JPH10100879A - ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

ブレーキ液圧制御装置

Info

Publication number
JPH10100879A
JPH10100879A JP25997096A JP25997096A JPH10100879A JP H10100879 A JPH10100879 A JP H10100879A JP 25997096 A JP25997096 A JP 25997096A JP 25997096 A JP25997096 A JP 25997096A JP H10100879 A JPH10100879 A JP H10100879A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
fluid
pressure
chamber
valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25997096A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiko Sekiguchi
昭彦 関口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Akebono Brake Industry Co Ltd
Original Assignee
Akebono Brake Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Akebono Brake Industry Co Ltd filed Critical Akebono Brake Industry Co Ltd
Priority to JP25997096A priority Critical patent/JPH10100879A/ja
Publication of JPH10100879A publication Critical patent/JPH10100879A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高価な部品の使用を抑制するとともに装置の小
型化を図るアンチロックブレーキ制御装置において、作
動系液圧回路に失陥が生じた場合の安全機構を備える。 【解決手段】第1液室37とホイールシリンダW/C側
の液路10bとを開閉する第2バルブ45と、カットバ
ルブ50よりもマスタシリンダM/C側の液路10aと
第2バルブ45よりもホイールシリンダW/C側の液路
10bとを連通するバイパス液路13と、バイパス液路
13を開閉する第3バルブ41と、第2液室38と圧力
源4とを接続する液路14に連通する第3液室32と、
第3液室32の容積を増大させる方向に移動することに
より第2バルブ45を開状態に制御するとともに第3バ
ルブ41を閉状態に制御し、さらに、第3液室32の容
積を減少させる方向に移動することにより第2バルブ4
5を閉状態に制御するとともに第3バルブ41を開状態
に制御する第2ピストン40とを備えるブレーキ液圧制
御装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のブレーキ力
を制御するブレーキ液圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両のブレーキ圧を制御する装置として
は、急ブレーキ時等の車輪ロックを防止する機構を備え
たアンチロックブレーキ制御装置がある。このアンチロ
ックブレーキ制御装置には、ブレーキ管路に直列に制御
弁を介装してブレーキ圧を増減する循環型アンチロック
ブレーキシステムや、ブレーキ管路に対して並列に液圧
ユニットを設け、この液圧ユニットの管路の容積を増減
することによりブレーキ圧を増減する容積可変型アンチ
ロックブレー制御装置等がある。
【0003】そして、前記容積可変型のブレーキシステ
ムとして、具体的には実公平5−467号公報に記載さ
れるものがある。この装置は、マスタシリンダとホイー
ルシリンダとを接続する主液通路の途中にその主液通路
を遮断するカットバルブを有し、そのカットバルブより
ホイールシリンダ側に設けられた液圧制御ハウジングに
液圧制御ピストンを摺動自在に設け、この液圧制御ピス
トンにより液圧制御ハウジング内をホイールシリンダ及
びカットバルブに連通した第1液圧室とその第1液圧室
とは遮断された第2液圧室とに区画している。そして、
第2液圧室の液圧を電磁液圧制御弁の制御により増減さ
せることによって液圧制御ピストンを前後進させ、車輪
のスリップ率が適正範囲となるようにホイールシリンダ
の液圧を制御するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記実公平5
−467号公報に記載された容積可変型のアンチロック
ブレーキ制御装置では、高圧のアキュムレータや、アキ
ュムレータの圧力を監視するための圧力スイッチが必要
になり、さらに、アンチロック制御用液圧回路にブレー
キ液を溜める大型のリザーバタンクが必要となるため、
装置全体が大型化し重量も増大してしまう。
【0005】一方、アンチロック制御用液圧回路(作動
系液圧回路)に失陥が生じた場合の安全機構を考慮する
ことも重要である。本発明は前記事項に鑑みなされたも
のであり、高価な部品の使用を抑制するとともに装置の
小型化を図るアンチロックブレーキ制御装置において、
作動系液圧回路に失陥が生じた場合の安全機構を備え、
安定して作動することのできるブレーキ液圧制御装置を
提供することを技術的課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記技術的課題
を解決するため、以下のような構成とした。すなわち、
マスタシリンダM/CとホイールシリンダW/Cとを連
通する液路10を開閉するカットバルブ50と、このカ
ットバルブ50よりホイールシリンダ側の液路10bに
設けられた第1液室37と、この第1液室37と第1ピ
ストン70を介して隔離されるとともに圧力源4に連通
する第2液室38とを有し、前記第2液室38の液圧を
増大することにより前記第1ピストン70が第1液室3
7の容積を減少させる状態にて前記カットバルブ50を
開放し、第2液室38の液圧を減少させることにより前
記第1ピストン70が第1液室37の容積を増大させる
状態にて前記カットバルブ50を遮断し、ホイールシリ
ンダW/Cの液圧を制御する液圧制御装置において、前
記第1液室37とホイールシリンダW/C側の液路10
bとを開閉する第2バルブ45と、前記カットバルブ5
0よりもマスタシリンダM/C側の液路10aと前記第
2バルブ45よりもホイールシリンダW/C側の液路1
0bとを連通するバイパス液路13と、このバイパス液
路13を開閉する第3バルブ41と、前記第2液室38
と圧力源4とを接続する液路14に連通する第3液室3
2と、この第3液室32の容積を増大させる方向に移動
することにより前記第2バルブ45を開状態に制御する
とともに前記第3バルブ41を閉状態に制御し、さら
に、前記第3液室32の容積を減少させる方向に移動す
ることにより前記第2バルブ45を閉状態に制御すると
ともに前記第3バルブ41を開状態に制御する第2ピス
トン40と、を備え、前記第2液室38と前記圧力源4
間の液圧が低下した場合、同様に液圧が低下した第3液
室32方向に前記第2ピストン40が摺動することによ
り、前記第2バルブ45が閉じて前記第1液室37とホ
イールシリンダW/C側の液路10bを遮断するととも
に、前記第3バルブ41が開いて前記バイパス液路13
を開放するブレーキ液圧制御装置とした。
【0007】また、前記圧力源4は、前記第2液室38
の排出口57に吸入口4bを接続するとともに第2液室
38の供給口56に吐出口4aを接続するポンプ4を含
み、このポンプ4と第2液室38の供給口56間の液路
14に蓄圧部60を接続し、この蓄圧部60は、蓄圧シ
リンダ63内に摺動可能に嵌装された第3ピストン61
と、この第3ピストン61の一端側に設けられるととも
に前記第2液室38と圧力源4とを接続する液路14に
連通する第4液室65と、第3ピストン61の他端側に
設けられるとともにマスタシリンダM/C側の液路10
aと連通する第5液室66と、前記第3ピストン61を
前記第4液室65方向に付勢する付勢手段64とを備
え、アンチロック制御のブレーキ減圧時に第2液室38
の排出口57から排出した圧液を前記ポンプ4にて汲み
上げてその吐出液を前記蓄圧部60の第4液室65に蓄
圧するとともに、前記第5液室66内のブレーキ液をマ
スタシリンダM/C方向に戻し、ブレーキ再加圧時に前
記第4液室65内の圧液を前記第2液室38に供給口5
6から供給して再加圧を実行するようにしたブレーキ液
圧制御装置とすることもできる。
【0008】また、本発明のブレーキ液圧制御装置は、
各車輪の回転速度を検出するスピードセンサSと、この
スピードセンサSからの信号を入力するとともに、各車
輪のホイールシリンダに供給されるブレーキ圧のコント
ロール機構に指示信号を出力する制御部(ECU)6と
を備えるようにすることもできる。この制御部6は、中
央処理装置(CPU)、読み出し/書き込みメモリ(R
AM)、読み出し専用メモリ(ROM)、入出力装置
(I/O)と、これらを接続するバスを備えるようにす
るとよい。また、前記コントロール機構は、前記第2液
室38の液圧を制御する電磁弁であるホールドバルブ2
1やディケイバルブ22を例示することができる。ま
た、前記電磁弁のホールドバルブ21に代えて、機械的
に通過流量を一定量に制御するバルブにしてもよい。
【0009】前記した構成を備える本発明のブレーキ液
圧制御装置は、容積可変型のアンチロック制御装置を有
する装置において、作動液圧系に何等かの失陥が生じた
場合でも、ブレーキ液圧の制御を行えるようにしたもの
である。
【0010】すなわち、第2液室38内の圧液を制御す
る液路や圧力源等に失陥が発生し、第2液室38の液圧
が加圧不能になると、この第2液室38と連通する第3
液室32の液圧も低下する。この第3液室32の液圧低
下に伴い、第2ピストン40が第3液室32方向に移動
し、第2ピストン40に連動して第2バルブ45が開状
態から閉状態に移行するとともに、第3バルブ41が閉
状態から開状態に移行する。
【0011】したがって、第2バルブ45により制御さ
れる、第1液室37とホイールシリンダW/C側の液路
10との連通状態は遮断されるため、ホイールシリンダ
W/Cの液圧は第1液室37に吸入されることなく、ブ
レーキ圧の低下を防止することができる。
【0012】また、第3バルブ41により制御される、
バイパス液路13は開放されるため、マスタシリンダM
/Cからの液圧を第1液室37を経由せず、ホイールシ
リンダW/Cに供給することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図に基づ
いて説明する。 <実施の形態1>本発明の第1の実施の形態を、図1〜
図3に基いて説明する。
【0014】本実施の形態のブレーキ液圧制御装置は、
図1に示すようにマスタシリンダM/Cとホイールシリ
ンダW/Cとを接続する主液路10上に、ホイールシリ
ンダW/Cの液圧を制御する液圧制御ユニット8を介装
している。この液圧制御ユニット8は、主液路10を開
閉する複数のバルブを収容するバルブ収容部30と、こ
のバルブ収容部30とは液密に隔離される2つの液室部
(32、38)を一体的に備えている。
【0015】前記バルブ収容部30は、段付形状を有す
るハウジング34内に段付ピストン40が内装されてい
る。なお、段付ピストン40の基端部は、ハウジング3
4に連設する小径シリンダ31内にも内装されるもので
ある。
【0016】この段付ピストン40の内部には、図中上
下に貫通する液路(貫通孔)46が形成されるととも
に、この液路46と連通し、かつ段付ピストン40の軸
方向における一端部に開口する液路48が形成されてい
る。また、前記液路46と液路48の交流する箇所には
空所42が設けられており、この空所42内にはカット
バルブ50を構成する球状のボールバルブ50aが収納
されている。なお、前記液路46は、ハウジング34と
段付ピストン40間に形成される入口路35を介して液
路10aに連通している。
【0017】そして、前記液路48内には、液路48の
内径より径小のステム52が内挿されており、ステム5
2の外面と液路48の内面との間に形成される間隙を液
が流れるようになっている。また、前記ボールバルブ5
0aは、空所42の図中左方に形成されたスプリング収
容室内に設けられたスプリング51により、ステム52
方向(図中右方向)に付勢されている。前記ステム52
は、基端部を前記ボールバルブ50aに当接するととも
に、先端部52aを前記段付ピストン40の一端部から
突出させてある。なお、前記ステム52の一端部には段
部52bが形成されており、この段部52bが前記段付
ピストン40の一端部に設けられた突部40aに当接可
能に形成されている。したがって、ステム52の先端部
が必要以上に段付ピストン40から突出することはな
い。
【0018】また、段付ピストン40の先端外周部に
は、第2バルブ45を構成する拡開形状を有する第2バ
ルブ体45aが設けられている。この第2バルブ体45
aは、ハウジング34側に設けられた第2バルブシート
45bに当接・離反することにより、ハウジング34内
壁と段付ピストン40の先端部外壁とにより形成される
出口路39を開閉するようになっている。
【0019】また、前記段付ピストン40の中央外周部
にも、拡開形状を有する第3バルブ(バイパスバルブ)
41としてのバイパスバルブ体41aが設けられてい
る。このバイパスバルブ体41aは、ハウジング34側
に設けられたバイパスバルブシート41bに当接・離反
することにより、ハウジング34内壁と段付ピストン4
0の中央部外壁とにより構成されるバイパス液路13を
開閉するようになっている。
【0020】なお、段付ピストン40は、出口路39内
に収容されたスプリング54によって、図中左方への付
勢力も有している。また、前記バルブ収容部30の一端
側には第1ピストンである大径ピストン70を内嵌する
第1の液室部としての大径シリンダ36が連設されると
ともに、バルブ収容部30の他端側には前記段付ピスト
ン40の基端部を摺動自在に内嵌する第2の液室部とし
ての小径シリンダ31が連設されている。
【0021】前記大径ピストン70は周面に形成された
凹溝に嵌入されたシール71を備えており、大径ピスト
ン70の左端側に設けられる第1液室37と、右端側に
設けられる第2液室38とを液密に区画している。ま
た、大径ピストン70の左端面には凹部が設けられてお
り、大径ピストン70が大径シリンダ36の最左端に位
置した状態においてこの凹部が第1液室37を形成し、
液路48側と液路10b側とを応答性よく連通するよう
になっている。
【0022】そして、大径ピストン70は最左端に位置
する状態で前記ステム52の先端部に当接し、ステム5
2をボールバルブ50a方向に押圧している。ボールバ
ルブ50aは、ステム52に押圧されることにより、前
記スプリング51の付勢力に抗して液路48の入り口部
に設けられたボールバルブシート50bから離反してい
る。
【0023】また、前記第2液室38には、液室内の圧
液を排出するための排出口57と、第2液室38内に圧
液を供給する供給口56が設けられている。前記排出口
57は液路16によってリザーバ3と連通されており、
排出口57とリザーバ3の途上には常閉型の電磁弁であ
るディケイバルブ22が介装されている。
【0024】また、前記供給口56は液路14によって
前記リザーバ3と連通しており、この液路14の途上に
は、リザーバ3に近い側にモータ5により駆動する液圧
ポンプ4が介装されるとともに、供給口56に近い側に
は常開型の電磁弁であるホールドバルブ21が介装され
ている。なお、前記液圧ポンプ4は、リザーバ3側の液
路14に吸入口4bが接続するとともに、ホールドバル
ブ21側の液路14に吐出口4aが接続されている。そ
して、前記ホールドバルブ21、ディケイバルブ22、
及びモータ5は、制御部(ECU)6からの信号に基づ
き作動するようになっている。
【0025】さらに、前記ホールドバルブ21と液圧ポ
ンプ4間の液路14には、蓄圧機構としての蓄圧部60
が連通されている。この蓄圧部60は、筒状の蓄圧シリ
ンダ63内に摺動自在に第3ピストンとしての蓄圧ピス
トン61を内装しており、蓄圧シリンダ63内は、この
蓄圧ピストン61によって一端側の第4液室としての蓄
圧室65と、他端側の第5液室としての背圧室66とに
隔離されている。そして、前記蓄圧室65は前記液路1
4と連通するとともに、前記背圧室66はマスタシリン
ダM/C側の液路10に液路12を介して連通してい
る。なお、前記蓄圧ピストン61の外周に形成された凹
溝にはシール67が嵌挿されている。また、蓄圧ピスト
ン61は、背圧室66に設けられたスプリング64によ
って蓄圧室65側に付勢されている。
【0026】一方、小径シリンダ31内には、小径シリ
ンダ31の内壁と、小径シリンダ31からハウジング3
4に亘って内装される段付ピストン40の基端部とによ
って構成される第3液室32が形成されている。この第
3液室32は、液路17によって前記ホールドバルブ2
1と液圧ポンプ4との間の液路14に連通している。
【0027】なお、各車輪の近傍には、車輪の回転速度
を検知するスピードセンサSが設けられており、各スピ
ードセンサSは、各車輪の回転量に基づいて速度信号を
制御部(ECU)6に出力するようになっている。
【0028】次に、本実施の形態の動作を説明する。ま
ず、通常ブレーキ時は、運転者がブレーキペダルを踏む
ことによりマスタシリンダM/Cからの圧液が液路10
aを通り液圧制御ユニット8内に入る。
【0029】このとき、マスタシリンダM/Cからの液
圧は液路12を介して蓄圧部60の背圧室66にも流入
し、スプリング64の付勢力と相俟って蓄圧シリンダ6
1を蓄圧室65方向に押圧する。そして、第2液室37
に連通するホールドバルブ21は開状態であるととも
に、ディケイバルブ22は閉状態であるため、蓄圧室6
5から押し出された圧液は液路14を介して第2液室3
7内に至り、大径ピストン70を大径シリンダ36の最
左端位置に押圧する。なお、前記大径ピストン70は、
マスタシリンダM/Cが加圧されない状態においても、
通常は第2液室38内に作用する液圧により、大径シリ
ンダ36の最左端位置に制御されるものである。
【0030】また、蓄圧室65からの圧液は、液路17
を経て第3液室32にも流入し、段付ピストン40を小
径シリンダ31の最右端位置、すなわち、バルブ収容部
30において、バイパスバルブ41aがバイパスバルブ
シート41bに当接する位置(第2バルブ体45aが第
2バルブシート45bから離れた位置)まで押圧する。
なお、この段付ピストン40も、マスタシリンダM/C
が加圧されない状態においても、通常は第3液室32内
に作用する液圧により、小径シリンダ31の最右端位置
に制御されるものである。そしてこの状態では、ステム
52の突出した先端部52aが大径ピストン70に押圧
され、スプリング51の付勢力に抗してボールバルブ5
0aをボールバルブシート50bから離反させている。
【0031】そして、マスタシリンダM/Cの液圧は、
液路10a→入口路35→液路46→空所42から→開
放されたカットバルブ50を通り→液路48→第1液室
37→第2バルブ45を経て→出口路39→液路10b
→ホイールシリンダW/Cへと流入し、ブレーキを作動
させる。運転者がブレーキペダルを緩めた場合は、上記
とは順序を逆にしてホイールシリンダW/Cからの液圧
がマスタシリンダM/C側へ戻される。
【0032】次に、アンチロック制御時の動作を図2を
中心に説明する。運転者がブレーキペダルを踏んで前記
通常ブレーキと同様の作動でホイールシリンダW/Cに
ブレーキ圧が供給された際、スピードセンサSからの信
号により、制御部6が車輪のロック可能性を判断する
と、制御部6はホールドバルブ21を閉塞するととも
に、ディケイバルブ22を開放する。そして、第2液室
38の圧液は、ディケイバルブ22を介して液路16か
らリザーバ3に流入する。このとき、制御部6はモータ
5にも指示信号を出力し、モータ5を駆動して液圧ポン
プ4を作動させ、リザーバ3の液を蓄圧部60に蓄圧す
る。
【0033】前記第2液室38が減圧されることによ
り、大径ピストン70は第2液室38方向へ移動し、第
1液室37の容積を増大させる。このとき、大径ピスト
ン70はステム52の先端部52aから離反するため、
ステム52からボールバルブ50aへの押圧力がなくな
り、ボールバルブ50aはスプリング51の付勢力によ
ってボールバルブシート50bに当接し、空所42と液
路48との連通を遮断する。
【0034】そして、前記第1液室37の容積増大に伴
い、ホイールシリンダW/C内の圧液が液路10bと出
口路39を経て第1液室37内に流入し、ホイールシリ
ンダW/Cの液圧が減圧されて車輪のロックが防止され
る。また、前記段付ピストン40自体は、液路14に液
路17を介して連通した第3液室32の液圧により最右
端位置に保持され、バイパス液路13を閉じた状態にあ
る。
【0035】ホイールシリンダW/Cの液圧を保持する
場合は、ホールドバルブ21を閉塞したままディケイバ
ルブ22も閉塞する。そうすると、第2液室37の液圧
変化が停止するため、大径シリンダ70も左右から押圧
される力が拮抗して摺動を停止し、第1液室37の容積
は保持されるので、ホイールシリンダW/Cの液圧も保
持される。
【0036】さらに、ホイールシリンダW/Cを再加圧
する場合は、ディケイバルブ22を閉塞したままホール
ドバルブ21を開放することにより、蓄圧室65内の圧
液が液路14を経て第2液室38内を加圧する。この第
2液室38の加圧により、大径ピストン70は左方へ移
動して第1液室37の容積を減少し、ホイールシリンダ
W/Cへ圧液が供給され、再加圧が行われる。
【0037】次に、液圧ポンプ4やモータ5等の作動液
圧系に失陥が生じた場合の動作を図3を中心に説明す
る。例えば、アンチロック制御中でありながら、モータ
5が故障して液圧ポンプ4が作動しなくなると、蓄圧室
65に蓄圧することができなくなり、液路14内の液圧
も低下したままとなる。すると、液路14と連通する液
路17の液圧も低下し、液路17に接続する第3液室3
2の液圧が低下する。この第3液室32の液圧低下によ
り、段付ピストン40は図中右方に押圧する力がなくな
るため、スプリング54の付勢力により第3液室32方
向に移動する。この段付ピストン40の移動により、第
2バルブ体45aが第2バルブシート45bに当接して
出口路39と第1液室37との連通を遮断するととも
に、バイパスバルブ体41aがバイパスバルブシート4
1bから離反してバイパス液路13を開放する。
【0038】したがって、ホイールシリンダW/Cから
の圧液が第1液室37に吸収されることはなく、また、
マスタシリンダM/Cからの圧液がバイパス液路13を
経てホイールシリンダW/Cに直ちに供給される。
【0039】なお、図1は本実施の形態におけるブレー
キ液圧制御装置の全体構成図であるが、この図はマスタ
シリンダM/Cと一つのホイールシリンダとを接続する
ブレーキ配管系を示しており、他のホイールシリンダW
/Cの配管系も同様の構成となっている。
【0040】また、車両の各ホイールシリンダにそれぞ
れ別のブレーキ液圧制御装置を接続(4輪独立型)する
ようにしても、あるいは複数のホイールシリンダ(例え
ば左右後輪)に一つのブレーキ液圧制御装置を接続(2
チャンネル型、3チャンネル型)するようにしてもよ
い。 <実施の形態2>次に、本発明の第2の実施の形態を図
4及び図5を中心に説明する。
【0041】この実施の形態は、蓄圧部60と第2液室
38間に介在する電磁弁(ホールドバルブ)21に代え
て、図4及び図5に示す流量制御弁25を設けたもので
ある。その他の構成は、前記第1の実施の形態と同一の
ため、説明を省略する。
【0042】前記流量制御弁25は、アンチロック制御
中の再加圧時に、蓄圧室65からの圧力流体を第2液室
38に常に一定の圧力勾配で供給できる機能を有する弁
である。
【0043】すなわち、前記流量制御弁25は、スリー
ブ25aと、このスリーブ25a内に摺動自在に設けた
弁体25bと、この弁体25bによってスリーブ25a
内に区画されたスプリング室25c及び液室25dとを
備えている。また、前記スプリング室25c内には、前
記弁体25bを図中右方向へ付勢するスプリング25e
が設けられている。さらに、前記スリーブ25aの側部
には、前記弁体25bの移動量によって第2液室38側
の液路14への開口面積を縮小できるサイドポート25
fが形成されている。また、スリーブ25aの一端部に
は蓄圧室65側の液路14に連通する入力ポート25h
が形成されている。そして、前記弁体25bには、液室
25dとスプリング室25cとを連通する径小のオリフ
ィス25gが形成されている。
【0044】前記蓄圧室65は、液路14→流量制御弁
25の入力ポート25h→液室25d→オリフィス25
g→スプリング室25c→サイドポート25f→液路1
4→液圧シリンダ36の供給口56→第2液室38へと
連通している。
【0045】本実施の形態においては、アンチロック制
御中にホイールシリンダW/Cの再加圧を行う場合、制
御部6からの信号によりディケイバルブ22が閉塞され
る。そして、この際も前記液圧ポンプ4は作動し続けて
いるため、液圧ポンプ4が空転状態となり、吐出口4a
からの吐出圧は低下する。この結果、マスタシリンダM
/Cから背圧室66に作用する液圧及びスプリング64
の付勢力により、蓄圧部60の蓄圧シリンダ61が蓄圧
室65側に移動する。そして、蓄圧室65内に蓄圧され
ていた作動液が、流量制御弁25のオリフィス25gと
サイドポート25fを経て、第2液室38内に流入し、
第1ピストン70を第1液室37側に移動させ、ホイー
ルシリンダW/Cの再加圧が行われる。
【0046】ここで、再加圧時の流量制御弁25の作動
を詳細に説明すると、弁体25bは入力ポート25hか
ら流入する作動液によりスプリング25eの付勢力に抗
してスプリング室25c側へ若干移動し、サイドポート
25fの開口面積が縮小する。すると、蓄圧室65から
の作動液はオリフィス25g及びサイドポート25fに
よって流量が絞られた状態で第2液室38に供給される
こととなり、ブレーキが緩やかに再加圧される。
【0047】なお、再加圧時に蓄圧室65の液圧が高い
場合は、流量制御弁25の弁体25bが大きく移動して
サイドポート25fの開口面積がより一層絞られ、また
蓄圧室65の液圧が低い場合にはサイドポート25fの
開口面積の絞りが緩和される。したがって、蓄圧部60
の蓄圧室65内の液圧に関わらず常に一定の流量にて第
2液室38に作動液を供給できる。なお、流量制御弁2
5から第2液室38への供給液圧の圧力勾配は、スプリ
ング25eの強さやオリフィス25gの流路面積等を変
更することにより、任意に設定することができる。
【0048】また、アンチロック制御中の減圧時、液圧
ポンプ4から吐出される作動液の一部は、流量制御弁2
5を介して第2液室38に環流されるが、ディケイバル
ブ22から流出する作動液の方が圧倒的に多いため、減
圧作動への影響は無視できる。さらに、第2液室38へ
流入する作動液はオリフィス25gによって抑制される
ため、蓄圧室65へ供給する作動液量への影響も無視で
きる。
【0049】そして、作動液圧系に失陥が生じた場合
は、第2液室38の圧力低下とともに第3液室32の圧
力も低下するため、段付ピストン40は第3液室32方
向へ移動し、第2バルブ45が閉塞するとともにバイパ
スバルブ41が開放される。したがって、ホイールシリ
ンダW/Cからの液圧は第1液室37に吸収されること
なく、マスタシリンダM/Cからの液圧もバイパス液路
13を通り直ちにホイールシリンダW/Cを加圧するこ
とができる。
【0050】以上のように、本実施の形態によれば、作
動液圧系の失陥時に安定してブレーキを作動させる装置
において、1つのブレーキ系統につき高価な電磁弁を1
つ減らすことができ、さらに安価なブレーキ液圧制御装
置とすることができる。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、高価な部品の使用を抑
制するとともに装置の小型化を図るアンチロックブレー
キ制御装置において、作動系液圧回路に失陥が生じた場
合の安全対策として、第1ピストンに作用する第2液室
と圧力源間の液圧が低下した場合、同様に液圧が低下し
た第3液室方向に第2ピストンが摺動することにより、
第2バルブが閉じて第1液室とホイールシリンダ側の液
路を遮断するとともに、第3バルブが開いてバイパス液
路を開放する機構を備えた。
【0052】このため、作動液圧系の失陥時にもホイー
ルシリンダ内の液圧が第1液室に吸収されることなく、
かつ、マスタシリンダからの液圧も直ちにホイールシリ
ンダへ供給することができ、安定して作動することので
きるブレーキ液圧制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のブレーキ液圧制御装置
の全体構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1の液圧制御ユニットのア
ンチロック制御中の説明用の断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1の液圧制御ユニットの作
動系液圧回路失陥時の説明用の断面図である。
【図4】本発明の実施の形態2の流量制御弁の断面図で
ある。
【図5】本発明の実施の形態2の流量制御弁の断面図で
ある。
【符号の説明】
3・・リザーバ 4・・圧力源(液圧ポンプ) 4a・・吐出口 4b・・吸入口 5・・モータ 6・・制御部(ECU) 8・・液圧制御ユニット 10・・液路(主液路) 10a・・液路(マスタシリンダ側液路) 10b・・液路(ホイールシリンダ側液路) 13・・バイパス液路 14、16・・液路 21・・ホールドバルブ 22・・ディケイバルブ 25・・流量制御弁 25a・・スリーブ 25b・・弁体 25c・・スプリング室 25d・・液室 25e・・スプリング 25f・・サイドポート 25g・・オリフィス 25h・・入力ポート 30・・バルブ収容部 31・・小径シリンダ 32・・第3液室 34・・第2バルブシート 35・・入口路 36・・大径シリンダ 37・・第1液室 38・・第2液室 39・・出口路 40・・第2ピストン(段付ピストン) 40a・・突部 41・・第3バルブ(バイパスバルブ) 41a・・バイパスバルブ体 41b・・バイパスバルブシート 42・・空所 45・・第2バルブ 45a・・第2バルブ体 45b・・第2バルブシート 46、48・・液路 50・・カットバルブ 50a・・ボールバルブ 50b・・ボールバルブシート 51・・スプリング 52・・ステム 52a・・段部 54・・スプリング 56・・供給口 57・・排出口 60・・蓄圧部 61・・第3ピストン(蓄圧ピストン) 63・・付勢手段(スプリング) 65・・第4液室(蓄圧室) 66・・第5液室(背圧室) 70・・第1ピストン(大径ピストン) 71・・シール M/C・・マスタシリンダ W/C・・ホイールシリンダ S・・スピードセンサ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスタシリンダとホイールシリンダとを
    連通する液路を開閉するカットバルブと、このカットバ
    ルブよりホイールシリンダ側の液路に設けられた第1液
    室と、この第1液室と第1ピストンを介して隔離される
    とともに圧力源に連通する第2液室とを有し、前記第2
    液室の液圧を増大することにより前記第1ピストンが第
    1液室の容積を減少させる状態にて前記カットバルブを
    開放し、第2液室の液圧を減少させることにより前記第
    1ピストンが第1液室の容積を増大させる状態にて前記
    カットバルブを遮断し、ホイールシリンダの液圧を制御
    する液圧制御装置において、 前記第1液室とホイールシリンダ側の液路とを開閉する
    第2バルブと、 前記カットバルブよりもマスタシリンダ側の液路と前記
    第2バルブよりもホイールシリンダ側の液路とを連通す
    るバイパス液路と、このバイパス液路を開閉する第3バ
    ルブと、 前記第2液室と圧力源とを接続する液路に連通する第3
    液室と、 この第3液室の容積を増大させる方向に移動することに
    より前記第2バルブを開状態に制御するとともに前記第
    3バルブを閉状態に制御し、さらに、前記第3液室の容
    積を減少させる方向に移動することにより前記第2バル
    ブを閉状態に制御するとともに前記第3バルブを開状態
    に制御する第2ピストンと、を備え、 前記第2液室と前記圧力源間の液圧が低下した場合、同
    様に液圧が低下した第3液室方向に前記第2ピストンが
    摺動することにより、前記第2バルブが閉じて前記第1
    液室とホイールシリンダ側の液路を遮断するとともに、
    前記第3バルブが開いて前記バイパス液路を開放するこ
    とを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
  2. 【請求項2】 前記圧力源は、前記第2液室の排出口側
    に吸入口を接続するとともに第2液室の供給口側に吐出
    口を接続するポンプを含み、このポンプと第2液室の供
    給口間の液路に蓄圧部を接続し、 この蓄圧部は、シリンダ内に摺動可能に嵌装された第3
    ピストンと、この第3ピストンの一端側に設けられると
    ともに前記第2液室と圧力源を接続する液路に連通する
    第4液室と、第3ピストンの他端側に設けられるととも
    にマスタシリンダ側の液路と連通する第5液室と、前記
    第3ピストンを前記第4液室方向に付勢する付勢手段と
    を備え、 アンチロック制御のブレーキ減圧時に第2液室の排出口
    から排出した圧液を前記ポンプにて汲み上げてその吐出
    液を前記蓄圧部の第4液室に蓄圧するとともに、前記第
    5液室内のブレーキ液をマスタシリンダ方向に戻し、ブ
    レーキ再加圧時に前記第4液室内の圧液を前記第2液室
    に供給口から供給して再加圧を実行するようにしたこと
    を特徴とする請求項1記載のブレーキ液圧制御装置。
JP25997096A 1996-09-30 1996-09-30 ブレーキ液圧制御装置 Pending JPH10100879A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25997096A JPH10100879A (ja) 1996-09-30 1996-09-30 ブレーキ液圧制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25997096A JPH10100879A (ja) 1996-09-30 1996-09-30 ブレーキ液圧制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10100879A true JPH10100879A (ja) 1998-04-21

Family

ID=17341464

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25997096A Pending JPH10100879A (ja) 1996-09-30 1996-09-30 ブレーキ液圧制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10100879A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0130661B2 (ja)
JPH01240353A (ja) アンチスキッド制御付き液圧ブレーキ装置
US5152585A (en) Electro-hydraulic braking system with master cylinder piloted valve
US6688706B2 (en) Hydraulic pressure control apparatus for a brake system of a vehicle
US5397175A (en) Fluid pressure control apparatus for antiskid brakes
JPH10100879A (ja) ブレーキ液圧制御装置
JPH04131566U (ja) 液圧ブレーキシステム
JPH1120658A (ja) マスタシリンダ
JP2001163208A (ja) 車両用ブレーキ液圧制御装置
JPH06127360A (ja) ブレーキ液圧制御装置
JPH076048Y2 (ja) 車両用のアンチロツク装置
JP4201937B2 (ja) ブレーキシステム
JP2000309263A (ja) 複数作動源を有するブレーキ装置
JPH10100880A (ja) ブレーキ液圧制御装置
JP2522327B2 (ja) 液圧ブレ―キ装置
JPH0958440A (ja) フェールセーフ機構を備えたアンチロック液圧制御装置
JP2000344066A (ja) ブレーキ圧制御装置
JPH0948336A (ja) 流量制御弁とそれを使用したアンチロック液圧制御装置
JPS5917727Y2 (ja) 流体ブレキ装置
JPH0920228A (ja) ブレーキ倍力システム
JPH0958452A (ja) フェールセーフ機構を備えたアンチロック液圧制御装置
JPH0649451B2 (ja) 液圧ブレーキ装置
JPH0948335A (ja) アンチロック液圧制御装置
JPH02114049A (ja) アンチロック用流量制御弁
JPH01223061A (ja) 車両ブレーキ装置