JP2000344066A - ブレーキ圧制御装置 - Google Patents

ブレーキ圧制御装置

Info

Publication number
JP2000344066A
JP2000344066A JP11156175A JP15617599A JP2000344066A JP 2000344066 A JP2000344066 A JP 2000344066A JP 11156175 A JP11156175 A JP 11156175A JP 15617599 A JP15617599 A JP 15617599A JP 2000344066 A JP2000344066 A JP 2000344066A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydraulic pressure
brake
wheel cylinder
flow path
master cylinder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11156175A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidekazu Hori
秀和 堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Akebono Brake Industry Co Ltd
Original Assignee
Akebono Brake Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Akebono Brake Industry Co Ltd filed Critical Akebono Brake Industry Co Ltd
Priority to JP11156175A priority Critical patent/JP2000344066A/ja
Publication of JP2000344066A publication Critical patent/JP2000344066A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Valves And Accessory Devices For Braking Systems (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ブレーキ回路内に配置した電磁弁に何らかの異
常が発生し電磁弁を開放することができなくなった状態
においても、マスターシリンダからの液圧によって確実
にブレーキ液圧を開放できる自己液圧保持手段を備えた
ブレーキ圧制御装置を提供する。 【解決手段】マスターシリンダ2とホイールシリンダ5
との間に電磁弁4を設け、前記電磁弁4を閉じることに
よってブレーキ液圧を封止するブレーキ圧制御装置にお
いて、前記マスターシリンダ2と前記電磁弁4とを接続
する流路内に、マスターシリンダと前記電磁弁とを連通
する流路3a、3b、33と、ホイールシリンダ内に発
生した作動液圧によって前記流路を閉じる弁体38とを
備えてなる自己液圧保持手段を配置してなることを特徴
とするブレーキ力制御装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無人で車両停車中
に車輛が動き出したことを検知して自動的にブレーキ作
動を行うとともに坂道発進等においてドライバーのブレ
ーキ操作の煩わしさを解消できるブレーキ圧制御装置に
関するものであり、特に、前述のブレーキ回路内に配置
した電磁弁に何らかの異常が発生し電磁弁を開放するこ
とができなくなった状態においても、マスターシリンダ
からの液圧によって確実にブレーキ液圧を開放できる自
己液圧保持手段を備えた安全性の高いブレーキ圧制御装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、パーキングブレーキレバーを
充分に引かずに坂道等に駐車した場合、重力等の作用に
より車両が自然に動き始めると、これを検知してブレー
キ液圧を増圧させて機械的にホイールブレーキを作動さ
せるブレーキ安全装置が知られている(特開平8−19
8072号公報)。またこれとは別に、坂道等で一時停
止した時に、その状態を検知し、ブレーキ配管内に配置
した電磁弁を作動し、その時のブレーキ液圧を保持し、
さらに発進操作によって電磁弁を開放する坂道発進補助
装置等も良く知られている(特開平10−114262
号公報等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
特開平8−198072号公報に記載されているような
ブレーキ安全装置は、重力等の作用により車両が自然に
動き始めると、これを検知してモータを作動し、このモ
ータの回転力を軸力に変換しシリンダピストンを押圧す
ることによってブレーキ液の加圧を行い、またブレーキ
解除信号が発せられるとモータを逆転してブレーキ液圧
を減圧を行う構成を採用している。このため、この装置
ではブレーキ作動後にモータが作動不良を起こした場合
には、ブレーキ液を開放、減圧することができず、ホイ
ールシリンダ内の液圧を何らかの手段により開放するま
では車両の移動が出来ないという不都合があった。
【0004】また、特開平10−114262号公報に
記載されている坂道発進補助装置にあっては、マスター
シリンダとホイールシリンダとを連通する流路内に電磁
弁を設け、ブレーキ作動後に車両が一時停止すると当該
電磁弁が流路を閉じることによりその時のブレーキ液圧
を保持し、車両の発進操作によって該電磁弁を開放する
構成からなるため、仮にブレーキ作動後においてその電
磁弁が何らかの原因で作動しない状態になるとブレーキ
液が開放できず、ホイールシリンダ内の液圧を何らかの
手段により開放する必要が生じる。
【0005】そこで、本発明は、特に特開平8−198
072号公報に記載されているような、駐車中に重力等
の作用により車両が自然に動き始めた時にこれを検知し
てブレーキ液を増圧することができるブレーキ圧制御装
置において、マスターシリンダとホイールシリンダとを
連通する流路内に、ホイールシリンダ内に発生した液圧
によってマスターシリンダとホイールシリンダとの連通
状態を絶つことができる自己液圧保持手段を配置したブ
レーキ圧制御装置を提供し、上記問題点を解決すること
を目的とする。
【0006】本発明は、マスターシリンダとホイールシ
リンダとを接続する流路内に自己液圧保持手段を設けた
ことにより、ブレーキ作動後にはホイールシリンダから
の液圧によってマスターシリンダとホイールシリンダと
を遮断した状態に維持することができ、また、何らかの
異常によりブレーキ液圧を開放する電磁弁が閉じたまま
であったとしても、ブレーキペダルを操作すると、マス
ターシリンダで発生した液圧が、自己液圧保持手段内の
弁を開放して、マスターシリンダとホイールシリンダと
を連通しブレーキ液圧を開放できるため、確実にブレー
キ開放を行うことができる。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、本発明が採用
した技術解決手段は、マスターシリンダとホイールシリ
ンダとの間に電磁弁を設け、前記電磁弁を閉じることに
よってブレーキ液圧を封止するブレーキ圧制御装置にお
いて、前記マスターシリンダ2と前記電磁弁4とを接続
する流路内に、マスターシリンダと前記電磁弁とを連通
する流路と、ホイールシリンダ内に発生した作動液圧に
よって前記流路を閉じる弁体とを備えてなる自己液圧保
持手段を配置してなることを特徴とするブレーキ圧制御
装置であり、前記自己液圧保持手段は、マスターシリン
ダに連通するポートと、前記電磁弁に連通するポート
と、前記両ポートを連通する流路と、前記流路内に配置
され、ホイールシリンダの液圧が作動液圧になると、そ
の液圧によって前記流路を閉じるべく作動するとともに
前記弁体が閉じ状態の時にマスターシリンダから所定の
液圧が作用すると前記流路を開くべく作動する弁体とを
ハウジング内に備えてなることを特徴とするブレーキ圧
制御装置であり、無人状態の車両の移動を検知してホイ
ールシリンダにブレーキ液を供給できるブレーキ液圧増
圧手段を備えてなることを特徴とするブレーキ圧制御装
置である。
【0008】
【実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実施の形
態を説明すると、図1は本ブレーキ圧制御装置の全体構
成図であり、パーキングブレーキレバーを充分に引かず
に坂道等に駐車した状態で重力等の作用により車両が自
然に動き始めると、これを検知してブレーキ液圧を増圧
させることができる機構を備えたブレーキ圧制御装置で
ある。また図2は同装置内に配置する自己液圧保持装置
の拡大断面図である。なお、図1は1系統に係るブレー
キ回路が示されているが、複数系統から構成されるブレ
ーキ回路ごとに自己液圧保持装置を採用できることは当
然である。
【0009】図1において、1はブレーキペダル、2は
マスターシリンダ、3は自己液圧保持装置、4は常開型
の第1電磁弁、5はホイールシリンダ、6はブレーキ液
圧供給手段としての液圧ポンプ、7はモータ、8は常閉
型の第2電磁弁、9はリザーバ、10は常閉型の第3電
磁弁である。自己液圧保持装置3はマスターシリンダ
2、第1電磁弁4、ホイールシリンダ5の夫々に図示の
ように接続されており、第1電磁弁4はホイールシリン
ダ5に接続されている。また第1電磁弁4には、自己液
圧保持装置3側からホイールシリンダ5への流れを許容
する第1逆止弁11が並列に設けられている。
【0010】マスターシリンダ2とリザーバ9は液補充
用の流路で接続され、この流路内にマスターシリンダ2
からリザーバ9に向けての流れを許容する第2逆止弁1
2が配置されている。リザーバ9は第2電磁弁8を介し
てブレーキ液圧増圧手段(液圧ポンプ)6の吸入ポート
6aに接続され、液圧ポンプ6の吐出ポート6bはホイ
ールシリンダ5に接続されている。また液圧ポンプ6の
吐出ポート6bとホイールシリンダ5とを接続する流路
は第3電磁弁10を介してマスターシリンダ2に接続さ
れている。
【0011】ここで、自己液圧保持装置3の具体的構成
を図2を参照して説明する。自己液圧保持装置3の本体
31は、マスターシリンダ2と連通する入力ポート3
a、第1電磁弁4と連通する出力ポート3b、ホイール
シリンダ5と連通する液圧ポート3cを備えており、入
力ポート3aと出力ポート3bとの間には第1流路形成
部材32が配置されている。第1流路形成部材32には
流路33が形成され、流路33の出口は図2(ロ)に示
すように流路断面積がA2として形成され、流路端部は
弁座34として形成され、入力ポート3a、出力ポート
3bは第1流路形成部材32の流路33によって連通可
能とされている。第1流路形成部材32はプラグ35に
より本体31に固定されている。
【0012】本体31内には第1流路形成部材32に対
向して第2流路形成部材36が配置され、第2流路形成
部材36内には開口37が形成され、この開口37には
ホイールシリンダ側からの受圧面積がA1である弁体3
8が図2中上下に摺動自在に配置されており、さらに第
2流路形成部材36内の開口37は、第1流路形成部材
32と第2流路形成部材36との間に形成される液室4
0および液圧ポート3cに接続している。前述の弁体3
8のシート部38aは前述の第1流路形成部材32の弁
座34に対応して配置され、さらに弁体38は第1流路
形成部材32と弁体38との間に配置したスプリング3
9により第2流路形成部材36に対して付勢されてい
る。図中41はOリング、42はシール部材である。
【0013】上記自己液圧保持装置3の作動を説明す
る。スプリング39のバネ力をF、入力ポート3aに作
用する液圧をPM、出力ポート3bに作用する液圧をP
V、液圧ポート3cに作用する液圧をPW、流路33の
断面積がA2、弁体38のホイールシリンダ側からの受
圧面積A1とし、ホイールシリンダからの液圧PWが、 PW>F/A1 になると、弁体38が図中上方に移動してシート部38
aが弁座34に当接し第1流路形成部材32の流路33
を閉じる(即ち、入力ポート3aと出力ポート3bとを
遮断する)。また、自己液圧保持状態において入力ポー
ト3aの液圧(マスターシリンダ液圧)とホイールシリ
ンダ液圧との関係がPM×A2+F>PW×A1になる
と、弁体38が図中下方に移動して第1流路形成部材3
2の流路33を開く(即ち、入力ポート3aと出力ポー
ト3bとを連通する)。
【0014】以上のように構成されたブレーキ圧制御装
置の作動を説明する。 〔ブレーキ作動時〕運転者がブレーキぺダル1を踏み込
みタンデムマスターシリンダ2で液圧が発生すると、そ
の液圧は、自己液圧保持装置3の入力ポート3a→第1
流路形成部材32の流路33→開いている弁体38→液
室40→出力ポート3bを経由して常開型の第1電磁弁
4に入り、さらにホイールシリンダ5に供給されブレー
キを作動する。その後図示せぬ電子制御回路内等の判断
回路で車両停止判定がなされると第1電磁弁4は閉じ状
態となり、ホイールシリンダ内の液圧が保持状態とな
り、ブレーキペダルを離した状態でもホイールシリンダ
内の液圧は保持されることになる。なお、こうしたブレ
ーキ液圧保持状態において、ブレーキ液圧が不足気味の
場合にはブレーキペダルを踏み込むことで自己液圧保持
装置→第1逆止弁11を介してホイールシリンダ液圧を
増圧することができる。ブレーキ液圧保持状態になると
自己液圧保持装置3の液圧ポート3cにホイールシリン
ダ5の液圧が作用するため、ホイールシリンダ5からの
作動液圧PWが PW>F/A1 を満足すると、弁体38がスプリング39の付勢力に抗
して図2中上方に移動し、第1流路形成部材32の流路
33を閉じ、入力ポート3aと出力ポート3bとを遮断
する。この状態になると図示せぬセンサからの信号によ
り第1電磁弁4は開放状態となるが、ホイールシリンダ
5内の液圧は自己液圧保持装置3によって保持される。
こうして、常時第1電磁弁4を閉じつづける従来型のブ
レーキ液圧保持装置に比較して消費電力を少なくでき
る。
【0015】〔ブレーキ液圧増圧時〕上記ブレーキ作動
時において、無人状態で停車中に車両が動きだすと、そ
の状態を図示せぬセンサが検知し、図示せぬ電子制御回
路からの信号によって常開型の第1電磁弁4を閉じ、常
閉型の第2電磁弁8を開き、モータ7を作動し、液圧ポ
ンプ6によってリザーバ9からブレーキ液を汲み上げホ
イールシリンダ5に供給しブレーキを作動する。そし
て、ホイールシリンダ5内の液圧が規定圧力になると第
1電磁弁4、第2電磁弁8は初期位置に復帰し、また液
圧ポンプ6は停止される。こうして、ブレーキ作動状態
において無人状態で停車中に車両が動きだしても、ブレ
ーキ液圧が増圧され、車両の移動を防止できる。
【0016】〔ブレーキ開放時〕次に、ブレーキ液圧が
保持された状態から、車両の発進操作等によってブレー
キ液圧開放の信号が出されると、第3電磁弁10が開
き、ホイールシリンダ5内のブレーキ液は第3電磁弁1
0を介してマスターシリンダ2に戻り、ブレーキが開放
される。ホイールシリンダ5内の液圧が完全に開放され
ると、電子制御装置からの指令によって第3電磁弁10
が初期位置に復帰する。また自己液圧保持装置3の液圧
ポート3cにはホイールシリンダ5の液圧が作用しなく
なるため、自己液圧保持装置3内の弁体38がスプリン
グ39の付勢力によって図2の状態に戻り、入力ポート
3aと出力ポート3bとが連通され初期状態に戻る。
【0017】〔電気系統に異常が発生した時〕上記ブレ
ーキ作動後において電気系統に異常が発生し第3電磁弁
10が開かなくなりホイールシリンダ5内の液圧が開放
できなくなった時には、ブレーキペダル1を踏み込みマ
スターシリンダ2の液圧を上げて行き、マスターシリン
ダ2の液圧PMがPM×A2+F>PW×A2になる
と、その液圧によって自己液圧保持装置3内の弁体38
が図2中下方に移動して入力ポート3aと出力ポート3
bとが連通する。この結果、ホイールシリンダ5内の液
圧は開いている第1電磁弁4、自己液圧保持装置の出力
ポート3b→入力ポート3aを介してマスターシリンダ
側に流れブレーキが開放される。なお、ホイールシリン
ダ内の液圧が開放されると自己液圧保持装置3は図2に
示す初期状態に復帰する。
【0018】〔上記装置を坂道発進補助装置として使用
する時〕運転者がブレーキぺダル1を踏み込みタンデム
マスターシリンダ2で液圧が発生すると、その液圧は、
自己液圧保持装置3を経由して常開型の第1電磁弁4に
入り、さらにホイールシリンダ5に供給されブレーキを
作動する。その後図示せぬ電子制御回路内等の判断回路
で車両停止判定がなされると第1電磁弁4は閉じ状態と
なり、ホイールシリンダ内の液圧が保持状態となり、ブ
レーキペダルを離した状態でもホイールシリンダ内の液
圧は保持される。この状態になると自己液圧保持装置3
の液圧ポート3cにホイールシリンダ5の液圧が作用す
るため、ホイールシリンダ5からの液圧PWにより、入
力ポート3aと出力ポート3bとを遮断する。この状態
になると図示せぬセンサからの信号により第1電磁弁4
は開放状態となるが、ホイールシリンダ5内の液圧は自
己液圧保持装置3によって保持される。また、ブレーキ
ペダルを離した状態でもホイールシリンダ内の液圧は保
持されることになる。
【0019】車両の発進操作等の信号が出力されると、
第3電磁弁10が開き、ホイールシリンダ5内のブレー
キ液は第3電磁弁10を介してマスターシリンダ2に戻
り、ブレーキが開放され、これにともなって坂道で車両
をスムースに発進させることができる。また、上記ブレ
ーキ作動後において電気系統に異常が発生し第3電磁弁
10が開かなくなりホイールシリンダ5内の液圧が開放
できなくなった時には、ブレーキペダル1を踏み込みマ
スターシリンダ2の液圧を上げて行くと、前述した態様
で入力ポート3aと出力ポート3bとが連通し、この結
果、ホイールシリンダ5内の液圧は開いている第1電磁
弁4、自己液圧保持装置の出力ポート3b→入力ポート
3aを介してマスターシリンダ側に流れブレーキ液圧を
開放することができる。
【0020】次に本発明に係る第2実施形態を説明す
る。第2実施形態は、前述した特開平8−198072
号公報に記載されているようなブレーキ回路に本自己液
圧保持装置3を組み込んだものである。図3において、
51はモータ、52は特開平8−198072号公報に
記載されているようなブレーキ液圧加圧・減圧装置であ
る。この加圧・減圧装置52は、モータ51の回転力を
軸力に変換し、内部のピストンを押圧して液圧を発生す
る機構であり第1実施形態と同様に、無人で駐車した時
に車両が動きだした場合、モータ51が作動し、また加
圧・減圧装置52からの液圧によりブレーキ液圧を増圧
することができる。またマスターシリンダ2とホイール
シリンダ5との間には第1実施形態と同様に第1電磁弁
4と自己液圧保持装置3が配置されている。
【0021】パーキングブレーキを充分に引かずに坂道
等に駐車した状態で重力等の作用により車両が動き始め
ると、図示せぬ電子制御回路からの信号によって常開型
の第1電磁弁4を閉じ、モータ51が作動し、加圧・減
圧装置52内のピストンが前進し、液室体積を減少させ
ることにより、ホイールシリンダ5にブレーキ液圧を供
給する。この状態になると自己液圧保持装置3の液圧ポ
ート3cにホイールシリンダ5の液圧が作用し、ホイー
ルシリンダ5からの作動液圧PWにより入力ポート3a
と出力ポート3bとを遮断する。この状態になると図示
せぬセンサからの信号により第1電磁弁4は開放状態と
なるが、ホイールシリンダ5内の液圧は自己液圧保持装
置3によって保持される。こうして無人状態で駐車中の
車両が動きだしてもすぐに車両の移動を防止できる。
【0022】〔ブレーキ開放時〕次に、ブレーキ液圧が
保持された状態から、ブレーキ解除操作、車両の発進操
作等によってブレーキ液圧開放の信号が出されると、モ
ータ51が作動して、加圧・減圧装置によりホイールシ
リンダ内の液圧は加圧・減圧装置52内のピストンの後
退による体積室の増加により低下する。ホイールシリン
ダ5内の液圧が完全に開放されると、電子制御装置から
の指令によってモータ51が停止し、また自己液圧保持
装置3の液圧ポート3cにはホイールシリンダ5の液圧
が作用しなくなるため、自己液圧保持装置3内の弁体3
8がスプリング39の付勢力によって図2の状態に戻
り、入力ポート3aと出力ポート3bとが連通され初期
状態に戻る。
【0023】この実施形態では、ブレーキ作動後、例え
ば加圧・減圧装置52内のピストンが何らかの異常によ
り初期位置に復帰できない状態となり、ブレーキ液圧の
開放が出来ない事態になっても、ブレーキペダル1を踏
み込みマスターシリンダ2の液圧を上げて行き、マスタ
ーシリンダ2の液圧PMがPM×A2+F>PW×A2
になると、その液圧によって自己液圧保持装置3内の弁
体38が図2中下方に移動するため入力ポート3aと出
力ポート3bとが連通し、ホイールシリンダ5内の液圧
を第1電磁弁4を介してマスターシリンダに開放するこ
とができる。
【0024】なお、実施形態で述べたセンサおよびそれ
らの信号の処理の仕方は本発明の特徴ではなく、種々の
公知のセンサーおよび信号の処理手段を本発明によるブ
レーキ圧制御装置に適用できるため、説明は省略する。
【0025】
【発明の効果】以上詳細に述べた如く本発明によれば、
ブレーキ回路内に自己液圧保持装置を設けることで、電
気的な障害が発生しても、液圧を保持し続けることがで
き、また、電子制御装置からの指令によるブレーキ解除
ができない状態となっても、運転者がブレーキペダルを
踏むことによってブレーキ液圧保持状態を確実に解除す
ることができる。またブレーキ保持時には電磁弁に常に
電流を流し続けなくても液圧を保持することができ、消
費電力を小さくすることができる、自己液圧保持装置に
より液圧を封じ込めるため、電磁弁による封じ込めより
も締切り性が良い。電力を消費しないため、エンスト等
による電力供給が断たれても、ブレーキ力を失うことは
ない、等の優れた効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係わるブレーキ圧制御装置の構
成図である。
【図2】同装置内に配置する自己液圧保持装置3の断面
図である。
【図3】第2実施形態のブレーキ圧制御装置の構成図で
ある。
【符号の説明】
1 ブレーキペダル 2 マスターシリンダ 3 自己液圧保持装置 4 常開型の第1電磁弁 5 ホイールシリンダ 6 液圧ポンプ 7 モータ 8 常閉型の第2電磁弁 9 リザーバ 10 常閉型の第3電磁弁 31 本体 32 第1流路形成部材 33 流路 34 弁座 35 プラグ 36 第2流路形成部材 37 開口 38 弁体 39 スプリング 40 液室 41 Oリング 42 シール部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マスターシリンダとホイールシリンダとの
    間に電磁弁4を設け、前記電磁弁4を閉じることによっ
    てブレーキ液圧を封止するブレーキ圧制御装置におい
    て、前記マスターシリンダ2と前記電磁弁4とを接続す
    る流路内に、マスターシリンダと前記電磁弁とを連通す
    る流路3a、3b、33と、ホイールシリンダ内に発生
    した作動液圧によって前記流路を閉じる弁体38とを備
    えてなる自己液圧保持手段を配置してなることを特徴と
    するブレーキ圧制御装置。
  2. 【請求項2】前記自己液圧保持手段は、マスターシリン
    ダに連通するポートと、前記電磁弁に連通するポート
    と、前記両ポートを連通する流路と、前記流路内に配置
    され、ホイールシリンダの液圧が作動液圧になると、そ
    の液圧によって前記流路を閉じるべく作動するとともに
    前記弁体が閉じ状態の時にマスターシリンダから所定の
    液圧が作用すると前記流路を開くべく作動する弁体とを
    ハウジング内に備えてなることを特徴とする請求項1に
    記載のブレーキ圧制御装置。
  3. 【請求項3】無人状態の車両の移動を検知してホイール
    シリンダにブレーキ液を供給できるブレーキ液圧増圧手
    段を備えてなることを特徴とする請求項1または請求項
    2に記載のブレーキ圧制御装置。
JP11156175A 1999-06-03 1999-06-03 ブレーキ圧制御装置 Withdrawn JP2000344066A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11156175A JP2000344066A (ja) 1999-06-03 1999-06-03 ブレーキ圧制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11156175A JP2000344066A (ja) 1999-06-03 1999-06-03 ブレーキ圧制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000344066A true JP2000344066A (ja) 2000-12-12

Family

ID=15622005

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11156175A Withdrawn JP2000344066A (ja) 1999-06-03 1999-06-03 ブレーキ圧制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000344066A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011131863A (ja) * 2009-12-25 2011-07-07 Nissin Kogyo Co Ltd 車両用液圧ブレーキ装置
JP2016149105A (ja) * 2015-02-14 2016-08-18 篤史 峠 車両内人感知システム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011131863A (ja) * 2009-12-25 2011-07-07 Nissin Kogyo Co Ltd 車両用液圧ブレーキ装置
JP2016149105A (ja) * 2015-02-14 2016-08-18 篤史 峠 車両内人感知システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6183049B1 (en) Brake boosting system
JPH0553673B2 (ja)
JPS6112461A (ja) ブレーキ装置
JP2009107538A (ja) 車両用制動装置
US20140232178A1 (en) Braking Method and Braking Device for a Vehicle and Hydraulic Brake System and Vehicle Associated Therewith
JP2010208393A (ja) ブレーキ装置におけるエア抜き方法
US6732519B2 (en) Pressure holding valve and vehicle braking device using the same
JPH10287227A (ja) 液圧ブレーキ制御装置
JP2000344066A (ja) ブレーキ圧制御装置
JPH0357760A (ja) 液圧ブースタ装置
US6655751B2 (en) Method of controlling vehicle hydraulic brake system
JPH0717612Y2 (ja) 液圧ブレーキ装置
JP2006282014A (ja) ブレーキ制御装置
JP2007176384A (ja) 車両用ブレーキ装置
JP3932153B2 (ja) ブレーキシステム
JP2000309263A (ja) 複数作動源を有するブレーキ装置
JPH0611274Y2 (ja) 液圧ブレーキ装置
JP2522327B2 (ja) 液圧ブレ―キ装置
JP2000211490A (ja) ブレ―キ力制御装置
KR20190061252A (ko) 전자식 브레이크 시스템 및 그 제어방법
JPH11245797A (ja) ブレーキ液圧制御装置
JPH1191533A (ja) ブレーキ液圧制御装置
JPH0986370A (ja) アンチロック液圧制御装置
JPH0920228A (ja) ブレーキ倍力システム
JPH0986371A (ja) アンチロック液圧制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060905