JPH10100827A - エアバッグ装置 - Google Patents

エアバッグ装置

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Publication number
JPH10100827A
JPH10100827A JP8254860A JP25486096A JPH10100827A JP H10100827 A JPH10100827 A JP H10100827A JP 8254860 A JP8254860 A JP 8254860A JP 25486096 A JP25486096 A JP 25486096A JP H10100827 A JPH10100827 A JP H10100827A
Authority
JP
Japan
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chamber
gas
occupant
airbag
inflator
Prior art date
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Pending
Application number
JP8254860A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Okochi
勉 大河内
Junichi Nakamura
順一 中村
Mikiji Shimoda
美基治 下田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
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Publication of JPH10100827A publication Critical patent/JPH10100827A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60—VEHICLES IN GENERAL
    • B60R—VEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R21/00—Arrangements or fittings on vehicles for protecting or preventing injuries to occupants or pedestrians in case of accidents or other traffic risks
    • B60R21/02—Occupant safety arrangements or fittings, e.g. crash pads
    • B60R21/16—Inflatable occupant restraints or confinements designed to inflate upon impact or impending impact, e.g. air bags
    • B60R21/23—Inflatable members
    • B60R21/231—Inflatable members characterised by their shape, construction or spatial configuration
    • B60R21/23138—Inflatable members characterised by their shape, construction or spatial configuration specially adapted for side protection
    • B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60—VEHICLES IN GENERAL
    • B60R—VEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R21/00—Arrangements or fittings on vehicles for protecting or preventing injuries to occupants or pedestrians in case of accidents or other traffic risks
    • B60R21/02—Occupant safety arrangements or fittings, e.g. crash pads
    • B60R21/16—Inflatable occupant restraints or confinements designed to inflate upon impact or impending impact, e.g. air bags
    • B60R21/23—Inflatable members
    • B60R21/239—Inflatable members characterised by their venting means

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  • Seats For Vehicles (AREA)
  • Air Bags (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】側面衝突時の衝撃に起因した乗員と車室側壁と
の相対的変位運動に相応して乗員の胴体部と頭部を確実
に保護するエアバッグ装置を提供することにある。 【解決手段】インフレータ２１とエアバッグ袋体２２と
からなるエアバッグモジュールを座席のシートバック部
に内蔵し、車両が側面衝突状態になると、前記エアバッ
グ袋体２２が乗員と車室内壁面との間の空間に膨出する
エアバッグ装置において、前記エアバッグ袋体２２の内
部を下部室２６と上部室２７に仕切ると共に、前記両室
２６，２７を連通する連通部２８を設け、下部室２６を
前記インフレータ２１から直接ガスが流入する室とし、
上部室２７を前記インフレータ２１から噴出するガスが
前記下部室２６を経由して前記連通部２８から流入する
室とし、前記連通部２８に前記上部室２７から前記下部
室２６へガスが流出するのを防止する逆止弁２９を設け
たことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両がその側方
から衝突力を受けたときに、座席に着座した乗員と車室
内壁面との間の空間にエアバッグ袋体を膨出させ、衝突
エネルギを吸収するエアバッグ装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】車両のエアバッグ装置として、ステアリ
ングホイールや助手席側のインストルメントパネルにエ
アバッグ袋体を内蔵し、車両の正面衝突時にエアバッグ
袋体が瞬時に膨出して乗員に加わる前方への慣性力を緩
衝し、ステアリングホイールやインストルメントパネル
等への乗員の二次衝突を防止するようにしたものが実用
化されている。
【０００３】また、車両の車室内側面、例えばドアの内
側面や座席にエアバッグ袋体を内蔵し、車両の側面衝突
時にエアバッグ袋体が瞬時に膨出して乗員の上半身に加
わる側方への慣性力を緩衝し、ドアの内側面等への乗員
の二次衝突を防止するようにしたサイドエアバッグ装置
も開発化されている。
【０００４】車両がその側方から衝突力を受けると、車
室内壁面が反衝突側である車室中央側に移動し、サイド
シルとフロアを介して座席のシートクッションを車室中
央側へ移動させるので、シートクッションに着座してい
る乗員の下半身はシートクッションと共に車室中央側へ
移動するが、上半身はシートクッションに対して保持さ
れていないので、慣性が作用してその場に留まり続けよ
うとし、車室中央側に移動してくる車室内壁面と二次衝
突する恐れがあり、前記サイドエアバッグ装置は、前述
のような車両の側面衝突時における乗員の安全を図った
ものである。
【０００５】図８は従来のシートマウントサイドエアバ
ッグ装置である。図８はシートクッション部１とシート
バック部２とからなる助手席用の座席を示し、シートバ
ック部２のドア側のサイドサポート部３の内部にはイン
フレータ５およびエアバッグ袋体６からなるエアバッグ
モジュール７がエアバッグ袋体６が膨出する部位は、ク
ッションパッド４で覆われると共にシートバック部２の
表面を覆う表皮８の前面表皮８ａと側面表皮８ｂとを角
部において縫製する縫製部８ｃにより閉塞されている。
【０００６】そして、車両の側面衝突による衝撃力を感
知する図示しないセンサが車両の側方から衝撃力を感知
したとき、インフレータ５に作動指令が出され、インフ
レータ５から窒素ガスなどの膨張ガスが瞬時にエアバッ
グ袋体６に送り込まれ、エアバッグ袋体６が縫製部８ｃ
を破って外部に膨出するようになっている。
【０００７】また、エアバッグ袋体６は、図９〜図１２
に示すように、隔壁９によって下部室６ａと上部室６ｂ
とに仕切られており、隔壁９には連通孔９ａが設けられ
ている。そして、インフレータ５から噴出されたガスが
直接下部室６ａに流入し、続いてガスが連通孔９ａを介
して上部室６ｂに流入するようになっている。すなわ
ち、エアバッグ袋体６の下部室６ａが乗員１０の胴体部
１０ａと車室内壁面との間に膨出し、続いて上部室６ｂ
が乗員１０の頭部１０ｂと車室内壁面との間に膨出し、
車室内壁面等への乗員１０の二次衝突を防止している。
前述のように構成されたエアバッグ装置は、例えは、特
開平６−２２７３４８号公報、特開平８−６７２２８号
公報等で知られている。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
シートマウントサイドエアバッグ装置は、エアバッグ袋
体６は、隔壁９によって下部室６ａと上部室６ｂとに仕
切られ、インフレータ５から噴出されたガスが直接下部
室６ａに流入し、続いてガスが連通孔９ａを介して上部
室６ｂに流入するようになっており、エアバッグ袋体６
の下部室６ａが乗員１０の胴体部１０ａと車室内壁面と
の間に膨出し、続いて上部室６ｂが乗員１０の頭部１０
ｂと車室内壁面との間に膨出するようになっている。
【０００９】したがって、乗員１０の頭部１０ｂがエア
バッグ袋体６の上部室６ｂに接したとき、上部室６ｂが
圧縮されて内部のガスが連通孔９ａを介して下部室６ａ
に逃げてしまい、頭部１０ｂに作用する衝突エネルギを
十分に吸収することができないという問題があった。
【００１０】この発明は、前記事情に着目してなされた
もので、その目的とするところは、車両が側方から衝撃
力を受けたとき、エアバッグ袋体によって乗員の胴体部
および頭部に作用する衝突エネルギを十分に吸収するこ
とができ、座席に着座した乗員を確実かつ安全に保護で
きるエアバッグ装置を提供することにある。
【００１１】
【課題を解決するための手段】この発明は、前述した目
的を達成するために、請求項１は、少なくともインフレ
ータとエアバッグ袋体とからなるエアバッグモジュール
を座席のシートバック部に内蔵し、車両が側面衝突状態
になると、前記エアバッグ袋体が乗員と車室内壁面との
間の空間に膨出するエアバッグ装置において、前記エア
バッグ袋体の内部を２つの室に仕切ると共に、前記２つ
の室を連通する連通部と、前記２つの室の一方であって
前記インフレータから直接ガスが流入する第１室と、前
記２つの室の他方であって前記インフレータから噴出す
るガスが前記第１室を経由して前記連通部から流入する
第２室と、前記連通部に形成され前記第２室から前記第
１室へガスが流出するのを防止するガス流出防止手段と
を具備したことを特徴とする。
【００１２】請求項２は、請求項１において、前記ガス
流出防止手段は、周縁部の少なくとも一部が前記第２室
の内壁面に取り付けられている薄膜部材であって、前記
ガスが前記第１室から第２室へ流入する際には、前記ガ
スの流入圧によって前記薄膜部材が前記第２室の内部に
向けて付勢されて前記連通部を開放し、前記ガスが前記
第２室から前記第１室に流出する際には、前記ガスの流
出圧によって前記薄膜部材が前記連通部へ向けて付勢さ
れて前記連通部を閉塞するよう設けられていることを特
徴とする。
【００１３】請求項３は、少なくともインフレータとエ
アバッグ袋体とからなるエアバッグモジュールを座席の
シートバック部に内蔵し、車両が側面衝突状態になる
と、前記エアバッグ袋体が乗員と車室内壁面との間の空
間に膨出するエアバッグ装置において、前記エアバッグ
袋体の内部を２つの室に仕切ると共に、前記２つの室を
連通する連通部と、前記２つの室の一方であって前記イ
ンフレータから直接ガスが流入しかつ同ガスは前記連通
部からのみ流出する第１室と、前記２つの室の他方であ
って前記インフレータから噴出するガスが前記第１室を
経由して前記連通部から流入し室外に流出しないように
構成された第２室とを具備したことを特徴とする。
【００１４】請求項４は、請求項１または２または３に
おいて、前記第１室は、前記乗員の胴体部と前記車室内
壁面との間に膨出し、前記第２室は、前記乗員の頭部と
前記車室内壁面との間に膨出するように設けられている
ことを特徴とする。
【００１５】車両がその側方から衝突力を受けると、セ
ンサが衝撃力を感知し、同センサからインフレータに作
動指令が出される。これに伴ってインフレータから窒素
ガスなどの膨張ガスが瞬時にエアバッグ袋体に送り込ま
れる。インフレータから噴出されたガスはエアバッグ袋
体の第１室に流入し、続いてガスが連通部を介して第２
室に流入する。すなわち、エアバッグ袋体の第１室が乗
員の胴体部と車室内壁面との間に膨出し、続いて第２室
が乗員の頭部と車室内壁面との間に膨出し、乗員の上半
身（胴部、頭部）と車室内壁面とが当接する際の衝突エ
ネルギを緩衝する。このとき、連通部には第２室から第
１室へガスが流出するのを防止するガス流出防止手段に
より、第２室が頭部によって圧縮されても第２室のガス
が第１室に逃げることはない。
【００１６】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図１〜図６は第１の実施形態を
示すもので、図４はシートクッション部１１とシートバ
ック部１２とからなる助手席用の座席を示す。シートバ
ック部１２は、シートフレーム１３と、このシートフレ
ーム１３にスプリング材１４と共に固定されたクッショ
ン材１５およびこれらを被覆するレザー、布、合成樹脂
シート等からなる第１表皮部材１６とから構成されてい
る。
【００１７】図４〜図６に示すように、前記シートバッ
ク部１２の側壁１７、つまりサイドドア（図示しない）
側に位置する側壁１７の上下方向の略中間部、つまり乗
員がシートクッション部１１に着座したとき、その乗員
の胸の高さ部位には開口部１８が設けられている。この
開口部１８に対向するシートバック部１２の内部にはク
ッション材１５によって囲まれる凹陥部１９が設けられ
ている。
【００１８】凹陥部１９の内部にはエアバッグケース２
０が設けられ、このエアバッグケース２０の内部には窒
素ガス等を発生させるインフレータ２１および収縮され
て折り畳まれた状態のエアバッグ袋体２２からなるエア
バッグモジュール２３が収納されている。エアバッグケ
ース２０はブラケット２４によってシートフレーム１３
に固定されている。そして、エアバッグ袋体２２は前記
開口部１８における車両の斜め前方側に対向するように
エアバッグモジュール２３が斜め前方に向って取り付け
られている。
【００１９】前記シートバック部１２の背面側を覆う第
２表皮部材３０は、第１表皮部材１６と同一の生地から
なり、前記開口部１８を覆うように第２表皮部材３０と
一体に矩形状の覆う片部３０ａを有している。この第２
表皮部材３０の覆い片部３０ａの周囲は縫製糸３１によ
って第１表皮部材１６の開口部１８の開口縁に縫製され
ている。第１表皮部材１６に対する第２表皮部材３０の
縫製部３２の引き裂き強度は、シートバック部１２を構
成する第１表皮部材１６の縫製強度より弱く形成されて
いる。この縫製強度より弱くする手段としては、強度的
に弱い種類の糸もしくは細い糸等の縫製糸３１を用いた
り、縫いピッチを粗くするなどであり、前記エアバッグ
袋体２２に窒素ガス等が送り込まれて膨張したとき、そ
の圧力によってクッション材１５と共に縫製部３２が破
れ、エアバッグ袋体２２が膨出するようになっている。
【００２０】しかも、前記縫製部３２の縫製強度は、覆
い片部３０ａの全周に亘って一定ではなく、車両の後方
から前方へ向かうにつれて強度が低下するように、つま
り覆い片部３０ａの車両前方側が最も脆弱になるように
縫製されている。したがって、前記エアバッグ袋体２２
の膨出時に第２表皮部材３０の縫製部３２が車両前方側
から破れるため、エアバッグ袋体２２が確実に乗員と車
室内壁面との間の空間に膨出し、乗員の安全を確保して
いる。
【００２１】次に、この発明の要部であるエアバッグ袋
体２２について説明すると、図１〜図３に示すように構
成されている。すなわち、前記エアバッグ袋体２２の内
部には上下方向の略中間部に隔壁２５が設けられ、上下
に仕切られており、下部には前記インフレータ２１と直
接連通する第１室としての下部室２６が設けられ、上部
には第２室としての上部室２７が設けられている。さら
に、隔壁２５には下部室２６と上部室２７とを連通する
ための開口からなる連通部２８が設けられている。
【００２２】また、隔壁２５には上部室２７から下部室
２６へ連通部２８を介してガスが流出するのを防止する
ガス流出防止手段としての可撓性を有する薄膜部材から
なる逆止弁２９が設けられている。この逆止弁２９は隔
壁２５に設けられた連通部２８を覆うように隔壁２５の
上面に両側縁２９ａが固着されている。そして、下部室
２６から連通部２８を介して上部室２７に流入するガス
の圧力によって逆止弁２９の中間部２９ｂが上方へ円弧
状に膨出して逆止弁２９が開放し、下部室２６のガスが
上部室２７に流入するが、上部室２７から下部室２６へ
のガスの流出圧力が逆止弁２９に加わると、逆止弁２９
の中間部２９ｂによって連通部２８を閉塞して上部室２
７から下部室２６へのガスの流出を阻止するようになっ
ている。
【００２３】次に、前述のように構成されたエアバッグ
装置の作用について説明する。車両がその側方から衝突
力を受けると、センサ（図示しない）が衝撃力を感知
し、同センサからインフレータ２１に作動指令が出され
る。これに伴ってインフレータ２１から窒素ガスがエア
バッグ袋体２２の下部室２６に瞬時に送り込まれ、ま
ず、エアバッグ袋体２２の下部室２６が膨張し、その圧
力によって第２表皮部材３０が内側から外側へ向って押
圧されるため、シートバック部１２を構成する第１表皮
部材１６の縫製強度より比較的弱く形成されている縫製
部３２から破れて第２表皮部材３０は第１表皮部材１６
から切り離されて開口部１８が開口する。したがって、
エアバッグ袋体２２の下半部が座席に着座している乗員
の胴体部と車室内壁面との間の空間に膨出する。
【００２４】続いてエアバッグ袋体２２の下部室２６の
ガスは連通部２８を介して上方に向かい逆止弁２９を付
勢するため、その流入圧によって逆止弁２９が開放し、
下部室２６のガスは上部室２７に流入してエアバッグ袋
体２２の上部室２７が膨張し、座席に着座している乗員
と頭部と車室内壁面との間の空間に膨出する。
【００２５】乗員の頭部と上部室２７が当接すると、上
部室２７は乗員の頭部から加わる圧力によって圧縮さ
れ、上部室２７内のガスは連通部２８を介して下部室２
６に流出しようとするが、その流出圧力によって逆止弁
２９を隔壁２５に向かって付勢し、逆止弁２９によって
連通部２８が閉塞される。したがって、上部室２７内の
ガス圧が維持され、乗員の頭部の衝突エネルギを確実に
吸収することができる。しかも、上部室２７内のガス圧
を維持することにより、低いガス圧で、乗員を効率的に
保護でき、インフレータの小形化も可能となる。
【００２６】このように、車両がその側方から衝突力を
受けると、車室内壁面が反衝突側である車室中央側に移
動し、サイドシルとフロアを介して座席のシートクッシ
ョンを車室中央側へ移動させるので、シートクッション
に着座している乗員の下半身はシートクッションと共に
車室中央側へ移動するが、乗員の上半身はシートクッシ
ョンに対して保持されていないので、慣性が作用してそ
の場に留まり続けようとして、車室中央側に移動してく
る車室内壁面と接近する。しかし、乗員の胴体部と車室
内壁面との間の空間はエアバッグ袋体２２の下部室２６
が膨出しているために乗員と車室内壁面との二次衝突の
衝突エネルギがエアバッグ袋体２２の下部室２６によっ
て緩衝される。
【００２７】また、下部室２６が膨張した後、続いて上
部室２７が膨張して乗員の頭部と車室内壁面との間の空
間に上部室２７が膨出し、乗員の頭部と車室内壁面の二
次衝突エネルギがエアバッグ袋体２２の上部室２７によ
って緩衝される。
【００２８】したがって、側面衝突時における乗員の衝
撃に起因した乗員と車室内壁面との相対的な変位運動、
つまり乗員の胴体部と車室側壁とが接近し、続いて頭部
と車室側壁とが接近する乗員と車室内壁面との相対的な
変位運動に相応してエアバッグ袋体２２が下部室２６、
上部室２７の順に膨張して乗員の車室内壁面への二次衝
突を防止し、さらに逆止弁２９によって連通部２８を閉
塞して上部室２７内のガス圧を維持して乗員の頭部の衝
突エネルギを確実に吸収することができる。
【００２９】なお、前記実施形態においては、エアバッ
グ袋体２２の隔壁２５の連通部２８に薄膜部材からなる
逆止弁２９を設け、上部室２７のガス圧による付勢力に
よって逆止弁２９の中間部２９ｂが下方に膨出して連通
部２９を閉塞し、上部室２７に流入したガスが下部室２
６に流出しないように構成したが、図７に示すように、
エアバッグ袋体２２の隔壁２５の連通部２８に薄膜部材
からなり、中間部３３ａが折り畳む癖が付けられた逆止
弁３３を設け、上部室２７のガス圧による付勢力によっ
て逆止弁３３の中間部３３ａが折り畳まれて連通部２９
を閉塞し、上部室２７に流入したガスが下部室２６に流
出しないようにしてもよく、逆止弁２９、３３の構造は
限定されるものではない。
【００３０】また、前記実施形態においては、シートバ
ック部１２の内部にクッション材１５によって囲まれる
凹陥部１９を設け、凹陥部１９の内部に窒素ガス等を発
生させるインフレータ２１および収縮されて折り畳まれ
た状態のエアバッグ袋体２２からなるエアバッグモジュ
ール２３を収納し、開口部１８をシートバック部１２の
背面側を覆う第２表皮部材３０によって覆う構造を採用
しているが、エアバッグモジュール２３を収納する構造
は前記実施形態に限定されるものではない。例えば、エ
アバッグモジュールが図８（ａ）（ｂ）に示すごとく設
けられていて、エアバッグ袋体の膨出が図８（ｂ）に示
されている如く行われる従来のエアバッグ装置に適用し
た場合であっても、同様の効果を得る。
【００３１】なお、前記実施形態においては、車両にお
ける助手席のシートバック部にエアバッグ装置を内蔵し
た場合について説明したが、運転席においても、シート
バック部にエアバッグ装置を内蔵することにより同様の
効果が得られる。
【００３２】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の請求項
１，３によれば、側面衝突時における乗員の衝撃に起因
した乗員の変位運動、つまり乗員の胴体部が車室側壁側
へ移動し、続いて頭部が車室側壁側へ移動する乗員の変
位運動に相応してエアバッグ袋体が乗員の胴体部に対応
する第１室、頭部に対応する第２室の順に膨張して乗員
の車室内壁面への二次衝突を防止することができる。さ
らに第２室内のガス圧を維持して乗員の頭部の衝突エネ
ルギを確実に吸収することができ、座席に着座した乗員
を確実かつ安全に保護できる。しかも、第２室内のガス
圧を維持することにより、低いガス圧で、乗員を効率的
に保護でき、インフレータの小型化も可能となる。
【００３３】請求項２によれば、請求項１，３の効果に
加え、エアバッグ袋体に設けたガス流出防止手段をガス
圧によって作動する薄膜部材によって形成することによ
り、構造的に簡単でありながら確実に作動して信頼性を
向上できるという効果がある。
【００３４】請求項４によれば、請求項１，３の効果に
加え、側面衝突時における乗員の衝撃に起因した乗員の
変位運動に相応して乗員の胴体部と頭部を確実に保護す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の第１の実施形態を示し、エアバッグ
袋体の斜視図。
【図２】図１のＡ−Ａ線に沿う断面図。
【図３】図１のＢ−Ｂ線に沿う断面図。
【図４】同実施形態を示し、エアバッグ装置が内蔵され
た座席の斜視図。
【図５】図４のＣ部を拡大して示す斜視図。
【図６】図５のＤ−Ｄ線に沿う断面図。
【図７】この発明の第１の実施形態の変形例を示すエア
バッグ袋体の断面図。
【図８】従来のエアバッグ装置が内蔵された座席を示
し、（ａ）は斜視図、（ｂ）はＥ−Ｅ線に沿う断面図。
【図９】従来のエアバッグ装置が内蔵された座席を示す
概略的側面図。
【図１０】従来のエアバッグ装置が内蔵された座席を示
す概略的背面図。
【図１１】従来のエアバッグ袋体の斜視図。
【図１２】図１１のＦ−Ｆ線に沿う断面図。
【符号の説明】
１２…シートバック部 ２１…インフレータ ２２…エアバッグ袋体 ２３…エアバッグモジュール ２５…隔壁 ２６…下部室（第１室） ２７…上部室（第２室） ２８…連通部 ２９…逆止弁（ガス流出防止手段）

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 少なくともインフレータとエアバッグ袋
    体とからなるエアバッグモジュールを座席のシートバッ
    ク部に内蔵し、車両が側面衝突状態になると、前記エア
    バッグ袋体が乗員と車室内壁面との間の空間に膨出する
    エアバッグ装置において、 前記エアバッグ袋体の内部を２つの室に仕切ると共に、
    前記２つの室を連通する連通部と、 前記２つの室の一方であって前記インフレータから直接
    ガスが流入する第１室と、 前記２つの室の他方であって前記インフレータから噴出
    するガスが前記第１室を経由して前記連通部から流入す
    る第２室と、 前記連通部に形成され前記第２室から前記第１室へガス
    が流出するのを防止するガス流出防止手段と、 を具備したことを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 【請求項２】 前記ガス流出防止手段は、 周縁部の少なくとも一部が前記第２室の内壁面に取り付
    けられている薄膜部材であって、 前記ガスが前記第１室から第２室へ流入する際には、前
    記ガスの流入圧によって前記薄膜部材が前記第２室の内
    部に向けて付勢されて前記連通部を開放し、 前記ガスが前記第２室から前記第１室に流出する際に
    は、前記ガスの流出圧によって前記薄膜部材が前記連通
    部へ向けて付勢されて前記連通部を閉塞するよう設けら
    れていることを特徴とする請求項１記載のエアバッグ装
    置。
  3. 【請求項３】 少なくともインフレータとエアバッグ袋
    体とからなるエアバッグモジュールを座席のシートバッ
    ク部に内蔵し、車両が側面衝突状態になると、前記エア
    バッグ袋体が乗員と車室内壁面との間の空間に膨出する
    エアバッグ装置において、 前記エアバッグ袋体の内部を２つの室に仕切ると共に、
    前記２つの室を連通する連通部と、 前記２つの室の一方であって前記インフレータから直接
    ガスが流入しかつ同ガスは前記連通部からのみ流出する
    第１室と、 前記２つの室の他方であって前記インフレータから噴出
    するガスが前記第１室を経由して前記連通部から流入し
    室外に流出しないように構成された第２室と、 を具備したことを特徴とするエアバッグ装置。
  4. 【請求項４】 前記第１室は、前記乗員の胴体部と前記
    車室内壁面との間に膨出し、 前記第２室は、前記乗員の頭部と前記車室内壁面との間
    に膨出するように設けられていることを特徴とする請求
    項１または請求項２または請求項３記載のエアバッグ装
    置。
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