキ
シシラン、エチルトリブトキシシラン、フェニルトリメ
トキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニル
トリプロポキシシラン、フェニルトリブトキシシラン、
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラ
ン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメチルジブトキシ
シラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキ
シシラン、ジエチルジプロポキシシラン、ジエチルジブ
トキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェ
ニルメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジプロポ
キシシラン、フェニルメチルジブトキシシラン、n−プ
ロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシ
シラン、n−プロピルトリプロポキシシラン、n−プロ
ピルトリブトキシシラン、γ−グリコキシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン等が好適に利用できる。
【0023】また、上記シロキサンからなる塗膜形成要
素としては、上記加水分解性シラン誘導体の部分加水分
解及び脱水縮重合、又は上記加水分解性シラン誘導体の
部分加水分解物と、テトラメトキシシラン、テトラエト
キシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシ
シラン、ジエトキシジメトキシシラン等の部分加水分解
物との脱水縮重合等で作製することができる。
【0024】上記コーティング組成物の塗布方法として
は、スプレーコーティング法、デイップコーティング
法、フローコーティング法、スピンコーティング法、ロ
ールコーティング法、刷毛塗り、スポンジ塗り等の方法
が好適に利用できる。硬化方法としては、熱処理、室温
放置、紫外線照射等により重合させて行うことができ
る。
【0025】次に、基材表面に、光触媒粒子と無定型シ
リカと撥水性フッ素樹脂とを含有する表面層が形成され
ている防汚性部材の製法について説明する。この場合の
製法は、基本的には、基材表面にコーティング組成物を
塗布し、硬化させることによる。
【0026】ここでコーティング組成物は、光触媒粒
子、撥水性フッ素樹脂の他にシリカ粒子又はシリカの前
駆体を必須構成要件とし、その他に水、エタノール、プ
ロパノール等の溶媒や、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸、マレ
イン酸等のシリカの前駆体の加水分解を促進する触媒
や、トリブチルアミン、ヘキシルアミンなどの塩基性化
合物類、アルミニウムトリイソプロポキシド、テトライ
ソプロピルチタネートなどの酸性化合物類等のシリカの
前駆体を硬化させる触媒や、シランカップリング剤等の
コーティング液の分散性を向上させる界面活性剤などを
添加してもよい。
【0027】ここでシリコーンの前駆体としては、平均
組成式 SiX(4−q)/2 (式中、Xはアルコキシ基、又は、ハロゲン原子であ
り、qは0<q<4を満足する数である)で表されるシ
リケートからなる塗膜形成要素、又は一般式 SiX (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、、又は、一価の有機基と水素基から選ばれ
た2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、
又は、ハロゲン原子である)で表される4官能加水分解
性シラン誘導体からなる塗膜形成要素等が好適に利用で
きる。
【0028】ここで上記4官能加水分解性シラン誘導体
からなる塗膜形成要素としては、テトラメトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、
テトラブトキシシラン、ジエトキシジメトキシシラン等
が好適に利用できる。
【0029】また、上記シリケートからなる塗膜形成要
素としては、上記4官能加水分解性シラン誘導体の部分
加水分解及び脱水縮重合等で作製することができる。
【0030】上記コーティング組成物の塗布方法として
は、スプレーコーテイング法、ディップコーティング
法、フローコーティング法、スピンコーティング法、ロ
ールコーティング法、刷毛塗り、スポンジ塗り等の方法
が好適に利用できる。硬化方法としては、熱処理、室温
放置、紫外線照射等により重合させて行うことができ
る。
【0031】
【実施例】
参考例.アナターゼ型酸化チタンゾル(日産化学、TA
−15、硝酸解膠型、pH=1)と、シリカゾル(日本
合成ゴム、グラスカA液、pH=4)と、メチルトリメ
トキシシラン(日本合成ゴム、グラスカB液)とエタノ
ールを混合し、2〜3分撹拌して得たコーティング液
を、スプレーコーティング法にて10cm四角のソーダ
ライムガラス基材上に塗布し、200℃で15分熱処理
して、アナターゼ型酸化チタン粒子11重量部、シリカ
6重量部、シリコーン5重量部からなる表面層を形成し
た#1試料を得た。#1試料の水との接触角は85゜で
あった。ここで水との接触角は接触角測定器(協和界面
科学、CA−X150)を用い、マイクロシリンジから
水滴を滴下した後30秒後の水との接触角で評価した。
次いで#1試料表面に、紫外線光源(三共電気、ブラッ
クライトブルー(BLB)蛍光灯)を用いて0.3mW
/cmの紫外線照度で1日照射し、#2試料を得た。
その結果、#2試料の水との接触角は0゜まで親水化さ
れた。次に、#1試料と、#1試料に水銀灯を22.8
mW/cmの紫外線照度で2時間照射して得た#3試
料夫々の試料表面をラマン分光分析した。その結果、#
1試料表面で認められたメチル基のピークが#3試料で
は認められず、代わりに水酸基のブロードなピークが認
められた。以上のことから、光触媒であるアナターゼ型
酸化チタンの光励起に応じて被膜の表面のシリコーン分
子中のケイ素原子に結合した有機基は、光触媒作用によ
り水酸基に置換されること、及び親水化されることがわ
かる。
【0032】実施例1.アナターゼ型酸化チタンゾル
(日産化学、TA−15)と、シリカゾル(日本合成ゴ
ム、グラスカA液)と、メチルトリメトキシシラン(日
本合成ゴム、グラスカB液)とポリテトラフルオロエチ
レン(PTFE)粒子(ダイキン工業、ルブロンL−
5)とエタノールを混合し、2〜3時間撹拌して得たコ
ーティング液を、スプレーコーティング法にて10cm
角のソーダライムガラス板上に塗布し、200℃で15
分熱処理して、アナターゼ型酸化チタン粒子33重量
部、ポリテトラフルオロエチレン粒子66重量部、シリ
カ6重量部、シリコーン5重量部からなる表面層を形成
した#4試料を得た。#4試料の水との接触角は110
゜であった。次いで#4試料表面に、紫外線光源(三共
電気、ブラックライトブルー(BLB)蛍光灯)を用い
て0.3mW/cmの紫外線照度で1日照射し、#5
試料を得た。その結果、#5試料の水との接触角は9
7.2゜とさほど変化がなかった。上記参考例より、シ
リコーンが外気に露出した部分はシリコーン分子中のケ
イ素原子に結合した有機基は、光触媒作用により水酸基
に置換され、親水化されるはずであるから、その分だけ
親水化して水との接触角が若干減少したと考えられる。
すなわち、#5試料表面は、光触媒作用により水酸基に
置換され、親水化されたシリコーンが外気に露出した親
水性を呈する部分と、撥水性フッ素樹脂が外気に露出し
た撥水性を呈する部分の双方が表面に微視的に分散され
た構造となっていると推定される。
【0033】次に、#5試料及び比較のためソーダライ
ムガラス板を屋外に設置して、堆積物や汚染物に対する
表面の清浄維持性を調べた。堆積物や汚染物に対する表
面の清浄維持性は、建物の屋上の屋根付き部分の下に図
6のように試料を設置し、4か月暴露することにより行
った。その結果、ソーダライムガラス板では多少の汚れ
が観察されたのに対し、#5試料では汚れは観察されな
かった。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、路面標示に汚れが付着
するのが防止されるので、路面標示の視認性を向上させ
ることができる。また、本発明の路面標示は長期間にわ
たって優れた視認性を発揮するので、路面標示の更新の
頻度を最小限にすることができ、道路維持の費用と手数
を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の路面標示の第一実施例の模式的拡大
断面図。
【図2】 本発明の路面標示の第二実施例の模式的拡大
断面図。
【図3】 路面標示の施工機の模式図。
【図4】 本発明に係る路面標示の表面層の微構造を示
す図。
【図5】 本発明に係る路面標示の表面層の他の微構造
を示す図。
【図6】 本発明の実施例に係る試験の試料の設置方法
を示す図。
【符号の説明】
10: 路面標示 12: 路面標示用塗膜 14: 再帰反射用ガラズビーズ 16、18: 光触媒含有層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI E01C 23/16 E01C 23/16 A

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 再帰反射体を路面標示用塗膜に部分的に
    埋め込んでなる路面標示において、前記再帰反射体と路
    面標示用塗膜の表面に、光触媒性酸化物粒子とシリコー
    ンと撥水性フッ素樹脂とを含有する実質的に透明な表面
    層が形成されていることを特徴とする防汚性路面標示。
  2. 【請求項2】 再帰反射体を路面標示用塗膜に部分的
    に埋め込んでなる路面標示において、前記再帰反射体と
    路面標示用塗膜の表面に、光触媒性酸化物粒子と無定型
    シリカと撥水性フッ素樹脂とを含有する実質的に透明な
    表面層が形成されていることを特徴とする防汚性路面標
    示。
  3. 【請求項3】 再帰反射体を路面標示用塗膜に部分的
    に埋め込んでなる路面標示において、前記再帰反射体の
    表面は、光触媒性酸化物粒子とシリコーンと撥水性フッ
    素樹脂とを含有する実質的に透明な表面層で被覆されて
    いることを特徴とする防汚性路面標示。
  4. 【請求項4】 再帰反射体を路面標示用塗膜に部分的
    に埋め込んでなる路面標示において、前記再帰反射体の
    表面は、光触媒性酸化物粒子と無定型シリカと撥水性フ
    ッ素樹脂とを含有する実質的に透明な表面層で被覆され
    ていることを特徴とする防汚性路面標示。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項2に記載の路面標
    示の施工方法であって、未硬化の路面標示用塗料を路面
    に塗布する工程、前記塗料の上に再帰反射用ガラスビー
    ズを散布する工程、前記塗料を硬化させることにより路
    面標示用塗膜を形成すると共に前記塗膜にガラスビーズ
    を固着する工程、前記塗膜及びガラスビーズの表面を前
    記表面層で被覆する工程、からなることを特徴とする路
    面標示の施工方法。
  6. 【請求項6】 請求項3又は請求項4に記載の路面標
    示の施工方法であって、未硬化の路面標示用塗料を路面
    に塗布する工程、前記表面層で被覆した再帰反射用ガラ
    スビーズを前記塗料の上に散布する工程、前記塗料を硬
    化させることにより路面標示用塗膜を形成すると共に前
    記塗膜にガラスビーズを固着する工程、からなることを
    特徴とする路面標示の施工方法。
JP8292204A 1996-09-27 1996-09-27 防汚性路面標示、及びその施工方法 Pending JPH10102444A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8292204A JPH10102444A (ja) 1996-09-27 1996-09-27 防汚性路面標示、及びその施工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8292204A JPH10102444A (ja) 1996-09-27 1996-09-27 防汚性路面標示、及びその施工方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10102444A true JPH10102444A (ja) 1998-04-21

Family

ID=17778881

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8292204A Pending JPH10102444A (ja) 1996-09-27 1996-09-27 防汚性路面標示、及びその施工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10102444A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002121539A (ja) * 2000-10-12 2002-04-26 Shingo Kizai Kk 防汚改質剤および路面標示用防汚性塗料
JP2002194716A (ja) * 2000-12-26 2002-07-10 Sekisui Jushi Co Ltd 反射装置
KR20050071904A (ko) * 2004-01-05 2005-07-08 우일엔지니어링 주식회사 차선 다층 도색공법 및 그 장치
JP2014501344A (ja) * 2010-12-29 2014-01-20 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 着色複合舗装構造
US9464003B2 (en) 2009-06-24 2016-10-11 Basf Se Method of producing a composite material using a mixing system
US9505931B2 (en) 2009-12-21 2016-11-29 Basf Se Composite pavement structure

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002121539A (ja) * 2000-10-12 2002-04-26 Shingo Kizai Kk 防汚改質剤および路面標示用防汚性塗料
JP2002194716A (ja) * 2000-12-26 2002-07-10 Sekisui Jushi Co Ltd 反射装置
KR20050071904A (ko) * 2004-01-05 2005-07-08 우일엔지니어링 주식회사 차선 다층 도색공법 및 그 장치
US9464003B2 (en) 2009-06-24 2016-10-11 Basf Se Method of producing a composite material using a mixing system
US9896381B2 (en) 2009-06-24 2018-02-20 Basf Se Method of producing a composite material using a mixing system
US10040721B2 (en) 2009-06-24 2018-08-07 Basf Se Method of producing a composite material using a mixing system
US9505931B2 (en) 2009-12-21 2016-11-29 Basf Se Composite pavement structure
US10253460B2 (en) 2009-12-21 2019-04-09 Basf Se Composite pavement structure
JP2014501344A (ja) * 2010-12-29 2014-01-20 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 着色複合舗装構造
US9856363B2 (en) 2010-12-29 2018-01-02 Basf Se Colored composite pavement structure

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH10102444A (ja) 防汚性路面標示、及びその施工方法
JPH10198299A (ja) 道路標識用反射板
JPH10130037A (ja) 防汚性と水滴付着防止性を兼ね備えた乗物用窓ガラス
JPH10221504A (ja) プラスチックレンズ
JPH10182189A (ja) 建築用窓ガラス
JPH10219620A (ja) 路面標示、及びその施工方法
JPH10131134A (ja) 防汚性と水滴付着防止性を兼ね備えた道路鏡
JPH10100901A (ja) 防汚性鉄道車両
JPH10129428A (ja) 防汚性と水滴付着防止性を兼ね備えた車両用ミラー
JPH10102437A (ja) 防汚性道路標識用反射板
JPH10106311A (ja) 防汚性トンネル用照明装置
JPH10102429A (ja) 防汚性遮音壁
JPH10105071A (ja) 防汚性屋外表示板
JPH10107303A (ja) 防汚性カバーを備えた太陽電池
JPH10131647A (ja) 防汚性ブラインド
JPH10128229A (ja) 防汚性膜構造材
JPH10102448A (ja) 防汚性道路用化粧板
JPH10195829A (ja) 遮音壁
JPH10168637A (ja) 水滴付着防止性を有するヘルメットシ−ルド
JPH10159265A (ja) 氷雪付着防止性を有する屋根材
JPH10102422A (ja) 防汚性高欄
JPH10228809A (ja) 前照灯カバ−
JPH10199311A (ja) トンネル用照明装置
JPH10147730A (ja) 防汚性自動車
JPH10170701A (ja) 水滴付着防止性を有するガラスレンズ