JPH10133268A - 写真フイルム用磁気再生装置 - Google Patents

写真フイルム用磁気再生装置

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JPH10133268A
JPH10133268A JP8284277A JP28427796A JPH10133268A JP H10133268 A JPH10133268 A JP H10133268A JP 8284277 A JP8284277 A JP 8284277A JP 28427796 A JP28427796 A JP 28427796A JP H10133268 A JPH10133268 A JP H10133268A
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JP
Japan
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magnetic
frame
photographic film
recording area
magnetic recording
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JP8284277A
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English (en)
Inventor
Wataru Sasaki
弥 佐々木
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Fujinon Corp
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Fuji Photo Optical Co Ltd
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Publication date
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Priority to US09/366,727 priority patent/US6181879B1/en
Priority to US09/366,646 priority patent/US6141502A/en
Priority to US09/366,645 priority patent/US6163654A/en
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Abstract

(57)【要約】 【課題】各コマに対応した磁気記録領域の前後に存在す
る磁気情報の未記録領域を再生して参照値を取得し、こ
の参照値と各コマの磁気記録領域の再生信号の振幅に相
当する値とを比較して磁気記録の有無を判別する。 【解決手段】各コマに対応した磁気記録領域11の前
後、例えば、コマの両端を規定するパーフォレーション
7a、7bが形成されているフイルム区間は、通常、磁
気情報の書き込みが行われず、未記録領域が存在する。
この未記録領域に磁気ヘッド12が当接している期間中
に磁気ヘッド12から出力される再生信号を読み込んで
参照値を求める。特に、フォトセンサ9がパーフォレー
ション7a又は7bの到来を検出した時に参照値用デー
タの読み込みを開始し、パーフォレーションの穴幅区間
内で参照値用データを取得するのが制御上簡便である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は写真フイルム用磁気
再生装置に係り、特に、写真フイルム上の磁気記録層に
記録された磁気情報に基づいて各撮影コマの露光の有無
を検知し、未露光の撮影コマからの再撮影を行い得るカ
メラに適用可能な写真フイルム用磁気再生装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、銀塩フイルムの片面に磁性層を形
成した新たな写真フイルムが提案されており(USP5
130745号)、このフイルムを収納する為のフイル
ムカートリッジ及びこのフイルムカートリッジを用いて
撮影を行うカメラも開発され、世界的に規格化されるに
至っている。
【0003】この新規格のカートリッジロールフイルム
は、遮光構造を有する略円筒上のカートリッジケース内
に収納され、カメラに未装填の状態やカメラから取り出
された状態では、フイルムがカートリッジケース内に完
全に収納され、遮光蓋にて外部光から保護する構造とな
っている。カートリッジケースの側端には、丸印、四角
印、バツ印及び半月印の穴が穿設されるとともに、これ
らの穴の裏面側には、スプールと一体回転する白色の舌
片が設けられており、この舌片の停止位置に応じて、丸
印、四角印、バツ印及び半月印のいずれか一つが所謂白
抜き表示されるようになっている。
【0004】白の丸印の表示はカートリッジケース内の
フイルムが未露光であることを示し(unexpose) 、白の
四角印の表示はフイルムが現像済みであることを示し、
白のバツ印はフイルムが露光済み且つ未現像であること
がを示し(expose)、白の半月印はフイルムに未露光の撮
影コマが残存していることを示すもの(partial) と定め
られている。この白抜き表示は、VEI(visual expos
ure index)とよばれ、これらの表示を外部から目視する
ことで、フイルムの使用状況を確認することができる。
【0005】また、このフイルムの裏面には磁気記録層
が塗布され、各撮影コマに対応した磁気記録領域に撮影
時の光源の種類や焦点距離、その他の撮影情報や、写真
タイトル等のユーザーメッセージの情報を磁気記録でき
るようになっている。かかる新規格フイルムに対応した
カメラの中には、未露光の撮影コマが残存する途中でフ
イルムを強制リワインドしてカートリッジをカメラから
取り出すことができ、また、未露光の撮影コマが残存す
るフイルムカートリッジがカメラに再装填されたときに
は、カメラ内の磁気ヘッドにより磁気記録層の情報を読
み取り、磁気情報の記録されていない部分までフイルム
を給送することによって、未露光の撮影コマからの再撮
影を行えるものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のカメラでは、磁気記録層の情報を読み取るために高
感度、かつ高精度の再生磁気ヘッドが用いられており、
かかる磁気ヘッドは一般に大型で高価なものである。ま
た、それに付随する駆動再生回路等も複雑になることか
ら、カメラが大型化、複雑化するという問題がある。
【0007】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、簡便な構成により磁気情報の記録の有無を正確
に判別し、未露光の撮影コマの位置にフイルムを給送す
ることができる小型のカメラに適用可能な写真フイルム
用磁気再生装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決する為の手段】本発明は前記目的を達成す
る為に、磁気記録層が形成された写真フイルム上に、各
コマに対応してコマ毎の情報を記録する磁気記録領域が
規定され、該写真フイルムの給送中に前記磁気記録領域
から磁気情報を再生する写真フイルム用磁気再生装置に
おいて、前記写真フイルムの給送中に前記磁気記録層に
当接される磁気ヘッドを有し、前記写真フイルムの各コ
マに対応する各磁気記録領域の間に存在する磁気情報未
記録領域の再生期間中に前記磁気ヘッドから出力された
信号電圧の振幅を示す再生信号の電圧レベルから参照値
を求め、各コマに対応した前記磁気記録領域の再生期間
中に前記磁気ヘッドから出力された信号電圧の振幅に相
当する値と前記参照値とを比較し、その比較結果に基づ
いて前記磁気記録領域に磁気情報が記録されているか否
かの判別を行うことを特徴としている。
【0009】本発明によれば、各コマに対応する磁気記
録領域を再生して得られた信号の振幅に相当する値を参
照値と比較することによって、当該磁気記録領域に磁気
情報が記録されているか否かを判別するに際し、その判
別の基準となる参照値を前記前記写真フイルムの各コマ
に対応する各磁気記録領域の間に存在する磁気情報未記
録領域を再生することにより取得している。この磁気情
報未記録領域の再生期間中に磁気ヘッドから出力される
信号には磁気情報の信号成分が含まれていないため、適
正な参照値を求めることができ、磁気情報の記録の有無
を精度よく判別することができる。
【0010】また、写真フイルムの第1コマ目に対応す
る磁気記録領域の前方に存在する磁気情報未記録領域を
再生することにより参照値を取得するようにしてもよ
い。特に、各コマに対応した磁気記録領域の前方に存在
する磁気情報未記録領域を再生した際の再生信号から参
照値を求め、この参照値をその後に続く磁気記録領域の
再生信号のレベルの比較判別の基準として利用すること
が好ましい。これにより、参照値の取得環境と磁気記録
領域の再生信号の取得環境とが略同等となり、モータの
負荷等の影響を排した正確な判別が可能となる。
【0011】また、写真フイルムの片側の縁部に、各コ
マに先立って2個のパーフォレーションが形成されてい
る写真フイルムにおいては、これらのパーフォレーショ
ンが形成されたフイルム区間については、通常、磁気情
報の書き込みが行われていないという点に着眼し、磁気
ヘッドの読取部が前記パーフォレーションの穴幅の区間
内に位置するとき参照値を取得する。かかる構成によれ
ば、パーフォレーションの検出に基づいて参照値用のデ
ータの読み込みのタイミング制御が容易であるという利
点がある。
【0012】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
る写真フイルム用磁気再生装置の好ましい実施の形態に
ついて詳説する。図1には、本発明が適用されたカメラ
の構成が示されている。このカメラは、上述した新規格
カートリッジロールフイルムが用いられるカメラであ
り、撮影が完了する毎にマイクロコンピュータ2からモ
ータドライバ3に巻き上げ指令が入力され、スプール4
に内蔵されたモータ5が駆動される。モータ5の回転に
より、駆動伝達機構6を介してスプール4がフイルム巻
き上げ方向に回転し、写真フイルム7の給送が開始され
る。これにより、カートリッジ8から写真フイルムが引
き出され、スプール4に巻き取られていく。
【0013】前記駆動伝達機構6は、カートリッジ8の
スプール8aを回転させることもできるようになってお
り、カートリッジ8の装填直後にはスプール8aをフイ
ルム送出し方向に駆動して写真フイルム7を先端から送
り出す。その後、写真フイルム7の先端がスプール4に
巻きつき、スプール4の回転によってカートリッジ8側
のスプール8aの回転による送出し速度よりも早い速度
で写真フイルム7の給送が行われるようになると、カー
トリッジ8側のスプール8aはフイルム給送に従動して
回転するようになる。
【0014】こうして、フイルムリーダ部がスプール4
に巻き取られ、第1コマ目が撮影位置に送られた時点で
モータ5が停止する。また、巻戻し時にはモータ5が逆
転し、カートリッジ8側のスプール8aがフイルム巻き
込み方向に駆動され、スプール4は従動回転する。そし
て、写真フイルム7は、先端部まで完全にカートリッジ
8に巻き込まれる。
【0015】写真フイルム7は1コマ当たり2個のパー
フォレーション7a、7bが形成され、特に第1コマ目
については、前記パーフォレーション7aよりもフイル
ム先端側に更に1個のパーフォレーションが設けられて
いる。これらのパーフォレーションの通過域には、反射
型のフォトセンサ9が対峙しており、該フォトセンサ9
からの光電信号はPFパルス発生器10に入力される。
PFパルス発生器10は、フォトセンサ9の前面をパー
フォレーションパーフォレーション7a、7bが通過す
る毎にパルス信号を出力する。このパルス信号はマイク
ロコンピュータ2に入力される。
【0016】マイクロコンピュータ2は、撮影完了信号
を受けた後、モータドライバ3を介してモータ5を駆動
してフイルム給送を開始させる。そして、フイルムの先
頭側のパーフォレーション7aがフォトセンサ9で検知
されたときにフイルム給送を停止させてフイルム1コマ
給送を終える。写真フイルム7の背面側の全面には、透
明な磁気記録層が形成されており、フイルム1コマ給送
が行われている期間中に磁気ヘッド12が駆動され、例
えば、撮影年月日情報、露出情報等が各撮影コマ毎の所
定の磁気記録領域11に磁気記録される。尚、この情報
の記録に際しては、情報を構成する文字や数字は全て2
値コードに変換され、この2値コードがデジタル記録さ
れる。
【0017】記録再生回路15は、記録時にマイクロコ
ンピュータ2から供給される記録信号に対応してディー
ティー比が異なるデータパルスを生成する。このデータ
パルスに基づいて磁気ヘッド12によって2値コード
「1」,「0」の形態で磁気記録が行われることにな
る。この磁気記録を行う際、単位ビット長がフイルム給
送速度に影響を受けて変化することが無いように、エン
コーダ16とENCパルス発生器17とが用いられてい
る。エンコーダ16は、写真フイルム7の給送に従動し
て回転する円板に放射状に一定のピッチでスリットを形
成したエンコード板16aと、このスリットの通過を光
電検出するフォトインタラプタ16bとから構成され、
フォトインタラプタ16bから写真フイルム7の給送速
度に同期して変動する光電信号が出力される。この光電
信号がENCパルス発生器17で整形され、フイルム給
送速度に同期したエンコードパルスとしてマイクロコン
ピュータ2に入力される。例えば、前記エンコード板1
6aは、円周8mmに形成され1回転すると256本の
エンコードパルスが生成されるようになっており、1コ
マ分のフイルム給送時に前記エンコード板16aは3回
転する。
【0018】磁気記録時、前記マイクロコンピュータ2
は、前記エンコードパルスの間隔を監視しながら記録再
生回路15に記録信号を送り、前記記録再生回路15
は、この記録信号に基づいて磁気記録の単位ビット長の
中で2値コードの「1」,「0」に対応したタイミング
で磁気ヘッド12が発生する磁界を反転させる。また、
前記マイクロコンピュータ2は、磁気再生時に前記エン
コードパルスに同期してA/Dポートから再生信号のデ
ータを読み込むようになっている。
【0019】尚、エンコーダの構成は、上記に限らず、
給送用モータ5の軸に前記エンコード板を組付け、エン
コード板に放射上に多数本形成されたスリットの通過を
フォトインタラプタで検知する構成にしてもよい。図1
に示したメモリ18は、ROM領域とRAM領域とを有
し、そのROM領域には上述の磁気記録を実行させ、或
いは、前記磁気記録領域11から磁気情報を読み出すと
きのシーケンスプログラムが格納されているとともに、
磁気記録すべき情報を2値コードに変換するためのデー
タ等が格納されている。
【0020】また、前記RAM領域は、磁気記録再生処
理を行うときのデータやフラグの一時的記憶に用いられ
る。磁気記録の方法や再生処理については更に後述する
(図3、図7)。図2には、磁気ヘッド12の構成の一
例が示されている。磁気ヘッド12は、単一のコア13
に単一のコイル14を100〜600ターン程度巻き付
けて構成され、コイル14の両端子14a、14bがそ
のまま、記録及び再生に兼用される。尚、磁気ヘッドの
構成は、同図に示す2端子のものに限らず、単一のコア
に記録用、再生用の2種類のコイルを巻いたものでもよ
いし、記録用ヘッドと再生用ヘッドとを別々に設けても
よい。
【0021】同図に示す磁気ヘッド12は、単一のコア
13に単一のコイル14を巻いて磁気ヘッドを記録及び
再生に共用することにより、記録時にコイルに流された
電流によって再生側に誘導電流が生じないという利点が
ある。また、100〜600程度のターン数としたこと
により、磁気ヘッドの小型化(薄型化)及び低コスト化
を図ることができるという利点がある。
【0022】図3には、磁気記録のパターンの一例が示
されている。同図中及びは、それぞれ図2に示した
コイル14の端子14a、14bの端子電位の切替タイ
ミングを示し、同図中IH はコイル14に流れる記録電
流の向きを表している。コイル14の端子14aがハイ
レベル、端子14bがローレベルになると、図2の矢印
方向(プラス方向)に記録電流IH が流れ、磁気記録層
には「N磁化領域」(図3の記録パターン中,磁力線を
右向きに図示した領域)が記録される。逆に、端子14
aがローレベル、端子14bがハイレベルになると、図
2の矢印とは逆向き(マイナス方向)に記録電流IH
流れ、磁気記録層には「S磁化領域」(図3の記録パタ
ーン中,磁力線を左向きに図示した領域)が記録され
る。
【0023】磁気記録の単位ビット長を決める一記録周
期Tは、端子14aがハイレベルに立ち上がる周期で決
められ、2値コードの「1」,「0」を決めるデータパ
ルスのパルス幅TD は「N磁化領域」の終端が一記録周
期Tの前半に位置しているか、後半に位置しているかで
決まる。そして、2値コードの「1」を記録するときに
はパルス幅TD ≧T/2、2値コード「0」を記録する
時にはパルス幅TD <T/2となるようにマイクロコン
ピュータ2から記録再生回路15に記録信号が入力され
る。
【0024】図4には、記録再生回路15の構成例が示
されている。記録再生回路15は、主として、破線で囲
んだように電源回路15a、再生回路15b、及び記録
回路15cから構成されている。電源回路15aは、撮
影時のシャッタ羽根の開閉やフイルムの給送の電源とし
ても共用される電池20を含み、この電池20には、例
えば3Vのリチウム電池が用いられる。そして、昇圧回
路21により5Vの電圧が得られ、レギュレータ22に
より5V及び4.1Vの電圧が得られ、レギュレータ2
3により2.3Vの電圧が得られるようになっている。
【0025】前記レギュレータ23の出力ポートには、
スイッチング用のトランジスタ24が接続されており、
そのベース端子はカメラのCPU(図1に示したマイク
ロコンピュータ2に相当する)のMRCONポートに接
続されている。装填されたフイルムカートリッジ8に未
露光のコマが残存することが確認された場合、このMR
CONポートからローレベル(L)信号が出力され、ト
ランジスタ24のベース端子がアース電位になった時に
再生回路15bの増幅回路30に2.3Vの基準電圧が
供給される。尚、電源回路15aに含まれる2個のコン
デンサ25、26は、レギュレータ23からの基準電圧
2.3Vに高周波ノイズが乗ることを防いでいる。
【0026】再生回路15bは、磁気ヘッド12、増幅
回路30、平滑回路32、及びローパスフィルタ33か
ら構成されている。増幅回路30は、磁気ヘッド12の
コイルに流れた再生電流を再生信号に変換する抵抗35
と、該抵抗35から得られた信号電圧を非反転増幅する
オペアンプ36、37、38を有している。各オペアン
プ36、37、38には、一般の市販品を用いることが
でき、静電破壊防止用に入力段に保護抵抗を組み込んだ
ものを用いるのが好ましい。
【0027】また、オペアンプ38には高周波ノイズカ
ット用のコンデンサが設けられている。尚、同図では3
つのオペアンプを用いて信号電圧を3段階に増幅してい
るが、増幅回路30の構成はこれに限るものではない。
また、増幅回路はIC化してもよい。各オペアンプ3
6、37、38の電源供給ラインには、レギュレータ2
2の出力ポート(VOFポート)から5Vの電源が供給さ
れ、各オペアンプ36、37、38の反転入力端子に
は、レギュレータ23の出力ポートから基準電圧(2.
3V)が導かれるように構成されている。即ち、増幅回
路30は、レギュレータ22からの駆動電圧「+VCC
(5v)」、「−VCC(GND)」及びレギュレータ2
3からの基準電圧(2.3V)の三種類の電圧によって
駆動されるようになっている。尚、同図に示したよう
に、レギュレータを2つ利用することにより、オペアン
プのグランドを安定化できるという利点もある。
【0028】増幅回路30に駆動電圧を与えるレギュレ
ータ22は、カメラのCPUからの指令信号に基づいて
制御され、その指令信号に応じてオペアンプ36、3
7、38に駆動電圧の供給/遮断を行う。具体的には、
フイルムの給送指令期間中に駆動電圧が供給され、フイ
ルム停止期間中には駆動電圧が遮断される。駆動電圧が
供給されない場合、前記増幅回路30は不動作となる
が、不動作中のオペアンプ36、37、38に書き込み
時(記録時)の信号電圧が入力すると、オペアンプ3
6、37、38が故障する危険性があるので、記録時に
は、常に増幅回路30に駆動電圧を供給するようにして
いる。尚、磁気記録時には必ずモータ5が駆動されるこ
とから、モータ5の駆動時に増幅回路30に駆動電圧を
供給するようにしている。
【0029】このように磁気情報の再生時(リード時)
のみならず、磁気情報の記録時(ライト時)にも増幅回
路30に駆動電圧(5V)を供給することにより、非反
転入力端子にレギュレータ23からの基準電圧が供給さ
れなくなったオペアンプ36、37、38をコンパレー
タ的に使用することとし、オペアンプ36、37、38
を保護している。
【0030】増幅回路30に続く平滑回路32は、ダイ
オード40、コンデンサ41及び抵抗42から構成さ
れ、前記増幅回路32で増幅された電気信号を平滑化す
るものである。写真フイルム7上の磁気記録層に記録さ
れている磁気情報から未露光の撮影コマの位置を認識す
るには、磁気記録層に磁気情報が記録されているか否
か、その有無を判別すれば足り、磁気情報の内容、即ち
2値コードの「1」,「0」を正確に読み取る必要性な
い。かかる観点から、前記増幅回路30で増幅された信
号を平滑化して、そのエンベロープ波形に基づいて磁気
情報の記録の有無を判別することにしている。
【0031】その際、磁気ヘッド12を介して取得され
た信号は、フイルム給送用のモータ5のノイズ成分を含
んでいる。モータのノイズのAC成分は、モータ5と磁
気ヘッド12の配置関係に応じてプラス側又はマイナス
側の何れか一方の側に現れる。この点に着眼し、図4で
は、モータ5のAC成分がプラス側に現れるように配置
して、モータのノイズのAC成分を除去するように平滑
回路32のダイオード40の向きを設定し、信号の負の
領域(片側)だけを取り出している。尚、ノイズをマイ
ナス側に発生させる配置を採用した場合には、ダイオー
ドの向きを変え、信号の正の領域を取り出すようにすれ
ばよい。
【0032】ところで、信号に重畳するノイズとして
は、上記モータ5のノイズ以外に、フイルムの給送速度
ムラに起因するものもある。写真フイルム7の給送速度
が速いほど信号出力は高く、給送速度が遅いほど信号出
力は低くなる。従って、フイルムが古くなったり、固く
なったりした場合など給送負荷がかかると、この給送速
度の変動が信号出力の変動となって現れる。かかるフイ
ルム給送ムラに起因するノイズを除去する目的で平滑回
路32に続いてローパスフィルタ33が設けられてい
る。
【0033】ローパスフィルタ33は抵抗44とコンデ
ンサ45とから成り、両者の組み合わせによって遮断周
波数を設定できる。例えば、16Hz程度の低い周波数
のローパスフィルタを形成することにより、フイルム給
送速度の変動を吸収することができる。ローパスフィル
タ33を経た再生信号は、マイクロコンピュータ2のA
/Dポート(MRCIN)に導かれる。マイクロコンピ
ュータ2では、この再生信号に基づいて磁気記録の有無
を判別する。判別の方法については後述する(図7)。
【0034】次に、記録再生回路15の記録回路15c
について説明する。磁気ヘッド12には増幅回路30と
並列して記録回路15cが接続されており、写真フイル
ム7を給送しながら、写真フイルム7の磁気記録層に磁
気情報を書き込むことができるようになっている。記録
回路15cは、磁気ヘッド12のコイルに流れる記録電
流の方向を制御して磁気記録を行うものである。磁気ヘ
ッド12は、ブリッジ結合されたスイッチングトランジ
スタ50、51、52、53によって駆動され、これら
のスイッチングトランジスタ50、51、52、53の
オン/オフは、制御トランジスタ54、55によって制
御される。
【0035】制御トランジスタ54、55のベース端子
は、それぞれマイクロコンピュータ2のMHCポート、
MHDポートに接続されており、磁気記録時にはMHC
ポート及びMHDポートに相反してハイ/ロー信号が加
えられることによって、制御トランジスタ54、55が
それぞれオン/オフされる。また、記録回路15cのス
イッチングトランジスタ50のベース端子は、抵抗58
を介して前記レギュレータ22の出力ポート(VAFポー
ト)と接続されている。このようにプルアップ回路を形
成したことによりスイッチングトランジスタ50の動作
の安定化が図られている。
【0036】このプルアップ回路を設けないとすると、
スイッチングトランジスタ50のベースとコレクタがフ
リーになり動作的に不安定となるという欠点がある。即
ち、再生時にはMHCポート及びMHDポートが共にロ
ーレベルとなるが、スイッチングトランジスタ50のエ
ミッタには電池20から3Vの電圧が加えられおり、ノ
イズ等によりスイッチングトランジスタ50のエミッタ
−コレクタ間に微小な電流が流れると、電池20から電
流を取り出すことになる。これが増幅回路30で増幅さ
れ、磁気ヘッド12で発生する電流の再生信号に重畳し
てしまうという問題がある。例えば、再生時に記録回路
15c側に発生した電流がナノオーダ程度の微小なもの
であっても、増幅回路30の作用によって信号レベル程
度にまで増幅されてしまうことになる。
【0037】従って、再生時には、記録回路15c側か
らの電流の侵入を完全に遮断する必要がある。そのた
め、スイッチングトランジスタ50のベース端子に上記
プルアップ回路を設け、フイルム給送時にレギュレータ
23からスイッチングトランジスタ50のベースに電位
が与えられるようになっている。尚、図中左側のスイッ
チングトランジスタ51については、再生時にコレクタ
端子に基準電位2.3Vが供給されていることから動作
が不安定となることはないので、プルアップの必要がな
い。
【0038】次に、記録回路15cの記録時の作用につ
いて説明する。マイクロコンピュータ2からのクロック
パルス及びデータパルスによって、MHCポート及びM
HDポートは相反してハイレベル/ローレベルに切り換
えられ、スイッチングトランジスタ54、55が択一的
にオン/オフする。例えば、スイッチングトランジスタ
54がオンし、スイッチングトランジスタ55がオフす
ると、制御トランジスタ50、53がオンして磁気ヘッ
ド12のコイル14には図中矢印方向に記録電流IH
流れ、写真フイルム7の磁気記録領域11に「N磁化領
域」の記録が行われる。逆に、スイッチングトランジス
タ54がオフし、スイッチングトランジスタ55がオン
すると、制御トランジスタ51、52がオンしてコイル
14には図中矢印とは逆方向に記録電流IH が流れ、磁
気記録領域11に「S磁化領域」の記録が行われる。
【0039】コイル14に流れる記録電流IH の大きさ
は、駆動電圧となっている電池20の電圧と、抵抗60
(又は抵抗61)と、コイル14のもつ抵抗とから定ま
る。図4に示した磁気ヘッド12のコイル14の直線抵
抗は、数10Ω程度であり、一般のオーディオ機器の磁
気ヘッドに用いられている数100Ω程度のものと比較
してかなり小さい値となっている。
【0040】コイル14には、電流の向きに応じて保護
抵抗60、61が直列接続されるようになっており、記
録時や再生時にコイル14に過大な電流が流れることを
防いでいる。尚、コイル14の線径や捲回数は、その直
線抵抗を数10Ω程度にし、更に適正な磁気記録、再生
のためにアンペアターン(AT)数を3以上、より好ま
しくは5以上にすることを考慮して決められる。
【0041】また、この記録回路15cには、トランジ
スタ72、73を含むブレーキ回路が設けられている。
トランジスタ72、73のベース端子はマイクロコンピ
ュータ2のMHBポートに接続されており、磁気記録終
了時に該MHBポートにハイレベル信号が1パルス加え
られることによって、トランジスタ72、73が共にオ
ン状態となる。
【0042】これにより、コイル14の両端が短絡さ
れ、磁気ヘッド12の周辺に蓄積された電荷が上述した
ブリッジ回路(50、51、52、53)から一斉に放
出され、不安定な記録電流がコイル14に流れることも
ない。尚、この際、ブリッジ回路内の抵抗60、61が
保護抵抗として作用し、ブリッジ回路内に過大な電流が
流れることもない。
【0043】かかる構成により、磁気記録終了時に磁気
ヘッド12周辺の浮遊電荷を瞬間的にクリアし、エンド
記録に続いて確実に非磁化領域を形成することができる
ようになり、ノイズによる誤記録が防止される。次に、
再生信号の読み込みのタイミングについて説明する。図
5には写真フイルム7の拡大図が示され、図中右側がフ
イルムの先端側に相当している。図1で説明したように
写真フイルム7の各コマの前後にはそれぞれパーフォレ
ーション7a、7bが形成され、各撮影コマの先頭側に
は常に2つのパーフォレーションが形成されている。こ
の2つのパーフォレーションのうち、先頭側のパーフォ
レーションを第1パーフォレーション、後続する2つ目
のパーフォレーションを第2パーフォレーションと呼ぶ
ことにする。
【0044】各コマに対応した磁気記録領域11は、コ
マの両端を規定するパーフォレーション7aとパーフォ
レーション7bの各内側のエッジよりも更に所定量Δd
だけ内側に設定されている。各コマ毎の情報は、該当す
る磁気記録領域11に限り磁気情報の書き込みが行われ
るようになっている。従って、図中一点鎖線で囲んだ第
1コマ目の磁気記録領域11の前方、及び各コマ毎の磁
気記録領域11の間の領域19には磁気情報の書き込み
は行われていない。
【0045】かかる観点から、本実施の形態では、この
磁気情報の書き込みが行われない領域(磁気情報未記録
領域)19に磁気ヘッド12が当接している期間中に得
られる信号を基準データ(リファレンスデータ)として
利用することにしている。磁気情報未記録領域19内で
あれば、任意の位置でリファレンスデータの取得が可能
であるが、磁気ヘッド12の読取部が第1又は第2パー
フォレーションの穴位置、即ち、パーフォレーションの
穴幅の区間内にあるときにリファレンスデータを取得す
るのが制御上簡便である。
【0046】各パーフォレーション7a、7bはフイル
ムの給送方向に約2mmの穴幅を有しているので、フォ
トセンサ9でパーフォレーション7a又は7bのエッジ
を検出してから、この2mmの区間内(例えば1mm)
でリファレンスデータを取得する。続いて、各コマに対
応した磁気記録領域11の磁気情報の読み込みタイミン
グについて説明する。
【0047】マイクロコンピュータ2のA/Dポート
(MRCIN)に加えらえる再生信号の読み込みは、前
記エンコーダ16に基づくエンコードパルスに同期して
行われる。この際、パーフォレーション7aのエッジを
検出してから、エンコーダ16からのパルス数を所定
量、例えば、256パルス分カウントし、この256本
分のデータを読みとばしてから、A/Dポートから磁気
情報の読み込みを開始する。
【0048】各撮影コマ毎の磁気記録領域11のうち、
パーフォレーション7a、7b間の中心付近の領域は磁
気情報が記録されている可能性が高いことに着目し、各
コマの磁気記録領域11のうち、端から所定量(256
本)のパルス分を読み飛ばして以後、256回の読み込
み(測定)を行うことにしている。そして、256回の
読み込みデータの平均、又は積算に基づいて信号レベル
を判断する。このように、磁気記録の有無を検出するた
めの磁気情報の読み込みを当該領域に限定することによ
り、磁気情報の有無を確実に検出することができる。
【0049】次に、上記の如く構成されたカメラの作用
について図6に示すフローチャートに沿って説明する。
カメラにフイルムカートリッジ8が装填されると、先
ず、DEP−DD処理が行われる(ステップS11、以
下ステップ番号のみを示す。)。この処理では、装填さ
れたカートリッジ8に設けられているデータディスクの
バーコードを光学読み取り部で読み取り、フイルム感度
やフイルムの種類、撮影可能枚数等の情報を取得すると
ともに(DD制御)、白抜き表示の為の舌片の位置を検
出することによって、装填されたカートリッジ8の使用
状況を検出し(DEP読み込み)、これらの情報をメモ
リ18の所定の領域に記憶する。
【0050】次いで、上記検出された使用状況の検出の
結果、未撮影コマが残存しているカートリッジ8(part
ial)が再装填されたか否かを判別し(S12)、未撮影
コマの残存しているカートリッジ8の場合には、ミッド
ロールチェンジ(MRC)制御と呼ばれる処理が行われ
る(S13)。MRC制御のサブルーチンについては後
述する(図7)。
【0051】S12において、未撮影コマが残存してい
るカートリッジ以外のカートリッジが装填されたと判断
した場合には、処理はS14に進み、未使用(例えば新
品)のカートリッジ8であるか否かを判別する。未使用
のカートリッジでもなければ、撮影不能(露光済み)の
カートリッジであると判断し、フイルム給送等の処理を
行うことなく、処理は図中(A)に進む。即ち、VEI
制御において、スプール4及び前述の舌片を所定の位置
に移動させることによって露光済みであることを示すバ
ツ印の白抜き表示(expose) に設定され、カートリッジ
装填処理が終了する。
【0052】一方、S14において、装填されたカート
リッジが未使用のものであることが確認された場合に
は、DD制御で読み込んだ情報を基に全撮影コマ数Nma
x を示すフレームセットフラグをメモリ18の所定領域
に記憶し、フレームセットフラグの数値Nmax に合わせ
たフイルム給送を行う。即ち、先頭の撮影コマまでフイ
ルム給送するファーストフレームセット(FFS)が実
行される(S15)。
【0053】ファーストフレームセット制御(S1
5)、又はMRC制御(S13)の後、ストロボ充電制
御が行われ(S16)、カメラの初期値設定が行われる
(S17)。こうして、撮影可能状態が整えられた後、
マニュアルリワインド(MR)スイッチの状態が確認さ
れる(S18)。MRスイッチは、カートリッジ内に未
露光もコマが残存している途中で強制的にリワインドす
るために設けられているものであり、ユーザが該MRス
イッチをオン操作しない限り、通常はオフ状態にある。
MRスイッチがオフの場合、続いて、レリーズスイッ
チの状態を判別する。即ち、シャッターレリーズスイッ
チが押圧操作されたか否かが判別され、レリーズスイッ
チがオフの場合処理はS18に戻り、レリーズスイッチ
がオンの場合には、自動露光・オートフォーカス(AE
・AF)制御(S20)に続いて、シャッター制御(S
21)が実行され、撮影が行われる。そして、当該撮影
コマに関する撮影条件等の磁気書き込みデータをRAM
にセットし(S22)、その後、1コマ自動巻き上げの
際に磁気情報の書き込み制御が行われる(S23)。
【0054】具体的には、MHCポートとMHDポート
とが相反して、それぞれH/L制御、L/H制御され、
各コマの磁気記録領域11に「N磁化領域」又は「S磁
化領域」が形成される。このとき、MRCONポートは
オフ(H出力)され、増幅回路30に基準電圧は供給さ
れないが、レギュレータ22のVOFポートはオン(5V
出力)されている。このため増幅回路30はコンパレー
タとして作用し、オペアンプ36、37、38の保護が
図られている。
【0055】次いで、全コマの撮影が終了したか否かが
確認され(S24)、終了していない場合、即ち、未露
光のコマが残っている場合には、処理は図中(B)で示
すS18に戻る。他方、全コマの撮影(露光)が終了し
ている場合には、自動的にフイルムをリワインドする巻
戻し制御が実行される(S25)。この際、VEI制御
においてスプール4及び前述の舌片を所定の位置に移動
させることによって露光済みであることを示すバツ印の
白抜き表示(expose)に設定する。
【0056】ところで、S18でMRスイッチがオン操
作されると、強制的なリワインド処理(巻戻し制御)が
実行される(S28)。即ち、モータ5が反転駆動さ
れ、引き出されていたフイルムがカートリッジ内に巻き
戻され、遮光蓋が閉じられる。この際、撮影経験の有無
が確認され(S29)、撮影経験の無い(未使用)フイ
ルムの場合には、VEI制御において未使用であるとを
示す丸印の白抜き表示(unexpose) に設定してから(S
30)処理を終了し、撮影経験のあるフイルムの場合に
は、VEI制御において未露光コマが残存することを示
す半月印の白抜き表示(partial) に設定してから(S3
1)処理を終了する。これにより、フイルムカートリッ
ジをカメラから取り出した時に、フイルムの使用状況を
容易に確認できる。
【0057】次に、MRC制御の処理について説明す
る。上述したS12において、未撮影コマの残存してい
るカートリッジ(partial)が装填されたことが検出され
ると、図7に示すミッドロールチェンジ(MRC)制御
のサブルーチンに移行する。
【0058】MRC制御が開始されると、先ず、バッテ
リーチェック(BC)制御が実行される(S42)。バ
ッテリーチェックは、例えば負荷電流を流した状態で電
池20の出力電圧を検出し、その電圧を所定の基準値と
比較することにより行われ、電池20の出力電圧が前記
基準値に満たない場合に、バッテリーNGと判断してB
CNGフラグをセットする。
【0059】S44において前記BCNGフラグの状態
が判別され、このBCNGフラグがセットされている場
合には、フイルム給送等の処理に必要な電力が得られな
いので、VEI制御において未露光コマが残存すること
を示す半月印の白抜き表示(partial) に設定した後(S
46)、処理を終了する。他方、S44において、この
BCNGフラグがセットされていない場合、即ち、バッ
テリーの残量が所定量以上ある場合には、モータ5が正
転駆動され、フイルムのフォワード(FWD)給送が行
われる(S48)。このとき図4に示したレギュレータ
22のVOF端子が5V出力となり、増幅回路30に駆動
電圧5Vが供給される。
【0060】そして、マイクロコンピュータ2のMHC
ポート及びMHDポートが共にロー(L)出力であるこ
とを確認してから(S50)、MRCONポートをL出
力にする(S52)。このように、MRCONをオンす
ることにより、増幅回路30のオペアンプ36、37、
38に基準電圧が供給され、増幅回路30は磁気ヘッド
12で生成される信号を増幅する増幅回路として作動す
る。
【0061】次いで、エンコーダ16のエンコードパル
スをカウントするカウンターのカウント値(ENCOU
NT)を「0」に初期設定する(S54)。続くS56
においてフォトセンサ9の出力に基づいて第2パーフォ
レーションの前側のエッジが通過したか否かが確認され
る(S56)。第2パーフォレーションの到来が確認さ
れた直後、エンコーダ16のエンコードパルスのカウン
トを開始する(S58)。そして、エンコードパルスに
同期してMRCINポートに加えられるA/D値をリフ
ァレンスデータとして読み込む(S60)。次いで、E
NCOUNTの値が32を超えたか否かが判別され(S
62)、ENCOUNT値が32を超えるまでリファレ
ンスデータの読み込みが続けられる。
【0062】S62においてENCOUNT値が32を
超え、リファレンスデータが32回読み込まれたことを
確認すると、リファレンスデータの読み込みを終了する
とともにENCOUNTカウントを停止し、ENCOU
NTをゼロに戻す(S64)。そして、得られた32回
分のリファレンスデータの平均又は積算に基づいてリフ
ァレンス値(MRCREF)が求められる。
【0063】尚、本実施の形態では、第2パーフォレー
ション検出後、32パルス分のデータを読み込むことに
より、磁気情報の書き込みが行われていないことが明ら
かなパーフォレーションの穴幅区間内でリファレンスデ
ータを取得するようにしているが、第2パーフォレーシ
ョンに代えて、第1パーフォレーションを利用してもよ
く、また、磁気情報の未記録領域でリファレンスデータ
を取得できれば他の条件を設定してもよい。
【0064】パーフォレーションの穴幅は図5で説明し
たように2mmであるのに対し、エンコードパルスの3
2パルス分はフイルム給送量として1mmに相当してお
り、32回分のリファレンスデータの読み込みが終了し
た時点では、磁気ヘッド12の読取部は未だ当該第2パ
ーフォレーションの穴幅の区間内にある。その後、S6
6においてフォトセンサ9の出力に基づいて第2パーフ
ォレーションの後側エッジが通過したか否かが確認され
る(S66)。第2パーフォレーションの通過が確認さ
れた直後、エンコーダ16のエンコーダパルスのカウン
トを開始する(S68)。
【0065】そして、このカウント値(ENCOUN
T)と256とを比較し(S70)、カウント値(EN
COUNT)が256になった時点で、MRCINポー
トのA/D値の読み込みが行われる(S72)。尚、本
実施の形態では磁気記録領域の中央付近のデータを取得
するために256パルス分のデータを読みとばすことに
しているが、磁気記録領域の中央付近のデータを取得す
ることができれば、他の定数を設定してもよい。
【0066】S72におけるA/D値の読み込みは、エ
ンコードパルスに同期して256回読み込まれ、これら
のデータの平均又は積算に基づいて再生データ(MRC
AD)が求められる(S72)。この再生データ(MR
CAD)に所定の定数Bを加えた、MRCADCを求め
(S74)、このマージン(定数B)を含む再生データ
MRCADCと前記リファレンスMRCREFの差又は
比から大小関係を判別する(S76)。再生データの値
が小さい場合には、当該コマに磁気情報が記録されてい
ること、即ち、露光済みのコマであることを意味してお
り、フレームカウント数を1フレーム分インクリメント
して(S78)処理はS54に戻る。
【0067】他方、S76において、再生データの値の
方が大きい場合には、当該撮影コマに磁気情報が記録さ
れいないこと、即ち、未露光のコマであることを意味し
ており、フイルムの給送を停止する(S80)。そし
て、巻戻し制御が実行され(S82)、フレームカウン
ト数の第1パーフォレーションが通過するのが確認され
るまで、フイルムが巻き戻される(S84)。
【0068】S84において第1パーフォレーションが
通過が検出された時点で、再度モータ5が正転駆動され
フイルムがフォワード給送される(S86)。そして、
フレームカウント数の第2パーフォレーションが検出さ
れたときにモータ5の駆動が停止される(S88)。以
後、図6に示したメインルーチンに戻り、ストロボ充電
制御(S16)以降の処理が行われる。
【0069】このように、当該カメラは、1ロールの写
真フイルム7の途中のコマまで撮影を行った後に、撮影
済みの写真フイルム7を一旦カートリッジ8に巻き込
み、これを取り出すことができるようになっている。特
に、各コマに対応した磁気記録領域11に磁気情報が記
録されているか否かを判断するに際し、各コマ毎にその
コマの直前に存在する磁気情報未記録領域19からリフ
ァレンスデータを取得してリファレンス値を求めるよう
にしたので、リファレンスデータの取得環境と磁気記録
領域11の再生信号の取得環境とが略同等となり、モー
タ5の負荷等の影響を排した正確な判別が可能となる。
【0070】上記実施の形態では、増幅回路30の後段
に平滑回路を利用する場合について説明したが、これに
限らず、ピークホールド回路やエンベロープ検波回路を
利用する場合にも適用することができる。また、上記実
施の形態では、パーフォレーションの穴の位置で参照デ
ータの取得を行う場合について説明したが、磁気情報の
記録が行われない領域(未記録領域)であれば任意の場
所でリファレンスデータの取得が可能である。
【0071】尚、上記実施の形態では、各磁気記録領域
11の再生が開始される都度、各磁気記録領域の直前に
存在する磁気情報未記録領域19から参照値を求める場
合について説明したが、所定の複数コマ毎に参照値を求
め直すようにしてもよいし、第1コマ目に対応する磁気
記録領域の前方の磁気情報未記録領域19を再生して得
られた参照値を全コマ通じて利用してもよい。また、各
磁気記録領域11の再生後に、その磁気記録領域11の
後ろに存在する磁気情報未記録領域19から該磁気記録
領域の磁気情報の有無を判別する為の参照値を求めるよ
うにしてもよい。
【0072】更に、リファレンスデータ取得専用の磁気
ヘッドをパーフォレーションの通過域に別途設け、この
専用の磁気ヘッドによりパーフォレーションの穴位置で
リファレンスデータを取得することも考えられる。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る写真フ
イルム用磁気再生装置によれば、第1コマ目に対応する
磁気記録領域の前方、又は各コマに対応する各磁気記録
領域の間に存在する磁気情報未記録領域を再生して基準
となる参照値を取得し、この参照値と各コマに対応する
磁気記録領域の再生信号の振幅に相当する値とを比較す
ることにより当該磁気記録領域に磁気情報が記録されて
いるか否かを判別するようにしたので、磁気情報の信号
の成分を含まない参照値を得ることができ、磁気情報の
記録の有無を精度よく判別することができる。
【0074】特に、各コマに対応した磁気記録領域の再
生毎に、そのコマの前方に存在する磁気情報未記録領域
の再生信号から新たに参照値を求めるようにしたので、
参照値の取得環境と磁気記録領域の再生信号の取得環境
とが略同等となり、モータの負荷等の影響を排した正確
な判別が可能となる。また、写真フイルムの片側の縁部
に、各コマ毎に2個のパーフォレーションがコマの前方
に形成されている写真フイルムにおいては、これらのパ
ーフォレーションが形成されたフイルム区間について
は、通常、磁気情報の書き込みが行われていないので、
磁気ヘッドの読取部が前記パーフォレーションの穴幅区
間に位置している期間中に参照値を求めるためのデータ
を読み込むことにすれば、パーフォレーションの検出に
基づいてデータの読み込みのタイミング制御が容易であ
るという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る写真フイルム用磁気
再生装置が適用されたカメラの構成を示すブロック図で
ある。
【図2】磁気ヘッドの概略図である。
【図3】磁気記録パターンの説明図である。
【図4】記録再生回路の一実施の形態を示す回路図であ
る。
【図5】写真フイルムの構成を示す拡大図である。
【図6】カメラの処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【図7】ミッドロールチェンジ(MRC)制御のサブル
ーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
2…マイクロコンピュータ 5…モータ 6…駆動伝達機構 7…写真フイルム 7a…パーフォレーション(第2パーフォレーション) 7b…パーフォレーション(第1パーフォレーション) 8…フイルムカートリッジ 9…フォトセンサ 11…磁気記録領域 12…磁気ヘッド 15…記録再生回路 15a…電源回路 15b…再生回路 16…エンコーダ 19…磁気情報未記録領域 30…増幅回路 32…平滑回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気記録層が形成された写真フイルム上
    に、各コマに対応してコマ毎の情報を記録する磁気記録
    領域が規定され、該写真フイルムの給送中に前記磁気記
    録領域から磁気情報を再生する写真フイルム用磁気再生
    装置において、 前記写真フイルムの給送中に前記磁気記録層に当接され
    る磁気ヘッドを有し、前記写真フイルムの各コマに対応
    する各磁気記録領域の間に存在する磁気情報未記録領域
    の再生期間中に前記磁気ヘッドから出力された信号電圧
    の振幅を示す再生信号の電圧レベルから参照値を求め、 各コマに対応した前記磁気記録領域の再生期間中に前記
    磁気ヘッドから出力された信号電圧の振幅に相当する値
    と前記参照値とを比較し、その比較結果に基づいて前記
    磁気記録領域に磁気情報が記録されているか否かの判別
    を行うことを特徴とする写真フイルム用磁気再生装置。
  2. 【請求項2】 磁気記録層が形成された写真フイルム上
    に、各コマに対応してコマ毎の情報を記録する磁気記録
    領域が規定され、該写真フイルムの給送中に前記磁気記
    録領域から磁気情報を再生する写真フイルム用磁気再生
    装置において、 前記写真フイルムの給送中に前記磁気記録層に当接され
    る磁気ヘッドを有し、前記写真フイルムの第1コマ目に
    対応する磁気記録領域の前方に存在する磁気情報未記録
    領域の再生期間中に前記磁気ヘッドから出力された信号
    電圧の振幅を示す再生信号の電圧レベルから参照値を求
    め、 各コマに対応した前記磁気記録領域の再生期間中に前記
    磁気ヘッドから出力された信号電圧の振幅に相当する値
    と前記参照値とを比較し、その比較結果に基づいて前記
    磁気記録領域に磁気情報が記録されているか否かの判別
    を行うことを特徴とする写真フイルム用磁気再生装置。
  3. 【請求項3】 各磁気記録領域の再生が開始される都
    度、各磁気記録領域の前方に存在する前記磁気情報未記
    録領域の再生が先行して行われ、前記参照値が求められ
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の写真フイルム
    用磁気再生装置。
  4. 【請求項4】 前記写真フイルムの片側の縁部には、各
    コマに先立って2個のパーフォレーションが穿設され、
    これら2個のパーフォレーションが形成されているフイ
    ルム区間について前記磁気情報未記録領域が形成され、 前記参照値は、前記磁気ヘッドの読取部が前記パーフォ
    レーションの穴幅の区間内に位置するときに前記磁気ヘ
    ッドから出力された信号電圧の振幅を示す再生信号に基
    づいて求められることを特徴とする請求項1、2又は3
    記載の写真フイルム用磁気再生装置。
JP8284277A 1996-10-01 1996-10-25 写真フイルム用磁気再生装置 Pending JPH10133268A (ja)

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