JPH10102492A - 平行2面を有するコンクリート製杭のチャック方法、および、同機構 - Google Patents

平行2面を有するコンクリート製杭のチャック方法、および、同機構

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JPH10102492A
JPH10102492A JP25873696A JP25873696A JPH10102492A JP H10102492 A JPH10102492 A JP H10102492A JP 25873696 A JP25873696 A JP 25873696A JP 25873696 A JP25873696 A JP 25873696A JP H10102492 A JPH10102492 A JP H10102492A
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pile
concrete
parallel
chuck
pair
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JP25873696A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Nagabuchi
和幸 永渕
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Chowa Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Chowa Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数本のシートパイルを並べて、隣接するシ
ートパイル同志の継手を組み合わせたものを埋設して鉄
骨としたコンクリート柱を杭として用い、このコンクリ
ート杭を振動式杭打抜機によって打抜きするため、上記
のようなコンクリート杭をチャックする技術を提供す
る。 【解決手段】 上記のコンクリート杭は、従来の一般の
杭に比して長大な平行2面を有し、かつ、該平行2面は
コンクリートであるため脆弱(鋼製の杭に比して)であ
る。このため、チャックの挟み代寸法(図においてA<
と示した)を700ミリメートル以上とし、水平方向の
挟持部長さ(図においてB/2<と示した)を800ミ
リメートル以上とし、挟持部の圧接面を平坦かつ柔軟に
構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動式杭打抜機の
起振機に装着されて、垂直な平行2面部を有するコンク
リート製の杭を挟持するチャック装置に関するものであ
る。ただし、本発明において杭の垂直な面とは、該杭を
使用状態(すなわち、中心線を垂直ならしめた姿勢)に
おいて垂直をなす面の意である。また、杭の引き抜きを
行なわず、杭の打ち込みのみに用いても本発明の技術的
範囲に属する。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来例のチャックを備えた振動
式の杭打抜機を示し、(A)は全体的正面外観図に杭挟
持部の水平断面を付記した図、(B)は全体的側面外観
図に杭挟持部の水平断面を付記した図である。起振機本
体1はクッションスプリング2を介してハンガー3によ
って支持されている。この従来例においては、ハンガー
3にクレーンのフックを掛けて吊持されるようになって
いる。上記起振機本体1の下端部に、1対の爪5を備え
たチャック4が装着されていて、これら1対の爪5によ
って杭を挟持するようになっている。14は、レバー5
を介して前記の爪5を開閉駆動する油圧式のシリンダで
ある。挟持して杭の打ち抜き作業を行なう場合の挟持対
称としての杭には、シートパイル、H型鋼,鋼管、およ
びコンクリートパイル等が有り、上記コンクリートパイ
ルの多くは円柱状をなしている。図1には、シートパイ
ル6を挟持した状態の水平断面が表されている。シート
パイルには各種の形式が有り、その形状はJISで規定
されており、両側の縁に継手が形成されている。そし
て、特殊形式のシートパイルを除いて一般に、継手部分
の間隔寸法L(図3参照)は一般に400ミリメートル
である。上記の間隔寸法Lは、後に図6(A)を参照し
て詳しく述べるように、多数のシートパイル6同志の継
手を組み合わせて列設した場合のピッチ寸法となる。例
えば図3(B)の下端部付近に描かれているように、シ
ートパイル6の横断面は深皿形をなしていて、テーパ状
に開いた両端部に形成された継手部の間隔寸法Lが40
0ミリメートルであるから、前記深皿形の平底に相当す
る箇所を挟みつける爪5の幅寸法Wは、 W≪L=400ミリメートル という制約を受ける。
【0003】図4は、従来例のチャック装置における爪
の構造,機能を説明するために示したもので、(A)は
従来例の1対の爪でシートパイルを挟みつけた状態を模
式的に描いた断面図、(B)は上記従来例の爪の平面
図、(C)は前掲のA図と異なる従来例における1対の
爪でシートパイルを挟みつけた状態を模式的に描いた断
面図である。ただし、読図を容易ならしめるため、シー
トパイルの断面にはハッチングを省略してある。図4
(A)に実線で示したように1対の爪5をシートパイル
の両側に、ほぼ平行に向かい合わせ、双方の爪5の間隔
寸法を減少させる方向に駆動して、仮想線で示したよう
にシートパイル6に圧接させる。本発明において圧接と
は、高い面圧で当接させることを言い、「加圧溶接」の
意ではない。前記の爪5は、同図4(B)に示したよう
に、四角錐状の突起5aの多数が配列されている。この
形状は、「ピラミッド」という俗称によって良く表現さ
れているが、詳しくは截頭四角錐状である。上述のよう
な四角錐状突起5aは、同図4(A)に仮想線で示した
ように、その頂部がシートパイル6の表面に喰い込む形
で圧接される。上掲の図4(A)に示した従来例におい
ては、シートパイル6を挟みつけた1対の爪5の四角錐
状突起が互いに正対しているが、図4(C)のように1
対の爪5それぞれの四角錐状突起同志が正対せずにずれ
る場合も有る。H型鋼を杭として用いる場合も、図4に
示した1対の爪5によって挟持することができる。
【0004】図5は、鋼管杭をチャックするために、前
掲の図3に示したチャックに類似するチャックを2セッ
ト備えたチャック装置の従来例を示し、挟持した鋼管を
部分的に破断して描いた正面図である。鋼管杭用のチャ
ック装置7は、2組のチャック7a,7bをチャックベ
ース7cに取り付けて成り、該2組のチャックによって
鋼管杭8の上端面の直径方向の2箇所を挟持するように
なっている。上記鋼管杭8の直径寸法Dに順応して、チ
ャックベース7cに対する2組のチャック7a,7bそ
れぞれの取付け位置を調節できるように、これらのチャ
ックは取付ボルト9によってチャックベースの底面に設
けられたレール(図示省略)に取り付けられている。こ
の従来例のチャック装置7によれば、比較的大径の鋼管
杭を挟持して打込み,引抜きを行なうことが出来るが、
このチャック装置7を構成している2組のチャック7
a,7bのそれぞれは、肉厚寸法tの管壁を挟持するに
足るように構成されていて、鋼管杭8の外周面を挟圧す
る構造ではない。外周面のみを挟圧すると該鋼管杭を歪
ませてしまうからである。従って、本図5に示した従来
例のチャック装置7は、直径寸法Dの鋼管杭をチャック
することは出来るが、直径寸法Dのコンクリート杭や、
厚さ寸法tのコンクリート杭をチャックすることは出来
ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図6は、本発明が解決
しようとする課題を説明するために示したもので、
(A)は複数のシートパイルの継手同志を組み合わせて
列設した状態を描いた平面図、(B)は上記のように継
手同志を組み合わせた複数のシートパイルを鉄骨として
埋設したコンクリート杭の試案について、コンクリート
部分の一部を破断して描いた要部外観斜視図である。
(図6(A)参照)先に述べたように、シートパイル6
の両側縁に形成されている継手の間隔寸法は一般に40
0ミリメートルであるから、複数本(例えば4本)のシ
ートパイル6を繋ぎ合わせると、そのピッチ間隔は40
0ミリメートルになる。N本のシートパイルを繋ぎ合わ
せた列設長さ(図において左右方向)は400×Nミリ
メートルになる。一方、上記の長さ寸法と直角な幅方向
寸法(図において上下方向)は、シートパイルのJIS
規格により、図示したように、175×2=350ミリ
メートルになる。
【0006】仮設工事用として打ち込んだシートパイル
は、工事完了までに抜き取られるので、打設した状態に
おける美的外観が問題とならないが、永久工事ないし半
永久工事の場合は打設されたシートパイルの頂部付近の
外観を問題とされる場合が少なくない。このように、列
設して打ち込まれたシートパイルの美的外観が問題とな
る場合は、図6(A)のように打設された多数のシート
パイル6の頂部付近を取り巻いて、コンクリートCon
が打設される。そこで本発明者は、打設したシートパイ
ルをコンクリートで巻く代りに、シートパイルを鉄骨と
して用いたコンクリート柱を地中に打ち込むことを考え
た。この着想それ自体は、当業者にとって必ずしも困難
ではないが、この着想を実現させるためには、「シート
パイルを鉄骨として用いたコンクリート柱をチャックし
て地中に打ち込む技術、および、必要に応じて打ち込ま
れたコンクリート杭をチャックして引き抜く技術」の裏
付けが必要である。例えば図6(B)のように4本のシ
ートパイル6を繋ぎ合わせたものを鉄骨としてコンクリ
ート柱10を構成すると、鉄骨(シートパイル6)を列
設した方向の長さ寸法Bは1600ミリメートルにな
る。鉄骨の本数は、本試案のごとく4本とは限らない
が、本数が少な過ぎては杭打抜作業のサイクル数が多い
ため非能率であり、多い過ぎると大形・大重量になって
作業が困難になるので、シートパイル本数は4本もしく
は5本が適当と考えられ、列設方向の長さ寸法は160
0〜2000ミリメートルであることを考慮して以下の
考察を進める。列設された鉄骨(シートパイル)の幅寸
法は350ミリメートルであるが、これを取り巻くコン
クリートに所要の強度を持たせようとすると、コンクリ
ート柱の幅寸法Aは、少なくとも、350×2=700
ミリメートルになると考えられる。
【0007】図3および図4に示した従来技術に係るチ
ャックによって、図6(B)に示した試案に係るコンク
リート柱を挟持して打抜きを行なおうとすると、次のよ
うな技術的困難が有る。
【0008】(イ)従来例のチャックでは、図6(B)
のように、幅寸法A=350×2=700ミリメートル
のコンクリート柱を挟持することができない。 (ロ)従来例のチャックによって、図6(B)に示した
長さ寸法B=1600ミリメートルの中央部付近の25
0ミリメートルを挟持しても、コンクリート柱全体を安
定した状態で支持することができない。 (ハ)従来例のチャックによってコンクリート杭を挟持
すると、四角錐状突起(図4(B)参照)の頂部がコン
クリート杭の表面に局部的に圧接し、コンクリートの表
面を局部圧で破砕してしまう。 (ニ)従来例のチャックによってコンクリート杭を挟持
して振動を伝えると、コンクリート材料に局部的な圧縮
の引張り応力が繰り返し発生し、引張応力部分に亀裂を
生じ、さらに亀裂が成長してコンクリート材が破断す
る。
【0009】本発明は上述の事情に鑑みて為されたもの
で、図6(B)に示した試案のコンクリート杭を地中に
打ち込み,地中から引き抜くために、該コンクリート柱
10をチャックし得る技術を提供することを目的とす
る。図6(B)に示した試案のコンクリート柱10それ
自体は、当業者が容易に想到し得るものであるから、こ
のコンクリート柱について創作性を主張するものではな
いが、この試案のコンクリート柱10をコンクリート杭
として用いるための杭打抜術の裏付けが無ければ、この
試案のコンクリート柱に実用性が無い。なお、図6に示
した試案のコンクリート柱は、、JIS規格品のシート
パイルを4枚もしくは5枚繋ぎ合わせたものを鉄骨とし
て用いたものとし、かつ、該シートパイルの全長をコン
クリートで巻いたものでも良く、また、シートパイルの
頂部のみをコンクリートで巻いたものであっても良いも
のとしてチャック技術を創作することにする。その理由
は、チャックで挟持するのは杭の頂部付近だからであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】図6(B)に示した試案
のコンクリート柱10を杭として打抜きするためにチャ
ックするには、図示の寸法Aに相当する挟持幅が必要で
ある。この寸法Aは、本発明の構成を決定する基準とな
るので、これを基準寸法と名付けることとする。上記の
基準寸法Aの具体的な値は、図6(A)から理解できる
ごとく、350ミリメートルにコンクリートの肉厚寸法
Tの2倍を加えた値となる。上記の肉厚寸法Tが薄いと
コンクリートが破損し易いので、この肉厚寸法Tは少な
くともシートパイルの厚さ方向寸法(175ミリメート
ル)が必要である。この数値は、本発明者の多年にわた
る経験で蓄積されたデータ、および実験データから算定
したものである。以上の考察によって明らかとなったこ
とは、図6(B)に示した試案のコンクリート柱10を
杭として用いるためにチャックするには、基準寸法A以
上の開き代が必要だということである。チャック装置に
おける爪(図3において符号5を付して示した部材)の
幅寸法Wを、シートパイル6の規格寸法に合わせて適宜
に設定することは通常の設計的考慮に過ぎないが、この
通常の設計的考慮の範囲内で爪幅寸法Wを設定したので
は、250ミリメートルを越えることが無い。その理由
は、断面形状が深皿形のシートパイル(図3参照)の平
底に当る部分を挟持する爪5の幅寸法Wを、上記平底部
の幅寸法よりも大きくすることが出来なかったからであ
る。これを、単に数値の面だけから見ても、従来技術に
おける最大可能の開き代が250ミリメートルであった
のに比して、700ミリメートル以上の開き代で杭を挟
みつけようという技術的思想は斬新である。しかし、問
題の本質は数値に在るのではなくて「シートパイルを直
接的に挟持する」という従来の技術的通念から脱却して
「シートパイルを鉄骨とするコンクリート柱を挟持す
る」という新しい技術的思想を創作したことにある。以
上のごとく、700ミリメートル以上の基準寸法Aを有
するコンクリート柱を挟持すること、を基本として、コ
ンクリートを破砕せずにチャックすることや、大形大重
量のコンクリート柱を安定に保持することなど、各種の
課題にも対応する手段を、以下、順次に説明する。
【0011】請求項1の発明方法は、振動式杭打抜機の
起振機の下端部に装着された杭チャックによって、垂直
で平行な2面を有するコンクリート製の杭を挟持して、
起振機で発生した振動をコンクリート製の杭に伝える場
合に、コンクリート製杭の、厚さ寸法700ミリメート
ル以上の平行2面の両側に、杭チャックの挟持用部材の
圧接面をほぼ平行に向かい合わせ、上記杭チャックの挟
持用部材の間隔を、液圧力により、レバーを介して縮小
させることによって、前記コンクリート製杭の垂直な平
行2面を挟みつけることを特徴とする。以上に説明した
請求項1の発明によると、厚さ寸法700ミリメートル
以上の平行2面を有するコンクリート製杭の平行2面の
両側に杭チャックの挟持用部材の圧接面を向かい合わせ
るので、該コンクリート製杭が「シートパイルを鉄骨と
して用いたコンクリート柱」であっても、寸法的に別段
のトラブルを生じる虞れ無く、圧接面を向かい合わせる
というチャック準備の操作を行なうことができ、しか
も、該コンクリート柱に埋設されたシートパイルを巻い
ているコンクリート材の厚さ寸法を充分にとって、該コ
ンクリート材の破砕や亀裂を未然に防止することができ
る。
【0012】請求項2の発明方法は、振動式杭打抜機の
起振機の下端部に装着された杭チャックによって、垂直
で平行な2面を有するコンクリート製の杭を挟持して、
起振機で発生した振動をコンクリート製の杭に伝える場
合に、コンクリート製杭の、厚さ寸法700ミリメート
ル以上の平行2面の両側に、水平方向の長さ寸法800
ミリメートル以上の杭チャックの挟持用部材の圧接面を
ほぼ平行に向かい合わせ、上記杭チャックの挟持用部材
の間隔を、液圧力により、レバーを介して縮小させるこ
とによって、前記コンクリート製杭の垂直な平行2面を
挟みつけることを特徴とする。以上に説明した請求項2
の発明によると、請求項1の発明方法におけると同様に
700ミリメートル以上の厚さ寸法を有する平行2面の
両側に挟持用部材の圧接面を向かい合わせて挟みつける
という基本的な構成を備えているので、請求項1の発明
方法におけると同様に「充分なコンクリート材強度を有
するように構成された、シートパイルを鉄骨とするコン
クリート杭」を挟持することができ、その上、前記の圧
接面が水平方向に800ミリメートル以上の長さ寸法を
有しているので「シートパイルの4本または5本を並べ
て継手同志を組み合わせた鉄骨を埋設したコンクリート
柱」であっても、上記シートパイルを並べた長さ(16
00ミリメートルないし2000ミリメートル)の約半
分の長さに挟持用部材を圧接させて、安定した状態で挟
持・支承することができる。そして、上記の挟持に必要
な圧接力は、液圧シリンダの出力をレバーを介して挟持
用部材に伝えることによって、別段の困難無く得られ、
必要に応じてレバーによって増力することもできる。
【0013】請求項3の発明方法は、振動式杭打抜機の
起振機の下端部に装着された杭チャックによって、垂直
で平行な2面を有するコンクリート製の杭を挟持して、
起振機で発生した振動をコンクリート製の杭に伝える場
合に、コンクリート製杭の、厚さ寸法700ミリメート
ル以上の平行2面の両側に、水平方向の長さ寸法800
ミリメートル以上の杭チャックの挟持用部材の、鉄鋼材
料よりも柔軟で、かつ平坦な圧接面をほぼ平行に向かい
合わせ、上記杭チャックの挟持用部材の間隔を、液圧力
により、レバーを介して縮小させることによって、前記
コンクリート製杭の垂直な平行2面を挟みつけることを
特徴とする。以上に説明した請求項3の発明によると、
請求項2の発明方法におけると同様に700ミリメート
ル以上の厚さ寸法を有する平行2面の両側に水平方向長
さ寸法800ミリメートル以上の圧接面を向かい合わせ
て挟みつけるという構成を備えているので、請求項2の
発明方法におけると同様に「シートパイルを鉄骨として
用い、充分なコンクリート材肉厚を有するように構成さ
れたコンクリート杭」を、安定した状態で挟持・支承す
ることができ、その上、挟持用部材のコンクリート材に
対する圧接面が平坦に形成されているので、コンクリー
ト材の挟持面に局部的な高圧を与えることが無く、コン
クリート面が局部的な破砕を被る虞れが無い。さらに、
上記の圧接面が鉄鋼材料よりも柔軟であるから、挟圧部
に振動を伝える場合に、コンクリート材に亀裂を生じさ
せるような引張応力が発生する虞れが無く、コンクリー
ト杭に(特に挟持部付近に)損傷を与えずに打込み,引
抜き作業を遂行することができる。
【0014】請求項4の発明方法は、振動式杭打抜機の
起振機の下端部に装着された杭チャックによって、垂直
で平行な2面を有するコンクリート製の杭を挟持して、
起振機で発生した振動をコンクリート製の杭に伝える場
合に、コンクリート製杭の、厚さ寸法700ミリメート
ル以上の平行2面の両側に、水平方向の長さ寸法800
ミリメートル以上の杭チャックの挟持用部材の、鉄鋼材
料よりも柔軟で、かつ平坦な圧接面をほぼ平行に向かい
合わせ、上記杭チャックの挟持用部材の間隔を、液圧力
により、レバーを介して縮小させることによって、前記
コンクリート製杭の垂直な平行2面を、面圧0.01〜
0.03トン/cm2で挟みつけることを特徴とする。
以上に説明した請求項4の発明によると、請求項3の発
明方法におけると同様に700ミリメートル以上の厚さ
寸法を有する平行2面の両側に水平方向長さ寸法800
ミリメートル以上の平坦で柔軟な圧接面を向かい合わせ
て挟みつけるという構成を備えているので、請求項3の
発明方法におけると同様に「シートパイルを鉄骨として
用い、充分なコンクリート材肉厚を有するように構成さ
れたコンクリート杭」を、安定した状態で支承すること
ができ、しかも、上記コンクリート杭の表面に局部的圧
力を加えて破砕したり該コンクリート杭のコンクリート
材に亀裂を生じさせたりする虞れが無く、その上、0.
01〜0.03トン/cm2の適正な面圧でコンクリー
ト杭を挟持するので、柔軟な圧接面を介して所要の振動
をコンクリート杭に伝動することができる。
【0015】請求項5の発明方法は、振動式杭打抜機の
起振機の下端部に装着された杭チャックによって、垂直
で平行な2面を有するコンクリート製の杭を挟持して、
起振機で発生した振動をコンクリート製の杭に伝える場
合に、コンクリート製杭の、厚さ寸法700ミリメート
ル以上の平行2面の両側に、水平方向の長さ寸法800
ミリメートル以上の杭チャックの挟持用部材の、鉄鋼材
料よりも柔軟で、かつ平坦な圧接面をほぼ平行に向かい
合わせ、上記杭チャックの挟持用部材の間隔を、相互に
平行に配列した副数本の液圧シリンダにより、レバーを
介して縮小させることによって、前記コンクリート製杭
の垂直な平行2面を、面圧0.01〜0.03トン/c
2で挟みつけることを特徴とする。以上に説明した請
求項5の発明によると、請求項4の発明方法におけると
同様に700ミリメートル以上の厚さ寸法を有する平行
2面の両側に水平方向長さ寸法800ミリメートル以上
の平坦で柔軟な圧接面を向かい合わせて、0.01トン
/cm2〜0.03トン/cm2の適正圧力で挟みつける
という構成を備えているので、請求項4の発明方法にお
けると同様に「シートパイルを鉄骨として用い、充分な
コンクリート材肉厚を有するように構成されたコンクリ
ート杭」を、安定した状態で支承することができ、しか
も、上記コンクリート杭の表面に局部的圧力を加えて破
砕したり該コンクリート杭のコンクリート材に亀裂を生
じさせたりする虞れ無く、杭打抜に必要な振動を確実に
伝達することができ、その上、複数本の液圧シリンダに
よって挟持用部材に挟圧力を与えるので、水平方向長さ
寸法800ミリメートル以上という長大な圧接面に一様
な圧力を与えて確実に挟持させることができる。
【0016】請求項6の発明方法は、振動式杭打抜機の
起振機の下端部に装着された杭チャックによって、垂直
で平行な2面を有するコンクリート製の杭を挟持して、
起振機で発生した振動をコンクリート製の杭に伝える場
合に、コンクリート製杭の、厚さ寸法1000ミリメー
トルの平行2面の両側に、水平方向の長さ寸法800ミ
リメートル以上の杭チャックの挟持用部材の、鉄鋼材料
よりも柔軟で、かつ平坦な圧接面をほぼ平行に、間隙寸
法100ミリメートル以下で向かい合わせ、上記杭チャ
ックの挟持用部材の間隔を、液圧力により、レバーを介
して縮小させることによって、前記コンクリート製杭の
垂直な平行2面を、面圧0.01〜0.03トン/cm
2で挟みつけることを特徴とする。以上に説明した請求
項6の発明によると、請求項4の発明方法におけると同
様に700ミリメートル以上の厚さ寸法を有する平行2
面の両側に水平方向長さ寸法800ミリメートル以上の
平坦で柔軟な圧接面を向かい合わせて、0.01トン/
cm2〜0.03トン/cm2の適正圧力で挟みつけると
いう構成を基本としているので、請求項4の発明方法に
おけると同様に「シートパイルを鉄骨として用い、充分
なコンクリート材肉厚を有するように構成されたコンク
リート杭」を、安定した状態で支承することができ、し
かも、上記コンクリート杭の表面に局部的圧力を与えて
破砕したり該コンクリート杭に亀裂を生じさせたりする
虞れ無く、杭打抜に必要な振動を確実に伝達することが
でき、さらに、本請求項6の発明は「基準寸法A(コン
クリート杭の平行2面幅寸法)が1000ミリメートル
であるコンクリート製の、数本のシートパイルを鉄骨と
として用いた杭」を、アイドルストロークをほぼ最小な
らしめて挟持することができる。
【0017】請求項7の発明方法は、振動式杭打抜機の
起振機の下端部に装着された杭チャックによって、垂直
で平行な2面を有するコンクリート製の杭を挟持して、
起振機で発生した振動をコンクリート製の杭に伝える場
合、コンクリート製杭の、厚さ寸法700ミリメートル
以上の平行2面の両側に、水平方向の長さ寸法800ミ
リメートル以上の杭チャックの挟持用部材の、鉄鋼材料
よりも柔軟で平坦な圧接面をほぼ平行に向かい合わせ得
る構造の杭チャックを使用して、上記杭チャックの挟持
用部材に、杭に圧接せしめられる面を備えたアタッチメ
ントもしくはスペーサを取り付けて、該挟持用部材の間
隔を、予め700ミリメートル未満に縮小させ、さらに
液圧力により、レバーを介して縮小させることによっ
て、前記コンクリート製杭の垂直な平行2面を、面圧
0.01〜0.03トン/cm2で挟みつけることを特
徴とする。以上に説明した請求項7の発明によると、請
求項4の発明方法におけると同様に700ミリメートル
以上の厚さ寸法を有する平行2面の両側に水平方向長さ
寸法800ミリメートル以上の平坦で柔軟な圧接面を向
かい合わせて、0.01トン/cm2〜0.03トン/
cm2の適正圧力で挟みつける構造の杭チャックを使用
するので、請求項4の発明方法におけると同様に「シー
トパイルを鉄骨として用い、充分なコンクリート材肉厚
を有するように構成されたコンクリート杭」を、安定し
た状態で支承することができ、しかも、上記コンクリー
ト杭の表面に局部的圧力を加えて破砕したり該コンクリ
ート杭に亀裂を生じさせたりする虞れ無く、杭打抜に必
要な振動を確実に伝達することができ、その上、アタッ
チメントもしくはスペーサを用いることによって、平行
2面幅700ミリメートル未満の一般の通常杭を挟持し
てその打抜きを行なうこともできる。
【0018】請求項8の発明機構の構成は、起振機の下
端部に装着されて杭を挟持し、該起振機で発生した振動
を杭に伝えて該杭を地中に打ち込んだり地中から引き抜
いたりするチャック装置において、700ミリメートル
以上まで間隔を広げることができる、ほぼ平行な1対の
圧接面と、上記の圧接面を形成している1対の挟持部材
を相互に接近・離間せしめる駆動用の液圧シリンダ、お
よび、該液圧シリンダの出力を前記1対の挟持部材の少
なくとも片方に伝動するレバー手段と、を具備している
ことを特徴とする。以上に説明した請求項8の発明によ
ると、1対の圧接面の間隔を700ミリメートル以上に
広げることができるので、平行2面幅が700ミリメー
トルもしくはそれ以上のコンクリート杭を挟持して振動
を伝え、該コンクリート杭の打抜きを行なうことができ
る。
【0019】請求項9の発明機構の構成は、起振機の下
端部に装着されて杭を挟持し、該起振機で発生した振動
を杭に伝えて該杭を地中に打ち込んだり地中から引き抜
いたりするチャック装置において、700ミリメートル
以上まで間隔を広げることができ、水平方向に800ミ
リメートル以上の長さ寸法を有する、ほぼ平行な1対の
圧接面と、上記の圧接面を形成している1対の挟持部材
を相互に接近・離間せしめる駆動用の液圧シリンダ、お
よび、該液圧シリンダの出力を前記1対の挟持部材の少
なくとも片方に伝動するレバー手段と、を具備している
ことを特徴とする。以上に説明した請求項9の発明に係
るチャック機構は、請求項8の発明の構成要件を備えて
いるので該請求項8の発明に係るチャック機構と同様
に、平行2面幅が700ミリメートル以上のコンクリー
ト杭を挟持して振動を与えることができ、その上、圧接
面が水平方向に800ミリメートル以上の長さ寸法を有
しているので「数本のシートパイルを鉄骨として用いた
コンクリート杭」のように厚板状の平行2面を有する長
大なコンクリート杭であっても安定した状態で確実に挟
持して支承することができる。
【0020】請求項10の発明機構の構成は、起振機の
下端部に装着されて杭を挟持し、該起振機で発生した振
動を杭に伝えて該杭を地中に打ち込んだり地中から引き
抜いたりするチャック装置において、700ミリメート
ル以上まで間隔を広げることができ、水平方向に800
ミリメートル以上の長さ寸法を有する、ほぼ平行な1対
の柔軟で平坦な圧接面と、上記の圧接面を形成している
1対の挟持部材を相互に接近・離間せしめる駆動用の液
圧シリンダ、および、該液圧シリンダの出力を前記1対
の挟持部材の少なくとも片方に伝動するレバー手段と、
を具備していることを特徴とする。以上に説明した請求
項10の発明に係るチャック機構は、請求項9の発明の
構成要件を備えているので該請求項9の発明に係るチャ
ック機構と同様に、シートパイルを鉄骨として用いたコ
ンクリート杭を安定した状態で確実に挟持・支承するこ
とができ、その上、コンクリート材の表面を破砕したり
該コンクリート材に亀裂を生じさせたりすることなく挟
持することができる。
【0021】請求項11の発明機構の構成は、起振機の
下端部に装着されて杭を挟持し、該起振機で発生した振
動を杭に伝えて該杭を地中に打ち込んだり地中から引き
抜いたりするチャック装置において、700ミリメート
ル以上まで間隔を広げることができ、水平方向に800
ミリメートル以上の長さ寸法を有する、ほぼ平行な1対
の柔軟で平坦な圧接面と、上記の圧接面を形成している
1対の挟持部材を相互に接近・離間せしめて、接近した
とき面圧0.01トン/cm2〜0.03トン/cm2
杭に圧接せしめる駆動用の液圧シリンダ、および、該液
圧シリンダの出力を前記1対の挟持部材の少なくとも片
方に伝動するレバー手段と、を具備していることを特徴
とする。以上に説明した請求項11の発明に係るチャッ
ク機構は、請求項10の発明の構成要件を備えているの
で該請求項10の発明に係るチャック機構と同様に、シ
ートパイルを鉄骨として用いたコンクリート杭を損傷す
ることなく、安定した状態で確実に挟持して支承するこ
とができ、その上、0.01〜0.03トン/cm2
適正な面圧でコンクリート杭を挟持するので、柔軟な圧
接面を損壊することなく、しかも該柔軟な圧接面を介し
て所要の振動を確実に伝達することができる。
【0022】請求項12の発明機構の構成は、起振機の
下端部に装着されて杭を挟持し、該起振機で発生した振
動を杭に伝えて該杭を地中に打ち込んだり地中から引き
抜いたりするチャック装置において、700ミリメート
ル以上まで間隔を広げることができ、水平方向に800
ミリメートル以上の長さ寸法を有する、ほぼ平行な1対
の柔軟で平坦な圧接面と、上記の圧接面を形成している
1対の挟持部材を相互に接近・離間せしめて、接近した
とき面圧0.01トン/cm2〜0.03トン/cm2
杭に圧接せしめる複数本の、ほぼ水平に横並びに配置さ
れた駆動用の液圧シリンダ、および、該液圧シリンダの
出力を前記1対の挟持部材の少なくとも片方に伝動する
レバー手段と、を具備していることを特徴とする。以上
に説明した請求項12の発明に係るチャック機構は、請
求項11の発明の構成要件を備えているので該請求項1
1の発明に係るチャック機構と同様に、シートパイルを
鉄骨として用いたコンクリート杭を損傷することなく、
挟持部材の圧接面を損壊することもなく、該コンクリー
ト杭を安定した状態で挟持して、所要の振動を確実に伝
達することができ、その上、複数本の液圧シリンダによ
って挟持部材を駆動するので、広い圧接面に対して均一
な圧力分布を与えることができる。
【0023】請求項13の発明機構の構成は、起振機の
下端部に装着されて杭を挟持し、該起振機で発生した振
動を杭に伝えて該杭を地中に打ち込んだり地中から引き
抜いたりするチャック装置において、1000ミリメー
トル以上まで間隔を広げることができ、水平方向に80
0ミリメートル以上の長さ寸法を有する、ほぼ平行な1
対の柔軟で平坦な圧接面と、上記の圧接面を形成してい
る1対の挟持部材を、ストローク100ミリメートル以
内で相互に接近・離間せしめて、接近したとき面圧0.
01トン/cm2〜0.03トン/cm2で杭に圧接せし
める駆動用の液圧シリンダ、および、該液圧シリンダの
出力を前記1対の挟持部材の少なくとも片方に伝動する
レバー手段と、を具備していることを特徴とする。以上
に説明した請求項13の発明に係るチャック機構は、請
求項11の発明に係るチャック機構と同様に、シートパ
イルを鉄骨として用いたコンクリート杭を損傷すること
なく、挟持部材の圧接面を損壊することもなく、該コン
クリート杭を安定した状態で挟持して所要の振動を確実
に伝達することができ、さらに本請求項13は、ストロ
ーク寸法100ミリメートル以内で、1対の圧接面を1
000ミリメートル以上まで広げ得る構造であるから、
特に、平行2面幅を1000ミリメートルに設定された
特定規格のコンクリート杭の専用チャック装置として合
理的に機能し、作業能率が高い。
【0024】請求項14の発明機構の構成は、起振機の
下端部に装着されて杭を挟持し、該起振機で発生した振
動を杭に伝えて該杭を地中に打ち込んだり地中から引き
抜いたりするチャック装置において、700ミリメート
ル以上まで間隔を広げることができ、水平方向に800
ミリメートル以上の長さ寸法を有する、ほぼ平行な1対
の柔軟で平坦な圧接面と、上記の圧接面を形成している
1対の挟持部材を相互に接近・離間せしめて、接近した
とき面圧0.01トン/cm2〜0.03トン/cm2
杭に圧接せしめる駆動用の液圧シリンダ、および、該液
圧シリンダの出力を前記1対の挟持部材の少なくとも片
方に伝動するレバー手段と、を具備し、かつ、前記の挟
持部材に対して着脱可能な、杭に圧接する面を有するア
タッチメント、もしくは、上記挟持部材の本体部と圧接
面との間に介装されるスペーサとを備えていて、上記ア
タッチメントもしくはスペーサを取り付けることによっ
て圧接面の間隔が700ミリメートル未満に縮小して、
平行2面幅700ミリメートル未満の杭を挟持し得るよ
うになっていることを特徴とする。以上に説明した請求
項14の発明に係るチャック機構は、請求項11の発明
の構成要件を備えているので該請求項11の発明に係る
チャック機構と同様に、シートパイルを鉄骨として用い
たコンクリート杭を損傷することなく、挟持部材の圧接
面を損壊することもなく、該コンクリート杭を安定した
状態で挟持して所要の振動を確実に伝達することがで
き、その上、アタッチメントもしくはスペーサを取り付
けることによって、平行2面幅寸法の小さい一般の通常
杭を挟持してこれを打ち込み,引き抜くことも可能であ
る。
【0025】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る平行2面を
有するコンクリート製杭のチャック方法を実施するため
に構成したチャック機構を備えた振動式杭打抜機の1実
施形態を示し、(A)は寸法記号を付記した側面外観図
であり、(B)は寸法記号を付記した正面外観図であ
る。起振機本体1は、クッションスプリング2を介して
ハンガー3に取り付けられており、このハンガー3の上
端部に吊環が設けられていて、クレーンで吊持するよう
になっている。上記起振機本体1の下端にチャック機構
11が取り付けられている。本実施形態のチャック機構
は、前掲の図1(B)に示した試案のコンクリート杭1
0、すなわち、4ないし5本のシートパイル6を並べて
継手を結合したものを鉄骨として用いたコンクリート柱
の頂部付近をチャックするように構成したものである。
上記の試案に係るコンクリート柱10の基準寸法A(平
行2面幅寸法)は、シートパイルをコンクリートで巻い
た構造の結果として、少なくとも350×2=700ミ
リメートルになっている。この基準寸法Aを単に縮小し
ようとすると、図6(A)について先に説明したコンク
リート肉厚寸法Tが不足している脆弱になってしまう。
この部分のコンクリートに強度を持たせて基準寸法Aを
縮小しようとすると、細鉄筋を入れて補強するなどしな
ければならないので製造コストを上昇させる。
【0026】そこで本実施形態のチャック機構11は、
コの字形のフレーム11aに枢着したレバー15a,1
5bの短辺側に柔軟な可動パッド13を取り付けるとと
もに、前記コの字形フレーム11aのコの字の平行2辺
に相当する個所(詳しくは平行2辺の内の1辺)の内側
に、柔軟な固定パッド12を取り付けて、基準寸法A以
上の間隔でほぼ平行に対向させてある。上記の、基準寸
法A以上の間隔の中に、図6(B)に示したコンクリー
ト柱10の平行2面部(基準寸法Aの幅を有する個所)
が挿入される。
【0027】図1(A)と同図(B)とを対照して理解
されるように、コの字形のフレーム11aの水平な辺に
相当する個所の中に2本のシリンダ14a,14bが横
並び形に、ほぼ高さを揃えて(すなわち、ほぼ水平に並
べて)設置され、それぞれレバー15a,15bを介し
て可動パッド13を、固定パッド12に対して接近・離
間させるようになっている。本発明を実施する場合、杭
を挟持する部材の両方を駆動しても良く、本実施形態の
ように片方のみを駆動しても良いが、挟持対象であるコ
ンクリート杭が一定の規格品である場合は大きい挟みつ
けストロークを必要としないので、1対の挟持部材(本
実施形態では、パッド12,13を支持している構成部
分)の内の片方を駆動すれば足りる。
【0028】前記のシリンダ14a,14bは、油圧シ
リンダでも、水圧シリンダでも良く、要するに液圧シリ
ンダであれば良い。本実施形態においては複動片ロッド
形の油圧シリンダを用いた。上記シリンダ14a,14
bを伸長させると、可動パッド13が固定パッド12に
接近し、これらの間に挿入されているコンクリート杭に
圧接せしめられてこれを挟持する。これらの可動パッド
13,固定パッド12は柔軟な材料で構成するが、本発
明において柔軟とは、鉄鋼材料やコンクリート材に比し
て柔軟という意であって、例えば硬質ゴムや硬質木材な
どのように官能的には硬いと感じられる材料であっても
本発明における柔軟な圧接面を構成する部材であり得
る。
【0029】前記固定パッド12および可動パッド13
は、図6(B)に示したコンクリート杭10の、水平方
向の長さ寸法B(1600ミリメートルないし2000
ミリメートル)を有する平行2面を挟みつける部材であ
るから、図1(A)に示すように、水平方向の長さをB
/2以上(すなわち800ミリメートル以上)に設定す
る。このような大きい圧接面を形成することによって、
(イ)コンクリート杭を安定した状態で挟持・支承する
ことができ、(ロ)大きい挟持力でコンクリート材を挟
みつけても、単位面積当たりの挟持力が小さいので、コ
ンクリート材の表面が大きい局部的圧力を受けて破砕す
る虞れが無く、(ハ)単位面積当たり圧力が小さいので
受難な圧接面がヘタリ変形を生じる虞れが無く、(ニ)
接触面積が大きいので、柔軟な圧接面を介して所要の大
きさの振動力(もしくは振動加速度)を伝達することが
でき、(ホ)接触面積が大きくて振動力が分散されるの
で、コンクリート材が過大な引張応力を受けて亀裂を生
じる虞れが無い。本実施形態における固定パッド12お
よび可動パッド13の、コンクリート杭に対する圧接面
は平坦に構成される。ただし本発明において平坦とは、
図4(B)に示したような凹凸を設けない(いわゆる歯
をつけない)という意味であって微小な凹凸が有っても
良い。
【0030】先に述べたように、可動パッド13は水平
方向に800ミリメートル以上の長さ寸法を有している
が、本実施形態のように複数本のシリンダ(14a,1
4b)を横並び形に配列することにより、広い圧接面の
圧力分布を均一ならしめることができる。本実施形態に
おいては、2本の油圧シリンダによって、圧接面に0.
01トン/cm2〜0.03トン/cm2の圧力を与える
ように構成した。これよりも小さい圧力では、柔軟な圧
接面を介して充分な振動力を伝達するに充分でなく、こ
れよりも大きい圧力では柔軟な圧接面やコンクリート材
表面に損傷を生じる虞れが有るので適当でない。
【0031】先に述べたように(図1(B)参照)、1
対の挟持部材の圧接面の間隔は基準寸法(700ミリメ
ートル)以上に構成するが、もう一つの実施形態とし
て、この間隔寸法を1000ミリメートルとし、そのス
トローク寸法Stを100ミリメートル以下に設定す
る。このように構成すると、基準寸法Aを1000ミリ
メートルに設定したコンクリート杭を効能率で(挟持ス
トロークを必要最小限とすることにより、アイドルタイ
ムを短縮して)挟持し、支承して打抜きすることができ
る。図2は、上記と異なる実施形態のチャック機構を示
し、アタッチメントを取り付けた状態の正面図である。
前掲の図1(B)に示した実施形態におけると同様のフ
レーム11aと、固定パッド12と、可動パッド13
と、シリンダ14と、レバー15とを用いて、2面幅が
基準寸法Aのコンクリート杭を挟持し得るチャック装置
が構成されている。図示のStは、図1(B)に示した
と同様、可動パッド13のストローク寸法を意味してい
る。可動パッド13を内側へ寄せるように可動パッドス
ペーサ17を介装するとともに、固定パッド12を内側
へ寄せるように固定パッドスペーサ16を介装してあ
る。このように構成すると、平行2面幅の大きいコンク
リート杭も、平行2面幅の小さい一般の杭もチャックす
ることができるので汎用性が大きい。
【0032】
【発明の効果】以上に本発明の実施形態を挙げてその構
成・機能を明らかならしめたように、請求項1の発明に
よると、厚さ寸法700ミリメートル以上の平行2面を
有するコンクリート製杭の平行2面の両側に杭チャック
の挟持用部材の圧接面を向かい合わせるので、該コンク
リート製杭が「シートパイルを鉄骨として用いたコンク
リート柱」であっても、寸法的に別段のトラブルを生じ
る虞れ無く、圧接面を向かい合わせるというチャック準
備の操作を行なうことができ、しかも該コンクリート柱
に埋設されたシートを巻いているコンクリート材の厚さ
寸法を充分にとって、該コンクリート材の破砕や亀裂を
未然に防止することができる。
【0033】請求項2の発明によると、請求項1の発明
におけると同様に700ミリメートル以上の厚さ寸法を
有する平行2面の両側に挟持部材の圧接面を向かい合わ
せて挟みつけるという基本的な構成を備えているので、
請求項1の発明方法におけると同様に「充分なコンクリ
ート材強度を有するように構成された、シートパイルを
鉄骨とするコンクリート杭」を挟持することができ、そ
の上、前記の圧接面が水平方向に800ミリメートル以
上の長さ寸法を有しているので「シートパイルの4本ま
たは5本を並べて継手同志を組み合わせた鉄骨を埋設し
たコンクリート柱」であっても、上記シートパイルを並
べた長さ(1600ミリメートルないし2000ミリメ
ートル)の約半分の長さに挟持用部材を圧接させて、安
定した状態で挟持・支承することができる。そして、上
記の挟持に必要な圧接力は、液圧シリンダの出力をレバ
ーを介して挟持用部材に伝えることによって、別段の困
難無く得られ、必要に応じてレバーによって増力するこ
ともできる。
【0034】請求項3の発明によると、請求項2の発明
方法におけると同様に700ミリメートル以上の厚さ寸
法を有する平行2面の両側に水平方向長さ寸法800ミ
リメートル以上の圧接面を向かい合わせて挟みつけると
いう構成を備えているので、請求項2の発明方法におけ
ると同様に「シートパイルを鉄骨として用い、充分なコ
ンクリート材肉厚を有するように構成されたコンクリー
ト杭」を、安定した状態で挟持・支承することができ、
その上、挟持用部材のコンクリート材に対する圧接面が
平坦に形成されているので、コンクリート材の挟持面に
局部的な高圧を与えることが無く、コンクリート面が局
部的な破砕を被る虞れが無い。さらに、上記の圧接面が
鉄鋼材料よりも柔軟であるから、挟圧部に振動を伝える
場合に、コンクリート材に亀裂を生じさせるような引張
応力が発生する虞れが無く、コンクリート杭に(特に挟
持部付近に)損傷を与えずに打込み、引抜き作業を遂行
することができる。
【0035】請求項4の発明によると、請求項3の発明
方法におけると同様に700ミリメートル以上の厚さ寸
法を有する平行2面の両側に水平方向長さ寸法800ミ
リメートル以上の平坦で柔軟な圧接面を向かい合わせて
挟みつけるという構成を備えているので、請求項3の発
明方法におけると同様に「シートパイルを鉄骨として用
い、充分なコンクリート材肉厚を有するように構成され
たコンクリート杭」を、安定した状態で挟持・支承する
ことができ、しかも、上記コンクリート杭の表面に局部
的圧力を加えて破砕したり該コンクリート杭のコンクリ
ート材に亀裂を生じさせたりする虞れが無く、その上、
0.01〜0.03トン/cm2の適正な面圧でコンク
リート杭を挟持するので、柔軟な圧接面を介して所要の
振動をコンクリート杭に伝動することができる。
【0036】請求項5の発明によると、請求項4の発明
におけると同様に700ミリメートル以上の厚さ寸法を
有する平行2面の両側に水平方向長さ寸法800ミリメ
ートル以上の平坦で柔軟な圧接面を向かい合わせて、
0.01トン/cm2〜0.03トン/cm2の適正圧力
で挟みつけるという構成を備えているので、請求項4の
発明方法におけると同様に「シートパイルを鉄骨として
用い、充分なコンクリート材肉厚を有するように構成さ
れたコンクリート杭」を、安定した状態で支承すること
ができ、しかも、上記コンクリート杭の表面に局部的圧
力を与えて破砕したり該コンクリート杭に亀裂を生じさ
せたりする虞れ無く、杭打抜に必要な振動を確実に伝達
することができ、その上、複数本の液圧シリンダによっ
て挟持用部材に挟圧力を与えるので、水平方向長さ寸法
800ミリメートル以上という長大な圧接面に一様な圧
力を与えて確実に挟持させることができる。
【0037】請求項6の発明によると、請求項4の発明
方法におけると同様に700ミリメートル以上の厚さ寸
法を有する平行2面の両側に水平方向長さ寸法800ミ
リメートル以上の平坦で柔軟な圧接面を向かい合わせ
て、0.01トン/cm2〜0.03トン/cm2の適正
圧力で挟みつけるという構成を基本としているので、請
求項4の発明におけると同様に「シートパイルを鉄骨と
して用い、充分なコンクリート材肉厚を有するように構
成されたコンクリート杭」を、安定した状態で支承する
ことができ、しかも、上記コンクリート杭の表面に局部
的圧力を与えて破砕したり該コンクリート杭に亀裂を生
じさせたりする虞れ無く、杭打抜に必要な振動を確実に
伝達することができ、さらに本請求項6の発明は「基準
寸法A(コンクリート杭の平行2面幅寸法)が1000
ミリメートルであるコンクリート製の、数本のシートパ
イルを鉄骨として用いた杭」を、アイドルストロークを
ほぼ最小ならしめて挟持することができる。
【0038】請求項7の発明によると、請求項4の発明
方法におけると同様に700ミリメートル以上の厚さ寸
法を有する平行2面の両側に水平方向長さ寸法800ミ
リメートル以上の平坦で柔軟な圧接面を向かい合わせ
て、0.01トン/cm2〜0.03トン/cm2の適正
圧力で挟みつける構造の杭チャックを使用するので、請
求項4の発明におけると同様に「シートパイルを鉄骨と
して用い、充分なコンクリート材肉厚を有するように構
成されたコンクリート杭」を、安定した状態で支承する
ことができ、しかも、上記コンクリート杭の表面に局部
的圧力を与えて破砕したり該コンクリート杭に亀裂を生
じさせたりする虞れ無く、杭打抜に必要な振動を確実に
伝達することができ、その上、アタッチメントもしくは
スペーサを用いることによって、平行2面幅700ミリ
メートル未満の一般の通常杭を挟持してその打抜きを行
なうこともできる。
【0039】請求項8の発明によると、1対の圧接面の
間隔を700ミリメートル以上に広げることができるの
で、平行2面幅が700ミリメートルもしくはそれ以上
のコンクリート杭を挟持して振動を伝え、該コンクリー
ト杭の打抜きを行なうことができる。
【0040】請求項9の発明に係るチャック機構は、請
求項8の発明の構成要件を備えているので該請求項8の
発明に係るチャック機構と同様に、平行2面幅が700
ミリメートル以上のコンクリート杭を挟持して振動を与
えることができ、その上、圧接面が水平方向に800ミ
リメートル以上の長さ寸法を有しているので「数本のシ
ートパイルを鉄骨として用いたコンクリート杭」のよう
に厚板状の平行2面を有する長大なコンクリート杭であ
っても安定した状態で確実に挟持して支承することがで
きる。
【0041】請求項10の発明に係るチャック機構は、
請求項9の発明の構成要件を備えているので該請求項9
の発明に係るチャック機構と同様に、シートパイルを鉄
骨として用いたコンクリート杭を安定した状態で確実に
挟持・支承することができ、その上、コンクリート材の
表面を破砕したり該コンクリート材に亀裂を生じさせた
りすることなく挟持することができる。
【0042】請求項11の発明に係るチャック機構は、
請求項10の発明の構成要件を備えているので該請求項
10の発明に係るチャック機構と同様に、シートパイル
を鉄骨として用いたコンクリート杭を損傷することな
く、安定した状態で確実に挟持して支承することがで
き、その上、0.01〜0.03トン/cm2の適正な
面圧でコンクリート杭を挟持するので、柔軟な圧接面を
損壊することなく、しかも該柔軟な圧接面を介して所要
の振動を確実に伝達することができる。
【0043】請求項12の発明に係るチャック機構は、
請求項11の発明の構成要件を備えているので該請求項
11の発明に係るチャック機構と同様に、シートパイル
を鉄骨として用いたコンクリート杭を損傷することな
く、挟持部材の圧接面を損壊することもなく、該コンク
リート杭を安定した状態で挟持して、所要の振動を確実
に伝達することができ、その上、複数本の液圧シリンダ
によって挟持部材を駆動するので、広い圧接面に対して
均一な圧力分布を与えることができる。
【0044】請求項13の発明に係るチャック機構は、
請求項11の発明に係るチャック機構と同様に、シート
パイルを鉄骨として用いたコンクリート杭を損傷するこ
となく、挟持部材の圧接面を損壊することもなく、該コ
ンクリート杭を安定した状態で挟持して所要の振動を確
実に伝達することができ、さらに本請求項13は、スト
ローク寸法100ミリメートル以内で、1対の圧接面を
1000ミリメートル以上まで広げ得る構造であるか
ら、特に、平行2面幅を1000ミリメートルに設定さ
れた特定規格のコンクリート杭の専用チャック装置とし
て合理的に機能し、作業能率が高い。
【0045】請求項14の発明に係るチャック機構は、
請求項11の発明の構成要件を備えているので該請求項
11の発明に係るチャック機構と同様に、シートパイル
を鉄骨として用いたコンクリート杭を損傷することな
く、挟持部材の圧接面を損壊することもなく、該コンク
リート杭を安定した状態で挟持して、所要の振動を確実
に伝達することができ、その上、アタッチメントもしく
はスペーサを取り付けることによって、平行2面幅寸法
の小さい一般の通常杭を挟持してこれを打ち込み,引き
抜くことも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る平行2面を有するコンクリート製
杭のチャック方法を実施するために構成したチャック機
構を備えた振動式杭打抜機の1実施形態を示し、(A)
は寸法記号を付記した側面外観図であり、(B)は寸法
記号を付記した正面外観図である。
【図2】上記と異なる実施形態のチャック機構を示し、
アタッチメントを取り付けた状態の正面図である。
【図3】従来例のチャックを備えた振動式の杭打抜機を
示し、(A)は全体的正面外観図に杭挟持部の水平断面
を付記した図、(B)は全体的側面外観図に杭挟持部の
水平断面を付記した図である。
【図4】従来例のチャック装置における爪の構造,機能
を説明するために示したもので、(A)は従来例の1対
の爪でシートパイルを挟みつけた状態を模式的に描いた
断面図、(B)は上記従来例の爪の平面図、(C)は前
掲のA図と異なる従来例における1対の爪でシートパイ
ルを挟みつけた状態を模式的に描いた断面図である。た
だし、読図を容易ならしめるため、シートパイルの断面
のハッチングを省略してある。
【図5】鋼管杭をチャックするために、前掲の図3に示
したチャックに類似するチャックを2セット備えたチャ
ック装置の従来例を示し、挟持した鋼管を部分的に破断
して描いた正面図である。
【図6】本発明が解決しようとする課題を説明するため
に示したもので、(A)は複数のシートパイルの継手同
志を組み合わせて列設した状態を描いた平面図,(B)
は上記のように継手同志を組み合わせた複数のシートパ
イルを鉄骨として埋設したコンクリート杭の試案につい
て、コンクリート部分の一部を破断して描いた要部外観
斜視図である。
【符号の説明】
1…起振機本体、2…クッションスプリング、3…ハン
ガー、4…チャック、5…爪、5a…四角錐状突起、6
…シートパイル、7…チャック、8…鋼管杭、9…取付
ボルト、10…コンクリート杭、11…チャック機構、
11a…フレーム、12…固定パッド、13…可動パッ
ド、14,14a,14b…シリンダ、15,15a,
15b…レバー、16…固定パッドスペーサ、17…可
動パッドスペーサ。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動式杭打抜機の起振機の下端部に装着
    された杭チャックによって、垂直で平行な2面を有する
    コンクリート製の杭を挟持して、起振機で発生した振動
    をコンクリート製の杭に伝える場合に、 コンクリート製杭の、厚さ寸法700ミリメートル以上
    の平行2面の両側に、杭チャックの挟持用部材の圧接面
    をほぼ平行に向かい合わせ、 上記杭チャックの挟持用部材の間隔を、液圧力により、
    レバーを介して縮小させることによって、前記コンクリ
    ート製杭の垂直な平行2面を挟みつけることを特徴とす
    る、平行2面を有するコンクリート製杭のチャック方
    法。
  2. 【請求項2】 振動式杭打抜機の起振機の下端部に装着
    された杭チャックによって、垂直で平行な2面を有する
    コンクリート製の杭を挟持して、起振機で発生した振動
    をコンクリート製の杭に伝える場合に、 コンクリート製杭の、厚さ寸法700ミリメートル以上
    の平行2面の両側に、水平方向の長さ寸法800ミリメ
    ートル以上の杭チャックの挟持用部材の圧接面をほぼ平
    行に向かい合わせ、 上記杭チャックの挟持用部材の間隔を、液圧力により、
    レバーを介して縮小させることによって、前記コンクリ
    ート製杭の垂直な平行2面を挟みつけることを特徴とす
    る、平行2面を有するコンクリート製杭のチャック方
    法。
  3. 【請求項3】 振動式杭打抜機の起振機の下端部に装着
    された杭チャックによって、垂直で平行な2面を有する
    コンクリート製の杭を挟持して、起振機で発生した振動
    をコンクリート製の杭に伝える場合に、 コンクリート製杭の、厚さ寸法700ミリメートル以上
    の平行2面の両側に、水平方向の長さ寸法800ミリメ
    ートル以上の杭チャックの挟持用部材の、鉄鋼材料より
    も柔軟で、かつ平坦な圧接面をほぼ平行に向かい合わ
    せ、 上記杭チャックの挟持用部材の間隔を、液圧力により、
    レバーを介して縮小させることによって、前記コンクリ
    ート製杭の垂直な平行2面を挟みつけることを特徴とす
    る、平行2面を有するコンクリート製杭のチャック方
    法。
  4. 【請求項4】 振動式杭打抜機の起振機の下端部に装着
    された杭チャックによって、垂直で平行な2面を有する
    コンクリート製の杭を挟持して、起振機で発生した振動
    をコンクリート製の杭に伝える場合に、 コンクリート製杭の、厚さ寸法700ミリメートル以上
    の平行2面の両側に、水平方向の長さ寸法800ミリメ
    ートル以上の杭チャックの挟持用部材の、鉄鋼材料より
    も柔軟で平坦な圧接面をほぼ平行に向かい合わせ、 上記杭チャックの挟持用部材の間隔を、液圧力により、
    レバーを介して縮小させることによって、前記コンクリ
    ート製杭の垂直な平行2面を、面圧0.01〜0.03
    トン/cm2で挟みつけることを特徴とする、平行2面
    を有するコンクリート製杭のチャック方法。
  5. 【請求項5】 振動式杭打抜機の起振機の下端部に装着
    された杭チャックによって、垂直で平行な2面を有する
    コンクリート製の杭を挟持して、起振機で発生した振動
    をコンクリート製の杭に伝える場合に、 コンクリート製杭の、厚さ寸法700ミリメートル以上
    の平行2面の両側に、水平方向の長さ寸法800ミリメ
    ートル以上の杭チャックの挟持用部材の、鉄鋼材料より
    も柔軟で平坦な圧接面をほぼ平行に向かい合わせ、 上記杭チャックの挟持用部材の間隔を、相互に平行に配
    列した副数本の液圧シリンダにより、レバーを介して縮
    小させることによって、前記コンクリート製杭の垂直な
    平行2面を、面圧0.01〜0.03トン/cm2で挟
    みつけることを特徴とする、平行2面を有するコンクリ
    ート製杭のチャック方法。
  6. 【請求項6】 振動式杭打抜機の起振機の下端部に装着
    された杭チャックによって、垂直で平行な2面を有する
    コンクリート製の杭を挟持して、起振機で発生した振動
    をコンクリート製の杭に伝える場合に、 コンクリート製杭の、厚さ寸法約1000ミリメートル
    の平行2面の両側に、水平方向の長さ寸法800ミリメ
    ートル以上の杭チャックの挟持用部材の、鉄鋼材料より
    も柔軟で平坦な圧接面をほぼ平行に、間隙寸法100ミ
    リメートル以下で向かい合わせ、 上記杭チャックの挟持用部材の間隔を、液圧力により、
    レバーを介して縮小させることによって、前記コンクリ
    ート製杭の垂直な平行2面を、面圧0.01〜0.03
    トン/cm2で挟みつけることを特徴とする、平行2面
    を有するコンクリート製杭のチャック方法。
  7. 【請求項7】 振動式杭打抜機の起振機の下端部に装着
    された杭チャックによって、垂直で平行な2面を有する
    コンクリート製の杭を挟持して、起振機で発生した振動
    をコンクリート製の杭に伝える場合に、 コンクリート製杭の、厚さ寸法700ミリメートル以上
    の平行2面の両側に、水平方向の長さ寸法800ミリメ
    ートル以上の杭チャックの挟持用部材の、鉄鋼材料より
    も柔軟で平坦な圧接面をほぼ平行に向かい合わせ得る構
    造の杭チャックを使用して、 上記杭チャックの挟持用部材に、杭に圧接せしめられる
    面を備えたアタッチメントを取り付けて、該挟持用部材
    の間隔を、予め700ミリメートル未満に縮小させ、さ
    らに液圧力により、レバーを介して縮小させることによ
    って、前記コンクリート製杭の垂直な平行2面を、面圧
    0.01〜0.03トン/cm2で挟みつけることを特
    徴とする、平行2面を有するコンクリート製杭のチャッ
    ク方法。
  8. 【請求項8】 起振機の下端部に装着されて杭を挟持
    し、該起振機で発生した振動を杭に伝えて該杭を地中に
    打ち込んだり地中から引き抜いたりするチャック装置に
    おいて、 700ミリメートル以上まで間隔を広げることができ
    る、ほぼ平行な1対の圧接面と、上記の圧接面を形成し
    ている1対の挟持部材を相互に接近・離間せしめる駆動
    用の液圧シリンダ、および、該液圧シリンダの出力を前
    記1対の挟持部材の少なくとも片方に伝動するレバー手
    段と、を具備していることを特徴とする、杭のチャック
    機構。
  9. 【請求項9】 起振機の下端部に装着されて杭を挟持
    し、該起振機で発生した振動を杭に伝えて該杭を地中に
    打ち込んだり地中から引き抜いたりするチャック装置に
    おいて、 700ミリメートル以上まで間隔を広げることができ、
    水平方向に800ミリメートル以上の長さ寸法を有す
    る、ほぼ平行な1対の圧接面と、 上記の圧接面を形成している1対の挟持部材を相互に接
    近・離間せしめる駆動用の液圧シリンダ、および、該液
    圧シリンダの出力を前記1対の挟持部材の少なくとも片
    方に伝動するレバー手段と、を具備していることを特徴
    とする、杭のチャック機構。
  10. 【請求項10】 起振機の下端部に装着されて杭を挟持
    し、該起振機で発生した振動を杭に伝えて該杭を地中に
    打ち込んだり地中から引き抜いたりするチャック装置に
    おいて、 700ミリメートル以上まで間隔を広げることができ、
    水平方向に800ミリメートル以上の長さ寸法を有す
    る、ほぼ平行な1対の柔軟で平坦な圧接面と、 上記の圧接面を形成している1対の挟持部材を相互に接
    近・離間せしめる駆動用の液圧シリンダ、および、該液
    圧シリンダの出力を前記1対の挟持部材の少なくとも片
    方に伝動するレバー手段と、を具備していることを特徴
    とする、杭のチャック機構。
  11. 【請求項11】 起振機の下端部に装着されて杭を挟持
    し、該起振機で発生した振動を杭に伝えて該杭を地中に
    打ち込んだり地中から引き抜いたりするチャック装置に
    おいて、 700ミリメートル以上まで間隔を広げることができ、
    水平方向に800ミリメートル以上の長さ寸法を有す
    る、ほぼ平行な1対の柔軟で平坦な圧接面と、 上記の圧接面を形成している1対の挟持部材を相互に接
    近・離間せしめて、接近したとき面圧0.01トン/c
    2〜0.03トン/cm2で杭に圧接せしめる駆動用の
    液圧シリンダ、および、該液圧シリンダの出力を前記1
    対の挟持部材の少なくとも片方に伝動するレバー手段
    と、を具備していることを特徴とする、杭のチャック機
    構。
  12. 【請求項12】 起振機の下端部に装着されて杭を挟持
    し、該起振機で発生した振動を杭に伝えて該杭を地中に
    打ち込んだり地中から引き抜いたりするチャック装置に
    おいて、 700ミリメートル以上まで間隔を広げることができ、
    水平方向に800ミリメートル以上の長さ寸法を有す
    る、ほぼ平行な1対の柔軟で平坦な圧接面と、 上記の圧接面を形成している1対の挟持部材を相互に接
    近・離間せしめて、接近したとき面圧0.01トン/c
    2〜0.03トン/cm2で杭に圧接せしめる複数本
    の、ほぼ水平に横並びに配置された駆動用の液圧シリン
    ダ、および、該液圧シリンダの出力を前記1対の挟持部
    材の少なくとも片方に伝動するレバー手段と、を具備し
    ていることを特徴とする、杭のチャック機構。
  13. 【請求項13】 起振機の下端部に装着されて杭を挟持
    し、該起振機で発生した振動を杭に伝えて該杭を地中に
    打ち込んだり地中から引き抜いたりするチャック装置に
    おいて、 1000ミリメートル以上まで間隔を広げることがで
    き、水平方向に800ミリメートル以上の長さ寸法を有
    する、ほぼ平行な1対の柔軟で平坦な圧接面と、 上記の圧接面を形成している1対の挟持部材を、ストロ
    ーク100ミリメートル以内で相互に接近・離間せしめ
    て、接近したとき面圧0.01トン/cm2〜0.03
    トン/cm2で杭に圧接せしめる駆動用の液圧シリン
    ダ、および、該液圧シリンダの出力を前記1対の挟持部
    材の少なくとも片方に伝動するレバー手段と、を具備し
    ていることを特徴とする、杭のチャック機構。
  14. 【請求項14】 起振機の下端部に装着されて杭を挟持
    し、該起振機で発生した振動を杭に伝えて該杭を地中に
    打ち込んだり地中から引き抜いたりするチャック装置に
    おいて、 700ミリメートル以上まで間隔を広げることができ、
    水平方向に800ミリメートル以上の長さ寸法を有す
    る、ほぼ平行な1対の柔軟で平坦な圧接面と、 上記の圧接面を形成している1対の挟持部材を相互に接
    近・離間せしめて、接近したとき面圧0.01トン/c
    2〜0.03トン/cm2で杭に圧接せしめる駆動用の
    液圧シリンダ、および、該液圧シリンダの出力を前記1
    対の挟持部材の少なくとも片方に伝動するレバー手段
    と、を具備し、 かつ、前記の挟持部材に対して着脱可能な、杭に圧接す
    る面を有するアタッチメント、もしくは、上記挟持部材
    の本体部と圧接面との間に介装されるスペーサとを備え
    ていて、 上記アタッチメントもしくはスペーサを取り付けること
    によって圧接面の間隔が700ミリメートル未満に縮小
    して、平行2面幅700ミリメートル未満の杭を挟持し
    得るようになっていることを特徴とする、杭のチャック
    機構。
JP25873696A 1996-09-30 1996-09-30 平行2面を有するコンクリート製杭のチャック方法、および、同機構 Pending JPH10102492A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101982616A (zh) * 2010-10-25 2011-03-02 河海大学常州校区 具有多自由度操纵功能的振动打桩锤
JP2012188860A (ja) * 2011-03-10 2012-10-04 Koei:Kk バイブロハンマ装置
CN103758171A (zh) * 2014-01-07 2014-04-30 国家电网公司 一种输电线路铁塔掏挖式岩石基础机械挖掘方法
KR20220092331A (ko) * 2020-12-24 2022-07-01 (주)삼정바이브로텍 콘크리트 충전 강관 시공 장치

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