JPH11338008A - レンズ付きフイルムユニット - Google Patents

レンズ付きフイルムユニット

Info

Publication number
JPH11338008A
JPH11338008A JP14466998A JP14466998A JPH11338008A JP H11338008 A JPH11338008 A JP H11338008A JP 14466998 A JP14466998 A JP 14466998A JP 14466998 A JP14466998 A JP 14466998A JP H11338008 A JPH11338008 A JP H11338008A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
click
protective cover
open position
closed position
cover
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14466998A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Mikami
勇志 三上
Nobuyuki Kameyama
信行 亀山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP14466998A priority Critical patent/JPH11338008A/ja
Publication of JPH11338008A publication Critical patent/JPH11338008A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Blocking Light For Cameras (AREA)
  • Structure And Mechanism Of Cameras (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 不慣れな人でも確実に保護カバーを全開する
ことができ、また、撮影時に保護カバーが開き位置から
ずれないようにする。 【解決手段】 レンズ付きフイルムユニットの前カバー
19には、撮影レンズを露呈する開き位置と撮影レンズ
を塞ぐ閉じ位置との間で保護カバー13がスライド自在
に設けられている。保護カバー13は、開き位置でクリ
ック機構によりクリック係止される。クリック係止は、
保護カバー13に設けた係合突起39が前カバー19に
設けた弾性自在なクリック爪38を乗り越えた後に行わ
れる。クリック機構は、保護カバー13を開き位置に向
かって移動して開き位置にクリック係止させるときの荷
重よりも、保護カバー13を閉じ位置に向かって移動し
て開き位置でのクリック係止を解除するときの荷重の方
を重く設定してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、予め写真フイルム
カートリッジを内蔵するレンズ付きフイルムユニットに
関し、さらに詳しくは撮影レンズを保護するための保護
カバーを設けたレンズ付きフイルムユニットに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】誰でも簡単に撮影を楽しめるように、簡
単な露光機構を備えるとともに、予め未露光の写真フイ
ルムとカートリッジとが製造時に装填され、面倒なフイ
ルム装填と巻戻し操作を不要にしたレンズ付きフイルム
ユニット(以下、「フイルムユニット」と称す。)が良
く知られている。
【0003】フイルムユニットとして、例えば「写ルン
ですSuper 800 」(商品名)等が本出願人より製造、販
売されている。このフイルムユニットは、カートリッジ
収納室の前面をグリップ部とし、このグリップ部以外の
撮影レンズ周りを凹まして薄型化を図った形状とされて
いる。また、最近では、135タイプの写真フイルムカ
ートリッジよりも小型なIX240フイルムカートリッ
ジを装填したレンズ付きフイルムユニットも、「写ルン
ですスーパースリム」(商品名)等として本出願人より
製造、販売されている。このフイルムユニットは、小型
なカートリッジを内蔵した分、厚み及び輪郭外形の小型
化が図られている。
【0004】ところで、小型なフイルムユニットは携帯
性に優れているが、実際に撮影するにはフイルムユニッ
トの保持が難しく、撮影レンズに指が掛かって撮影に失
敗してしまうことがある。これを解決するために、撮影
レンズの周囲に突起を設け、撮影者に指掛りの警告を行
うという発明が従来なされているが、撮影レンズの周囲
に突起を設けるのはフイルムユニット等のデザイン上好
ましくなく、あまり効果のあるものでもなかった。そこ
で、保護カバーを、撮影レンズを覆う閉じ位置と撮影レ
ンズを露呈する開き位置との間でスライド自在に設ける
のが望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、保護カバー
をスライド式にする場合には、撮影レンズの前面とカー
トリッジ室(グリップ部)の前面との間でフイルムユニ
ットの横方向に向かってスライド移動させるのがコンパ
クト化の面からも最適である。しかしながら、このよう
にすると、不慣れな人では保護カバーを開き位置に正確
にスライド操作することができない恐れがある。さら
に、保護カバーを全開にしていない状態で撮影を行って
しまう恐れもある。特に保護カバーを開き位置から僅か
に閉じ位置に向けてずれた位置で撮影を行った場合に
は、保護カバーの一部が写ってしまう失敗写真となる。
というのは、周知のように、フイルムユニットの撮影機
構が固定絞り、及び短焦点レンズ等からなるパンフォー
カスであり、このため撮影画角が広く、したがって、保
護カバーが開き位置から僅かに閉じ方向に移動するだけ
でその一部が撮影画角内に入り込み易くなるためであ
る。しかも、撮影光学とは異なる位置に配置されたファ
インダ光学系を通して被写体を覗くタイプであるから、
撮影レンズの画角範囲を直接に見ることができないとい
う点からも前述した不都合が非常に生じ易い。
【0006】本発明は、上記問題点を解決するためのも
ので、不慣れな人でもスライド式の保護カバーを容易に
開き位置に移動することができるとともに、撮影時に保
護カバーが開き位置から閉じ位置に向けてずれないよう
に工夫したフイルムユニットを提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1記載のフイルムユニットでは、保護カバ
ーを開き位置に係止するクリック機構を設けるととも
に、このクリック機構は、保護カバーを開き位置に向か
って移動して開き位置にクリック係止させるときの荷重
よりも、保護カバーを閉じ位置に向かって移動して開き
位置でのクリック係止を解除するときの荷重を大きくし
たものである。
【0008】請求項2記載のフイルムユニットでは、保
護カバーを開き位置と閉じ位置とにそれぞれ係止するク
リック機構を設けるとともに、このクリック機構は、保
護カバーを開き位置に向かって移動して開き位置にクリ
ック係止させるときの荷重、保護カバーを閉じ位置に向
かって移動して開き位置でのクリック係止を解除すると
きの荷重、保護カバーを閉じ位置に向かって移動して閉
じ位置にクリック係止させるときの荷重、及び保護カバ
ーを開き位置に向かって移動して閉じ位置でのクリック
係止を解除するときの荷重がそれぞれ異なっており、こ
のうち保護カバーを閉じ位置に向かって移動して開き位
置でのクリック係止を解除するときの荷重を一番重くし
たものである。
【0009】請求項3記載のフイルムユニットでは、前
記クリック機構の4通りの状態での荷重のうち、保護カ
バーを閉じ位置に向かって移動して閉じ位置にクリック
係止させるときの荷重を一番軽くしたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】フイルムユニット2には、図2に
示すように、巻上げノブ3、シャッタボタン4、ストロ
ボ発光部5、ストロボ充電スイッチ6、撮影レンズ7、
ファインダー対物窓8、充電完了表示用のライトガイド
9、及び撮影枚数表示窓10等が外部に露呈して設けら
れている。また右手グリップ部11側の底には、撮影済
のフイルムカートリッジを取り出すための開閉自在な底
蓋12が露呈して設けられている。
【0011】フイルムユニット2の前面には、撮影レン
ズ7を保護する保護カバー13が設けられている。保護
カバー13は、上下端の一部をフック状に折り曲げ形成
し、これらの折り曲げ部を外カバーの前面の上下端に設
けたレール部19a,19bに挿入することで離脱の防
止がなされ、この状態で、図2に示す開き位置と図3に
示す閉じ位置との間でスライド移動する。保護カバー1
3の前面には、グリップ部11側に指掛け部13aが突
出して設けられている。
【0012】閉じ位置のときには、ファインダー対物窓
8と撮影レンズ7を露呈する開口7bとを塞ぐ。開き位
置のときには、これらを完全に露呈する。この移動は、
保護カバー13の正面から見た縦長さが該ユニット2の
下面に至らない長さとなっているから、底蓋12の開閉
を妨げることはない。
【0013】また、充電完了表示用ライトガイド9は、
ストロボ充電スイッチ6の操作に連動して移動する。ス
トロボ充電スイッチ6をON位置に操作したときには、
図2に示したように、充電完了表示用ライトガイド9が
フイルムユニット2の上面から突出する突出位置に移動
し、また、ストロボ充電スイッチ6をOFF位置に移動
したときには、図3に示したように充電完了表示用ライ
トガイド9がフイルムユニット2の外形輪郭内に退避す
る退避位置に移動する。
【0014】図4に示すように、フイルムユニット2
は、本体基部15、露光ユニット16、写真フイルムカ
ートリッジ17、及びストロボユニット18を、外カバ
ーを構成する前カバー19と後カバー20とでサンドイ
ッチ構造で内蔵している。
【0015】本体基部15には、カートリッジ22を収
納するためのカートリッジ室24と、カートリッジ22
から引き出された未露光の写真フイルム23をフイルム
ロール23aの形態で収納するためのフイルムロール室
25とが一体に形成されている。これらの室24,25
の背面側は開口とされており、その開口側から写真フイ
ルムカートリッジ17を装填した後にこの開口を後カバ
ー20で塞ぐことで写真フイルムカートリッジ17が光
密にされる。
【0016】カートリッジ室24とフイルムロール室2
5との底は開口となっており、写真フイルムカートリッ
ジ17を装填した後に、後カバー20に設けたプルトッ
プ式の底蓋12,27によってそれぞれ塞がれる。この
うち、カートリッジ室24の側の蓋12が、撮影済カー
トリッジ22を取り出すときに開かれる蓋である。
【0017】カートリッジ室24の上には、巻上げノブ
3が回動自在に配置されている。巻上げノブ3には、カ
ートリッジ22に設けられたスプール21に係合する軸
が一体に形成されている。この軸は巻上げノブ3ととも
にフイルム巻き上げ機構を構成している。巻上げノブ3
は、一部が後カバー20に設けた開口26から外部に露
呈されており、この露呈された部分をフイルム巻き上げ
方向(同図に示す矢印方向)に回転させることによりス
プール21が従動して回転し、撮影済みの写真フイルム
23をカートリッジ22の内部に巻き上げる。
【0018】カートリッジ室24とフイルムロール室2
5との間の本体基部15には、露光開口28(図6参
照)が形成されており、この露光開口28の大きさに対
応した撮影コマ23bが写真フイルム23に潜像として
形成される。この露光開口28の前面に、暗箱をもった
露光ユニット16が取り付けられる。露光ユニット16
の右横には、ストロボユニット18が取り付けられる。
【0019】露光ユニット16は、暗箱をベースとして
これにシャッタ機構、シャッタチャージ機構、フイルム
巻き止め機構、及びファインダ光学系等を組み込んで一
体的に取り扱えるようにユニット化した部品である。フ
イルム巻き止め機構は、1コマ分のフイルム移送を検知
してフイルム移送と巻き上げ操作とをロックする。シャ
ッタチャージは、フイルム1コマ分の長さの移送力を利
用してシャッタ機構をチャージする。シャッタ機構は、
外部に露呈されたシャッタボタン4の押下操作により、
その下部に設けられた押圧ロッド4aの変位によって作
動する。作動完了後は、フイルム巻き止め機構のロック
を解除する。
【0020】ストロボユニット18は、充電回路、及び
ストロボ回路を形成したストロボ基板にメインコンデン
サ等の電気部品を実装し、且つストロボ発光部5や電源
電池等を取り付けて一体的に取り扱えるようにユニット
化した部品である。
【0021】ストロボ充電ボタン6は、スライド板30
の前面に一体に形成されている。スライド板30は、支
持板31によって背後から上下方向に沿ってスライド自
在に支持される。支持板31は、ストロボ基板の前面に
取り付けられる。これらの支持板31とスライド板30
は、前カバー19の内壁との間に挟持される。
【0022】スライド板30は、充電完了表示用ライト
ガイド9に連係している。ストロボ充電ボタン6をON
位置(上位置)にスライド移動すると、スライド板30
がライトガイド9を突出位置に移動させるとともに、ス
トロボ基板の充電回路をONにする。また、ストロボ充
電ボタン6をOFF位置に操作すると、ライトガイド9
を退避位置に移動させるとともに、充電回路をOFFに
する。
【0023】また、スライド板30は、保護カバー13
が閉じ位置に移動する過程で、図5に示すように保護カ
バー13の内面下方に設けた突出片32で押し下げられ
てOFF位置に移動するように連係されている。また、
スライド板30は、突出片32の連係により保護カバー
13が閉じ位置のときにはOFF位置から移動しないよ
うに阻止されている。
【0024】前カバー19、及び保護カバー13には、
レリーズロック機構が設けられている。レリーズロック
機構は、ロックレバー34とこれに係合するカム溝35
とで構成されている。ロックレバー34は、前カバー1
9に回転自在に設けられている。この回転は、先端が前
カバー19の開口36を通して露呈される押圧ロッド4
aに係合してシャッタレリーズに伴う変位をシャッタ機
構に伝達するのを阻止するレリーズロック位置と、これ
から退避して前記変位がシャッタ機構に伝達されるのを
許容するレリーズ許容位置との間で行われる。このロッ
クレバー34は、開き位置と閉じ位置との間で移動され
る範囲全域において保護カバー13で隠される。
【0025】カム溝35は、保護カバー13の内面に形
成されており、保護カバー13が開き位置のときにロッ
クレバー34をレリーズ許容位置に移動させるロック解
除用溝35aと、保護カバー13が開き位置以外の範囲
に位置している間でロックレバー34をレリーズロック
位置に移動させるロック用溝35bとから構成されてい
る。
【0026】このようにレリーズロック機構は、保護カ
バー13が開き位置に完全に位置していないと、シャッ
タレリーズを許容しない。そこで、保護カバー13が開
き位置に移動したことをクリック感で触知させるための
クリック機構が設けられている。
【0027】クリック機構は、クリック爪38と2つの
係合突起39,40とから構成されている。クリック爪
38は、前カバー19の前面の一部をU字状に切り欠い
て弾性自在に形成したベンド部41に突出して形成され
ている。2つの係合突起39,40は、保護カバー19
の内壁に一体に形成されており、一方の係合突起39は
保護カバー13が開き位置のときにクリック爪38に係
合する開き位置用係合突起である。また、他方の係合突
起40は、閉じ位置のときにクリック爪38に係合する
閉じ位置用係合突起である。この閉じ位置用係合突起4
0は、開き位置用係合突起39を左右反転にし、開き位
置用係合突起39よりも突出高さを低くした形状となっ
ている。
【0028】また、図6に示すように、開き位置のとき
には、保護カバー13の一端13bが前カバー19の左
側面19aの輪郭から僅かに飛び出す。このため、保護
カバー13は、不用意な扱いにより直ぐに開き位置から
閉じ位置に向けてずれてしまう恐れがある。このような
不都合が生じると、レリーズロック機構によりシャッタ
レリーズが許容されず、また保護カバー13の他端13
cが撮影画角に入り込む。そこで、クリック機構には、
保護カバー13を開き位置に保持する作用をもたせてい
る。また、クリック機構は、携帯時に砂やゴミ等が撮影
窓7bやファインダー対物窓8等に入り込むのを防止す
る目的のために、保護カバー13を閉じ位置に移動させ
たときにこの位置で保持する作用ももたせている。
【0029】クリック爪38には、図7に示すように、
保護カバー13のスライド方向(矢印A方向)での断面
が略台形であり、その突出側の両端にある第1及び第2
角部38b,38c、第1角部38bとベンド部41と
の間で繋がる第1斜面38a、及び第2角部38cとベ
ンド部41との間で繋がる第2斜面38dとがそれぞれ
形成されている。第2斜面38dは、第1斜面38aよ
りも急傾斜となっており、また第1、及び第2角部38
b,38cには、丸みが施されている。
【0030】閉じ位置用係合突起40は、保護カバー1
3を閉じ位置に向かって移動させたときにクリック爪3
8を押し込みながら第2斜面38dを乗り越えた後、第
1斜面38aに達してクリック係止する。
【0031】閉じ位置用係合突起40は、断面略三角形
となっており、これには、突出先端に丸みが施された角
部40aと、その角部40aを挟んだ両側に繋がる第1
傾斜面40bと第2傾斜面40cとが形成されている。
第1傾斜面40bは、保護カバー13を閉じ位置に向か
って移動させたときにクリック爪38の第2角部38c
に摺接しながらクリック爪38を押し込む。第2傾斜面
40cは、第1傾斜面40b、及びクリック爪38の第
1斜面38aよりも急斜面となっている。角部40a
は、保護カバー13を閉じ位置から開き位置に向かって
移動させたときにクリック爪38の第1斜面38aに摺
接しながらクリック爪38を押し込む。
【0032】開き位置用係合突起39は、図1に示すよ
うに、保護カバー13を開き位置に向かって移動させた
ときにクリック爪38を押し込みながら第1斜面38a
を乗り越えた後、第2斜面38dに達してクリック係止
する。
【0033】開き位置用係合突起39には、図8に示す
ように、丸みが施された角部39bを挟んだ両側に繋が
る第1傾斜面39aと第2傾斜面39cとが形成されて
いる。傾斜面39aは、保護カバー13を開き位置に向
かって移動させたときにクリック爪38の第1角部38
bに摺接しながらクリック爪38を押し込む。第2傾斜
面39cは、第1傾斜面39a、及びクリック爪38の
第2斜面38dよりも急斜面となっている。角部39b
は、保護カバー13を開き位置から閉じ位置に向かって
移動させたときにクリック爪38の第2斜面38dに摺
接しながらクリック爪38を押し込む。
【0034】このように開き位置と閉じ位置とのそれぞ
れで、保護カバー13のスライド方向の両方向において
クリック係止及びクリック係止解除が伴い、これら4通
りのときに、クリック爪38と係合突起39,40との
当接箇所が異なる。
【0035】したがって、保護カバー13を開き位置に
向かって移動して閉じ位置でのクリック係止を解除する
第1状態のときにはクリック爪38の第1斜面38aと
閉じ位置用係合突起40の角部40aとが摺接し、ま
た、保護カバー13を開き位置に向かって移動して開き
位置にクリック係止させる第2状態のときにはクリック
爪38の第1角部38bと開き位置用係合突起39の第
1傾斜面39aとが摺接し、さらに、保護カバー13を
閉じ位置に向かって移動して開き位置でのクリック係止
を解除する第3状態のときにはクリック爪38の第2斜
面38dと開き位置用係合突起39の角部39bとが摺
動し、さらにまた、保護カバー13を閉じ位置に向かっ
て移動して開き位置でのクリック係止を解除する第4状
態のときにはクリック爪38の第2角部38cと閉じ位
置用係合突起40の第1傾斜面40bとが摺接する。
【0036】そして、前述した4つの状態のときには、
斜面38a,38d,39a,40bのうち、それぞれ
異なる斜面で摺接される。このため、角度が異なるよう
に各斜面を設定することで、各状態のときの荷重(保護
カバー13を操作するときに必要な荷重)をそれぞれで
異ならせることができる。なお、前述した斜面38a,
38d,39a,40bの角度の他に、ベンド部41の
弾性力、係合突起39,40の突出高さ、及び角部の丸
み半径等を変えることでも各状態のときの荷重を異なら
せることもできる。
【0037】本実施形態では、保護カバー13を閉じ位
置に向かって移動して開き位置でのクリック係止を解除
するときの荷重を一番重く設定しており、その次に重い
のは保護カバー13を開き位置に向かって移動して開き
位置にクリック係止させるときに設定してある。そして
3番目に重いのは保護カバー13を開き位置に向かって
移動して閉じ位置でのクリック係止を解除するときで、
一番軽いのは、保護カバー13を閉じ位置に向かって移
動して開き位置でのクリック係止を解除するときに設定
してある。また、開き位置でクリック係止を解除すると
きの荷重(一番重い荷重)は、開き位置でクリック係止
させるときの荷重(次に重い荷重)の略2倍となるよう
に設定するのが望ましく、具体的には200g以上10
00g以下、好ましくは400g以上800g以下が好
適である。
【0038】上記構成の作用を説明する。フイルムユニ
ット2の不使用状態では、撮影レンズ7及びファインダ
ー対物窓8が保護カバー13で塞がれている。この状態
では、保護カバー13の一方向の移動がその他端13c
(図6参照)が前カバー19の段差面19bに当接して
いることで阻止され、また他方の移動は図7に示すよう
に、係合突起40の角部40aとクリック爪38の第1
斜面38aとの当接により阻止されている。
【0039】保護カバー13が閉じ位置に位置している
状態では、レリーズロック機構が作動しており、不用意
なシャッタレリーズにより撮影が行われるのを確実に防
止している。また、保護カバー13が閉じ位置にあるこ
とから、ストロボ充電スイッチ6のON位置への操作も
阻止されている。
【0040】フイルムユニット2を使用する時には、保
護カバー13を開き位置に向けてスライド移動させる。
保護カバー13を閉じ位置から開き位置に向けて(図7
に示す矢印A方向に向けて)移動させると、角部40a
がクリック爪38の第1斜面38aを押すことでそれが
弾性変形して係合突起40がクリック爪38を乗り越え
る。このとき、開き位置用係合突起39よりも閉じ位置
用係合突起40の突出高さを低く設定し、第1斜面38
aが第2斜面38dよりも緩やかにしてあるから、この
ときの操作荷重は軽く、したがって不慣れな人でも確実
に保護カバー13を開き位置に向けて移動させることが
できる。
【0041】保護カバー13の移動が継続されると、図
8に示すように、クリック爪38の第1角部38bが係
合突起39の第1傾斜面39aに当接し、クリック爪3
8が押されて弾性変形することで第1傾斜面39aがク
リック爪38を乗り越えることで保護カバー13が開き
位置でクリック係止される。このクリック係止は、図1
に示すようにクリック爪38の第2斜面38dと開き位
置用係合突起39の角部39bとの係合により行われて
いる。このクリック係止のときの操作荷重は、図7で説
明した閉じ位置でのクリック係止の解除のときよりも重
くなり、撮影者に開き位置に移動したことを強く認識さ
せることができる。
【0042】係合突起39がクリック爪38を乗り越え
た後には、保護カバー13の折り曲げ部と前カバー19
のレール部19a,19bとの作用により、保護カバー
13のこれ以上の移動が阻止されている。しかも、第2
斜面38dと角部39bとのクリック係止は、第2斜面
38dが第1斜面38aよりも急傾斜であるため、閉じ
位置でのクリック係止よりも強固となる。これにより、
不用意な取り扱いによって保護カバー13を閉じ位置に
向けて動かしてしまってシャッタレリーズが行えなくな
り、シャッタチャンスを逃してしまうことや、撮影画角
に保護カバー13の一部が入り込むような不都合を未然
に防止することができる。
【0043】保護カバー13が開き位置に移動すると、
撮影窓7bとファインダー対物窓8とが露呈されるとと
もに、レリーズロック機構のレリーズロックが解除さ
れ、また、ストロボ充電スイッチ6のON位置への移動
阻止も解除され、これらの操作が共に許容される。これ
により、ストロボ撮影か否かによってストロボ充電スイ
ッチ6を選択して操作して撮影することができる。
【0044】ストロボ充電スイッチ6をON位置に移動
させると、充電回路がONしてストロボの充電が開始さ
れる。また、ストロボ充電スイッチ6の移動に連動して
充電完了表示用ライトガイド9が突出位置に移動する。
ストロボの充電が完了すると、ストロボ基板の充電完了
ランプの点灯、又は点滅が充電完了表示用ライトガイド
9を通してフイルムユニット2の外部に表示される。
【0045】撮影は、フイルム巻き上げ操作を行った後
に、ファインダー接眼窓から覗いてフレーミングを行
う。このとき、保護カバー13が開き位置に確実に保持
されているから、保護カバー13が撮影画角に入り込む
ことはない。
【0046】撮影を終了する場合には、図1に示したよ
うに、保護カバー13を再び閉じ位置に向けて(同図に
示した矢印B方向に向けて)移動させる。このとき、角
部39bと第2傾斜面38dとが当接し、角部39bが
第2斜面38dを押し込むことで、クリック爪38が弾
性変形し、その後、係合突起39がクリック爪38を乗
り越えることで、クリック係止が解除される。このとき
の荷重は一番重く、したがって重いクリック感を与え
る。したがって、撮影者に開き位置からずれたことを強
く認識させることができる。
【0047】乗り越えた後からは、保護カバー13をス
ムーズにスライド移動させることができる。その後、保
護カバー13が閉じ位置に近づくと、図9に示すよう
に、クリック爪38の第2角部38cと閉じ位置用係合
突起40の第1傾斜面40bとが当接し、第1傾斜面4
0bが第2角部38cを押すことで、係合突起40がク
リック爪38を乗り越え、図7に示した状態でクリック
係止される。このクリック係止では、開き位置用係合突
起39よりも閉じ位置用係合突起40の突出高さを低く
設定してあるから、開き位置よりも軽い荷重で行える。
保護カバー13が閉じ位置に保持されると、角部40a
と第1斜面38aとでクリック係止されているから、軽
いショック等で簡単に開き位置への方向に移動すること
を確実に防止することができる。
【0048】上記実施形態のレリーズロック機構では、
カム溝35の形状が、保護カバー13が開き位置のとき
だけシャッタレリーズを許容する形状としているが、本
発明ではこれに限らず、保護カバー13が撮影画角に入
り込まない範囲であれば、保護カバー13が開き位置以
外の範囲でもレリーズロックを許容するようにしてもよ
い。
【0049】上記実施形態では、前カバー19に設けた
クリック爪38を弾性自在に形成しているが、クリック
爪38を固定にして、相手側の係合突起39,40を弾
性自在に形成してもよい。また、クリック爪38、又は
係合突起39,40を設けた部材が弾性部材の場合に
は、クリック爪38、又は係合突起39,40を弾性自
在に形成する必要はない。
【0050】
【発明の効果】以上のように、本発明のフイルムユニッ
トによれば、保護カバーを開き位置に移動させるときの
クリック係止を軽く、また、開き位置から閉じ位置に向
けて移動させるときのクリック係止の解除を重くしたの
で、不慣れな人でも保護カバーを開き位置に容易に移動
させることができ、また、不用意に保護カバーが開き位
置から閉じ位置に向かってずれて保護カバーの一部が撮
影画角内に入り込んで失敗写真となることを確実に防止
することができる。
【0051】また、請求項2記載の発明では、閉じ位置
でクリック係止、そのクリック係止の解除、開き位置で
のクリック係止、及びそのクリック係止の解除との4つ
の状態のそれぞれで保護カバーを操作するのに必要な荷
重を異なるように設定し、開き位置でのクリック係止を
解除するときの荷重を一番重くしたから、不用意に保護
カバーが開き位置から閉じ位置に向かってずれることを
確実に防止することができる。請求項3記載のレンズ付
きフイルムユニットによれば、閉じ位置でのクリック係
止を解除するときの荷重を一番軽くしたので、不慣れな
人でも保護カバーを開き位置に容易に移動させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】保護カバーを開き位置でクリック係止した状態
を示した要部端面図である。
【図2】保護カバーを開き位置にした状態のフイルムユ
ニットを示す斜視図である。
【図3】保護カバーを閉じ位置にした状態のフイルムユ
ニットを示す斜視図である。
【図4】フイルムユニットの分解斜視図である。
【図5】保護カバーと前カバーとを示した分解斜視図で
ある。
【図6】フイルムユニットの横断面図である。
【図7】保護カバーを閉じ位置でクリック係止した状態
を示した要部端面図である。
【図8】保護カバーを開き位置にクリック係止する直前
の状態を示した要部端面図である。
【図9】保護カバーを閉じ位置にクリック係止する直前
の状態を示した要部端面図である。
【符号の説明】
2 レンズ付きフイルムユニット 3 巻き上げノブ 4 シャッタボタン 6 ストロボ充電スイッチ 9 充電完了表示用ライトガイド 13 保護カバー 38 クリック爪 38a 第1斜面 38b 第1角部 38c 第2角部 38d 第2斜面 39,40 係合突起 39a,40b 第1傾斜面 39b,40a 角部 41 ベント部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め写真フイルムが装填されたユニット
    本体の前面に、撮影レンズを覆う閉じ位置と撮影レンズ
    を露呈させる開き位置との間でスライド自在な保護カバ
    ーを有するレンズ付きフイルムユニットにおいて、 保護カバーを前記開き位置に係止するクリック機構を設
    けるとともに、このクリック機構は、保護カバーを開き
    位置に向かって移動して開き位置にクリック係止させる
    ときの荷重よりも、保護カバーを閉じ位置に向かって移
    動して開き位置でのクリック係止を解除するときの荷重
    の方が大きいことを特徴とするレンズ付きフイルムユニ
    ット。
  2. 【請求項2】 予め写真フイルムが装填されたユニット
    本体の前面に、撮影レンズを覆う閉じ位置と撮影レンズ
    を露呈させる開き位置との間でスライド自在な保護カバ
    ーを有するレンズ付きフイルムユニットにおいて、 保護カバーを前記開き位置と閉じ位置とにそれぞれ係止
    するクリック機構を設けるとともに、このクリック機構
    は、保護カバーを開き位置に向かって移動して開き位置
    にクリック係止させるときの荷重、保護カバーを閉じ位
    置に向かって移動して開き位置でのクリック係止を解除
    するときの荷重、保護カバーを閉じ位置に向かって移動
    して閉じ位置にクリック係止させるときの荷重、及び保
    護カバーを開き位置に向かって移動して閉じ位置でのク
    リック係止を解除するときの荷重がそれぞれ異なってお
    り、保護カバーを閉じ位置に向かって移動して開き位置
    でのクリック係止を解除するときの荷重が一番重くなっ
    ていることを特徴とするレンズ付きフイルムユニット。
  3. 【請求項3】 前記クリック機構は、保護カバーを閉じ
    位置に向かって移動して閉じ位置にクリック係止させる
    ときの荷重が一番軽いことを特徴とする請求項2記載の
    レンズ付きフイルムユニット。
JP14466998A 1998-05-26 1998-05-26 レンズ付きフイルムユニット Pending JPH11338008A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14466998A JPH11338008A (ja) 1998-05-26 1998-05-26 レンズ付きフイルムユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14466998A JPH11338008A (ja) 1998-05-26 1998-05-26 レンズ付きフイルムユニット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11338008A true JPH11338008A (ja) 1999-12-10

Family

ID=15367489

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14466998A Pending JPH11338008A (ja) 1998-05-26 1998-05-26 レンズ付きフイルムユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11338008A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011002935A (ja) * 2009-06-17 2011-01-06 Toshiba Corp 電子機器
JP2016071168A (ja) * 2014-09-30 2016-05-09 京セラオプテック株式会社 クリック機構

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011002935A (ja) * 2009-06-17 2011-01-06 Toshiba Corp 電子機器
JP2016071168A (ja) * 2014-09-30 2016-05-09 京セラオプテック株式会社 クリック機構

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH05210210A (ja) レンズ付フィルムユニット
EP1408367B1 (en) Method for sticking labels on a lens-fitted photo film unit
JP2004252154A (ja) 撮像装置
JP2000029104A (ja) ストロボ内蔵型レンズ付きフイルムユニット
JPH11338008A (ja) レンズ付きフイルムユニット
JP3818558B2 (ja) レンズ付きフイルムユニット
JPS637374B2 (ja)
JP3832800B2 (ja) カメラ
JPH07146531A (ja) レンズ付フィルムユニットとストロボトリガスイッチ及びプリント基板
JPS6217801Y2 (ja)
JP3215983B2 (ja) レンズ付フィルムユニット
JP3259068B2 (ja) レンズ付フィルムユニット
JP2606163Y2 (ja) レンズ付フィルムユニット
JP2543947Y2 (ja) フィルム一体型カメラ
JP3122798B2 (ja) レンズ付フィルムユニット及びレンズ付フィルムユニット製造方法
JP2576915Y2 (ja) レンズ付フィルムユニットのレリーズロック機構
JP2577602Y2 (ja) レンズ付フィルムユニット
JPH11338012A (ja) レンズ付きフイルムユニット
JPH10104711A (ja) カメラ
JPH07114058A (ja) カメラ
JP2002006365A (ja) シャッタ装置
JPH11212152A (ja) カメラ
JP2000347283A (ja) カメラ
JPH0519339A (ja) 簡易型カメラ
JPH0486630A (ja) ストロボ内蔵一眼レフレックスカメラ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20040302

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20061011

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070307