JPH0998861A - 陳列用パネル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はフックやハンガーを係止させるため
の金属板製の陳列用パネルを提供する。 【解決手段】 背面支持板の前面に連続して上下多段に
取り付けられる多数のフランジ構成片が、長尺で直線状
に延びる本体部の下部を断面横倒略Ｔ字状に突設して係
止用のフランジ部となし、上部をフランジ部と同一方向
に突出してＬ状とする持片部としており、上方に配置さ
れたフランジ構成片のフランジ部に、その下に配置され
たフランジ構成片の支持片部を掛止め、上方に配置され
たフランジ構成片とその下に配置されたフランジ構成片
のフランジ部間が一定の間隙を以て配置されるように位
置決めして背面支持板に連結して、上下に配置されたフ
ランジ構成片のフランジ部間が一定の間隙を以て離間し
て配置されて、フックやハンガーを掛止めることができ
るようにした。 【効果】 施行の自由度が高く、かつ廉価に製造するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、陳列品や陳列具
を保持させるフックを係止させるためのフランジを備え
た陳列用パネルに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の陳列用パネルとして、表
面に水平方向に延びる上下複数段のアングル状直立フラ
ンジを一体成形して、このフランジに陳列用保持ハンガ
ーを引っ掛けるようにした構成のものが特開昭４７−４
７２８号に開示されている。また、パネル上に断面Ｔ状
のフランジを一体成形した陳列用パネルとして、特公昭
６０−２６６８４号が知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前者の陳列用パネルは
複数のパネルを相互に接続した場合、その接続部が露出
し、ビス止めした場合、ビスの頭部が露出し装飾的価値
が失われるなどの問題があった。後者の陳列用パネルは
その問題点を改良するものとして提案されたものであり
相応の成果を収めているが、一体構造であるために金属
板で成形する場合に所定の厚みが必要となり製造コスト
が高くなるという問題がある。更に、組立に際しては、
パネル単位で連結するので、パネルの倍数の大きさに限
定されるという問題点がある。この発明は上記事情に鑑
みてなされたものであって、背面支持板に所望の数の分
割されたフランジ構成片を相互の接続部が露出すること
がないように連結し組み合わせて陳列用パネルを成型す
るもので、任意の大きさのパネルを成型することができ
ると共に、薄い金属板であっても強度を有することがで
きる陳列用パネルを提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この発明は上記課題を解
決するため、請求項１の発明では、背面支持板の前面に
連続して上下多段に取り付けられる多数のフランジ構成
片が、長尺で直線状に延びる本体部の下部を断面横倒略
Ｔ字状に突設して係止用のフランジ部となし、上部をフ
ランジ部と同一方向に突出して支持片部としており、上
方に配置されたフランジ構成片のフランジ部に、その下
に配置されたフランジ構成片の支持片部を掛止め、上方
に配置されたフランジ構成片とその下に配置されたフラ
ンジ構成片のフランジ部間が一定の間隙を以て配置され
るように連結してなる、という技術的手段を講じてい
る。なお、この陳列用パネルの上縁にネジ止め部を覆う
ためのカバー板を取着するようにしてもよい。更に背面
支持板の下端には下部取付板をベースとして取付けても
良い。次ぎに、請求項２の発明では、フランジ構成片の
フランジ部が、長尺金属板で直線状に延びる本体部の下
部を外方へ突出してフック溝の底壁となる下方突出部を
形成し、該下方突出部の先端から上下に折り返されて表
壁面を形成し、下端が下方屈曲部との間に所定幅の隙間
を有する位置まで表壁面の内側に折り返されて形成され
る、支持片部が、前記本体部の上部を下方突出部と略同
一位置まで外方へ突出した上方突出部と、該上方突出部
の先端で上方へ曲折され、前記隙間へ嵌合し掛止められ
る嵌合片部から形成される、上段に配置されたフランジ
構成片のフランジ部の隙間部に下段に配置されたフラン
ジ構成片の嵌合片部を掛止めて、上段に配置されたフラ
ンジ構成片と下段に配置されたフランジ構成片のフラン
ジ部間が一定の間隙を以て配置されるように連結する、
という技術的手段を講じている。請求項３の発明では、
フランジ構成片のフランジ部が、長尺金属板で直線状に
延びる本体部の下部を外方へ突出してフック溝の底壁と
なる下方突出部を形成し、該下方突出部の先端から上下
に折り返されて表壁面を形成してなる、支持片部が、前
記本体部の上部を下方突出部と略同一位置まで外方へ突
出して前記下方突出部と平行する上方受突出部を有して
なる、下段に配置されたフランジ構成片の上方突出部の
上に、上段に配置されたフランジ構成片の下方突出部を
重ね合わせて掛止め、上段に配置されたフランジ構成片
と下段に配置されたフランジ構成片のフランジ部間が一
定の間隙を以て配置されるように連結する、という技術
的手段を講じている。

【０００５】この発明の陳列用パネルにおいて、フラン
ジ構成片は上下に連続して取り付けられ、背面支持板に
より垂直面に整合されると共に取付面に固定されるの
で、連結するフランジ構成片の数を増減し、これに対応
する背面支持板を設けておくことにより任意の大きさの
陳列パネルを成型することができる。そして横溝を形成
するフランジ部間に陳列品ないし陳列具を保持する部材
のフックが着脱自在に掛け止められる。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下に、この発明の陳列用パネル
の好適実施例を図面を参照して説明する。図１は陳列用
パネルを壁面などの取付面Ｗに固定した状態を示すもの
であって、陳列用パネル１０は、背面支持板１１と、そ
の前面に連続して上下多段に取り付けられる多数のフラ
ンジ構成片１２と、最上段のフランジ構成片１２の上部
に連結されるカバー部材１４と最下段のフランジ構成片
１２の下部に連結される下部取付板１５とからなってい
る。

【０００７】ここで、フランジ構成片１２は、長尺金属
板の直線状に延びる本体部１２ａを有しており、その下
部を外方へ突出してフック溝の底壁となる下方突出部１
２ｄと、該下方突出部１２ｄの先端から上下に折り返さ
れて表壁面１２ｂを形成し、下端が下方屈曲部１２ｄの
先端屈曲部との間に所定幅の隙間Ｓを有する位置まで表
壁面１２ｂの内側に折り返されて、断面横倒略Ｔ状のフ
ランジ部を形成している。

【０００８】また、本体部１２ａの上部には、下方突出
部１２ｄと略同一位置まで外方へ突出した上方突出部１
２ｅと、該上方突出部１２ｅの先端で上方へ略直角に曲
折され、前記隙間Ｓへ嵌合し掛止め可能な嵌合片部１２
ｆとからなる支持片部が形成されている。即ち、本実施
例の場合、上方突出部１２ｅの突出長さは下方突出部１
２ｄの突出長さと同一に設定されており、また、隙間Ｓ
の縦幅は嵌合片部１２ｆの縦幅より僅かに長く設定され
て、隙間Ｓ内に嵌合片部１２ｆを略隙間無く嵌込み係止
しうるようになっている。

【０００９】そこで、下段に配置されたフランジ構成片
１２の嵌合片部１２ｆを、上段に配置されたフランジ構
成片１２の前記隙間部Ｓに嵌込み係止して、上段に配置
されたフランジ構成片１２と下段に配置されたフランジ
構成片１２のフランジ部間が一定の間隙１３を以て配置
されるように本体部１２ａの長さが設定されており、こ
のフランジ構成片１２が背面支持板１１に複数段、並設
されて取り付けられる（図２、図３参照）。

【００１０】ここでフランジ構成片１２の背面支持板１
１への固定は半田付け、溶接、ネジ止めなど任意の手段
で行うことができる。また、最上段に配置されたフラン
ジ構成片１２’の上端部はカバー部材１４と係合し、最
下段に配置されたフランジ構成片１２の下端部は下部取
付板１５と係合しているが、これらは一方または双方を
設けなくてもよい。

【００１１】なお、背面支持板１１の壁面Ｗなどの取付
面への固定は、背面支持板１１の上部を壁面Ｗに例えば
図示のように単独で、あるいはフランジ構成片１２の一
部とともにネジ１６でネジ止めし、背面支持板１１の下
端を例えば断面コ字形の下部取付板１５に嵌合させるこ
とにより行う事ができる。さらに詳述すると、背面支持
板１は図４ないし図５に示す如く、下端中央部に嵌合片
１１ａが延出し、上端中央部に切欠部１１ｂが形成され
ている。本実施例で背面支持板１１は横幅を幅狭に設定
されており、フランジ構成片１２の横方向に沿って両端
およびその間に略等間隔になるように複数（例えば５
枚）を並列して用いている。

【００１２】次ぎに、一例として示す下部取付板１５
は、図４（ｂ）に示すように、断面チャンネル状に形成
されており、その上方背面の角部で所定箇所に垂直方向
に下に向けて切欠された係止用切欠部１５ａが穿設され
ているとともに、その垂直面の適当箇所には取付け孔１
５ｂが穿設されている。

【００１３】したがって、取付け壁面Ｗの適当箇所に下
部取付板１５を取付け孔１５ｂを介してネジ１６で予め
固定し、この下部取付板１５の係止用切欠部１５ａに背
面支持板１１の下端の嵌合片１１ａを嵌合させて背面支
持板１１の下端を固定し、ついで背面支持板１１の上部
を取付け孔１１ｃを介してフランジ構成片１２を含めて
ネジ１６で固定する（図４（ａ）参照）。

【００１４】ここで係止用切欠部１５ａは、後方は取付
面Ｗにより塞がれ、前方は下部取付板１５の切欠部の前
方の縁部１５ｃで拘束可能とされ、下方および側方は下
方の縁部および側方の縁部１５ｄによって拘束可能とな
って、嵌合片１１ａを嵌め込むための凹溝となってい
る。なお、その他、必要に応じ背面支持板１の中間部の
適当箇所にも同様の取付け孔を設け、ネジ止めしてもよ
い。

【００１５】本実施例においては、フランジ構成片１２
の表壁面１２ｂは、その下方突出部１２ｄとその下段に
配置されたフランジ構成片１２の上方突出部１２ｅとに
よって支えられて商品陳列時の前後方向の荷重を受け、
また前記下段に配置されたフランジ構成片１２の上方受
け突出部１２ｅが隙間無く重なり合って掛止められて上
方方向の荷重を受けて補強する構造となっている。

【００１６】次ぎに、カバー部材１４は、図５に示すよ
うに、断面略チャンネルまたはアングル状からなってお
り、頂壁が下方突出部１２ｄと同一の突出長さに設定さ
れ、その突出先端から下に折り返されてカバー表壁面を
形成し、下端が頂壁との間に前記フランジ構成片１２の
隙間Ｓと同一幅に設定された隙間Ｓ’を有する位置まで
表壁面の内側に折り返された図示例構成からなってい
る。これにより、背面支持板１１の上端に取付けたネジ
１６を隠すと共に、フランジ構成片間の間隙１３と同一
ピッチの間隙１３’を最上段のフランジ構成片１２との
間で形成することができる。このカバー部材１４は、頂
壁の基部が下方へ折れ曲がり、その中央で図５に示すよ
うに背面支持板１１の切欠部１１ｂに対応する位置に下
方に向けて係止片１４ａが垂下している。

【００１７】従って、係止片１４ａが背面支持板１１と
同一面上となって切欠部１１ｂに嵌合することにより、
カバー部材１４が背面支持板１１の上部に着脱自在に固
定されるようになっている。ここで切欠部１１ｂは、最
上段のフランジ構成片１２の本体部１２ａで開口の一部
が塞がれ、後方は取付面Ｗにより塞がれるので、切欠部
の下方および側方の周縁部１１ｃと共に係止片１４ａを
前後左右に拘束して嵌め込むための凹溝となっている。

【００１８】次ぎに、、図６はフランジ構成片の異なる
実施例を示す。このフランジ構成片１２は、支持片部が
本体部１２ａの上端で下方突出部１２ｄと平行して外方
へ突出する上方受突出部１２ｅ’からなっている。この
上方受け突出部１２ｅ’は、下方突出部１２ｄの突出長
さと同一に設定されている。その他の構成は前記実施例
と同様であるので同一構成には同一の符号を付してその
説明を省略する。

【００１９】本実施例においては、上段に配置されたフ
ランジ構成片１２の下方突出部１２ｄの底面に、その下
段に配置されたフランジ構成片１２の上方受け突出部１
２ｅ’が隙間無く重なり合って掛止めており、陳列時に
加わる荷重に対して補強する構造となっている。この実
施例では、最上段のフランジ構成片１２”は上方受突出
部を設けていない構造でもよい。この場合、例えば背面
支持板１１と下部取付板１５との連結構造に準じて、フ
ランジ構成片の立上り部１２ｄの後端角部に切欠を設
け、フランジ構成片の本体部１２ａ上端に上記切欠に対
応する嵌合片を設けて係合して連結させてもよい。

【００２０】なお、図７および図８は、陳列パネルにサ
イドカバー部材１８を設けた場合を示すもので、サイド
プレート１８は断面チャンネル状の柱部１８ｂと背面支
持板１１と同一の厚みに設定されて垂直に延びる連設片
部１８ａとからなっている。そして、前記背面支持板１
１の下端に下部取付板１５を連結し、背面支持板１１に
沿って上下多段にフランジ構成片１２を取付け、上端に
カバー部材１４を係止した陳列パネルの側端に上記サイ
ドカバー部材１８を取り付けて側端の処理を行ってい
る。

【００２１】本実施例でこれらフランジ構成片１２、カ
バー部材１４、下部取付板１５およびサイドカバー部材
１８は、すべて１枚の鉄板をプレス等を用いて曲げ加工
により曲成することにより形成している。また、背面支
持板１１には偏平な鉄板を用いている。

【００２２】以上の構成からなる陳列用パネルにおい
て、例えば図１に示すような公知形状からなるフックな
いしハンガー１７等がフランジ構成片２の相互間の間隙
３を介して着脱自在に掛け止められることになる。この
陳列用パネルに係止されるフックやハンガーその他の陳
列用部材は上記構成に限定されないこと勿論である。ま
た、この発明は上記実施例に限らず、その他この発明の
要旨を変更しない範囲で種々設計変更しうる。

【００２３】

【発明の効果】以上詳述した如く、この発明の陳列用パ
ネルによれば、パネル相互の接続部あるいはビス止め部
を下部取付板、カバー部材で隠蔽することができ、装飾
的にも優れ、かつフランジ構成片、カバー部材および下
部取付板はすべて金属板を曲げ加工により製造すること
ができるから、従来の鋳造などにより一体構造として作
られるものより廉価に製造することができる。またフラ
ンジ構成片の取付数は背面支持板の長さを変えるだけで
任意の数を取り付けることができ、施工の自由度が高
く、極めて有益である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の陳列用パネルを示す側面図である。

【図２】図１の陳列用パネルの内、フランジ構成片およ
び背面支持板の部分を取出して示す側面図である。

【図３】図１の陳列用パネルの正面図である。

【図４】（ａ）は図１の陳列用パネルの下部構造を説明
するための斜視図、（ｂ）は下部取付板の斜視図であ
る。

【図５】図１の陳列用パネルの上部構造を説明するため
の分解斜視図である。

【図６】フランジ構成部の異なる実施例を示す側面図で
ある。

【図７】陳列パネルの側方端部を示す正面図である。

【図８】図７の底面図である。

【符号の説明】

１１…背面支持板 １２…フランジ構成片 １２ａ…本体部 １２ｂ…フランジ部 １２ｃ…支持片部 １２ｄ…立上り部 １３…間隙 １４…カバー部材 １５…下部取付板 １６…ネジ １７…陳列用保持ハンガー

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 背面支持板の前面に連続して上下多段に
   取り付けられる多数のフランジ構成片が、長尺で直線状
   に延びる本体部の下部を断面横倒略Ｔ字状に突設して係
   止用のフランジ部となし、上部をフランジ部と同一方向
   に突出して支持片部としており、 上方に配置されたフランジ構成片のフランジ部に、その
   下に配置されたフランジ構成片の支持片部を掛止め、上
   方に配置されたフランジ構成片とその下に配置されたフ
   ランジ構成片のフランジ部間が一定の間隙を以て配置さ
   れるように位置決めして背面支持板に連結してなること
   を特徴とする陳列用パネル。
2. 【請求項２】 背面支持板の前面に連続して上下多段に
   取り付けられる多数のフランジ構成片が、長尺金属板で
   直線状に延びる本体部の下部を外方へ突出してフック溝
   の底壁となる下方突出部を形成し、該下方突出部の先端
   から上下に折り返されて表壁面を形成し、下端が下方屈
   曲部との間に所定幅の隙間を有する位置まで表壁面の内
   側に折り返されて形成されたフランジ部と、 前記本体部の上部を下方突出部と略同一位置まで外方へ
   突出した上方突出部と、 該上方突出部の先端で上方へ曲折され、前記隙間へ嵌合
   し掛止められる嵌合片部からなる支持片部とからなって
   おり、 上段に配置されたフランジ構成片のフランジ部の隙間部
   に下段に配置されたフランジ構成片の嵌合片部を掛止め
   て、上段に配置されたフランジ構成片と下段に配置され
   たフランジ構成片のフランジ部間が一定の間隙を以て配
   置されるように連結してなることを特徴とする請求項１
   に記載の陳列用パネル。
3. 【請求項３】 背面支持板の前面に連続して上下多段に
   取り付けられる多数のフランジ構成片が、長尺金属板で
   直線状に延びる本体部の下部を外方へ突出してフック溝
   の底壁となる下方突出部を形成し、該下方突出部の先端
   から上下に折り返されて表壁面を形成してなるフランジ
   部と、 前記本体部の上部を下方突出部と略同一位置まで外方へ
   突出して前記下方突出部と平行する上方受突出部を有し
   ており、 下段に配置されたフランジ構成片の上方突出部の上に、
   上段に配置されたフランジ構成片の下方突出部を重ね合
   わせて掛止め、上段に配置されたフランジ構成片と下段
   に配置されたフランジ構成片のフランジ部間が一定の間
   隙を以て配置されるように連結してなることを特徴とす
   る請求項１に記載の陳列用パネル。
4. 【請求項４】 背面支持板の上縁に、最上段に設けたフ
   ランジ構成片の支持片部と係止してその上方を覆うカバ
   ー板が着脱自在に取着されていることを特徴とする請求
   項１に記載の陳列用パネル。
5. 【請求項５】 背面支持板の下端に、最下段に設けたフ
   ランジ構成片のフランジ部に掛止められる下部取付板が
   着脱自在に取着していることを特徴とする請求項１に記
   載の陳列用パネル。