JPH10104850A - 版材焼付装置 - Google Patents

版材焼付装置

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JPH10104850A
JPH10104850A JP8258330A JP25833096A JPH10104850A JP H10104850 A JPH10104850 A JP H10104850A JP 8258330 A JP8258330 A JP 8258330A JP 25833096 A JP25833096 A JP 25833096A JP H10104850 A JPH10104850 A JP H10104850A
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printing plate
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plate
platen
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Application number
JP8258330A
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English (en)
Inventor
Keiichi Fujimoto
圭一 藤本
Koji Kusayanagi
孝次 草柳
Mikio Nishiyama
幹雄 西山
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単色印刷用の画像を焼付けるときの処理能力
を損なうことなく、カラー印刷用の画像を焼付けるとき
に印刷版を高精度で位置決めする。 【解決手段】 印刷版を位置決めピンへ向けて押圧して
位置決めするプッシャー100のエアーシリンダ106
は、電磁バルブ212によって切り換えられて選択され
た流量調整弁216又は流量調整弁218を介してエア
ーが排出される。エアーシリンダは、圧力調整弁218
を介してエアーが排出されることにより迅速に印刷版を
押圧して移動して位置決めを行うことができる。また、
エアーシリンダが流量調整弁216を介してエアーが排
出されることにより、エアーの排出が抑えられ、印刷版
が緩やかに移動される。これにより、印刷版を変形させ
ることなく、高精度で位置決めができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼付定盤上に載置
した感光性平版印刷版に画像が記録された原稿フィルム
を密着させて、原稿フィルムの画像を感光性平版印刷版
に焼付ける版材焼付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】新聞印刷等には、アルミニウム等の薄板
(例えば約0.3mm程度)の表面に感光層を形成したP
S版等と呼ばれる感光性平版印刷版(以下「印刷版」と
いう)が用いられている。この印刷版に画像を焼付ける
焼付装置では、定盤上に印刷版を位置決めして載置し、
この印刷版上に例えばカバーシートに貼り付けた原稿フ
ィルム(例えばネガフィルム)を位置決めする。この
後、印刷版にネガフィルムを密着させて光源からの光を
照射することにより、ネガフィルムに記録されている画
像を印刷版に焼付けるようにしている。
【0003】印刷版を焼付定盤上に位置決めする方法と
しては、定盤上の所定の位置に立設した複数のピンへ印
刷版の4辺のうちの2辺を対向させ、他の2辺からプッ
シャ等の押圧手段によって押圧移動させて、複数のピン
のそれぞれへ印刷版の周縁の所定の位置を当接させるよ
うにしている。
【0004】一方、印刷版上にネガフィルムを位置決め
するときには、カバーシートの所定の位置にネガフィル
ムを位置決めして貼り付け、このカバーシートを定盤に
対して位置決めすることにより行われる。
【0005】ところで、新聞印刷の分野においてもカラ
ー印刷の要求が高まっている。印刷版を用いてカラー印
刷を行うときには、印刷するカラー画像に応じてシアン
(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)及びスミ
(B)の各色に分解したネガフィルムを作成し、このネ
ガフィルムを用いてC、M、Y、Bの4色分の刷版を作
成する。この4色分の刷版を用いて重ね印刷することに
より、印刷物にカラー画像を形成することができる。こ
のようなカラー印刷を行うための刷版は、ネガフィルム
に記録されている画像が異なるのみで、単色印刷ようの
刷版を作成する焼付装置を用いることができる。
【0006】一方、カラー印刷を行うときには、C、
M、Y、Bの各刷版を正確に位置決めして印刷する必要
があり、このためには、印刷版を正確に焼付装置の定盤
上に位置決めしなければならない。
【0007】しかしながら、焼付定盤上で印刷版を位置
決めするときに、プッシャによって印刷版を位置決め用
のピンへ押し付けたときに、印刷版の支持体にくぼみ等
の変形が生じてしまうことがある。このような変形は一
様に生じるものではないため、印刷版の一定の位置に画
像を形成することが困難となり、カラー印刷を行ったと
きに、印刷物に色ずれとして現われてしまい、印刷物の
仕上がりを損ねてしまう。
【0008】カラー印刷を行うときには、各色の画像の
何れかが0.06mmずれても、印刷物に色ずれとなって
現われてしまい仕上がりが損ねられてしまうので、印刷
版に画像を焼付けるときに高精度の位置決めが要求され
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実に鑑
みてなされたものであり、単色印刷用の画像を印刷版へ
焼付けるときの処理能力を低下させることなく、カラー
印刷用の画像を印刷版へ焼付けるときに、印刷物に色ず
れが生じることがないように高精度の位置決めが可能と
なる版材焼付装置を提案することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
焼付定盤上に位置決めした矩形形状の印刷版上の所定の
位置に原稿フィルムを載置して、原稿フィルムに記録さ
れている画像を印刷版に焼付ける版材焼付装置であっ
て、前記印刷版の所定の一辺に対向して設けられた第1
の位置決めピンと、前記第1の位置決めピンが対向する
辺に隣接する辺に対向して設けられた第2の位置決めピ
ンと、前記第1及び第2の位置決めピンへ向けて前記印
刷版を押圧して所定の速度で移動させる押圧手段と、前
記原稿フィルムの画像情報に応じて前記押圧手段による
前記印刷版移動速度を切換る速度変更手段と、を含むこ
とを特徴とする。
【0011】この発明によれば、原稿フィルムに記録さ
れている画像に関する情報に応じて印刷版を位置決めす
るときの押圧手段による印刷版の移動速度を切り換え
る。画像情報としては、少なくとも原稿フィルムに記録
されている画像がカラー印刷用の画像であるか単色(例
えば白黒)印刷用の画像であるかが判れば良い。
【0012】印刷版を焼付定盤上に位置決めするとき
に、位置決めピンへ向けた印刷版の移動速度を低くする
ことにより、印刷版が移動するときの慣性力が低くな
る。慣性力が低下することにより、印刷版が位置決めピ
ンに当接して停止したときに、印刷版が位置決めピンか
ら受ける力を小さくすることができ、印刷版の変形を防
止することができる。
【0013】これによって、カラー印刷用の画像を印刷
版へ焼付けるときには、印刷版の変形により画像の焼付
け位置にずれが生じるのを防止することができる。
【0014】また、単色印刷用の画像を焼付けるときに
は、印刷版を早い速度で移動させて、迅速に位置決めす
ることができ、単色印刷用の画像を印刷版へ焼付けると
きの処理能力を低下させることがない。
【0015】請求項2に係る発明は、前記押圧手段が、
前記第1の位置決めピンへ向けて前記印刷版を押圧して
所定の速度で移動させる第1の押圧手段と、前記第2の
位置決めピンへ向けて前記印刷版を押圧して所定の速度
で移動させる第2の押圧手段と、を含み、前記第1の押
圧手段による前記印刷版の一方向に沿った位置決めが終
了したときに前記第2の押圧手段による前記印刷版の一
方向と直交する方向に沿った位置決めを行うことを特徴
とする。
【0016】この発明によれば、印刷版を互いに直交す
る方向に同時に移動させるのではなく、一方の移動が終
了した後に他方の移動を開始させる。これにより、印刷
版の移動を安定させて行うことができ、正確な位置決め
が可能となる。
【0017】請求項3に係る発明は、前記速度変更手段
が前記第2の押圧手段による前記印刷版の移動速度を切
り換えることを特徴とする。
【0018】この発明によれば、先に印刷版を押圧して
移動させる押圧手段(第1の押圧手段)ではなく、後に
印刷版を押圧して移動させる押圧手段(第2の押圧手
段)による移動速度を切り換える。第1の押圧手段によ
って、第1の位置決めピンに当接した位置は、第2の移
動手段によって印刷版を移動させることによりずれる。
このために、第1の押圧手段による移動によって印刷版
に変形が生じても、位置決めが終了したときには、印刷
版の変形した位置が、位置決めピンとずれるために、実
質的に印刷版に位置ずれを生じさせることがない。
【0019】これにより、印刷版を低い速度で移動させ
るのは、後に印刷版を押圧するときだけで良く、カラー
印刷用の画像を焼付けるときにも印刷版の正確な位置決
めを迅速に行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1(A)及び図1(B)には、
本発明を適用した版材焼付装置10における原稿フィル
ムの流れと感光性平版印刷版(以下「印刷版P」とい
う)の処理の流れの概略を示している。また、図2
(A)及び図2(B)には、原稿フィルム(以下「ネガ
フィルム12」という)の搬送に用いられるカバーシー
ト14の概略を示している。
【0021】図2(A)に示されるように、カバーシー
ト14は、透明の樹脂材によって薄肉矩形状に形成され
ており、中央部にネガフィルム12が位置決めされて貼
付されるようになっている。なお、ネガフィルム12の
カバーシート14への位置決めは、ネガフィルム12に
画像位置にあわせて予め定められた位置に画像と共に記
録されている指標(トンボ)を、カバーシート14の所
定の位置に形成されている指標と一致させて行われる。
これによって、カバーシート14の一定位置にネガフィ
ルム12の画像が配置されるようになっている。
【0022】このカバーシート14には、長手方向に沿
った一端部(図2(A)の紙面上方側端部)に、幅方向
に沿って金属板16が固着されて吊り下げ部18が形成
されている。この吊り下げ部18には、カバーシート1
4の幅方向に沿って所定の間隔で2対の貫通孔16A、
16Bが形成されている。カバーシート14は、これら
の貫通孔16A又は貫通孔16Bを利用して、吊り下げ
状態で版材焼付装置10へ装填され、また、版材焼付装
置10内を吊り下げ状態で搬送される。
【0023】一方、カバーシート14には、長手方向に
沿った他端部(図2(A)の紙面下方側の端部)に複数
の金属板を重ね合わせて形成された位置決め金具20が
カバーシート14の幅方向に沿って取付けられている。
この位置決め金具20には、カバーシート14の幅方向
に沿って所定の間隔で貫通孔20A、20Bが対で形成
されている。なお、カバーシート14には、位置決め金
具20の貫通孔20A、20Bに対応する孔(図示省
略)が形成されている。この位置決め金具20は、後述
する印刷版Pへカバーシート14と共にネガフィルム1
2を位置決めするときに用いられる。
【0024】図2(B)に示されるように、位置決め金
具20は、一対の金属板22、24によってカバーシー
ト14を挟んでおり、一方の金属板24に断面が略コ字
形状のアングル26が取付けられている。カバーシート
14は、金属板22に両面テープ等よって貼付され、金
属板22とアングル26との間で図示しないネジを螺合
して、金属板22、24及びアングル26を連結して位
置決め金具20を組み付けたときに金属板22、24の
間に挟持される。
【0025】金属板22、24の間には、ステンレス製
のブッシュ28が設けられている。このブッシュ28
は、金属板22側が縮径されたリング状に形成されてお
り、内部が貫通孔20A、20Bを形成するための貫通
孔28Aとなっている。このブッシュ28が、金属板2
2に形成されている貫通孔22A及金属板24に形成さ
れている貫通孔24Aへ挿入されて固着されることによ
り、位置決め金具20の所定の位置に貫通孔20A、2
0Bが形成されるようになっている。
【0026】なお、アングル26には、ブッシュ28に
対向する貫通孔26Aが形成され、ブッシュ28の貫通
孔28Aへ図示しないピンを挿入したときに、このピン
がアングル26より突出するようになっている。
【0027】図1(A)及び図1(B)に示されるよう
に、版材焼付装置10には、図示しないケーシング内の
中央部に焼付部30が設けられている。この焼付部30
には、ネガフィルム12に記録されている画像を焼付け
るときに印刷版Pを載置する焼付定盤32が設けられて
いる。また、焼付定盤32の上方には、光源ユニット3
4が設けられている。光源ユニット34は、フード34
A内に印刷版Pの露光用のランプ34Bが設けられてい
る。
【0028】版材焼付装置10では、焼付定盤32上に
印刷版Pを載置し、この印刷版P上に、ネガフィルム1
2が貼付されているカバーシート14を載せて展開し、
図示しないスクイズ手段によって印刷版Pとネガフィル
ム12及びカバーシート14を密着させた後、光源ユニ
ット34を下降させて、印刷版Pの上面をフード34A
によって覆い、ランプ34Bの光を照射する。これによ
って、印刷版Pは、ネガフィルム12を透過した光によ
って露光されて、ネガフィルム12に記録されている画
像に応じた画像が焼付られる。
【0029】なお、本実施の形態では、印刷版Pの一例
として肉厚0.3mmのアルミニウムで、幅寸法が約40
0mm、長手方向寸法が約1100mmの長尺矩形状の支持
体に感光層が設けられ、この印刷版Pの感光層を上方へ
向けた状態で搬送して焼付定盤32上に載置する。ま
た、印刷版Pには、長手方向の一端側を天側、他端側を
地側として、天側及び地側のそれぞれに、ネガフィルム
12に記録されている画像が焼付可能となっている。ま
た、カバーシート14は、ネガフィルム12が印刷版P
側となるように印刷版P上に展開される。
【0030】図1(B)は、版材焼付装置10でのカバ
ーシート14(ネガフィルム12)の流れを示してい
る。ネガフィルム12が貼付されているカバーシート1
4は、装置の左側(図1(B)の紙面左側)に設けられ
ている装填部36へ吊り下げ部18の貫通孔16A又は
貫通孔16Bに図示しないピンが挿入された状態で吊り
下げられて装填される。なお、この装填部36には、多
数枚(例えば10枚)のカバーシート14が装填可能と
なっている。また、装置右側には、焼付処理の終了した
カバーシート14が集積される排出部38が設けられて
いる。ネガシート14は、装填部36から焼付部32へ
吊り下げ部18によって吊り下げられた状態で搬送され
(図1(B)の矢印A)、また、焼付部30から排出部
38へ吊り下げられた状態で搬送され(図1(B)の矢
印B)て集積される。
【0031】一方、図1(A)に示されるように、焼付
部30の下方には、印刷版装填部40が設けられてい
る。この印刷版装填部40には、感光層が上方へ向けら
れた状態で多数枚の印刷版Pが積層されて搭載されてい
る印刷版載置台42が装填される。印刷版載置台42上
の印刷版Pは、枚葉手段によって最上層から1枚ずつ持
ち上げられて取り出されると(図1(A)の矢印C方
向)、一旦、装置奥側へ昇り上がるように搬送された
後、搬送方向が反転され、焼付定盤32上へ送られる
(図1(A)矢印D方向へ搬送)。
【0032】版材焼付装置10には、焼付部30に隣接
して第1のパンチ部44及び第2のパンチ部46が設け
られている。第1のパンチ部44及び第2のパンチ部4
6には、焼付部30を挟んでパンチ定盤48、50が設
けられており、焼付部30へ送り込まれた印刷版Pは、
先ず、第1のパンチ部44のパンチ定盤48と焼付定盤
32との間に掛け渡されて載置され、焼付定盤32上に
配置される印刷版Pの長手方向の一端部(図1(A)の
紙面左側、以下「天側」という)にネガフィルム12に
記録された画像が焼付られる。次に、印刷版Pは、第2
のパンチ部46側へ送られ(図1(A)の矢印E方
向)、焼付定盤32と第2のパンチ部46のパンチ定盤
50に掛け渡されて載置され、焼付定盤32上の長手方
向の他端側(以下「地側」という)に画像が焼付けられ
る。
【0033】画像焼付けの終了した印刷版Pは、装置奥
側へ向けて水平搬送(図1(A)矢印F方向)され、装
置奥側へ設けられた印刷版排出部52へ積層されて集積
される。なお、装置奥側には、印刷版排出部52に換え
て、画像が焼付けられた印刷版Pを現像処理する現像工
程等の次工程へ向けて印刷版Pを搬送する搬送手段を設
けてもよい。
【0034】版材焼付装置10では、印刷版Pへの画像
焼付けと並行して第1及び第2のパンチ部44、46
で、印刷版Pの地側及び天側にパンチ孔ないし切欠を形
成している。印刷版Pの天側及び地側に形成されるパン
チ孔及び切欠は、印刷時に印刷版Pを輪転機の版胴へ巻
き掛けて装着するときに、版胴への印刷版Pの位置決め
に用いられる。すなわち、図3に示されるように、印刷
版Pの地側の端部に対向する第1のパンチ部46には、
パンチャー54が設けられており、このパンチャー54
によって印刷版Pにパンチ孔と切欠を形成するようにな
っている。また、印刷版Pの天側の端部に対向する第2
のパンチ部46には、パンチャー56が設けられてお
り、このパンチャー56によって印刷版Pの天側の端部
に切欠を形成するようになっている。
【0035】以下に焼付部30での印刷版Pの位置決め
及び搬送機構を説明する。図3及び図4には、焼付部3
0の近傍が示されている。図3に示されるように、焼付
定盤32、パンチ定盤48、50のそれぞれには、焼付
定盤32への印刷版Pの搬送方向(矢印D方向)の上流
側の端部に複数の位置決めピン58、60、62、64
が設けられている。パンチ定盤48に設けられている位
置決めピン58、焼付定盤32に設けられている位置決
めピン60、62及びパンチ定盤50に設けられている
位置決めピン64は、焼付定盤32に載置される印刷版
Pの長手方向に沿って一直線に並べられている。これら
の位置決めピン58〜64は、印刷版Pの幅方向の位置
決め用とされており、印刷版Pを焼付定盤32とパンチ
定盤48との間に掛け渡して位置決めするときに、印刷
版Pの長手方向の両端部に対向する位置決めピン58、
62が用いられ、印刷版Pを焼付定盤32とパンチ定盤
50の間に掛け渡して位置決めするときに、位置決めピ
ン60、64が用いられる。
【0036】また、パンチ定盤48のパンチャー54の
近傍及び焼付定盤32のパンチ定盤48側の端部には、
印刷版Pの天側の端部に対向する位置決めピン66、6
8が設けられている。焼付定盤32とパンチ定盤48の
間に掛け渡された印刷版Pは、地側の端部が位置決めピ
ン66へ当接されることにより、天地方向に沿った位置
決めがなされる。また、焼付定盤32とパンチ定盤50
の間に掛け渡された印刷版Pは、位置決めピン68へ当
接されることにより、同様に天地方向に沿った位置決め
がなされる。
【0037】図5に示されるように、位置決めピン58
〜64、68は、ピンローラ70が定盤(焼付定盤32
又はパンチ定盤48、50)の下方に取付けられたスラ
イド軸受72に支持されたシャフト74に回転自在に取
付けられ、スライド軸受72に対応して定盤に形成され
ている貫通孔72Aから出没可能に配置されている。な
お、位置決めピン66は、ピンローラ70がパンチ定盤
48上に回転自在に立設されている。
【0038】シャフト74の下端は、 スライド軸受72
にブラケット76を介して取付けられたエアーシリンダ
78の駆動軸78Aに相対回転可能に連結されている。
また、 シャフト74の下端部には、ブラケット76にエ
アーシリンダ78の駆動軸78Aと平行に設けられてい
るガイド76Aが挿通されているブロック80が取付け
られて回り止めが施されている。
【0039】これにより、 エアシリンダー78の駆動軸
78Aが伸長されることにより、 ピンローラ70が、貫
通孔72Aから定盤上へ突出され、 印刷版Pの端部に対
向するようになっている。また、ピンローラ70は、エ
アーシリンダ78の駆動軸78Aが収縮されることによ
り、貫通孔72A内に収容され、定盤上の印刷版Pとの
干渉が防止される。
【0040】一方、図3に示されるように、焼付定盤3
2とパンチ定盤44及びパンチ定盤50のそれぞれの間
には、位置決めピン58〜64に対向してプッシャー8
2、84が設けられている。また、焼付定盤32のパン
チ定盤50側の端部及びパンチ定盤50のパンチャー5
6近傍には、印刷版Pの天地方向の天側の端部に対向す
るプッシャー100、102が設けられている。
【0041】焼付定盤32とパンチ定盤44の間に掛け
渡された印刷版Pは、焼付定盤32とパンチ定盤48と
の間に設けられているプッシャー82によって位置決め
ピン58、62へ向けて押圧されて、位置決めピン5
8、62へ当接されると共に、プッシャー100によっ
て位置決めピン66へ向けて押圧されて、位置決めピン
66へ当接されることにより、天地方向及び天地方向と
直交する方向(幅方向)に沿った位置決めがなされる。
また、焼付定盤32とパンチ定盤50の間に掛け渡され
た印刷版Pは、焼付定盤32とパンチ定盤50との間に
設けられているプッシャー84によって押圧されて、位
置決めピン60、64へ当接されると共に、プッシャー
102によって位置決めピン68へ向けて押圧され、位
置決めピン68に当接されることにより、天地方向及び
幅方向の位置決めがなされる。
【0042】図6に示されるように、プッシャー82、
84は、図示しないフレームに固定された略L字状のブ
ラケット86にエアーシリンダ88が取付けられてい
る。なお、プッシャー82及びプッシャー84は、基本
的構成は同一であり、図6では、プッシャー82を図示
して、プッシャー84の図示を省略している。
【0043】エアーシリンダ88の駆動軸88Aには、
ナット88Cによってベース88Bが固定されており、
このベース88Bにシャフト88Dが介在されて略L字
状のブラケット90が取付けられている。このブラケッ
ト90にピンローラ92が回転自在に取付けられてい
る。また、ブラケット90には、エアーシリンダ88の
駆動軸88Aと平行に配設されたシャフト90Aの一端
が取付けられている。 このシャフト90Aの他端側は、
ブラケット86へ挿通され、軸線方向に沿って移動可能
に支持されている。
【0044】これにより、 ピンローラ92は、エアシリ
ンダー88の駆動によって矢印d方向方向及び矢印d方
向と反対方向へ移動するようになっている。図3及び図
4に示されるように、 印刷版Pは、矢印d方向へ移動さ
れることにより、焼付定盤32上に載置されている印刷
版Pを位置決めピン58、 62又は位置決めピン60、
64へ向けて移動される。なお、図6に示されるよう
に、ベース88Bとブラケット90との間には、圧縮コ
イルばね94が配置されており、ピンローラ92によっ
て印刷版Pを押圧し、 この印刷版Pが位置決めピン58
〜64へ当接したときに、圧縮コイルばね94の付勢力
に抗して矢印d方向と反対方向へ相対移動するようにし
ている。 これによって、印刷版Pが位置決めピン58〜
64のピンローラ70へ当接したときの衝撃を和らげる
と共に、無理に印刷版Pが押し付けられてしまうのを防
止している。
【0045】図7に示されるように、プッシャー100
は、矩形形状のケーシング104の下面側にエアーシリ
ンダ106が取付けられている。また、ケーシング10
4には、矩形溝108が形成されている。この矩形溝1
08は、溝方向がエアーシリンダ106の駆動軸106
Aの軸線方向に沿って形成されている。この矩形溝10
8の周縁に設けられたベース104Aは、焼付定盤32
の上面と同一平面となるように取付けられる。
【0046】矩形溝108内には、エアーシリンダ10
6の駆動軸106Aと平行に配置されたシャフト110
の一端が挿入されている。このシャフト110は、ケー
シング104に軸線方向に沿って移動可能に支持され、
ケーシング104から突出された他端が、ベース110
Aを介してエアーシリンダ106の駆動軸106Aの先
端に連結されている。これにより、エアーシリンダ10
6の駆動軸106Aの伸縮に応じてシャフト110が矩
形溝108内への挿入方向及び引き出し方向へ移動され
る。このシャフト110の挿入方向が前記した位置決め
ピン66への印刷版Pの押圧方向(図3、図4及び図7
の矢印e方向)とされている。
【0047】矩形溝108内に挿入されているシャフト
110の先端部には、略コ字状のブラケット112が取
付けられており、このブラケット112の両端部に掛け
渡されているシャフト114に押圧爪116が軸支され
ている。この押圧爪116は、捩りコイルばね118に
よってシャフト114を中心に先端部が矩形溝108内
から上方へ突出する方向へ付勢されている(図7の矢印
G方向)。
【0048】一方、矩形溝108には、エアーシリンダ
106の駆動軸106Aの伸長方向側(矢印e方向と反
対側)の端部に、ストッパ120(図7では一部のみ図
示)が掛け渡されている。これにより、シャフト110
が矩形溝108からの引き出し方向(矢印e方向と反対
方向)へ移動されることにより、押圧爪116がストッ
パ120に当接し、捩りコイルバネ118の付勢力に抗
して矢印G方向と反対方向へ回動されて、矩形溝108
内に収容される。また、エアーシリンダ106の駆動に
よって駆動軸106Aが収縮されると、押圧爪116が
矩形溝108内を矢印e方向へ向けて移動する。これに
より、押圧爪116がストッパ120の下方を通過する
と、捩りコイルばね118の付勢力によって回動して、
先端部が矩形溝108から突出される。なお、この捩り
コイルばね118の付勢力によって回動した押圧爪11
6は、ブラケット112の中間部に当接して、直立状態
に維持される。
【0049】この状態でさらに、エアーシリンダ106
の駆動軸106Aが収縮されることにより、押圧爪11
6が矩形溝108内を移動して印刷版Pの地側の端部に
当接し、印刷版Pを位置決めピン66へ向けて移動させ
るようになっている。
【0050】なお、シャフト110とブラケット112
との間には圧縮コイルばね122が設けられており、こ
の圧縮コイルばね122の付勢力に抗してブラケット1
12が、印刷版Pの押圧方向(矢印e方向)と反対方向
へ相対移動可能となっている。これによって、位置決め
ピン66に当接した印刷版Pを無理に押圧してしまうの
を防止すると共に、印刷版Pへ当接するときの衝撃を和
らげるようにしている。
【0051】また、図3に示されるように、プッシャー
102は、パンチ定盤50の下方にブラケット124を
介して取付けられたエアーシリンダ130の駆動によっ
て、ピンローラ126が、パンチ定盤50に形成された
長孔128内を位置決めピン68へ向け(矢印e方向)
て移動するようになっている。なお、ピンローラ126
が取付けられているブラケットとエアーシリンダ130
の駆動軸との間にも図示しない圧縮コイルばね等の付勢
手段が設けられており、位置決めピン68に当接した印
刷版Pを無理に押圧してしまうのが防止されていると共
に、ピンローラ126が印刷版Pに当接するときの衝撃
を和らげるようになっている。
【0052】図4に示されるように、焼付定盤32の上
面には、中央部に吸着溝132が形成されている。この
吸着溝132には、図示しない負圧供給手段から負圧が
供給されるようになっている。焼付定盤32上に位置決
めされて載置された印刷版Pは、吸着溝132に供給さ
れる負圧によって吸引されて、焼付定盤32上に密着さ
れて保持される。また、焼付定盤32上に保持された印
刷版P上には、カバーシート14が配置される。このカ
バーシート14は、焼付定盤32の周縁から突設される
保持ピン134が位置決め金具20の貫通孔20A、2
0Bへ挿入されて保持される。カバーシート14は、こ
の状態から吊り下げ部18側を、保持ピン134の突出
方向と反対方向へ移動させることにより、焼付定盤32
の上面に巻き掛けられるようにして展開される。このと
き、印刷版Pの上面とカバーシート14及びネガフィル
ム12を密着させるためのスクイズが行われ、印刷版P
とネガフィルム12又はカバーシート14の間の空気や
気泡が除去される。
【0053】また、焼付定盤32の周縁部には、印刷版
Pの周縁から外れたカバーシート14に対向する吸着溝
136が形成されており、この吸着溝136に図示しな
い負圧供給手段から供給される負圧によって、カバーシ
ート14が焼付定盤32上に密着され、印刷版Pの上面
の気密性が保持される。
【0054】印刷版Pは、焼付定盤32上に位置決めさ
れカバーシート14が密着された状態で光源ユニット3
4のランプ34Bから照射される光によって露光され、
カバーシート14に貼付されているネガフィルム12に
記録されている画像が焼付けられる。
【0055】一方、パンチ定盤48には、印刷版Pを第
2のパンチ部46へ向けて送り出す送り出しユニット1
38が設けられている。図4に示されるように、送り出
しユニット138は、一対のガイドシャフト140がブ
ラケット142とブラケット144との間に掛け渡され
て、印刷版Pの長手方向に沿って配置されている。この
ガイドシャフト140の間には、ブラケット164が掛
け渡されており、このブラケット146がガイドシャフ
ト140に案内されて、矢印E方向へ移動可能となって
いる。このブラケット146には、エアーシリンダ14
8の駆動軸148Aの先端が連結されている。
【0056】また、パンチ定盤48には、印刷版Pの幅
方向の沿った両端部に対で長孔150が形成されてい
る。それぞれの長孔150は、印刷版Pの長手方向に沿
って形成されており、ブラケット146に回転自在に取
付けられている押圧ピン152が、長孔150内からパ
ンチ定盤48の上面に突出されている。これにより、エ
アーシリンダ148が駆動すると、押圧ピン152が長
孔150内を焼付定盤32へ向けて移動し、パンチ定盤
48上の印刷版Pを矢印E方向へ押圧移動させる。
【0057】一方、図3に示されるように、焼付定盤3
2とパンチ定盤50との間には、搬送ローラ154が配
置されている。この搬送ローラ154は、一対のブラケ
ット156に軸支されているシャフト158が、印刷版
Pの幅方向に沿って配置されている。このシャフト15
8には、所定間隔で多数のローラ160が取付けられて
いる。また、シャフト158の一端には、スプロケット
162が取付けられており、モータ164の駆動軸に取
付けられたスプロケット166との間に巻き掛けられて
いるチェーンによってシャフト158が回転されるよう
になっている。これにより、搬送ローラ154は、モー
タ164によって回転駆動され、ローラ160の上部に
接触した印刷版Pを焼付定盤32からパンチ定盤50へ
向けて搬送可能となっている。なお、搬送ローラ154
の上方には、図示しないバックアップローラが設けられ
ており、搬送ローラ154との間で印刷版Pの一部を挟
んで、印刷版Pへ搬送力を付与するようになっている。
【0058】印刷版Pは、送り出しユニット138によ
って押圧されて焼付定盤32上からパンチ定盤50へ向
けて移動され、天側の端部が搬送ローラ154へ接触す
ることにより、搬送ローラ154によってパンチ定盤5
0へ向けて搬送される。なお、印刷版Pのパンチ定盤5
0への搬送時には、位置決めピン58〜64が突出され
て、ガイドの役目をするようになっている。また、パン
チ定盤50へ向けて搬送される印刷版Pは、パンチャー
56に隣接して設けられているプッシャー102のピン
ローラ128に当接することにより、停止される。
【0059】一方、第2のパンチ部46には、焼付けの
終了した印刷版Pを印刷版排出部52へ向けて搬送する
搬送ユニット168が設けられている。この搬送ユニッ
ト168は、パンチ定盤50に隣接して、焼付定盤32
側に配置されている移動定盤170を備えている。この
移動定盤170の上面は、焼付定盤32の上面及びパン
チ定盤50の上面と同一の高さとなっており、印刷版P
は、焼付定盤32、移動定盤170及びパンチ定盤50
に跨って載置される。
【0060】この移動定盤170は、下方に配置されて
いるロッドレスシリンダ172の駆動ブロック(図示省
略)に連結されており、ロッドレスシリンダ172の駆
動によって、印刷版Pの排出方向(図3の矢印F方向)
へ移動されるようになっている。また、この移動定盤1
70の上方には、複数の吸盤174が取付けられている
吸着フレーム176が配置されている。この吸着フレー
ム176は、印刷版排出部52と反対側の端部に立設さ
れた脚部178の先端のベース180に設けられている
エアーシリンダ182の駆動軸に連結されており、エア
ーシリンダ182の駆動によって、水平に上下移動する
ようになっている。
【0061】搬送ユニット168は、印刷版Pへの画像
焼付けが終了すると、吸着フレーム176が下降して吸
盤174によって印刷版Pを吸着保持する。この後、ロ
ッドレスシリンダ172の駆動によって印刷版Pを載置
している移動定盤170と印刷版Pを吸着している吸着
フレーム176が一体で印刷版排出部52へ向けて移動
し、所定のタイミングで吸着フレーム176が上昇する
ようになっている。これによって、パンチ定盤50上に
載置されている印刷版Pが、パンチ定盤50に設けてい
るパンチャー56に干渉することなく排出されるように
なっている。
【0062】パンチ定盤50及び焼付定盤32の印刷版
排出部52側には、排出ローラ184が設けられてい
る。この排出ローラ184は、印刷版Pの長手方向に沿
って配置されて、両端がブラケット186A、186B
に軸支されているシャフト188に所定間隔でローラ1
90が取付けられている。シャフト188の一端にはス
プロケット192が設けられており、このスプロケット
192に、モータ194の駆動軸に取付けられているス
プロケット196との間にチェーンが巻き掛けられてい
る。これにより、搬送ローラ184は、モータ194の
駆動力によって回転駆動される。
【0063】吸着フレーム176によって持ち上げられ
ながら搬送された印刷版Pは、排出ローラ184上に載
置され、排出ローラ184の駆動力を受けて印刷版排出
部52へ搬送されて排出される。
【0064】図8に示されるように、版材焼付装置10
に設けられている制御部200には、操作パネル202
が設けられており、この操作パネル202がメインコン
トローラ204に接続されている。この操作パネル20
2は、図示しないケーシングの外面に取付けられてお
り、ネガフィルム12ごとの印刷版Pへの焼付枚数等の
種々の焼付け条件と共に、ネガフィルム12に記録され
ている画像がカラー印刷用の画像であるか単色(例えば
白黒)印刷用の画像であるかが入力されるようになって
いる。
【0065】メインコントローラ204には、焼付部3
0の位置決めコントローラ206と共に版材焼付装置1
0内に設けられている各機器を制御する多数のコントロ
ーラ及びエアー供給源208(例えばコンプレッサ)が
接続されており、メインコントローラ204からの信号
によって版材焼付装置10の作動が制御されるようにな
っている。
【0066】位置決めコントローラ206には、位置決
めピン58〜64、68及びプッシャー82、84、1
00、102等が接続されている。また、位置決めピン
58〜64、68及びプッシャー82、84、100、
102のそれぞれには、エアー供給源208が接続され
ており、位置決めコントローラ206からの信号によっ
てエアー供給源208からのエアーの供給が制御されて
作動するようになっている。また、位置決めコントロー
ラ206には、位置決めピン58〜68(位置決めピン
66を含む、図示は省略)及びプッシャー82、84、
100、102の作動状況が入力されるようになってい
る。例えば、位置決めコントローラ206は、位置決め
ピン58〜68のピンローラ70を電極として用いて、
互いの通電状態から印刷版Pの位置決めが完了したか否
かを判断している。
【0067】ところで、図9に示されるように、プッシ
ャー82、84、100、102のそれぞれには、電磁
バルブ210、212、圧力調整弁213及び流量調整
弁214、216、218が設けられている。電磁バル
ブ210、212は、位置決めコントローラ206から
の信号によって作動して、エアーの供給経路を切り換え
るようになっている。また、流量調整弁214〜218
のそれぞれには、逆止弁220が設けられており、所定
方向から供給されるエアーの流量を調整して吐出するよ
うになっている。なお、図9には一例としてプッシャー
100を図示している。
【0068】エアーシリンダ106は、電磁バルブ21
0が通電状態となることにより、圧力調整弁213及び
流量調整弁214を介して収縮ポート222へ所定圧力
(一定圧力)のエアーが供給され、伸長ポート224か
ら流量調整弁216又は流量調整弁218からエアーが
排出され、駆動軸106Aが収縮される。このとき、電
磁バルブ212が非通電状態出るときには、流量調整弁
218を介してエアーが排出され、電磁バルブ212が
通電状態のときには、流量調整弁216を介してエアー
が排出される。 一方、電磁バルブ210が通電状態と
なることにより電磁バルブ212を介してエアーシリン
ダ106の伸長ポート224へエアーが供給され、駆動
軸106Aが伸長される。このときには、電磁バルブ2
12の通電、非通電にかかわらず逆止弁220を介して
伸長ポート224へエアーが供給される。
【0069】ところで、流量調整弁216と流量調整弁
218は、流量調整弁218の流量が多くなっている。
エアーシリンダ106は、供給又は排出されるエアーの
流量が変化することにより、駆動軸106Aの移動速度
が変化するようになっており、エアーシリンダ106の
駆動軸106Aを収縮させるときに電磁バルブ212に
よって流量調整弁216、218の何れかが選択される
ことにより、押圧爪116の移動速度が切換られるよう
になっている。なお、本実施の形態では、一例として、
流量調整弁216を介して排出されるエアーによる駆動
軸106Aの移動速度が、流量調整弁218を介して排
出されるエアーによる駆動軸106Aの移動速度の略1
/2となるように設定されている。
【0070】メインコントローラ204では、操作パネ
ル202の操作によってカラー印刷用の画像が記録され
ているネガフィルム12の焼付けが設定されたときに
は、電磁バルブ212へ通電して、流量調整弁216を
介してエアーシリンダ106へエアーを供給して、押圧
爪116を低速で移動させるようにしている。なお、一
例として、押圧爪116の高速時の移動速度は10mm/s
ec、低速時の移動速度は5mm/sec(高速時の1/2)と
されている。
【0071】次に、本実施の形態の作用を説明する。図
10のフローチャートには、版材焼付装置10での印刷
版Pへの画像焼付けの処理の流れを示しており、以下、
このフローチャートに沿って説明する。
【0072】版材焼付装置10では、印刷版装填部40
へ印刷版Pが装填されると共に、ネガフィルム12を所
定の位置に貼付したカバーシート14が装填部36に装
填され、操作パネル202のスイッチ操作によって処理
が指定されることにより、焼付処理が可能となる。この
とき、操作パネル202の操作によってネガフィルム1
2に記録されている画像がカラー印刷用の画像か、単色
印刷用(例えば白黒印刷)の画像かを示す画像情報が入
力される。版材焼付装置10では、この画像情報に基づ
いた設定が同時に行われる。これにより、最初のステッ
プ300では、設定された焼付条件を読込んで初期設定
行う。このとき、ネガフィルム12に記録されている画
像が単色印刷用の画像かカラー印刷用の画像かに応じて
焼付部30に設けている印刷版Pの位置決め用のプッシ
ャー82、84、100、102に設けられている電磁
バルブ212が切換られる。
【0073】次のステップ302では、焼付処理の開始
が指示された否かを確認し、操作パネル202に設けて
いる焼付開始を指示する図示しないスイッチが操作され
る(ステップ302で肯定判定)と、ステップ304へ
移行して、印刷版Pの取出しを開始し、印刷版載置台4
2から印刷版Pを取出して焼付部30へ搬送する。印刷
版Pを焼付部30へ送り込むと、ステップ306へ移行
して、印刷版Pの位置決めを行う。
【0074】図11に示すフローチャートは、印刷版P
の焼付定盤32への位置決めの概略を示しており、焼付
部30へ印刷版Pが送り込まれて焼付定盤32とパンチ
定盤48とに掛け渡されて載置されたことを図示しない
センサによって検出すると実行され、最初のステップ3
30では、エアーシリンダ78を駆動して印刷版Pの位
置決めを行うための位置決めピン(最初は位置決めピン
58、62)を突出させる。この後、ステップ332で
は、印刷版Pの幅方向に沿った位置決めを行うためのプ
ッシャー82を作動させ、次に、ステップ334では、
印刷版Pの幅方向の位置決めが完了したか否か、すなわ
ち、印刷版Pが幅方向の位置決めを行うための位置決め
ピン58、62のピンローラ70に当接したか否かを確
認する。
【0075】ここで、印刷版Pの幅方向の位置決めが完
了すると(ステップ334で肯定判定)、次のステップ
336では、プッシャー100を作動させて、押圧爪1
16によって印刷版Pを位置決めピン66へ向けて押圧
し、印刷版Pの天地方向に沿った位置決めを行う。次
に、ステップ338では、印刷版Pの天地方向に沿った
位置決めが完了したか否かを確認する。
【0076】これによって、印刷版Pは、先ず、プッシ
ャー82によって、位置決めピン58、62へ向けて押
圧されて、位置決めピン58、62のピンローラ70と
プッシャー82のピンローラ92との間に挟持される。
この状態で、プッシャー100によって、印刷版Pを位
置決めピン66へ向けて押圧することにより、印刷版P
は、幅方向の両側のピンローラ70、92によって案内
されながら安定した状態で移動して位置決めされる。
【0077】ところで、プッシャー82、100を駆動
するときにエアーシリンダ88、106から排出される
エアーの流量は、ネガフィルム12に記録されている画
像がカラー印刷用の画像であるか単色印刷用の画像であ
るかによって切換られる。
【0078】すなわち、ネガフィルム12に単色印刷用
の画像が記録されていると指定されているときには、電
磁バルブ212が非通電状態となり、流量調整弁218
を介してエアーが排出される。これによって、印刷版P
は、比較的早い速度で押圧移動されて迅速に位置決めさ
れる。
【0079】一方、ネガフィルム12にカラー印刷用の
画像が記録されていると指定されたときには、プッシャ
ー82、100が作動するときに、電磁バルブ212へ
通電されて圧力調整弁216を介してエアーが排出され
ることによって、印刷版Pが緩やかに移動させて位置決
めされる。
【0080】これにより、印刷版Pは位置決めが行われ
るときに位置決めピン58、62、66のピンローラ7
0へ緩やかに当接し、印刷版Pが位置決めピン58、6
2、66へ当接するときに生じる変形が防止される。
【0081】すなわち、印刷版Pは、比較的早い速度で
移動させた場合慣性力も高くなり、薄肉の支持体である
にピンローラ70の形状に応じたくぼみ等の変形が生じ
易い。このときに、印刷版Pに生じるくぼみは必ずしも
均一でないために、印刷版Pの変形が、印刷版P及びネ
ガフィルム12(カバーシート14)をそれぞれ焼付定
盤32に対して正確に位置決めしても、印刷版Pとネガ
フィルム12との間に相対的な位置ずれを生じさせてし
まう。
【0082】この印刷版Pに対するネガフィルム12の
位置ずれは、カラー印刷を行うときの色ずれとなって現
われて印刷物の仕上がり品質を損ねてしまう。版材焼付
装置10では、印刷版Pの位置決め時に生じるくぼみ等
の変形を防止することにより、印刷版Pとネガフィルム
12の相対位置を一定に保ち、印刷物に色ずれを生じさ
せてしまうのを防止している。
【0083】このようにして、印刷版Pの位置決めが終
了すると(ステップ338で肯定判定)、次のステップ
340では、焼付定盤32の吸着溝132へ負圧を供給
して印刷版Pを吸着保持すると共に、焼付定盤32上に
突出している位置決めピン58、62を焼付定盤32内
に収容する。
【0084】一方、図10に示されるフローチャートで
は、印刷版Pの焼付定盤32への位置決めが終了する
と、ステップ308でネガフィルム12の印刷版Pへの
展開が終了したかを確認する。版材焼付装置10では、
印刷版Pの搬送と平行して、装填部36に装填されてい
るカバーシート14を焼付部30へ搬送して、焼付定盤
32上に位置決めされた印刷版P上にカバーシート14
を展開する。
【0085】このとき、カバーシート14は下端部に設
けている位置決め金具20の貫通孔20A、20Bへ保
持ピン134が挿入されることにより位置決めされ、こ
の状態で印刷版P上へ広げられてスクイズされ、印刷版
P、ネガフィルム12及びカバーシート14を互いに密
着させる。この後、吸着溝136へ供給される負圧によ
ってカバーシート14を焼付定盤32に吸着して保持
し、印刷版P、ネガフィルム12及びカバーシート14
の間の機密状態が保持されるようにしている。
【0086】印刷版P上へネガフィルム12(カバーシ
ート14)が位置決めされて展開されたことを確認する
(ステップ308で肯定判定)と、次のステップ310
では、光源ユニット34を下降させ、ランプ34Bによ
って印刷版Pを露光する。これによって、印刷版Pにネ
ガフィルム12に記録されている画像が焼付ける。
【0087】印刷版Pの天側への画像焼付けが終了する
と、カバーシート14は一旦印刷版Pの表面上から退避
されて吊り下げ部18によって吊り下げられた状態で保
持される。このカバーシート14の退避が終了したこと
をステップ312で確認(肯定判定)すると、ステップ
314へ移行して、吸着溝132への負圧の供給を停止
して、印刷版Pの吸着保持を解除した後に、印刷版Pを
第1のパンチ部44側から第2のパンチ部46側へ移動
させる(ステップ316)。なお、印刷版Pには、焼付
定盤32上に吸着保持されている間に、パンチャー54
によってパンチ孔及び切欠又はパンチ孔と切欠の穿孔が
行われる。
【0088】印刷版Pが焼付定盤32と第2のパンチ部
46のパンチ定盤50(パンチ定盤50と移動定盤17
0)の間に跨って載置されると、ステップ316へ移行
して、焼付定盤32への印刷版Pの位置決めを行う。こ
のときの印刷版Pの位置決めは、位置決めピン60、6
4、68及びプッシャー84、102を用いて、図11
に示すフローチャートに沿って行われる。
【0089】この後、ステップ318では、印刷版Pへ
のカバーシート14の展開が終了したことを確認する
(ステップ318で肯定判定)と、ステップ320へ移
行して、印刷版Pの地側にネガフィルム12に記録され
ている画像の焼付けを行い、この焼付けが終了して、ネ
ガフィルム12(カバーシート14)が印刷版P上から
退避されたことを確認すると(ステップ322で肯定判
定)、印刷版Pの吸着保持を解除して、搬送ユニット1
68によって印刷版Pを吸着保持しながら搬送して、印
刷版排出部52へ送り出す(ステップ324)。なお、
第2のパンチ部46では、印刷版Pが焼付定盤32上に
位置決め吸着保持されている間に、印刷版Pの地側の端
部に切欠又はパンチ孔と切欠を穿設する。また、印刷版
Pへの画像焼付けが終了したネガフィルム12が貼付さ
れているカバーシート14は、吊り下げ部18によって
吊り下げられた状態で排出部38へ搬送されて、順次集
積される。
【0090】このように、本実施の形態に適用した版材
焼付装置10は、印刷版Pにカラー印刷用の画像を焼付
けるときには、印刷版Pの位置決めを行うときに印刷版
Pにくぼみ等の変形を生じさせることがないので、印刷
版P上の一定の位置に正確にネガフィルム12に記録さ
れているカラー印刷用の画像を焼付けることができる。
また、版材焼付装置10では、印刷版Pに単色印刷用の
画像を焼付けるときには、迅速に印刷版Pの位置決めを
行うことができる。これによって、短時間に単色印刷用
の刷版を多量に作成することができる。
【0091】なお、本実施の形態は、本発明の一例を示
すものであり、本発明を限定するものではない。
【0092】例えば、本実施の形態では、印刷版Pの幅
方向の位置決めを行った後に、天地方向(長手方向)の
位置決めを行っているために、印刷版Pの移動速度を切
り換えるのは、後に行う天地方向の位置決め用のプッシ
ャー100だけであっても良い。
【0093】すなわち、先に行う幅方向の位置決めによ
って、印刷版Pにくぼみ等の変形が生じても、天地方向
の位置決めを行うことにより、変形部分とピンローラ7
0の相対移動するために、位置決めが終了したときに
は、非変形部分(幅方向の位置決め時にピンローラ70
に接触していない部分)がピンローラ70に当接するこ
とになり、印刷版Pの変形による位置ずれが生じるのを
防止することができる。これにより、印刷物に位置ずれ
を生じるのを防止すると共に、カラー印刷用の画像を焼
付けるための位置決め時間の短縮を図ることができる。
【0094】また、本実施の形態では、エアーシリンダ
から排出するエアーの流量を切り換えることにより、印
刷版Pの押圧速度を切り換えたが、エアーシリンダへ供
給するエアーの流量を切り換えても良い。
【0095】さらに、本実施の形態では、印刷版の幅方
向への押圧と天地方向への押圧を別々の押圧手段によっ
て行ったが、これに限らず、一つの押圧手段によって印
刷版Pを所定の方向へ押圧することにより、幅方向及び
天地方向の位置決めのための位置決めピンへ印刷版Pを
当接させる構成であっても良い。
【0096】また、本実施の形態では、ネガフィルム1
2に記録されて画像情報を操作パネル202の操作によ
って入力したが、ネガフィルム12に画像情報を示すバ
ーコード等が画像と共に記録されているときには、所定
のタイミングでバーコードリーダ等の情報の記録形式に
応じた読取手段によって読み取るようにしても良い。
【0097】さらに、本実施の形態に適用した版材焼付
装置10は、本発明が適用される版材焼付装置の構成を
限定するものではない。ネガフィルム12等の原稿フィ
ルムに記録された画像を、アルミニウムに限らず、種々
の支持体に感光層を形成した感光性平版印刷版へ焼付け
る版材焼付装置に適用することができる。このとき、ネ
ガフィルム12等の原稿フィルムは、カバーシート14
に貼り付けられることなく、単体で搬送されるものであ
っても良い。
【0098】
【発明の効果】以上x説明した如く、本発明では、押圧
手段により印刷版を押圧して移動させる速度を切り換え
ることにより、単色印刷用の画像を印刷版へ焼付けると
きの処理能力を低下させることなく、カラー印刷用の画
像を焼付けるときに印刷版を正確に位置決めすることが
でき、色ずれによって仕上がり品質を損ねてしまうこと
がないように印刷版に画像を焼付けることができる優れ
た効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本実施の形態に適用した版材焼付装置
の印刷版の流れを示す概略図、(B)は本実施の形態に
適用した版材焼付装置のカバーシートの流れを示す概略
図である。
【図2】(A)はネガフィルムが貼付されるカバーシー
トを示す概略斜視図、(B)は図2(A)の2B−2B
線に沿った要部断面図である。
【図3】焼付部近傍の配置を示す概略平面図である。
【図4】焼付定盤とパンチ定盤の一方を示す概略平面図
である。
【図5】位置決めピンの一例を示す概略図である。
【図6】プッシャーの一例を示す概略斜視図である。
【図7】プッシャーの他の一例を示す概略斜視図であ
る。
【図8】制御部の一部を示すブロック図である。
【図9】プッシャーのエアーシリンダへのエアーの供給
及び排出の一例を示す概略構成図である。
【図10】版材焼付装置での印刷版の処理の流れの一例
を示すフローチャートである。
【図11】焼付定盤への印刷版の位置決めの一例を示す
フローチャートである。
【符号の説明】
10 版材焼付装置 12 ネガフィルム(原稿フィルム) 14 カバーシート 32 焼付定盤 48、50 パンチ定盤 58〜64 位置決めピン(第1の位置決めピン) 66、68 位置決めピン(第2の位置決めピン) 82、84 プッシャー(押圧手段、第1の押圧手
段) 100、102 プッシャー(押圧手段、第2の押圧
手段) 206 位置決めコントローラ(速度変更手段) 212 電磁バルブ(速度変更手段) 216、218 流量調整弁(速度変更手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼付定盤上に位置決めした矩形形状の印
    刷版上の所定の位置に原稿フィルムを載置して、原稿フ
    ィルムに記録されている画像を印刷版に焼付ける版材焼
    付装置であって、前記印刷版の所定の一辺に対向して設
    けられた第1の位置決めピンと、前記第1の位置決めピ
    ンが対向する辺に隣接する辺に対向して設けられた第2
    の位置決めピンと、前記第1及び第2の位置決めピンへ
    向けて前記印刷版を押圧して所定の速度で移動させる押
    圧手段と、前記原稿フィルムの画像情報に応じて前記押
    圧手段による前記印刷版移動速度を切換る速度変更手段
    と、を含むことを特徴とする版材焼付装置。
  2. 【請求項2】 前記押圧手段が、前記第1の位置決めピ
    ンへ向けて前記印刷版を押圧して所定の速度で移動させ
    る第1の押圧手段と、前記第2の位置決めピンへ向けて
    前記印刷版を押圧して所定の速度で移動させる第2の押
    圧手段と、を含み、前記第1の押圧手段による前記印刷
    版の一方向に沿った位置決めが終了したときに前記第2
    の押圧手段による前記印刷版の一方向と直交する方向に
    沿った位置決めを行うことを特徴とする請求項1に記載
    の版材焼付装置。
  3. 【請求項3】 前記速度変更手段が前記第2の押圧手段
    による前記印刷版の移動速度を切り換えることを特徴と
    する請求項2に記載の版材焼付装置。
JP8258330A 1996-09-30 1996-09-30 版材焼付装置 Pending JPH10104850A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013106530A (ja) * 2011-11-17 2013-06-06 Dainippon Printing Co Ltd 機能性フィルムを移送するための負圧吸着ヘッドとそれを用いた細胞培養容器の製造方法

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