JPH0998929A

JPH0998929A - 食器洗浄機

Info

Publication number: JPH0998929A
Application number: JP26113795A
Authority: JP
Inventors: Hisashi Nogaki; 久野垣; Takafumi Oshima; 隆文大嶋; Nobuyuki Maehashi; 信之前橋; Hisato Haraga; 久人原賀
Original assignee: Toto Ltd
Current assignee: Toto Ltd
Priority date: 1995-10-09
Filing date: 1995-10-09
Publication date: 1997-04-15

Abstract

(57)【要約】【課題】本発明の課題は、短時間で充分な洗浄効果が得
られるよう、食器一枚一枚に対し充分な量の洗浄水が効
果的に供給される構造を持つ食器洗浄機を提供すること
である。【解決手段】本発明の食器洗浄機においては、洗浄ノ
ズルの噴射口が食器の配置場所１に対し１の割合で対応
し、また洗浄ノズルの噴射口より噴射される洗浄水の噴
射中心線が食器、特に椀類食器の内側下端部近傍を通る
よう設定される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は食器洗浄方法及び食
器洗浄機に関し、特にその洗浄ノズルの噴射口の構造に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】食器を洗浄する手段として食器洗浄機が
通常の方法として定着している欧米諸国と比較し、わが
国において食器洗浄機の普及が遅れている原因のひとつ
として、現在普及している食器洗浄機の洗浄効果が清潔
好きの日本人にとっては不充分であるということが挙げ
られる。すなわち、現在普及している食器洗浄機におい
ては、手洗いによる食器の洗浄に比べて食器の洗浄効果
が充分でない場合が多く、また、仮に充分な洗浄効果が
得られる場合でも洗浄時間が長くかかることが多い。

【０００３】こうした食器の洗浄効果の問題は、洗浄水
の噴射量や噴射角度によるところが大きい。すなわち、
食器に対して噴射される洗浄水の角度が食器の汚れを剥
離、脱落させるのに適切なものでなかったり、またその
量が不十分であったりするために食器の汚れが残った
り、充分な洗浄効果を得るために一定以上の時間を必要
としたりする。

【０００４】例として、現在普及している構造の食器洗
浄機の洗浄ノズル、そこから噴射される洗浄水、及び食
器との関係を図６に示す。食器洗浄機の洗浄槽内には洗
浄水を噴射する噴射口６を複数設けた長尺状の洗浄ノズ
ル４が設けられており、また食器かご内部には収納され
る椀類食器を仕切る仕切りピンが設けられている。通
常、この仕切りは食器かご内に収納される食器の種類及
び形状を想定し、その想定された食器に合わせて何種類
かの形状のものが必要数設けられている。この、現在普
及している食器洗浄機の場合、図に示すように洗浄ノズ
ルの噴射口の数は、収納されると想定される食器の数に
対し２対１の割合、すなわち食器２枚に対して噴射口１
の割合で設けられている。この点をさらに詳述すると、
洗浄ノズルの噴射口の配置は、収納されると想定される
食器２枚に対して１の噴射口が対応するように設置され
ている。

【０００５】こうした構造の食器洗浄機の場合、一つの
噴射口より噴射される洗浄水を２枚の食器に吹きつける
必要があるため、広角噴射が必要となる。そのため、洗
浄水が広い方向に分散し、必然的に１枚の食器に対して
吹き付けられる洗浄水の量が不充分となる。従って、こ
うした現在普及している食器洗浄機の構造では充分な洗
浄効果を得るためには洗浄時間を長くする必要が生じ、
多忙な現代人にとって不便であるとともに水や電気の消
費量という観点から不経済でもある。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
の問題に鑑み、短時間で充分な洗浄効果が得られるよ
う、食器一枚一枚に対し充分な量の洗浄水が効果的に供
給される構造を持つ食器洗浄機を提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明請求項１に記載の
食器洗浄機は、洗浄槽内に食器を収納する食器かごと、
食器洗浄機の上下方向に対する垂直方向の軸芯を中心と
して回転する洗浄ノズルと、前記洗浄ノズルに洗浄水を
送水する送水管とを設け、さらに前記洗浄ノズルに洗浄
水を噴射する噴射口を複数設けてなる食器洗浄機におい
て、前記洗浄ノズルの少なくとも一部の噴射口が食器の
配置場所１に対し１の割合で対応するよう配置されるこ
とを特徴とする。また、本発明請求項２に記載の食器洗
浄機は、洗浄槽内に食器を収納する食器かごと、食器洗
浄機の上下方向に対する垂直方向の軸芯を中心として回
転する洗浄ノズルと、前記洗浄ノズルに洗浄水を送水す
る送水管とを設け、さらに前記洗浄ノズルに洗浄水を噴
射する噴射口を複数設けてなる食器洗浄機において、前
記洗浄ノズルの噴射口が椀類食器の配置場所１に対し１
の割合で対応するよう配置されることを特徴とする。ま
た、本発明請求項３に記載の食器洗浄機は、洗浄ノズル
の断面積が、送水管と洗浄ノズルとの接続部から、前記
接続部と反対側の洗浄ノズル端部に向かって徐々に小さ
くなることを特徴とする。さらに、本発明請求項４洗浄
ノズルの先端に補助ノズルを設け、前記補助ノズルの先
端に洗浄水を噴射する噴射口を少なくとも一つ設けたこ
とを特徴とする。

【０００８】加えて、本発明請求項５に記載の食器洗浄
機は、洗浄ノズルの噴射口より噴射される洗浄水の噴射
中心線が、椀類食器の内側下端部近傍を通ることを特徴
とする。また、本発明請求項６に記載の食器洗浄機は、
洗浄ノズルが洗浄水による自転トルクを利用した自転式
ノズルであることを特徴とする。さらに本発明請求項７
に記載の食器洗浄機は、洗浄ノズルの回転速度が、自然
状態における自転の回転速度よりも減速されることを特
徴とする。また、本発明請求項８に記載の食器洗浄機
は、洗浄ノズルが所定値以下の回転速度で回転すること
を特徴とする。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下に、本発明の食器洗浄機につ
いて図面を参照して説明する。図１は本発明の一実施の
形態の食器洗浄機の部分省略断面図である。洗浄槽内１
には食器類２を収納する食器かご３が上下に配され、そ
の間に洗浄ノズル４が設けられている。洗浄ノズル４は
送水管５より送水される洗浄水を噴射口６より噴射し、
洗浄水の自転トルクを利用して、食器洗浄機の上下方向
に対する垂直方向の軸芯を中心として自転する。また、
この実施の形態の食器洗浄機内の一部ににおいては、図
２に示すように、洗浄ノズルに設けられた複数の噴射口
６は、食器かご内に設けられた仕切りピン７によって仕
切られた食器の各配置場所８に対しそれぞれ１つずつ対
応するよう配されており、この部分には主に椀類食器を
収納する。さらに、洗浄ノズルの左端部には補助ノズル
９が設けられている。このように、収納されると想定さ
れる食器１に対し１の噴射口が対応するように配置する
ことで１枚１枚の食器に充分な量の洗浄水を集中的に噴
射することが可能となる。

【００１０】また、この実施の形態の食器洗浄機におい
ては、図３に示すように、ノズルヘッドａは、椀類食器
下端ｂを通るノズル回転中心軸ｃへの垂線ｄよりも食器
内面側に存在し、椀類食器内面に向かって洗浄水を噴射
する。この時、食器の周縁を通る直線ｅとノズル回転中
心軸ｃとがなす角度をα（すなわち食器傾き角度）とす
ると、ノズルヘッドａと食器下端ｂとを結ぶ直線ｆがノ
ズル回転中心軸ｃとなす角度が９０−α（すなわち直線
ｆ）から９０度（すなわち直線ｄ）との間にあることが
望ましい。このように、食器の汚れ面に対する洗浄水の
入射角度を最も汚れの落ち易い角度、すなわち汚れが洗
浄水の噴射エネルギーをダイレクトに受けやすい角度に
設定することで汚れの剥離脱落効果を向上させることが
可能となり、短時間で効果的な洗浄を行うことができ
る。

【００１１】さらに、この食器洗浄機においては洗浄ノ
ズルの断面の直径が、送水管５と洗浄ノズルとの接続部
１０から、前記接続部１０と反対側の洗浄ノズル端部１
１に向かって徐々に小さくなるよう形成されている。こ
のように洗浄ノズルの断面の直径を端部ほど小さくする
ことで供給される洗浄水の水圧は洗浄ノズルの端部まで
ほぼ同圧となり、従って供給される水量の多い送水管５
との接続部１０付近から供給される水量の少ない洗浄ノ
ズル端部１１に至るまでの各噴射口から洗浄水がむらな
く噴射され、均等な洗浄が可能となる。

【００１２】次に、図４に同じ食器洗浄機の洗浄ノズル
及び補助ノズルの矢視IV図、図５に洗浄ノズル及び補助
ノズルの断面図を示す。図４に示すように、洗浄ノズル
４に設けられた補助ノズル９は、洗浄ノズル４の延在方
向に直交して洗浄ノズル４と一体に設けられ、洗浄水が
送り込まれる送水部分１３と噴射口１４とが設けられて
いる。また、洗浄ノズル４には洗浄水を噴射する噴射口
６が、その延長線が洗浄ノズルの回転中心１２を通らな
い向きに複数設けられ、図５に示すように噴射される洗
浄水の反力を利用して矢印ａ、ｂの方向に自転する。一
方、補助ノズル９の噴射口１４は、それぞれが反対方向
に向けて設けられており、送水部分１３より送り込まれ
た洗浄水が補助ノズルの噴射口より噴射されることによ
り、その反力によって補助ノズル９を矢印ｃ、ｄの方向
に回転させる自転トルクが発生する。この、自転トルク
を発生させる補助ノズル９の働きにより、洗浄ノズル４
の回転は弱められる。このように補助ノズルを用いて洗
浄ノズルの回転力を弱めることで洗浄ノズルはその回転
速度を食器の洗浄にとって最適な速度に保持することが
でき、食器の汚れの剥離脱落効果を向上させ、短時間で
充分な洗浄を行うことが可能となる。また、洗浄ノズル
の回転を洗浄水の自転トルクを利用した自転式とするこ
とで余分な電力の消費を省くことができ、さらに補助ノ
ズルより噴射される洗浄水を食器の洗浄にも利用するこ
とで余分な水力の消費をも省くことができて、使用者に
とって経済的である。なお、洗浄ノズルは自転式ではな
く、モーターにより一定の低速で回転するよう制御され
る構造としてもよい。

【００１３】

【発明の効果】本発明の食器洗浄機においては、１の食
器に対し１の噴射口が対応するように配されているた
め、洗浄水が拡散することなく一枚一枚の食器に対し充
分な量の洗浄水を噴射することができる。また、食器の
汚れ面に対し最も効果的な角度で洗浄水、特にその噴射
中心線が当たるように噴射口の角度が設定されるため、
汚れの剥離脱落の効果を向上させることが可能である。
従って、上記の効果から、本発明の食器洗浄機において
は短時間で高い洗浄効果を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態の食器洗浄機の部分省略
断面図。

【図２】図１に示した食器洗浄機の洗浄ノズル、洗浄水
及び食器の関係を示す部分拡大断面図。

【図３】食器の汚れ面と洗浄水の入射角度との関係を示
す図。

【図４】図２に示した洗浄ノズル及び補助ノズルの矢視
IV図。

【図５】図４に示した食器洗浄機の洗浄ノズル及び補助
ノズルの断面図。

【図６】従来の食器洗浄機の洗浄ノズル、洗浄水及び食
器の関係を示す部分拡大断面図。

【符号の説明】

１……洗浄槽２……食器類３……食器かご４…
…洗浄ノズル５……送水管６……噴射口７……仕
切りピン８……食器の配置場所９……補助ノズル
１０……送水管と洗浄ノズルの接続部１１……洗浄ノ
ズル端部１２……洗浄ノズルの回転中心１３……補
助ノズルの送水部分１４……補助ノズルの噴射口

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者前橋信之北九州市小倉北区中島２丁目１番１号東陶機器株式会社内 (72)発明者原賀久人北九州市小倉北区中島２丁目１番１号東陶機器株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】洗浄槽内に食器を収納する食器かごと、食
器洗浄機の上下方向に対する垂直方向の軸芯を中心とし
て回転する洗浄ノズルと、前記洗浄ノズルに洗浄水を送
水する送水管とを設け、さらに前記洗浄ノズルに洗浄水
を噴射する噴射口を複数設けてなる食器洗浄機におい
て、前記洗浄ノズルの少なくとも一部の噴射口が食器の
配置場所１に対し１の割合で対応するよう配置されるこ
とを特徴とする食器洗浄機。
【請求項２】洗浄槽内に食器を収納する食器かごと、食
器洗浄機の上下方向に対する垂直方向の軸芯を中心とし
て回転する洗浄ノズルと、前記洗浄ノズルに洗浄水を送
水する送水管とを設け、さらに前記洗浄ノズルに洗浄水
を噴射する噴射口を複数設けてなる食器洗浄機におい
て、前記洗浄ノズルの噴射口が椀類食器の配置場所１に
対し１の割合で対応するよう配置されることを特徴とす
る食器洗浄機。
【請求項３】洗浄ノズルの断面積が、送水管と洗浄ノズ
ルとの接続部から、前記接続部と反対側の洗浄ノズル端
部に向かって徐々に小さくなることを特徴とする請求項
１乃至請求項２に記載の食器洗浄機。
【請求項４】洗浄ノズルの先端に補助ノズルを設け、前
記補助ノズルの先端に洗浄水を噴射する噴射口を少なく
とも一つ設けたことを特徴とする請求項１乃至請求項３
に記載の食器洗浄機。
【請求項５】洗浄ノズルの噴射口より噴射される洗浄水
の噴射中心線が、椀類食器の内側下端部近傍を通ること
を特徴とする請求項１乃至請求項４に記載の食器洗浄
機。
【請求項６】洗浄ノズルが洗浄水による自転トルクを利
用した自転式ノズルであることを特徴とする請求項１乃
至請求項５に記載の食器洗浄機。
【請求項７】洗浄ノズルの回転速度が、自然状態におけ
る自転の回転速度よりも減速されることを特徴とする請
求項６に記載の食器洗浄機。
【請求項８】洗浄ノズルが所定値以下の回転速度で回転
することを特徴とする請求項１乃至請求項７に記載の食
器洗浄機。