JPH10104726A - 写真フイルム用磁気記録及び再生装置 - Google Patents

写真フイルム用磁気記録及び再生装置

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JPH10104726A
JPH10104726A JP8261070A JP26107096A JPH10104726A JP H10104726 A JPH10104726 A JP H10104726A JP 8261070 A JP8261070 A JP 8261070A JP 26107096 A JP26107096 A JP 26107096A JP H10104726 A JPH10104726 A JP H10104726A
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JP
Japan
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recording
magnetic
film
coil
circuit
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JP8261070A
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English (en)
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Wataru Sasaki
弥 佐々木
Minoru Ishiguro
稔 石黒
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Fujinon Corp
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Fuji Photo Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】1コアに1コイルを巻き付けた記録再生兼用の
磁気ヘッドを用いて小型、軽量化を図り、記録時に再生
用増幅回路のオペアンプを保護するとともに、ローノイ
ズ、低コストの写真フイルム用磁気記録及び再生装置を
提供する。 【解決手段】再生時には増幅回路30のオペアンプ3
6、37、38にレギュレータ22の出力ポート(VO
F)から駆動電圧を供給するとともに、レギュレータ2
3から基準電圧を供給し、該増幅回路30を再生信号の
増幅器として作動させる。また、記録時には、トランジ
スタ24をオフして前記オペアンプの基準電圧を遮断
し、前記VOFポートから駆動電圧のみを供給する。これ
により、記録時には、増幅回路30がコンパレータとし
て作動し、磁気ヘッド12のコイルの両端に印加される
記録時の信号電圧が前記オペアンプに入力しても、オペ
アンプは破壊されない。また、ノイズ源となる保護回路
等も不要になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は写真フイルム用磁気
記録及び再生装置に係り、特に、写真フイルム上に形成
された磁気記録層に磁気情報を記録するとともに、その
磁気情報を再生し得るカメラ等に適用される写真フイル
ム用磁気記録及び再生装置に再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、銀塩フイルムの片面に磁性層を形
成した新たな写真フイルムが提案されており(USP5
130745号)、このフイルムを収納する為のフイル
ムカートリッジ及びこのフイルムカートリッジを用いて
撮影を行うカメラも開発され、世界的に規格化されるに
至っている。
【0003】図7(a)(b)に示す如く、新規格のカ
ートリッジロールフイルム100は、遮光構造を有する
略円筒上のカートリッジケース101内に、スプール1
02に巻回されたフイルム103が収納されると共に、
カートリッジケース101の一端に遮光蓋104が設け
られ、カメラに未装填の状態やカメラから取り出された
状態では、常時フイルム103がカートリッジケース1
01内に完全に収納され、遮光蓋104にて外部光から
保護する構造となっている。
【0004】カートリッジケース101の側端には、ス
プール102と共に一体回転するデータディスク105
が設けられ、このデータディスク105の外側面には、
予めフイルム103の種類やフイルム感度、撮影可能コ
マ数等のフイルム情報を示すバーコードが印刷等されて
いる。また、カートリッジケース101の他の側端に
は、丸印、四角印、バツ印及び半月印の穴111、11
2、113、114が穿設されるとともに、これらの穴
の裏面側には、スプール102と一体回転する白色の舌
片(不図示)が設けられており、この舌片の停止位置に
応じて、丸印、四角印、バツ印及び半月印のいずれか一
つが所謂白抜き表示されるようになっている。
【0005】白の丸印の表示はカートリッジケース10
1内のフイルムが未露光であることを示し(unexpose)
、白の四角印の表示はフイルムが現像済みであること
を示し、白のバツ印はフイルムが露光済み且つ未現像で
あることがを示し(expose)、白の半月印はフイルムに未
露光の撮影コマが残存していることを示すもの(partia
l) と定められている。この白抜き表示は、VEI(vis
ual exposure index)とよばれ、これらの表示を外部か
ら目視することで、フイルムの使用状況を確認すること
ができる。
【0006】フイルム103は、フイルムベースの表面
103Fに銀塩感光層が塗布され、その裏面103Rに
は磁気記録層が塗布されている。また、フイルム103
の縁部には各撮影コマ120の範囲を規定する複数個の
パーフォレーション121、121…が穿設され、各撮
影コマの上端と下端の磁気記録領域124、125に撮
影時の光源の種類や焦点距離、その他の撮影情報や、写
真タイトル等のユーザーメッセージの情報を磁気記録で
きるようになっている。
【0007】かかる構造のカートリッジフイルムをカメ
ラに装填すると、カメラ内の光学読み取り機構がデータ
ディスク105のバーコード情報を読み取るとともに、
上記舌片の位置を検出することによって、フイルム情報
と使用状況の情報を自動的に認識し、未使用又は未露光
の撮影コマが残存するカートリッジフイルムの場合に
は、遮光蓋104を開けてスプール102を所定の方向
に回転させることにより、フイルム103を最初の撮影
コマまで自動給送する。
【0008】そして、フイルム103の全ての撮影コマ
について撮影が完了すると、カメラ内のリワインド機構
がフイルム103をカートリッジケース101内に巻き
取ると共に、遮光蓋104を閉じ、更に、スプール10
2に一体固定されている上記舌片をバツ印の穴に対向し
て停止させることにより、露光済みの白抜き表示(バツ
印)を行わせる。
【0009】また、未露光の撮影コマが残存する撮影途
中の状態で強制的にリワインド操作が行われると、カメ
ラ内のリワインド機構がフイルム103をカートリッジ
ケース101内に巻き取るとともに、遮光蓋104を閉
じ、更に、スプール102に一体固定されている上記舌
片を半月印の穴に対向して停止されることにより、未露
光の撮影コマが残存している旨の白抜き表示を行わせ
る。
【0010】一方、装填されたカートリッジが露光済み
又は現像済みの場合には、撮影不能であるとして上記自
動給送を行わない等の処理が実行される。このようなカ
メラでは、未露光の撮影コマが残存するフイルムカート
リッジがカメラに再装填されたときには、カメラ内の磁
気ヘッドにより磁気記録層の情報を読み取り、磁気情報
の記録されていない部分までフイルムを給送することに
よって、未露光の撮影コマからの再撮影を行えるように
なっている。
【0011】上述した写真フイルムに形成された磁気記
録層は、磁性体密度が低く、またベース事態も通常の磁
気テープと比較して硬くヘッドタッチが不安定になりや
すい。従って、信頼性の高い読み取りの為に、コイルの
捲線数を増やした読み取り専用の磁気ヘッドを用いられ
ている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、再生用
の磁気ヘッドと記録用の磁気ヘッドとを別個(2つ)設
けることはコストアップになる他、カメラにあっては、
コンパクト化、軽量化の妨げとなるという欠点がある。
他方、共通のコアに対して記録用のコイルと再生用のコ
イルとを巻いたいわゆる4端子タイプの磁気ヘッドや、
再生用コイルの一部に記録用コイルを含むように構成し
た3端子タイプの磁気ヘッド等も知られている。しか
し、かかる構成の磁気ヘッドは、再生用コイルの捲線数
が記録用コイルの数十倍にも及ぶのが普通であり、記録
用コイルに3V程度の駆動電圧で記録電流を流したとき
には、再生用コイルに誘導電流が生じ、再生用コイルの
両端間には数十Vもの誘導電圧が発生する。このような
大電圧が再生用増幅回路に直接印加されると、増幅回路
を構成するオペアンプなどの回路素子が破壊されるとい
う問題がある。
【0013】かかる問題に対して、再生用増幅回路の入
力段に保護回路を設けたり、記録時に該再生用増幅回路
を磁気ヘッドから電気的に切り離しておくためのスイッ
チ等を設けた場合には、再生信号に大きなノイズを重畳
させる原因となるばかりでなく、コストアップにもつな
がるという欠点がある。本発明はこのような事情に鑑み
てなされたもので、単一のコアに一のコイルを巻き付け
た記録再生兼用の磁気ヘッドを用いて小型化、軽量化を
図るとともに、記録時に増幅回路のオペアンプの破壊を
防止することができるローノイズ、低コストの写真フイ
ルム用磁気記録及び再生装置を提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決する為の手段】本発明は前記目的を達成す
る為に、磁気記録層が形成された前記写真フイルムをモ
ータ駆動により給送するフイルム給送手段を有し、前記
写真フイルムの給送時に前記磁気記録層に磁気情報を記
録する磁気記録機能と、前記磁気記録層に記録された磁
気情報を読み取る磁気再生機能とを兼備した写真フイル
ム用磁気記録及び再生装置において、一つのコアに一つ
のコイルが巻き付けられ、前記写真フイルムの給送中に
前記磁気記録層にアクセスされる磁気ヘッドと、前記コ
イルの両端にそれぞれ直接に並列接続され、記録時に前
記コイルに記録電流を供給する記録回路、及び再生時に
前記コイルの両端に生じた信号電圧を増幅し再生信号を
出力する増幅回路と、再生時中に限り前記増幅回路に基
準電圧を供給し、再生期間以外には前記増幅回路への基
準電圧を遮断する基準電圧供給手段と、再生期間中及び
記録期間中、前記増幅回路に駆動電圧を供給する駆動電
圧供給手段と、を備え、記録期間中、前記増幅回路をコ
ンパレータとして作動させることにより、記録時の信号
電圧の入力から前記増幅回路を保護するように構成され
ていることを特徴としている。
【0015】本発明によれば、一つのコアに対して一つ
のコイルを巻いた単一の磁気ヘッドを記録、再生用に兼
用し、該コイルの両端に直接に記録回路と再生用の増幅
回路とを並列接続している。そして、再生時には前記増
幅回路のオペアンプに駆動電圧及び基準電圧を供給し、
該増幅回路を再生信号の増幅器として作動させ、記録時
には、前記増幅回路への基準電圧を遮断し、駆動電圧の
みを供給する。これにより、記録時には、増幅回路がコ
ンパレータとして作動し、磁気ヘッドのコイルの両端に
印加される記録時の信号電圧が前記増幅回路に入力して
も、該増幅回路が破壊されることはない。また、増幅回
路の入力段にノイズ源となり得る保護回路等を設ける必
要がなく、ローノイズ、低コストを達成できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
る写真フイルム用磁気記録及び再生装置の好ましい実施
の形態について詳説する。図1には、本発明に係る写真
フイルム用磁気記録及び再生装置が適用されたカメラの
構成が示されている。このカメラは、図7に示した新規
格カートリッジロールフイルムが用いられるカメラであ
り、撮影が完了する毎にマイクロコンピュータ2からモ
ータドライバ3に巻き上げ指令が入力され、スプール4
に内蔵されたモータ5が駆動される。モータ5の回転に
より、駆動伝達機構6を介してスプール4がフイルム巻
き上げ方向に回転し、写真フイルム7の給送が開始され
る。これにより、カートリッジ8から写真フイルムが引
き出され、スプール4に巻き取られていく。
【0017】前記駆動伝達機構6は、カートリッジ8の
スプール8aを回転させることもできるようになってお
り、カートリッジ8の装填直後にはスプール8aをフイ
ルム送出し方向に駆動して写真フイルム7を先端から送
り出す。その後、写真フイルム7の先端がスプール4に
巻きつき、スプール4の回転によってカートリッジ8側
のスプール8aの回転による送出し速度よりも早い速度
で写真フイルム7の給送が行われるようになると、カー
トリッジ8側のスプール8aはフイルム給送に従動して
回転するようになる。
【0018】こうして、フイルムリーダ部がスプール4
に巻き取られ第1コマ目が撮影位置に送られた時点でモ
ータ5が停止する。また、巻戻し時には、モータ5が逆
転してカートリッジ8側のスプール8aがフイルム巻き
込み方向に駆動され、スプール4は従動回転する。そし
て、写真フイルム7は、先端部まで完全にカートリッジ
8に巻き込まれる。
【0019】写真フイルム7は1コマ当たり2個のパー
フォレーション7a、7bが形成され、特に第1コマ目
については、前記パーフォレーション7aよりもフイル
ム先端側に更に1個のパーフォレーションが設けられて
いる。これらのパーフォレーションの通過域には、反射
型のフォトセンサ9が対峙しており、該フォトセンサ9
からの光電信号はPFパルス発生器10に入力される。
PFパルス発生器10は、フォトセンサ9の前面をパー
フォレーション7a、7bが通過する毎にパルス信号を
出力する。このパルス信号はマイクロコンピュータ2に
入力される。
【0020】マイクロコンピュータ2は、撮影完了信号
を受けた後、モータドライバ3を介してモータ5を駆動
してフイルム給送を開始させる。そして、フイルムの先
頭側のパーフォレーション7aがフォトセンサ9で検知
されたときにフイルム給送を停止させてフイルム1コマ
給送を終える。写真フイルム7の背面側の全面には、透
明な磁気記録層が形成されており、フイルム1コマ給送
が行われている期間中に磁気ヘッド12が駆動され、例
えば、撮影年月日情報、露出情報等が各撮影コマ毎の所
定の磁気記録領域11に磁気記録される。尚、この情報
の記録に際しては、情報を構成する文字や数字は全て2
値コードに変換され、この2値コードがデジタル記録さ
れる。
【0021】記録再生回路15は、記録時にマイクロコ
ンピュータ2から供給される記録信号に対応してディー
ティー比が異なるデータパルスを生成する。このデータ
パルスに基づいて磁気ヘッド12によって2値コード
「1」,「0」の形態で磁気記録が行われることにな
る。この磁気記録を行う際、単位ビット長がフイルム給
送速度に影響を受けて変化することが無いように、エン
コーダ16とENCパルス発生器17とが用いられてい
る。エンコーダ16は、写真フイルム7の給送に従動し
て回転する円板に放射状に一定のピッチでスリットを形
成したエンコード板16aと、このスリットの通過を光
電検出するフォトインタラプタ16bとから構成され、
フォトインタラプタ16bから写真フイルム7の給送速
度に同期して変動する光電信号が出力される。この光電
信号がENCパルス発生器17で整形され、フイルム給
送速度に同期したエンコードパルスとしてマイクロコン
ピュータ2に入力される。例えば、前記エンコード板1
6aは、円周8mmに形成され1回転すると256本の
エンコードパルスが生成されるようになっている。
【0022】磁気記録時、前記マイクロコンピュータ2
は、前記エンコードパルスの間隔を監視しながら記録再
生回路15に記録信号を送り、前記記録再生回路15
は、この記録信号に基づいて磁気記録の単位ビット長の
中で2値コードの「1」,「0」に対応したタイミング
で磁気ヘッド12が発生する磁界を反転させる。また、
前記マイクロコンピュータ2は、磁気再生時に前記エン
コードパルスに同期してA/Dポートから再生信号のデ
ータを読み込むようになっている。
【0023】尚、エンコーダの構成は、上記に限らず、
給送用モータ5の軸に前記エンコード板を組付け、エン
コード板に放射上に多数本形成されたスリットの通過を
フォトインタラプタで検知する構成にしてもよい。図1
に示したメモリ18は、ROM領域とRAM領域とを有
し、そのROM領域には上述の磁気記録を実行させ、或
いは、前記磁気記録領域11から磁気情報を読み出すと
きのシーケンスプログラムが格納されているとともに、
磁気記録すべき情報を2値コードに変換するためのデー
タ等が格納されている。
【0024】また、前記RAM領域は、磁気記録再生処
理を行うときのデータやフラグの一時的記憶に用いられ
る。磁気記録の方法や再生処理については更に後述する
(図3、図6)。図2には、磁気ヘッド12の構成の一
例が示されている。磁気ヘッド12は、単一のコア13
に単一のコイル14を100〜600ターン程度巻き付
けて構成され、コイル14の両端子14a、14bがそ
のまま、記録及び再生に兼用される。
【0025】同図に示す磁気ヘッド12は、単一のコア
13に単一のコイル14を巻いて磁気ヘッドを記録及び
再生に共用することにより、記録時にコイルに流された
電流によって再生側に誘導電流が生じないという利点が
ある。また、100〜600程度のターン数としたこと
により、磁気ヘッドの小型化(薄型化)及び低コスト化
を図ることができるという利点がある。
【0026】図3には、磁気記録のパターンの一例が示
されている。同図中及びは、それぞれ図2に示した
コイル14の端子14a、14bの端子電位の切替タイ
ミングを示し、同図中IH はコイル14に流れる記録電
流の向きを表している。コイル14の端子14aがハイ
レベル、端子14bがローレベルになると、図2の矢印
方向(プラス方向)に記録電流IH が流れ、磁気記録層
には「N磁化領域」(図3の記録パターン中,磁力線を
右向きに図示した領域)が記録される。逆に、端子14
aがローレベル、端子14bがハイレベルになると、図
2の矢印とは逆向き(マイナス方向)に記録電流IH
流れ、磁気記録層には「S磁化領域」(図3の記録パタ
ーン中,磁力線を左向きに図示した領域)が記録され
る。
【0027】磁気記録の単位ビット長を決める一記録周
期Tは、端子14aがハイレベルに立ち上がる周期で決
められ、2値コードの「1」,「0」を決めるデータパ
ルスのパルス幅TD は「N磁化領域」の終端が一記録周
期Tの前半に位置しているか、後半に位置しているかで
決まる。そして、2値コードの「1」を記録するときに
はパルス幅TD ≧T/2、2値コード「0」を記録する
時にはパルス幅TD <T/2となるようにマイクロコン
ピュータ2から記録再生回路15に記録信号が入力され
る。
【0028】図4には、記録再生回路15の構成例が示
されている。記録再生回路15は、主として、破線で囲
んだように電源回路15a、再生回路15b、及び記録
回路15cから構成されている。電源回路15aは、撮
影時のシャッタ羽根の開閉やフイルムの給送の電源とし
ても共用される電池20を含み、この電池20には、例
えば3Vのリチウム電池が用いられる。そして、昇圧回
路21により5Vの電圧が得られ、レギュレータ22に
より5V及び4.1Vの電圧が得られ、レギュレータ2
3により2.3Vの電圧が得られるようになっている。
【0029】前記レギュレータ23の出力ポートには、
スイッチング用のトランジスタ24が接続されており、
そのベース端子はカメラのCPU(図1に示したマイク
ロコンピュータ2に相当する)のMRCONポートに接
続されている。装填されたフイルムカートリッジ8に未
露光のコマが残存することが確認された場合、このMR
CONポートからローレベル(L)信号が出力され、ト
ランジスタ24のベース端子がアース電位になった時に
再生回路15bの増幅回路30に2.3Vの基準電圧が
供給される。尚、電源回路15aに含まれる2個のコン
デンサ25、26は、レギュレータ23からの基準電圧
2.3Vに高周波ノイズが乗ることを防いでいる。
【0030】再生回路15bは、磁気ヘッド12、増幅
回路30、平滑回路32、及びローパスフィルタ33か
ら構成されている。増幅回路30は、磁気ヘッド12の
コイルに流れた再生電流を再生信号に変換する抵抗35
と、該抵抗35から得られた信号電圧を非反転増幅する
オペアンプ36、37、38を有している。各オペアン
プ36、37、38には、一般の市販品を用いることが
でき、静電破壊防止用に入力段に保護抵抗を組み込んだ
ものを用いるのが好ましい。
【0031】また、オペアンプ38には高周波ノイズカ
ット用のコンデンサが設けられている。尚、同図では3
つのオペアンプを用いて信号電圧を3段階に増幅してい
るが、増幅回路30の構成はこれに限るものではない。
また、増幅回路はIC化してもよい。各オペアンプ3
6、37、38の電源供給ラインには、レギュレータ2
2の出力ポート(VOFポート)から5Vの電源が供給さ
れ、各オペアンプ36、37、38の反転入力端子に
は、レギュレータ23の出力ポートから基準電圧(2.
3V)が導かれるように構成されている。即ち、増幅回
路30は、レギュレータ22からの駆動電圧「+VCC
(5v)」、「−VCC(GND)」及びレギュレータ2
3からの基準電圧(2.3V)の三種類の電圧によって
駆動されるようになっている。尚、同図に示したよう
に、レギュレータを2つ利用することにより、オペアン
プのグランドを安定化できるという利点もある。
【0032】増幅回路30に駆動電圧を与えるレギュレ
ータ22は、カメラのCPUからの指令信号に基づいて
制御され、その指令信号に応じてオペアンプ36、3
7、38に駆動電圧の供給/遮断を行う。具体的には、
フイルムの給送指令期間中に駆動電圧が供給され、フイ
ルム停止期間中には駆動電圧が遮断される。駆動電圧が
供給されない場合、前記増幅回路30は不動作となる
が、不動作中のオペアンプ36、37、38に書き込み
時(記録時)の信号電圧が入力すると、オペアンプ3
6、37、38が故障する危険性があるので、記録時に
は、常に増幅回路30に駆動電圧を供給するようにして
いる。尚、磁気記録時には必ずモータ5が駆動されるこ
とから、モータ5の駆動時に増幅回路30に駆動電圧を
供給するようにしている。
【0033】このように磁気情報の再生時(リード時)
のみならず、磁気情報の記録時(ライト時)にも増幅回
路30に駆動電圧(5V)を供給することにより、非反
転入力端子にレギュレータ23からの基準電圧が供給さ
れなくなったオペアンプ36、37、38をコンパレー
タ的に使用することとし、オペアンプ36、37、38
を保護している。
【0034】かかる構成により、オペアンプの破壊を防
止することができるとともに、増幅回路30の入力段に
保護回路を設ける必要がなく、また、記録時に該増幅回
路30を磁気ヘッド12から電気的に切り離しておくた
めのスイッチ等を設ける必要もない。従って、ローノイ
ズ、低コスト化を達成できるという利点もある。増幅回
路30に続く平滑回路32は、ダイオード40、コンデ
ンサ41及び抵抗42から構成され、前記増幅回路32
で増幅された電気信号を平滑化するものである。写真フ
イルム7上の磁気記録層に記録されている磁気情報から
未露光の撮影コマの位置を認識するには、磁気記録層に
磁気情報が記録されているか否か、その有無を判別すれ
ば足り、磁気情報の内容、即ち2値コードの「1」,
「0」を正確に読み取る必要性ない。かかる観点から、
前記増幅回路30で増幅された信号を平滑化して、その
エンベロープ波形に基づいて磁気情報の記録の有無を判
別することにしている。
【0035】その際、磁気ヘッド12を介して取得され
た信号は、フイルム給送用のモータ5のノイズ成分を含
んでいる。モータ5のノイズのAC成分は、モータ5と
磁気ヘッド12の配置関係に応じてプラス側又はマイナ
ス側の何れか一方の側に現れる。この点に着眼し、図4
では、モータ5のAC成分がプラス側に現れるように配
置して、モータのノイズのAC成分を除去するように平
滑回路32のダイオード40の向きを設定し、信号の負
の領域(片側)だけを取り出している。
【0036】即ち、モータの漏洩磁束にはAC成分とD
C成分とがあり、磁気ヘッド12が感知して問題となる
のは、主としてAC成分である。このAC成分はロータ
のNSの切り換わりにより発生し、AC成分が大きくな
る方向とDC成分が大きくなる方向とは約90度ずれて
いる。また、このAC成分と略同方向に、ブラシと整流
子の接点が急激に変化することに起因するブラシノイズ
が発生する。
【0037】図1に示したスプール4内のモータ5を軸
方向に角度(向き)を変えて配置した場合のノイズの変
化を調べると、ノイズが小さくなる角度の周辺はノイズ
の変化が急峻であり、ノイズの予測が困難であるのに対
し、ブラシノイズを含むAC成分が大きく現れる角度で
はノイズの変化は安定している。しかも、この場合AC
成分はプラス側又はマイナス側の何れか一方のノイズに
限られている。
【0038】かかる観点から、ノイズを積極的に片側
(プラス側)に発生させるようにモータ5と磁気ヘッド
との配置関係を定め、このプラス側に発生するノイズ
(AC成分)を前記平滑回路32のダイオード40によ
って除去している。尚、ノイズをマイナス側に発生させ
る配置とした場合には、平滑回路32のダイオードの向
きを順方向に変え、上側(プラス側)の信号だけを取り
出すようにする。
【0039】ところで、信号に重畳するノイズとして
は、上記モータ5のノイズ以外に、フイルムの給送速度
ムラに起因するものもある。写真フイルム7の給送速度
が速いほど信号出力は高く、給送速度が遅いほど信号出
力は低くなる。従って、フイルムが古くなったり、固く
なったりした場合など給送負荷がかかると、この給送速
度の変動が信号出力の変動となって現れる。かかるフイ
ルム給送ムラに起因するノイズを除去する目的で平滑回
路32に続いてローパスフィルタ33が設けられてい
る。
【0040】ローパスフィルタ33は抵抗44とコンデ
ンサ45とから成り、両者の組み合わせによって遮断周
波数を設定できる。例えば、16Hz程度の低い周波数
のローパスフィルタを形成することにより、フイルム給
送速度の変動を吸収することができる。ローパスフィル
タ33を経た再生信号は、マイクロコンピュータ2のA
/Dポート(MRCIN)に導かれる。マイクロコンピ
ュータ2では、この再生信号に基づいて磁気記録の有無
を判別する。判別の方法については後述する(図6)。
【0041】次に、磁気情報の読み込みのタイミングに
ついて説明する。マイクロコンピュータ2のA/Dポー
ト(MRCIN)に加えらえる再生信号の読み込みは、
前記エンコーダ16に基づくエンコードパルスに同期し
て行われる。この際、パーフォレーション7aのエッジ
を検出してから、エンコーダ16からのパルス数を所定
量、例えば、256パルス分カウントし、この256本
分のデータを読みとばしてから、A/Dポートから磁気
情報の読み込みを開始する。
【0042】各撮影コマ毎の磁気記録領域11のうち、
パーフォレーション7a、7b間の中心付近の領域は磁
気情報が記録されている可能性が高いことに着目し、各
コマの磁気記録領域11のうち、端から所定量(256
本)のパルス分を読み飛ばして以後、256回の読み込
み(測定)を行うことにしている。そして、256回の
読み込みデータの平均、又は積算に基づいて信号レベル
を判断する。このように、磁気記録の有無を検出するた
めの磁気情報の読み込みを当該領域に限定することによ
り、磁気情報の有無を確実に検出することができる。
【0043】また、各撮影コマの磁気情報の読み込み
前、リファレンスデータの取得も、256回分のデータ
を取得することにし、その平均又は積算に基づいて同様
に処理する。尚、エンコーダ16を給送用モータ5の軸
に組付けた場合には、モータ5の駆動直後、写真フイル
ム7が磁気ヘッド12に接触する以前にリファレンスデ
ータを取得することができる。
【0044】次に、記録再生回路15の記録回路15c
について説明する。磁気ヘッド12には増幅回路15b
と並列して記録回路15cが接続されており、写真フイ
ルム7を給送しながら、写真フイルム7の磁気記録層に
磁気情報を書き込むことができるようになっている。記
録回路15cは、磁気ヘッド12のコイルに流れる記録
電流の方向を制御して磁気記録を行うものである。磁気
ヘッド12は、ブリッジ結合されたスイッチングトラン
ジスタ50(第1スイッチングトランジスタ)、51
(第2スイッチングトランジスタ)、52(第3スイッ
チングトランジスタ)、53(第4スイッチングトラン
ジスタ)によって駆動され、これらのスイッチングトラ
ンジスタ50、51、52、53のオン/オフは、制御
トランジスタ54、55によって制御される。
【0045】制御トランジスタ54、55のベース端子
は、それぞれマイクロコンピュータ2のMHCポート、
MHDポートに接続されており、磁気記録時にはMHC
ポート及びMHDポートに相反してハイ/ロー信号が加
えられることによって、制御トランジスタ54、55が
それぞれオン/オフされる。また、記録回路15cのス
イッチングトランジスタ50のベース端子は、抵抗58
を介して前記レギュレータ22の出力ポート(VAFポー
ト)と接続されている。このようにプルアップ回路を形
成したことにより、スイッチングトランジスタ50の動
作の安定化が図られている。
【0046】このプルアップ回路を設けないとすると、
スイッチングトランジスタ50のベースとコレクタがフ
リーになり動作的に不安定となるという欠点がある。即
ち、再生時にはMHCポート及びMHDポートが共にロ
ーレベルとなるが、スイッチングトランジスタ50のエ
ミッタには電池20から3Vの電圧が加えられおり、ノ
イズ等によりスイッチングトランジスタ50のエミッタ
−コレクタ間に微小な電流が流れると、電池20から電
流を取り出すことになる。これが増幅回路30で増幅さ
れ、磁気ヘッド12で発生する電流の再生信号に重畳し
てしまうという問題がある。例えば、再生時に記録回路
15c側に発生した電流がナノオーダ程度の微小なもの
であっても、増幅回路30の作用によって信号レベル程
度にまで増幅されてしまうことになる。
【0047】従って、再生時には、記録回路15c側か
らの電流の侵入を完全に遮断する必要がある。そのた
め、スイッチングトランジスタ50のベース端子に上記
プルアップ回路を設け、フイルム給送時にレギュレータ
23からスイッチングトランジスタ50のベースに電位
が与えられるようになっている。尚、図中左側のスイッ
チングトランジスタ51については、再生時にコレクタ
端子に基準電位2.3Vが供給されていることから動作
が不安定となることはないので、プルアップの必要がな
い。
【0048】次に、記録回路15cの記録時の作用につ
いて説明する。マイクロコンピュータ2からのクロック
パルス及びデータパルスによって、MHCポート及びM
HDポートは相反してハイレベル/ローレベルに切り換
えられ、スイッチングトランジスタ54、55が択一的
にオン/オフする。例えば、スイッチングトランジスタ
54がオンし、スイッチングトランジスタ55がオフす
ると、制御トランジスタ50、53がオンして磁気ヘッ
ド12のコイル14には図中矢印方向に記録電流IH
流れ、写真フイルム7の磁気記録領域11に「N磁化領
域」の記録が行われる。逆に、スイッチングトランジス
タ54がオフし、スイッチングトランジスタ55がオン
すると、制御トランジスタ51、52がオンしてコイル
14には図中矢印とは逆方向に記録電流IH が流れ、磁
気記録領域11に「S磁化領域」の記録が行われる。
【0049】コイル14に流れる記録電流IH の大きさ
は、駆動電圧となっている電池20の電圧と、抵抗60
(又は抵抗61)と、コイル14のもつ抵抗とから定ま
る。図4に示した磁気ヘッド12のコイル14の直線抵
抗は、数10Ω程度であり、一般のオーディオ機器の磁
気ヘッドに用いられている数100Ω程度のものと比較
してかなり小さい値となっている。
【0050】コイル14には、電流の向きに応じて保護
抵抗60、61が直列接続されるようになっており、記
録時や再生時にコイル14に過大な電流が流れることを
防いでいる。尚、コイル14の線径や捲回数は、その直
線抵抗を数10Ω程度にし、更に適正な磁気記録、再生
のためにアンペアターン(AT)数を3以上、より好ま
しくは5以上にすることを考慮して決められる。
【0051】また、この記録回路15cには、トランジ
スタ72(第5スイッチングトランジスタ)、73(第
6スイッチングトランジスタ)を含むブレーキ回路が設
けられている。トランジスタ72、73のベース端子は
マイクロコンピュータ2のMHBポートに接続されてお
り、磁気記録終了時に該MHBポートにハイレベル信号
が1パルス加えられることによって、トランジスタ7
2、73が共にオン状態となる。これにより、コイル1
4の両端が短絡され、磁気ヘッド12の周辺に蓄積され
た電荷が上述したブリッジ回路(50、51、52、5
3)から一斉に放出され、不安定な記録電流がコイル1
4に流れることもない。尚、この際、ブリッジ回路内の
抵抗60、61が保護抵抗として作用し、ブリッジ回路
内に過大な電流が流れることもない。
【0052】かかる構成により、磁気記録終了時に磁気
ヘッド12周辺の浮遊電荷を瞬間的にクリアし、最後の
磁気データの記録に続いて確実に非磁化領域を形成する
ことができるようになり、ノイズによる誤記録が解消さ
れる。次に、上記の如く構成された写真フイルム用磁気
記録及び再生装置が適用されたカメラの作用について図
5に示すフローチャートに沿って説明する。
【0053】カメラにフイルムカートリッジ8が装填さ
れると、先ず、DEP−DD処理が行われる(ステップ
S11、以下ステップ番号のみを示す。)。この処理で
は、装填されたカートリッジ8に設けられているデータ
ディスクのバーコードを光学読み取り部で読み取り、フ
イルム感度やフイルムの種類、撮影可能枚数等の情報を
取得するとともに(DD制御)、白抜き表示の為の舌片
の位置を検出することによって、装填されたカートリッ
ジ8の使用状況を検出し(DEP読み込み)、これらの
情報をメモリ18の所定の領域に記憶する。
【0054】次いで、上記検出された使用状況の検出の
結果、未撮影コマが残存しているカートリッジ8(part
ial)が再装填された否かを判別し(S12)、未撮影コ
マの残存しているカートリッジ8の場合には、ミッドロ
ールチェンジ(MRC)制御と呼ばれる処理が行われる
(S13)。MRC制御のサブルーチンについては後述
する(図6)。
【0055】S12において、未撮影コマが残存してい
るカートリッジ以外のカートリッジが装填されたと判断
した場合には、処理はS14に進み、未使用(例えば新
品)のカートリッジ8であるか否かを判別する。未使用
のカートリッジでもなければ、撮影不能(露光済み)の
カートリッジであると判断し、フイルム給送等の処理を
行うことなく、処理は図中(A)に進む。即ち、VEI
制御において、スプール4及び前述の舌片を所定の位置
に移動させることによって露光済みであることを示すバ
ツ印の白抜き表示(expose) に設定され、カートリッジ
装填処理が終了する。
【0056】一方、S14において、装填されたカート
リッジが未使用のものであることが確認された場合に
は、DD制御で読み込んだ情報を基に全撮影コマ数Nma
x を示すフレームセットフラグをメモリ18の所定領域
に記憶し、フレームセットフラグの数値Nmax に合わせ
たフイルム給送を行う。即ち、先頭の撮影コマまでフイ
ルム給送するファーストフレームセット(FFS)が実
行される(S15)。
【0057】ファーストフレームセット制御(S1
5)、又はMRC制御(S13)の後、ストロボ充電制
御が行われ(S16)、カメラの初期値設定が行われる
(S17)。こうして、撮影可能状態が整えられた後、
マニュアルリワインド(MR)スイッチの状態が確認さ
れる(S18)。MRスイッチは、カートリッジ内に未
露光のコマが残存している途中で強制的にリワインドす
るために設けられているものであり、ユーザが該MRス
イッチをオン操作しない限り、通常はオフ状態にある。
【0058】MRスイッチがオフの場合、続いて、レリ
ーズスイッチの状態を判別する。即ち、シャッターレリ
ーズスイッチが押圧操作されたか否かが判別され、レリ
ーズスイッチがオフの場合処理はS18に戻り、レリー
ズスイッチがオンの場合には、自動露光・オートフォー
カス(AE・AF)制御(S20)に続いて、シャッタ
ー制御(S21)が実行され、撮影が行われる。そし
て、当該撮影コマに関する撮影条件等の磁気書き込みデ
ータをRAMにセットし(S22)、その後、1コマ自
動巻き上げの際に磁気情報の書き込み制御が行われる
(S23)。
【0059】具体的には、MHCポートとMHDポート
とが相反して、それぞれH/L制御、L/H制御され、
各コマの磁気記録領域11に「N磁化領域」又は「S磁
化領域」が形成される。このとき、MRCONポートは
オフ(H出力)され、増幅回路30に基準電圧は供給さ
れないが、レギュレータ22のVOFポートはオン(5V
出力)されている。このため増幅回路30はコンパレー
タとして作用し、オペアンプ36、37、38の保護が
図られている。
【0060】また、最後の2値データを記録した後に
は、MHBポートにハイレベルの信号が加えられ、磁気
ヘッド12のコイル14aの両端が短絡される。これに
より、最後の2値データを記録直後、確実に非磁化領域
を形成することができ、ノイズによる誤記録が防止され
る。次いで、全コマの撮影が終了したか否かが確認され
(S24)、終了していない場合、即ち、未露光のコマ
が残っている場合には、処理は図中(B)で示すS18
に戻る。他方、全コマの撮影(露光)が終了している場
合には、自動的にフイルムをリワインドする巻戻し制御
が実行される(S25)。この際、VEI制御において
スプール4及び前述の舌片を所定の位置に移動させるこ
とによって露光済みであることを示すバツ印の白抜き表
示(expose)に設定する。
【0061】ところで、S18でMRスイッチがオン操
作されると、強制的なリワインド処理(巻戻し制御)が
実行される(S28)。即ち、モータ5が反転駆動さ
れ、引き出されていたフイルムがカートリッジ内に巻き
戻され、遮光蓋が閉じられる。この際、撮影経験の有無
が確認され(S29)、撮影経験の無い(未使用)フイ
ルムの場合には、VEI制御において未使用であること
を示す丸印の白抜き表示(unexpose) に設定してから
(S30)処理を終了し、撮影経験のあるフイルムの場
合には、VEI制御において未露光コマが残存すること
を示す半月印の白抜き表示(partial) に設定してから
(S31)処理を終了する。これにより、フイルムカー
トリッジをカメラから取り出した時に、フイルムの使用
状況を容易に確認できる。
【0062】次に、MRC制御の処理について説明す
る。上述したS12において、未撮影コマの残存してい
るカートリッジ(partial)が装填されたことが検出され
ると、図6に示すミッドロールチェンジ(MRC)制御
のサブルーチンに移行する。MRC制御が開始される
と、先ず、バッテリーチェック(BC)制御が実行され
る(S41)。バッテリーチェックは、例えば負荷電流
を流した状態で電池20の出力電圧を検出し、その電圧
を所定の基準値と比較することにより行われ、電池20
の出力電圧が前記基準値に満たない場合に、バッテリー
NGと判断してBCNGフラグをセットする。
【0063】S42において前記BCNGフラグの状態
が判別され、このBCNGフラグがセットされている場
合には、フイルム給送等の処理に必要な電力が得られな
いので、VEI制御において未露光コマが残存すること
を示す半月印の白抜き表示(partial) に設定した後(S
43)、処理を終了する。他方、S42において、この
BCNGフラグがセットされていない場合、即ち、バッ
テリーの残量が所定量以上ある場合には、モータ5が正
転駆動され、フイルムのフォワード(FWD)給送が行
われる(S44)。このとき図4に示したレギュレータ
22のVOF端子が5V出力となり、増幅回路30に駆動
電圧5Vが供給される。
【0064】そして、マイクロコンピュータ2のMHC
ポート及びMHDポートが共にロー(L)出力であるこ
とを確認してから(S45)、MRCONポートをL出
力にする(S46)。このように、MRCONをオンす
ることにより、増幅回路30のオペアンプ36、37、
38に基準電圧が供給され、増幅回路30は磁気ヘッド
12で生成される信号を増幅する増幅回路として作動す
る。
【0065】そして、写真フイルム7が磁気ヘッド12
に接触する以前、MRCINポートに加えられるA/D
値をリファレンスデータとして読み込む(S47)。こ
のリファレンスデータは、モータ5駆動開始から連続し
て256回読み込まれ、これらのデータの平均又は積算
に基づいてリファレンス値(MRCREF)が求められ
る。
【0066】図1で説明したように、写真フイルム7の
各コマの前後にはそれぞれパーフォレーション7a、7
bが形成され、フイルムの第1コマ目については、先頭
側のパーフォレーション7aよりもフイルムの先端側に
さらに一つのパーフォレーションが設けられている。従
って、各撮影コマの先頭側には常に2つのパーフォレー
ションが形成されていることになる。この2つのパーフ
ォレーションのうち、より先頭側のパーフォレーション
を第1パーフォレーション、後続する2つ目のパーフォ
レーションを第2パーフォレーションと呼ぶことにする
と、S48においてフォトセンサ9の出力に基づいて第
2パーフォレーションのエッジが通過したか否かが確認
される(S48)。第2パーフォレーションの通過が確
認された直後、エンコーダ16のエンコーダパルスのカ
ウントを開始する(S49)。
【0067】そして、このカウント値(ENCOUN
T)と256とを比較し(S50)、カウント値(EN
COUNT)が256よりも小さい場合、処理はS49
に戻り、カウント値が256になった時点で、MRCI
NポートのA/D値の読み込みが行われる(S50)。
尚、本実施の形態では磁気記録領域の中央付近のデータ
を取得するために256パルス分のデータを読みとばす
ことにしているが、磁気記録領域の中央付近のデータを
取得することができれば、他の定数Aを設定してもよ
い。
【0068】S50におけるA/D値の読み込みは、エ
ンコーダパルスに同期して256回読み込まれ、これら
のデータの平均又は積算に基づいて再生データ(MRC
AD)が求められる(S51)。この再生データ(MR
CAD)に所定の定数Bを加えた、MRCADCを求め
(S52)、このマージン(定数B)を含む再生データ
MRCADCと前記リファレンスMRCREFの差又は
比から大小関係を判別する(S53)。再生データの値
が小さい場合には、当該コマに磁気情報が記録されてい
ること、即ち、露光済みのコマであることを意味してお
り、フレームカウント数を1フレーム分インクリメント
して(S54)処理はS48に戻る。
【0069】他方、S53において、再生データの値の
方が大きい場合には、当該撮影コマに磁気情報が記録さ
れいないこと、即ち、未露光のコマであることを意味し
ており、フイルムの給送を停止する(S55)。そし
て、巻戻し制御が実行され(S56)、フレームカウン
ト数の第1パーフォレーションが通過するのが確認され
るまで、フイルムが巻き戻される(S57)。
【0070】S57において第1パーフォレーションが
通過が検出された時点で、再度モータ5が正転駆動され
フイルムがフォワード給送される(S58)。そして、
フレームカウント数の第2パーフォレーションが検出さ
れたときにモータ5の駆動が停止される(S59)。以
後、図5に示したメインルーチンに戻り、ストロボ充電
制御(S16)以降の処理が行われる。
【0071】このように、当該カメラは、1ロールの写
真フイルム7の途中のコマまで撮影を行った後に、撮影
済みの写真フイルム7を一旦カートリッジ8に巻き込
み、これを取り出すことができるようになっている。そ
して、未露光のコマが残存するカートリッジが装填され
た場合には、各コマ毎に磁気記録層に記録された磁気情
報の有無を検出することにより、フイルムカートリッジ
の未露光の撮影コマの位置を検出し、その撮影コマから
の再撮影を行うことができる。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る写真フ
イルム用磁気記録及び再生装置によれば、一つのコアに
対して一つのコイルを巻いた単一の磁気ヘッドを記録、
再生用に兼用し、該コイルの両端に直接に記録回路と再
生用の増幅回路とを並列接続した写真フイルム用磁気記
録及び再生装置において、記録時に前記増幅回路への基
準電圧を遮断するとともに、駆動電圧を供給することに
より、増幅回路をコンパレータとして作動させるように
したので、記録時の信号電圧が前記増幅回路に入力して
も、該増幅回路が破壊されることはない。
【0073】これにより、コイルに対して記録回路と増
幅回路とを択一して接続するための切り換えスイッチ
や、増幅回路の入力段に高価な保護回路を必要としなく
なり、低コスト化を図ることができる。また、再生時に
は、コイルに流れた再生電流を直接に増幅回路に入力す
ることができるので、ノイズの少ない再生信号を得るこ
とができる。
【0074】また、上記構成を採用するこによりカメラ
への適用が簡便になり、単一のコアに一のコイルを巻き
付けた記録再生兼用の磁気ヘッドを用いて小型化、軽量
化を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る写真フイルム用磁気記録及び再生
装置が適用されたカメラの構成を示すブロック図であ
る。
【図2】磁気ヘッドの概略図である。
【図3】磁気記録パターンの説明図である。
【図4】記録再生回路の一実施の形態を示す回路図であ
る。
【図5】カメラの処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【図6】ミッドロールチェンジ(MRC)制御のサブル
ーチンを示すフローチャートである。
【図7】新規格フイルムカートリッジの構造の説明図で
ある。
【符号の説明】
2…マイクロコンピュータ 4…スプール 5…モータ 6…駆動伝達機構 7、103…写真フイルム 8…フイルムカートリッジ 9…フォトセンサ 11、124、125…磁気記録領域 12…磁気ヘッド 13…コア 14…コイル 15…記録再生回路 15a…電源回路 15b…再生回路 16…エンコーダ 20…電池 21…昇圧回路 22、23…レギュレータ 30…増幅回路 32…平滑回路 33…ローパスフィルタ 36、37、38…オペアンプ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気記録層が形成された前記写真フイル
    ムをモータ駆動により給送するフイルム給送手段を有
    し、前記写真フイルムの給送時に前記磁気記録層に磁気
    情報を記録する磁気記録機能と、前記磁気記録層に記録
    された磁気情報を読み取る磁気再生機能とを兼備した写
    真フイルム用磁気記録及び再生装置において、 一つのコアに一つのコイルが巻き付けられ、前記写真フ
    イルムの給送中に前記磁気記録層にアクセスされる磁気
    ヘッドと、 前記コイルの両端にそれぞれ直接に並列接続され、記録
    時に前記コイルに記録電流を供給する記録回路、及び再
    生時に前記コイルの両端に生じた信号電圧を増幅し再生
    信号を出力する増幅回路と、 再生時中に限り前記増幅回路に基準電圧を供給し、再生
    期間以外には前記増幅回路への基準電圧を遮断する基準
    電圧供給手段と、 再生期間中及び記録期間中、前記増幅回路に駆動電圧を
    供給する駆動電圧供給手段と、 を備え、記録期間中、前記増幅回路をコンパレータとし
    て作動させることにより、記録時の信号電圧の入力から
    前記増幅回路を保護するように構成されていることを特
    徴とする写真フイルム用磁気記録及び再生装置。
JP8261070A 1996-10-01 1996-10-01 写真フイルム用磁気記録及び再生装置 Pending JPH10104726A (ja)

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JP8261070A JPH10104726A (ja) 1996-10-01 1996-10-01 写真フイルム用磁気記録及び再生装置
US08/940,776 US6026249A (en) 1996-10-01 1997-09-30 Device for detecting the presence of recorded information on a magnetic film by comparing an envelope waveform with a threshold level
US09/366,727 US6181879B1 (en) 1996-10-01 1999-08-04 Magnetic recording and regenerating unit for photographic film and camera
US09/366,645 US6163654A (en) 1996-10-01 1999-08-04 Camera with partial exposed frame film detector and battery monitor
US09/366,646 US6141502A (en) 1996-10-01 1999-08-04 Magnetic recording and regenerating unit for photographic film and camera
US09/366,644 US6266487B1 (en) 1996-10-01 1999-08-04 Magnetic recording and regenerating unit for photographic film and camera
US09/875,150 US6374058B2 (en) 1996-10-01 2001-06-07 Magnetic recording and regenerating unit for photographic film and camera

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