JP2893576B2 - 巻回型フィルムコンデンサ - Google Patents

巻回型フィルムコンデンサ

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JP2893576B2 JP27483895A JP27483895A JP2893576B2 JP 2893576 B2 JP2893576 B2 JP 2893576B2 JP 27483895 A JP27483895 A JP 27483895A JP 27483895 A JP27483895 A JP 27483895A JP 2893576 B2 JP2893576 B2 JP 2893576B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はフィルムコンデン
サに係り、特に、誘電体フィルムと電極金属箔とを交互
に積層・巻回して成る巻回型フィルムコンデンサ、及び
誘電体フィルムの表面に電極金属膜を蒸着させた金属化
誘電体フィルムを積層・巻回して成る巻回型フィルムコ
ンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の巻回型フィルムコンデンサは、例
えば図12に示すように、ポリエチレンやポリプロピレ
ン等より成る一対のプラスチック製誘電体フィルム50
と、アルミニウムや銅等より成る一対の電極金属箔52
とを、交互に積層・巻回した後に、これに加熱及び加圧
処理を施してコンデンサ素子54を形成し、該コンデン
サ素子54の両端面に電極材料を溶射する、いわゆるメ
タリコンを施してリード端子接続用の外部電極を形成し
て成る。上記誘電体フィルム50の表面には、一方の側
辺に沿って所定の幅でマージン部56(すなわち電極金
属箔52に覆われない部分)が確保されている。また、
他方の誘電体フィルム50の表面にも、上記とは反対側
の側辺に沿って同様のマージン部56が確保されてい
る。
【0003】図13は、上記のようにして得られた巻回
型フィルムコンデンサ58の内部構造を示す断面図であ
り、各電極金属箔52が、それぞれ誘電体フィルム50
を間に介して対向配置されている様子が描かれている。
また、積層された各電極金属箔52の一方の端部52a
は、それぞれ交互に左右の外部電極60に接続されてい
る。さらに、各電極金属箔52の他方の端部52b(誘
電体フィルム50のマージン部56と接する側の端部)
と左右何れかの外部電極60との間には、空隙62が形
成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、各電極金属
箔52の他方の端部52bと外部電極60との間に形成
される上記空隙62は、本来、上記マージン部56に対
応した十分な幅が確保されるべきであるが、実際には外
部電極60の形成に際して、溶融したメタリコンが上記
空隙62に侵入する結果、その幅がかなり狭小化するこ
ととなる。しかも、侵入したメタリコンの表面は不均一
な形状となり、尖鋭部が生じるため、そこに電界が集中
し、極めて低い電圧で外部電極60と電極金属箔の他方
の端部52bとの間(すなわち空隙62)にコロナ放電
が生じ得る状態となる。このため、従来の巻回型フィル
ムコンデンサ58は、上記コロナ放電に起因する誘電体
フィルム50の劣化によって静電容量が変動することと
なり、その寿命が短く、信頼性が低いものとなってい
た。
【0005】上記の問題を解決するために、これまでも
様々な方法が試みられてきた。例えば、メタリコンにお
ける金属粒子の粒径を大きくする方法、電極金属箔52
の厚さを薄くする方法、あるいはマージン部56の幅を
大きく設定する方法等が、メタリコンに起因するコロナ
放電開始電圧の低下防止対策として挙げられる。ところ
が、メタリコンは溶解した金属を噴射して形成するもの
であるため粒径を正確に管理することは困難であり、ま
た電極金属箔52を薄くするとメタリコンとの接触面積
が少なくなるため充放電の繰り返しによって誘電正接が
劣化するという難点があり、マージン幅56を大きく取
る方法は簡便で有効な方法ではあるが、材料の使用量が
増大し、形状が大きく且つ高価となるという問題点があ
る。
【0006】このため、シリコン系の含浸剤をコンデン
サ素子54の両端面から真空含浸させてマージン部56
の空隙62を除去する方法が採用されている。この方法
は、確かに性能的には満足すべき効果を上げ得るのであ
るが、含浸工程自体に相当な手間がかかる上に、含浸後
の拭き取り工程が不可欠である等、作業効率の点で問題
があった。また、使用時に含浸剤が漏れ出す危険性もあ
った。なお、以上に述べた事情は、そのまま金属化誘電
体フィルムを積層・巻回して形成するコンデンサについ
ても当てはまるものである。
【0007】本発明は、従来例の抱える上記の問題を解
決するために案出されたものであり、煩雑な製造工程を
伴うことなしに、上記電極金属箔の端部とメタリコン製
外部電極との間におけるコロナ放電開始電圧を高めるこ
とができ、長寿命で信頼性の高い巻回型フィルムコンデ
ンサを実現することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る巻回型フィルムコンデンサは、一対
の誘電体フィルムの表面に、それぞれ一側辺に沿ってマ
ージン部が形成されるように電極金属箔を重ね、両誘電
体フィルムをそれぞれのマージン部が反対側に配される
ように積層し、これを巻回してコンデンサ素子を形成す
ると共に、該コンデンサ素子の両端面に電極材料を溶射
して外部電極を形成して成る巻回型フィルムコンデンサ
において、各誘電体フィルムのマージン部に、接着剤を
一定の間隔をおいて斜めに平行する縞状に分散被着する
と共に、該接着剤を介して、一方の誘電体フィルムのマ
ージン部と他方の誘電体フィルムの裏面とを、相互に接
着させた構成を備えている。
【0009】また、本発明に係る他の巻回型フィルムコ
ンデンサは、一対の誘電体フィルムの表面に、それぞれ
一側辺に沿ってマージン部が形成されるように電極金属
膜を蒸着して金属化誘電体フィルムを形成し、両金属化
誘電体フィルムをそれぞれのマージン部が反対側に配さ
れるように積層し、これを巻回してコンデンサ素子を形
成すると共に、該コンデンサ素子の両端面に電極材料を
溶射して外部電極を形成して成る巻回型フィルムコンデ
ンサにおいて、各金属化誘電体フィルムのマージン部
に、接着剤を一定の間隔をおいて斜めに平行する縞状に
分散被着すると共に、該接着剤を介して、一方の金属化
誘電体フィルムのマージン部と、他方の金属化誘電体フ
ィルムの裏面とを、相互に接着させた構成を備えてい
る。
【0010】上記のように、一方の誘電体フィルム(金
属化誘電体フィルム)のマージン部と他方の誘電体フィ
ルム(金属化誘電体フィルム)の裏面とが接着されるこ
とにより、コロナ放電生成の経路が遮蔽されることとな
り、各電極金属箔(電極金属膜)の端部と外部電極との
間でコロナ放電が生成し難くなり、その分コロナ放電開
始電圧を上昇させることが可能となる。また、マージン
部に配置する上記接着剤を、一定の間隔をおいて斜めに
平行する縞状に分散被着したため、誘電体フィルムとは
誘電率等が異なる上記接着剤の使用量を削減することが
でき、その結果、誘電正接が高くなるといったコンデン
サの特性に与える悪影響を抑えることができる。
【0011】上記縞状に分散被着された各接着剤は、一
端が上記電極金属箔または電極金属膜に接すると共に、
他端が上記誘電体フィルムの側辺に接するように比較的
長く構成してもよく、各接着剤の一端と電極金属箔また
は電極金属膜との間、あるいは各接着剤の他端と上記誘
電体フィルムの側辺との間の少なくとも一方に所定の間
隙が形成されるように、比較的短く構成してもよい。ま
た、上記接着剤は、好ましくは熱可塑性樹脂より構成さ
れる。
【0012】
【実施の形態】図1及び図2に示すように、本発明に係
る巻回型フィルムコンデンサ10は、ポリプロピレンや
ポリエチレン等より成る一対の誘電体フィルム12の表
面を、それぞれアルミニウムや銅等より成る電極金属箔
14で覆い、両誘電体フィルム12を積層後、図示しな
い巻取機によって巻回し、巻回終端部を止着した後に、
加熱及び加圧処理を施して扁平化されたコンデンサ素子
16を形成し、該コンデンサ素子16の両端面に丹銅や
半田等の電極材料を溶射するメタリコンを施して、外部
電極18を形成して成る。各外部電極18には、それぞ
れ半田20を介してリード端子22が接続されている。
また、図示は省略したが、該巻回型フィルムコンデンサ
10の表面に、樹脂モールド等の適当な絶縁外装を施す
ことが望ましい。
【0013】図3に示すように、各誘電体フィルム12
の表面には、それぞれ反対の側辺に沿って所定の幅でマ
ージン部24(電極金属箔14に覆われていない部分)
が形成されるように、上記電極金属箔14が被されてい
る。また、各電極金属箔14の一方の端部14a(マー
ジン部24と接していない方の端部)は、誘電体フィル
ム12の側辺12aから僅かに突出するように配置され
ている。さらに、各誘電体フィルム12のマージン部2
4には、予め熱可塑性の絶縁物質より成る接着剤26が
被着されている。したがって、このような誘電体フィル
ム12と電極金属箔14とを積層・巻回した後に、上記
のように加熱及び加圧処理を施すと、上記接着剤26が
軟化して、一方の誘電体フィルム12のマージン部24
と他方の誘電体フィルム12の裏面とが接着されること
となる。
【0014】図4は、巻回型フィルムコンデンサ10の
内部構造を示す断面図であり、各電極金属箔14が、そ
れぞれ誘電体フィルム12を間に介して対向している様
子が描かれている。また、各電極金属箔14の一方の端
部14aは、それぞれ交互に左右の外部電極18と密着
接続されている。さらに、電極金属箔14の他方の端部
14bと外部電極18との間には、絶縁性の接着剤26
が密に充填されており、一切の空隙が排除されている。
したがって、両外部電極18間に所定の電圧を印加して
も、外部電極18と各電極金属箔14の端部14bとの
間でコロナ放電が発生し難くなっている。
【0015】上記の巻回型フィルムコンデンサ10は、
誘電体フィルム12と電極金属箔14を積層・巻回して
コンデンサ素子16と成しているが、本発明は、誘電体
フィルムの表面に電極金属膜を蒸着させた金属化誘電体
フィルムを積層・巻回してコンデンサ素子を形成する場
合にも適用できる。例えば、図5に示すように、ポリプ
ロピレンやポリエチレン等より成る誘電体フィルム12
の表面に、それぞれアルミニウムや亜鉛等より成る電極
金属膜30を蒸着して成る一対の金属化誘電体フィルム
32を積層した後に、図示しない巻取機によって巻回し
て終端部を止着し、これに加熱及び加圧処理を施してコ
ンデンサ素子16を形成してもよい。このようにして得
られコンデンサ素子16の両端面に、丹銅や半田等の電
極材料を溶射して外部電極18を形成することにより、
上記と同様の巻回型フィルムコンデンサ10が実現され
る(図2)。
【0016】図6に示すように、上記電極金属膜30は
各誘電体フィルム12の表面全域に被着されているので
はなく、それぞれ反対側の側辺に沿って、電極金属膜3
0の被着されていないマージン部24が所定の幅で形成
されている。さらに、各誘電体フィルム12のマージン
部24には、予め熱可塑性の絶縁物質より成る接着剤2
6が被着されている。したがって、このような金属化誘
電体フィルム32を積層・巻回した後に、上記のように
加熱及び加圧処理を施すと、上記接着剤26が軟化し
て、一方の金属化誘電体フィルム32のマージン部24
と他方の金属化誘電体フィルム32の裏面とが接着され
ることとなる。
【0017】図7は、この巻回型フィルムコンデンサ1
0の内部構造を示すものであり、各電極金属膜30が、
誘電体フィルム12を間に介して対向している様子が描
写されている。また、各電極金属膜30の一方の端部3
0aは、交互に左右の外部電極18と密着接続されてい
る。さらに、各電極金属膜30の他方の端部30bと外
部電極18との間には、絶縁性の接着剤26が密に充填
されており、一切の空隙が排除されている。したがっ
て、両外部電極18間に所定の電圧を印加しても、外部
電極18と各電極金属膜の端部30bとの間でコロナ放
電が発生し難くなっている。
【0018】つぎに、上記接着剤26の被着パターンに
ついて検討する。まず、沿面コロナ放電生成の経路を遮
蔽するという目的のためには、図8に示すように、誘電
体フィルム12のマージン部24全面に接着剤26を被
着させることが望ましい。しかし一方で、コンデンサ本
来の構成から見れば、この接着剤26は紛れもなく「異
物」であり、如何に絶縁物質より成るとはいえ、誘電体
フィルム12とは誘電率等が異なるため、コンデンサの
特性に多少の影響を及ぼすことは否定できず、具体的に
は巻回型フィルムコンデンサ10の誘電正接が若干高く
なってしまう。
【0019】これに対しては、接着剤26を上記のよう
にマージン部24にベタ塗りする代わりに、例えば図9
に示すように、上記接着剤26をマージン部24の幅よ
りも狭い幅で、誘電体フィルム12の長手方向に沿って
連続する帯状に被着させることで、接着剤26の使用量
を削減することができ、その分コンデンサ10の特性に
与える悪影響を抑えることができる。
【0020】あるいは、図10に示すように、誘電体フ
ィルム12のマージン部24に、上記接着剤26を縞状
に被着させてもよい。このように、接着剤26を所定の
間隔34をおいて複数箇所に分散被着させることによ
り、上記と同様接着剤26の使用量を削減することがで
き、その分コンデンサ10の特性に与える悪影響を抑え
ることができる。ただし、各接着剤26の配置には工夫
を凝らす必要があり、図示の通り各接着剤26を斜めに
平行配置し、外部電極18側から延ばした誘電体フィル
ムの側辺12bと垂直に交わる直線L(図中−点鎖線で
示す)の何れもが、直接に電極金属箔14の端部14b
(電極金属膜30の端部30b)に到達することがな
く、必ず何れかの接着剤26と接触するように配置する
必要がある。このように各接着剤26を配置すれば、外
部電極18と電極金属箔の端部14b(電極金属膜30
の端部30b)間の沿面距離が延びるため、コロナ放電
が生成し難くなり、コロナ放電開始電圧を少しでも上昇
させることが可能となる。
【0021】図10においては、縞状に分散配置された
各接着剤26の一端26aが電極金属箔14の端部14
b(電極金属膜30の端部30b)に接すると共に、他
端26bが誘電体フィルムの側辺12bに接するよう
に、各接着剤26を長い縞状に形成しているが、各接着
剤26の一端26aは必ずしも電極金属箔14の端部1
4b(電極金属膜30の端部30b)に接する必要はな
く、また他端26bも誘電体フィルムの側辺12bに接
する必要はない。
【0022】例えば図11に示すように、各接着剤26
を、一端26aがマージン部24の途中で止まる短い縞
状に形成し、各接着剤26の一端26aと電極金属箔1
4の端部14b(電極金属膜30の端部30b)との間
に、所定の間隙36を設けてもよい。この結果、接着剤
26の使用量をさらに低減することができる。もちろ
ん、この場合にも、各接着剤26の傾斜角度をより鋭角
化する等して、外部電極18側から延ばした誘電体フィ
ルムの側辺12bと垂直に交わる直線Lの何れもが、直
接に電極金属箔14の端部14b(電極金属膜30の端
部30b)に到達することがなく、必ず何れかの接着剤
26と接触するように配置する必要がある。また、図示
は省略したが、縞状に分散配置された各接着剤26の他
端26bと誘電体フィルムの側辺12bとの間に、上記
と同様の間隙を設けてもよいことは言うまでもない。
【0023】因みに、誘電体フィルム12として幅12
mmのポリエチレン製フィルムを、また電極金属箔14
として幅7mmの銅箔を用いると共に、各誘電体フィル
ム12のマージン幅を2mmに設定した条件下におい
て、上記接着剤26を一切配置しない場合、上記接
着剤26をマージン部24にベタ塗りした場合(図
8)、上記接着剤26をマージン部24よりも狭い幅
で誘電体フィルム12の長手方向に沿って連続する帯状
に被着させた場合(図9)、上記接着剤26を長い縞
状に分散被着させた場合(図10)、上記接着剤26
を短い縞状に分散被着させた場合(図11)に分けて、
それぞれのコロナ放電開始電圧を測定したところ、の
場合には280〜300〔V〕、及びの場合には共
に360〜370〔V〕、の場合には340〜350
〔V〕、の場合には330〜350〔V〕の結果が得
られた。すなわち、接着剤26を縞状に分散配置した
やの場合には、接着剤26を幅を問わず誘電体12の
長手方向に沿って連続的に被着したやの場合に比
べ、若干コロナ放電開始電圧が低下することとなるが、
それでも接着剤26を一切配置しないの場合に比べれ
ばコロナ放電開始電圧が50〜60〔V〕上昇し、実用
上十分な効果が認められる。
【0024】
【発明の効果】本発明に係る巻回型フィルムコンデンサ
にあっては、マージン部に配置した接着剤を介して、一
方の誘電体フィルム(金属化誘電体フィルム)のマージ
ン部と他方の誘電体フィルム(金属化誘電体フィルム)
の裏面とを接着することにより、コロナ放電生成の経路
を遮蔽するよう構成しているため、煩雑な製造工程を伴
うことなく、電極金属箔(電極金属膜)の端部とメタリ
コン製外部電極との間におけるコロナ放電開始電圧を上
昇させることが可能となり、巻回型フィルムコンデンサ
の寿命特性及び信頼性を飛躍的に向上させることができ
る。また、マージン部に配置する接着剤を、一定の間隔
をおいて斜めに平行する縞状に分散被着したため、誘電
体フィルムとは誘電率等が異なる上記接着剤の使用量を
削減することができ、その結果、誘電正接が高くなると
いったコンデンサの特性に与える悪影響を抑えることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る誘電体フィルムの表面に電極金属
箔を重ねて巻回する様子を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る巻回型フィルムコンデンサを示す
斜視図である。
【図3】誘電体フィルムの表面に電極金属箔及び接着剤
を配置する様子を示す概念図である。
【図4】巻回型フィルムコンデンサの内部構造を示す部
分断面図である。
【図5】金属化誘電体フィルムを重ねて巻回する様子を
示す斜視図である。
【図6】金属化誘電体フィルムのマージン部に接着剤を
配置する様子を示す概念図である。
【図7】巻回型フィルムコンデンサの内部構造を示す部
分断面図である。
【図8】接着剤を誘電体フィルムのマージン部全面に被
着させた状態を示す部分平面図である。
【図9】接着剤を誘電体フィルムのマージン部よりも狭
い幅で被着させた状態を示す部分平面図である。
【図10】接着剤を誘電体フィルムのマージン部に長い
縞状に分散被着させた状態を示す部分平面図である。
【図11】接着剤を誘電体フィルムのマージン部に短い
縞状に分散被着させた状態を示す部分平面図である。
【図12】従来例に係る誘電体フィルムの表面に電極金
属箔を重ねて巻回する様子を示す斜視図である。
【図13】従来の巻回型フィルムコンデンサの内部構造
を示す部分断面図である。
【符号の説明】
10 巻回型フィルムコンデンサ 12 誘電体フィルム 12b 誘電体フィルムの側辺 14 電極金属箔 14b 電極金属箔の端部 16 コンデンサ素子 18 外部電極 24 マージン部 26 接着剤 26a 接着剤の一端 26b 接着剤の他端 30 電極金属膜 30b 電極金属膜の端部 32 金属化誘電体フィルム 34 間隔 36 間隙

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の誘電体フィルムの表面に、それぞ
    れ一側辺に沿ってマーシン部が形成されるように電極金
    属箔を重ね、両誘電体フィルムをそれぞれのマージン部
    が反対側に配されるように積層し、これを巻回してコン
    デンサ素子を形成すると共に、該コンデンサ素子の両端
    面に電極材料を溶射して外部電極を形成して成る巻回型
    フィルムコンデンサにおいて、各誘電体フィルムのマー
    ジン部に、接着剤を一定の間隔をおいて斜めに平行する
    縞状に分散被着すると共に、該接着剤を介して、一方の
    誘電体フィルムのマージン部と他方の誘電体フィルムの
    裏面とを、相互に接着させたことを特徴とする巻回型フ
    ィルムコンデンサ。
  2. 【請求項2】 一対の誘電体フィルムの表面に、それぞ
    れ一側辺に沿ってマージン部が形成されるように電極金
    属膜を蒸着して金属化誘電体フィルムを形成し、両金属
    化誘電体フィルムをそれぞれのマージン部が反対側に配
    されるように積層し、これを巻回してコンデンサ素子を
    形成すると共に、該コンデンサ素子の両端面に電極材料
    を溶射して外部電極を形成して成る巻回型フィルムコン
    デンサにおいて、各金属化誘電体フィルムのマージン部
    、接着剤を一定の間隔をおいて斜めに平行する縞状に
    分散被着すると共に、該接着剤を介して、一方の金属化
    誘電体フィルムのマージン部と、他方の金属化誘電体フ
    ィルムの裏面とを、相互に接着させたことを特徴とする
    巻回型フィルムコンデンサ。
  3. 【請求項3】 上記縞状に分散被着された各接着剤は、
    一端が上記電極金属箔または電極金属膜に接すると共
    に、他端が上記誘電体フィルムの側辺に接していること
    を特徴とする請求項1または2に記載の巻回型フィルム
    コンデンサ。
  4. 【請求項4】 上記縞状に分散被着された各接着剤の一
    端と電極金属箔または電極金属膜との間、あるいは各接
    着剤の他端と上記誘電体フィルムの側辺との間の少なく
    とも一方に、所定の間隙が設けられていることを特徴と
    する請求項1または2に記載の巻回型フィルムコンデン
    サ。
  5. 【請求項5】 上記接着剤が、熱可塑性樹脂より成るこ
    とを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の巻回型
    フィルムコンデンサ。
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