JPH10104539A - 光ビーム走査装置 - Google Patents

光ビーム走査装置

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JPH10104539A
JPH10104539A JP8278575A JP27857596A JPH10104539A JP H10104539 A JPH10104539 A JP H10104539A JP 8278575 A JP8278575 A JP 8278575A JP 27857596 A JP27857596 A JP 27857596A JP H10104539 A JPH10104539 A JP H10104539A
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JP
Japan
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light
light beam
scanning
inclination
correction data
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JP8278575A
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English (en)
Inventor
Takeshi Fujii
武 藤井
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の光源を用いて記録速度の高速化を図る
と共に高画質の記録を可能にする。 【解決手段】 各光源から導かれる光ビームをそれぞれ
独立に偏向する複数の光偏向素子と、各光源から導かれ
る光ビームがそれぞれ描く走査ラインの主走査方向のず
れを検出する主走査方向ずれ検出手段と、各光源から導
かれる光ビームがそれぞれ描く走査ラインの基準ライン
に対する傾きを検出する傾き検出手段と、主走査方向の
ずれを補正する主走査方向ずれ補正手段と、傾きを補正
するための傾き補正データを記憶する傾き補正データ記
憶部と、傾き補正データを用いて傾き補正を行いながら
複数の光偏向素子を駆動する光偏向素子駆動部とを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数の光源から
射出される光ビームで走査面(記録面)上を走査するこ
とにより画像を記録する光ビーム走査装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】光ビームで感光ドラムなどの走査面(記
録面)上を走査することにより画像を記録する光ビーム
走査装置がある。この場合光ビームを回転多面鏡(ポリ
ゴン)やレゾナントスキャナ、ガルバノミラー、ホログ
ラムスキャナなどの偏向器により走査させる。
【0003】ここに偏向器には機械的な制約があるため
に、その走査速度を上げることには限界がある。そこで
複数本の光ビームを合波して偏向器に導き、同時に複数
の走査ラインを記録することにより、記録速度を上げる
ことが考えられている。例えば1つの光源から射出され
るレーザビームからなる光ビームを、音響光学素子(A
OM、Acaustic Optical Modulator)で複数の光ビーム
に分岐することが提案されている。これはAOMを異な
る周波数を重畳した駆動信号を用いて駆動することによ
り、各周波数に応じた偏向角度に偏向させるものであ
り、いわゆるマルチ周波数AOMを用いるものである。
【0004】このようなマルチ周波数AOMを用いる技
術は、特公平5−27086号に開示されている。この
技術は、AOMで分岐した複数の光ビームによる走査ラ
インが弓状に湾曲するのを補正するものである。すなわ
ちAOMで分岐した光ビームのうち1本は走査光学系の
光軸上に載せることにより走査ラインを直線にすること
ができるが、他の光ビームは光軸上から外れるためにそ
の走査ラインが湾曲するのである。そこでこの先行技術
では、各光ビームを分岐させるためのAOM駆動周波数
に走査位置に対応した補正を加え、全ての走査ラインを
直線に修正するものである。
【0005】同様にマルチ周波数AOMを用いる技術
は、特願平6−191500号にも示されている。この
技術はAOMの駆動信号を生成するために用いる電圧制
御発振器(VCO、Voltage Control Oscilater)の出
力周波数が、VCOの温度変化や経時的な特性変化によ
り変動するのを補正するものである。すなわち画像記録
に先行して走査して得たVCOの出力周波数を設定周波
数と比較することによりこれらの周波数の差を求め、こ
の差を0にするようにVCOの入力電圧を補正するデー
タ(制御データ)をメモリしておくものである。そして
画像記録の際にはこのメモリしたデータを用いてVCO
の入力電圧を補正することにより、各光ビームの偏向方
向を正確に制御するものである。
【0006】
【従来技術の問題点】しかしマルチ周波数AOMでは使
用可能な周波数帯域が有限であり、光ビームの数を増や
すことには限界がある。このため光ビーム数を増やすこ
とによる記録速度の高速化に限界が生じる。
【0007】そこで複数の光源を用いて複数の光ビーム
を得ることが考えられる。例えば複数の光源が射出する
光ビームを合波光学系で合波し偏向器に導くものであ
る。この場合1つの光源が射出する1本の光ビームをさ
らにマルチ周波数AOMを用いて複数の光ビームに分岐
すれば光ビーム数は一層増やすことができ、記録速度を
さらに高速化できる。
【0008】図9は、このようにマルチビーム化するた
めの合波部の概念を示す図である。この図で2つのレー
ザー光源1A、1Bが射出する光ビーム(レーザービー
ム)2A、2Bは、それぞれマルチ周波数AOM3A、
3Bで2本ずつの光ビームに分岐された後、ミラー4A
とプリズム4Bからなる合波光学系4で合波される。こ
の図9で5(5A、5B)はコリメータレンズ、6(6
A、6B)はエキスパンダレンズである。このように光
源1Aから導かれる2本の光ビーム(A系という)と、
光源1Bから導かれる2本の光ビーム(B系という)と
は合波されて4本となり、走査光学系によって同時に4
本の走査ラインを描く。
【0009】図10と図11は、これらA系とB系の合
計4本の光ビームが走査面7上を同時に走査している状
態を説明する図であり、各走査ラインが理想的配置とな
っている場合を図10に、また走査ラインが理想的配置
からずれた場合を図11にそれぞれ示している。
【0010】図10に示すように、A系の2本の走査ラ
イン8A、8AとB系の走査ライン8B、8Bは互いに
平行で、かつ主走査方向の位置が揃っていなければなら
ない。しかしA系とB系の光学系の温度変化や経時的特
性変化などにより、A系の走査ライン8A、8AとB系
の走査ライン8B、8Bとは図11(A)に示すように
互いに平行でなくなったり、図11(B)に示すように
主走査方向の位置ずれが発生する。このため画質が悪く
なり、高画質を保ちつつ記録速度を上げることはできな
いという問題があった。
【0011】
【発明の目的】この発明はこのような事情に鑑みなされ
たものであり、複数の光源を用いて記録速度の高速化を
図ると共に高画質の記録を可能にする光ビーム走査装置
を提供することを目的とする。
【0012】
【発明の構成】この発明によればこの目的は、数の光源
から導かれる光ビームを合波して走査面上で走査する光
ビーム走査装置において、各光源から導かれる光ビーム
をそれぞれ独立に偏向する複数の光偏向素子と、各光源
から導かれる光ビームがそれぞれ描く走査ラインの主走
査方向のずれを検出する主走査方向ずれ検出手段と、各
光源から導かれる光ビームがそれぞれ描く走査ラインの
基準ラインに対する傾きを検出する傾き検出手段と、主
走査方向のずれを補正する主走査方向ずれ補正手段と、
傾きを補正するための傾き補正データを記憶する傾き補
正データ記憶部と、前記傾き補正データを用いて傾き補
正を行いながら前記複数の光偏向素子を駆動する光偏向
素子駆動部とを備えることを特徴とする光ビーム走査装
置により達成される。
【0013】光偏向素子は、結晶中に超音波による屈折
率の周期的変化(回折格子)を形成させ、超音波の周波
数を変えて光ビームの偏向角度を変える音響光学素子
(AOM)や、電圧を印加することにより形状が変化す
るピエゾ素子等にミラーを接合させたものや、ガルバノ
ミラーが適する。
【0014】走査ラインの傾きは基準となる走査ライン
上で画像の記録範囲の両外側に設けた一対の光検出素子
が検出した光ビーム位置の差に基づいて求めることがで
きる。また主走査方向のずれは、光ビームの走査位置を
示す同期信号を基準として一方の光検出素子が光ビーム
を検出するまでの時間を求め、各光ビームに対するこの
時間の差から求めることができる。
【0015】ここに用いる光検出素子は、基準ライン上
に開口を有するマスク板と、この開口を通った光ビーム
を検出するホトセンサで構成することができる。光検出
素子は、基準ラインにほぼ直交するラインセンサであっ
てもよい。傾きの検出は両光検出素子としてマスク板と
ホトセンサで形成されるものを用いる場合には、光偏向
素子や偏向角度を僅かずつ変化させつつ走査を繰り返
し、両光検出素子が光ビームを検出する偏向角度の差か
ら求めることができる。
【0016】光検出素子としてラインセンサを用いる場
合には、光ビームがラインセンサを横切る位置を用いて
光ビームの傾きを求めることができる。
【0017】複数の光源がそれぞれ射出する光ビームは
分岐することなくそれぞれ走査面上に導いてもよい。こ
の場合は光源の数と同数本の光ビームで走査することに
なる。各光源の光ビームをさらにマルチ周波数AOMで
複数の光ビームに分岐して走査すれば、光ビーム数が一
層増え、記録速度を一層上げることができる。
【0018】この場合、各AOMの駆動周波数を構成す
る異なる周波数の信号に傾き補正データを重ねることに
より光ビームの分岐と傾き補正とを同時に行うことがで
き、これらの異なる周波数の信号を2値画像データで変
調することにより各光ビームをオン・オフ制御すること
ができる。
【0019】
【作用】1つの光源ごとに走査を行い、或る光源から射
出された光ビームによる走査ラインの傾きと、同期信号
のうち基準となる同期信号からいずれか一方の光検出素
子がこの光ビームを検出するまでの遅れ時間とを検出す
る。求めた走査ラインの傾きを打消すための傾き補正デ
ータをメモリに記憶する。
【0020】同様に別の光源の光ビームに対しても走査
ラインの傾きを求めその傾き補正データをメモリに記憶
すると共に、基準となる同期信号からいずれか一方の光
検出素子がこの光ビームを検出するまでの遅れ時間を検
出する。そして両光源の光ビームに対する遅れ時間の差
を求め、この遅れ時間の差が0になるように各光ビーム
に対する画像データクロックの遅延時間を決める。
【0021】そして画像記録の際には、光偏向素子によ
る偏向角度を、各光源に対応する傾き補正データにより
補正することにより走査ラインの傾きを一定にすること
ができる。また各光源の光ビームが画像を描くタイミン
グは、画像データクロックの遅延時間を各光源ごとに設
定することにより一致させることができる。
【0022】
【実施態様】図1は本発明の一実施態様の全体構成を示
す図、図2は制御部の構成を示す図、図3はAOM駆動
部の構成を示す図、図4は光検出素子の配置を示す図、
図5はAOMの駆動周波数を変化させた時の走査ライン
を示す図、図6はその時の各光検出素子の出力レベルを
示す図、図7は走査ラインの傾き補正データを示す図、
図8は主走査方向ずれ検出手段のタイミング図である。
【0023】図1においてまず走査光学系を説明する。
ここでは前記図9に示した合波部と同様に、2つの光源
(レーザー)1(1A、1B)の光ビームをマルチ周波
数AOM3(3A、3B)で2本の光ビームに分け、さ
らに合波光学系4で合波する。合波された光ビームは集
光レンズ10、ポリゴン12、走査(fθ)レンズ14
を介して、ドラム16に保持された記録フィルム18に
導かれる。この記録フィルム18が走査面7(図10参
照)となる。
【0024】ポリゴン12は光ビームの走査平面に対し
て垂直な軸回りに回転する。走査レンズ14は合波光ビ
ームの記録フィルム18上での走査速度を一定にする。
なお20は記録フィルム18をドラム16の表面に密着
させるためのニップローラである。
【0025】21は同期信号生成手段であり、次のよう
に形成される。22は同期用光源であり、レーザービー
ムからなる同期用光ビーム24を射出する。この光ビー
ム24はポリゴン12、走査レンズ14を介して集光ロ
ッド26に導かれる。この集光ロッド26は、ドラム1
6に接近しかつこのドラム16と平行に配置されてい
る。この集光ロッド26の前には光ビーム24を一定間
隔ごとに通すグリッドを有する同期用基準板28が設け
られている。集光ロッド26の一端にはホトセンサ30
が取付けられている。
【0026】従って光ビーム24が基準板28のグリッ
ドを通り集光ロッド26に入射すると、ホトセンサ30
がこれを検出する。このホトセンサ30の検出信号は、
走査光学系のポリゴン12の動作に同期する。この信号
は同期信号生成部32では波整形されて同期信号SYと
される。
【0027】またドラム16の両側には、一対の光検出
素子34(34a、34b)が配設されている。これら
の光検出素子34は、図4に示すように小さい開口36
(36a、36b)を有するマスク板38と、開口36
の後方に位置するホトセンサ40(40a、40b)と
を持つ。ここにマスク板38の開口36は、ドラム16
の幅すなわち記録範囲の外側にあって、かつ理想的な走
査ライン(基準ラインという)上に位置する。従って走
査ラインがこの開口36を横断して通ると、ホトセンサ
A40が光ビームを検出し、光ビームの走査位置とタイ
ミングとを知ることができる。このホトセンサ40の出
力は増幅部42(42a、42b)で増幅されて後記制
御部44に入力される。
【0028】
【主走査方向ずれの検出原理】次に主走査方向ずれを検
出する原理を図8を用いて説明する。画像記録に先行し
て一方の光源1Aのみを作動させ、その光ビーム(A
系)で走査を行う。この時同期用光源22は作動し、同
期信号SYが出力される。このA系の光ビームが一方の
光検出素子34aに検出されれば、そのホトセンサ40
aの出力は増幅されて図8にA0で示す波形になる。な
おこの時AOM3Aの駆動周波数は単一周波数でよい。
【0029】このホトセンサ40aの出力は、2値化回
路(図2に56で示す)で2値化されて矩形波A1とな
る。また同期信号SYの先頭のパルスSY0(1発目の
パルス)を基準として、この2値化された信号A1の立
上がりまでの時間を求める。同様に光源1Aを止め代り
に光源1Bを作動させる。そしてB系の光ビームにより
ホトセンサ40bの出力B0を2値化して信号B1を得、
この信号B1の同期信号SYの先頭パルスSY0に対する
遅れ時間tBを求める。
【0030】そして両遅れ時間tBとtAの差(tB
A)=△tを求める。この時間差△tは、A系とB系
の走査ラインの主走査方向のずれに相当するものであ
る。このように時間差△tを求める演算は、図2の時間
差検出部58で行われる。
【0031】
【走査ラインの傾き検出原理】次に走査ラインの傾きを
検出する原理を図5〜7を用いて説明する。今一方の光
源1Aだけを作動させた状態で走査を行う。この時一回
の走査ごとにAOM3Aの駆動周波数fを所定ピッチ△
fづつ変化させる。従って走査ラインは図5に示すよう
に走査ごとに副走査方向に変位することになる。
【0032】走査ラインが図5に示すように、両光検出
素子34a、34bの開口36a、36bを結ぶ基準ラ
インに対して右上がりに傾いている場合を考える。AO
M3Aの駆動周波数fが△fずつ変化して走査ラインが
図5の上から下へ平行に移動する時、走査ラインはまず
左側の光検出素子34aで検出される。光ビームが開口
36aに入る光量によりフォトセンサ40aの出力レベ
ルIaは変化する。この出力レベルIaは図2に示すレ
ベル検出器60aで求められる。
【0033】走査ラインがさらに下へ移動すれば、右側
の光検出素子34bで検出されるようになる。この時の
フォトセンサ40bの出力レベルIbが図2に示すレベ
ル検出器60bで求められる。このようにして求めた出
力レベルIa、Ibは周波数fa、fbで最大になるか
ら、両周波数の差fb−fa=△fは、光検出素子34a
と34bとにそれぞれ検出される走査ラインの間隔に対
応している。
【0034】従って主走査方向の走査位置(光ビームが
走査面7に当たる位置)pに対し、AOM3Aの駆動周
波数fを図7に示すように変化させれば、走査ラインを
常に基準ライン上に載せることができる。この図7に示
す駆動周波数の補正データは、図2に示す傾き検出部6
2で求められ、後記する傾き補正データ記憶部68にメ
モリされる。
【0035】同様に光源1Bを作動させ、B系の光ビー
ムによる走査ラインの傾きを検出してその傾き補正デー
タを求める。そしてこのデータを傾き補正データ記憶部
68にメモリする。なお、図7に示す走査位置pは、前
記同期信号SYを積算することにより求めることがで
き、この演算は図2に示す走査位置検出部64で行われ
る。
【0036】
【制御部】次に制御部44を図2を用いて説明する。同
期信号生成部32が出力する同期信号SYは、逓倍回路
であるPLL回路46でその周波数が例えば10倍に逓
倍される。この逓倍された信号は画像データクロックC
Lの周波数であり、遅延回路48に入力される。
【0037】この遅延回路48は、多数のディレイライ
ン50と、遅延時間を選択するセレクタ52とを持つ。
セレクタ52は前記したようにして求めた主走査方向の
ずれを補正するためのデータ(時間差△t、図8参照)
に基づいて、このずれ(時間差△t)を0とする遅延時
間を選択する。そして図8に示すようにA系の走査ライ
ンがB系の走査ラインより時間△tだけ先行している場
合には、A系用の画像データクロックCLAと、これに
対して時間△t遅れたB系用の画像データクロックCL
Bとを出力する。
【0038】A系用およびB系用の画像データクロック
CLAおよびCLBは、それぞれAOM変調信号生成部
54A、54Bに入力され、外部から供給される多値画
像データを網点画像を形成するための2値画像データD
(A)、D(B)に変換される。
【0039】一方この制御部44は、前記ホトセンサ3
0、40a、40bや同期信号生成部32、増幅部42
a、42bなどと共に形成される主走査方向ずれ検出手
段および傾き検出手段を有する。主走査方向ずれ検出手
段は前記したように、最初の同期パルスSY0からホト
センサ40a、40bの出力A0、B0(図8)を2値化
回路56で2値化した信号A1、B1が立ち上がるまで
の時間tA、tBを求め、その時間差△t=tB−tAを求
めるものであり、時間差検出部58でこの演算を行う。
【0040】また傾き検出部は、ホトセンサ40a、4
0bの出力レベルを求めるレベル検出部60a、60b
と、両出力レベルが最大となるAOM駆動周波数fa、
fbの差△f=fb−faから傾き補正データを求める
傾き検出部62を持つ。なおこの傾き補正データは図3
に示す傾き補正データ記憶部68にメモリされることは
前記した通りである。また64は同期信号SYを積算し
て走査位置pを示す信号を出力する走査位置検出部であ
る。
【0041】
【AOM駆動部】次にAOM駆動部66を図3に基づい
て説明する。前記制御部44は図示しないCPUを内蔵
し、前記傾き検出部62で求めた傾き補正データを傾き
補正データ記憶部68にメモリする。
【0042】同様にこのCPUは、走査ラインの副走査
方向に弓状の湾曲を直線に修正しかつ走査ライン間隔を
一定にするための補正データ(走査ラインの曲げ方のデ
ータ)を補正データ記憶部(I)70にメモリする。さ
らにCPUは、後記するVCO88の出力レベル特性を
補正して出力レベルを一定とするための補正データ(出
力レベル補正データ)を補正データ記憶部(II)72に
メモリする。
【0043】なおこの実施態様では、VOC88の温度
変化や経時的特性変化による出力周波数のずれを修正す
るため、前記した特願平6−191500号に示された
方法を採用している。すなわち補正データ記憶部(I)
70、(II)72、傾き補正データ記憶部68による補
正を加えることなく、画像記録を行う前に予備的走査を
行い、この時のAOM駆動信号の周波数を基準周波数に
するために必要な制御データをラッチ回路74(74a
〜74d)に予めメモリしておくものである。なお各ラ
ッチ回路74a〜74dはA系の2本の光ビームおよび
B系の2本の光ビームにそれぞれ対応するものである。
【0044】この時AOM駆動信号には複数(2種)の
異なる周波数が重畳されているから、これを分配器76
(76a、76b)で分けてそれぞれの周波数を周波数
検出回路78で求める。この求めた周波数を周波数調整
回路80にメモリした各光ビームごとの基準周波数と比
較し、両周波数に差があればラッチ回路74にメモリす
る制御データを修正する。この動作を繰り返すことによ
って両周波数を一致させるための制御データを求めて、
ラッチ回路74にメモリすることができる。
【0045】画像記録時には、走査位置検出部64で求
めた走査位置pに対応する補正データを補正データ記憶
部(I)70から読出し、また同様に傾き補正データを
傾き補正データ記憶部68から読み出してこれらを加算
器82で加算する。そしてラッチ回路74にメモリされ
た制御データにこの加算器82の加算値が加算器84
(84a〜84d)で加算される。
【0046】この加算器84の出力はデジタル−アナロ
グ−コンバータ(DAC)86(86a〜86d)でア
ナログ電圧に変換される。このアナログ電圧は電圧制御
発振器(VCO、Voltage Control Oscillator)88
(88a〜88d)に入力され、入力電圧に対応して周
波数が変換する信号に変換される。このVCO88の出
力信号は、前記制御部44から供給される画像データD
(A)またはD(B)によって変調器90(90a〜9
0d)で変調される。
【0047】この変調器90で変調された信号は、レベ
ル調整器92(92a〜92d)でレベル調整される。
すなわちAOM3は1次回折光を走査光ビームとして用
いるものであるが、この1次回折光の強度が回折角度に
依存して変動するため、この変動をレベル調整部92で
調整するものである。このレベル調整に用いるレベル制
御データは、前記補正データ記憶部(II)72に予めメ
モリされ、AOM3の回折角度(従って加算器84の出
力)に対応したデータを読出して用いる。
【0048】このように4本の走査ラインの湾曲補正と
傾き補正と強度レベル補正を行ったAOM駆動周波数の
信号は、A系の2つの信号が合成部94aで合成され、
b系の2つの信号が合成部94bで合成される。これら
の合成信号であるAOM駆動信号DR(A)およびDR
(B)は、それぞれAOM3A、3Bに供給される。こ
の結果4本の走査ラインは傾きが基準ラインと平行で、
主走査方向のずれがなく、しかも直線線が良く強度レベ
ルの揃ったものとなり、高画質な画像記録が可能にな
る。
【0049】
【他の実施態様】以上の実施態様では各光源1A、1B
から射出される1本の光ビーム2A、2B(図9参照)
をAOM3A、3Bで2本に分岐し、合成4本の光ビー
ムで同時走査を行っている。しかしこの発明は複数の光
源の光ビームを分岐することなく合波して走査するもの
を含む。
【0050】また主走査方向ずれを補正するために用い
る遅延回路48は、多数のディレイライン50を持って
いて、この主走査方向ずれ(△t)を0にするディレイ
ライン50を選択して用いている。しかしこの遅延回路
をプログラマブルディレイラインで形成してもよい。
【0051】走査光学系はポリゴン12に代えてレゾナ
ントスキャナ(共振偏向器)を用いることもできる。こ
れは板ばねに保持したミラーを用い、板ばねの共振を利
用してミラーを揺動させるものである。この場合は走査
位置によって走査速度およびAOM駆動周波数が大きく
変化する。このためこの場合には、AOM駆動信号DR
(A)、DR(B)をさらに他のパワー変調部に通して
走査速度の変動に伴う光エネルギーの変動を補正する。
【0052】前記の実施態様では、光検出素子34a、
34bを共にマスク板38とフォトセンサ40とを組合
わせたものを用いている。このため光ビームの傾きや主
走査方向ずれを求めるために、A系の光ビームおよびB
系の光ビームを時間をずらして共にフォトセンサ40に
入射させる必要がある。すなわち2つのAOM3Aと3
Bの偏向範囲をオーバーラップさせる必要が生じる。A
OM3の偏向可能な角度範囲には制限があるから、この
ようなオーバーラップの範囲は画像記録時には有効な偏
向範囲として使用できないことになり、AOM3の使用
可能な偏向範囲が狭くなる。
【0053】そこでこのような不都合を避けるためには
次のような方法が可能である。1つの方法は、A系とB
系の光ビームを検出するためにそれぞれ専用の光検出素
子を一対づつ設けるものである。しかしこの場合には光
検出素子の数が光源数の2倍(光源が2つの時は2×2
=4個)必要になる。他の方法は2つの光検出素子を、
主走査方向に対してほぼ直交するラインセンサとするも
のである。この場合は1回の走査で傾きを求められる。
【0054】
【発明の効果】請求項1の発明は以上のように、複数の
光源から導かれる光ビームが描く走査ラインの主走査方
向のずれと傾きとを検出し、主走査方向ずれと傾きとを
補正しながら走査するから、複数の光源を用いて高速化
を回りつつ、高画質な画像記録が可能になる。
【0055】ここに光偏向素子は音響光学偏向素子や、
ピエゾミラーや、ガルバノミラーなどが適する(請求項
2)。主走査方向ずれと傾きとは、走査光学系に同期す
る同期信号と、基準ライン上であって走査ラインによる
記録範囲の両外側に位置する一対の光検出素子の出力と
を用いることにより求めることができる(請求項3)。
【0056】光検出素子は、小さい開口を有するマスク
板と、その後に設けたホトセンサとで構成することがで
き、この場合マスク板の開口を基準ライン上に配置する
(請求項4)。光検出素子は基準ラインにほぼ直交する
ラインセンサで構成してもよい(請求項5)。この場合
には異なる光源から導かれる光ビームを副走査方向に重
ねることなく分けて走査させながら主走査方向ずれや傾
きを求めることができ、光偏向素子の偏向範囲を有効利
用できる。
【0057】主走査方向ずれは、同期信号の中の最初の
パルスなどを基準として、一方の光検出手段が光ビーム
を検出するまでの時間を各光源の光ビームに対して求
め、この時間の差によって表すことができる(請求項
6)。従ってこの場合には、各光源の光ビームに対しこ
の時間差を0とするように画像データクロックの遅延時
間を決めればよい(請求項7)。
【0058】走査ラインの傾きは、マスク板とホトセン
サからなる光検出素子を用いる場合には、光偏向素子の
偏向角度を一定ステップで変化させながら走査を繰り返
し、両光検出素子を連る2本の走査ラインの偏向角度の
差から求めることができる(請求項8)。
【0059】各光源ごとにいわゆるマルチ周波数AOM
を用いて複数の光ビームに分割し、分割した各光ビーム
をそれぞれ独立に画像データにより変調してから合波し
走査することができる(請求項9)。この場合には光ビ
ームの数が一層増え、画像記録速度を一層上げることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施態様の全体構成図
【図2】制御部の構成を示す図
【図3】AOM駆動部の構成を示す図
【図4】光検出素子の配置図
【図5】走査ラインの傾き検出原理の説明図
【図6】その時の出力レベルを示す図
【図7】傾き補正データを示す図
【図8】主走査方向ずれ検出手段のタイミング図
【図9】合波光学系を示す図
【図10】理想的配置にある走査ラインを示す図
【図11】理想的配置からずれた走査ラインを示す図
【符号の説明】
1 光源 3 光偏向素子としての音響光学偏向素子(AOM) 4 合波光学系 7 走査面(記録面) 12 走査光学系の一部であるポリゴン 16 ドラム 18 記録フィルム 21 同期信号生成手段 22 同期用光源 28 基準板 30 ホトセンサ 34 光検出素子 36 開口 38 マスク板 40 ホトセンサ 44 制御部 48 遅延回路 50 ディレイライン 52 セレクタ 58 主走査方向ずれ検出手段の一部である時間差検出
部 62 傾き検出手段の一部である傾き検出部 64 走査位置検出部 68 傾き補正データ記憶部 88 電圧制御発振器(VOC)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の光源から導かれる光ビームを合波
    して走査面上で走査する光ビーム走査装置において、各
    光源から導かれる光ビームをそれぞれ独立に偏向する複
    数の光偏向素子と、各光源から導かれる光ビームがそれ
    ぞれ描く走査ラインの主走査方向のずれを検出する主走
    査方向ずれ検出手段と、各光源から導かれる光ビームが
    それぞれ描く走査ラインの基準ラインに対する傾きを検
    出する傾き検出手段と、主走査方向のずれを補正する主
    走査方向ずれ補正手段と、傾きを補正するための傾き補
    正データを記憶する傾き補正データ記憶部と、前記傾き
    補正データを用いて傾き補正を行いながら前記複数の光
    偏向素子を駆動する光偏向素子駆動部とを備えることを
    特徴とする光ビーム走査装置。
  2. 【請求項2】 主走査方向ずれ検出手段は、走査光学系
    の動作に同期して出力される同期信号のうち基準となる
    同期信号から一方の光検出素子が光ビームを検出するま
    での時間を検出し、各光源が射出する光ビームに対して
    求めたこの時間の差を主走査方向ずれとする請求項1の
    光ビーム走査装置。
  3. 【請求項3】 マスク板とホトセンサからなる光検出素
    子を記録範囲の両外側にそれぞれ備え、傾き検出手段は
    光偏向素子の偏向角度を変えながら走査した時に各光検
    出素子が光ビームを検出する光偏向素子の偏向角度の差
    から光ビームの傾きを求める請求項2の光ビーム走査装
    置。
  4. 【請求項4】 複数の光源が射出する光ビームは各光源
    ごとに設けた光偏向素子により複数の光ビームに分割さ
    れ、分割された光ビームはそれぞれ独立に画像データに
    よる変調を受けてから合波される請求項1〜3のいずれ
    かの光ビーム走査装置。
JP8278575A 1996-10-01 1996-10-01 光ビーム走査装置 Pending JPH10104539A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006243126A (ja) * 2005-03-01 2006-09-14 Kyocera Mita Corp 画像形成装置

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JP2006243126A (ja) * 2005-03-01 2006-09-14 Kyocera Mita Corp 画像形成装置

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