JPH10104182A - 分析装置 - Google Patents

分析装置

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JPH10104182A
JPH10104182A JP25933496A JP25933496A JPH10104182A JP H10104182 A JPH10104182 A JP H10104182A JP 25933496 A JP25933496 A JP 25933496A JP 25933496 A JP25933496 A JP 25933496A JP H10104182 A JPH10104182 A JP H10104182A
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furnace body
temperature
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dry gas
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JP25933496A
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Koji Nishino
孝二 西野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炉体2の周辺がまだ冷えているときにケース
蓋3が開放されると、この炉体2の周囲に乾燥ガスを流
すことにより、試料Aの交換時に結露や着霜が生じない
ようにすることができる示差走査熱量測定用の分析装置
を提供する。 【解決手段】 試料室ケース1内の炉体2の周囲に電磁
弁16を介して乾燥ガスを供給する乾燥ガス管路17
と、ケース蓋3が開放されたことを検出するマイクロス
イッチ4と、このマイクロスイッチ4がケース蓋の開放
を検出し、かつ、炉体温度が室温以下であると温度制御
装置11が判断した場合に電磁弁16の流路を開く電磁
弁アクチュエータ18とを備えた分析装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、示差走査熱量測定
(DSC)を行う示差走査熱量測定装置等の分析装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】示差走査熱量測定装置は、測定対象とな
る試料と熱的に不活性な基準物質とを炉体内に収容し、
この炉体の温度を変化させながら、これら試料と基準物
質との間の温度差を検出することにより、単位時間当た
りに試料に出入りする熱流量を測定するものである。こ
の示差走査熱量測定装置は、通常は試料を室温以上の温
度(最高700°C程度)に上昇させて測定を行うの
で、炉体を加熱する加熱装置が設けられる。また、試料
を室温以下の温度(最低−150°C程度)に下降させ
て測定を行うために、炉体を冷却する冷却装置が設けら
れる場合もある。なお、ポリマーの等温結晶化の測定等
では、試料の温度を急速に降下させる必要があるので、
このような場合には、室温以上の測定であっても、この
冷却装置を使用することができる。
【0003】上記従来の示差走査熱量測定装置は、図2
に示すように、試料室ケース1内に試料Aと基準物質B
とを収容するための炉体2を配置し、支柱5,5で支持
している。試料室ケース1には、開口部を開閉するケー
ス蓋3が設けられ、閉鎖時に内部を密閉できるようにな
っている。試料Aと基準物質Bは、それぞれ試料容器
6,6内に収納されて、この炉体2内のセンサユニット
7上に載置される。また、この炉体2には、炉体蓋8が
載置されて開口部が塞がれる。
【0004】上記炉体2には、加熱装置9と冷却装置1
0が設けられている。加熱装置9は、炉体2を加熱する
ための加熱手段であり、一般には、この炉体2の周囲を
囲むようにコイル状に配置された電熱ヒータや、この炉
体2の内部に埋め込んだ電熱ヒータに電力を供給するこ
とにより発熱させるものが多く用いられている。ただ
し、このような電熱ヒータ以外の加熱手段を用いること
も可能である。冷却装置10は、炉体2を冷却するため
の冷却手段である。このような冷却装置10としては、
炉体2の内部に埋め込まれたジャケットに外部の冷媒供
給装置から供給される液化窒素や低温の窒素ガス等の冷
媒を通したり、このジャケットに外部の冷凍機から供給
される冷却されたフロン等の冷媒を循環させて冷却を行
うものが一般的である。また、炉体2に低温の窒素ガス
等の冷媒を直接吹き付けるものや、この炉体2の一部を
液化窒素等の冷媒を満たしたジャー等の中に浸漬させる
ものを用いる場合もある。さらに、炉体2の内部にペル
チェ素子等の冷却器を直接埋め込んだもの等、その他の
冷却手段を用いてもよい。
【0005】上記加熱装置9と冷却装置10は、温度制
御装置11によって制御されるようになっている。ま
た、炉体2内には、この炉体2の温度を検出するための
温度センサ12が埋め込まれ、ここで検出された炉体温
度がDSCアンプ13を介して温度制御装置11に送ら
れるようになっている。温度制御装置11は、この炉体
温度が所定の温度プログラムに追従するように、加熱装
置9の加熱量と冷却装置10の吸熱量を制御する装置で
ある。即ち、この炉体温度が温度プログラムで設定され
た温度よりも低くなると、加熱装置9による加熱量を増
加させ、炉体温度が高すぎると加熱量を減少させたり加
熱を停止させる。また、この炉体温度を室温よりも低い
温度まで低下させたり、室温以上であっても炉体2の自
然放熱以上の速度で急速に温度を降下させる場合に、冷
却装置10を用いて吸熱量を調整する。ただし、この冷
却装置10は、吸熱量の調整ができない場合がある。こ
の場合、温度制御装置11は、冷却装置10のON/O
FFのみを制御し、ON時にも加熱装置9の加熱量を調
整して温度制御を行う。また、この冷却装置10は、常
時冷却を行う場合があり、この場合、温度制御装置11
は、実際には加熱装置9のみを制御して温度制御を行
う。
【0006】上記炉体2内のセンサユニット7は、載置
した試料容器6,6内の試料Aと基準物質Bの温度を検
出するためのセンサを備えた載置台であり、ここで検出
された試料Aと基準物質Bの温度は、それぞれDSCア
ンプ13に送られ、DSC信号としてデータ処理装置1
9に送られるようになっている。従って、示差走査熱量
測定装置は、炉体2の炉体温度を所定の温度プログラム
に従って順次制御しながら、この時の試料Aと基準物質
Bとの温度差からDSC信号を測定してデータ処理装置
19で処理することになる。また、通常は、この測定の
際に炉体2内にパージガスを30〜50ml/min程度の
流量で流し続けるので、この示差走査熱量測定装置に
は、外部からニードル弁14を介して炉体2内にパージ
ガスを供給するためのパージガス管路15が配設されて
いる。なお、このパージガスは、図2には図示を省略し
た他の管路を介して外部に排出されるようになってい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記示差走
査熱量測定装置の測定が一旦終了して試料A等を新たな
測定対象と交換する場合(サンプリング)には、この試
料Aの温度が室温に戻った状態で交換作業を行う。とこ
ろが、この測定の際に冷却装置10を用いて炉体2を室
温より低い温度まで冷却すると、試料Aの温度が室温に
戻ったとしても、炉体2やその周辺の試料室ケース1等
は、熱的環境を安定化させるために熱容量を大きくして
いるので、まだ十分に温度が上昇せず室温よりも低いま
まになっていることがある。従って、このように炉体2
や試料室ケース1等が低温の状態で、試料A等の交換の
ためにケース蓋3や炉体蓋8を開くと、湿気を含んだ外
気が試料室ケース1内や炉体2内に侵入して、これら低
温の部位に外気中の水分が結露したり着霜するおそれが
ある。そして、このような結露や着霜が生じたまま次の
測定を行うと、これらの水滴や氷粒が試料容器6やセン
サユニット7等に滴下したり付着して、DSC信号にノ
イズが発生し正確な測定ができなくなる。即ち、試料容
器6やセンサユニット7等に水滴や氷粒が付着すると、
この氷粒が溶けたり水滴が蒸発する際に熱を吸収し、逆
に水滴が凍ると熱を放出する。従って、例えば試料A側
にのみ水滴が付着していたとすると、測定の際に、試料
Aには何ら熱的変化が生じていないにもかかわらず、こ
の試料Aの温度に基準物質Bとは異なる変化が生じ、D
SC信号にノイズが発生することになる。
【0008】このため、従来の冷却装置10を備えた示
差走査熱量測定装置は、試料A等の交換の際に、試料室
ケース1内に結露や着霜が生じるおそれがあるので、正
確な測定を行えない場合があるという問題があった。
【0009】また、この問題を解消するためには、試料
A等を交換する前に、炉体温度を一旦例えば水が沸騰す
る100°C以上の十分な高温にまで上昇させて、試料
室ケース1内を確実に室温以上の温度にし、外気による
結露や着霜が生じないようにしたり、試料A等を取り出
し炉体2内を空にした後に、炉体温度を一旦十分な高温
にまで上昇させて、試料室ケース1内に生じた結露や着
霜を蒸発させるようにすればよい。しかし、これらの場
合には、いずれも試料Aの交換のためだけに加熱装置9
による加熱を行わなければならないので、この加熱のた
めの電力と時間が無駄に消費されるという問題が生じ
る。また、試料A等を交換する前に加熱すると、この試
料Aが生体物質等である場合に、蛋白質は50°C以上
で熱的な変成を生じるので、一旦測定に使用した試料A
や基準物質Bを再利用することができなくなるという問
題も生じる。
【0010】なお、このような問題は、示差走査熱量測
定装置に限らず、冷却装置を備えた分析装置一般に共通
するものである。
【0011】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、試料室ケースのケース蓋が開放された場合に
炉体の周囲に大量の乾燥ガスを流すことにより、この炉
体の周辺に結露や着霜が生じないようにすることができ
る分析装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の分析装置
は、試料室ケースのケース蓋が開放されると、検知手段
がこれを検知して、乾燥ガス供給制御手段が乾燥ガス供
給手段により炉体の周囲へ乾燥ガスを供給させる。従っ
て、冷却手段によって炉体の周辺が低温になっている場
合にケース蓋が開放されても、外気がこの炉体の周囲に
侵入することができず結露や着霜が生じないので、試料
の交換時に水滴や氷粒が検出部周辺に付着して測定に悪
影響を与えるようなおそれがなくなる。
【0013】なお、乾燥ガスは、必ずしも不活性ガスで
ある必要はなく、例えば空気から湿気を取り除いたもの
を用いてもよい。また、分析装置が乾燥した不活性ガス
等のパージガスを用いる場合には、これを乾燥ガスと共
用することもできる。だだし、通常は乾燥ガスの方がパ
ージガスよりも大量に流す必要があるので、このパージ
ガスとは別の経路を用いて十分な流量を供給することが
好ましい。
【0014】検知手段は、マイクロスイッチ等によりケ
ース蓋の動作を直接検出する他、このケース蓋の開放を
操作する開放操作信号等に基づいて間接的に検知しても
よい。
【0015】乾燥ガス供給制御手段は、検知手段がケー
ス蓋の開放を検知しない場合には、必ず乾燥ガス供給手
段による乾燥ガスの供給を停止させるが、検知手段がケ
ース蓋の開放を検知した場合には、常に必ず乾燥ガス供
給手段に乾燥ガスの供給を行わせる必要はなく、この開
放の検知と同時に他の任意の条件が満たされた場合にの
み供給させるようにしてもよい。例えば、ケース蓋が開
放された際の炉体温度が十分に高い温度であれば、結露
や着霜のおそれは生じないので、このような場合の乾燥
ガスの供給を省略することもできる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0017】図1は本発明の一実施形態を示すものであ
って、示差走査熱量測定装置の構成を示すブロック図で
ある。なお、図2に示した従来例と同様の機能を有する
構成部材には同じ番号を付記する。
【0018】本実施形態は、従来例と同様の示差走査熱
量測定装置について説明する。この示差走査熱量測定装
置は、試料室ケース1内に試料Aと基準物質Bとを収容
するための炉体2を配置している。試料室ケース1に
は、手操作又は電動により開口部を開閉するケース蓋3
が設けられている。ケース蓋3は、閉鎖時にシール材等
を介して試料室ケース1の開口部を塞ぎ、内部を密閉し
て気密状態にすることができる。また、試料室ケース1
の開口部には、このケース蓋3の開閉を検出するための
マイクロスイッチ4が取り付けられている。即ち、この
マイクロスイッチ4は、ケース蓋3が閉鎖されている場
合には、このケース蓋3に押しボタンが押されて接点が
ONとなり、開放時にはOFFとなる。
【0019】炉体2は、試料室ケース1からの熱的な影
響を少なくするため、支柱5,5に支持されて、内部の
ほぼ中央に配置されている。試料Aは、測定対象となる
物質であり、通常は粉状乃至は板状の固体や液体であ
り、セラミックスやアルミニウム製の試料容器(セル又
はpanと称する)6内に収納される。基準物質Bは、
例えばアルミナ粉末等の熱的に不活性な物質であり、試
料Aと同じ特性の試料容器6内に収納される。なお、測
定の際に基準物質Bを用いない場合には、この基準物質
Bを収納した試料容器6に代えて、空の試料容器6を用
いる。これらの試料Aと基準物質Bを収納した試料容器
6,6は、炉体2内のセンサユニット7上に載置され
る。炉体2は、内部の温度分布を均一にするために、銀
や銅等の熱伝導性の良い金属を用いて製作された肉厚の
容器状であり、上端開口部に同様の金属製の炉体蓋8が
載置される。センサユニット7は、試料容器6,6を載
置するためのプレートと、このプレートにおける各試料
容器6の載置部の裏面に設けられた熱電対等のセンサに
よって構成され、試料Aと基準物質Bの温度等を検出す
るものである。
【0020】上記炉体2には、加熱装置9と冷却装置1
0が設けられている。これら加熱装置9と冷却装置10
は、図2に示した従来例と同様のものを用いることがで
きる。そして、これらの加熱装置9と冷却装置10は、
温度制御装置11によって加熱量と吸熱量が制御される
ようになっている。また、炉体2の内部には、この炉体
2の温度を検出するための温度センサ12が埋め込ま
れ、ここで検出された炉体温度がDSCアンプ13を介
して温度制御装置11に送られるようになっている。温
度センサ12は、熱電対や白金抵抗体などからなるセン
サであり、これによって試料Aや基準物質Bの周囲の環
境温度である炉体温度を検出する。温度制御装置11
は、この温度センサ12が検出した炉体温度に基づい
て、PID制御等により加熱装置9の加熱量や冷却装置
10の吸熱量を制御し、この炉体温度を所定の温度プロ
グラムに追従させるように温度制御する制御装置であ
る。例えば、加熱装置9が電熱ヒータである場合には、
これに供給する電力を調整することにより発熱量、即ち
炉体2の加熱量を制御する。また、冷却装置10が炉体
2の内部に埋め込まれたジャケットに外部からポンプに
よって冷媒を供給するものである場合には、このポンプ
のモータの回転数を変化させることにより冷媒の流量を
調整し炉体2からの吸熱量を制御する。ただし、従来例
で説明したように、この冷却装置10は、吸熱量の調整
ができない場合があるので、温度制御装置11は、冷却
装置10のON/OFFのみを制御したり、この冷却装
置10を常時冷却状態とし、加熱装置9のみで温度制御
を行うこともある。
【0021】上記示差走査熱量測定装置には、外部から
ニードル弁14を介して炉体2内にパージガスを供給す
るためのパージガス管路15が配設されている。パージ
ガスは、ここでは窒素ガス、ヘリウムガス又はアルゴン
ガス等の不活性ガスを用いる。ニードル弁14は、手操
作によってパージガスの流量を調整するためのバルブで
あり、測定の際に炉体2内にパージガスが30〜50ml
/min程度の流量で流れるように調整される。なお、こ
のパージガスは、図1には図示を省略した他の管路を介
して外部に排出されるようになっている。
【0022】また、この示差走査熱量測定装置には、外
部から電磁弁16を介して試料室ケース1内に乾燥ガス
を供給するための乾燥ガス管路17が配設されている。
乾燥ガスは、結露や着霜を防ぐための、水分をほとんど
含まないガスであり、パージガスと同様の不活性ガスで
もよいし、空気から湿気を取り除いたもの等を用いるこ
ともできる。電磁弁16は、電磁弁アクチュエータ18
によって流路の開閉を制御されるバルブであり、開放時
にはパージガスよりも十分に大量の、例えば200ml/
min程度の乾燥ガスを供給できるようになっている。こ
の乾燥ガスの流量は固定でよいが、可変とすることもで
きる。乾燥ガス管路17は、乾燥ガスを試料室ケース1
内の例えば底部から上方の炉体2に向けて噴出させるよ
うになっている。ただし、乾燥ガスは、炉体2の周囲、
特に開口部を覆って十分な量が流れればよいので、噴出
口はこの試料室ケース1の底部には限らない。また、こ
の噴出口は、1箇所に限らず試料室ケース1内の複数箇
所に設けてもよく、シャワーノズル状の多数の噴出口か
ら噴出させるようにしてもよい。なお、後に説明するよ
うに、この乾燥ガスを供給する場合には必ずケース蓋3
が開放されているので、供給された乾燥ガスは、試料室
ケース1の開口部から外部に排出される。
【0023】電磁弁アクチュエータ18は、上記マイク
ロスイッチ4からのON/OFF信号が入力されてい
て、このON/OFF信号がOFFになった場合にのみ
電磁弁16の流路を開いて、乾燥ガスを試料室ケース1
内に流すようになっている。ただし、この電磁弁アクチ
ュエータ18には、上記温度制御装置11からの乾燥ガ
ス停止信号も入力されていて、この乾燥ガス停止信号が
ONの場合には、ON/OFF信号がOFFになってい
ても、電磁弁16の流路を開かないようになっている。
温度制御装置11は、試料室ケース1のケース蓋3が開
放されても、炉体2の周辺に結露や着霜が生じるおそれ
がないような場合に、この乾燥ガス停止信号をONにす
る。このため、本実施形態では、温度制御装置11が温
度センサ12によって検出した炉体温度と室温とを随時
比較し、この炉体温度の方が高温である場合にのみ、乾
燥ガス停止信号をONにするものとする。ただし、温度
制御装置11は、例えば室温に基づく他の基準温度や常
温よりも十分に高い固定の基準温度よりも炉体温度の方
が高温である場合に乾燥ガス停止信号をONにするよう
にしてもよい。また、例えば直前の測定に用いた温度プ
ログラムから結露や着霜のおそれを予測し、これに基づ
いて乾燥ガス停止信号のON/OFFを決定することも
可能である。
【0024】上記センサユニット7で検出された試料容
器6,6内の試料Aと基準物質Bの温度は、それぞれD
SCアンプ13に送られる。そして、このDSCアンプ
13で、これらの温度差から単位時間当たりに試料Aに
出入りする熱流量を示すDSC信号を求めてデータ処理
装置19に送るようになっている。従って、示差走査熱
量測定装置は、炉体2の炉体温度を所定の温度プログラ
ムに従って順次制御しながら、その時々の試料Aと基準
物質Bとの温度差からDSC信号を測定して試料Aの温
度とともにデータ処理装置19で処理することになる。
データ処理装置19は、レコーダやパーソナルコンピュ
ータ等からなり、送られて来たDSC信号と試料温度信
号とを時間の経過と共に随時用紙に記録したりディスプ
レイに表示させ、また、必要に応じてこのDSC信号と
試料温度とをデータとして記憶装置に記憶させたり適宜
のデータ処理を行う。
【0025】上記構成の示差走査熱量測定装置は、測定
が完了して試料Aや基準物質Bの交換のために試料室ケ
ース1のケース蓋3が開放されると、マイクロスイッチ
4からのON/OFF信号がOFFとなる。この際、直
前の測定時に炉体2が冷却装置10によって室温より低
い温度に冷却され、試料Aの温度は室温に戻っても、炉
体温度がまだ室温まで上昇していない場合には、温度制
御装置11からの乾燥ガス停止信号もOFFとなる。す
ると、電磁弁アクチュエータ18が電磁弁16の流路を
開き、乾燥ガス管路17を通して大量の乾燥ガスを試料
室ケース1内に流す。従って、この乾燥ガスの流れに遮
蔽されて、炉体2の周囲やケ−ス1の内面には外気が侵
入できないので、結露や着霜が生じるようなことがなく
なる。
【0026】また、ケース蓋3が開放されてON/OF
F信号がOFFになっても、炉体温度がある一定温度を
超えていれば、乾燥ガス停止信号はONになるので、電
磁弁アクチュエータ18は、電磁弁16の流路を閉じた
ままで乾燥ガスを流さない。そして、この場合には、炉
体2の周囲に結露や着霜が生じるおそれはないので、無
駄に乾燥ガスを消費することなく、試料A等の交換作業
を行うことができる。
【0027】なお、本発明は、ケース蓋3が開放される
と、常に乾燥ガスを試料室ケース1内に流すようにして
もよく、この場合には、温度制御装置11が乾燥ガス停
止信号を電磁弁アクチュエータ18に送る必要がなくな
る。また、本実施形態では、乾燥ガスをパージガスとは
別個に供給したが、これらのガスを共用する場合には、
乾燥ガス管路17をパージガス管路15に、ニードル弁
14や電磁弁16よりも供給元側で接続すればよい。さ
らに、乾燥ガスの供給の制御は、本実施形態のような電
磁弁16と電磁弁アクチュエータ18との組み合わせに
よるものに限らず、任意の構成とすることができる。
【0028】さらに、本実施形態では、ケース蓋3の開
放をマイクロスイッチ4によって検出したが、他の近接
スイッチ等のセンサを用いたり、このケース蓋3が電動
により開放される場合等には、この開放操作信号等を検
知するようにしてもよい。
【0029】さらに、本実施形態は、示差走査熱量測定
装置について説明したが、本発明は、冷却装置10を備
えた他の分析装置にも同様に実施可能である。
【0030】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の分析装置によれば、試料の交換のために試料室ケース
のケース蓋が開放されると、炉体の周囲に乾燥ガスが流
れて外気の侵入を遮蔽するので、冷却手段によって炉体
の周辺が低温になっていても結露や着霜が生じず、その
後の測定に悪影響を及ぼすようなおそれがなくなる。
【0031】また、これにより、試料の交換のたびに、
不必要に炉体を加熱する必要がなくなるので、電力や時
間の無駄な消費をなくし、この試料の再利用も可能にな
る。
【0032】さらに、検知手段がケース蓋の開放を検知
しても、例えばそのときの炉体温度が所定温度以下でな
ければ乾燥ガスを供給しないようにすれば、この炉体温
度が結露や着霜のおそれのない十分に高い温度の場合
に、大量の乾燥ガスを供給する無駄をなくすことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すものであって、示差
走査熱量測定装置の構成を示すブロック図である。
【図2】従来例を示すものであって、示差走査熱量測定
装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 試料室ケース 2 炉体 3 ケース蓋 4 マイクロスイッチ 9 加熱装置 10 冷却装置 11 温度制御装置 12 温度センサ 16 電磁弁 17 乾燥ガス管路 18 電磁弁アクチュエータ A 試料 B 基準物質

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部を密閉するケース蓋が取り付けられ
    た試料室ケース内に試料等を収容する炉体が配置される
    と共に、この炉体を冷却する冷却手段が設けられた分析
    装置において、 試料室ケース内の炉体の周囲への乾燥ガスの供給と停止
    を行う乾燥ガス供給手段と、 ケース蓋が開放されたことを検知する検知手段と、 この検知手段がケース蓋の開放を検知した場合に、又
    は、これと同時に他の条件も満たされた場合にのみ、乾
    燥ガス供給手段に乾燥ガスの供給を行わせる乾燥ガス供
    給制御手段とを備えたことを特徴とする分析装置。
JP25933496A 1996-09-30 1996-09-30 分析装置 Pending JPH10104182A (ja)

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