JPH099914A - 畜骨及び魚骨を原料とした食品素材及び食品 - Google Patents

畜骨及び魚骨を原料とした食品素材及び食品

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JPH099914A
JPH099914A JP7165364A JP16536495A JPH099914A JP H099914 A JPH099914 A JP H099914A JP 7165364 A JP7165364 A JP 7165364A JP 16536495 A JP16536495 A JP 16536495A JP H099914 A JPH099914 A JP H099914A
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JP
Japan
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bones
fish
animal
food
bone
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JP7165364A
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English (en)
Inventor
Manabu Sasa
学 佐々
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WING WORLD KK
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WING WORLD KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 今まで大量に廃棄処分されていた畜骨及び魚
骨を、その含有する豊富な栄養分を殆ど失うことなく、
食品素材として巧みに活用する。 【構成】 畜骨及び魚骨を圧力鍋で煮た後粉砕して微粉
末を形成し、その微粉末を食品原料中に混合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食肉生産に伴い副生的
に産出する畜骨及び魚骨を食品原料として利用すること
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、肉を取った後の畜骨及び魚骨は、
一部はスープや汁のだし取りに利用したり、エキス抽出
による天然調味料の製造に利用されているが、大部分は
利用されずにそのまま廃棄されている。
【0003】畜骨及び魚骨が食品素材として利用されな
いのは骨の堅さのためであって、堅さの点を改良すれば
骨には有用な栄養分が多く含まれており、有用な食品素
材となり得る。特に骨の主成分であるカルシウムは成長
期の子供には欠かせない栄養分であるし、また、近年、
老年期のカルシウム摂取不足による骨粗鬆症も問題とな
っている。
【0004】カルシウムは生物体では骨に最も多く含ま
れているので、畜骨及び魚骨のカルシウムを摂取できれ
ば効率良くカルシウムの摂取ができるが、骨はそのまま
では食用にできず、骨中のカルシウムを摂取するのは困
難である。
【0005】従来、畜骨を食品素材として利用しようと
する試みもあって、その手段は畜骨をそのまま粉砕機で
粉砕して微粉末にし、食品原料中に混ぜ込むものであっ
た。しかし、それは堅い畜骨をそのまま粉砕してあるの
で、少量の使用でも食用時に官能的にざらつきを感じる
ものであった。
【0006】前記欠点を克服するために、特開平4−2
93472号公報に於ける畜骨を原料とした食品素材及
び食品の発明がある。該発明は、畜骨を酸に漬けて軟ら
かくした後アルカリで中和し、それを粉砕して食品素材
とするものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】畜骨及び魚骨を有効利
用するための特開平4−293472号公報による発明
は、骨の堅さの要因であるカルシウム化合物を酸と反応
させて畜骨を軟らかくするものであって、そのため、畜
骨中の有用成分であるカルシウムが酸と反応し、減少し
てしまう。また、酸によってカルシウム以外の栄養分も
化学変化していることも考えられる。そして、この手段
は、反応速度を速めるためには強酸及び強アルカリを使
用する必要があり、操作には細心の注意を払わなければ
ならない。
【0008】
【課題を解決するための手段】畜骨及び魚骨は100℃
で長時間煮ても軟らかくはならないが、本発明者は、畜
骨及び魚骨を圧力鍋を用いて120℃(2気圧)で一定
時間煮ると、骨全体が脆弱化してわずかな力を加えるだ
けで容易に粉末状になり、また、骨中の栄養分も殆ど変
化しないということを発見した。
【0009】そこで、畜骨及び魚骨を、一般的に使用さ
れている圧力鍋で、120℃(2気圧)で30分から1
時間煮た後、脆弱化した畜骨及び魚骨を粉砕機で粉砕し
て微粉末を形成し、その微粉末を食品素材として菓子食
品、加工食品等の原料中に混入したところ、食味的にも
食感的にも違和感がなく、食品素材として充分に利用で
きることが判った。
【0010】また、圧力鍋で煮た後の畜骨及び魚骨と、
周りの液体の含有成分を調査した結果、畜骨及び魚骨の
栄養分は僅かに周りの液体中に溶け出すものの、酸で処
理したときのように大幅に減少することはなく、畜骨及
び魚骨中の栄養分は殆どそのまま微粉末中に含まれてい
ることが確認できた。
【0011】本発明は、以上の知見に基づき、今まで大
量に廃棄処分されていた畜骨及び魚骨を、その含有する
カルシウム等の豊富な栄養分を殆ど失うことなく、食品
素材として巧みに活用できるよう開発したものである。
【0012】
【実施例】本発明の実施例を説明する。実施例に於いて
は、一般的に使用されている圧力鍋を用い、畜骨及び魚
骨を120℃、2気圧で加熱している。
【0013】圧力鍋に魚骨や魚の頭等を入れ、水を加え
て加熱し沸騰させて30分間煮る。そして、冷ましたも
のを漉し布で漉して液体を取り除き、残った固形部を乾
燥し棒や金槌等で打ち砕いて小片にして、その小片を更
にミキサー等の粉砕機で粉砕して、魚骨の微粉末を形成
する。
【0014】鶏等の鳥骨も魚骨と同様に、圧力鍋で30
分間煮た後、固形部を粉砕して微粉末を形成する。
【0015】豚や牛等の大型の獣の畜骨は、圧力鍋で1
時間煮た後固形部を粉砕し、微粉末を形成する。
【0016】前記のように、骨が脆弱化する時間は骨の
種類や大きさによって異なるので、骨の種類や大きさに
よって煮る時間を加減する。
【0017】前記微粉末形成過程において、畜骨及び魚
骨は水を加えて煮るため、各種栄養分、特にカルシウム
が周りの液体中に溶け出していないかを調べるために、
魚骨のヒラメ骨とフクラギ骨をそれぞれ圧力鍋に入れ、
水を入れて沸騰状態で30分間煮て、また、鶏骨を同じ
く圧力鍋で1時間煮た後、各骨と煮込んだ液体のそれぞ
れの含有成分を分析した。その結果は下表の通りであ
る。
【0018】
【表1】
【0019】表1に見られる通り、各栄養分は、僅かに
周りの液体中にとけ出すが、殆ど骨中に残っている。つ
まり、圧力鍋で煮た後粉砕した畜骨及び魚骨の微粉末に
は、骨中の栄養分が殆ど残っており、畜骨及び魚骨の微
粉末を食品中に混入することで、骨中の栄養分を有効に
活用することができる。
【0020】(クッキーの製造)前記のようにして形成
した畜骨或いは魚骨の微粉末を原料に用い、クッキーを
形成した。畜骨或いは魚骨の微粉末と、その他の原料の
配合割合は次の通りである。 畜骨或いは魚骨の微粉末 270g 無塩バター 400g 小麦粉 750g 砂糖 300g 生クリーム 50cc 食塩 3g
【0021】上記材料を混合し、混合したもので直径3
cm、厚さ0.7cmの円盤を250個形成して、それ
らをオーブンで180度で20分間加熱して、クッキー
を形成した。それらを食したところ、畜骨及び魚骨の微
粉末の混入を感じることはなく、また、臭い等も感じな
かった。また、上記材料に梅肉やごま等の香味料を加え
ることで風味が増し、微粉末の混入を全く感じなかっ
た。
【0022】(パウンドケーキの製造)同じく、畜骨或
いは魚骨の微粉末を原料に用い、パウンドケーキを形成
した。畜骨或いは魚骨の微粉末とその他の原料の配合割
合は次の通りである。 畜骨或いは魚骨の微粉末 200g 無塩バター 450g 小麦粉 450g 砂糖 450g 鶏卵 9個 ベーキングパウダー 小さじ3 食塩 小さじ3/4
【0023】上記材料を混合し、混合したものを長さ1
7cm、幅8cm、深さ5cmのケーキ型5個に分けて
入れ、それらをオーブンで180度で1時間加熱してパ
ウンドケーキを形成した。それらを食したところ、クッ
キーと同様、微粉末の混入を感じることはなかった。
【0024】(お好み焼きの製造)更に畜骨或いは魚骨
の微粉末を原料に用い、お好み焼きを形成した。畜骨或
いは魚骨の微粉末とその他の原料の配合割合は次の通り
である。 畜骨或いは魚骨の微粉末 100g 小麦粉 220g 野菜のみじん切り 350g 鶏卵 2個 水 130cc
【0025】上記材料を混合し、食塩、醤油、旨味調味
料で味付けをして、直径6cm、厚さ0.7cmの円盤
を作り、フライパンで5〜10分加熱したところ、通常
のお好み焼きと全く同様のものが出来上がり、異物感等
を感じることはなかった。
【0026】畜骨及び魚骨にはやや臭いがあるが、圧力
鍋で煮る過程で臭いは消えてしまい微粉末にはほとんど
臭いは残らない。更に、微粉末を、前記調理例のような
加熱加工する食品の原料に用いれば、調理時の加熱によ
る水蒸気の蒸発と共に臭い成分も飛び去るので、出来上
がった食品に畜骨や魚骨等の臭いを感じることは全くな
い。
【0027】また、畜骨及び魚骨を煮込んだ液体は、骨
中の旨味成分が溶け込んだだし汁或いはブイヨンの状態
になっているので、それをスープ等にして食すれば、液
体中にとけ出した栄養分も摂取することができて良い。
【0028】尚、畜骨及び魚骨の微粉末に食塩、アミノ
酸等を加えて味付けをし、小麦粉等を加えてハンバーグ
状に固めて包装して、レトルト食品として提供すること
も可能である。
【0029】
【発明の効果】本発明は、堅くて食用不可能な畜骨及び
魚骨を、その含有する豊富な栄養分を殆ど失うことなく
食品素材として活用でき、しかもこれを食品に利用すれ
ば、食味及び食感に違和感を感じることがない。
【0030】また、従来廃棄していた部分である畜骨及
び魚骨を簡単な処理手段によって食品素材に変換できる
ので、この食品素材を使用して安価な食品を大量に生産
することが可能である。
【0031】特に、本発明は、従来廃棄していた畜骨及
び魚骨を巧みに食品素材として活用しており、地球資源
を有効に活用でき、地球的規模での食糧の提供及び地球
環境保全の見地からも非常に好ましいものである。
【0032】また、本発明による食品素材を使用した食
品は、栄養分、特にカルシウムを豊富に含むため、幼
児、児童や老人には特に有用なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // A23L 1/39 A23L 1/39 1/48 1/48

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 畜骨及び魚骨を圧力鍋で煮た後粉砕して
    あることを特徴とする食品素材。
  2. 【請求項2】 請求項1の食品素材を、食品原料中に混
    合してあることを特徴とする食品。
JP7165364A 1995-06-30 1995-06-30 畜骨及び魚骨を原料とした食品素材及び食品 Pending JPH099914A (ja)

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JP7165364A JPH099914A (ja) 1995-06-30 1995-06-30 畜骨及び魚骨を原料とした食品素材及び食品

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JP7165364A JPH099914A (ja) 1995-06-30 1995-06-30 畜骨及び魚骨を原料とした食品素材及び食品

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002087354A1 (en) * 2001-05-01 2002-11-07 Novozymes A/S Method for processing fish material
JP2007195501A (ja) * 2006-01-30 2007-08-09 Kyomaru:Kk 鰻の骨入り焼菓子、鰻の骨入り焼菓子の製造方法及び鰻の骨の擂り身の製造方法
JP2009095331A (ja) * 2007-10-16 2009-05-07 Okubo Suisan:Kk 加温加圧魚骨軟化と固液分離の方法及び装置
JP2015070831A (ja) * 2013-10-03 2015-04-16 株式会社キシモト 鶏骨から挽肉様食感を有する食材の製造方法及びそれを利用した食品

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