JPH1010518A - カラー表示装置用電極板とカラー表示装置 - Google Patents

カラー表示装置用電極板とカラー表示装置

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JPH1010518A
JPH1010518A JP16571796A JP16571796A JPH1010518A JP H1010518 A JPH1010518 A JP H1010518A JP 16571796 A JP16571796 A JP 16571796A JP 16571796 A JP16571796 A JP 16571796A JP H1010518 A JPH1010518 A JP H1010518A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラーフィルターあるいは有機保護膜の物理
的・化学的な損傷を防ぐこと。 【解決手段】 カラーフィルター上に透明導電膜が形成
されたカラー表示装置用電極板において、該カラーフィ
ルターと該透明導電膜の間に該カラーフィルターが部分
的に炭化された層を有するカラーフィルター表示装置用
電極板である。部分的に炭化した層を形成する方法には
様々な手段がある。例えば透明電極を成膜する直前にカ
ラーフィルター材料である有機樹脂層、または該有機樹
脂層に形成される有機樹脂からなる透明な有機保護層を
DC−プラズマあるいはRF−プラズマに短時間曝す方
法や、透明電極を成膜する直前に前記カラーフィルター
層または透明な有機保護層にイオンを照射する方法があ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐薬品性・密着性
に優れたカラー表示装置用電極板などに関する。
【0002】
【従来の技術】カラー表示装置に用いられる電極板は、
一般的にガラス基板上に有機樹脂を材料としたカラーフ
ィルターを形成し、その上から同じく有機樹脂を材料と
した有機保護膜を塗布した後、導電性を持つ無機透明電
極を形成する事によって製造されている。その透明電極
の配線は、一般的には一旦一様な透明導電膜を形成した
後、ウェットエッチングによって所望の配線の形状を得
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記ウェットエッチン
グによる配線加工を行う場合、さまざまな薬品を用いる
ために、透明導電膜の下地であるカラーフィルターある
いは透明な有機保護膜が薬品によって侵され、侵食を受
けるという問題が発生する。また有機樹脂膜上に無機薄
膜を形成するために、所定の加工に耐え得るだけの密着
性を持たせることが非常に難しい。
【0004】そのため、従来ではカラーフィルターある
いは有機保護膜と無機導電薄膜の間に他の薄膜(一般的
には二酸化珪素薄膜を用いる)を形成する事によって、
耐薬品性・密着性を向上させていた。しかし、二酸化珪
素薄膜はRFスパッタリング法によって形成されるが、
この方法は成膜速度が遅いことが工業上不利な点となっ
ている。また、二酸化珪素薄膜の成膜前のRF−プラズ
マによりカラーフィルターあるいは有機保護膜が物理的
・化学的に損傷を受けることから、後工程で電極板を生
産する場合の不安定さの主原因となっている。
【0005】本発明の課題は、カラーフィルターあるい
は有機保護膜の物理的・化学的な損傷を防ぐことであ
る。
【0006】また、本発明の課題はウェットエッチング
による透明導電膜形成時にカラーフィルターあるいは有
機保護膜を保護することである。
【0007】また、本発明の課題はカラーフィルターあ
るいは有機保護膜無機導電薄膜の間に従来一般的に用い
られている二酸化珪素薄膜を用いないカラー表示用電極
板を得ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は次の
構成によって達成される。すなわち、カラーフィルター
上に透明導電膜が形成されたカラー表示装置用電極板に
おいて、該カラーフィルターと該透明導電膜の間に該カ
ラーフィルターが少なくとも部分的に炭化された層を有
するカラーフィルター表示装置用電極板、または、カラ
ーフィルターおよびカラーフィルターを保護する目的で
形成されている有機保護膜上に透明導電膜が形成された
カラー表示装置用電極板において、該有機保護膜と該透
明導電膜の間に該有機保護膜が少なくとも部分的に炭化
された層を有するカラーフィルター表示装置用電極板で
ある。
【0009】本発明の上記カラーフィルター表示装置用
電極板において、前記部分的炭化層では、炭化されてい
る層におけるX線光電子分光法によるカルボキシル基に
基因する信号(ICOO)に対するC−C結合に基因する
信号(IC-C)の比率(ICOO/IC-C)は、炭化されて
いない内部のそれよりも大きいことが炭化層形成を意味
する。
【0010】本発明には前記電極板を用いるカラー表示
装置も含まれる。本発明で言う部分的に炭化した層とい
うのは、必ずしも一様なものである必要はなく、要求さ
れる水準以上の耐薬品性を持てば、炭化層は不均一な膜
厚のものでも良い。また、炭化層の厚みはある水準以上
の耐薬品性を満たせば良いが、極端に厚い場合は炭化層
によって透過率が著しく減少するために好ましくない。
【0011】このような少なくとも部分的に炭化した層
を形成する方法には様々な手段がある。例えば透明電極
を成膜する直前にカラーフィルター材料である有機樹脂
層、または該有機樹脂層に形成される有機樹脂からなる
透明な有機保護層をDC−プラズマあるいはRF−プラ
ズマに短時間曝す方法や、透明電極を成膜する直前に前
記カラーフィルター層または透明な有機保護層にイオン
を照射する方法がある。本発明においては、炭化層を形
成する条件の制御が容易に行えるイオン照射が望まし
く、イオン照射をするときのガス種としては具体的に
は、酸素酸素とアルゴンの混合ガス、アルゴンがあり、
酸素が最も好ましい。加速電圧100〜2000V、照
射時間は30〜200秒、とりわけ400〜1000
V、30〜60秒の照射条件が好ましい。これらの条件
はイオンエネルギー密度で表示すると0.01〜500
W・sec/cm2とりわけ1〜50W・sec/cm2
が最適であることを意味する。
【0012】本発明に求められる炭化層の炭化の程度に
は所定の範囲があり、あまりにも炭化が進んだ場合には
カラーフィルターの生産工程での種々の処理に耐え得る
だけの隣接層との密着性が乏しくなる。
【0013】本発明のカラーフィルターは、一般的には
顔料分散法や印刷法によって形成されたゼラチン、カゼ
イン、グリュー等の天然高分子またはアクリル系の合成
樹脂を材料として形成されるが、成膜方法や着色方法に
依らず透明樹脂であればいかなる樹脂でもよい。
【0014】さらに、本発明において用いることができ
る透明導電膜としては、ITOやスズ、アルミニウムを
ドーブした酸化亜鉛、または電気抵抗の低い金、銀、銅
などの貴金属をITOまたは酸化インジウムなどの透明
導電酸化膜で挟んだ膜を用いることができる。
【0015】本発明のカラー表示装置用電極板は図1〜
図2に示す断面を有する。また、本発明のカラー表示装
置用電極板においては、カラーフィルターと透明電極も
しくは有機保護膜と透明電極の間に少なくとも部分的に
炭化された層が下地を保護するように動く。
【0016】
【発明の実施の形態】以下実施例によりさらに詳細に説
明する。 実施例1 ガラス基板上にゼラチンからなるカラーフィルターを形
成し、カラーフィルター付きガラス基板を形成した。ア
クリル系の有機樹脂であるポリグリジシルメタクリレー
トに硬化剤として無水トリメティック酸を添加し、20
0℃で1時間焼成した。上記の方法により作成した有機
保護膜の表面をX線光電子分光法により測定したとこ
ろ、検出された極表面の炭素量と酸素量の比(C/Oと
する)は1.47であった。検出されるCls軌道の信
号を解析した結果、C−C結合に規定される信号(I
C-C)とCOO結合に規定される信号(ICOO)の比(I
C-C/ICOO)は4.93であった。この有機保護膜付ガ
ラス基板の透過率を測定すると78%であった。
【0017】上記の方法により有機保護膜を形成したガ
ラス基板を真空槽に導入し、その後有機保護膜に対して
イオンエネルギー密度20W・sec/cm2,加速電圧1
000Vの条件で酸素イオンを100秒間照射した。そ
の後基板を取り出し、X線光電子分光法により有機保護
膜表面を測定したところ、C/Oは2.21となり、イ
オン照射前と比較して大きくなった。検出されるCls
軌道の信号を解析した結果、IC-C/ICOOは19.7と
なり、イオン照射前と比較して大きくなった。この有機
保護膜付ガラス基板の透過率を測定すると74%であっ
た。
【0018】前記事実を確認した後、同一の方法でカラ
ーフィルター上に有機保護膜を形成したガラス基板を真
空槽に導入した。その後有機保護膜に対してイオンエネ
ルギー密度20W・sec/cm2、加速電圧1000Vの
条件で酸素イオンを100秒間照射した。その後直ちに
DCプラズマを用いたスパッタ法により酸化インジウム
酸化スズ透明導電膜(以下ITO)を形成した。この試
料を真空槽から取り出した後、40℃の10重量%水酸
化カリウム水溶液中に浸漬させたところ、60分以上浸
漬させてもITOの剥離は全く発生しなかった。
【0019】上記方法により形成した電極板に対して、
塩酸および塩化鉄水溶液を用いた10分間のウェットエ
ッチングによる70μmライン/20μmスペースピッ
チの電極形成を施したところ、所定の形状を持つ電極を
得ることができた。
【0020】実施例2 ガラス基板上にゼラチンからなるカラーフィルターを形
成し、カラーフィルター付ガラス基板を作成した。アク
リル系の有機樹脂であるポリグリジシルメタクリレート
に硬化剤として無水トリメティック酸を添加し、スピン
コート法により上記カラーフィルター付ガラス基板上に
塗布し、200℃で1時間焼成した。上記の方法により
作成した有機保護膜の表面をX線光電子分光法により測
定したところ、検出された極表面の炭素量と酸素量の比
(C/Oとする)は1.47であった。検出されるCl
s軌道の信号を解析した結果、C−C結合に規定される
信号(IC-C)とCOO結合に規定される信号(ICOO
の比(IC-C/ICOOとする)は4.93であった。この
有機保護膜付ガラス基板の透過率を測定すると78%で
あった。
【0021】上記の方法により有機保護膜を形成したガ
ラス基板を真空槽に導入し、その後有機保護膜に対して
イオンエネルギー密度20W・sec/cm2、加速電圧1
00Vの条件でアルゴンイオンを30秒間照射した。そ
の後基板を取り出し、X線光電子分光法により有機保護
膜表面を測定したところ、C/Oは2.95となり、イ
オン照射前と比較して大きくなった。検出されるCls
軌道の信号を解析した結果、IC-C/ICOOは22.3と
なり、イオン照射前と比較して大きくなった。この有機
保護膜付ガラス基板の透過率を測定すると73%であっ
た。
【0022】前記事実を確認した後、同一の方法でカラ
ーフィルター上に有機保護膜を形成したガラス基板を真
空槽に導入した。その後有機保護膜に対してイオンエネ
ルギー密度20W・sec/cm2、加速電圧100Vの条件
でアルゴンイオンを30秒間照射した。その後直ちにD
Cプラズマを用いたスパッタ法によりITOを形成し
た。この試料を真空槽から取り出した後、40℃の10
重量%水酸化カリウム水溶液中に浸漬させたところ、6
0分以上浸漬させてもITOの剥離は全く発生しなかっ
た。
【0023】上記方法により形成した電極板に対して、
塩酸および塩化鉄水溶液を用いた10分間のウェットエ
ッチングによる70μmライン/20μmスペースピッ
チの電極形成を施したところ、所定の形状を持つ電極を
得ることができた。
【0024】実施例3 ガラス基板上にゼラチンからなるカラーフィルターを形
成し、カラーフィルター付ガラス基板を作成した。上記
の方法により作成したカラーフィルターの表面をX線光
電子分光法により測定したところ、検出された極表面の
炭素量と酸素量の比(C/Oとする)は1.02であっ
た。検出されるCls軌道の信号を解析した結果C−C
結合に規定される信号(IC-C)とCOO結合に規定さ
れる信号(ICOO)の比(IC-C/ICOOとする)は4.
22であった。このカラーフィルター付ガラス基板の透
過率を測定すると78%であった。
【0025】上記の方法によりゼラチンからなるカラー
フィルターを形成したガラス基板を真空槽に導入し、そ
の後ゼラチン層に対してイオンエネルギー密度20W・
sec/cm2、加速電圧1000Vの条件で酸素イオンを
100秒間照射した。その後基板を取り出しX線光電子
分光法によりゼラチン層表面を測定したところ、C/O
は2.30となり、イオン照射前と比較して大きくなっ
た。検出されるCls軌道の信号を解析した結果、I
C-C/ICOOは6.31となり、イオン照射前と比較して
大きくなった。このカラーフィルター付ガラス基板の透
過率を測定すると74%であった。
【0026】前記事実を確認した後、同一の方法でカラ
ーフィルターを形成したガラス基板を真空槽に導入し
た。その後カラーフィルターに対して加速電圧1000
Vの条件で酸素イオンを100秒間照射した。その後直
ちにDCプラズマを用いたスパッタ法によりITOを形
成した。この試料を真空槽から取り出した後、40℃の
10重量%水酸化カリウム水溶液中に浸漬させたとこ
ろ、60分以上浸漬させてもITOの剥離は全く発生し
なかった。
【0027】上記方法により形成した電極板に対して、
塩酸および塩化鉄水溶液を用いた10分間のウェットエ
ッチングによる70μmライン20μmスペースピッチ
の電極形成を施したところ、所定の形状を持つ電極を得
ることができた。
【0028】実施例4 前記実施例と同一の方法により、イオン照射の条件また
はカラーフィルターおよび有機保護膜を変えてイオン照
射ならびにITO成膜、耐アルカリ性、パターニング性
の評価を表1に示したものである。
【0029】
【表1】
【0030】※耐アルカリ性評価は、40℃の10重量
%水酸化カリウム水溶液中に30分間浸漬させ、剥離が
起こるかどうかで判断した。目視で全く剥離が認められ
ないものを(◎)、微小の膜浮き(ふくらみ)が認めら
れるものを合格(○)、膜が明らかに剥離しているもの
を不合格(△または×)と判定する。 ※パターニング性は塩酸および塩化鉄水溶液を用いた1
0分間のウエットエッチングによる70μmライン/2
0μmスペースピッチの電極形成を施した時のライン形
状から判断した。正確な電極パターンが形成されたもの
を(◎)、電極パターンの端部に微小なダレが認められ
る程度のものを合格(○)として、電極パターンがえぐ
られていたり、部分的に欠落しているものを不合格(△
または×)と判定する。
【0031】比較例1 ガラス基板上にゼラチンからなるカラーフィルターを形
成し、カラーフィルター付ガラス基板を作成した。アク
リル系の有機樹脂であるポリグリジシルメタクリレート
に硬化剤として無水トリメティック酸を添加し、スピン
コート法により上記カラーフィルター付ガラス基板上に
塗布し、200℃で1時間焼成した。上記方法にて形成
した有機保護膜付ガラス基板を真空槽に導入し、その後
直ちにDCプラズマを用いたスパッタ法によりITO膜
を形成した。この試料を真空槽より取り出し、40℃の
10重量%水酸化カリウム水溶液中に浸漬させたとこ
ろ、10分浸漬させたところでITOが剥離してしまっ
た。
【0032】上記方法にて形成した電極板に対して、塩
酸および塩化鉄水溶液を用いた10分間のウェットエッ
チングによる70μmライン/20μmスペースピッチ
の電極形成を施したところ、ITO膜がウエットエッチ
ング中に剥離してしまった。
【0033】比較例2 ガラス基板上にゼラチンからなるカラーフィルターを形
成し、カラーフィルター付ガラス基板を作成した。アク
リル系の有機樹脂であるポリグリシジルメタクリレート
に硬化剤として無水トリメティック酸を添加し、スピン
コート法により上記カラーフィルター付ガラス基板上に
塗布し、200℃で1時間焼成した。上記の方法により
作成した有機保護膜の表面をX線光電子分光法により測
定したところ、検出された極表面の炭素量と酸素量の比
(C/Oとする)は1.47であった。検出されるCl
s軌道の信号を解析した結果、C−C結合に規定される
信号(IC-C)とCOO結合に規定される信号(ICOO
の比(IC-C/ICOOとする)は4.93であった。
【0034】この有機保護膜付ガラス基板を真空槽に導
入し、その後有機保護膜に対してイオンエネルギー密度
500W・sec/cm2、加速電圧1000Vの条件でア
ルゴンイオンを100秒間照射した。その後基板を取り
出し、X線光電子分光法により有機保護膜表面を測定し
たところ、C/Oは6.88となり、イオン照射前と比
較して大きくなった。検出されるCls軌道の信号を解
析した結果、IC-C/ICOOは46.3となり、イオン照
射前と比較して大きくなった。この有機保護膜付ガラス
基板の透過率を測定すると52%であった。透過率が2
0%以上低下し、明らかな着色が認められた。
【0035】前記事実を確認した後、同一の方法でカラ
ーフィルター上に有機保護膜を形成したガラス基板を真
空槽に導入した。その後有機保護膜に対してイオンエネ
ルギー密度500W・sec/cm2、加速電圧1000V
の条件でアルゴンイオンを100秒間照射した。その後
直ちにDCプラズマを用いたスパッタ法によりITOを
形成した。この試料を真空槽から取り出した後、40℃
の10重量%水酸化カリウム水溶液中に浸漬させたとこ
ろ、60分以上浸漬させてもITOの剥離は全く発生し
なかった。
【0036】上記方法により形成した電極板に対して、
塩酸および塩化鉄水溶液を用いた10分間のウェットエ
ッチングによる70μmライン/20μmスペースピッ
チの電極形成を施したところ、ITO膜がウェットエッ
チング中に剥離してしまった。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、少なくとも部分的に炭
化された表面を持つカラーフィルターまたは有機保護膜
を持つカラー表示装置用電極板を用いることにより、従
来必要とされた透明無機薄膜を形成することなく、後工
程で必要となる耐薬品性・密着性を飛躍的に向上させる
ことが可能となる。所定のパターンの透明電極膜の加工
が容易となるため、カラー表示装置の生産に好適なカラ
ー表示装置用電極板となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のカラー表示装置用電極板の一実施形
態を示す断面図である。
【図2】 本発明のカラー表示装置用電極板の一実施形
態を示す断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山岡 智則 神奈川県相模原市西橋本五丁目8番1号 日本板硝子フアイン株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カラーフィルター上に透明導電膜が形成
    されたカラー表示装置用電極板において、該カラーフィ
    ルターと該透明導電膜の間に該カラーフィルターが少な
    くとも部分的に炭化された層を有することを特徴とする
    カラーフィルター表示装置用電極板。
  2. 【請求項2】 炭化された層におけるX線光電子分光法
    によるカルボキシル基に基因する信号(ICOO)に対す
    るC−C結合に基因する信号(IC-C)の比率(ICOO
    C-C)を、炭化されていない内部のそれよりも大きく
    したことを特徴とする請求項1記載のカラーフィルター
    表示装置用電極板。
  3. 【請求項3】 炭化された層は、酸素イオンまたはアル
    ゴンイオンを含むガスイオンをカラーフィルターに衝突
    させて形成したことを特徴とする請求項2記載のカラー
    フィルター表示装置用電極板。
  4. 【請求項4】 カラーフィルターおよびカラーフィルタ
    ーを保護する目的で形成されている有機保護膜上に透明
    導電膜が形成されたカラー表示装置用電極板において、
    該有機保護膜と該透明導電膜の間に該有機保護膜が少な
    くとも部分的に炭化された層を有することを特徴とする
    カラーフィルター表示装置用電極板。
  5. 【請求項5】 炭化されている層におけるX線光電子分
    光法によるカルボキシル基に基因する信号(ICOO)に
    対するC−C結合に基因する信号(IC-C)の比率(I
    COO/IC-C)を、炭化されていない内部のそれよりも大
    きくしたことを特徴とする請求項4記載のカラーフィル
    ター表示装置用電極板。
  6. 【請求項6】 炭化された層は、酸素イオンまたはアル
    ゴンイオンを含むガスイオンを有機保護膜に衝突させて
    形成したことを特徴とする請求項5記載のカラーフィル
    ター表示装置用電極板。
  7. 【請求項7】 カラーフィルターが、ゼラチン、カゼイ
    ン、グリューのいずれかからなる天然高分子またはアク
    リル系の合成樹脂であり、有機保護膜がアクリル系、エ
    ポキシ系、ポリイミド系の合成樹脂であることを特徴と
    する請求項1ないし6のいずれかに記載のカラー表示装
    置用電極板。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかに記載のカ
    ラー表示装置用電極板を用いることを特徴とするカラー
    表示装置。
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