JP2600447B2 - 食器洗浄機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は食器類に洗浄液を噴射して洗浄する機器に
関するものである。

［従来の技術］ 第３図〜第５図は、例えば特公昭54−4553号公報に示
された従来の食器洗浄機を示す図で、第３図は要部縦断
面図、第４図はノズル部分の拡大平面図、第５図はすす
ぎノズルの拡大平面図である。

図中、（１）は箱体、（２）は箱体（１）内に、掛止
され食器類（３）が収容されたかご、（４）はかご
（２）の下方に配置され洗浄管（５）に回転可能に装着
された洗浄ノズルで、放射状に延在する管体からなり稲
妻状に配置された噴射口（4a）が上方に開口し、噴射口
（4b）が側方に開口している。（６）はすすぎ管（７）
に回転可能に装着されたすすぎノズルで、管体からなり
噴射口（6a）が上方に開口し、噴射口（6b）が側方に開
口している。

従来の食器洗浄機は上記のように構成され、洗浄ポン
プ（図示しない）が駆動されると、洗浄管（５）から洗
浄液が導入され、洗浄ノズル（４）に入り、噴射口（4
a）から上方へ噴射されて食器類を洗浄する。同時に、
噴射口（4b）からも噴射され、その反力で洗浄ノズル
（４）は回転する。この洗浄後、すすぎ管（７）から湯
又は水が導入され、すすぎノズル（６）に入り噴射口
（6a）（6b）から噴射され、洗浄管（４）の場合と同様
の動作ですすぎ湯（水）が噴射され、かつすすぎノズル
（６）は回転する。これで、食器類（３）に付着した洗
浄液は洗い落とされる。

［発明が解決しようとする課題］ 上記のような従来の食器洗浄機では洗浄ノズル（４）
及びすすぎノズル（６）に設けられた噴射口（4a）（6
b）から洗浄液及びすすぎ湯（水）を噴射させている
が、噴射口（4a）（6a）の位置はノズル（４）（６）の
回転中心から一定距離にあり、その回転軌跡は常に一定
であるため、噴射軌跡も一定となり、均一噴射にならな
いという問題点がある。

この発明は上記問題点を解決するためになされたもの
で、噴射液を均一にすることができ、洗浄の死角が生じ
ることを防止できるようにした食器洗浄機を提供するこ
とを目的とする。

［課題を解決するための手段］ この発明に係る食器洗浄機は、固定歯車を箱体内に支
持し、回転ノズルの軸部に上記固定歯車と係合する遊星
歯車を固着し、回転ノズルの回転により上記軸部を固定
歯車の周囲に旋回させるようにするとともに、回転ノズ
ルの羽根を固定歯車の外方へ延在させたものである。

［作 用］ この発明においては、回転ノズルの軸部に遊星歯車を
固着し、これと固定歯車との係合により、回転ノズルの
軸部を固定歯車の周囲に旋回させるようにするととも
に、回転ノズルの羽根を固定歯車の外方へ延在させたた
め、噴射口の軌跡は常に変位する。

［実施例］ 第１図はこの発明の一実施例を示す洗浄ノズル部分の
一部断面斜視図であり、従来装置と同様の部分は同一符
号で示す。

図中、（11）は洗浄管（５）の上端に嵌装された軸部
（11a）と、この軸部（11a）から放射状に延在しかつ洗
浄管（５）と連通する複数枚（図では３枚）の中空状の
羽根（11b）からなる洗浄ノズル、（12）は羽根（11b）
の上面に複数個回転可能に装着された噴射体で、その回
転中心線から偏心した位置に開口する噴射口（12a）を
有し、噴射体（12）の羽根（11b）内の部分には複数枚
の羽根からなる水車（12b）が設けられている。なお、
羽根（11b）の側面にはノズル回転用の噴射口（図示し
ない）が設けられている。

上記のように構成された食器洗浄機においては、羽根
（11）が回転すると共に、羽根（11）内を流通する湯又
は水によって水車（12b）は回転する。これにより、噴
射口（12a）から噴射される湯又は水は、噴射体（12）
の中心線を軸として円すい状に飛散し、羽根（11）の回
転との相互作用により、噴射口（12a）の位置は常に変
位する。その結果、箱体（１）内に均一に湯又は水を噴
射することが可能になる。

第２図はこの発明の他の実施例を示す洗浄ノズル部分
の一部断面斜視図である。

図中、（15）はｈ字状の中空体からなる支持体、（1
6）は支持体（15）の上端に嵌装された軸部（16a）と、
この軸部（16a）から放射状に延在しかつ支持体（15）
と連通する複数枚（図では２枚）の中空状の羽根（16
b）からなる洗浄ノズルで、羽根（16b）の上面に複数個
の噴射口（16c）が開口している。（17）は支持体（1
5）の一脚（洗浄ノズル（16）の軸を形成する脚）（15
a）に遊嵌され洗浄ノズル（16）の軸部（16a）の下端に
固着された遊星歯車、（18）は支持体（15）の他脚に嵌
入された洗浄管（５）に固着され遊星歯車（17）と係合
する固定歯車である。なお、支持体（５）の他脚と洗浄
管（５）とは連通しており、羽根（16b）の側方には、
上述のようにノズル回転用の噴射口（図示しない）が設
けられている。

すなわち、洗浄湯又は水は、洗浄管（５）から支持体
（15）の他脚（15b）に入り、羽根（16b）内に流入して
噴射口（16c）から噴射される。羽根（16b）が回転する
と、軸部（16a）を介して遊星歯車（17）も回転し、回
転歯車（18）と係合して行く。これで、洗浄ノズル（1
6）の軸部（16a）は、固定歯車（18）の軸を中心とし、
両歯車（17）（18）間の距離を半径とする遊星軌道を移
動し、固定歯車（18）の周囲は旋回する。したがって、
噴射口（16c）の軌跡は常に変位するため、洗浄死角の
ない噴射を得ることが可能となる。

上記実施例は、回転ノズルとして、通常に適用される
洗浄ノズルについて説明したが、すすぎノズルにも適用
することは可能である。

［発明の効果］ 以上説明したとおりこの発明では、回転ノズルの軸部
に遊星歯車を固着し、これと固定歯車との係合により、
回転ノズルの軸部を固定歯車の周囲に旋回させるように
するとともに、回転ノズルの羽根を固定歯車の外方へ延
在させたので、噴射口の軌跡は常に変位し、均一な噴射
により洗浄の死角が生じることを防止できるとともに、
広い洗浄範囲を得ることができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明による食器洗浄機の一実施例を示す一
部断面斜視図、第２図はこの発明の他の実施例を示す一
部断面斜視図、第３図は従来の食器洗浄機を示す要部縦
断面図、第４図は第３図のノズル部分の拡大平面図、第
５図は第４図のすすぎノズルの拡大平面図である。 図中、（１）は箱体、（３）は食器類、（11）は回転ノ
ズル（洗浄ノズル）、（11a）は軸部、（12）は噴射
体、（12a）は噴射口、（12b）は水車、（15）は支持
体、（16）は回転ノズル（洗浄ノズル）、（16a）は軸
部、（16b）は羽根、（16c）は噴射口、（17）は遊星歯
車、（18）は固定歯車である。 なお、図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】軸部とこの範囲から放射状に延在し箱体内
   に収納された食器類に湯又は水を噴射させる複数個の噴
   射口を有する羽根とを備えた中空体の回転ノズルが配置
   されたものにおいて、上記箱体内に支持された固定歯車
   と、上記回転ノズルの軸部に固着され上記固定歯車と係
   合し上記回転ノズルの回転により上記軸部を上記固定歯
   車の周囲に旋回させる遊星歯車とを設け、上記回転ノズ
   ルの羽根を上記固定歯車の外方へ延在させたことを特徴
   とする食器洗浄機。