JPH0999563A - インクカートリッジ - Google Patents

インクカートリッジ

Info

Publication number
JPH0999563A
JPH0999563A JP25663295A JP25663295A JPH0999563A JP H0999563 A JPH0999563 A JP H0999563A JP 25663295 A JP25663295 A JP 25663295A JP 25663295 A JP25663295 A JP 25663295A JP H0999563 A JPH0999563 A JP H0999563A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
nozzle
bag
ink bag
head chip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25663295A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Nishioka
篤 西岡
Yukihiro Hanaoka
幸弘 花岡
Kazuhiko Sato
和彦 佐藤
Tsutomu Yamazaki
勉 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP25663295A priority Critical patent/JPH0999563A/ja
Publication of JPH0999563A publication Critical patent/JPH0999563A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】小型可搬性機器に用いられるインクカートリッ
ジは落下によりインク吐出孔より気泡を取り込み易く印
字不良が発生しやすかった。 【解決手段】ヘッドチップ1のノズル2をインク袋7の
インク重心より下方に配置したことにより、衝撃印加時
に、インクがヘッドチップ1内にに送り込まれるため、
気泡が侵入しない。またインク袋7とヘッドチップ1ま
で最短の流路で連結したことにより、インク流路壁の表
面積が減少し、ケース部材12の壁面からインク流路1
3に伝達する衝撃エネルギーが最小となった。さらには
インク袋7は上部の剛性が低く、下部の剛性が高いた
め、落下の衝撃によるインク袋7の上部の変形量と下部
の変形量に差が生じ、上部の変形量>下部の変形量のた
め、落下時にインク袋内の体積が減ずる、すなわちイン
クをヘッドチップ1側の流路に押し出す作用があり、従
ってノズル2からの気泡取り込みは起こりにくい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
装置のインクカートリッジに関し、より詳しくは、小型
可搬性の装置に用いるインクカートリッジの構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、インクを吐出するノズルと、電気
機械変換素子を具備した圧力室と、インクの流れを制限
するオリフィスとを具備したオンデマンド方式のヘッド
チップと、ヘッドチップにインクを供給するインク容器
をユニットとしたインクカートリッジが提案されてい
る。このヘッドチップは、圧力室の外壁に設けられた電
気機械変換素子に電気信号を印加し、圧力室の外壁を変
位させることで圧力室の圧力を高め、この圧力によりノ
ズルからインクを噴射させる方式のものである。
【0003】またこれらヘッドチップにインクを供給す
るインク容器としては特開平4−107043号と実用
新案公報平5−36689号に開示されている如く可撓
性の少容量のインク袋が有用とされている。(両従来技
術とも、記録ヘッドはサーマルヒータによるインクの気
−液の相変化を利用したものである。)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ヘッドチップの圧力発
生源である電気機械変換素子は、静電アクチュエータ
や、圧電セラミックス等が用いられるが、電気信号によ
る機械的変位は微少であり、圧力室内に空気等の気体が
侵入すると、この気泡が圧力を吸収してしまい、インク
噴射に必要な圧力を得ることができずインクの吐出不良
をまねく可能性がある。 特開4−107043号にお
いては、支持手段の両面にインク袋とヘッド基板を固着
した構造が提案されているが、インク袋からヘッド基板
まではインク流路がZ字状に屈曲しているとともに、ヘ
ッド基板はインク袋に対して上方にオフセットして固着
されている。これは記録媒体に印字された情報を直ちに
オペレータが視覚できるようにするためであり、直視の
障害となるインク容器をヘッド基板の下方に配置してあ
る。
【0005】またインクの漏れを防止するためには、ノ
ズルに対してインク圧力を負に保つ必要があり(以下背
圧)、本従来例ではインク袋の復元力のみでは十分な背
圧を作り出すことが不可能なため、インク袋に対して上
方にヘッド基板を配置し、水頭差を設けることでヘッド
に対して背圧を発生させている。
【0006】ヘッド基板上のノズルに対してインク袋が
下方に位置するため、上方よりインクカートリッジを落
下させると、落下の瞬間にインク袋の重心からノズルま
での距離に比例した負の圧力で、ノズルからインク袋側
にインクを引き込む。この圧力がノズルの毛細管力を越
えるとノズルの内部に気泡が取り込まれ、インクの吐出
不良となる。
【0007】また衝撃により、支持手段の振動がインク
流路壁面内に伝達され、この振動によりインク流路内の
インクに異常圧力を発生させる。インクの異常圧力の大
きさは流路内の表面積に比例するが、上記の従来例では
インク流路がZ字形状と長いため、インク流路の表面積
が大きくなり、従って異常圧力が大きくなり、やはりノ
ズルより気泡を取り込みやすくインクの吐出不能にな
る。
【0008】一方実用新案公報平5−36689号もカ
バーの両面にヘッド基板とインク袋が固着されている
が、インク袋の開口部のほぼ中央にヘッド基板を配置お
り、インクカートリッジに衝撃が加わっても、ヘッドの
インク吐出オリフィスには負の圧力が作用しにくい構造
である。しかし、インク供給口からインク吐出オリフィ
スまで、剛体で形成されたインクリザーバが縦方向に
(インクカートリッジの落下時の衝撃の発生方向)配置
されており、やはりインクリザーバ流路長と衝撃加速度
に比例した負の圧力がノズルに作用するため、ヘッド流
路内に気泡を取り込みやすくインクの吐出不良をまねく
おそれがあった。さらに、カバーの片面の中央部にヘッ
ド基板を平面的に固着してあるため、記録媒体がケース
に隠れてしまい、印字直後の情報を直視できないという
課題を有していた。
【0009】また特開4−107043号においては、
インク流路は樹脂とガラスを接着することで形成してい
るが、接着層や樹脂は気体の透過性と水蒸気の透過性が
悪く(透過しやすい)接着層と樹脂表面を介して外部か
らは空気の成分がインク中に侵入し、インク流路内部か
らは、インクの主成分である、水が蒸発する。本従来例
においてはインク流路がZ字形状をしており、流路が長
く接着層及び樹脂の表面積が大きいためインク流路内部
に空気の侵入と、水の蒸発によるインクの粘度アップが
生じやすい。つまり、インク中への気泡の侵入とインク
粘度上昇によりインクの吐出不良が発生しやすくなる。
【0010】さらに小型可搬性の機器においては、ポン
プ等の印字不良回復手段をスペースの制約から設置でき
ないため、インクカートリッジのインク袋をクリップ等
のピンで加重し、気泡を取り込んだり粘度の上昇したイ
ンクをヘッドチップから排出する方法が一般的に用いら
れている。しかし従来例では、インク流路が長くフレッ
シュなインク袋内のインクをヘッド基板までピンによる
加重で送り出すことは困難なばかりか、印字に使用でき
ないインクの消費をまねくという課題を有していた。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するためになされたものであり、インクカートリッジ
に衝撃が作用してもインクの吐出不良が発生せず、また
印字直後の直視も可能なインクカートリッジを提供する
ことを目的とし、更には、インク中への気泡の侵入とイ
ンクの物性変化、特には粘度上昇を防止でき、また無駄
なインクの消費を低減するとともに、万が一インクの吐
出不良となった場合でも回復が容易なインクカートリッ
ジを提供することを目的とし、インクを吐出するノズル
と、電気機械変換素子を具備した圧力室と、インクの流
れを制限するオリフィスとを具備したオンデマンド方式
のヘッドチップと、開口部と閉塞部を有する円筒状のイ
ンク袋と、該インク袋の開口部を封じるとともに、前記
オリフィスと前記インク袋を連絡するインク通路を形成
したケース部材と、からなり、前記ノズルと前記圧力室
と前記オリフィスと前記インク通路と前記インク袋の開
口部及び閉塞部が1列となるよう列設したことを特徴と
し、さらには、前記ノズルは少なくとも3mm〜10m
mの範囲で前記ケース部材より突出し、かつ前記インク
袋の開口部中心より下方に配置したことを特徴とし、ま
た、前記インク袋の外形形状は半球状の閉塞部と円形状
の開放部と、前記閉塞部と前記開放部を結ぶ滑らかな円
筒状の側壁で構成され、内壁は0.2〜0.6mmの肉
厚からなる主部と、1〜3mmの肉厚を有する厚肉部で
構成され、前記厚肉部を重力方向に対して下方に位置す
るよう配置したことを特徴とする。さらには前記ケース
部材のインク通路は前記インク袋の開口部より前記イン
ク袋の内部に突出し、外周はインクに埋没したことを特
徴とする。
【0012】上記の構成によれば、小型機器、特に卓上
計算機で必須とされている印字直後の印字情報の直視が
可能な形態でありながら、インクカートリッジに落下衝
撃が加わっても、ノズルより気泡を取り込む頻度を低減
できる。
【0013】またインク袋からヘッドチップまでのイン
ク流路が非常に短いため、流路壁面の面積がわずかであ
り、壁面を通して侵入する気泡や、水分の蒸発を低減で
きる。 またインク流路が短いため、流路容積が小さく
てすみ、不良インクの排出量が少なくてすむばかりか回
復も容易となる。またヘッドチップとインク袋の連結部
をインク袋内部に突出させインク中に埋没させることに
より、流路壁面を通してのインクの蒸発と大気中の空気
の侵入を完全に防止することが可能となり、印字不良の
発生要因である、気泡とインク物性変化を限界まで低減
できる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明について一実施形態をもと
に図を用いて詳細に説明する。図1は本発明の一実施形
態を示す全体斜視図である。図2は分解斜視図、図3は
正面図、図4はA−A断面図である。図中1はインクを
吐出させる記録ヘッド(以下ヘッドチップ)であり、イ
ンク吐出口であるノズル2と電気機械変換素子3を外壁
に接合された圧力室4と、ノズル2と反対側の圧力室4
に設けられたオリフィス5で流路を形成している。電気
機械変換素子3に制御回路(図示せず)から所定の駆動
信号をインプットすると、電気機械変換素子3が圧力室
4の体積を変化させ、その振動でノズル2からインクの
吐出が行われる。ノズル2と圧力室4とオリフィス5か
らなる1組のインク吐出流路は、その中心線が一直線に
なるよう列設してある。本実施例のヘッドチップ1は上
記の1組のインク吐出流路が12組平行に配設されたマ
ルチノズルヘッドである。インク吐出流路の隣接ピッチ
は0.51mmであり、ヘッドチップ1を水平線に対し
て約34°傾けることにより、実印字で必要な縦方向の
ドットピッチ約0.28mmを幾何学的に作り出してい
る。従ってインクカートリッジ上で、最上位から最下位
までのノズル間は約3.2mmである。また、ノズル2
からオリフィス5までのインク吐出流路長は約10mm
である。12組のインク吐出流路の各々のオリフィス5
はヘッドチップ1の共通インク室6で連結されている。
【0015】図中7は、ヘッドチップ1にインクを供給
するインク袋であり、閉塞した半球部8と、円形の開口
部9と、半球部8と開口部9を滑らかに連結する円筒部
10からなる。半球部8は半径9mm、開口部9は直径
21mm、半球部から開口部までの全長は22mmであ
る。
【0016】円筒部10の内面の一部に厚肉部11を設
けてある。厚肉部11は約10mmの幅で円筒上のほぼ
半円からなる帯状部と、帯状部から半球部8まで延びた
幅10mmの縦リブよりなるT字形状をしている。厚肉
部の厚みは2mmである。厚肉部11を除く円筒部10
と半球部8(以下円筒部10と半球部8を主部とする)
は厚みを0.4mmとしている。
【0017】材料はゴム硬度40度のブチルゴムであ
り、内部にインクを含有した状態で自立可能な剛性を有
している。また主部は内容積の減少に対して形状を復元
する方向に(すなわち体積を拡大する方向)微少な復元
力を有し、この復元力によってインクには負の圧力が作
用し、従ってヘッドチップ1に対して背圧を発生させ
る。
【0018】図中12はヘッドチップ1と、インク袋7
を両側面に固着したケース部材である。ケース部材12
の表面側にはヘッドチップ1の共通インク室6と連結す
ることによりインク導入路を形成するリザーバ部13を
有する。ヘッドチップ1は内部にリザーバ部13が形成
された溝部14に差し込まれた状態で接着し固定され
る。ケース部材12の裏面側にはインク袋7の開口部9
が挿入される溝が設けてある。インク袋7の開口部9は
インク袋保護部材15とケース部材12で挟持され、密
封を得る。インク袋7の厚肉部11は下方に配置される
よう組み込まれている。ケース部材12のリザーバ部1
3はヘッドチップ1の固着側からインク袋7の固着側ま
で直線的に貫通しておりインク袋7からヘッドチップ1
までのインク導入路となっている。
【0019】リザーバ部13はインク袋7の開口部9よ
りインク袋7の内部に突出しており、その外周表面は完
全にインク中に埋没している。リザーバ部13は直線流
路であるが、流路内部はリブ隔壁により分割され複数の
狭流路となっている。各々のリブ隔壁は0.3mm、狭
流路の幅は約0.4mmであり、リザーバ13は7本の
狭流路から構成されている。またリザーバ13のインク
袋7側の端面には異物を除去するフィルタメッシュ18
が張り合わせてある。
【0020】本実施形態では図3に示す如く、ケース部
材12のリザーバ部13の中心はインク袋7の中心27
に対して図中のaに示す寸法、より具体的には3mm下
方にオフセットしている。従ってヘッドチップ1はその
ノズル中心28をインク袋7の中心27より3mm下方
に固着されている。前述の通り、ヘッドチップ1に設け
られた12個のノズル2の最上位から最下位までの縦方
向のインク吐出流路間距離は3.2mmであるため、最
上位に位置するノズル2であっても、インク袋7の中心
27より図中bで示す寸法、具体的には1.4mm下方
に位置している。更に、ヘッドチップ1はそのノズル2
の先端がケース部材12より約8mm突出している。図
中16はガイド部材であり、突出したヘッドチップ1の
外周を保護及び支持している。
【0021】インク袋保護部材15はケース部材12と
インク袋7を挟時する機能と、インク袋7の外周を保護
する機能を有する。またインク袋保護部材15の上部後
方にはインクカートリッジを手で持つための取手17が
設けてある。図中19はヘッドチップ1の電気機械変換
素子に電力を供給するためのフレキシブル基板であり、
インク袋保護部材15の下部のピンをかしめ固定してあ
る。
【0022】インク袋7は前述の通り、その復元力のみ
によりヘッドチップ1に対して背圧を発生する。本実施
形態で示した寸法で実際に製作したインク袋7の背圧変
化を図5に示す。縦軸には背圧、横軸にはインク袋7中
のインク保持体積を示す。単位は縦軸がパスカル、横軸
が立法センチメートルである。
【0023】変形が無い状態の内容積は約7立方センチ
メートルであり、約6.5立方センチメートルの内容積
で背圧を発生し、内容積が2.5立方センチメートルま
で−400パスカルを維持し、その後急激にヘッドチッ
プ1のノズル2で発生する毛細管力の限界である−20
00パスカルまで低下する特性を示した。インク袋7よ
りヘッドチップ1に正の圧力でインクが供給されると、
ノズルよりインクが漏れるが、ケース部材12へのヘッ
ドチップ1の固定位置はインク袋7の中心27より3m
m下方であり、ノズル2の最上位ノズルはインク袋中心
27より、1.4mm下方であるため、−14パスカル
以下のインク圧力ならばインク漏れは発生しないが本実
施形態のインク袋7は最高で−400パスカルの背圧の
ため、インクの漏れは発生しなかった。またインク袋7
の半球部8からヘッドチップ1のノズル2までの全長は
約30mmであり、たとえノズル2を下方にインク袋7
を上方にした姿勢であってもインク漏れの発生背圧−3
00パスカル以下の背圧を確保できており、インクの漏
れはない。従って、本実施形態のインク袋7を用いれ
ば、ヘッドチップ1をインク袋7の下方に低く設置する
ことができる。インク袋7へのインク注入量は6.5立
方センチメートルとし、残量が2.5立方センチメート
ルまでの4立法センチメートルのインクが印字に使用可
能であった。上述の通り本実施形態のインク袋7を用い
ることによりインク袋7の中心27より下方にヘッドチ
ップ1を配置することが可能となった。次に本実施形態
における耐衝撃の改善効果作用について説明する。
【0024】1)ヘッドチップ1のノズル2はインク袋
7の中心27より下方に配置した。ヘッドチップ1のノ
ズル2をインク袋7の中心27、すなわちインク重心よ
り下方に配置したことにより、衝撃印加時に、インクが
ヘッドチップ1内に送り込まれるという作用が生じる。
より具体的にはインク袋7の開口部9の中心とヘッドチ
ップ1のノズル2のオフセット寸法aにインク比重と衝
撃加速度を乗じた圧力でインクはノズルに送り込まれ
る。従って、衝撃印加時にノズル2からの気泡取り込み
低減する。
【0025】2)インク袋7からヘッドチップ1まで
は、最短の流路で連結した。
【0026】インク袋7とヘッドチップ1まで最短の流
路で連結したことにより、インク流路壁の表面積が減少
し、ケース部材12の壁面からインク流路13に伝達す
る衝撃エネルギーが最小となった。
【0027】3)重力方向に長いインク流路は無く、水
平な流路のみである。
【0028】インク袋7からヘッドチップまで、重力方
向のインク流路が存在せず、水平流路のみであることか
ら、落下時に流路内に圧力の発生がなく、従ってノズル
2から気泡に取り込みは発生しない。
【0029】4)インク袋7は上部の剛性が低く、下部
の剛性が高い。
【0030】インク袋7は上部の剛性が低く、下部の剛
性が高いため、落下の衝撃により、インク袋7の上部の
変形量と下部の変形量に差が生じ、より具体的には図6
に示す如く、上部の変形量(図中30→31)>下部の
変形量(図中32→33)のため、落下時にインク袋内
の体積(図で示すV)が減ずる、すなわちインクをヘッ
ドチップ1側の流路に押し出す作用があり、従ってノズ
ル2からの気泡取り込みは起こりにくい。
【0031】5)インクカートリッジの取手17を上部
後方としたことにより、万が一落下させても、インクカ
ートリッジの重心が取手より前方にあるため図7に示す
姿勢、すなわち、ノズル2よりインク袋7が上方に図中
cで示す高さを保った姿勢で落下するため、衝撃作用時
にインク袋7からノズル2側にインクが送り込まれる作
用が生まれ、すなわちノズル2からの気泡の取り込みは
防止できる。尚図中25はインク袋25のインク重心を
示す。また26は落下対象物である。
【0032】次に本実施形態での印字直後の直視可能に
ついて説明する。
【0033】本実施形態においては、記録装置22の筐
体にインクカートリッジが搭載された実施形態におい
て、ヘッドチップ1はインク袋7の下方に配置されてい
るが、ノズル2と圧力室4とオリフィス5がストレート
に配置されたヘッドチップ1をケース部より図中dで示
す寸法、具体的には8mm突出させることにより、図8
に示す如く、斜め上方から記録媒体19上の印字画像2
2をオペレータ21が直視することが可能となった。本
実施形態では、ケース部材12の上部コーナについても
面取りを施し、視野角をアップさせた。
【0034】次に本実施形態において流路内のインクの
物性変化に対する作用を説明する。
【0035】1)インク袋7からヘッドチップまでのリ
ザーバ部13を最短の流路で連結したため、最もインク
の蒸発しやすく、また気泡の侵入が起こりやすいインク
流路表面積が小さくなった。
【0036】2)ヘッドチップ1とケース部材12の連
結部をインク中に埋没させたことにより、インク流路外
壁面への接触流体が大気からインクとなり、インク流路
部の蒸発、気体侵入が無くなり、インクの物性変化がほ
とんど発生しない。
【0037】さらには万が一印字不良が発生してもイン
ク袋7からヘッドチップ1までのインク流路が最短であ
り、インク袋7を僅かに加圧すれば、直ちに新鮮なイン
クがヘッドチップ1に送り込まれるため、印字の回復に
必要なインクが極めて少量で可能となる。
【0038】本実施形態では、ケース部材12からのノ
ズルの突出量は8mmとしたが、インクカートリッジを
搭載する機器によっては3〜10mmの範囲で変更して
も耐衝撃性を維持したまま、印字物の直視が可能とな
る。またインク袋7の主部の厚みは0.2〜0.6m
m、厚肉部は1〜3mmのの範囲で同様の効果は得られ
る。
【0039】更に厚肉部の形状についても数mmの範囲
で同様の効果を維持できるものであり。本発明の効果は
本実施形態に示した寸法になんら限定するものではな
い。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、印字直後の印字直視を
妨げることなくインクカートリッジの落下衝撃時にイン
クをインク容器からノズル側に押し出すことが可能とな
り、従ってノズルからの気泡の侵入は無く、インクの吐
出不良を防止できる効果がある。また、本発明の構成に
よりインクの物性変化を著しく低減することができ、長
期に渡って安定したインク吐出が可能なインクカートリ
ッジを提供できる効果がある。さらには印字の回復動作
が容易で、少量のインクでできるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す全体斜視図。
【図2】本発明の一実施形態の分解斜視図。
【図3】本発明の一実施形態を示す正面図。
【図4】本発明の一実施形態の断面図。
【図5】本発明の一実施形態の説明図。
【図6】本発明の一実施形態の説明図。
【図7】本発明の一実施形態の説明図。
【図8】本発明の一実施形態の説明図。
【符号の説明】
1 ヘッドチップ 2 ノズル 3 電気機械変換素子 4 圧力室 5 オリフィス 7 インク袋 12 ケース部材 13 リザーバ部 15 インク袋保護部材 16 ヘッド保護部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 勉 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出するノズルと、電気機械変
    換素子を具備した圧力室と、インクの流れを制限するオ
    リフィスとを具備したオンデマンド方式のヘッドチップ
    と、開口部と閉塞部を有する円筒状のインク袋と、該イ
    ンク袋の開口部を封じるとともに、前記オリフィスと前
    記インク袋を連絡するインク通路を形成したケース部材
    とを有し、前記ノズルと前記圧力室と前記オリフィスと
    前記インク通路と前記インク袋の開口部及び閉塞部が1
    列となるよう列設したことを特徴とするインクカートリ
    ッジ。
  2. 【請求項2】 前記ノズルは少なくとも3mm〜10m
    mの範囲で前記ケース部材より突出し、かつ前記インク
    袋の開口部中心より下方に配置したことを特徴とする請
    求項1記載のインクカートリッジ。
  3. 【請求項3】 前記インク袋の外形形状は半球状の閉塞
    部と円形状の開放部と、前記閉塞部と前記開放部を結ぶ
    滑らかな円筒状の側壁で構成され、内壁は0.2〜0.
    6mmの肉厚からなる主部と、1〜3mmの肉厚を有す
    る厚肉部で構成され、前記厚肉部を重力方向に対して下
    方に位置するよう配置したことを特徴とする請求項1記
    載のインクカートリッジ。
  4. 【請求項4】 前記ケース部材のインク通路は前記イン
    ク袋の開口部より前記インク袋の内部に突出し、外周は
    インクに埋没したことを特徴とする請求項1記載のイン
    クカートリッジ。
JP25663295A 1995-10-03 1995-10-03 インクカートリッジ Pending JPH0999563A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25663295A JPH0999563A (ja) 1995-10-03 1995-10-03 インクカートリッジ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25663295A JPH0999563A (ja) 1995-10-03 1995-10-03 インクカートリッジ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0999563A true JPH0999563A (ja) 1997-04-15

Family

ID=17295314

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25663295A Pending JPH0999563A (ja) 1995-10-03 1995-10-03 インクカートリッジ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0999563A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100474838B1 (ko) * 2000-12-18 2005-03-08 삼성전자주식회사 반구형 잉크 챔버를 가진 잉크 젯 프린트 헤드
JP2014233947A (ja) * 2013-06-05 2014-12-15 セイコーエプソン株式会社 液体収容容器

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100474838B1 (ko) * 2000-12-18 2005-03-08 삼성전자주식회사 반구형 잉크 챔버를 가진 잉크 젯 프린트 헤드
JP2014233947A (ja) * 2013-06-05 2014-12-15 セイコーエプソン株式会社 液体収容容器
CN104228352A (zh) * 2013-06-05 2014-12-24 精工爱普生株式会社 液体容纳容器
US10000334B2 (en) 2013-06-05 2018-06-19 Seiko Epson Corporation Liquid holding container

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101340633B1 (ko) 일회용 액적 사출 모듈
JP3082963B2 (ja) 大気連通部を備えたインク収納容器及び記録ヘッド
ES2355758T3 (es) Método de inyección de líquido y depósito de líquido.
EP1225049B1 (en) Ink-jet recording head
JPH0958009A (ja) インクカートリッジ及びその梱包ケース及び梱包方法
TWI328524B (en) Liquid injecting method and liquid container
JP2002331663A (ja) インクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置
KR20030017374A (ko) 잉크젯 프린터의 헤드유닛
JP2003118144A (ja) インク収容装置及びそれを備えたインクジェット記録装置
JP3262075B2 (ja) インクジェット記録ヘッド
US7472804B2 (en) Liquid storage unit and liquid ejecting apparatus
JPH0999563A (ja) インクカートリッジ
JPH1148475A (ja) インクジェット式記録ヘッド
JP3424313B2 (ja) インクタンクの製造方法
JP2001246748A (ja) インクジェツト式記録ヘッド
JP4623255B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2001105595A (ja) インクジェット記録ヘッド及びインクジェットプリンタ
JP2013154556A (ja) 液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置
JPS61193859A (ja) ドロツプオンデマンド型インクジエツトヘツド
JP2005186477A (ja) 液体噴射装置
JP4862101B2 (ja) インクジェット記録ヘッド
JP4016478B2 (ja) インクジェットヘッド
JP4042235B2 (ja) 静電型アクチュエータ及びインクジェットヘッド
JP3567932B2 (ja) インクタンク
JPH04363254A (ja) インク貯留部材およびインクジェット記録装置