JPH0997739A - 巻回型フィルムコンデンサ - Google Patents

巻回型フィルムコンデンサ

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JPH0997739A
JPH0997739A JP27483895A JP27483895A JPH0997739A JP H0997739 A JPH0997739 A JP H0997739A JP 27483895 A JP27483895 A JP 27483895A JP 27483895 A JP27483895 A JP 27483895A JP H0997739 A JPH0997739 A JP H0997739A
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Yoshito Kasai
良人 河西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 煩雑な製造工程を伴うことなしに、電極金属
箔の端部とメタリコン製外部電極間におけるコロナ放電
開始電圧を高めることができ、長寿命で信頼性の高い巻
回型フィルムコンデンサを実現する。 【解決手段】 一対の誘電体フィルム12の表面に、それ
ぞれ一側辺に沿ってマージン部24が形成されるように電
極金属箔14を重ね、両誘電体フィルム12をそれぞれのマ
ージン部24が反対側に配されるように積層し、これを巻
回してコンデンサ素子16を形成すると共に、コンデンサ
素子16の両端面に電極材料を溶射して外部電極18を形成
して成る巻回型フィルムコンデンサ10において、各誘電
体フィルム12のマージン部24に配置された接着剤26を介
して、一方の誘電体フィルム12のマージン部24と、他方
の誘電体フィルム12の裏面とを、相互に接着させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はフィルムコンデン
サに係り、特に、誘電体フィルムと電極金属箔とを交互
に積層・巻回して成る巻回型フィルムコンデンサ、及び
誘電体フィルムの表面に電極金属膜を蒸着させた金属化
誘電体フィルムを積層・巻回して成る巻回型フィルムコ
ンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の巻回型フィルムコンデンサは、例
えば図12に示すように、ポリエチレンやポリプロピレ
ン等より成る一対のプラスチック製誘電体フィルム50
と、アルミニウムや銅等より成る一対の電極金属箔52と
を、交互に積層・巻回した後に、これに加熱及び加圧処
理を施してコンデンサ素子54を形成し、該コンデンサ素
子54の両端面に電極材料を溶射する、いわゆるメタリコ
ンを施してリード端子接続用の外部電極を形成して成
る。上記誘電体フィルム50の表面には、一方の側辺に沿
って所定の幅でマージン部56(すなわち電極金属箔52に
覆われない部分)が確保されている。また、他方の誘電
体フィルム50の表面にも、上記とは反対側の側辺に沿っ
て同様のマージン部56が確保されている。
【0003】図13は、上記のようにして得られた巻回
型フィルムコンデンサ58の内部構造を示す断面図であ
り、各電極金属箔52が、それぞれ誘電体フィルム50を間
に介して対向配置されている様子が描かれている。ま
た、積層された各電極金属箔52の一方の端部52aは、そ
れぞれ交互に左右の外部電極60に接続されている。さら
に、各電極金属箔52の他方の端部52b(誘電体フィルム
50のマージン部56と接する側の端部)と左右何れかの外
部電極60との間には、空隙62が形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、各電極金属
箔52の他方の端部52bと外部電極60との間に形成される
上記空隙62は、本来、上記マージン部56に対応した十分
な幅が確保されるべきであるが、実際には外部電極60の
形成に際して、溶融したメタリコンが上記空隙62に侵入
する結果、その幅がかなり狭小化することとなる。しか
も、侵入したメタリコンの表面は不均一な形状となり、
尖鋭部が生じるため、そこに電界が集中し、極めて低い
電圧で外部電極60と電極金属箔の他方の端部52bとの間
(すなわち空隙62)にコロナ放電が生じ得る状態とな
る。このため、従来の巻回型フィルムコンデンサ58は、
上記コロナ放電に起因する誘電体フィルム50の劣化によ
って静電容量が変動することとなり、その寿命が短く、
信頼性が低いものとなっていた。
【0005】上記の問題を解決するために、これまでも
様々な方法が試みられてきた。例えば、メタリコンにお
ける金属粒子の粒径を大きくする方法、電極金属箔52の
厚さを薄くする方法、あるいはマージン部56の幅を大き
く設定する方法等が、メタリコンに起因するコロナ放電
開始電圧の低下防止対策として挙げられる。ところが、
メタリコンは溶解した金属を噴射して形成するものであ
るため粒径を正確に管理することは困難であり、また電
極金属箔52を薄くするとメタリコンとの接触面積が少な
くなるため充放電の繰り返しによって誘電正接が劣化す
るという難点があり、マージン幅56を大きく取る方法は
簡便で有効な方法ではあるが、材料の使用量が増大し、
形状が大きく且つ高価となるという問題点がある。
【0006】このため、シリコン系の含浸剤をコンデン
サ素子54の両端面から真空含浸させてマージン部56の空
隙62を除去する方法が採用されている。この方法は、確
かに性能的には満足すべき効果を上げ得るのであるが、
含浸工程自体に相当な手間がかかる上に、含浸後の拭き
取り工程が不可欠である等、作業効率の点で問題があっ
た。また、使用時に含浸剤が漏れ出す危険性もあった。
なお、以上に述べた事情は、そのまま金属化誘電体フィ
ルムを積層・巻回して形成するコンデンサについても当
てはまるものである。
【0007】本発明は、従来例の抱える上記の問題を解
決するために案出されたものであり、煩雑な製造工程を
伴うことなしに、上記電極金属箔の端部とメタリコン製
外部電極との間におけるコロナ放電開始電圧を高めるこ
とができ、長寿命で信頼性の高い巻回型フィルムコンデ
ンサを実現することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る巻回型フィルムコンデンサは、一対
の誘電体フィルムの表面に、それぞれ一側辺に沿ってマ
ージン部が形成されるように電極金属箔を重ね、両誘電
体フィルムをそれぞれのマージン部が反対側に配される
ように積層し、これを巻回してコンデンサ素子を形成す
ると共に、該コンデンサ素子の両端面に電極材料を溶射
して外部電極を形成して成る巻回型フィルムコンデンサ
において、各誘電体フィルムのマージン部に接着剤を配
置すると共に、該接着剤を介して、一方の誘電体フィル
ムのマージン部と、他方の誘電体フィルムの裏面とを、
相互に接着させた構成を備えている。
【0009】また、本発明に係る他の巻回型フィルムコ
ンデンサは、一対の誘電体フィルムの表面に、それぞれ
一側辺に沿ってマージン部が形成されるように電極金属
膜を蒸着して金属化誘電体フィルムを形成し、両金属化
誘電体フィルムをそれぞれのマージン部が反対側に配さ
れるように積層し、これを巻回してコンデンサ素子を形
成すると共に、該コンデンサ素子の両端面に電極材料を
溶射して外部電極を形成して成る巻回型フィルムコンデ
ンサにおいて、各金属化誘電体フィルムのマージン部に
接着剤を配置すると共に、該接着剤を介して、一方の金
属化誘電体フィルムのマージン部と、他方の金属化誘電
体フィルムの裏面とを、相互に接着させた構成を備えて
いる。
【0010】上記のように、一方の誘電体フィルム(金
属化誘電体フィルム)のマージン部と他方の誘電体フィ
ルム(金属化誘電体フィルム)の裏面とが接着されるこ
とにより、コロナ放電生成の経路が遮蔽されることとな
り、各電極金属箔(電極金属膜)の端部と外部電極との
間でコロナ放電が生成し難くなり、その分コロナ放電開
始電圧を上昇させることが可能となる。
【0011】上記接着剤は、好ましくは熱可塑性樹脂よ
り構成される。また、上記接着剤は、例えば各誘電体フ
ィルムのマージン部全面に被着される。あるいは、上記
接着剤を、マージン部よりも狭い幅で各誘電体フィルム
の長手方向に沿って連続する帯状に被着させてもよい。
さらには、上記接着剤を、一定の間隔をおいて斜めに平
行する縞状に分散被着させてもよい。この縞状に分散被
着された各接着剤は、一端が上記電極金属箔または電極
金属膜に接すると共に、他端が上記誘電体フィルムの側
辺に接するように比較的長く構成してもよく、各接着剤
の一端と電極金属箔または電極金属膜との間、あるいは
各接着剤の他端と上記誘電体フィルムの側辺との間の少
なくとも一方に所定の間隙が形成されるように、比較的
短く構成してもよい。
【0012】
【実施の形態】図1及び図2に示すように、本発明に係
る巻回型フィルムコンデンサ10は、ポリプロピレンやポ
リエチレン等より成る一対の誘電体フィルム12の表面
を、それぞれアルミニウムや銅等より成る電極金属箔14
で覆い、両誘電体フィルム12を積層後、図示しない巻取
機によって巻回し、巻回終端部を止着した後に、加熱及
び加圧処理を施して扁平化されたコンデンサ素子16を形
成し、該コンデンサ素子16の両端面に丹銅や半田等の電
極材料を溶射するメタリコンを施して、外部電極18を形
成して成る。各外部電極18には、それぞれ半田20を介し
てリード端子22が接続されている。また、図示は省略し
たが、該巻回型フィルムコンデンサ10の表面に、樹脂モ
ールド等の適当な絶縁外装を施すことが望ましい。
【0013】図3に示すように、各誘電体フィルム12の
表面には、それぞれ反対の側辺に沿って所定の幅でマー
ジン部24(電極金属箔14に覆われていない部分)が形成
されるように、上記電極金属箔14が被されている。ま
た、各電極金属箔14の一方の端部14a(マージン部24と
接していない方の端部)は、誘電体フィルム12の側辺12
aから僅かに突出するように配置されている。さらに、
各誘電体フィルム12のマージン部24には、予め熱可塑性
の絶縁物質より成る接着剤26が被着されている。したが
って、このような誘電体フィルム12と電極金属箔14とを
積層・巻回した後に、上記のように加熱及び加圧処理を
施すと、上記接着剤26が軟化して、一方の誘電体フィル
ム12のマージン部24と他方の誘電体フィルム12の裏面と
が接着されることとなる。
【0014】図4は、巻回型フィルムコンデンサ10の内
部構造を示す断面図であり、各電極金属箔14が、それぞ
れ誘電体フィルム12を間に介して対向している様子が描
かれている。また、各電極金属箔14の一方の端部14a
は、それぞれ交互に左右の外部電極18と密着接続されて
いる。さらに、電極金属箔14の他方の端部14bと外部電
極18との間には、絶縁性の接着剤26が密に充填されてお
り、一切の空隙が排除されている。したがって、両外部
電極18間に所定の電圧を印加しても、外部電極18と各電
極金属箔14の端部14bとの間でコロナ放電が発生し難く
なっている。
【0015】上記の巻回型フィルムコンデンサ10は、誘
電体フィルム12と電極金属箔14を積層・巻回してコンデ
ンサ素子16と成しているが、本発明は、誘電体フィルム
の表面に電極金属膜を蒸着させた金属化誘電体フィルム
を積層・巻回してコンデンサ素子を形成する場合にも適
用できる。例えば、図5に示すように、ポリプロピレン
やポリエチレン等より成る誘電体フィルム12の表面に、
それぞれアルミニウムや亜鉛等より成る電極金属膜30を
蒸着して成る一対の金属化誘電体フィルム32を積層した
後に、図示しない巻取機によって巻回して終端部を止着
し、これに加熱及び加圧処理を施してコンデンサ素子16
を形成してもよい。このようにして得られコンデンサ素
子16の両端面に、丹銅や半田等の電極材料を溶射して外
部電極18を形成することにより、上記と同様の巻回型フ
ィルムコンデンサ10が実現される(図2)。
【0016】図6に示すように、上記電極金属膜30は各
誘電体フィルム12の表面全域に被着されているのではな
く、それぞれ反対側の側辺に沿って、電極金属膜30の被
着されていないマージン部24が所定の幅で形成されてい
る。さらに、各誘電体フィルム12のマージン部24には、
予め熱可塑性の絶縁物質より成る接着剤26が被着されて
いる。したがって、このような金属化誘電体フィルム32
を積層・巻回した後に、上記のように加熱及び加圧処理
を施すと、上記接着剤26が軟化して、一方の金属化誘電
体フィルム32のマージン部24と他方の金属化誘電体フィ
ルム32の裏面とが接着されることとなる。
【0017】図7は、この巻回型フィルムコンデンサ10
の内部構造を示すものであり、各電極金属膜30が、誘電
体フィルム12を間に介して対向している様子が描写され
ている。また、各電極金属膜30の一方の端部30aは、交
互に左右の外部電極18と密着接続されている。さらに、
各電極金属膜30の他方の端部30bと外部電極18との間に
は、絶縁性の接着剤26が密に充填されており、一切の空
隙が排除されている。したがって、両外部電極18間に所
定の電圧を印加しても、外部電極18と各電極金属膜の端
部30bとの間でコロナ放電が発生し難くなっている。
【0018】つぎに、上記接着剤26の被着パターンにつ
いて検討する。まず、沿面コロナ放電生成の経路を遮蔽
するという目的のためには、図8に示すように、誘電体
フィルム12のマージン部24全面に接着剤26を被着させる
ことが望ましい。しかし一方で、コンデンサ本来の構成
から見れば、この接着剤26は紛れもなく「異物」であ
り、如何に絶縁物質より成るとはいえ、誘電体フィルム
12とは誘電率等が異なるため、コンデンサの特性に多少
の影響を及ぼすことは否定できず、具体的には巻回型フ
ィルムコンデンサ10の誘電正接が若干高くなってしま
う。
【0019】これに対しては、接着剤26を上記のように
マージン部24にベタ塗りする代わりに、例えば図9に示
すように、上記接着剤26をマージン部24の幅よりも狭い
幅で、誘電体フィルム12の長手方向に沿って連続する帯
状に被着させることで、接着剤26の使用量を削減するこ
とができ、その分コンデンサ10の特性に与える悪影響を
抑えることができる。
【0020】あるいは、図10に示すように、誘電体フ
ィルム12のマージン部24に、上記接着剤26を縞状に被着
させてもよい。このように、接着剤26を所定の間隔34を
おいて複数箇所に分散被着させることにより、上記と同
様接着剤26の使用量を削減することができ、その分コン
デンサ10の特性に与える悪影響を抑えることができる。
ただし、各接着剤26の配置には工夫を凝らす必要があ
り、図示の通り各接着剤26を斜めに平行配置し、外部電
極18側から延ばした誘電体フィルムの側辺12bと垂直に
交わる直線L(図中一点鎖線で示す)の何れもが、直接
に電極金属箔14の端部14b(電極金属膜30の端部30b)
に到達することがなく、必ず何れかの接着剤26と接触す
るように配置する必要がある。このように各接着剤26を
配置すれば、外部電極18と電極金属箔の端部14b(電極
金属膜30の端部30b)間の沿面距離が延びるため、コロ
ナ放電が生成し難くなり、コロナ放電開始電圧を少しで
も上昇させることが可能となる。
【0021】図10においては、縞状に分散配置された
各接着剤26の一端26aが電極金属箔14の端部14b(電極
金属膜30の端部30b)に接すると共に、他端26bが誘電
体フィルムの側辺12bに接するように、各接着剤26を長
い縞状に形成しているが、各接着剤26の一端26aは必ず
しも電極金属箔14の端部14b(電極金属膜30の端部30
b)に接する必要はなく、また他端26bも誘電体フィル
ムの側辺12bに接する必要はない。
【0022】例えば図11に示すように、各接着剤26
を、一端26aがマージン部24の途中で止まる短い縞状に
形成し、各接着剤26の一端26aと電極金属箔14の端部14
b(電極金属膜30の端部30b)との間に、所定の間隙36
を設けてもよい。この結果、接着剤26の使用量をさらに
低減することができる。もちろん、この場合にも、各接
着剤26の傾斜角度をより鋭角化する等して、外部電極18
側から延ばした誘電体フィルムの側辺12bと垂直に交わ
る直線Lの何れもが、直接に電極金属箔14の端部14b
(電極金属膜30の端部30b)に到達することがなく、必
ず何れかの接着剤26と接触するように配置する必要があ
る。また、図示は省略したが、縞状に分散配置された各
接着剤26の他端26bと誘電体フィルムの側辺12bとの間
に、上記と同様の間隙を設けてもよいことは言うまでも
ない。
【0023】因みに、誘電体フィルム12として幅12mm
のポリエチレン製フィルムを、また電極金属箔14として
幅7mmの銅箔を用いると共に、各誘電体フィルム12のマ
ージン幅を2mmに設定した条件下において、上記接着
剤26を一切配置しない場合、上記接着剤26をマージン
部24にベタ塗りした場合(図8)、上記接着剤26をマ
ージン部24よりも狭い幅で誘電体フィルム12の長手方向
に沿って連続する帯状に被着させた場合(図9)、上
記接着剤26を長い縞状に分散被着させた場合(図1
0)、上記接着剤26を短い縞状に分散被着させた場合
(図11)に分けて、それぞれのコロナ放電開始電圧を
測定したところ、の場合には280〜300〔V〕、
及びの場合には共に360〜370〔V〕、の場
合には340〜350〔V〕、の場合には330〜3
50〔V〕の結果が得られた。すなわち、接着剤26を縞
状に分散配置したやの場合には、接着剤26を幅を問
わず誘電体12の長手方向に沿って連続的に被着したや
の場合に比べ、若干コロナ放電開始電圧が低下するこ
ととなるが、それでも接着剤26を一切配置しないの場
合に比べればコロナ放電開始電圧が50〜60〔V〕上
昇し、実用上十分な効果が認められる。
【0024】
【発明の効果】本発明に係る巻回型フィルムコンデンサ
にあっては、マージン部に配置した接着剤を介して、一
方の誘電体フィルム(金属化誘電体フィルム)のマージ
ン部と他方の誘電体フィルム(金属化誘電体フィルム)
の裏面とを接着することにより、コロナ放電生成の経路
を遮蔽するよう構成しているため、煩雑な製造工程を伴
うことなく、電極金属箔(電極金属膜)の端部とメタリ
コン製外部電極との間におけるコロナ放電開始電圧を上
昇させることが可能となり、巻回型フィルムコンデンサ
の寿命特性及び信頼性を飛躍的に向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る誘電体フィルムの表面に電極金属
箔を重ねて巻回する様子を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る巻回型フィルムコンデンサを示す
斜視図である。
【図3】誘電体フィルムの表面に電極金属箔及び接着剤
を配置する様子を示す概念図である。
【図4】巻回型フィルムコンデンサの内部構造を示す部
分断面図である。
【図5】金属化誘電体フィルムを重ねて巻回する様子を
示す斜視図である。
【図6】金属化誘電体フィルムのマージン部に接着剤を
配置する様子を示す概念図である。
【図7】巻回型フィルムコンデンサの内部構造を示す部
分断面図である。
【図8】接着剤を誘電体フィルムのマージン部全面に被
着させた状態を示す部分平面図である。
【図9】接着剤を誘電体フィルムのマージン部よりも狭
い幅で被着させた状態を示す部分平面図である。
【図10】接着剤を誘電体フィルムのマージン部に長い
縞状に分散被着させた状態を示す部分平面図である。
【図11】接着剤を誘電体フィルムのマージン部に短い
縞状に分散被着させた状態を示す部分平面図である。
【図12】従来例に係る誘電体フィルムの表面に電極金
属箔を重ねて巻回する様子を示す斜視図である。
【図13】従来の巻回型フィルムコンデンサの内部構造
を示す部分断面図である。
【符号の説明】
10 巻回型フィルムコンデンサ 12 誘電体フィルム 12b 誘電体フィルムの側辺 14 電極金属箔 14b 電極金属箔の端部 16 コンデンサ素子 18 外部電極 24 マージン部 26 接着剤 26a 接着剤の一端 26b 接着剤の他端 30 電極金属膜 30b 電極金属膜の端部 32 金属化誘電体フィルム 34 間隔 36 間隙

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の誘電体フィルムの表面に、それぞ
    れ一側辺に沿ってマージン部が形成されるように電極金
    属箔を重ね、両誘電体フィルムをそれぞれのマージン部
    が反対側に配されるように積層し、これを巻回してコン
    デンサ素子を形成すると共に、該コンデンサ素子の両端
    面に電極材料を溶射して外部電極を形成して成る巻回型
    フィルムコンデンサにおいて、各誘電体フィルムのマー
    ジン部に接着剤を配置すると共に、該接着剤を介して、
    一方の誘電体フィルムのマージン部と他方の誘電体フィ
    ルムの裏面とを、相互に接着させたことを特徴とする巻
    回型フィルムコンデンサ。
  2. 【請求項2】 一対の誘電体フィルムの表面に、それぞ
    れ一側辺に沿ってマージン部が形成されるように電極金
    属膜を蒸着して金属化誘電体フィルムを形成し、両金属
    化誘電体フィルムをそれぞれのマージン部が反対側に配
    されるように積層し、これを巻回してコンデンサ素子を
    形成すると共に、該コンデンサ素子の両端面に電極材料
    を溶射して外部電極を形成して成る巻回型フィルムコン
    デンサにおいて、各金属化誘電体フィルムのマージン部
    に接着剤を配置すると共に、該接着剤を介して、一方の
    金属化誘電体フィルムのマージン部と、他方の金属化誘
    電体フィルムの裏面とを、相互に接着させたことを特徴
    とする巻回型フィルムコンデンサ。
  3. 【請求項3】 上記接着剤が、熱可塑性樹脂より成るこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の巻回型フィル
    ムコンデンサ。
  4. 【請求項4】 上記接着剤が、上記マージン部の全面に
    被着されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れ
    かに記載の巻回型フィルムコンデンサ。
  5. 【請求項5】 上記接着剤が、上記マージン部よりも狭
    い幅で各誘電体フィルムの長手方向に沿って連続する帯
    状に被着されていることを特徴とする請求項1乃至3の
    何れかに記載の巻回型フィルムコンデンサ。
  6. 【請求項6】 上記接着剤が、一定の間隔をおいて斜め
    に平行する縞状に分散被着されていることを特徴とする
    請求項1乃至3の何れかに記載の巻回型フィルムコンデ
    ンサ。
  7. 【請求項7】 上記縞状に分散被着された各接着剤は、
    一端が上記電極金属箔または電極金属膜に接すると共
    に、他端が上記誘電体フィルムの側辺に接していること
    を特徴とする請求項6に記載の巻回型フィルムコンデン
    サ。
  8. 【請求項8】 上記縞状に分散被着された各接着剤の一
    端と電極金属箔または電極金属膜との間、あるいは各接
    着剤の他端と上記誘電体フィルムの側辺との間の少なく
    とも一方に、所定の間隙が設けられていることを特徴と
    する請求項6に記載の巻回型フィルムコンデンサ。
JP27483895A 1995-09-28 1995-09-28 巻回型フィルムコンデンサ Expired - Lifetime JP2893576B2 (ja)

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