JPH10101845A - 蛍光体ペーストおよびこれを用いた蛍光表示管 - Google Patents

蛍光体ペーストおよびこれを用いた蛍光表示管

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JPH10101845A
JPH10101845A JP25642396A JP25642396A JPH10101845A JP H10101845 A JPH10101845 A JP H10101845A JP 25642396 A JP25642396 A JP 25642396A JP 25642396 A JP25642396 A JP 25642396A JP H10101845 A JPH10101845 A JP H10101845A
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Osamu Yamashita
修 山下
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Abstract

(57)【要約】 【課題】蛍光体ペースト用ビヒクルの安全性向上及び特
性を維持する。 【解決手段】蛍光体ペースト用ビヒクル中に含まれる可
塑剤であるエチレングリコール系有機溶剤が人体に与え
る危険性が高いことが判明したため、安全性の高い乳酸
系有機溶剤及びプロピレングリコール系有機溶剤を可塑
剤としたビヒクルを用いた蛍光体ペーストを使用するこ
とで作業環境を改善し、かつ発光特性の維持向上を図
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛍光表示管の製造
において、陽極基板にスクリーン印刷法などによって形
成される蛍光体層用の蛍光体ペーストおよびこれを用い
た蛍光表示管に関する。
【0002】
【従来の技術】蛍光表示管は一般に外観図である図3
(a)及び陽極基板断面図である図3(b)に示す構造
を有している。すなわちガラス基板1にAlスパッタ膜
からなる給電配線層2を形成し、絶縁層3、スルーホー
ルドット層4、グラファイト電極層5、蛍光体層6を順
次塗布形成して陽極基板7とし、これにグリッド8、フ
ィラメント9を配設した上でカバーガラス10と封着の
上真空封止し蛍光表示管としている。
【0003】従来、蛍光表示管の製造工程における蛍光
体層6の形成方法には、スクリーン印刷法、電着法、フ
ォトリソグラフィ法等があるが、この中で量産性に優れ
たスクリーン印刷法が主流となっている。この蛍光体層
6の形成をスクリーン印刷法で行う場合、蛍光体粉末と
バインダ及び有機溶剤から成るビヒクルとを混練して蛍
光体ペーストとし、蛍光体層6を形成しようとする基板
上に上記蛍光体ペーストを使用しスクリーン印刷し、乾
燥による有機溶剤の除去、焼成によるバインダ分の除去
によって蛍光体層6を形成していた。
【0004】従来の蛍光体ペーストに用いられるビヒク
ルとしては、アクリル系樹脂又はセルロース系樹脂をバ
インダ分として、これを可塑剤である酢酸2−エトキシ
エチル等のエチレングリコール系溶剤、ブチルカルビト
ールアセテート、ターピネオールなどの有機溶剤に溶解
したものを使用していた。
【0005】又、特開平2−99585には蛍光体ペー
スト組成物の技術が開示されている。これは、セルロー
ス系バインダ及びアクリル系バインダ等の有機高分子結
合体を、可塑剤であるエチレングリコール系溶剤を含む
各種有機溶剤に溶解した混合溶剤に、蛍光体の充填密度
向上のためにエチレン不飽和化合物を添加したというも
のである。これも同様に可塑剤としてエチレングリコー
ル系溶剤を使用している。尚、酢酸2−エトキシエチル
等のエチレングリコール系溶剤は、安定性がよく、樹脂
とよく混合し、可塑化効率が良いため、可塑剤として一
般的に使用されている溶剤である。
【0006】又、特開平1−274308には、導電ペ
ースト用ビヒクルとして、エチルセルロース樹脂、ニト
ロセルロース樹脂、アクリル樹脂、ブチラール樹脂等を
ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、
ターピネオール等の高沸点溶剤に溶解させたものを使用
しているが、これは可塑剤を含んでいないため、高精細
パターン形成が必要である蛍光体ペーストのビヒクルと
しては不向きである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】第1の問題点は、従来
の蛍光体ペースト中に、可塑剤として含まれるエチレン
グリコール系溶剤が、人体に悪影響を与える恐れがある
という不具合があることである。その理由は、1992
年10月12日付米紙ニューヨークタイムズ、平成4年
10月12日朝日新聞夕刊等で、エチレングリコール系
溶剤を使用する工程に関わる労働者に流産の危険性があ
るという調査報告があったからである。
【0008】本発明の目的は、危険性の高いエチレング
リコール系溶剤を含まない安全性の高いビヒクル、及び
このビヒクルを使用した蛍光体ペーストを提供すること
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ビヒクル及び
蛍光体ペースト中に、可塑剤として安全性の高い乳酸系
有機溶剤及びプロピレングリコール系有機溶剤を有す
る。また、本発明によれば、蛍光体層にこの蛍光体ペー
ストを用いた蛍光表示管が得られる。
【0010】蛍光体ペースト用ビヒクルの可塑剤に、エ
チレングリコール系有機溶剤より人体に与える影響が少
なく安全性の高い乳酸系有機溶剤及びプロピレングリコ
ール系有機溶剤を使用することで、安全性の高い作業環
境が実現でき、かつエチレングリコール系有機溶剤にバ
インダの溶解性、分子量、沸点等が近似しているため、
プリント性、発光特性の維持向上を図ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に本発明の第1の実施の形態に
ついて詳細に説明する。先ず、酢酸2−エトキシエチル
等のエチレングリコール系溶剤の代替となる可塑剤の選
定にあたっては、安全性、安定性、バインダ分の溶解
性、プリント性及び分子量、沸点等の物性に着目し、乳
酸エチル、乳酸ブチル等の乳酸系有機溶剤及びプロピレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテート、BP−エ
トキシプロピルアセテート等のプロピレングリコール系
有機溶剤を選定し、表1に示す組成比で乳酸エチル、乳
酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート、BP−エトキシプロピルアセテートを配合し
て各々ビヒクルを作成し、ZnO:Zn蛍光体粉末、
(Zn,Cd)S:Ag.Cl蛍光体粉末と混練して、
各々の蛍光体ペーストを作製した。
【0012】尚、上記乳酸系有機溶剤は、食品添加物に
使用される物で、又、プロピレングリコール系有機溶剤
は、かなりの高濃度においても生殖器官に対する毒性を
示さないという報告があり、両者とも安全性の高い有機
溶剤である。
【0013】
【表1】
【0014】この様にして得られた蛍光体ペーストを用
いて、グラファイト電極層まで完了した陽極基板上にス
クリーン印刷法で25〜40μmの蛍光体パターンを形
成し、100〜200℃で5分間乾燥、400〜500
℃で30分間の焼成を実施した後、グリッド7、フィラ
メント8を配設した上でカバーガラス9と封着の上真空
封止し、図3と同一構造の蛍光表示管を作製した。
【0015】この様にして得られた蛍光表示管につい
て、フィラメント電圧2.4Vac,陽極電極26V,
グリッド電圧26V,デューティサイクル1/2の条件
下で発光特性を調査したところ、表2に示す通り、従来
のものと比較して同等以上の輝度、発光効率を示すこと
が確認された。
【0016】
【表2】
【0017】又、表1記載の蛍光体ペーストについて、
東京計器製E型回転粘度計を使用し、ずり速度に対する
粘度変化を調査した。その結果、表3に示す通り従来の
ものと比較して、同等の粘度変化を示し、プリント性に
ついて同等であることが確認された。
【0018】
【表3】
【0019】さらに、ビヒクルの安定性について調査し
たところ、図1に示す通り、従来のビヒクルと比較し
て、粘度の経時変化が同等以上に少ないことが確認され
た。なお、粘度測定は、東京計器性B型粘度計、ロータ
ーNo.3,6rpmで測定した。
【0020】尚、乳酸系有機溶剤及びプロピレングリコ
ール系有機溶剤の混合比率は、10wt%未満,30w
t%を超えるとプリント性安定性が著しく低下するた
め、混合比率は10〜30wt%が最適である。
【0021】次に、本発明の第2の実施の形態について
図2により詳細に説明する。図2に示すように、蛍光体
層6の膜厚が8〜15μmと薄い裏面発光型蛍光表示管
について、表4に示す組成比で乳酸エチルを配合したビ
ヒクルを使用し、ZnO:Zn蛍光体ペースト、(Z
n,Cd)S:Ag,Cl蛍光体ペーストを作製し、裏
面発光型蛍光表示管を作製した。
【0022】
【表4】
【0023】この様にして得られた裏面発光型蛍光表示
管について、フィラメント電圧4.0Vac,陽極電圧2
9.5V,グリッド電圧29.5V,デューティサイク
ル1/10の条件下で、発光特性を調査したところ表5
に示す通り、従来のものと比較して同等以上の発光特性
を示すことが確認された。
【0024】
【表5】
【0025】又、第1の実施の形態と同様に、蛍光体ペ
ーストのずり速度に対する粘度変化を調査したところ表
6に示す通り、従来のものと比較して同等の粘度変化を
示し、プリント性について同等であることが確認され
た。
【0026】
【表6】
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
安全性の高い作業環境が実現でき、かつ発光特性、プリ
ント性が同等以上の蛍光体ペーストを得ることができ
る。その理由は、バインダ分の溶解性、分子量、沸点等
の物性が近似し、かつ人体に対する安全性が高いからで
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるビヒクルの放置日数に対する粘度
変化率を示すグラフである。
【図2】本発明による蛍光体ペーストを使用した裏面発
光型蛍光表示管の断面図である。
【図3】(a),(b)は従来の蛍光体ペーストを使用
した蛍光表示管の斜視図と陽極基板の断面図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 給電配線層 3 絶縁層 4 スルーホールドット層 5 グラファイト層 6 蛍光体層 7 陽極基板 8 グリッド 9 フィラメント 10 カバーガラス 11 ゲッター 12 F支持体 13 シールガラス 14 ネサ端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09K 11/02 C09K 11/02 Z H01J 9/227 H01J 9/227 F // C09K 11/54 CPB C09K 11/54 CPB 11/56 CPC 11/56 CPC

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブチルカルビトールアセテート、ターピ
    ネオールのうち少なくとも1つにアクリル系バインダ、
    セルロース系バインダのうち少なくとも1つを溶解した
    混合溶剤の中に、乳酸系有機溶剤及びプロピレングリコ
    ール系有機溶剤のうち少なくとも1つを可塑剤として1
    0〜30wt%添加したことを特徴とするビヒクル。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のビヒクルと蛍光体粉末と
    を混練したことを特徴とする蛍光体ペースト。
  3. 【請求項3】 蛍光体層の形成に請求項2記載の蛍光体
    ペーストを使用したことを特徴とする蛍光表示管。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020025488A (ko) * 2000-09-29 2002-04-04 최 병호 형광체 페이스트
JP2009534498A (ja) * 2006-04-18 2009-09-24 東進セミケム株式会社 印刷用ペースト組成物
WO2014077603A1 (ko) * 2012-11-16 2014-05-22 Kim Hee Joon 형광체 잉크 조성물 및 이의 제조방법
KR101537516B1 (ko) * 2012-11-16 2015-07-23 김희준 형광체 잉크 조성물 및 이의 제조방법

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