JPH10104727A - カメラ - Google Patents

カメラ

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JPH10104727A
JPH10104727A JP8261071A JP26107196A JPH10104727A JP H10104727 A JPH10104727 A JP H10104727A JP 8261071 A JP8261071 A JP 8261071A JP 26107196 A JP26107196 A JP 26107196A JP H10104727 A JPH10104727 A JP H10104727A
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JP
Japan
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film
magnetic
frame
signal
camera
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Application number
JP8261071A
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English (en)
Inventor
Wataru Sasaki
弥 佐々木
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Fujinon Corp
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Fuji Photo Optical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10104727A publication Critical patent/JPH10104727A/ja
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Priority to US09/366,727 priority patent/US6181879B1/en
Priority to US09/366,644 priority patent/US6266487B1/en
Priority to US09/366,646 priority patent/US6141502A/en
Priority to US09/875,150 priority patent/US6374058B2/en
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Abstract

(57)【要約】 【課題】磁気ヘッドから得られた信号を平滑化して電圧
レベルを読み込むことによりモータのノイズを効果的に
除去しつつ磁気情報の有無を判別し、未露光の撮影コマ
の位置にフイルムを給送することができるカメラを提供
する。 【解決手段】磁気ヘッド12のコイルの両端に生じた信
号電圧を増幅回路30で増幅した後、平滑回路32で平
滑化する。そして、平滑後の信号をさらにローパスフィ
ルタ33を介してフイルムの給送ムラによるノイズを除
去した後カメラのCPUのA/Dポート(MRCIN)
から読み込む。そして、読み込んだ信号レベルに基づい
て磁気記録の有無を検出する。この際、磁気記録が行わ
れるとすれば書き込みが行われる可能性が高い中央近傍
の領域のみ再生信号の読み込みを行うことにより、磁気
記録の有無を確実に判別することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカメラに係り、特
に、写真フイルム上の磁気記録層に記録された磁気情報
に基づいて各撮影コマの露光の有無を検知し、未露光の
撮影コマからの再撮影を行い得るカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、銀塩フイルムの片面に磁性層を形
成した新たな写真フイルムが提案されており(USP5
130745号)、このフイルムを収納する為のフイル
ムカートリッジ及びこのフイルムカートリッジを用いて
撮影を行うカメラも開発され、世界的に規格化されるに
至っている。
【0003】図13(a)(b)に示す如く、新規格の
カートリッジロールフイルム100は、遮光構造を有す
る略円筒上のカートリッジケース101内に、スプール
102に巻回されたフイルム103が収納されると共
に、カートリッジケース101の一端に遮光蓋104が
設けられ、カメラに未装填の状態やカメラから取り出さ
れた状態では、常時フイルム103がカートリッジケー
ス101内に完全に収納され、遮光蓋104にて外部光
から保護する構造となっている。
【0004】カートリッジケース101の側端には、ス
プール102と共に一体回転するデータディスク105
が設けられ、このデータディスク105の外側面には、
予めフイルム103の種類やフイルム感度、撮影可能コ
マ数等のフイルム情報を示すバーコードが印刷等されて
いる。また、カートリッジケース101の他の側端に
は、丸印、四角印、バツ印及び半月印の穴111、11
2、113、114が穿設されるとともに、これらの穴
の裏面側には、スプール102と一体回転する白色の舌
片(不図示)が設けられており、この舌片の停止位置に
応じて、丸印、四角印、バツ印及び半月印のいずれか一
つが所謂白抜き表示されるようになっている。
【0005】白の丸印の表示はカートリッジケース10
1内のフイルムが未露光であることを示し(unexpose)
、白の四角印の表示はフイルムが現像済みであること
を示し、白のバツ印はフイルムが露光済み且つ未現像で
あることがを示し(expose)、白の半月印はフイルムに未
露光の撮影コマが残存していることを示すもの(partia
l) と定められている。この白抜き表示は、VEI(vis
ual exposure index)とよばれ、これらの表示を外部か
ら目視することで、フイルムの使用状況を確認すること
ができる。
【0006】フイルム103は、フイルムベースの表面
103Fに銀塩感光層が塗布され、その裏面103Rに
は磁気記録層が塗布されている。また、フイルム103
の縁部には各撮影コマ120の範囲を規定する複数個の
パーフォレーション121、121…が穿設され、各撮
影コマの上端と下端の磁気記録領域124、125に撮
影時の光源の種類や焦点距離、その他の撮影情報や、写
真タイトル等のユーザーメッセージの情報を磁気記録で
きるようになっている。
【0007】かかる構造のカートリッジフイルムをカメ
ラに装填すると、カメラ内の光学読み取り機構がデータ
ディスク105のバーコード情報を読み取るとともに、
上記舌片の位置を検出することによって、フイルム情報
と使用状況の情報を自動的に認識し、未使用又は未露光
の撮影コマが残存するカートリッジフイルムの場合に
は、遮光蓋104を開けてスプール102を所定の方向
に回転させることにより、フイルム103を最初の撮影
コマまで自動給送する。
【0008】そして、フイルム103の全ての撮影コマ
について撮影が完了すると、カメラ内のリワインド機構
がフイルム103をカートリジケース101内に巻き取
ると共に、遮光蓋104を閉じ、更に、スプール102
に一体固定されている上記舌片をバツ印の穴に対向して
停止させることにより、露光済みの白抜き表示(バツ
印)を行わせる。
【0009】また、未露光の撮影コマが残存する撮影途
中の状態で強制的にリワインド操作が行われると、カメ
ラ内のリワインド機構がフイルム103をカートリッジ
ケース101内に巻き取るとともに、遮光蓋104を閉
じ、更に、スプール102に一体固定されている上記舌
片を半月印の穴に対向して停止されることにより、未露
光の撮影コマが残存している旨の白抜き表示を行わせ
る。
【0010】一方、装填されたカートリッジが露光済み
又は現像済みの場合には、撮影不能であるとして上記自
動給送を行わない等の処理が実行される。このようなカ
メラでは、未露光の撮影コマが残存する途中でフイルム
を強制リワインドしてカートリッジをカメラから取り出
すことができ、また、未露光の撮影コマが残存するフイ
ルムカートリッジがカメラに再装填されたときには、カ
メラ内の磁気ヘッドにより磁気記録層の情報を読み取
り、磁気情報の記録されていない部分までフイルムを給
送することによって、未露光の撮影コマからの再撮影を
行えるようになっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のカメラには、磁気記録層の情報を読み取るために高
感度、かつ高精度の再生磁気ヘッドが用いられており、
かかる磁気ヘッドは一般に大型で高価なものである。ま
た、それに付随する駆動再生回路等も複雑になることか
ら、カメラが大型化、複雑化するという問題がある。
【0012】更に、前記磁気ヘッドは、フイルム給送中
に磁気情報の読み取りを行うために、フイルム給送用の
モータのノイズが重畳しやすいという問題もある。特
に、近年のカメラは小型化が要求され、上記モータと磁
気ヘッドとが近接して配置されることから磁気情報の読
み取りに誤動作を生じやすいという問題がある。本発明
はこのような事情に鑑みてなされたもので、モータのノ
イズを効果的に除去しつつ、磁気情報の有無を正確に判
別し、未露光の撮影コマの位置にフイルムを給送するこ
とができる小型のカメラを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決する為の手段】本発明は前記目的を達成す
る為に、磁気記録層が形成された写真フイルムを収納し
たフイルムカートリッジをカメラ内に装填し、該フイル
ムカートリッジから前記写真フイルムをモータ駆動によ
り給送するフイルム給送手段を有し、前記カメラ内に装
填されたフイルムカートリッジが、露光コマと未露光コ
マとを有する写真フイルムが収納された途中取り出しさ
れたフイルムカートリッジか否かを判別し、途中取り出
しされたフイルムカートリッジと判別すると、前記フイ
ルムカートリッジから最初の未露光コマまで前記写真フ
イルムを給送するカメラにおいて、撮影毎の1コマ送り
時に、撮影したコマに対応する磁気記録領域に磁気情報
を記録する磁気記録手段と、前記カメラ内に装填された
フイルムカートリッジが前記途中取り出しされたフイル
ムカートリッジと判別すると、前記写真フイルムの各コ
マの磁気記録領域に磁気情報が記録されているか否かに
よって前記最初の未露光コマを検出する未露光コマ検出
手段であって、コアにコイルが巻き付けられ、前記写真
フイルムの給送中に前記磁気記録層に当接される磁気ヘ
ッドと、前記コイルの両端に生じた信号電圧を増幅する
増幅回路と、前記増幅回路から出力された信号を平滑化
して出力する平滑回路と、前記平滑回路を経た信号の電
圧レベルを読み込み、該電圧レベルを参照値と比較し、
その比較結果に基づいて前記写真フイルムの各コマ毎の
磁気記録領域に磁気情報が記録されているか否かを検出
する磁気情報検出手段と、から成る磁気再生手段と、を
備えたことを特徴としている。
【0014】本発明によれば、磁気ヘッドのコイルの両
端に生じた信号電圧を増幅回路で増幅した後、平滑回路
で平滑化し、その平滑後の信号の電圧レベルを読み込ん
で、磁気情報の有無を判別している。磁気ヘッドで得ら
れた信号から磁気記録層に記録された情報内容を正確に
再現するのではなく、信号を平滑化したので、捲回数の
少ない磁気ヘッドを構成することができ、小型化及び低
価格化を達成できる。また、前記平滑回路によって、フ
イルム給送手段のモータのノイズのAC成分が重畳する
プラス側又はマイナス側の何れか片側の信号を除去し、
前記ノイズの影響を受けない他方の片側の信号のみを取
り出すことにより、正確な電圧レベルの読み込みが可能
となる。更に、磁気ヘッドで得られた信号を平滑化した
ことにより、電圧レベルを読み込むタイミングを規定す
るサンプリング周波数を高くする必要もないという利点
もある。
【0015】また、前記平滑回路に続いてローパスフィ
ルタを設け、該ローパスフィルタによってフイルム給送
手段によるフイルム給送速度の変動に起因するノイズを
除去することにより、一層正確な電圧レベルの読み込み
が可能となる。本発明の他の態様によれば、前記フイル
ム給送手段により給送された写真フイルムの位置を認識
するフイルム位置認識手段を設け、該フイルム位置認識
手段により前記写真フイルムの各コマ毎の磁気記録領域
に対する前記磁気ヘッドの位置を把握し、各コマ毎の磁
気記録領域のうち磁気情報が記録されている可能性の高
い中央近傍の領域に限り前記磁気情報検出手段による磁
気再生信号の読み込みを行うようにしている。各コマ毎
に規定されている磁気記録領域のうち、前後の端の部分
には磁気情報が記録されない場合も考えられるので、磁
気記録が行われるとすれば書き込みが行われる可能性が
高い中央近傍の領域のみ再生信号の読み込みを行うこと
により、磁気記録の有無を確実に判別することができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
るカメラの好ましい実施の形態について詳説する。図1
には、本発明の実施の形態に係るカメラの構成が示され
ている。このカメラは、図13に示した新規格カートリ
ッジロールフイルムが用いられるカメラであり、撮影が
完了する毎にマイクロコンピュータ2からモータドライ
バ3に巻き上げ指令が入力され、スプール4に内蔵され
たモータ5が駆動される。モータ5の回転により、駆動
伝達機構6を介してスプール4がフイルム巻き上げ方向
に回転し、写真フイルム7の給送が開始される。これに
より、カートリッジ8から写真フイルムが引き出され、
スプール4に巻き取られていく。
【0017】前記駆動伝達機構6は、カートリッジ8の
スプール8aを回転させることもできるようになってお
り、カートリッジ8の装填直後にはスプール8aをフイ
ルム送出し方向に駆動して写真フイルム7を先端から送
り出す。その後、写真フイルム7の先端がスプール4に
巻きつき、スプール4の回転によってカートリッジ8側
のスプール8aの回転による送出し速度よりも早い速度
で写真フイルム7の給送が行われるようになると、カー
トリッジ8側のスプール8aはフイルム給送に従動して
回転するようになる。
【0018】こうして、フイルムリーダ部がスプール4
に巻き取られ第1コマ目が撮影位置に送られた時点でモ
ータ5が停止する。また、巻戻し時には、モータ5が逆
転してカートリッジ8側のスプール8aがフイルム巻き
込み方向に駆動され、スプール4は従動回転する。そし
て、写真フイルム7は、先端部まで完全にカートリッジ
8に巻き込まれる。
【0019】写真フイルム7は1コマ当たり2個のパー
フォレーション7a、7bが形成され、特に第1コマ目
については、前記パーフォレーション7aよりもフイル
ム先端側に更に1個のパーフォレーションが設けられて
いる。これらのパーフォレーションの通過域には、反射
型のフォトセンサ9が対峙しており、該フォトセンサ9
からの光電信号はPFパルス発生器10に入力される。
PFパルス発生器10は、フォトセンサ9の前面をパー
フォレーションパーフォレーション7a、7bが通過す
る毎にパルス信号を出力する。このパルス信号はマイク
ロコンピュータ2に入力される。
【0020】マイクロコンピュータ2は、撮影完了信号
を受けた後、モータドライバ3を介してモータ5を駆動
してフイルム給送を開始させる。そして、フイルムの先
頭側のパーフォレーション7aがフォトセンサ9で検知
されたときにフイルム給送を停止させてフイルム1コマ
給送を終える。写真フイルム7の背面側の全面には、透
明な磁気記録層が形成されており、フイルム1コマ給送
が行われている期間中に磁気ヘッド12が駆動され、例
えば、撮影年月日情報、露出情報等が各撮影コマ毎の所
定の磁気記録領域11に磁気記録される。尚、この情報
の記録に際しては、情報を構成する文字や数字は全て2
値コードに変換され、この2値コードがデジタル記録さ
れる。
【0021】記録再生回路15は、記録時にマイクロコ
ンピュータ2から供給される記録信号に対応してディー
ティー比が異なるデータパルスを生成する。このデータ
パルスに基づいて磁気ヘッド12によって2値コード
「1」,「0」の形態で磁気記録が行われることにな
る。この磁気記録を行う際、単位ビット長がフイルム給
送速度に影響を受けて変化することが無いように、エン
コーダ16とENCパルス発生器17とが用いられてい
る。エンコーダ16は、写真フイルム7の給送に従動し
て回転する円板に放射状に一定のピッチでスリットを形
成したエンコード板16aと、このスリットの通過を光
電検出するフォトインタラプタ16bとから構成され、
フォトインタラプタ16bから写真フイルム7の給送速
度に同期して変動する光電信号が出力される。この光電
信号がENCパルス発生器17で整形され、フイルム給
送速度に同期したエンコードパルスとしてマイクロコン
ピュータ2に入力される。例えば、前記エンコード板1
6aは、円周8mmに形成され1回転すると256本の
エンコードパルスが生成されるようになっている。
【0022】磁気記録時、前記マイクロコンピュータ2
は、前記エンコードパルスの間隔を監視しながら記録再
生回路15に記録信号を送り、前記記録再生回路15
は、この記録信号に基づいて磁気記録の単位ビット長の
中で2値コードの「1」,「0」に対応したタイミング
で磁気ヘッド12が発生する磁界を反転させる。また、
前記マイクロコンピュータ2は、磁気再生時に前記エン
コードパルスに同期してA/Dポートから再生信号のデ
ータを読み込むようになっている。
【0023】尚、エンコーダの構成は、上記に限らず、
給送用モータ5の軸に前記エンコード板を組付け、エン
コード板に放射上に多数本形成されたスリットの通過を
フォトインタラプタで検知する構成にしてもよい。図1
に示したメモリ18は、ROM領域とRAM領域とを有
し、そのROM領域には上述の磁気記録を実行させ、或
いは、前記磁気記録領域11から磁気情報を読み出すと
きのシーケンスプログラムが格納されているとともに、
磁気記録すべき情報を2値コードに変換するためのデー
タ等が格納されている。
【0024】また、前記RAM領域は、磁気記録再生処
理を行うときのデータやフラグの一時的記憶に用いられ
る。磁気記録の方法や再生処理については更に後述する
(図3、図12)。図2には、磁気ヘッド12の構成の
一例が示されている。磁気ヘッド12は、単一のコア1
3に単一のコイル14を100〜600ターン程度巻き
付けて構成され、コイル14の両端子14a、14bが
そのまま、記録及び再生に兼用される。尚、磁気ヘッド
の構成は、同図に示す2端子のものに限らず、単一のコ
アに記録用、再生用の2種類のコイルを巻いたものでも
よいし、記録用ヘッドと再生用ヘッドとを別々に設けて
もよい。
【0025】同図に示す磁気ヘッド12は、単一のコア
13に単一のコイル14を巻いて磁気ヘッドを記録及び
再生に共用することにより、記録時にコイルに流された
電流によって再生側に誘導電流が生じないという利点が
ある。また、100〜600程度のターン数としたこと
により、磁気ヘッドの小型化(薄型化)及び低コスト化
を図ることができるという利点がある。
【0026】図3には、磁気記録のパターンの一例が示
されている。同図中及びは、それぞれ図2に示した
コイル14の端子14a、14bの端子電位の切替タイ
ミングを示し、同図中IH はコイル14に流れる記録電
流の向きを表している。コイル14の端子14aがハイ
レベル、端子14bがローレベルになると、図2の矢印
方向(プラス方向)に記録電流IH が流れ、磁気記録層
には「N磁化領域」(図3の記録パターン中,磁力線を
右向きに図示した領域)が記録される。逆に、端子14
aがローレベル、端子14bがハイレベルになると、図
2の矢印とは逆向き(マイナス方向)に記録電流IH
流れ、磁気記録層には「S磁化領域」(図3の記録パタ
ーン中,磁力線を左向きに図示した領域)が記録され
る。
【0027】磁気記録の単位ビット長を決める一記録周
期Tは、端子14aがハイレベルに立ち上がる周期で決
められ、2値コードの「1」,「0」を決めるデータパ
ルスのパルス幅TD は「N磁化領域」の終端が一記録周
期Tの前半に位置しているか、後半に位置しているかで
決まる。そして、2値コードの「1」を記録するときに
はパルス幅TD ≧T/2、2値コード「0」を記録する
時にはパルス幅TD <T/2となるようにマイクロコン
ピュータ2から記録再生回路15に記録信号が入力され
る。
【0028】図4には、記録再生回路15の構成例が示
されている。記録再生回路15は、主として、破線で囲
んだように電源回路15a、再生回路15b、及び記録
回路15cから構成されている。電源回路15aは、撮
影時のシャッタ羽根の開閉やフイルムの給送の電源とし
ても共用される電池20を含み、この電池20には、例
えば3Vのリチウム電池が用いられる。そして、昇圧回
路21により5Vの電圧が得られ、レギュレータ22に
より5V及び4.1Vの電圧が得られ、レギュレータ2
3により2.3Vの電圧が得られるようになっている。
【0029】前記レギュレータ23の出力ポートには、
スイッチング用のトランジスタ24が接続されており、
そのベース端子はカメラのCPU(図1に示したマイク
ロコンピュータ2に相当する)のMRCONポートに接
続されている。装填されたフイルムカートリッジ8に未
露光のコマが残存することが確認された場合、このMR
CONポートからローレベル(L)信号が出力され、ト
ランジスタ24のベース端子がアース電位になった時に
再生回路15bの増幅回路30に2.3Vの基準電圧が
供給される。尚、電源回路15aに含まれる2個のコン
デンサ25、26は、レギュレータ23からの基準電圧
2.3Vに高周波ノイズが乗ることを防いでいる。
【0030】再生回路15bは、磁気ヘッド12、増幅
回路30、平滑回路32、及びローパスフィルタ33か
ら構成されている。増幅回路30は、磁気ヘッド12の
コイルに流れた再生電流を再生信号に変換する抵抗35
と、該抵抗35から得られた信号電圧を非反転増幅する
オペアンプ36、37、38を有している。各オペアン
プ36、37、38には、一般の市販品を用いることが
でき、静電破壊防止用に入力段に保護抵抗を組み込んだ
ものを用いるのが好ましい。
【0031】また、オペアンプ38には高周波ノイズカ
ット用のコンデンサが設けられている。尚、同図では3
つのオペアンプを用いて信号電圧を3段階に増幅してい
るが、増幅回路30の構成はこれに限るものではない。
また、増幅回路はIC化してもよい。各オペアンプ3
6、37、38の電源供給ラインには、レギュレータ2
2の出力ポート(VOFポート)から5Vの電源が供給さ
れ、各オペアンプ36、37、38の反転入力端子に
は、レギュレータ23の出力ポートから基準電圧(2.
3V)が導かれるように構成されている。即ち、増幅回
路30は、レギュレータ22からの駆動電圧「+VCC
(5v)」、「−VCC(GND)」及びレギュレータ2
3からの基準電圧(2.3V)の三種類の電圧によって
駆動されるようになっている。尚、同図に示したよう
に、レギュレータを2つ利用することにより、オペアン
プのグランドを安定化できるという利点もある。
【0032】増幅回路30に駆動電圧を与えるレギュレ
ータ22は、カメラのCPUからの指令信号に基づいて
制御され、その指令信号に応じてオペアンプ36、3
7、38に駆動電圧の供給/遮断を行う。具体的には、
フイルムの給送指令期間中に駆動電圧が供給され、フイ
ルム停止期間中には駆動電圧が遮断される。駆動電圧が
供給されない場合、前記増幅回路30は不動作となる
が、不動作中のオペアンプ36、37、38に書き込み
時(記録時)の信号電圧が入力すると、オペアンプ3
6、37、38が故障する危険性あるので、記録時に
は、常に増幅回路30に駆動電圧を供給するようにして
いる。尚、磁気記録時には必ずモータ5が駆動されるこ
とから、モータ5の駆動時に増幅回路30に駆動電圧を
供給するようにしている。
【0033】このように磁気情報の再生時(リード時)
のみならず、磁気情報の記録時(ライト時)にも増幅回
路30に駆動電圧(5V)を供給することにより、非反
転入力端子にレギュレータ23からの基準電圧が供給さ
れなくなったオペアンプ36、37、38をコンパレー
タ的に使用することとし、オペアンプ36、37、38
を保護している。
【0034】増幅回路30に続く平滑回路32は、ダイ
オード40、コンデンサ41及び抵抗42から構成さ
れ、前記増幅回路32で増幅された電気信号を平滑化す
るものである。写真フイルム7上の磁気記録層に記録さ
れている磁気情報から未露光の撮影コマの位置を認識す
るには、磁気記録層に磁気情報が記録されているか否
か、その有無を判別すれば足り、磁気情報の内容、即ち
2値コードの「1」,「0」を正確に読み取る必要性な
い。かかる観点から、前記増幅回路30で増幅された信
号を平滑化して、そのエンベロープ波形に基づいて磁気
情報の記録の有無を判別することにしている。
【0035】その際、磁気ヘッド12を介して取得され
た信号は、フイルム給送用のモータ5のノイズ成分を含
んでいる。モータ5のノイズ発生力については後述する
が(図5)、モータのノイズのAC成分は、モータ5と
磁気ヘッド12の配置関係に応じてプラス側又はマイナ
ス側の何れか一方の側に現れる。この点に着眼し、図4
では、モータ5のAC成分がプラス側に現れるように配
置して、モータのノイズのAC成分を除去するように平
滑回路32のダイオード40の向きを設定し、信号の負
の領域(片側)だけを取り出している。
【0036】ところで、信号に重畳するノイズとして
は、上記モータ5のノイズ以外に、フイルムの給送速度
ムラに起因するものもある。写真フイルム7の給送速度
が速いほど信号出力は高く、給送速度が遅いほど信号出
力は低くなる。従って、フイルムが古くなったり、固く
なったりした場合など給送負荷がかかると、この給送速
度の変動が信号出力の変動となって現れる。かかるフイ
ルム給送ムラに起因するノイズを除去する目的で平滑回
路32に続いてローパスフィルタ33が設けられてい
る。
【0037】ローパスフィルタ33は抵抗44とコンデ
ンサ45とから成り、両者の組み合わせによって遮断周
波数を設定できる。例えば、16Hz程度の低い周波数
のローパスフィルタを形成することにより、フイルム給
送速度の変動を吸収することができる。ローパスフィル
タ33を経た再生信号は、マイクロコンピュータ2のA
/Dポート(MRCIN)に導かれる。マイクロコンピ
ュータ2では、この再生信号に基づいて磁気記録の有無
を判別する。判別の方法については後述する(図1
2)。
【0038】次に、磁気情報の読み込みのタイミングに
ついて説明する。マイクロコンピュータ2のA/Dポー
ト(MRCIN)に加えらえる再生信号の読み込みは、
前記エンコーダ16に基づくエンコードパルスに同期し
て行われる。この際、パーフォレーション7aのエッジ
を検出してから、エンコーダ16からのパルス数を所定
量、例えば、256パルス分カウントし、この256本
分のデータを読みとばしてから、A/Dポートから磁気
情報の読み込みを開始する。
【0039】各撮影コマ毎の磁気記録領域11のうち、
パーフォレーション7a、7b間の中心付近の領域は磁
気情報が記録されている可能性が高いことに着目し、各
コマの磁気記録領域11のうち、端から所定量(256
本)のパルス分を読み飛ばして以後、256回の読み込
み(測定)を行うことにしている。そして、256回の
読み込みデータの平均、又は積算に基づいて信号レベル
を判断する。このように、磁気記録の有無を検出するた
めの磁気情報の読み込みを当該領域に限定することによ
り、磁気情報の有無を確実に検出することができる。
【0040】また、各撮影コマの磁気情報の読み込み
前、リファレンスデータの取得も、256回分のデータ
を取得することにし、その平均又は積算に基づいて同様
に処理する。尚、エンコーダ16を給送用モータ5の軸
に組付けた場合には、モータ5の駆動直後、写真フイル
ム7が磁気ヘッド12に接触する以前にリファレンスデ
ータを取得することができる。
【0041】次に、記録再生回路15の記録回路15c
について説明する。磁気ヘッド12には増幅回路15b
と並列して記録回路15cが接続されており、写真フイ
ルム7を給送しながら、写真フイルム7の磁気記録層に
磁気情報を書き込むことができるようになっている。記
録回路15cは、磁気ヘッド12のコイルに流れる記録
電流の方向を制御して磁気記録を行うものである。磁気
ヘッド12は、ブリッジ結合されたスイッチングトラン
ジスタ50、51、52、53によって駆動され、これ
らのスイッチングトランジスタ50、51、52、53
のオン/オフは、制御トランジスタ54、55によって
制御される。
【0042】制御トランジスタ54、55のベース端子
は、それぞれマイクロコンピュータ2のMHCポート、
MHDポートに接続されており、磁気記録時にはMHC
ポート及びMHDポートに相反してハイ/ロー信号が加
えられることによって、制御トランジスタ54、55が
それぞれオン/オフされる。また、記録回路15cのス
イッチングトランジスタ50のベース端子は、抵抗58
を介して前記レギュレータ22の出力ポート(VAFポー
ト)と接続されている。このようにプルアップ回路を形
成したことによりスイッチングトランジスタ50の動作
の安定化が図られている。
【0043】このプルアップ回路を設けないとすると、
スイッチングトランジスタ50のベースとコレクタがフ
リーになり動作的に不安定となるという欠点がある。即
ち、再生時にはMHCポート及びMHDポートが共にロ
ーレベルとなるが、スイッチングトランジスタ50のエ
ミッタには電池20から3Vの電圧が加えられおり、ノ
イズ等によりスイッチングトランジスタ50のエミッタ
−コレクタ間に微小な電流が流れると、電池20から電
流を取り出すことになる。これが増幅回路30で増幅さ
れ、磁気ヘッド12で発生する電流の再生信号に重畳し
てしまうという問題がある。例えば、再生時に記録回路
15c側に発生した電流がナノオーダ程度の微小なもの
であっても、増幅回路30の作用によって信号レベル程
度にまで増幅されてしまうことになる。
【0044】従って、再生時には、記録回路15c側か
らの電流の侵入を完全に遮断する必要がある。そのた
め、スイッチングトランジスタ50のベース端子に上記
プルアップ回路を設け、フイルム給送時にレギュレータ
23からスイッチングトランジスタ50のベースに電位
が与えられるようになっている。尚、図中左側のスイッ
チングトランジスタ51については、再生時にコレクタ
端子に基準電位2.3Vが供給されていることから動作
が不安定となることはないので、プルアップの必要がな
い。
【0045】次に、記録回路15cの記録時の作用につ
いて説明する。マイクロコンピュータ2からのクロック
パルス及びデータパルスによって、MHCポート及びM
HDポートは相反してハイレベル/ローレベルに切り換
えられ、スイッチングトランジスタ54、55が択一的
にオン/オフする。例えば、スイッチングトランジスタ
54がオンし、スイッチングトランジスタ55がオフす
ると、制御トランジスタ50、53がオンして磁気ヘッ
ド12のコイル14には図中矢印方向に記録電流IH
流れ、写真フイルム7の磁気記録領域11に「N磁化領
域」の記録が行われる。逆に、スイッチングトランジス
タ54がオフし、スイッチングトランジスタ55がオン
すると、制御トランジスタ51、52がオンしてコイル
14には図中矢印とは逆方向に記録電流IH が流れ、磁
気記録領域11に「S磁化領域」の記録が行われる。
【0046】コイル14に流れる記録電流IH の大きさ
は、駆動電圧となっている電池20の電圧と、抵抗60
(又は抵抗61)と、コイル14のもつ抵抗とから定ま
る。図4に示した磁気ヘッド12のコイル14の直線抵
抗は、数10Ω程度であり、一般のオーディオ機器の磁
気ヘッドに用いられている数100Ω程度のものと比較
してかなり小さい値となっている。
【0047】コイル14には、電流の向きに応じて保護
抵抗60、61が直列接続されるようになっており、記
録時や再生時にコイル14に過大な電流が流れることを
防いでいる。尚、コイル14の線径や捲回数は、その直
線抵抗を数10Ω程度にし、更に適正な磁気記録、再生
のためにアンペアターン(AT)数を3以上、より好ま
しくは5以上にすることを考慮して決められる。
【0048】また、この記録回路15cには、トランジ
スタ72、73を含むブレーキ回路が設けられている。
トランジスタ72、73のベース端子はマイクロコンピ
ュータ2のMHBポートに接続されており、磁気記録終
了時に該MHBポートにハイレベル信号が1パルス加え
られることによって、トランジスタ72、73が共にオ
ン状態となる。
【0049】これにより、コイル14の両端が短絡さ
れ、磁気ヘッド12の周辺に蓄積された電荷が上述した
ブリッジ回路(50、51、52、53)から一斉に放
出され、不安定な記録電流がコイル14に流れることも
ない。尚、この際、ブリッジ回路内の抵抗60、61が
保護抵抗として作用し、ブリッジ回路内に過大な電流が
流れることもない。
【0050】かかる構成により、磁気記録終了時に磁気
ヘッド12周辺の浮遊電荷を瞬間的にクリアし、エンド
記録に続いて確実に非磁化領域を形成することができる
ようになり、ノイズによる誤記録が解消される。次に、
モータ5のノイズ発生力について説明する。図5には、
モータ5のマグネット配置と漏洩磁束の関係が示されて
いる。漏洩磁束にはAC成分とDC成分とがあり、磁気
ヘッド12が感知して問題となるのは、主としてAC成
分である。同図に示すように、AC成分はロータのNS
の切り換わりにより発生し、AC成分が大きくなる方向
とDC成分が大きくなる方向とは約90度ずれている。
このAC成分と略同方向に、ブラシと整流子の接点が急
激に変化することに起因するブラシノイズが発生する。
【0051】図1に示したスプール4内のモータ5を軸
方向に角度(向き)を変えて配置した場合のノイズの変
化を調べると、ノイズが小さくなる角度の周辺はノイズ
の変化が急峻であり、ノイズの予測が困難であるのに対
し、ブラシノイズを含むAC成分が大きく現れる角度で
はノイズの変化は安定している。しかも、この場合AC
成分はプラス側又はマイナス側の何れか一方のノイズに
限られている。
【0052】かかる観点から、ノイズを積極的に片側
(プラス側)に発生させるようにモータ5と磁気ヘッド
との配置関係を定め、このプラス側に発生するノイズ
(AC成分)を前記平滑回路32のダイオード40によ
って除去している。尚、ノイズをマイナス側に発生させ
る配置とした場合には、平滑回路32のダイオードの向
きを順方向に変え、上側(プラス側)の信号だけを取り
出すようにする。
【0053】次に、図4に示した記録再生回路15にお
ける再生時の作用について波形図を参照しながら説明す
る。図6には、増幅回路を経た直後(平滑前)の信号の
一例が示されている。尚、横軸の1目盛が約50msに
相当する。左右の振幅の大きい部分が磁気記録層に記録
された磁気データを表し、同図の中央付近の振幅のやや
小さい部分が磁気情報が存在しない領域(例えば、コマ
とコマとの間の領域)を表している。磁気データが存在
しない領域についても、モータ5等のノイズの影響が認
められる。
【0054】図7には、磁気データが存在する部分を拡
大したものであり、横軸の1目盛が約1msに相当す
る。同図に示すように、磁気データは、極性が反転した
クロックパルスとディーティー比が異なるデータパルス
とが組み合わされている。図6、図7に示した信号(増
幅回路30を経た信号)を平滑回路32で平滑化し、片
側(負側)だけを取り出した場合の波形図が図8に示さ
れ、更に、その信号はローパスフィルタ33を経ること
によってノイズ成分が除去される(図9参照)。尚、図
8、図9は、横軸の1目盛が約0.2msに相当する。
【0055】図10には、平滑回路32及びローパスフ
ィルタ33の抵抗42、44とコンデンサ41、45の
組み合わせを変更した場合の再生信号の一例が示されて
いる。図9と比較すると分かるように、平滑回路32及
びローパスフィルタ33の性能は、抵抗42、44とコ
ンデンサ41、45の組み合わせに依存しており、図4
に示したA/Dポートへの入力を考慮して適切な組み合
わせを選択する。
【0056】次に、上記の如く構成されたカメラの作用
について図11に示すフローチャートに沿って説明す
る。カメラにフイルムカートリッジ8が装填されると、
先ず、DEP−DD処理が行われる(ステップS11、
以下ステップ番号のみを示す。)。この処理では、装填
されたカートリッジ8に設けられているデータディスク
のバーコードを光学読み取り部で読み取り、フイルム感
度やフイルムの種類、撮影可能枚数等の情報を取得する
とともに(DD制御)、白抜き表示の為の舌片の位置を
検出することによって、装填されたカートリッジ8の使
用状況を検出し(DEP読み込み)、これらの情報をメ
モリ18の所定の領域に記憶する。次いで、上記検出さ
れた使用状況の検出の結果、未撮影コマが残存している
カートリッジ8(partial)が再装填された否かを判別し
(S12)、未撮影コマの残存しているカートリッジ8
の場合には、ミッドロールチェンジ(MRC)制御と呼
ばれる処理が行われる(S13)。MRC制御のサブル
ーチンについては後述する(図12)。
【0057】S12において、未撮影コマが残存してい
るカートリッジ以外のカートリッジが装填されたと判断
した場合には、処理はS14に進み、未使用(例えば新
品)のカートリッジ8であるか否かを判別する。未使用
のカートリッジでもなければ、撮影不能(露光済み)の
カートリッジである判断し、フイルム給送等の処理を行
うことなく、処理は図中(A)に進む。即ち、VEI制
御において、スプール4及び前述の舌片を所定の位置に
移動させることによって露光済みであることを示すバツ
印の白抜き表示(expose) に設定され、カートリッジ装
填処理が終了する。
【0058】一方、S14において、装填されたカート
リッジが未使用のものであることが確認された場合に
は、DD制御で読み込んだ情報を基に全撮影コマ数Nma
x を示すフレームセットフラグをメモリ18の所定領域
に記憶し、フレームセットフラグの数値Nmax に合わせ
たフイルム給送を行う。即ち、先頭の撮影コマまでフイ
ルム給送するファーストフレームセット(FFS)が実
行される(S15)。
【0059】ファーストフレームセット制御(S1
5)、又はMRC制御(S13)の後、ストロボ充電制
御が行われ(S16)、カメラの初期値設定が行われる
(S17)。こうして、撮影可能状態が整えられた後、
マニュアルリワインド(MR)スイッチの状態が確認さ
れる(S18)。MRスイッチは、カートリッジ内に未
露光もコマが残存している途中で強制的にリワインドす
るために設けられているものであり、ユーザが該MRス
イッチをオン操作しい限り、通常はオフ状態にある。
【0060】MRスイッチがオフの場合、続いて、レリ
ーズスイッチの状態を判別する。即ち、シャッターレリ
ーズスイッチが押圧操作されたか否かが判別され、レリ
ーズスイッチがオフの場合処理はS18に戻り、レリー
ズスイッチがオンの場合には、自動露光・オートフォー
カス(AE・AF)制御(S20)に続いて、シャッタ
ー制御(S21)が実行され、撮影が行われる。そし
て、当該撮影コマに関する撮影条件等の磁気書き込みデ
ータをRAMにセットし(S22)、その後、1コマ自
動巻き上げの際に磁気情報の書き込み制御が行われる
(S23)。
【0061】具体的には、MHCポートとMHDポート
とが相反して、それぞれH/L制御、L/H制御され、
各コマの磁気記録領域11に「N磁化領域」又は「S磁
化領域」が形成される。このとき、MRCONポートは
オフ(H出力)され、増幅回路30に基準電圧は供給さ
れないが、レギュレータ22のVOFポートはオン(5V
出力)されている。このため増幅回路30はコンパレー
タとして作用し、オペアンプ36、37、38の保護が
図られている。
【0062】次いで、全コマの撮影が終了したか否かが
確認され(S24)、終了していない場合、即ち、未露
光のコマが残っている場合には、処理は図中(B)で示
すS18に戻る。他方、全コマの撮影(露光)が終了し
ている場合には、自動的にフイルムをリワインドする巻
戻し制御が実行される(S25)。この際、VEI制御
においてスプール4及び前述の舌片を所定の位置に移動
させることによって露光済みであることを示すバツ印の
白抜き表示(expose)に設定する。
【0063】ところで、S18でMRスイッチがオン操
作されると、強制的なリワインド処理(巻戻し制御)が
実行される(S28)。即ち、モータ5が反転駆動さ
れ、引き出されていたフイルムがカートリッジ内に巻き
戻され、遮光蓋が閉じられる。この際、撮影経験の有無
が確認され(S29)、撮影経験の無い(未使用)フイ
ルムの場合には、VEI制御において未使用であるとを
示す丸印の白抜き表示(unexpose) に設定してから(S
30)処理を終了し、撮影経験のあるフイルムの場合に
は、VEI制御において未露光コマが残存することを示
す半月印の白抜き表示(patial)に設定してから(S3
1)処理を終了する。これにより、フイルムカートリッ
ジをカメラから取り出した時に、フイルムの使用状況を
容易に確認できる。
【0064】次に、MRC制御の処理について説明す
る。上述したS12において、未撮影コマの残存してい
るカートリッジ(partial)が装填されたことが検出され
ると、図12に示すミッドロールチェンジ(MRC)制
御のサブルーチンに移行する。MRC制御が開始される
と、先ず、バッテリーチェック(BC)制御が実行され
る(S41)。バッテリーチェックは、例えば負荷電流
を流した状態で電池20の出力電圧を検出し、その電圧
を所定の基準値と比較することにより行われ、電池20
の出力電圧が前記基準値に満たない場合に、バッテリー
NGと判断してBCNGフラグをセットする。
【0065】S42において前記BCNGフラグの状態
が判別され、このBCNGフラグがセットされている場
合には、フイルム給送等の処理に必要な電力が得られな
いので、VEI制御において未露光コマが残存すること
を示す半月印の白抜き表示(partial) に設定した後(S
43)、処理を終了する。他方、S42において、この
BCNGフラグがセットされていない場合、即ち、バッ
テリーの残量が所定量以上ある場合には、モータ5が正
転駆動され、フイルムのフォワード(FWD)給送が行
われる(S44)。このとき図4に示したレギュレータ
22のVOF端子が5V出力となり、増幅回路30に駆動
電圧5Vが供給される。
【0066】そして、マイクロコンピュータ2のMHC
ポート及びMHDポートが共にロー(L)出力であるこ
とを確認してから(S45)、MRCONポートをL出
力にする(S46)。このように、MRCONをオンす
ることにより、増幅回路30のオペアンプ36、37、
38に基準電圧が供給され、増幅回路30は磁気ヘッド
12で生成される信号を増幅する増幅回路として作動す
る。
【0067】そして、写真フイルム7が磁気ヘッド12
に接触する以前、MRCINポートに加えられるA/D
値をリファレンスデータとして読み込む(S47)。こ
のリファレンスデータは、モータ5駆動開始から連続し
て256回読み込まれ、これらのデータの平均又は積算
に基づいてリファレンス値(MRCREF)が求められ
る。
【0068】図1で説明したように、写真フイルム7の
各コマの前後にはそれぞれパーフォレーション7a、7
bが形成され、フイルムの第1コマ目については、先頭
側のパーフォレーション7aよりもフイルムの先端側に
さらに一つのパーフォレーションが設けられている。従
って、各撮影コマの先頭側には常に2つのパーフォレー
ションが形成されていることになる。この2つのパーフ
ォレーションのうち、より先頭側のパーフォレーション
を第1パーフォレーション、後続する2つ目のパーフォ
レーションを第2パーフォレーションと呼ぶことにする
と、S48においてフォトセンサ9の出力に基づいて第
2パーフォレーションのエッジが通過したか否かが確認
される(S48)。第2パーフォレーションの通過が確
認された直後、エンコーダ16のエンコーダパルスのカ
ウントを開始する(S49)。
【0069】そして、このカウント値(ENCOUN
T)と256とを比較し(S50)、カウント値(EN
COUNT)が256よりも小さい場合、処理はS49
に戻り、カウント値が256になった時点で、MRCI
NポートのA/D値の読み込みが行われる(S50)。
尚、本実施の形態では磁気記録領域の中央付近のデータ
を取得するために256パルス分のデータを読みとばす
場合ことにしているが、磁気記録領域の中央付近のデー
タを取得することができれば、他の定数Aを設定しても
よい。
【0070】S50におけるA/D値の読み込みは、エ
ンコーダパルスに同期して256回読み込まれ、これら
のデータの平均又は積算に基づいて再生データ(MRC
AD)が求められる(S51)。この再生データ(MR
CAD)に所定の定数Bを加えた、MRCADCを求め
(S52)、このマージン(定数B)を含む再生データ
MRCADCと前記リファレンスMRCREFの差又は
比から大小関係を判別する(S53)。再生データの値
が小さい場合には、当該コマに磁気情報が記録されてい
ること、即ち、露光済みのコマであることを意味してお
り、フレームカウント数を1フレーム分インクリメント
して(S54)処理はS48に戻る。
【0071】他方、S53において、再生データの値の
方が大きい場合には、当該撮影コマに磁気情報が記録さ
れいないこと、即ち、未露光のコマであることを意味し
ており、フイルムの給送を停止する(S55)。そし
て、巻戻し制御が実行され(S56)、フレームカウン
ト数の第1パーフォレーションが通過するのが確認され
るまで、フイルムが巻き戻される(S57)。
【0072】S57において第1パーフォレーションが
通過が検出された時点で、再度モータ5が正転駆動され
フイルムがフォワード給送される(S58)。そして、
フレームカウント数の第2パーフォレーションが検出さ
れたときにモータ5の駆動が停止される(S59)。以
後、図11に示したメインルーチンに戻り、ストロボ充
電制御(S16)以降の処理が行われる。
【0073】このように、当該カメラは、1ロールの写
真フイルム7の途中のコマまで撮影を行った後に、撮影
済みの写真フイルム7を一旦カートリッジ8に巻き込
み、これを取り出すことができるようになっている。そ
して、未露光のコマが残存するカートリッジが装填され
た場合には、各コマ毎に磁気記録層に記録された磁気情
報の有無を検出することにより、フイルムカートリッジ
の未露光の撮影コマの位置を検出し、その撮影コマから
の再撮影を行うことができる。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るカメラ
によれば、磁気ヘッドのコイルの両端に生じた信号電圧
を増幅した後、平滑回路で平滑化し、その平滑後の信号
レベルを読み込んで磁気記録層に記録された磁気情報の
有無を判別するようにしたので、捲回数の少ない磁気ヘ
ッドを利用することができ、小型化及び低価格化を達成
できる。また、前記平滑回路によってモータのノイズの
ノイズの影響を受けない片側の信号のみを取り出すよう
にしたので、正確な電圧レベルの読み込みが可能とな
り、磁気記録の有無の判別精度を高めることができる。
【0075】また、前記平滑回路に続いてローパスフィ
ルタを設けることにより、フイルム給送速度の変動に起
因するノイズを除去することができ、一層正確な電圧レ
ベルの読み込みが可能となる。本発明の他の態様によれ
ば、各コマ毎の磁気記録領域のうち磁気情報が記録され
ている可能性の高い中央近傍の領域に限り磁気再生信号
の読み込みを行うようにしたので、磁気記録の有無を確
実に判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るカメラの構成を示す
ブロック図である。
【図2】磁気ヘッドの概略図である。
【図3】磁気記録パターンの説明図である。
【図4】記録再生回路の一実施の形態を示す回路図であ
る。
【図5】モータのノイズ発生方向を示す説明図である。
【図6】増幅回路を経た直後(平滑前)の信号の波形図
である。
【図7】図6に示した信号の部分拡大図である。
【図8】平滑回路を経た直後の信号の波形図である。
【図9】ローパスフィルタを経た後の信号の波形図であ
る。
【図10】平滑回路とローパスフィルタの抵抗及びコン
デンサの組み合わせを変更した場合のローパスフィルタ
を経た後の信号の波形図である。
【図11】カメラの処理の流れを示すフローチャートで
ある。
【図12】ミッドロールチェンジ(MRC)制御のサブ
ルーチンを示すフローチャートである。
【図13】新規格フイルムカートリッジの構造の説明図
である。
【符号の説明】
2…マイクロコンピュータ 4…スプール 5…モータ 6…駆動伝達機構 7、103…写真フイルム 8…フイルムカートリッジ 9…フォトセンサ 11、124、125…磁気記録領域 12…磁気ヘッド 13…コア 14…コイル 15…記録再生回路 15a…電源回路 15b…再生回路 16…エンコーダ 30…増幅回路 32…平滑回路 33…ローパスフィルタ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気記録層が形成された写真フイルムを
    収納したフイルムカートリッジをカメラ内に装填し、該
    フイルムカートリッジから前記写真フイルムをモータ駆
    動により給送するフイルム給送手段を有し、前記カメラ
    内に装填されたフイルムカートリッジが、露光コマと未
    露光コマとを有する写真フイルムが収納された途中取り
    出しされたフイルムカートリッジか否かを判別し、途中
    取り出しされたフイルムカートリッジと判別すると、前
    記フイルムカートリッジから最初の未露光コマまで前記
    写真フイルムを給送するカメラにおいて、 撮影毎の1コマ送り時に、撮影したコマに対応する磁気
    記録領域に磁気情報を記録する磁気記録手段と、 前記カメラ内に装填されたフイルムカートリッジが前記
    途中取り出しされたフイルムカートリッジと判別する
    と、前記写真フイルムの各コマの磁気記録領域に磁気情
    報が記録されているか否かによって前記最初の未露光コ
    マを検出する未露光コマ検出手段であって、コアにコイ
    ルが巻き付けられ、前記写真フイルムの給送中に前記磁
    気記録層に当接される磁気ヘッドと、前記コイルの両端
    に生じた信号電圧を増幅する増幅回路と、前記増幅回路
    から出力された信号を平滑化して出力する平滑回路と、
    前記平滑回路を経た信号の電圧レベルを読み込み、該電
    圧レベルを参照値と比較し、その比較結果に基づいて前
    記写真フイルムの各コマ毎の磁気記録領域に磁気情報が
    記録されているか否かを検出する磁気情報検出手段と、
    から成る磁気再生手段と、 を備えたことを特徴とするカメラ。
  2. 【請求項2】 前記平滑回路はダイオードを含み、前記
    モータのノイズのAC成分が重畳するプラス側又はマイ
    ナス側の何れか片側の信号を除去し、前記ノイズの影響
    を受けない他方の片側の信号のみを取り出すように構成
    されていることを特徴とする請求項1記載のカメラ。
  3. 【請求項3】 前記平滑回路から出力された信号から前
    記フイルム給送手段によるフイルム給送速度の変動に起
    因するノイズを除去するローパスフィルタを備え、前記
    ローパスフィルタから出力された信号を前記磁気情報検
    出手段で読み込むように構成されていることを特徴とす
    る請求項1記載のカメラ。
  4. 【請求項4】 前記フイルム給送手段により給送された
    写真フイルムの位置を認識するフイルム位置認識手段を
    有し、 前記フイルム位置認識手段により前記写真フイルムの各
    コマ毎の磁気記録領域に対する前記磁気ヘッドの位置を
    把握し、各コマ毎の磁気記録領域のうち磁気記録がされ
    ているとすれば磁気情報の書き込みが行われている可能
    性の高い中央近傍の領域に限り前記磁気情報検出手段に
    よる磁気再生信号の読み込みを行うようにしたことを特
    徴とする請求項1記載のカメラ。
JP8261071A 1996-10-01 1996-10-01 カメラ Pending JPH10104727A (ja)

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