JPH10104737A - フイルムパックホルダ - Google Patents

フイルムパックホルダ

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Publication number
JPH10104737A
JPH10104737A JP25674196A JP25674196A JPH10104737A JP H10104737 A JPH10104737 A JP H10104737A JP 25674196 A JP25674196 A JP 25674196A JP 25674196 A JP25674196 A JP 25674196A JP H10104737 A JPH10104737 A JP H10104737A
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JP
Japan
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lid
holder
film pack
pack
film unit
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Application number
JP25674196A
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English (en)
Inventor
Tokuji Sato
徳次 佐藤
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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  • Details Of Cameras Including Film Mechanisms (AREA)
  • Cameras Adapted For Combination With Other Photographic Or Optical Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】シートフイルムユニットの引っ掛かり等の動作
不良や、ピンボケ等の撮影不良を改善することができる
フイルムパックホルダを提供する。 【解決手段】フイルムパックホルダ50の蓋54に取り
付けられた板ばね64であって、シートフイルムユニッ
ト16及び引蓋20を押圧する板バネ64のばね定数を
50g/cm〜250g/cmに設定した。ばね定数が
50g/cm以上であれば、シートフイルムユニット1
6の引っ掛かり等の動作不良の発生率を10%以下に抑
えることができる。また、ばね定数が250g/cm以
下であれば、ピンボケ等の撮影不良の発生率を3%以下
に抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフイルムパックホル
ダに係り、特にシートフイルムユニットを複数枚積層し
て収納したフイルムパックを装着して用いるフイルムパ
ックホルダに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のフイルムパックホルダと
して特開平5−341378号公報に開示されたものが
ある。このフイルムパックホルダは、フイルムパックを
フイルムパックホルダの蓋を開いてホルダ本体内に装着
した後、大判カメラの露光枠に取り付けられるもので、
撮影する場合には、フイルムパックの引蓋を開いて1枚
目のシートフイルムユニットを蓋の露光開口を介して露
出する。
【0003】また、前記フイルムパックホルダは、1枚
目のシートフイルムユニットの撮影が終了すると、前記
引蓋を開いてフイルムパックとスライド枠とを共にスラ
イド移動させ、1枚目のシートフイルムユニットを蓋に
設けられた板ばね(弾性部材)の付勢力によりホルダ本
体の底部に押し込む。そして、引蓋を閉じてフイルムパ
ックとスライド枠とを元の位置にスライド移動させて1
枚目のシートフイルムユニットをフイルムパック内の最
下層に送り込むと共に、2枚目のシートフイルムユニッ
トを最上層に位置させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
5−341378号公報記載のフイルムパックホルダ
は、前記板ばねの最適なばね定数について規定していな
いため、以下の動作不良や撮影不良が発生する場合があ
る。例えば、ばね定数の低い板ばねが取り付けられたフ
イルムパックホルダでは、露光済のシートフイルムユニ
ットをホルダ本体の底部に押し込む際に、その押込力が
小さいので、押し込む途中にシートフイルムユニットの
端部が、引き出しを終えた引蓋の後端部に引っ掛かる
と、その状態で停止する場合がある。このような場合に
は、シートフイルムユニットを、それ以上押し込むこと
ができなくなるので、それ以降の動作に支障をきたすと
いう欠点がある。
【0005】一方、ばね定数の高い板ばねが取り付けら
れたフイルムパックホルダでは、その板ばねの大きな付
勢力が引蓋にかかるので、引蓋の開閉操作が重くなる傾
向にある。また、板ばねの付勢力の反力が蓋に作用し
て、蓋が外側に弾性変形する。このように蓋が変形する
と、蓋と引蓋との間の空間が広がり、その空間に位置し
たシートフイルムユニットがガタついて正規の位置から
光軸方向にズレる。よって、ピントがズレた状態で撮影
してしまうという欠点がある。前記蓋を金属等の剛体で
製作して弾性変形を防止すれば、前述したピントのズレ
を防止することができる。しかし、蓋の成形を金属等の
剛体で行うのはコストの点で問題があり、よって樹脂で
一体成形することで製作されている。
【0006】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、板ばねの最適なばね定数を設定することによ
り、動作不良や撮影不良を防止することができるフイル
ムパックホルダを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決する為の手段】本発明は、前記目的を達成
する為に、ホルダ本体と、該ホルダ本体の上面に開閉自
在に取り付けられその表面に撮影用の開口が形成された
蓋とから成り、内部に収納されたシートフイルムユニッ
トを光密状態に維持するフイルムパックを前記ホルダ本
体に組み込んだフイルムパックホルダに於いて、前記蓋
の閉時に前記シートフイルムユニットを押圧する弾性部
材を蓋に取り付けると共に、該弾性部材のばね定数を5
0g/cm〜250g/cmに設定したことを特徴とす
る。
【0008】本発明では、弾性部材のばね定数の下限値
を50g/cmに設定し、上限値を250g/cmに設
定した。ばね定数が50g/cm以上であれば、シート
フイルムユニットが押し込まれる途中に引蓋に引っ掛か
るという動作不良を防止することができる。また、ばね
定数が250g/cm以下であれば、弾性部材の反力で
変形する蓋の変形量を極小に抑えることができる。よっ
て、ピントのズレによる撮影不良を防止できる。また、
ばね定数が250g/cm以下であれば、引蓋の開閉動
作にも支障をきたさない。
【0009】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
るフイルムパックホルダの好ましい実施例について詳説
する。先ず、本発明のフイルムパックホルダに装着され
るフイルムパックについて説明する。図1に示すように
フイルムパック10は、箱型のパック本体14の前端部
にキャップ12が着脱自在に取り付けられ、このパック
本体14内には複数枚のシートフイルムユニット16が
積層して収納されている。また、パック本体14の前面
に形成された開口14Aには、該開口14Aを開閉する
把手18付きの引蓋20が取り付けられている。引蓋2
0はシートフイルムユニット16よりもサイズが大き
く、把手18を持って押し引きされることにより、パッ
ク本体14の側壁内面に形成した溝22に沿ってスライ
ド移動する。パック本体14には、引蓋20のストッパ
(図示せず)が設けられ、引蓋20をパック本体14か
ら一定量引き出すと引蓋20にロックがかかるようにな
っている。
【0010】キャップ12の内部には図2に示すよう
に、上方に付勢された爪部材24が設けられており、こ
れに形成された一対の爪26、26が引蓋20の先端側
に形成された係止孔28、28(図1参照)と係合して
引蓋20をキャップ12に係止する。引蓋20の裏面に
は、把手18側に突起30が形成され、これがパック本
体14の段部31と係合し、引蓋20のキャップ12側
への移動を阻止する。これにより、引蓋20の先端部が
キャップ12に連結されている状態においてはキャップ
12がパック本体14から外れることがない。
【0011】シートフイルムユニット16は図1に示す
ように、4×5インチサイズのシートフイルム32と、
そのベース面側を支持すると共にシートフイルム32の
4辺を取り囲むように4辺を折り曲げた金属薄板製のシ
ース34とから構成されている。シートフイルム32の
平面性を維持し、また充分な強度があれば、シース34
をプラスチックで形成することも可能である。
【0012】パック本体14には図2に示すように例え
ば7枚のシートフイルムユニット16が積層して収納さ
れ、これらのシートフイルムユニット16はパック本体
14の背面内壁に一端を固定した圧板ばね36によって
前面側(図2上で上方側)に押圧されている。これによ
り、シートフイルムユニット16は引蓋20の裏面に圧
着される。パック本体14の内部は隔壁38によって2
室に仕切られ、その左方の室にはシートフイルムユニッ
ト16が収納され、右方の室にはカウンタ表示用の円板
40が設けられている。円板40には、撮影枚数を示す
数字、例えば「1」、「2」…「7」と、エンドマーク
である「E」とが下面側に刻印されており、この数字の
一つがパック本体14及びフイルムパックホルダ50の
ホルダ本体52に形成された図示しない窓を介して観察
できるようになっている。前記円板40は、シートフイ
ルムユニット16が1枚撮影される毎に、フイルムパッ
クホルダ50側の機構によって駆動される。符号42、
44は、引蓋20がスライドされる摺接面と引蓋20と
の間隙から外光が入射するのを阻止する遮光布である。
【0013】本発明の実施例に係るフイルムパックホル
ダ50は図1に示すように、ホルダ本体52と、ホルダ
本体52の上面部に開閉自在に取り付けられた蓋54
と、ホルダ本体52内にスライド自在に取り付けられた
スライド枠56とから成る。蓋54の表面には、シート
フイルムユニット16よりも小サイズの撮影開口58が
形成され、この外周縁部には、シートフイルムユニット
16の上面周縁部が当接されてシートフイルムユニット
16を撮影位置に保持する受け面60が形成されてい
る。
【0014】また、前記蓋54の長手方向に沿った両側
壁部62、62の内側には、弾性部材である2つの板ば
ね(弾性部材)64、64…が各々取り付けられてい
る。この板ばね64は、フイルムパック10をフイルム
パックホルダ50内に装着して蓋54を閉じた際にパッ
ク本体14を図中下側に押圧するもので、また、パック
本体14から排出されたシートフイルムユニット16を
上から押さえ付ける作用も行う。この板ばね64につい
ては後述する。
【0015】前記蓋54のヒンジ近傍には図2に示すよ
うに突条部66が形成され、この突条部66には一対の
突起部68が形成される。前記突条部66は蓋54を閉
じると、キャップ12の溝部70に係合してキャップ1
2をフイルムパックホルダ50内に保持することがで
き、また、前記突起部68は爪部材24の突起72、7
2を押し下げて爪26を引蓋20の係止孔28、28か
ら退避させ、キャップ12に対する引蓋20の係合を解
除することができる。
【0016】図1に示すスライド枠56の後端側に設け
られた箱部74内には、ホルダ本体52との間でスライ
ド枠56のスライド移動を制御すると共に、前記円板4
0を駆動する機構が内蔵されている。このフイルムパッ
クホルダ50は図2に示すように、撮影開口58の前面
が図中二点鎖線で示す大判カメラ76の露光枠78に、
位置決め用の凸条部80、82を介して光密に取り付け
られる。
【0017】また、図1に示すようにスライド枠56の
後端面には引蓋ロック片84が上下方向に移動自在に設
けられる。この引蓋ロック片84は図示しないクリック
機構によって上位置と下位置とで保持され、上位置に位
置させると引蓋20の裏面に形成された溝86に係合す
るようになっている。これにより、引蓋20の不用意な
引き出し操作が阻止され、また、フイルムパック10を
フイルムパックホルダ50に装着したまま携帯しても引
蓋20が開かないので安全である。また、符号88は、
フイルムパックホルダ50を大判カメラに装着した際に
撮影者側から見える円弧状突起であり、撮影準備の完了
に伴って例えば赤色のマークが表示されるようになって
いる。
【0018】蓋54の後端部側には下方に延出した爪9
0が設けられる。この爪90は、蓋54の閉時にホルダ
本体52側に設けられた図示しない爪に係合し蓋54を
ホルダ本体52にロックする。また、前記爪90は図1
に示す蓋54の後端部に設けられたノブ94を前方に押
圧操作することにより、ホルダ本体52側の図示しない
爪との係合が解除される。これにより、蓋54を開くこ
とができる。
【0019】ところで図1に示した板ばね64は図3に
示すように、矩形状に形成された基部64Aにばね片6
4Bが一体に形成されている。このばね片64Bの付勢
力によってパック本体14が図2中下側に押圧され、且
つパック本体14から排出されたシートフイルムユニッ
ト16が上から押さえ付けられる。前記板ばね64は、
基部64Aが軸102に枢支されると共に、軸102に
挿入されたコイルばね(付勢部材)104によって図3
中時計回り方向に付勢されている。また、板ばね64
は、基部64Aの下部に突出形成された突片65が蓋5
4の側壁部62に形成された凹状の切欠部63の左縁部
63Aに当接することにより図3に示した状態で保持さ
れる。この板ばね64の状態において、ばね片64Bの
先端部64Cは、側壁部62の下端62Aから突出しな
い位置に保持され、蓋54の裏部に収納された状態とな
っている。
【0020】ホルダ本体52の前記板ばね64に対応す
る位置には、図1に示すようにピン106が植設され
る。このピン106は、図4に示すように蓋54を閉じ
ていくと板ばね64の突片65に当接し、そして、蓋5
4を完全に閉じると前記ピン106が図5に示すように
切欠部63に没入する。これにより、板ばね64は前記
ピン106に押されて反時計回り方向に回動し、ばね片
64Bの先端部64Cが側壁部62の下端62Aから突
出する。この状態で、ばね片64Bによるパック本体1
4の押圧とパック本体14から排出されたシートフイル
ムユニット16の押さえ付けとが行われる。
【0021】次に、前記の如く構成されたフイルムパッ
クホルダ50の作用について説明する。先ず、フイルム
パックホルダ50の蓋54を開いてフイルムパック10
をホルダ本体52内に装着する。この時、蓋54の板ば
ね64は図1に示したように、コイルばね104の付勢
力により蓋54の裏部に収納された位置にあり側壁部6
2の下面62Aから突出していないので、フイルムパッ
ク10や撮影者の手等が板ばね64に触れることなく、
フイルムパック10をホルダ本体52内に装着すること
ができる。
【0022】そして、蓋54を閉じていくと、図4に示
したように板ばね64の突片65がホルダ本体52側の
ピン106に押され始めて板ばね64が反時計回り方向
に回動し始める。そして、図5に示すように蓋54を完
全に閉じると、突片65がピン106に完全に押されて
板ばね64の先端部64Cが側壁部62の下面62Aか
ら突出する。これにより、引蓋20の上面が板ばね64
に押圧される。
【0023】また、蓋54を閉じると図2に示すよう
に、突状部66がキャップ12の溝部70に係合してキ
ャップ12がホルダ本体52と蓋54との間に保持され
ると共に、突起部68によって突起72が押し下げられ
て爪部材24が下方に移動され、爪部材24の爪26が
引蓋20の係止孔28から外れる。これにより、引蓋2
0のロックが解除される。また、蓋54を閉じると、蓋
54側の爪90がホルダ本体52側の爪に係合するの
で、蓋54がホルダ本体52に固定される。
【0024】次いで、フイルムパックホルダ50を図2
に示したように大判カメラ76の露光枠78に装着す
る。そして、引蓋20を引き出して図6に示した位置ま
で完全に移動させると、パック本体14の開口14Aが
完全に開放され、そして、1枚目のシートフイルムユニ
ット16Aが圧板ばね36によって押し上げられる。そ
して、シートフイルムユニット16Aは、前記開口14
Aを通過してフイルムパックホルダ50の受け面60に
押し付けられて撮影位置に保持される。
【0025】そして、引蓋20を元の位置に戻すと、引
蓋20は1枚目のシートフイルムユニット16Aと2枚
目のシートフイルムユニット16Bとの間に入り込み、
撮影位置にあるシートフイルムユニット16Aの平面性
が保持される。この時、箱部74に内蔵したラッチ機構
により、引蓋20がパック本体14に係止されると共
に、ホルダ本体52とスライド枠56との係合が解除さ
れる。また、撮影者側から見える円弧状突起88には撮
影準備完了を示すマークが表示される。この状態で大判
カメラ76のシャッタをレリーズすると1枚目のシート
フイルムユニット16Aが露光される。
【0026】このようにして1回目の撮影操作を終えた
後に、把手18を把持して引蓋20を引くと、図7に示
すようにキャップ12を残してスライド枠56とフイル
ムパック10とがフイルムパックホルダ50から一体的
に引き出される。この時、撮影済みの1枚目のシートフ
イルムユニット16Aは、受け面60のエッジ部分によ
りそのままの位置に係止されるので、間仕切り板13の
上部と受け面60との隙間を通ってパック本体14から
抜け出していく。パック本体14から完全に抜け出たシ
ートフイルムユニット16Aは、板ばね64の付勢力に
よってホルダ本体52の底部に押し込まれ、左端部が屈
曲板110に保持されると共に、右端部がパック本体1
4の背面内壁14Aに保持される。
【0027】そして、フイルムパック10をスライド枠
56と共にホルダ本体52に挿入していくと、シートフ
イルムユニット16Aは、間仕切り13の下端と背面内
壁14Aとの隙間である回収口15を通ってパック本体
14内に入り込み、そして圧板ばね36に乗り上げて未
露光のシートフイルムユニット16の最下層に挿入され
る。このようにフイルムパック10をホルダ本体52に
完全に挿入すると、2枚目のシートフイルムユニット1
6Bが引蓋20の真下に位置する。
【0028】上述した手順で残りのシートフイルムユニ
ット16の撮影を行う。そして、全撮影操作を終える
と、ノブ94を押圧操作して蓋54を開き、フイルムパ
ック10をホルダ本体52から取り出す。引き続き撮影
を行う場合には新たなフイルムパック10をフイルムパ
ックホルダ50に装着する。このフイルムパック10の
取り出し時、及び装着時において、板ばね64は図1、
図3に示すようにコイルばね104によって蓋54内に
収納されているので、板ばね64がフイルムパック10
や撮影者の手等に触れて損傷することはない。
【0029】ところで、前記フイルムパックホルダ50
に適用された板ばね64は、そのばね定数が50g/c
m〜250g/cmに設定されている。例えば、前記ば
ね定数を50g/cm以下に設定すると、図8に示すよ
うに露光済のシートフイルムユニット16をホルダ本体
52の底部に押し込む際に、その押込力が小さいので、
押し込む途中にシートフイルムユニット16の先端部1
7が、引き出しを終えた引蓋20の後端部21に引っ掛
かった状態で停止する場合がある。このような場合に
は、シートフイルムユニット16を、それ以上押し込む
ことができなくなり、それ以降の動作に支障をきたす。
シートフイルムユニット16が引蓋20に引っ掛かる原
因として、フイルムパックホルダ50とフイルムパック
20との間のガタで、引蓋20が斜め方向に引き出され
てしまうことがその一つとして揚げられる。引蓋20が
斜めに引き出されると、引蓋20が引出最終位置の手前
でホルダ本体52に引っ掛かり止まってしまうので、シ
ートフイルムユニット16の先端部17が引蓋20の後
端部21に引っ掛かる。
【0030】図9は、板ばね64のばね定数に対する動
作不良発生率を示すグラフであり、横軸にばね定数、縦
軸に動作不良の発生率を示している。動作不良とは、図
8に示したようなシートフイルムユニット16の引っ掛
かりの事象をいう。図9に示すように、ばね定数を大き
くするほど、動作不良の発生率が減少していき、ばね定
数が100g/cmを超えれば、その発生率が略0%に
なることがわかる。また、ばね定数が50g/cm以上
であれば、その発生率も10%以下となることから良品
と判断して、板ばね16のばね定数の下限値を50g/
cmに設定した。
【0031】一方、前記ばね定数が250g/cmを超
えた場合には、板ばね64の付勢力を受けている引蓋2
0の開閉操作が重くなるという欠点がある。また、板ば
ね16の付勢力の反力が蓋54に作用して、蓋54が図
10中矢印で示すように外側に円弧状に弾性変形する。
蓋54が変形すると、蓋54と引蓋20との間の空間A
が広がり、その空間Aに位置したシートフイルムユニッ
ト16が図中矢印で示す方向(光軸方向)にガタついて
しまって正規の位置から光軸方向にズレる。よって、ピ
ントがズレた状態で撮影してしまう。
【0032】図11は、板ばね64のばね定数に対する
撮影不良発生率を示すグラフであり、横軸にばね定数、
縦軸にその撮影不良の発生率を示している。また、撮影
不良とは図10に示したようなピンボケ撮影をいう。図
11に示すように、ばね定数が200g/cm以下であ
れば、蓋54が変形せず撮影不良の発生率も0%であ
る。ばね定数が200g/cmを超えると、蓋54が少
しずつ変形していき、発生率も増加の傾向となる。25
0g/cm以下であれば、その発生率も3%以下となる
ことから良品と判断して、板ばね16のばね定数の上限
値を250g/cmに設定した。また、ばね定数の上限
値を250g/cmに設定すれば、引蓋20の開閉操作
にも支障をきたさないことが判明した。
【0033】したがって、本実施の形態のフイルムパッ
クホルダ50は、板ばね16のばね定数を最適な50g
/cm〜250g/cmに設定したので、動作不良や撮
影不良を大幅に改善することができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るフイル
ムパックホルダによれば、シートフイルムユニットを押
圧する弾性部材のばね定数を50g/cm〜250g/
cmに設定したので、動作不良及び撮影不良を大幅に改
善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフイルムパックホルダとフイルム
パックの外観図
【図2】カメラにフイルムパックホルダを装着した状態
の断面図
【図3】蓋を開いた時の板ばねの位置を示す説明図
【図4】蓋を閉じていく時の板ばねの位置を示す説明図
【図5】蓋を完全閉じた時の板ばねの位置を示す説明図
【図6】引蓋を引き出した状態のフイルムパックホルダ
とフイルムパックの断面図
【図7】フイルムパックをスライド枠と共に引き出した
状態のフイルムパックホルダとフイルムパックの断面図
【図8】板ばねのばね定数過小によってシートフイルム
ユニットが引蓋の後端部に引っ掛かった状態を示す拡大
断面図
【図9】ばね定数に対する動作不良発生率を示す図
【図10】板ばねのばね定数過大によって上蓋が変形し
ている状態を示す拡大断面図
【図11】ばね定数に対する撮影不良発生率を示す図
【符号の説明】
10…フイルムパック 12…キャップ 14…パック本体 16…シートフイルムユニット 20…引蓋 50…フイルムパックホルダ 52…ホルダ本体 54…蓋 56…スライド枠 58…露光開口 64…板ばね

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ホルダ本体と、該ホルダ本体の上面に開閉
    自在に取り付けられその表面に撮影用の開口が形成され
    た蓋とから成り、内部に収納されたシートフイルムユニ
    ットを光密状態に維持するフイルムパックを前記ホルダ
    本体に組み込んだフイルムパックホルダに於いて、 前記蓋の閉時に前記シートフイルムユニットを押圧する
    弾性部材を蓋に取り付けると共に、該弾性部材のばね定
    数を50g/cm〜250g/cmに設定したことを特
    徴とするフイルムパックホルダ。
  2. 【請求項2】前記ホルダ本体にはスライド枠がスライド
    移動自在に設けられると共に、該スライド枠に前記フイ
    ルムパックが装着され、スライド枠の一往復移動によ
    り、露光済みのシートフイルムユニットをフイルムパッ
    クから排出させて前記弾性部材の付勢力によりホルダ本
    体の底部に押し込んだ後、フイルムパック内の最下層に
    送り込むようにしたことを特徴とする請求項1記載のフ
    イルムパックホルダ。
JP25674196A 1996-09-27 1996-09-27 フイルムパックホルダ Pending JPH10104737A (ja)

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